JP2001079558A - 汚水処理液製造装置、および、汚水処理セラミックボール槽 - Google Patents

汚水処理液製造装置、および、汚水処理セラミックボール槽

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JP2001079558A
JP2001079558A JP26135699A JP26135699A JP2001079558A JP 2001079558 A JP2001079558 A JP 2001079558A JP 26135699 A JP26135699 A JP 26135699A JP 26135699 A JP26135699 A JP 26135699A JP 2001079558 A JP2001079558 A JP 2001079558A
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ceramic ball
sewage
sewage treatment
chlorine
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Yosomatsu Aoyanagi
與惣松 青▼柳▲
Tsugikatsu Odajima
次勝 小田嶋
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Leben Inc
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REEBEN KK
Leben Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】装置全体の設置作業や保守も簡単となる汚水処
理液注入装置およびセラミックボール槽を提供する。 【解決手段】汚水は最初に流入部12に注入され、次に
嫌気性ろ床槽、回分槽、沈殿分離槽、オキシデーション
ディッチ槽のいずれかを通過させ、最後に消毒槽32を
通過させて、脱臭、減菌する汚水処理用脱臭システムに
おいて、塩素貯留槽51とセラミックボール槽52とを
同一の枠体53内に一体的に構成し、流入口54から流
入する通常の水に塩素貯留槽からの次亜塩素酸を所定の
濃度の塩素水になるよう注入し、塩素水をセラミックボ
ール槽のセラミックボールに注入接触させてpHを6.4以
上に上昇させ酸化作用を有する汚水処理液とし、汚水処
理液は流出口58から汚水の流入部に注入し、少なくと
も嫌気性ろ床槽、回分槽、沈殿分離槽、オキシデーショ
ンディッチ槽のいずれかに注入する汚水処理液製造装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚水、特に農業集
落排水、漁業集落排水、公共下水に対して、高機能性セ
ラミックの触媒作用を用いて脱臭、減菌する汚水処理の
技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、都市下水、農業排水、漁業排
水は強い悪臭をともない、その処理はやっかいなもので
あった。この処理のために、悪臭のガスを水洗したり薬
液洗浄する洗浄法や、活性炭に吸着させたりイオン交換
樹脂に吸着させる吸着法や、直接燃焼したり触媒を用い
て燃焼する燃焼法や、オゾン酸化法や、生物学的分解法
が知られている。
【0003】そこで、本発明者らは、既に、メンテナン
ス等の扱いが簡便で、攪拌等の稼働部分が少なく、か
つ、脱臭作用が強力な脱臭、減菌する汚水処理用脱臭方
法および装置として特許第2971444号の発明を提案して
いる。上記の特許第2971444号の発明の概要は、汚水
を、最初に流入部に注入し、次に嫌気性ろ床槽、回分
槽、沈殿分離槽、オキシデーションディッチ槽のいずれ
かを通過させ、最後に消毒槽を通過させて、脱臭、減菌
する汚水処理用脱臭システムにおいて、シリカ(SiO2)
およびアルミナ(Al23)を骨格として、アルカリ金属
およびアルカリ土類金属の含有量の総和が12重量%以上
で、該アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属が前記骨
格の隙間に担持された高機能性セラミックボールであ
り、流入汚水量の9%以上の通常の水と塩素とを前記高
機能性セラミックボールに注入接触させて、pHを6.4以
上に上昇させ酸化作用を有する水溶液とし、該水溶液を
流入部に注入するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の特許第2971444
号の発明において、全体としてシステムは完成されたも
のの、全体として大型となってスペース的な問題点があ
り、特に、最も重要な酸化作用を有する汚水処理用脱臭
水溶液を供給する機構において、塩素貯留装置やセラミ
ックボール槽や注入ポンプ等の個々の装置が複雑で大き
なスペースが必要であり、また、セラミックボールの取
り替え作業の煩雑で、装置全体の設置作業も煩雑となる
という問題点があった。特に、セラミックボールの汚れ
が進むとpHの上昇度合いも低くなって、脱臭能率が低下
するので、汚れがひどくなったセラミックボールは取り
替える必要が生ずるが、セラミックボールの汚れ度合い
を、いちいち枠体の蓋をあけてセラミックボール槽の中
を確認しなければならず、また、セラミックボールの交
換も面倒なものであった。本発明は、上記の問題点に鑑
みて為されたもので、その課題は、効果的に脱臭や汚水
処理に作用する高機能性セラミックボールを収納するセ
ラミックボール槽と塩素貯留槽とを有する汚水処理用脱
臭システムの汚水処理液製造装置において、汚水処理液
製造装置を単純化してコンパクトにし、セラミックボー
ルの汚れ度合いの確認やセラミックボールの取り替え作
業が簡単で、かつ、装置全体の設置作業や保守も簡単と
なる汚水処理液注入装置、および、セラミックボール槽
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、 汚水は最初に流入部
に注入され、次に嫌気性ろ床槽、回分槽、沈殿分離槽、
オキシデーションディッチ槽のいずれかを通過させ、最
後に消毒槽を通過させて、脱臭、減菌する汚水処理用脱
臭システムにおいて、塩素貯留槽とセラミックボール槽
とを同一の枠体内に一体的に構成し、枠体に設けられた
流入口から流入する通常の水に前記塩素貯留槽からの次
亜塩素酸を所定の濃度の塩素水になるよう注入した後、
該塩素水をシリカ(SiO2)およびアルミナ(Al23)を
骨格とした隙間にアルカリ金属あるいはアルカリ土類金
属が担持された高機能性セラミックボールを挿入した前
記セラミックボール槽のセラミックボールに注入接触さ
せて、pHを6.4以上に上昇させ酸化作用を有する汚水処
理液とし、該汚水処理液は枠体に設けられた流出口から
前記汚水の流入部に注入するとともに、少なくとも嫌気
性ろ床槽、回分槽、沈殿分離槽、オキシデーションディ
ッチ槽のいずれかに注入する汚水処理液製造装置であ
る。上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発
明は、前記請求項1の装置において、セラミックボール
槽側面および該処理槽の外周側面に位置する前記枠体部
分を、透明のガラスまたはアクリル樹脂等にした汚水処
理液製造装置である。上記の課題を解決するために、請
求項3に記載の発明は、汚水処理液製造に用いるセラミ
ックボール槽であって、該セラミックボール槽内周には
セラミックボールを収納するセラミックボール収納籠を
配設し、塩素水が該槽および収納籠の底部から供給され
てセラミックボールに注入接触させ上部から流出口に導
くように構成されるとともに、セラミックボール収納籠
の上部は開放され、底部はセラミックボールの直径より
小さな孔を多数設け、セラミックボール槽の蓋部を開放
した際には、該セラミックボール収納籠はセラミックボ
ールを収納したまま取出・装着自在とした汚水処理セラ
ミック槽である。上記の課題を解決するために、請求項
4に記載の発明は、前記セラミックボール槽、および/
又は、前記セラミックボール収納籠の側面を透明のガラ
スまたはアクリル樹脂等にした請求項3記載の汚水処理
セラミックボール槽である。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明に好適な実施の形態
について、図面に基づいて説明するが、始めに、図1を
用いて、本発明の汚水処理液製造装置の1実施例を、嫌
気性ろ床と接触ばっ気を組み合わせた農業集落排水処理
システムに適用した好適な1例の概略を説明する。農業
集落あるいは漁業集落からの生活排水等が混入した汚水
は、管路11から流入部12に移送され、エンドレスのスク
リーンが回動する自動荒目スクリーン13(30mm〜50mmの
巾のスリット)で流入汚水中の大きな混入物を除去して
配管の閉塞やポンプの故障を防止し、次いで、ばっ気沈
砂槽14に流入する。このばっ気沈砂槽14は、ばっ気ブロ
ア15により空気を汚水中に放出してばっ気(爆気)する
とともに、次工程に土砂類が流入しないようにばっ気沈
砂槽14の底に土砂類を沈澱させて、沈澱した土砂類は沈
砂排出ポンプ16により排出して砂溜め(図示せず)に移
して溜めておく。
【0007】上記ばっ気沈砂槽14の上澄み液はばっ気沈
砂槽14に隣接した原水ポンプ槽17に流入し、大きな混入
物および土砂を取り除いた原水ポンプ槽17の汚水は原水
ポンプ18により流量調節槽19に移送される。次に、流量
調節槽19からの汚水は、流入汚水中の小さな混合物を除
去するために自動微細目スクリーン21(1mm〜2.5mmの巾
のスリット)を通してから、汚水流量計22で流量を計測
しつつ、ポンプ20で汚水の変動を緩和して汚水流量を一
定にして、その後の汚水の均質・均等を図って、嫌気性
ろ床槽群23a,23b,23cの嫌気性ろ床槽第1室23aに移送
される。
【0008】上記嫌気性ろ床槽第1室23aに続いて、汚
水は順次、嫌気性ろ床槽第2室23bから嫌気性ろ床槽第
1室23cに移送される。これらの嫌気性ろ床槽は、流入
汚水中の固形物等の沈澱分離と、接触材に生育した嫌気
性菌の働きにより汚水中の汚濁物質を除去することが主
な役割であるが、好気性生物反応槽からの返送水中の硝
酸性窒素、亜硝酸性窒素を窒素ガス化する脱窒素槽とし
ての働きや、汚泥の消化によって減量化する生物反応槽
でもある。また、嫌気性ろ床槽の底に溜まった汚泥は汚
泥ポンプ24により引き抜かれ、汚泥濃縮貯留槽25に移送
される。なお、上記の汚泥濃縮貯留槽25に代えて、常時
沈殿物を取り除いて汚泥濃縮機能だけを有する汚泥濃縮
槽にしてもよい。
【0009】上記汚泥濃縮貯留槽25に溜められた余剰汚
泥は、濃縮して容積を減少させるとともに、固形物回収
率を高め脱離液中の固形物を減少することにより安定性
を維持させ、濃縮された汚泥は可搬式ポンプ26により、
汚泥貯留槽27に移送され貯留し、貯留した汚泥はバキュ
ーム車等で搬出する。この際、汚泥濃縮貯留槽25および
汚泥貯留槽27もばっ気ブロア15により空気が汚泥中にば
っ気されている。
【0010】そして、上記嫌気性ろ床槽群23で汚濁物質
を除去された汚水は、接触ばっ気槽第1室28aおよび接
触ばっ気槽第2室28bに移送されるが、これら接触ばっ
気槽は接触材を充填した槽内で、ばっ気攪拌することに
より接触材表面に付着させ膜を形成し、これを繰り返す
ことにより汚水中の汚泥物質を除去する生物反応槽であ
る。上記接触ばっ気槽群28で汚泥物質を除去された汚水
は沈澱槽29に移送され、沈澱槽29では、ばっ気ブロア15
により空気をばっ気させるとともに、処理後の移送水中
の浮遊物を安定して沈澱させ、沈澱した汚泥は汚泥引抜
ポンプ30により引抜いて前述の汚泥濃縮沈澱槽25に移送
し、大半の接触ばっ気槽で処理された処理水は、次の消
毒器31で一定濃度の塩素に接触させ衛生上支障が無いよ
うに消毒槽32で処理し放流する。なお、放流管底が放流
水面より低い場合には放流ポンプ槽を設置(図示せず)
してポンプで放流すればよい。
【0011】次に、本発明の汚水処理液製造装置5の第
一の実施例を説明すると、塩素貯留槽51とセラミックボ
ール槽52とを同一の枠体53内に一体的に構成し、枠体53
内は中間枠53aで区切られていている。消毒槽32から
の処理水(通常の水)を供給ポンプ55によって、枠体53に
設けられた流入口54に供給し、一方、塩素貯留槽51の次
亜塩素酸の薬液Bを塩素点滴ポンプ56の吸引管56aから引
き上げ、ポンプ56によって注入管56bを介した塩素注入
口56cにおいて、前記の流入した水に所定比率で注入し
た後、この塩素水をシリカ(SiO2)およびアルミナ(Al
23)を骨格した隙間にアルカリ金属およびアルカリ土
類金属が担持された高機能性セラミックボールAを挿入
したセラミックボール槽52のセラミックボールAに注
入接触させて、pHを6.4以上に上昇させ酸化作用を有す
る汚水処理液Cとし、この汚水処理液Cは枠体53に設け
られた流出口58から、流量制御弁55a,55b,55cによって
流入部12と嫌気性ろ床槽群23と汚泥濃縮貯留装槽25とに
注入する。
【0012】更に、上記の汚水処理液製造装置5の詳細
を図2〜図7に沿って説明する。先ず、塩素貯留槽51は
比較的大容量の槽であって、枠体上面に位置するように
薬液投入口51a、および、その蓋体51bが設けられ、側部
のレベル計51cで次亜塩素酸の貯留の程度を監視して、
必要に応じて薬液投入口51aから次亜塩素酸を補給す
る。塩素貯留槽51の上部には流量が制御できる塩素点滴
ポンプ56が配置され、塩素点滴ポンプ56には塩素貯留槽
51の底部に延びた吸引管56aが設けられ、吸引管56aから
所定量の次亜塩素酸を汲み上げて、注入管56bを介して
流入口54からの流入管54aの水に所定の比率で注入し、
注入された塩素水は流入管54aからセラミックボール槽
52に供給される。セラミックボール槽52には、前記混
合液(塩素水)が底部52aの供給口52bから供給され、セラ
ミックボールに注入接触させて上部の排出口52fから排
出管58aを介して流出口58に導くように構成される。こ
のセラミックボール槽52は二重構造を有している。即
ち、円柱形の外枠52cの内側には、外枠52cと同心状の円
柱筒57hで上部に開放部57cを有するセラミックボール収
納籠57が設けられ、把持部57dによって取出・装着自在
に配備されており、収納籠57の底部57aはセラミックボ
ールAの直径より小さな流入孔57bを多数設けており、
セラミックボール槽52の上部の蓋部52d、および、枠体5
3の開閉蓋53bを開放した際には、セラミックボール収納
籠57はセラミックボールAを収納したまま取出・装着が
可能となっている。また、セラミックボール槽52の底部
52aと収納籠57の底部57aとは隙間xが存在するように、
セラミックボール槽52の内側の底部52cには係止突起52e
が設けられて、塩素水Bが満遍なく籠57内に浸透するよ
うにしてある。したがって、セラミックボール槽52の底
部52a、および、収納籠57の底部57aの孔57bから収納さ
れているセラミックボールAに接触し、pHを6.4以上に
上昇させ酸化作用を有する汚水処理液Cとなって、収納
籠57の上部の開放部57cから、更に、上方に配置された
排出口52fに導かれ、排出管58aを介して流出口58に導か
れる。なお、塩素貯留槽51およびセラミックボール槽52
の下部にはそれぞれドレン51f、52gが設けられ、薬剤
や水抜き時に使用する。
【0013】次に、本発明の汚水処理液製造装置5Aの
第二の実施例を図8に沿って説明する。第二実施例の汚
水処理液製造装置5Aは、塩素貯留槽51Aの槽全体を透明
なアクリル樹脂で製作し、セラミックボール槽52Aおよ
びセラミックボール収納籠57Aも同様に透明なアクリル
樹脂で製作し、更に、枠体53Aの側面部分も透明なアク
リル樹脂で製作したものである。なお、他の構成は第一
の実施例と同じであるので説明は省略する。したがっ
て、セラミックボールの汚れが進むとpHの上昇度合いも
低くなって、能率が低下するが、全体が透明であるから
セラミックボールの汚れ度合いを常に外から確認でき、
必要に応じて、セラミックボール収納籠57Aごと新たな
セラミックボールと交換すれば良い。また、塩素貯留槽
51Aの槽全体は透明なアクリル樹脂であるから、図8に
示す塩素貯留槽51Aの側面自体にメモリ51Acを付してレ
ベル計とすれば、別体のレベル計は必要がない。なお、
セラミックボール収納籠57Aだけが透明であっても、セ
ラミックボール収納籠57Aを取り出すだけで、セラミッ
クボールの汚れ度合いを籠の外から常に確認できるの
で、金属製の収納籠に比べて作業効率は向上する。
【0014】ところで、上記の高機能性セラミックボー
ル槽52に用いる高機能性セラミックボールは、シリカ
(SiO2)およびアルミナ(Al23)を骨格として、アル
カリ金属およびアルカリ土類金属の含有量(アルカリ成
分)の総和が12重量%以上であり、該アルカリ金属ある
いはアルカリ土類金属が前記骨格の隙間に担持された高
機能性セラミックボールである必要がある。
【0015】そして、高機能性セラミックボール槽52に
は、流入汚水量の9%に当たる量のきれいな処理水を消
毒槽32から供給するとともに、遊離塩素の塩素貯留槽5
1,51A、および、塩素点滴ポンプ55よりに塩素(Cl2)を処
理水で0.5〜2.0PPMになるように供給し、結果として、
特許第2971444号でも開示するように、処理後の水溶液
のpHを6.4以上に上昇させることが必要である。
【0016】ここで、本発明の実施例および比較例に使
用した高機能性セラミックボールの組成および構造を説
明する。下記の試料1から4のうち、試料1および試料
2には汚水に対して脱臭作用が認められたが、試料3お
よび試料4には汚水に対して脱臭作用が認められなかっ
た。
【0017】
【表1】 高機能性セラミックボールの主な化学成分 (単位重量%) 組成元素 Na K Ca Mg Si Al Fe Mn 試料1 2.40 1.40 0.60 7.48 27.7 21.1 12.0 10.1 試料2 2.40 9.64 3.86 0.60 46.6 18.9 2.86 - 試料3 - 3.52 2.16 - 32.2 42.5 12.8 - 試料4 0.22 9.26 0.89 - 51.3 35.0 2.04 0.21 組成元素 Zr Ti Sr その他 アルカリ成分 試料1 - - - 17.2 約12重量% 試料2 13.0 - - 2.1 約17重量% 試料3 1.0 5.52 0.30 0.0 約 6重量% 試料4 - 0.53 - 0.55 約10重量%
【0018】なお、上記構成成分は蛍光X線分析法によ
り測定した。これらの測定結果から、上記の組成の内の
アルカリ(Na,K)金属、アルカリ土類(Ca,Mg)金属に
ついて、これらの金属酸化物の含有量の総和は、試料1
においては約12重量%、試料2においては約17重量
%、試料3においては約6重量%、試料4においては約
10重量%であった。
【0019】上記の試料1および試料2の高機能性セラ
ミックボールを、ダイヤモンドカッターによって切断
し、走査型電子顕微鏡(SEM)で数10倍〜数10万倍の拡大
倍率で観察すると、中心部、中間部、表層部のいずれの
部分でも多孔質で結晶構造のしっかりしたものであるこ
とが判明した。また、電子線マイクロアナライザー(EPM
A)を試料に照射すると、図9(A)(B)(C)、図10(A)(B)
(C)にみられるように中間部から表層部において、アル
カリ(Na,K)金属およびアルカリ土類(Ca,Mg)金属が
多く含有しており、シリカ(SiO2)およびアルミナ(Al
2O3)が骨格をなし、極めて強靱で安定した結晶構造を形
成し、その隙間にアルカリ金属あるいはアルカリ土類金
属が担持されたものであることが観察される。これに対
して、試料3および試料4はアルカリ(Na,K)金属およ
びアルカリ土類(Ca,Mg)金属がきわめて少ない。な
お、図9、図10において、縦軸は光の強さの関数であ
るアナライザーのシグナル強度であり、横軸は波長の関
数であるX線エネルギーの強さである。
【0020】次に、本発明者らは、上記の試料1および
試料2の高機能性セラミックボールが脱臭作用を有する
ことを見出したが、その理由を解析すると次のようなも
のであると考えられる。
【0021】すなわち、図11に示すように、酢酸塩緩
衝液でpHを約5.5に調整した1PPM遊離塩素溶液の100ccに
上記の試料1(直径25mm)および試料2(直径15mm)の高機
能性セラミックボール1個を入れて、溶液のpH変化を追
跡すると、溶液のpHは徐々に上昇する。この際、多量の
高機能性セラミックボールを投入すると、上昇の度合い
はより大きくなり、短時間でpH8.3付近にまで達する。
【0022】上述したように、溶液のpHが上昇するの
は、高機能性セラミックボールからアルカリ(Na,K)金
属、アルカリ土類(Ca,Mg)金属の酸化物が、水と反応
してアルカリ性(OH-)を示すためであり、例えば、Na2
O及びCaOの場合は、次式(1)および式(2)に示したように
OH-を生成するからである。
【0023】
【数1】Na2O+H2O=2Na++2OH- (1)
【0024】
【数2】CaO+H2O=Ca2++2OH- (2)
【0025】上記のアルカリ金属あるいはアルカリ土類
金属イオンの溶出は、誘導結合プラズマ(IPC)発光分析
法によって溶出金属イオンの検出度合いが経時的に上昇
することからも確認できた。
【0026】そして、高機能性セラミックボールの脱臭
作用は、水道水で代表されるように、遊離塩素を含む水
溶液中で起こる化学反応を利用したものである。即ち、
水溶液中での塩素は、pHの数値によって塩素(Cl2)次
亜塩素酸(HClO)および次亜塩素酸イオン(ClO-)の化
学種として存在し、図12にその存在割合を示すと、低
いpHにおいては殆どCl2として存在し、pHの上昇につれ
てHClOの割合が増大し、pHが4〜5ではHClOのみが存在
し、更にpHが上昇するとHClOとClO-が共存し、pH8以上
ではClO-のみとなる。ここで、Cl2を水に溶かすと、次
のような酸化・還元的不均反応(この場合、Clの酸化数
が0から+1と−1に不均化する)が起こり、平衡状態を保
つ。
【0027】
【数3】 Cl2+H2O=2H++Cl-+HClO (3)
【0028】もし、溶液のpHがアルカリ性であると、次
式のようにCl2はすべて不均化される。
【0029】
【数4】 Cl2+2OH-=Cl-+ClO-+H2O (4)
【0030】上記の生成したClO-は強力な酸化作用を有
する酸化剤として機能する。これは、遊離塩素を含む水
溶液で、溶出するアルカリ金属あるいはアルカリ土類金
属イオンが増加するとともに、溶液のpHがアルカリ性
(OH-が生成される)を示し、これが遊離塩素(Cl2)と
反応し、強力な酸化剤(ClO-)が生成することによる。
上式(3)で生成する次亜塩素酸(HClO)は、水溶液と
してのみ存在する弱酸(酸解離定数(pKa)=7.46)で、不
安定で、酸素を放って分解し、次式(5)、(6)における
塩素及び塩素酸(HClO3)を生じる。
【0031】
【数5】 2HClO=2HCl+O2 (5)
【0032】
【数6】 3HClO=2HCl+HClO3 (6)
【0033】上式での分解は、温度、光、白金、マンガ
ン、ニッケル、コバルト、銅、鉄等のイオンおよびそれ
らの酸化物のような触媒によって促進されるものと考え
られ、また、次亜塩素酸塩(特に、Na,Caなどの
塩)の溶液は、HClOと同様に分解は温度、光、白金黒、
マンガン、ニッケル、コバルト、銅、鉄等のイオン及び
それらの酸化物のような触媒によって促進される。ま
た、次亜塩素酸塩(特に、Na、Caなどの塩)の溶液は、HC
IOと同様に不安定で徐々に分解し、その分解速度も光、
白金黒、温度、pH、ガラスの破片、種々の触媒(多くの
重金属およびその酸化物あるいは水酸化物など)によっ
て促進され、特に、アルカリ性溶液中での分解は速く、
次式(7)の反応が起る。
【0034】
【数7】 2ClO-=2Cl-+O2 (7) [2NaCIO=2NaCl+O2]
【0035】以上述べた脱臭作用の理論の内容を要約す
ると、次の1〜4工程の順の通りになる。 1.高機能性セラミックボールは水溶液中でアルカリ金
属及びアルカリ土類金属イオンを溶出する。 2.イオンの溶出に伴って、水溶液のpHは上昇し、アル
カリ性を示す。 3.水溶液中に存在する塩素は、アルカリ性溶液中で次
亜塩素酸及びその塩を生成する。 4.生成された次亜塩素酸及びその塩は、触媒(溶存す
る金属イオン、金属酸化物、水酸化物など)によって分
解が促進され酸素と塩化物イオンになる。 本件発明者らは、以上述べた実験等からシリカ(SiO2)
およびアルミナ(Al23)を骨格とした隙間にアルカリ
金属およびアルカリ土類金属に担持された高機能性セラ
ミックボールの脱臭作用の理論が以上に述べたようなも
のであることを解明した。
【0036】そして、塩素を含む水溶液中に高機能性セ
ラミックボールを置くことによって、次亜塩素酸(HCI
O)、次亜塩素酸イオン(CIO-)及び酸素(O2)が発生し、
その強力な酸化作用は、脱臭、漂白、脱色、滅菌、ある
いは無機成分や有機物を分解し、SS、BOD、CO
D、T−N、T−Pの大幅な軽減に威力を発揮する。例
えば、 i)硫黄、硫化水素、二酸化硫黄→硫酸(H2SO4) ii)リン、水素化りン→リン酸(H3PO4) iii)ヒ素、水酸化ヒ素→ヒ酸(H3AsO4) iV)アンモニア及びその化合物→クロルアミン(NCl
3など)、N2 V)アルデヒド、ケトン化合物→カルボン酸(RCOO
H) の様に酸化し、無害化、安定化した形として処理するこ
とができる。
【0037】次に、上記の試料1および試料4との比較
において、本件発明の実施に際しての高機能性セラミッ
クボールを使用する条件を説明する。 [実験例1]農業集落における汚水流入量は、農業集落排
水施設設計指針(社団法人日本農業集落排協会、平成8
年2月発行P37)によれば1日当たり 0.27m3/人の量と
設定されるから、例えば、950人の農業集落の汚水流入
量は、
【0038】
【数8】950人×0.27m3/人= 256.5m3
【0039】となり、本実験例においても、同流入量に
設定して、高機能性セラミックボール槽5への通水量
は、汚水流入量の9%に相当する量を流入部に注入し、
更に、汚水流入量の1%に相当する量を嫌気性ろ床槽と
汚泥濃縮貯留槽に連続的(但し、断続的に注入してもよ
いが、間隔は出来るだけ短くする必要がある。)に注入
した。
【0040】
【数9】256.5m3×0.1= 25.65m3
【0041】となり、1時間当たりの通水量は、
【0042】
【数10】25.65m3÷24h= 1.06875m3/h
【0043】となる。ここで、高機能性セラミックボー
ル槽52に試料1,試料2,試料3,試料4を入れて,高機能
性セラミックボール槽52でのpHの値と、消毒槽を通過し
た処理水の臭いの官能試験の結果を表2に示す。なお、
臭いの官能試験は通常の成人男子5人が臭いを感じたか
否かを判定し2〜4人が感じた場合を△とし、5人が感
じた場合を×とし、1人あるいは全員が感じなかった場
合を○で表示した。
【0044】
【表2】 試料1 15Kg 20Kg 25Kg 30Kg 35Kg 40Kg (アルカリ成分約12%) pH 5.9 6.2 6.4 6.7 6.9 7.1 臭い △ △ ○ ○ ○ ○ 試料2 15Kg 20Kg 25Kg 30Kg 35Kg 40Kg (アルカリ成分約17%) pH 6.1 6.6 7.1 7.5 7.8 8.1 臭い △ ○ ○ ○ ○ ○ 試料3 15Kg 20Kg 25Kg 30Kg 35Kg 40Kg (アルカリ成分約6%) pH 5.6 5.7 5.8 5.8 5.8 5.8 臭い × × × × × × 試料4 15Kg 20Kg 25Kg 30Kg 35Kg 40Kg (アルカリ成分約10%) pH 5.6 5.7 5.8 5.9 5.9 5.9 臭い × × × △ △ △
【0045】以上の結果から、上記の[実験条件]におい
て、アルカリ成分約10%以下の試料3および試料4で
はほとんど脱臭効果はなく、汚水に対して脱臭作用を得
るにはアルカリ成分が12%以上でpHが6.4以上である
ことが必要であり、試料1および試料2を多く用いれば
pHも上昇することが判る。
【0046】[実験例2]農業集落における汚水流入量
は、実験例1と同様に、1日当たり、0.27m3/人の量と
設定されるから、例えば、950人の農業集落の汚水流入
量は、
【0047】
【数11】950人×0.27m3/人= 256.5m3
【0048】とし、試料1および試料2の高機能性セラ
ミックボールを25Kgを使用し、高機能性セラミックボー
ル槽5への通水量は、汚水流入量の7%、8%、9%、10
%、12%、15%、18%、20%、に設定して、他の条件は
[実験例1]と同様とし、臭いの官能試験も同様とした。
その官能試験結果が次の表3である。
【0049】
【表3】 試料1 7% 8% 9% 10% 12% 15% 18% 20%(アルカリ成分約12%) pH 5.9 6.2 6.4 6.5 6.6 6.7 6.7 6.7 臭い × △ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 試料2 7% 8% 9% 10% 12% 15% 18% 20%(アルカリ成分約17%) pH 6.1 6.4 6.6 6.7 6.8 6.9 6.9 7.0 臭い △ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0050】以上の結果から、試料1および試料2の高
機能性セラミックボールを使用した場合は、汚水に対し
て脱臭作用を得るには、少なくとも流入汚水量の9%以
上の消毒槽を通過した処理水が必要である。また、15%
以上でpHの上昇は鈍くなり、費用対効果からすると、消
毒槽を通過した処理水は、好ましくは流入汚水量の9〜1
5%がよい。また、上記の処理水は、異物が混入してい
ない普通の水であればよく、図1において消毒槽31の処
理水でもよく、費用は高価であるが上水でもよいことは
勿論である。
【0051】汚水に対して脱臭作用を得るには、試料
1、および、試料2のようなシリカ(SiO2)およびアル
ミナ(Al23)を骨格として、アルカリ金属およびアル
カリ土類金属の含有量の総和が12重量%以上の高機能性
セラミックボールであって、該アルカリ金属あるいはア
ルカリ土類金属はセラミックボールの骨格の隙間に担持
し、好ましくは、セラミックボールの表層部において、
アルカリ(Na,K)金属およびアルカリ土類(Ca,Mg)金
属が多く含有するような高機能性セラミックボールが必
要である。
【0052】ここで、本発明の実施例および比較例の高
機能性セラミックボールの組成・構造および製造方法を
説明する。粘土分としては、シリカ(SiO2)やアルミナ
(Al23)を主体とし、その他Fe22,K2O,Na2O,C
aO,TiO2,MgOを含有するものを使用する。上記の粘
土分に適度の水分を加えるとともに、骨格を強固にする
等の目的で、添加物としてCaO,MgO,MnO2,FeO,
Fe23,TiO2,CoO,ZrO2を混入し、結合剤として
公知の水ガラスや高分子樹脂を加えて混合物しから、こ
の混合物を練り、直径が1〜3cmの粒状に成形した後
に、1000℃から1300℃程度で焼結しすれば、本発明の実
施例の高機能性セラミックボールが得られる。そして、
焼結後の高機能性セラミックボールである試料1乃至4
の成分は、前記の表1ようなものであるが、本発明の実
施例の高機能性セラミックボールの製造においては、予
め、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の含有量の総
和が12重量%以上となるように配合する必要がある。ま
た、焼結温度は1000℃から1300℃程度で焼結すると、セ
ラミックボールの表層部において、アルカリ(Na,K)金
属およびアルカリ土類(Ca,Mg)金属が多く含有するよ
うな高機能性セラミックボールが製造される。また、前
述した高機能性セラミックボール槽52には、流入汚水量
の9%に当たる量のきれいな処理水を消毒槽32から供給
するとともに、遊離塩素の塩素貯留槽51,51A、および、
塩素点滴ポンプ55より、塩素(Cl2)を処理水で0.5〜2.0P
PMになるように供給し、結果として、高機能性セラミッ
クボールに接触させて、後述するように、処理後の水溶
液のpHを6.4以上に上昇させる。
【0053】次に、高機能性セラミックボール槽52での
処理水における、嫌気性ろ床槽の注入量について述べ
る。この場合、高機能性セラミックボール槽52への通水
量は、汚水流入量の9%に相当する量を流入部12に注
入し、嫌気性ろ床槽23a,23b,23cへの注入量は、汚水流
入量に対して表4のように0.3〜2.5%の量を連続的に注
入した。
【0054】
【表4】 試料1 0.0% 0.3% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% (pH6.4) 臭い △ △ ○ ○ ○ ○ ○ 試料2 0.0% 0.3% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% (pH6.6) 臭い △ △ ○ ○ ○ ○ ○
【0055】上記の実施例では、高機能性セラミックボ
ール槽52での処理水の0.5%以上を嫌気性ろ床槽に注入
すれば悪臭が完全に除かれる。また、1.5%以上にして
も効果はほぼ同じであるので、好ましくはばっ気沈砂槽
への注入量は汚水流入量の0.5〜1.5%であることが望ま
しい。このことは、嫌気性ろ床槽を用いた方式以外の方
式において、回分槽、沈殿分離槽、オキシデーションデ
ィッチ槽においてもほぼ同様な試験結果が得られた。
【0056】さらに、高機能性セラミックボール槽での
処理水における、嫌気性ろ床槽の注入量について述べ
る。この場合、高機能性セラミックボール槽52への通水
量は、汚水流入量の9%に相当する量を流入部12に注入
し、汚泥濃縮貯留槽25への注入量は汚水流入量に対して
表5のように0.3〜2.5%の量を連続的に注入し、汚泥濃
縮貯留槽25での臭いの官能試験を行った。
【0057】
【表5】 試料1 0.0% 0.3% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% (pH6.4) 臭い △ △ △ ○ ○ ○ ○ 試料2 0.0% 0.3% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% (pH6.6) 臭い △ △ △ ○ ○ ○ ○
【0058】上記の実施例では、高機能性セラミックボ
ール槽52での処理水の1.0%以上を汚泥濃縮貯留槽25に
注入すれば悪臭が完全に除かれる。また、2.0%以上に
しても効果はほぼ同じであるので、好ましくは、汚泥濃
縮貯留槽25への注入量は汚水流入量の1.0〜2.0%である
よい。このことは、嫌気性ろ床槽を用いた方式以外の回
分槽、沈殿分離槽、オキシデーションディッチ槽を用い
た方式の汚泥濃縮貯留槽25においてもほぼ同様な試験
結果が得られ、また、汚泥濃縮貯留槽25に代えて汚泥
濃縮槽25aとしても、ほぼ同様な試験結果が得られた。
【0059】なお、本発明の特徴を損なうものでなけれ
ば、上記の実施例に限定されないことは勿論であり、嫌
気性ろ床と接触ばっ気を組み合わせた農業集落排水処理
システム以外の、回分槽、沈殿分離槽、オキシデーショ
ンディッチ槽のいずれかに注入するようにしてもよいこ
とは勿論である。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本件の発明によれ
ば、セラミックボール槽と塩素貯留槽とを有する汚水処
理用脱臭システムにおいて、セラミックボール槽と塩素
貯留槽とを同一の枠体に全て収納し汚水処理製造装置と
して、コンパクトにしてスペース的に有利になるように
し、装置全体の設置作業や保守も簡単にできるように
し、かつ、セラミックボールの取り替え作業も簡単にで
きるという効果が得られる。また、セラミックボール
槽、セラミックボール収納籠、枠体の側面を透明にした
から、セラミックボールの汚れ度合いを常に外から確認
でき、必要に応じて、セラミックボール収納籠ごと新た
なセラミックボールと簡単に交換することができる。こ
の際に、セラミックボール収納籠だけが透明であって
も、セラミックボール収納籠を取り出すだけで、セラミ
ックボールの汚れ度合いを籠の外から常に確認できるの
で、金属製の収納籠に比べて作業効率は向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を使用するのに好適な、嫌気性ろ床と接
触ばっ気を組み合わせた汚水処理システムの1例のフロ
ーの概略を示した図
【図2】本件発明の第1の実施例の汚水処理液製造装置
の正面図
【図3】図2の上方からの平面図
【図4】図2の右側側面図
【図5】図3の1点鎖線-における断面図
【図6】図3の1点鎖線-における断面図
【図7】本発明のセラミックボール収納籠の一部を断面
とした斜視図
【図8】本発明の第2の実施例の汚水処理液製造装置の
正面図
【図9】試料1の高性能セラミックボールのEPMAの
測定結果のグラフの図であり、図9の(A)は中心部、
(B)は中間部、(C)は表層部での測定結果のグラフ
の図
【図10】試料2の高性能セラミックボールのEPMA
の測定結果のグラフの図であり、図10の(A)は中心
部、(B)は中間部、(C)は表層部での測定結果のグ
ラフの図
【図11】本発明における、実施例の高機能性セラミッ
クボールの処理によるpHの経日変化のグラフの図
【図12】本発明における、実施例の高機能性セラミッ
クボールの処理後のpHに伴うCl2の存在分布を示す
グラフの図である。
【符号の説明】
11…管路 12…流入部 13…自動荒目スクリーン 14…ばっ気沈砂槽 15…ばっ気ブロア 16…沈砂排出ポンプ 17…原水ポンプ槽 18…原水ポンプ 19…流量調節槽 20…ポンプ 21…自動微細目スクリーン 22…汚水流量計 23…嫌気性ろ床槽群 23a…嫌気性ろ床槽第1室 23b…嫌気性ろ床槽第2室 23c…嫌気性ろ床槽第3室 24…汚泥ポンプ 25…汚泥濃縮貯留槽 26…可搬式ポンプ 27…汚泥貯留槽 28…接触ばっ気槽群 28a…接触ばっ気槽第1室 28b…接触ばっ気槽第2室 29…沈澱槽 30…汚泥引抜ポンプ 31…消毒器 32…消毒槽 5,5A…汚水処理液製造装置 51,51A…塩素貯留槽 51a…薬液投入口 51b…蓋体 51c,51Ac…レベル計 51f…ドレン 52,52A…高機能性セラミックボール槽 52a…底部 52b…供給口 52c…外円筒枠 52d…蓋部 52e…係止突起 52f…排出口 52g…ドレン 53,53A…枠体 53a…中間枠 53b…開閉蓋 54…流入口 54a…流入管 55…供給ポンプ 55a,55b,55c…流量制御弁 56…塩素点滴ポンプ 56a…吸引管 56b…塩素注入管 56c…塩素注入口 57,57A…セラミックボール収納籠 57a…底部 57b…流入孔 57c…上部開放部 57d…把持部 57h…円柱筒 58…流出口 58a…排出管 A…高機能性セラミックボール B…薬液(次亜塩素酸) C…汚水処理液 x…隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/50 550 C02F 1/50 550B 560 560H 3/14 3/14 3/28 3/28 B 3/30 3/30 B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】汚水は最初に流入部に注入され、次に嫌気
    性ろ床槽、回分槽、沈殿分離槽、オキシデーションディ
    ッチ槽のいずれかを通過させ、最後に消毒槽を通過させ
    て、脱臭、減菌する汚水処理用脱臭システムにおいて、
    塩素貯留槽とセラミックボール槽とを同一の枠体内に一
    体的に構成し、枠体に設けられた流入口から流入する通
    常の水に前記塩素貯留槽からの次亜塩素酸を所定の濃度
    の塩素水になるよう注入した後、該塩素水をシリカ(Si
    2)およびアルミナ(Al23)を骨格とした隙間にアル
    カリ金属およびアルカリ土類金属が担持された高機能性
    セラミックボールを挿入した前記セラミックボール槽の
    セラミックボールに注入接触させて、pHを6.4以上に上
    昇させ酸化作用を有する汚水処理液とし、該汚水処理液
    は枠体に設けられた流出口から前記汚水の流入部に注入
    するとともに、少なくとも嫌気性ろ床槽、回分槽、沈殿
    分離槽、オキシデーションディッチ槽のいずれかに注入
    するようにしたことを特徴とする汚水処理液製造装置。
  2. 【請求項2】前記セラミックボール槽側面、および、該
    槽の外周側面に位置する前記枠体部分を、透明のガラス
    またはアクリル樹脂等にしたことを特徴とする前記請求
    項1に記載の汚水処理液製造装置。
  3. 【請求項3】汚水処理液製造に用いるセラミックボール
    槽であって、該セラミックボール槽内周にはセラミック
    ボールを収納するセラミックボール収納籠を配設し、塩
    素水が該槽および収納籠の底部から供給されてセラミッ
    クボールに注入接触させ、上部から流出口に導くように
    構成されるとともに、セラミックボール収納籠の上部は
    開放され、底部はセラミックボールの直径より小さな孔
    を多数設け、セラミックボール槽の蓋部を開放した際に
    は、該セラミックボール収納籠はセラミックボールを収
    納したまま取出・装着自在としたことを特徴とする汚水
    処理セラミックボール槽。
  4. 【請求項4】前記セラミックボール槽、および/又は、
    前記セラミックボール収納籠の側面を透明のガラスまた
    はアクリル樹脂等にしたことを特徴とする前記請求項3
    に記載の汚水処理セラミックボール槽。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006043619A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Mitsuko Ito 汚水の浄化方法
CN104478072A (zh) * 2014-12-08 2015-04-01 惠州市卓凡环保科技有限公司 一种新型的污水处理池
CN106045212A (zh) * 2016-07-15 2016-10-26 江苏省海洋水产研究所 一种南美白对虾养殖水体的生态修复方法

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