JP3081307U - 包装用シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 包装する際の取扱いが容易であり、かつ、ゴ
ミも出ない、果物などの商品を包装するためのシート本
体を提供することである。 【解決手段】 フィルム状のシート本体と、このシート
本体の相互に対向する一対の端部にそってそれぞれ付着
された粘着層と、各粘着層の内方側にそれぞれ付着され
た剥離層とから構成される。シート本体の粘着層を剥離
層から剥して容器や物品の側部や下部に貼付することに
より容器を包装する。シート本体の端部と粘着層との間
に粘着層のない非付着領域を設けることもできる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は包装用のシートに関し、特に果物などを入れた容器を密閉せずに包装 する場合に使用されるフィルム状のシートや、熨斗紙やラッピング紙のように箱 やビン等を部分的に包装するためのシートに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、苺や葡萄等の果物を販売する場合、一般的に、果物を容器に入れ、中の 果物を塵埃等から保護するためにフィルム状のシートで被う方法が取られている 。このような商品に包装用シートをかける最も一般的な形態としては、透明ある いは透明に近い容器に果物を入れ、透明あるいは透明に近い包装用シートによっ て容器の上部を非密封状態で覆っており、それにより、外から中の状態を把握で き、販売店側にとって容器内部の商品の管理が容易であり、また消費者にとって も好みの商品を選択しやすいという利点を有している。また、贈り物等の場合、 熨斗紙やラッピング紙等の包装用シートで箱やビン等の物品の回りを部分的に包 装することが一般的に行われている。

【０００３】 しかしながら、このような容器を不完全に覆ったり、部分的に包み込んだりす るのに用いられる包装用シートは、シート本体の両端のみを容器や物品の側部に 付着させるのに使用するためにシート本体の両端に粘着層を付着され、そして使 用されるまで粘着層を保護するために剥離紙で粘着層を覆ったものである。この ため、使用者は、果物を入れた容器または物品をシート本体で覆うまたは巻回し た後、シート本体に貼付されている剥離紙を剥して容器または物品の側部や下部 に貼り付ける方法を取っている。

【０００４】 この場合、最初に一方の剥離紙を剥してシート本体を容器または物品の一側に 貼り付け、容器または物品の上方または回りにシート本体を被せた後、他方の剥 離紙を剥して容器または物品の反対側に貼り付ける、あるいは、容器または物品 の上方または回りにシート本体を被せた状態で保持し、剥離紙を剥して容器また は物品にシート本体をそれぞれ貼り付けることになる。このため、シート本体を 貼り付けるためには必ず粘着層から剥離紙を剥さなければならず、手間がかかる ばかりでなく、包装中に内容物を傷める（特に果物の場合）可能性もある。また 、剥離紙が使用されていることにより、剥した後の剥離紙がゴミとして残されて しまう。この剥離紙には、シリコン等の化学剤が付着されているため、野焼きレ ベルの焼却処理では有害物質を発生する虞があり、適当な処分方法を取らなけれ ばならなかった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従って、本考案の目的は、従来のシート本体の欠点を取り除くことであり、手 間がかからずゴミも出ない、果物などの商品を包装するためのシート本体を提供 することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案による包装用シートは、プラスチックフィルム、紙またはその他の適当 な薄いシート状材料からなるシート本体と、該シート本体の相互に対向する端部 にそれぞれ付着された粘着層と、各粘着層の内方側にそれぞれ付着された剥離層 とから構成され、各粘着層は隣接するそれぞれの粘着層に着脱自在に付着される ことにより上述の課題を解決している。本考案の包装用シートは、使用されるま で、粘着層が容易に剥離できる粘着力でもって剥離層に粘着しており、使用する 際は、各粘着層をそれぞれの剥離層から剥離し、果物を入れた容器または化粧箱 やビン等の物品に粘着層を付着することにより容器または物品の包装が行われる 。このため、従来におけるような剥離紙がゴミとして残されてしまうことがなく 、環境に優しい包装用シートを提供することができる。

【０００７】 本考案による包装用シートはまた、各粘着層をシート本体の対応する端部との 間に粘着剤が塗布されていない非付着領域を設けるようにそれぞれ付着するよう にも構成できる。これにより、粘着層を剥離層から剥離するときに非付着領域を 指で掴んで粘着層を簡単に剥離層から剥離することができると共に、容器に粘着 層を付着させるときに、粘着層に指が付着して作業を行い難くしたり、粘着層の 粘着力を弱めてしまうのを防止できる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

本考案の実施例による包装用シートは、図１に示すように、一枚のプラスチッ クフィルムまたは紙等のシート状部材により形成されたシート本体１により形成 される。後述する説明において、シート本体１は、説明の便宜上、汎用的な形状 としての長方形の平面形状の場合を例に取って説明するが、必要に応じて適当な 形状、例えば、八角形やハート形等の形状に形成してもよく、そのような場合、 後述する粘着層２、剥離層３等の配設位置関係は包装用シートの平面形状、用途 等によって適宜に選定されるべきである。

【０００９】 シート本体１の長手方向へ相互に対向する一対の端部１ａ，１ａにそった部分 には粘着層２がそれぞれ付着されており、粘着層２の内方側には剥離層３がそれ ぞれ付着されている。粘着層２および剥離層３は、後述する折返しの際に、粘着 層２と剥離層３とが相互に付着する位置関係を有してシート本体１に付着される が、連続した形態、部分的に適用した形態、不連続状に適用した形態等、適宜な 形態で付着させることができる。

【００１０】 粘着層２および剥離層３の材質については、本考案の範囲外であるのでその詳 細については割愛するが、従来の包装用シートにおける粘着層および剥離紙に塗 布されている剥離層と同様な材質をそれぞれ適用でき、例えば、粘着層２として ホットメルトを、剥離層３としてシリコンニスをそれぞれ採用することができる 。また、粘着層２および剥離層３の塗布または付着方法についても同様に本考案 の範囲外ではあるが、ウェブ状のシート本体（図示なし）を走行させ、走行する ウェブ状シート本体の所定位置に粘着層２および剥離層３を付着させることによ り行うことができる。

【００１１】 シート本体１の端部１ａと粘着層２の間には、粘着層２が付着されていない非 付着領域４が設けられており、また、粘着層２と剥離層３の間には折曲げ線５が 画定されている。図２に示すように、シート本体１を折曲げ線５にそって折り曲 げたとき、粘着層２が剥離層３上に折り曲げられ、従来の包装用シートにおける 剥離紙と粘着層との間の付着力と同等な相対的に弱い付着力でもって相互に着脱 自在に付着する。このとき、非付着領域４は、粘着層２と剥離層３とが付着する 位置からシート本体１の内方側へ非付着状態で伸延することになる。

【００１２】 上述の如く構成される本考案の包装用シートは、図３および４に示すように、 例えば、まず一方の粘着層２を剥離層３から剥離して容器６または物品７の側部 や下部に貼付け、その後、シート本体１を容器６または物品７に被せ（または巻 き付け）、他方の粘着層２を剥離層３から剥離して容器６または物品７の側部や 下部に貼付することによりシート本体１による包装を行う。

【００１３】

【考案の効果】

本考案によれば、粘着層３から剥離層３を剥離し、粘着層２を容器や物品に貼 付するだけで包装ができるので、作業の効率も良くなり、清潔であり、また剥離 紙を使用しないので剥離紙がゴミとなる問題もなくすことができる。また、シー ト本体の端部１ａと粘着剤２の間に非付着領域４が設けられていることにより、 剥離するときに非付着領域４を指で掴んで簡単に剥離層３から粘着層２を剥離す ることができるだけでなく、容器や物品に粘着層２を付着させるときに、粘着層 ２に指が付着して作業を行い難くしたり、粘着力が弱められてしまうのを回避す ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例による包装用シートを示す展
開図である。

【図２】 図１に示す包装用シートの包装する前の状態
を示す図である。

【図３】 図２に示す包装用シートを容器に適用した状
態を示す図である。

【図４】 図２に示す包装用シートを物品に適用した状
態を示す図である。

【符号の説明】

１ シート本体 ２ 粘着層 ３ 剥離層 ４ 非付着
領域 ５ 折曲げ線 ６ 容器 ７ 物品

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラスチックフィルム、紙またはその他
   の適当な薄いシート状材料からなるシート本体と、該シ
   ート本体の相互に対向する端部にそれぞれ付着された粘
   着層と、各粘着層の内方側にそれぞれ付着された剥離層
   とから構成され、各粘着層は隣接するそれぞれの粘着層
   に着脱自在に付着されることを特徴とする包装用シー
   ト。
2. 【請求項２】 前記各粘着層はシート本体の対応する端
   部との間に非付着領域を設けるようにそれぞれ配設され
   ることを特徴とする請求項１に記載の包装用シート。