JP3080155B2 - 窒化ガリウム半導体層を有する半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

窒化ガリウム半導体層を有する半導体装置及びその製造方法

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JP3080155B2 JP32049897A JP32049897A JP3080155B2 JP 3080155 B2 JP3080155 B2 JP 3080155B2 JP 32049897 A JP32049897 A JP 32049897A JP 32049897 A JP32049897 A JP 32049897A JP 3080155 B2 JP3080155 B2 JP 3080155B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結晶性の優れた窒
化ガリウム系化合物半導体層を備えた半導体発光素子又
は半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、窒化ガリウム系化合物半導体Al
GaInNを用いた青色発光ダイオードが注目されてい
る。この種の発光ダイオードを製作する場合には、窒化
ガリウム系化合物半導体の単結晶ウエハが容易に製造で
きないことから、窒化ガリウム系化合物半導体と格子定
数が比較的近いサファイア基板上に気相成長方法によっ
て窒化ガリウム系化合物半導体層を形成する。しかし、
サファイアと窒化ガリウム系化合物半導体、例えば窒化
ガリウム(GaN)とは、格子定数が比較的近いとはい
っても格子不整合率は16.1%とかなり大きい。この
ため、サファイア基板上に直接に有機金属化学気相成長
法(MOCVD法)等によってGaN層を形成すると、
GaN層に多くの歪みや欠陥が生じる。この歪みや欠陥
はGaN層の上方に形成される半導体層に伝搬されてそ
の結晶性を低下させ、発光効率の低下等を招く。この問
題点を解決するため、特開平4−297023号公報に
はサファイア基板の上面に窒化アルミニウムガリウム
(AlGaN)から成るバッファ層を介在させて窒化ガ
リウム系化合物半導体層を形成する方法が開示されてい
る。この方法によれば、バッファ層が介在することによ
りその上方に成長される窒化ガリウム系化合物半導体層
の結晶性が著しく向上することが期待された。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
バッファ層を設ける方法によっても、GaN層の結晶性
を十分なレベルまで向上させることができないのが実情
である。
【0004】そこで、本発明は、サファイア基板の上に
結晶性の優れたGaN又はGaNを主成分とする半導体
層を備えた半導体装置及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、上記
目的を達成するための装置の発明は、サファイア基板
と、前記サファイア基板の一方の主面に形成されたバッ
ファ層と、前記バッファ層の上に形成されたGaN又は
GaNを主成分とする半導体層即ちGaN系半導体層
を備えた半導体装置であって、前記バッファ層が、Al
xGayIn1-x-yN(但し、x及びyは、0≦x<1、
0≦x+y<1を満足する値である。)から成り、Al
の含有率が前記サファイア基板側から前記半導体層側に
向って段階的又は連続的に増大していることを特徴とす
る半導体装置に係わるものである。なお、請求項2に示
すようにバッファ層を、Alを含まないGaInN(窒
化ガリウムインジウム)から成る第1のバッファ層と、
Alを含むAlxGayIn1-x-yNから成る第2のバッ
ファ層と、第2のバッファ層よりも多くAlを含むAl
x'Gay'In1-x'-y'N(但し、x´及びy´は、x′
>x、0<x′<1、x′+y′<1を満足する値であ
る。)から成る第3のバッファ層とを含む層とすること
が望ましい。上記目的を達成するための方法の発明は、
サファイア基板と、前記サファイア基板の一方の主面に
形成されたバッファ層と、前記バッファ層の上に形成さ
れたGaN半導体層とを備えた半導体装置の製造方法
であって、前記サファイア基板上にGaとInとNとを
含むガスを供給すると共に、このGaとInとNとを含
むガスの供給開始と同時又は供給開始から所定時間後
に、前記サファイア基板上への供給量が時間の経過と共
に段階的又は連続的に増大するようにAlを含むガスを
供給し、前記サファイア基板に隣接するGaInN層と
このGaInN層に隣接するAlxGayIn1-x-y
(但し、xは0より大きく、1より小さい数値であり、
前記サファイア基板側から前記半導体層側に向うに従っ
て段階的又は連続的に大きくなる値である。)とから成
るバッファ層、又はAlxGayIn1-x-yN(但し、x
は0よりも大きく、1よりも小さい数値であり、前記サ
ファイア基板側から前記半導体層側に向うに従って連続
的に大きくなる値である。)から成るバッファ層を気相
成長方法で形成する工程と、前記バッファ層の上に気相
成長方法によって前記GaN又はGaNを主成分とする
半導体層を形成する工程とを備えていることを特徴とす
る半導体装置の製造方法に係わるものである。なお、請
求項4に示すように、GaとInとNとを含むガスは、
トリメチルガリウムガスとトリメチルインジウムガスと
アンモニアガスとキャリアガスとから成り、Alを含む
ガスはトリメチルアルミニウムガスから成ることが望ま
しい。
【0006】
【発明の効果】各請求項の発明によれば、GaN又はこ
れを主成分とする化合物半導体層に対して良好なバッフ
ァ層を有する半導体装置を提供することができる。即
ち、バッファ層のサファイア基板側の領域はAlを含ま
ないか又はこの含有率が少ないので、これよりもAlの
含有率の大きい半導体層側の領域に比べて結晶の柔軟性
が大きい。従って、AlGaInNから成るバッファ層
の上にこれと格子定数の異なるGaN又はこれを主成分
とする半導体層を形成した時に歪みが生じても、バッフ
ァ層のAlの含有率の低いサファイア基板側の領域に吸
収され、良好なバッファ作用が生じ、GaN又はこれを
主成分とする半導体層又は更にこの上に形成される別の
半導体層の結晶欠陥の発生を抑制することができる。ま
た、バッファ層の半導体層側の領域はAlの含有率が大
きいので、バッファ層内のInNの蒸発を防止する機能
を有し、GaN又はこれを主成分とする半導体層が要求
している良好なバッファ層を提供することができる。な
お、請求項3及び4の方法によれば、バッファ層及び半
導体層を容易且つ良好に形成することができる。
【0007】
【実施形態及び実施例】次に、本発明の実施形態及び実
施例を図1〜図5を参照して説明する。図1は実施例に
従う窒化ガリウム系化合物半導体装置としての青色発光
ダイオードを示す。この青色発光ダイオードは、サファ
イア基板1、バッファ層2、n形のGaN化合物半導体
領域から成る第1のn形クラッド層3、n形のAlGa
N半導体領域から成る第2のn形クラッド層4、p形の
GaInN半導体領域から成る発光層(活性層)5、p
形のAlGaN半導体領域から成る第1のp形クラッド
層6、p形のGaN半導体領域から成る第2のp形クラ
ッド層7、及び第2のp形クラッド層7よりも不純物濃
度の高いGaN半導体領域から成るコンタクト層8を有
する半導体基体9と、半導体基体9の一方の主面側にお
いて第1のn形クラッド層3に低抵抗接触しているカソ
ード電極10と、半導体基体9の一方の主面においてコ
ンタクト層8に低抵抗接触しているアノード電極11と
を備えている。図1の青色発光ダイオードの従来の青色
発光ダイオードと異なる点は、バッファ層2がAlの含
有率の異なる第1、第2及び第3のバッファ層2a、2
b、2cから成ることである。以下、これについて詳細
に説明する。
【0008】第1のバッファ層2aはGaInN半導体
から成り、サファイア基板1に接するように配置されて
いる。第2のバッファ層2bはAl0.1 Ga0.7 In
0.2 N半導体領域から成り、第1のバッファ層2aに隣
接している。この第2のバッファ層2bは 組成式 Alx Gay In1-x-y N (但し、xはAlのモル比を示すための数値であって、
0≦x<1を満たす値である。またyはGaモル比を示
すための数値であって、0≦x+y<1を満たす値であ
る。)で示すことができるものであり、この例ではxが
0.1、yが0.7の窒化アルミニウムガリウムインジ
ウムから成る。第3のバッファ層2cはAl0.2 0.6
In0.2 Nから成り、第2のバッファ層2bと第1のn
形クラッド層3との間に配置されている。この第3のバ
ッファ層2cは、 組成式 Alx ′Gay ′In1-x ′-y′N (但し、x′はAlのモル比を示すための数値であっ
て、x′>x、0<x<1を満たす値である。またy′
はGaモル比を示すための数値であって、0<x′+
y′<1を満たす値である。)で示すことができるもの
であり、この例ではx′が0.2、y′が0.6の窒化
アルミニウムガリウムインジウムから成る。従って、バ
ッファ層2におけるAlの含有率がサファイア基板1か
ら第1のn形クラッド層3に向って段階的に増大してい
る。なお、第1、第2及び第3のバッファ層2a、2
b、2cはサファイア基板1の一方の主面の全部を覆う
ように形成されている。また、第1、第2及び第3のバ
ッファ層2a、2b,2cの厚さは実質的に同一であっ
て、約200オングストロ−ムである。
【0009】次に、図1の第1、第2及び第3のバッフ
ァ層2a、2b、2cを有する青色発光ダイオードの製
造方法を説明する。まず、図2に示すようにサファイア
基板1を用意し、この上面に第1のバッファ層2a、第
2のバッファ層2b、第3のバッファ層2cを周知のM
OCVD法(有機金属化学気相成長法)によって順次形
成する。即ち、表面を十分に洗浄したサファイア基板1
を周知のMOCVD装置の反応室内に設けられたアセプ
タ上に配置する。その後、反応室内を十分に排気してか
ら、室内を水素ガスで置換する。続いて、常圧で水素ガ
スを流速5リットル/分で供給しながらサファイア基板
1を1200℃で10分間程度加熱し、サフアイァ基板
1を気相エッチングする。次にサフアイァ基板1の温度
を600℃まで低下させ、水素ガスを流速10リットル
/分で供給する。続いて、サファイア基板1の上面に第
1のバッファ層2aを形成するために、反応室内にトリ
メチルガリウムガス(以下、TMGガスという)、トリ
メチルインジウムガス(以下、TMIガスという)、N
H3 (アンモニア)ガス、を供給する。なお、この工程
でのTMGガスの流量即ちGaの供給量は約22×10
-6mol /分であり、TMIガスの流量即ちInの供給量
は約5×10-6mol /分であり、NH3 ガスの流量即ち
NH3 の供給量は約0.11mol /分である。この第1
のバッファ層2aを形成するための第1の期間では、反
応室内にトリメチルアルミニウムガス(以下、TMAガ
スという)を供給しない。この結果、第1の期間で形成
された第1のバッファ層2aはAlを含有せず、GaI
nNから成る。
【0010】第1のバッファ層2aの形成を終えたら、
反応室内に上記のTMGガス、TMIガス、NH3 ガ
ス、水素ガスに加えてTMAガスを供給して第1のバッ
ファ層2aの上面に連続して第2のバッファ層2bを形
成する。この第2のバッファ層2bを形成するための第
2の期間におけるTMIガス、NH3 ガスの流量即ちI
n、NH3 の供給量、及び水素ガスの流量は第1の期間
におけるこれらと同一とする。また、TMGガス、TM
Aガスの流量即ちGa、Alの供給量は、それぞれ18
〜20×10-6mol /分、2〜4×10-6mol /分とす
る。この第2の期間で形成された第2のバッファ層2b
はAlを含有するAlGaInNから成る。
【0011】次に、TMIガスとNH3 ガスの流量即ち
In、NH3 の供給量は前述の第1及び第2の期間と同
一に保ち、反応室内に供給し、TMGガスの供給量即ち
Gaの供給量を14〜16×10-6 mol/分に減少し、
TMAガスの供給量即ちAlの供給量を6〜8×10mo
l /分に増加して第2のバッファ層2bの上面に第3の
バッファ層2cを形成する。この第3のバッファ層2c
を形成するための第3の期間におけるTMAガスの流量
(供給量)は第2のバッファ層2bを形成する第2の期
間におけるこれよりも多いので、第3のバッファ層2c
のAl含有率は第2のバッファ層2bのAl含有率より
も大きい。以上の第1、第2及び第3のバッファ層2
a、2b、2cの形成は、一連の連続したMOCVD工
程で行い、この間サファイア基板1の温度は600℃を
保った状態とする。なお、サファイア基板1の温度は5
00℃〜700℃の範囲で増減が可能である。
【0012】以上のようにして第1、第2及び第3のバ
ッファ層2a、2b、2cを形成後、NH3 ガスと水素
ガスと窒素ガスを供給しながらサファイア基板1の温度
を1100℃まで上昇させる。続いて、反応室内にTM
Gガス及びシラン(SiH4 )ガスを供給する。ここ
で、シランガスは形成膜中にn形不純物としてのSiを
導入するためのものである。これにより、図3に示すよ
うに、サファイア基板1の上面にバッファ層2を介して
GaNから成る第1のn形クラッド層3が形成される。
更に、サファイア基板1の温度を1100℃に維持した
状態で反応室内にTMGガス、NH3 ガス、水素ガス、
シランガス、窒素ガスに加えてTMAガスを供給して、
図3に示すように第1のn形クラッド層3の上面にAl
GaNから成る第2のn形クラッド層4を形成する。
【0013】第1及び第2のn形クラッド層3、4の形
成後、窒素ガスを供給しながらサファイア基板1の温度
を800℃まで下降させる。続いて反応室内にTMGガ
ス、TMIガス、アンモニアガス、シランガス及びビス
シクロペンタジエニルマグネシウムガス(以下、Cp2
Mgガスという)を供給して、図4に示すように第2の
n形クラッド層4の上面にp形GaInNから成る活性
層即ち発光層5を形成する。ここで、Cp2 Mgガスは
形成膜中にp形導電形の不純物としてのMgを導入する
ためのものである。発光層5の形成後、窒素ガのみを供
給しながらサフアィア基板1の温度を1100℃まで上
昇させる。続いて、反応室内にTMGガス、アンモニア
ガス、水素ガス及びCp2 Mgガスを供給して、図4に
示すように、発光層5の上面にp形AlGaNから成る
第1のp形クラッド層6を続けて形成する。
【0014】次に、サファイア基板1の温度を1100
℃に維持した状態で図5に示すように、第1のp形クラ
ッド層6の上面にp形GaNから成る第2のp形クラッ
ド層7を形成する。更に、反応室内に供給するCp2 M
gガスの流量を増加して第2のp形クラッド層7の上面
にこれよりもp形不純物であるMgの含有率が高いp形
GaNから成るコンタクト層8を形成する。なお、上述
したバッファ層2の上方の第1及び第2のクラッド層
3、4、発光層5、第1及び第2のp形クラッド層6、
7、コンタクト層8の形成方法は従来の青色発光ダイオ
ードの形成方法と同様であるので、各ガスの流量等の詳
細な説明は省略する。
【0015】次に、コンタクト層8、第1及び第2のp
形クラッド層6、7、発光層5、第2のn形クラッド層
4及び第1のn形クラッド層3の上方部分の図5の右側
部分を選択的にエッチング除去して、半導体基体9の一
方の主面に第1のn形クラッド層3を露出させる。
【0016】最後に、周知の蒸着法及びリフトオフ法等
を使用して、半導体基体9の一方の主面に、図1に示す
ように、第1のn形クラッド層3及びコンタクト層8に
それぞれ接続されたカソード電極10及びアノード電極
11を形成して、図1に示す青色発光ダイオード素子を
完成させる。
【0017】本実施例によれば、バッファ層2の上方に
結晶欠陥や歪みのない結晶性の良好なGaN系化合物半
導体層を形成することができる。このため、発光効率の
諸特性が良好な発光素子を得ることができる。バッファ
層2の上方に結晶性の良好なGaN系化合物半導体層を
形成できる理由は、以下のように考えられる。第1のバ
ッファ層2aはAlを含有しないGaInNから成り、
第2のバッファ層2bはAlの含有率の低いAlGaI
nNから成り、共にサファイア基板1に格子定数が比較
的近く、柔軟性を有してバッファ層として良好に機能す
る。しかし、Alを含有しない第1のバッファ層2a又
はAlの含有率の低い第2のバッファ層2bの上にGa
Nのクラッド層3、4を続けて形成すると、バッファ層
2a、2bの中のInNが蒸発し易く、クラッド層3を
形成するための良好な核を第1のバッファ層2a又は第
2のバッファ層2bに得ることが不可能になり、クラッ
ド層3を良好に形成することができなくなる。一方、本
発明に従ってAlの含有率の大きい第3のバッファ層2
cを設けると、バッファ層2a、2b、2c中のInN
の蒸発が抑制され、クラッド層3のための良好な核を得
ることができ、クラッド層3を良好に形成することがで
きる。なお、クラッド層3、4等の半導体層を形成した
後に、冷却等による温度変化が生じると、バッファ層2
とクラッド層3との格子定数の差に起因する歪みが発生
し、バッファ層2、クラッド層3、4及び更に上の半導
体層の結晶欠陥の原因になるが、本実施例では結晶に柔
軟性を有する第1及び第2のバッファ層2a、2bが設
けられているので、これによって歪みが吸収され、半導
体層の結晶欠陥が抑制される。
【0018】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) 第2及び第3のバッファ層2b、2cを形成す
る時に、Alを含むTMAガスの供給量を時間の経過と
共に徐々に増大させ、第2及び第3のバッファ層2b、
2cの代りにAlの含有率がサファイア基板1側からク
ラッド層3側に向って連続的に増大する層を形成するこ
とができる。また、実施例では第1のバッファ層2aに
Alを含有させなかったが、低いレベルでAlを含有さ
せることができる。また、バッファ層2を形成する時に
初期からTMAガスを供給し、この供給量を時間の経過
と共に増大させ、サファイア基板1側からクラッド層3
側に向って徐々にAlの含有率が増大するようにバッフ
ァ層2を形成することができる。 (2) 第2及び第3のバッファ層2b、2cのAlの
含有率を変えることができる。しかし、クラッド層3の
ための核を良好に得るために、第3のバッファ層2cに
おけるAlとGaとのモル比を、Al 15〜50モル
%、Ga 50〜80モル%の範囲にすることが望まし
い。また、第2のバッファ層2bのAlとGaとのモル
比を、Al 5〜20モル%、Ga 60〜90モル%
とすることが望ましい。 (3) GaNから成るクラッド層3を形成する代りに
GaNを主成分とする半導体層を形成することができ
る。また、クラッド層3の上には、図1に示す層4〜8
以外の種々の半導体層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の発光ダイオードを示す断面図
である。
【図2】図1の発光ダイオードを形成するためにサファ
イア基板の上にバッファ層を形成したものを示す断面図
である。
【図3】図2のバッファ層の上に第1及び第2のn形ク
ラッド層を形成したものを示す断面図である。
【図4】図3のクラッド層の上に発光層と第1のp形ク
ラッド層を形成したものを示す断面図である。
【図5】図4のp形クラッド層の上に第2のp形クラッ
ド層及びコンタクト層を形成したものを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 サファイア基板 2 バッファ層 2a、2b、2c 第1、第2、第3のバッファ層 3 n形クラッド層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 H01L 21/365 H01L 21/31 C23C 16/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サファイア基板と、 前記サファイア基板の一方の主面に形成されたバッファ
    層と、 前記バッファ層の上に形成されたGaN半導体層とを
    備えた半導体装置であって、 前記バッファ層が、AlxGayIn1-x-yN(但し、
    及びyは、0≦x<1、0≦x+y<1を満足する値で
    ある。)から成り、Alの含有率が前記サファイア基板
    側から前記半導体層側に向って段階的又は連続的に増大
    していることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記バッファ層は、 前記サファイア基板の一方の主面に形成されたGaIn
    Nから成る第1のバッファ層と、 前記第1のバッファ層の上に形成されたAlxGayIn
    1-x-y(但し、x及びyは、0<x<1、0<x+y<
    を満足する値である。)から成る第2のバッファ層
    と、 前記第2のバッファ層の上に形成されたAlx'Gay'
    1-x'-y'N(但し、x′及びy´は、x′>x、0<
    x′<1、0<x′+y′<1を満足する値である。
    から成る第3のバッファ層とを備えたものである請求項
    1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 サファイア基板と、 前記サファイア基板の一方の主面に形成されたバッファ
    層と、 前記バッファ層の上に形成されたGaN半導体層とを
    備えた半導体装置の製造方法であって、 前記サファイア基板上にGaとInとNとを含むガスを
    供給すると共に、このGaとInとNとを含むガスの供
    給開始と同時又は供給開始から所定時間後に、前記サフ
    ァイア基板上への供給量が時間の経過と共に段階的又は
    連続的に増大するようにAlを含むガスを供給し、前記
    サファイア基板に隣接するGaInN層とこのGaIn
    N層に隣接するAlxGayIn1-x-yN(但し、x及び
    yは、0<x<1、0<x+y<1を満足する値であ
    り、且つxは前記サファイア基板側から前記半導体層側
    に向うに従って段階的又は連続的に大きくなる値であ
    る。)とから成るバッファ層、又はAlxGayIn
    1-x-yN(但し、x及びyは、0<x<1、0<x+y
    <1を満足する値であり、且つxは前記サファイア基板
    側から前記半導体層側に向うに従って連続的又は段階的
    に大きくなる値である。)から成るバッファ層を気相成
    長方法で形成する工程と、 前記バッファ層の上に気相成長方法によって前記GaN
    又はGaNを主成分とする半導体層を形成する工程とを
    備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記GaとInとNとを含むガスは、ト
    リメチルガリウムガスとトリメチルインジウムガスとア
    ンモニアガスとキャリアガスとから成り、前記Alを含
    むガスはトリメチルアルミニウムガスである請求項3記
    載の半導体装置の製造方法。
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