JP3079923B2 - ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばコネクタ、電子
封止部品、コイル封止部品のように、低バリ性且つ薄肉
流動性が要求される用途に有用なポリフェニレンスルフ
ィド樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下P
PS樹脂と略す。)は優れた耐熱性、難燃性、剛性およ
び電気絶縁性などエンジニアリングプラスチックとして
は好適な性質を有していることから、射出成形用を中心
として各種電気部品、機械部品および自動車部品などの
用途に使用されている。
【0003】しかしながら、PPS樹脂は、成形時のバ
リ発生が比較的多く、とりわけ薄肉流動性が強く要求さ
れる用途、例えばコネクタ、電子部品封止、コイル封止
用途などにおいては、バリ発生が著しいため、その使用
が制限されている。
【0004】このような現状から、PPS樹脂のバリ低
減を目的としてこれまでにもいくつかの検討がなされて
いる。例えば、高度に架橋したPPS樹脂を特性改良剤
として配合する方法(特開昭64−9266号公報)、
PPS樹脂にシラン化合物を添加する方法(特開昭63
−251430号公報)、ベースポリマに特定の直鎖状
PPS樹脂と架橋PPS樹脂を組合わせて使用し、更に
シランカップリング剤を使用する方法(特開平3−19
7562号公報)などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高度に
架橋したPPS樹脂の添加あるいはシラン化合物の添加
など従来のバリ低減技術は、総体的に組成物の流動性を
低下させるという問題があり、特に薄肉精密部品の射出
成形用途においては、充填不良、部分的過充填などの問
題があった。
【0006】そこで本発明者らは、PPS樹脂に要求さ
れる上記の諸性能、すなわち薄肉流動性且つ低バリ性の
いずれにおいても優れたPPS樹脂の開発を目的として
鋭意検討した結果、ベースポリマとして特定分子量の
質的に架橋構造を有さないPPS樹脂とこれより低い特
定の分子量をもつ直鎖状PPS樹脂を一定の割合で組み
合わせて使用し、更に特定のアルコキシシラン化合物を
添加することにより、上記目的とする諸性能の全てを満
足した高性能PPS樹脂組成物が得られることを見出
し、本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(A)1−クロロナフタレンを溶媒とするゲル浸透クロ
マトグラフ法で求められた数平均分子量が7000〜1
5000、全灰分量が0.3重量%以下の実質的に架橋
構造を有さないポリフェニレンスルフィド樹脂5重量%
以上50重量%未満および(B)同様にして求められた
数平均分子量が3000〜6000の実質的に架橋構造
を有さないポリフェニレンスルフィド樹脂50重量%超
95重量%未満からなるポリフェニレンスルフィド樹脂
混合物100重量部に対して、(C)繊維状または非繊
維状の補強材の少なくとも1種0〜150重量部、
(D)エポキシ基、アミノ基、ウレイド基、イソシアネ
ート基、水酸基、メルカプト基の中から選ばれた少なく
とも1種の官能基を有するアルコキシシラン化合物0.
1〜5重量部を溶融混練してなるポリフェニレンスルフ
ィド樹脂組成物を提供するものである。
【0008】本発明で使用するPPS樹脂とは、下記構
造式で示される繰り返し単位を
【化1】 70モル%以上、より好ましくは90モル%以上を含む
重合体であり、上記繰り返し単位が70モル%未満で
は、耐熱性が損なわれるので好ましくない。またPPS
樹脂はその繰り返し単位の30モル%未満を、下記の構
造を有する繰り返し単位等で構成することが可能であ
る。
【0009】
【化2】
【0010】本発明において成分(A)として用いられ
るPPS樹脂は、1−クロロナフタレンを溶媒とするゲ
ル浸透クロマトグラフ法で求められた数平均分子量が7
000〜15000、全灰分量が0.3重量%以下の実
質的に架橋構造を有さない、すなわち直鎖状構造を有す
ることが必要である。かかる条件を満足しないPPS樹
脂を成分(A)として用いた場合には、十分なバリ低減
効果と、十分な機械的強度およびウェルド強度を同時に
得ることが困難である。なお、全灰分量は150℃で1
時間乾燥した樹脂5gをるつぼにいれ、540℃、6時
間燃焼させた残渣重量を測定し、乾燥後の樹脂(5g)
に対する残渣重量の割合を算出したものである。上記の
条件を満たすPPS樹脂の代表的具体例としてはとして
は、東レ(株)製のM2888、M2588などを挙げ
ることができる。
【0011】本発明において成分(B)として用いられ
るPPS樹脂は、成分(A)とは異なり、数平均分子量
が3000〜6000であり、更に実質的に架橋構造を
有さないことが必要である。数平均分子量が3000に
満たない場合は、十分な機械的強度およびウェルド強度
を得ることが困難である。また数平均分子量が6000
を超える場合は、優れた流動性と十分なバリ低減効果を
同時に得ることが困難である。
【0012】本発明のPPS樹脂の製造方法については
上記の必要条件を満たす限り特に限定されず、通常公知
の方法すなわち特公昭45−3368号公報に記載され
る方法あるいは特公昭52−12240号公報に記載さ
れる方法などによって製造できる。本発明において上記
のように得られたPPS樹脂を有機溶媒、熱水、酸水溶
液などによる洗浄、酸無水物基、エポキシ基、イソシア
ネート基などの官能基含有化合物による活性化など種々
の処理を施した上で使用することも可能である。
【0013】成分(A)および成分(B)のPPS樹脂
の混合は、成分(A)のPPS樹脂5重量%以上50重
量%未満に対して成分(B)のPPS樹脂50重量%超
95重量%未満の範囲であり、好ましくは成分(A)2
0重量%以上50重量%未満に対して成分(B)50重
量%超80重量%以下の範囲であり、さらに好ましくは
成分(A)30〜49重量%に対して成分(B)51〜
70重量%である。成分(A)のPPS樹脂が50重量
%以上では流動性が低くなる。また成分(A)のPPS
樹脂が5重量%未満になると、機械的強度およびウェル
ド強度が損なわれ好ましくない。
【0014】本発明における繊維状または非繊維状の補
強材(C)は、PPS樹脂の耐熱性および強度を向上せ
しめる目的で、成分(A)と成分(B)からなるPPS
樹脂100重量部に対して0〜150重量部の割合で配
合するものである。
【0015】かかる繊維補強材としては、ガラス繊維、
アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベ
スト繊維、石コウ繊維、金属繊維、チタン酸カリウィス
カなどの無機繊維および炭素繊維などが挙げられる。ま
た非繊維状の補強材としては、ワラステナイト、セリサ
イト、カオリン、マイカ、クレー、ベントナイト、アス
ベスト、タルク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、ア
ルミナ、塩化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウ
ム、酸化チタンなどの金属化合物、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシ
ウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラスビーズ、窒化
ホウ素、炭化珪素およびシリカなどが挙げられ、これら
は中空であっても良い。
【0016】これらの補強材は2種以上併用することが
可能であり、必要によりシラン系ならびにチタン系カッ
プリング剤で予備処理して使用することが出来る。特に
好ましい補強材は、繊維状補強材ではガラス繊維ならび
に炭素繊維であり、非繊維状補強材ではワラステナイ
ト、タルクならびに炭酸カルシウムである。
【0017】これら補強材(C)の配合量は、成分
(A)と成分(B)からなるPPS樹脂100重量部に
対して0〜150重量部の範囲であるが、生成する組成
物の耐熱性、機械的強度とのバランスの上から、40〜
100重量部の補強材の配合量が好ましい。補強材の配
合量が150重量部を越えると組成物の流動性を著しく
損なうため好ましくない。
【0018】次に、本発明において(D)成分として用
いられるアルコキシシラン化合物は、分子中に一個以上
のエポキシ基、アミノ基、ウレイド基、イソシアネート
基、水酸基あるいはメルカプト基を有するアルコキシシ
ラン化合物であって、具体的には3−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルト
リエトキシシシラン、3−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミ
ノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニルアミ
ノメチルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエ
トキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリメ
トキシシラン、ジメトキシメチル−3−ピペラジノプロ
ピルシラン、3−ピペラジノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3
−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソ
シアナトプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシ
アナトプロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシア
ナトプロピルエチルジメトキシシラン、3−ヒドロキシ
プロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエト
キシシラン、3−メルカプトメチルジメトキシシランな
どが挙げられる。
【0019】これらアルコキシシラン化合物は各々単独
または2種以上の混合物の形で用いることができ、また
上記アルコキシシラン化合物の内で特に好適なアルコキ
シシラン化合物としては、3−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピ
ルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリ
メトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシ
シランならびに3−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ランなどを挙げることができる。
【0020】本発明に用いられるこれらアルコキシシラ
ン化合物(D)の配合量は、PPS樹脂100重量部に
対して0.1〜5重量部であり、好ましくは0.3〜3
重量部である。添加量が0.1重量部未満では、機械的
強度およびウェルド強度の向上効果が十分に発現せず、
また5重量部を越えると組成物の流動性および機械強度
を損なうため好ましくない。
【0021】本発明のPPS樹脂組成物には、本発明の
効果を損なわない範囲で、離型剤、酸化防止剤、熱安定
剤、滑剤、結晶核剤、紫外線防止剤、着色剤、難燃剤な
どの通常の添加剤および少量の他種ポリマを添加するこ
とができる。例えば離型剤としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン、またはモンタン酸ワ
ックス類、またはステアリン酸リチウム、ステアリン酸
アルミ等の金属石鹸などをあげることができる。また、
結晶核剤としてはポリエ−テルエ−テルケトン樹脂、ナ
イロン樹脂、タルク等をあげることができる。
【0022】本発明のPPS樹脂組成物の調製方法は特
に制限はないが、原料の混合物を単軸あるいは2軸の押
出機、バンバリ−ミキサ−、ニ−ダ−およびミキシング
ロ−ルなど通常公知の溶融混合機に供給して280〜3
80℃の温度で混練する方法などを代表例として挙げる
ことができ、原料の混合順序にも特に制限はない。ま
た、少量添加剤成分については、他の成分を上記の方法
などで混練しペレット化した後、成形前に添加すること
もできる。
【0023】本発明により得られたPPS樹脂組成物
は、バリ発生が少なく、しかも極めて優れた薄肉流動性
をもつ成形加工性に優れた樹脂組成物であり、このよう
な利点を活かして、例えばコネクタ、電子封止部品、コ
イル封止部品等の用途に有用である。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0025】実施例および比較例の中で述べられる数平
均分子量、ウェルド強度、成形下限圧ならびにバリ長さ
は各々次の方法に従って評価測定した。
【0026】数平均分子量:Waters社製、ゲル浸
透クロマトグラフ装置を用い、高分子論文集 44巻
(1987)2月号139〜141頁に開示された方法
に準じて実施した。
【0027】ウェルド強度の測定:両端にゲ−トを有
し、試験片中央部付近にウェルドラインを有するAST
M4号ダンベル片を、型締力20トンの射出成形機を用
いてシリンダー温度320℃、金型温度135℃の条件
で成形し、歪速度5mm/min、支点間距離64mmの条件で
引張強度測定を行なった。
【0028】成形下限圧の評価:上記の平板成形品を射
出成形する際、充填不良を起こさないために必要な最低
射出圧力を成形下限圧とした。成形下限圧か低いほど流
動性が優れていることになる。
【0029】バリ長さの測定:上記の平板成形品のガス
抜き用の間隙部分に発生したバリの長さを測定した。バ
リ長さが短いほどバリ特性は優れていることになる。
【0030】参考例1 本実施例ならびに比較例で、成分(A)のPPS樹脂と
して、実質的に架橋構造を有さないPPS樹脂である東
レ(株)製のM2888(PPS−1)ならびにM25
88(PPS−2)を使用した。該PPS樹脂の数平均
分子量はそれぞれ10000、9000、全灰分量はそ
れぞれが0.07、0.08重量%であった。また、上
記M2888(PPS−1)の数平均分子量(Mn)と
重量平均分子量(Mw)の比Mw/Mnは4.99であ
った。
【0031】参考例2(PPSの重合) オートクレーブに30%水硫化ナトリウム水溶液4.6
7kg(水硫化ナトリウム25モル)、50%水酸化ナ
トリウム2.00kg(水酸化ナトリウム25モル)な
らびにN−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略
す)8kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃まで
昇温し、水3.8kgを含む留出水4.1lを除去し
た。残留混合物に1,4ージクロロベンゼン3.75k
g(25.5モル)ならびにNMP2kgを加えて23
0℃で1時間、更に260℃で30分加熱した。反応生
成物を温水で5回洗浄し、80℃で24時間減圧乾燥し
て、数平均分子量3700の粉末の実質的に架橋構造を
有さないPPS樹脂(PPS−3)を得た。該PPS樹
脂を実施例ならびに比較例で使用した。
【0032】参考例3(PPSの重合) オートクレーブに30%水硫化ナトリウム水溶液4.6
7kg、50%水酸化ナトリウム2.00kgならびに
NMP8kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃ま
で昇温し、水3.8kgを含む留出水4.1lを除去し
た。残留混合物に1,4ージクロロベンゼン3.75k
gならびにNMP2kgを加えて230℃で1時間、更
に260℃で2時間加熱した。反応生成物を温水で5回
洗浄し、80℃で24時間減圧乾燥して、数平均分子量
5400の粉末の実質的に架橋構造を有さないPPS樹
脂(PPS−4)を得た。該PPS樹脂を実施例ならび
に比較例で使用した。
【0033】参考例4 PPS樹脂としてASTM D1238−86(31
5.5℃,5000g荷重)に定められた15分滞留時
のメルトフローレート値が5分滞留時のメルトフローレ
ート値が70%である架橋構造を有する東レ(株)製M
2100(PPS−5)を使用した。該PPS樹脂の数
平均分子量(Mn)と重量平均分子量の比Mw/Mnは
50、溶融粘度(300℃、200/秒)は300ポイ
ズであった。
【0034】実施例1 PPS−1、PPS−3、3−イソシアナトプロピルト
リメトキシシランおよびガラス繊維を表1に示す割合で
ドライブレンドした後、320℃の温度条件に設定した
スクリュ−式押出機により溶融混練後ペレタイズした。
得られたペレットを用い、型締力20トンの射出成形機
を用いてシリンダー温度320℃、金型温度135℃の
条件で前述のASTM4号ダンベル片ならびに平板成形
品の成形を行なった。
【0035】得られた試験片について測定したウェルド
強度、成形下限圧、およびバリ長さを表2に示す。
【0036】比較例1 PPS−3を用いないこと以外は、実施例1と同様にし
て、表1に示す割合でドライブレンド、溶融混練、ペレ
タイズ、成形、物性評価を行なった。その結果を表2に
併せて示す。
【0037】低分子量の直鎖状PPS樹脂を配合しない
場合、流動性が低く、また十分なバリ低減効果が得られ
なかった。
【0038】比較例2 PPS−1を用いないこと以外は、実施例1と同様にし
て、表1に示す割合でドライブレンド、溶融混練、ペレ
タイズ、成形、物性評価を行なった。その結果を表2に
併せて示す。
【0039】高分子量の直鎖状PPS樹脂を配合しない
場合、十分な機械強度が得られなかった。
【0040】比較例3 シラン化合物を添加しないこと以外は、実施例1と同様
にして、表1に示す割合でドライブレンド、溶融混練、
ペレタイズ、成形、物性評価を行なった。その結果を表
2に示す。
【0041】シラン化合物を添加しない場合、十分な機
械的強度とバリ低減効果が得られないことがわかる。
【0042】比較例4 PPS−1、PPS−5、ガラス繊維、3−メルカプト
プロピルトリメトキシシランを表1に示した割合で配合
したこと以外は実施例1と同様にドライブレンド、溶融
混練、ペレタイズ、成形、物性評価を行なった。その結
果を表2に示す。
【0043】実施例2〜14 使用するPPS樹脂、補強材、アルコキシシラン化合物
の種類、配合比を種々変え、実施例1と同様にして、表
1に示す割合でドライブレンド、溶融混練、ペレタイ
ズ、成形、物性評価を行なった。その結果を表2に示
す。
【0044】ここで得られた樹脂組成物はいずれも強
度、薄肉流動性、低バリに優れた実用価値の高いもので
あった。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂
組成物は成形時に発生するバリが少なく且つ薄肉流動性
に優れており、特に射出成形によるコネクタ、電子封止
部品、コイル封止部品等の用途に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01B 3/30 H01B 3/30 J H01F 41/12 H01F 41/12 B H01L 23/29 H01R 13/46 Z 23/31 H01L 23/30 R H01R 13/46 (56)参考文献 特開 昭62−197451(JP,A) 特開 昭64−89208(JP,A) 特開 昭64−87659(JP,A) 特開 昭63−225656(JP,A) 特開 昭61−87752(JP,A) 特開 平3−12453(JP,A) 特開 平3−43452(JP,A) 特開 平3−255162(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 81/00 - 81/10 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1−クロロナフタレンを溶媒とする
    ゲル浸透クロマトグラフ法で求められた数平均分子量が
    7000〜15000、全灰分量が0.3重量%以下の
    実質的に架橋構造を有さないポリフェニレンスルフィド
    樹脂5重量%以上50重量%未満、および(B)同様に
    して求められた数平均分子量が3000〜6000の実
    質的に架橋構造を有さないポリフェニレンスルフィド樹
    脂50重量%超95重量%以下からなるポリフェニレン
    スルフィド樹脂混合物100重量部に対して、(C)繊
    維状または非繊維状の補強材の少なくとも1種0〜15
    0重量部、(D)エポキシ基、アミノ基、ウレイド基、
    イソシアネート基、水酸基、メルカプト基の中から選ば
    れた少なくとも1種の官能基を有するアルコキシシラン
    化合物0.1〜5重量部を溶融混練してなるポリフェニ
    レンスルフィド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のポリフェニレンスルフィド
    樹脂組成物からなるコネクター用ポリフェニレンスルフ
    ィド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1記載のポリフェニレンスルフィド
    樹脂組成物からなる電子封止部品用ポリフェニレンスル
    フィド樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1記載のポリフェニレンスルフィド
    樹脂組成物からなるコイル封止部品用ポリフェニレンス
    ルフィド樹脂組成物。
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