JP3079536B2 - スピンドルモータの振動防止構造 - Google Patents

スピンドルモータの振動防止構造

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JP3079536B2
JP3079536B2 JP02081179A JP8117990A JP3079536B2 JP 3079536 B2 JP3079536 B2 JP 3079536B2 JP 02081179 A JP02081179 A JP 02081179A JP 8117990 A JP8117990 A JP 8117990A JP 3079536 B2 JP3079536 B2 JP 3079536B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ディスク(磁気ディスク、光ディスク)等
を回転させるために使用されることが多く一般にスピン
ドルモータと呼ばれるモータの振動防止構造に関する。
従来技術及びその課題 従来、上記のようなスピンドルモータは、第5図に示
すように、磁気ディスク装置Aに取付けられるハウジン
グ11に立設された軸12に、磁気ディスクDを有するロー
タ13がベアリング14,14を介して具えられている。磁気
ディスクDは、ハウジング11に設けられた複数のコイル
15,15と、ロータ13の内周面に取付けられた磁石16との
磁気作用によって回転するロータ13と一体に回転するよ
うになっている。又、ハウジング11の底部11aには、モ
ータの薄型化の要求に対応すべく、各コイル15を逃がす
円周溝17が形成されている。
ところが、このような構造のスピンドルモータ18は、
円周溝17によってハウジング11の底部11aが薄くなり、
ハウジング11の曲げ剛性と、耐震性が低くなるという問
題点を有している。
又、耐震性が低くなると、ファーストロッキングモー
ド固有振動数も低くなり、外部から加えられる振動数の
低い振動と共振し易くなって、ディスクに振動を与える
という問題点も有している。
このような振動は、ディスク装置の読取り、書込みヘ
ッドの位置ずれを起こす原因となるので、できるだけこ
れを抑制する必要がある。
なお、ファーストロッキングモード固有振動数とは、
磁気ディスクを装着したモータに振動を加えたとき、磁
気ディスクが殆ど変形しないで傾くだけの振動モード
(振動状態)になる種々の振動数の内、最小の振動数を
いう。そして、ファーストロッキングモード固有振動数
には、モータの停止状態において1つ、回転状態におい
て2つ(前向固有振動と後向固有振動数)ある。前向固
有振動数とは、ロータの回転を速めるように働く振動の
振動数をいい、後向固有振動数とは、ロータの回転を遅
らせるように働く振動の振動数をいう。
なお、この種のモータの規格によると、モータは、50
0Hz以下の振動に共振してはならないことになってい
る。
又、このようなスピンドルモータを他の機器に使用し
た場合も、この振動の問題は、機器に悪影響を与えると
いう問題点を有している。
課題を解決するための手段 鉄心に複数のコイルが円周方向に配置されて巻かれた
電機子を固定したハウジングに軸が立設され、内周面に
前記電機子の側面に対向するように磁石が取り付けられ
磁気ディスクを載置するロータが、前記軸に、ベアリン
グを介して回転可能に取付けられたスピンドルモータに
おいて、前記ハウジングの底部には、前記電機子のコイ
ルを逃がす円周溝が軸を中心にして形成され、この円周
溝に前記複数のコイル間に前記電機子の外周まで放射状
に延びる突部を具え、前記複数のコイルの下端が前記突
部の上端より低くなるように前記複数のコイルが配置さ
れていることを特徴とする、スピンドルモータの振動防
止構造より、前記の課題を解決したものである。
作用 ハウジング底部の前記突部によって、ハウジングは補
強され、ハウジングの剛性が高まる。
この結果、ファーストロッキングモード固有振動数が
高くなり、外部から加えられる低い振動数(例えば、50
0Hz以下の振動数)の振動と共振しにくくなる。
実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
スピンドルモータ20は、磁気ディスク装置Aに取付け
られるハウジング21と、磁気ディスクDが取付けられる
ロータ22とを有している。ハウジング21には、電機子30
の鉄心31が圧入される環状部32が形成されている。又、
ハウジング21の中心には軸33が圧入されている。鉄心31
には円周方向に配置された複数のコイル34が巻いてあ
る。
ハウジング21の底部21a内面には、モータを薄くする
ことを目的として、コイル34を逃がす円周溝35が軸33を
中心にして形成されている。この円周溝35には、軸33を
中心とした放射状の突部36,36が、各コイル34間に形成
されている。突部36の長さは、コイル34の側面からさら
に延長して鉄心31の磁極片40の側面まで沿った長さ(第
3図参照)の、何れの長さであってもよい。軸33には一
対のベアリング37,37が圧入されている。なお、突部36
は、必ずしもすべてのコイル間に設ける必要はなく、例
えば、1つおき、2つおき、というように設けてもよい
ことは勿論である。
スピンドルモータの薄型化のため、複数のコイル34の
下端は突部36の上端より低くなるように配置されてい
る。
ロータ22はカップ形をしており、ベアリング37,37に
圧入されている。ロータ22の上部にはキャップ38が填め
込まれている。ロータ22の内周には、コイル34と対向し
て磁石39が設けられている。
磁気ディスクDは、複数のコイル34と、ロータ22の内
周面に取付けられた磁石39との磁気作用によって回転す
るロータ22と一体になって回転する。
従って、モータ20を薄くする目的で薄くしたハウジン
グ21の底部21aは、突部36によって補強される。
この結果、停止状態におけるモータのファーストロッ
キングモード固有振動数が高くなる。又、回転中のモー
タにおいて、ロータのジャイロ作用によって生じる2つ
のファーストロッキングモード固有振動数(前向固有振
動数、後向固有振動数)も高くなる。
発明の効果 本発明のスピンドルモータの振動防止構造は、ハウジ
ングに形成した突部によって次のような効果を奏する。
モータの薄型化を損なうことなくハウジングを補強す
ることができる。
ハウジングが補強されると、モータは耐振性が向上
し、ファーストロッキングモード固有振動数が高くなっ
て、外部から加わる低い振動数(例えば、500Hz以下の
振動数)の振動と共振しにくくなる。
共振しにくくなると、例えば、磁気ディスク装置に使
用した場合は、磁気ディスクに対する、読取り、書込み
を正確に行うことができ、一般に、モータが取付けられ
た機器に共振による悪影響を与えることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の振動防止構造を具えたスピンドルモー
タである磁気ディスク用モータの軸方向断面図、第2図
は一部分省略したハウジングの斜視図、第3図は一部分
省略したハウジングの平面図、第4図は第3図中4−4
矢視断面図である。 第5図は従来のスピンドルモータである磁気ディスク用
モータの軸方向断面図である。 20……磁気ディスク用モータ(スピンドルモータ) 21……ハウジング、21a……底部 34……コイル、36……突部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄心に複数のコイルが円周方向に配置され
    て巻かれた電機子を固定したハウジングに軸が立設さ
    れ、内周面に前記電機子の側面に対向するように磁石が
    取り付けられ磁気ディスクを載置するロータが、前記軸
    に、ベアリングを介して回転可能に取付けられたスピン
    ドルモータにおいて、 前記ハウジングの底部には、前記電機子のコイルを逃が
    す円周溝が軸を中心にして形成され、この円周溝に前記
    複数のコイル間に前記電機子の外周まで放射状に延びる
    突部を具え、前記複数のコイルの下端が前記突部の上端
    より低くなるように前記複数のコイルが配置されている
    ことを特徴とする、 スピンドルモータの振動防止構造。
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