JP3079314B2 - 放射線撮像装置 - Google Patents

放射線撮像装置

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JP3079314B2
JP3079314B2 JP02401120A JP40112090A JP3079314B2 JP 3079314 B2 JP3079314 B2 JP 3079314B2 JP 02401120 A JP02401120 A JP 02401120A JP 40112090 A JP40112090 A JP 40112090A JP 3079314 B2 JP3079314 B2 JP 3079314B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射線撮像装置に関し、
特に、被写体の通過線量を検出し、該検出結果をフィー
ドバックして被写体に照射される放射線ビームの放射線
量を調整して撮像するよう構成された放射線撮像装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】放射線撮像装置は、一般にX線管が用い
られる放射線源と、被照射物体(被写体)を通過した前
記放射線源からの放射線量を検知して放射線投影像を撮
像記録する例えば放射線に感応するスクリーン/フィル
ム,輝尽性蛍光体,半導体検出器等の撮像記録装置とか
ら構成される。
【0003】ところで、一般的な放射線検査、例えば胸
部検査においては、通常の患者は非常に大きな解剖学的
厚みの変動を有し、このために非常に大きなX線の減衰
変動を示す。即ち、解剖学的な諸部分は、X線の透過率
に大きな差異を有する。このため、ダイナミックレンジ
が狭いスクリーン/フィルムを用いた撮影では、検査結
果を示すスクリーン/フィルムのダイナミックレンジの
狭さのために、全体的画像の一部分のみ適当な露光がな
されて、殆どの部分は露光過度又は露光不足となる。
【0004】一方、輝尽性蛍光体を用いたシステムで
は、輝尽性蛍光体が比較的高いダイナミックレンジを有
するが、可視化のために用いるCRTが一般的に輝尽性
蛍光体よりもダイナミックレンジが狭いために、この狭
いダイナミックレンジに制限されて、同様に露光の不適
が発生することがあった。従って、例えば前述のような
胸部検査のためのX線撮影では、肺のようにX線を透過
し易い部分と、背骨や腹部などのようなX線を透過し難
い部分とを、同時に観察し易い状態に表示させることが
容易ではなかった。
【0005】このため、例えば放射線源の前方に設けた
コリメータに形成したファンビーム形成用のスリット
に、その長手方向に分割される領域毎に開口面積を可変
制御するシャッタ部材を出入り可能に支持し、スリット
を通過して得られるファンビームをその長手方向に直角
な方向に走査動作させて被写体を走査しつつ該被写体の
背後に設けられた撮像面にて撮像記録する一方、撮像面
における各部の放射線量(被写体の通過線量)を検出す
るディテクタを設け、該ディテクタからの検出信号に基
づいて適切な露出量を得るように、前記シャッタ部材に
よる絞り量を制御し被写体に照射される放射線量を調整
する構成としたものがある(特開昭62−129034
号公報等参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
に被写体を通過した放射線量の検出結果を、照射される
放射線ビームにフィードバックして撮像させる構成で
は、例えば医療用では本来病変によって濃度(通過放射
線量)が正常部位に比べ低くなるべき部位まで、照射放
射線量の調整が行われて、正常部位と病変部との濃度
(通過線量)の差を減少させる調整が行われてしまうこ
とになり、得られた画像に基づく診断性を悪化させるこ
とがあった。
【0007】例えば、人体胸部において、例えば片肺が
肺炎にかかり比較的広い範囲に水が溜まっている場合に
は、正常肺の場合に比べ前記病変部の放射線通過量が減
少するが、前記照射放射線量の調整制御によって、前記
片肺の病変部に対する照射線量を増大させる調整(回り
の正常部位の放射線量を減少させる調整)が行われてし
まい、照射放射線量の調整によってかえって病変部が明
確に表れ難くなって診断性を悪化させる結果になる場合
があったものである。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、被写体の通過線量を照射放射線ビームの線量にフ
ィードバックして撮影させることによって露出を適正化
した画像を得ると共に、該照射放射線量を調整して得た
画像に基づいて照射放射線量の調整を行わない画像又は
調整度合いを弱めた画像が得られるようにして、被写体
に対する1回の放射線照射によって上記2種類の画像を
得て、例えば医療用放射線画像においては診断性を向上
させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのため本発明にかかる
放射線撮像装置は、図1に示すように構成される。図1
において、通過放射線量検出手段は、被写体を通過した
放射線量に応じた検出信号を出力し、放射線量調整手段
は前記検出信号に基づき被写体に照射される放射線ビー
ムの放射線量を可変調整する。
【0010】そして、撮像手段は、放射線量調整手段で
可変調整されて被写体を通過した放射線量を検知して放
射線画像信号に変換する。また、調整レベル疑似変換手
段は、放射線量調整手段による放射線の調整量データに
基づいて前記撮像手段によって得られた放射線画像信号
を処理することにより、放射線調整量のレベルを疑似的
に変えた放射線画像を得る。
【0011】
【作用】かかる構成によると、被写体を通過した放射線
量に応じた検出信号に基づいて被写体に照射される放射
線ビームの放射線量が可変調整され、この放射線量が可
変調整された放射線ビームの被写体通過量が撮像手段に
よって検知されて放射線画像信号に変換される。
【0012】従って、撮像手段によっては、放射線量が
可変調整された放射線ビームによる放射線画像が得られ
るが、ここで、放射線量を調整しないで得られる放射線
画像は、放射線の調整量データに基づいて推定できるか
ら、放射線の調整量のデータに基づく前記放射線画像信
号の処理によって、例えば前記放射線量の可変調整度合
いを弱めたり、又は、全く放射線量を可変調整しなかっ
た場合に得られるであろう画像信号を得ることができる
ものである。
【0013】このため、放射線量を調整して得た放射線
画像を基にして、該放射線画像と共に、放射線調整量の
レベルを疑似的に変えた放射線画像を得ることができ、
例えば医療用においては放射線量を可変調整して得られ
る放射線画像のみでは診断に不十分なときに、疑似的に
放射線量の調整レベルを変えた画像も合わせて提供する
ことができ、診断性を向上させ得るものである。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。一実施例
の放射線撮像装置の構成を示す図2において、放射線源
としてのX線管1の前方位置に、水平方向を長手方向と
して開口されたスリット2を有する第1コリメータ3が
設けられている。この第1コリメータ3は、制御ユニッ
ト9によって制御される図示しないアクチュエータによ
り図で上下方向に平行移動し、この平行移動に伴ってス
リット2で形成される放射線のファンビームFB(放射
線ビーム)がその長手方向に対する直角な方向に走査動
作するようにしてある。尚、前記アクチュエータとして
は、ステッピングモータや電磁石などを用いれば良い。
【0015】第1コリメータ3のスリット2によって形
成されるファンビームFBの走査位置には、被写体とし
ての人体4が位置され、この人体4の背後には人体4を
通過したファンビームFBを通過させる水平方向に長い
長方形状の開口5を有する第2コリメータ6が設けられ
ている。 第2コリメータ6は、前記制御ユニット9で制御され
る図示しないアクチュエータにより第1コリメータ3の
上下方向の移動に伴ってやはり図で上下方向に移動し、
人体4を通過したファンビームFBが前記開口5を通過
して、撮像手段としての輝尽性蛍光体パネル7に到達す
るように構成されている。
【0016】また、前記第2コリメータ6の開口5に
は、X線量を検出する通過放射線量検出手段としてのX
線透過性のライン型ディテクタ8を設けてある。このラ
イン型ディテクタ8は、開口5の長手方向即ちいファン
ビームFBの長手方向に複数分割される領域毎に独立し
たX線検出素子を備え、それぞれの検出素子が人体4を
通過した放射線量を検出して、検出した放射線量に応じ
た検出信号をそれぞれに制御ユニット9に出力するもの
であり、これによって、開口5の長手方向の通過線量の
プロファイルを作成できるようにしてある。
【0017】ここで、前記ディテクタ8は、人体4を通
過した放射線の一部を吸収し、この吸収した放射線レベ
ルを検出するものであり、人体4を通過した放射線のう
ちディテクタ8で吸収されなかった通過放射線が輝尽性
蛍光体パネル7に照射されるので、通過線量の検出を行
いつつ放射線画像情報を記録させることができるように
なっている。
【0018】被写体(人体4)を通過したX線量に応じ
た検出信号に基づいて被写体に照射されるX線ビームを
可変調整するためには、前記ライン型でディテクタ8
は、被写体構造の超低空間周波数成分を検出できれば良
く、その検出素子数は、10〜500 個の範囲が好ましく、
実用的には30個〜200 個が特に好ましい。更に、ディテ
クタ8の走査方向(縦方向)でのデータ数は、やはり10
〜500 個より好ましくは30〜200 個であり、データ数は
平均化処理等によって必要とされる数に縮減させても良
い。
【0019】更に、第1コリメータ3のスリット2に
は、該スリット2の開口面積をその長手方向に複数分割
される領域毎に可変制御することにより、スリット2の
通過線量を長手方向の複数個所で可変調整する放射線量
調整手段としてのモジュレータ10が設けられている。モ
ジュレータ10は、図3に示すように、放射線吸収物質か
らなる複数の板状シャッタ部材11を備えて構成されてい
る。前記各シャッタ部材11は、第1コリメータ3のX線
管1側の端面に略沿ってスリット2の巾方向の移動可能
に支持されており、かかるシャッタ部材11をスリット2
の長手方向に隙間なく隣接させて配置してある。前記各
シャッタ部材11は、それぞれ基端部にアクチュエータを
備えており、このアクチュエータによって前記移動方向
に相互に独立して進退自在に駆動されるようになってい
る。
【0020】従って、シャッタ部材11を選択的にスリッ
ト2の開口を覆う方向に移動させることで、スリット2
の開口面積を長手方向で変化させてスリット2長手方向
での通過線量(人体4に対する照射線量)を制御するこ
とができるものであり、前記ディテクタ8の開口5の長
手方向に複数並設されるセンサ素子数と略同じ数のシャ
ッタ部材11で構成してあれば、ディテクタ8の各センサ
素子による検出線量に応じて人体4に照射されるファン
ビームFBの放射線量を制御することができるものであ
る。
【0021】尚、前記モジュレータ10を構成するシャッ
タ部材11は、上記のようにスリット2の巾方向に直線的
に移動させる構成の他、シャッタ部材11を揺動させた
り、また、回転させたりして、スリット2の開口面積を
スリット2の長手方向でそれぞれに変化させるよう構成
することもできる。また、放射線の吸収率がシャッタ部
材11の部位によって異なるものであっても良い。
【0022】前記輝尽性蛍光体パネル7は、放射線源か
らモジュレータ10を介して照射されるファンビームFB
に対する人体4の放射線透過率分布に従ったエネルギー
を輝尽層に蓄積記録し、人体4(被写体)の潜像を形成
する。前記輝尽性蛍光体パネル7は、支持体上に輝尽性
蛍光体層を、輝尽性蛍光体の気相堆積、或いは輝尽性蛍
光体塗料塗布によって設けてあり、該輝尽性蛍光体層は
環境による悪影響及び損傷を遮断するために保護部材に
よって遮蔽若しくは被覆される。該輝尽性蛍光体材料と
しては、例えば、特開昭61−72091号公報、或い
は、特開昭59−75200号公報に開示されるような
材料が使われる。
【0023】ここで、制御ユニット9は、ディテクタ8
で検出される人体4の通過線量のデータ(低空間周波数
成分)に基づいてモジュレータ10を制御することによ
り、人体4に照射される放射線量を調整しながら輝尽性
蛍光体パネル7に放射線画像を記録させる。即ち、制御
ユニット9は、ディテクタ8で検出される人体4の通過
線量のデータに基づいて、ファンビームFBの長手方向
で、通過線量が過大である領域と、該領域での放射線の
減量調整量と(或いは通過線量が過小である領域と、該
領域での放射線の増量調整量と)を決定し、この決定に
対応する制御信号をモジュレータ10に送ることで、モジ
ュレータ10の各シャッタ部材11をスリット2内に進退さ
せ、人体4に対する照射線量の調整を行う。
【0024】従って、輝尽性蛍光体パネル7には、デイ
テクタ8,制御ユニット9,モジュレータ10の構成によ
って人体4の通過線量が照射線量にフィードバックされ
て撮像された放射線画像が記録され、かかる照射線量の
調整によって肺のように放射線を透過し易い部分と、背
骨や腹部などのような放射線を透過し難き部分とが、同
時に観察し易い状態に撮像されるようにする。
【0025】一方、上記のようにして被写体の放射線画
像情報が蓄積記録された輝尽性蛍光体パネル7からの画
像情報の読取りは以下のようにして行われる。即ち、輝
尽励起光源(ガスレーザ,固体レーザ,半導体レーザ
等)21は、出射強度が制御された励起光ビームを発生
し、その励起光ビームは、被写体の放射線画像情報が蓄
積記録された前記輝尽性蛍光体パネル7を走査し、輝尽
性蛍光体パネル7が蓄積している放射線エネルギー(潜
像)を蛍光(輝尽発光)として放射せしめる。
【0026】光電変換装置22は、前記輝尽性蛍光体パネ
ル7を励起光ビームで走査して放射された蛍光(輝尽発
光)を、該蛍光(輝尽発光)のみを通過させるフィルタ
23を介して受光して、入射光に対応した電流信号に光電
変換して、放射線画像信号を得る。前記光電変換装置22
で光電的に読み取られたアナログ放射線画像信号は、図
示しないA/D変換器で逐次A/D変換されて、デジタ
ル放射線画像信号として画像処理装置24に出力される。
この画像処理装置24では、デジタル放射線画像信号に対
して各種の画像処理(階調処理,周波数処理等)を施す
ことで診断に適した形としてから放射線画像再生装置25
に出力する。
【0027】放射線画像再生装置25は、プリンタやCR
T等のモニタであり、画像処理装置24で処理されたデジ
タル放射線画像信号を入力し、撮影された放射線画像を
ハードコピー又は再生画面として可視化する。尚、放射
線画像再生装置25と共に、又は、放射線画像再生装置25
の代わりに、半導体記憶装置などの記憶装置(ファイリ
ングシステム)を設けて、画像処理装置24から出力され
る放射線画像信号を保存するよう構成しても良い。
【0028】前記画像処理装置24では、本実施例におけ
る調整レベル疑似変換手段としての機能を有するもの
で、階調処理や周波数処理などの公知の処理を行う他、
本発明にかかる放射線の調整量に基づく信号処理を行う
ようになっており、本実施例では、モジュレータ10で照
射線量を調整して得た放射線画像の他に、該放射線画像
を調整量データに基づき信号処理することで放射線量の
調整を行わない場合の放射線画像も得られるようにして
ある。
【0029】かかる放射線の調整量データに基づく信号
処理のために、前記ディテクタ8による検出信号、又
は、該検出信号に基づくモジュレータ10の制御信号を放
射線の調整量データとして記憶する放射線調整量データ
記憶ユニット26が設けられており、画像処理装置24は該
放射線調整量データ記憶ユニット26に記憶された撮像時
の照射放射線の調整量データに基づいて光電変換装置22
から入力されるデジタル放射線画像信号を処理して、放
射線を調整しない場合に得られると予測される放射線画
像を疑似的に得る。
【0030】図4は前記画像処理装置24の構成ブロック
図であり、光電変換装置22から入力される照射放射線量
を調整して得られた放射線画像信号は、原画像データ記
憶ユニット27に一旦記憶される。画像復元処理部28で
は、前記原画像データ記憶ユニット27に記憶されている
照射線量を調整して撮像された放射線画像信号を、放射
線調整量データ記憶ユニット26に記憶されている調整量
データに基づいて信号処理することによって、照射線量
を調整しなかった場合の画像を疑似的に得る。
【0031】画像復元処理部28で処理されて得られる放
射線画像信号は、復元画像データ記憶ユニット29に記憶
される。ここで、上記画面復元処理部28で行われる信号
処理の様子を図5のフローチャートに示してある。図5
のフローチャートにおいて、まず、ステップ1(図中で
はS1としてある。以下同様)では、原画像データ記憶
ユニット27に記憶されている画素毎の画像データの読み
出しを行い、次のステップ2では、前記ステップ1で読
み出した画像データと同じ画像領域に対応する放射線調
整量のデータを放射線調整量記憶ユニット26から読み出
す。
【0032】そして、ステップ3では、前記放射線調整
量のデータに基づいて原画像データを処理する。具体的
には、例えば放射線量を50%に減量する調整が行われた
画像領域で得られた画像データである場合には、放射線
量の調整を行わなかった場合には放射線を調整して行わ
れた撮像時の2倍の放射線が照射されるから、画像デー
タが通過線量にリニアに対応するものであるとすれば、
画像データを2倍することで、信号処理上で放射線を50
%に減量しなかった場合の画像データを得ることができ
るものである。即ち、モジュレータ10によって照射線量
が減量調整された分を、信号上で上乗せすることで、信
号処理の上で照射線量を調整しなかった場合に得られる
放射線画像(復元画像)を疑似的に得るものである。
【0033】ステップ3で復元処理された画像データ
は、ステップ4において復元画像データ記憶ユニット29
に逐次記憶される。ステップ5では、上記のようにして
画素単位の復元処理が全画像データについて終了したか
否かを判別し、終了していない場合には再びステップ1
に戻ってステップ1〜ステップ4の処理を繰り返す。
【0034】上記のように、原画像データ記憶ユニット
27に記憶される照射線量を調整して得た画像信号と、該
画像信号を処理して得られて復元画像データ記憶ユニッ
ト29に記憶される照射線量を調整しなかった場合の画像
信号とは、それぞれに階調処理部30で階調処理等の画像
処理を施された後、再生インタフェイス31を介して放射
線画像再生装置25に出力されて可視化される。
【0035】従って、放射線画像再生装置25へは、照射
線量を調整して得られた元の画像と共に、この画像を信
号処理して得られた照射線量を調整しない場合に対応す
る画像とがそれぞれ出力されることになり、放射線画像
再生装置25では、これらの同じ人体4を撮影して得た2
つの画像を図2に示すようにCRTやフィルム上に並べ
て再生するようにしてある。
【0036】このように本実施例では、放射線を通過さ
せ易い部分と放射線を通過させ難い部分とが同時に観察
し易い放射線画像となるように、照射線量を調整して撮
像を行わせたのに対し、わざわざ得られた画像に基づい
て照射線量を調整しない場合の画像を得るようにしてあ
り、このような処理を行う必要性及び効果を以下に述べ
る。
【0037】即ち、前記モジュレータ10により照射放射
線量を調整して撮影させれば、前述のように被写体の撮
影部分における厚さや放射線吸収性の違いに影響されず
に露出レベルを適正範囲に収束させることができるが、
反面、かかる放射線量の調整によって、非調整時には明
確に表れる病変部が不明瞭になってしまうことがある。
【0038】例えば、肺に小さな範囲で病変が発生した
場合には、モジュレータ10によって調整されてしまうこ
とはないが、前記病変が広い範囲に渡ると、該病変部で
は放射線の通過量が低下してしまうために、モジュレー
タ10によって放射線量を絞る方向に調整する場合には、
かかる病変部における通過線量が他の部位に比べて増大
するように相対的に回りの正常肺の部分に対する照射線
量を減量させる制御が行われてしまい、結果、再生画像
上で正常肺と病変肺との差異が不明瞭となってしまう。
【0039】また、モジュレータ10によって通常X線の
一部しか通さないようにしておいて、必要に応じてモジ
ュレータ10を開いてX線量を増大調整する場合には、放
射線の通過量が低下する病変部が広範囲に渡って存在す
ると、かかる病変部における通過線量の低下を補償する
ようにモジュレータ10を開いて病変部における線量を増
大させることになるので、この場合にも、再生画像上で
正常肺と病変肺との差異が不明瞭となってしまう。
【0040】しかしながら、本実施例のように、照射線
量を調整して得た画像と、照射線量を調整しない場合の
画像との両方が得られれば、照射線量を調整した画像に
よって放射線が通過し易い部分と通過し難い部分とを同
時に観察し易い状態に可視化させることができると共
に、照射線量を調整しない場合の画像に基づいて前記病
変部の存在を明確に診断できるものである。
【0041】然も、上記のような2つの画像を得るに当
たって、それぞれ別々に撮像する必要がなく、1回の放
射線照射で2種類の画像を得ることができ、被写体であ
る人体4の被爆量の増大を抑止できる。尚、上記実施例
では、照射線量を調整して得た画像を信号処理すること
で、調整を全く行わない場合の画像信号を得るようにし
たが、調整度合いを弱めた画像を信号処理によって得る
ことも可能であり、この場合、例えば調整量から信号を
2倍することで非調整時の信号レベルとできるときに例
えば1.5 倍させる制御を行えば、調整度合いを半分にし
た画像を得ることができる。従って、調整度合いを信号
処理上で複数種に変化させ、オリジナルの画像に対して
照射線量の調整度合いを疑似的に変化させた画像を複数
得ることも可能である。
【0042】また、上記のように調整度合いを弱めた画
像を信号処理によって得る場合には、外部操作によって
調整度合いの弱め方を任意に設定することも可能であ
り、無論、照射線量を調整したオリジナルの画像のみを
可視化させる操作を可能にすることも容易である。更
に、照射線量を調整して得た画像信号と、前記放射線調
整量データ記憶ユニット26に記憶されるデータとを対と
して保存しておき、再生時に必要に応じて改めて調整量
データに基づいて画像信号を処理して調整度合いを変化
させた別の画像を得ることもできる。
【0043】上記実施例では、撮像手段として輝尽性蛍
光体パネル7を用いたが、この輝尽性蛍光体パネル7の
代わりに、放射線に感応するフィルム,半導体検出器を
用いても良い。フィルムに画像を記録させる場合には、
該フィルムの放射線画像を光電変換して電気画像信号と
してから、前述のような放射線調整量データに基づく処
理を施すようにする。また、輝尽性蛍光体パネル7の代
わりに半導体検出器を用いる場合には、半導体検出器か
ら得られる画像データをそのときにディテクタ8で検出
されている通過線量レベル(低空間周波数成分)に基づ
いて逐次処理することができ、放射線調整量データ記憶
ユニット26を省略することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、被
写体の通過線量を照射線量にフィードバックして撮像す
ることにより、放射線の通過率が被写体各部で大きく異
なっても、同時に観察し易い状態に可視化させることが
できると共に、前述の照射線量の調整によって得た画像
から放射線調整量のレベルを疑似的に変えた放射線画像
を得ることができるので、照射線量を調整して得られる
画像では不明瞭になってしまう部分(例えば医療用にお
ける大きな面積の病変部)を同時に明確に確認できるよ
うになり、然も、上記のように放射線調整量のレベルを
疑似的に変えた放射線画像は、照射線量を調整しつつ撮
像した画像の信号を処理することで得られるので、調整
レベルを変えた画像を得るための撮像を別途行う必要が
ないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例を示すシステム概略図。
【図3】図2示のモジュレータの詳細構造を示す部分拡
大斜視図。
【図4】図2示の画像処理装置の詳細構成を示すブロッ
ク図。
【図5】同上実施例において画像の復元制御の様子を示
すフローチャート。
【符号の説明】
1 X線管 2 スリット 3 第1コリメータ 4 人体 5 開口 6 第2コリメータ 7 輝尽性蛍光体パネル 8 ディテクタ 9 制御ユニット 10 モジュレータ 11 シャッタ部材 21 輝尽励起光源 22 光電変換装置 23 フィルタ 24 画像処理装置 25 放射線画像再生装置 26 放射線調整量データ記憶ユニット 27 原画像データ記憶ユニット 28 画像復元処理部 29 復元画像データ記憶ユニット

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体を通過した放射線量に応じた検出信
    号を出力する通過放射線量検出手段と、 前記被写体に照射される放射線ビームの放射線量を前記
    通過放射線量検出手段から出力される検出信号に基づき
    可変調整する放射線量調整手段と、 該放射線量調整手段で可変調整されて被写体を通過した
    放射線量を検知して放射線画像信号に変換する撮像手段
    と、 前記放射線量調整手段による放射線の調整量データに基
    づいて前記撮像手段によって得られた放射線画像信号を
    処理することにより、放射線調整量のレベルを疑似的に
    変えた放射線画像を得る調整レベル疑似変換手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする放射線撮像装置。
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