JP3078238U - 織帯用バックル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 織帯を強固に挟持して脱落しにくくし、適用
性を広げる目的を達成する織帯用バックルの提供。 【解決手段】 底座の後側に複数の、織帯を通すための
織帯孔が設けられ、並びに前端に凹んだ圧迫部と鋸歯状
の突出する噛合部が設けられ、両側に上向きに対応する
側板が設けられ、並びに側板の適宜部分に圧合装置位置
決め用の軸孔が設けられ、この圧合装置が押し板と回転
体で組成され、押し板の二側に中空の軸部が凸設され、
並びに中央前端に凹んだ円弧溝が設けられ、二つの軸部
の底面に複数の係止歯が設けられ、別に回転体に円弧状
配列された係止歯が設けられ、且つ回転体の二側に回転
軸が設けられて押し板の軸部中に枢接され、圧合装置の
押し板を回転させると、回転体が押し板の二つの軸部間
で微量の角度変化を呈し、並びにその内部に通された異
なる厚さの織帯を、押し板の回転体底面の係止歯で底座
の噛合部上に挟持する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種の織帯用バックルに係り、特に、圧合装置及び底座の結合を利用 し、その内部に通した異なる厚さの織帯を、押し板の回転体底面の円弧状配列の 係止歯で底座の噛合部上に挟持して、強固な挟持、脱落しにくさ、及び広い適用 性の目的を達成した、織帯用バックルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

現在織帯用バックルは応用上非常に普及しており、そのほとんどは一端が連接 され、もう一端に織帯が通されて挟合位置決めするのに使用され、このような織 帯の二端部を連接する単一の留め具の主要な技術の研究開発は、織帯の挟持或い は組み付け構造に重点が置かれている。このような留め具の使用範囲は相当に広 く、例えば結束用帯や安全ベルト、或いは靴のひもの止め合わせ等の用途におい てよく見られる。しかしこのような留め具の構造は単一の留め具の組合せに属し 、その止め合わせ構造の多くは固定方式に属する。これについては以下に図を参 照しながら説明する。

【０００３】 図５に示されるのは台湾パテント公告第１６５２２８号に記載の考案であり、 それは、底座Ｂに押し板Ａを結合させることにより織帯Ｃを固定し、並びに底座 Ｂに軸部Ｂ１が固定され、さらに押し板Ａの軸孔Ａ１がそれに套設され、且つ押 し板Ａの底面に係止歯Ａ２が凸設され、即ち押し板Ａが下に押される時に、係止 歯Ａ１が織帯Ｃにかみ合い且つ底座Ｂの噛合部Ｂ２に固定する。このような方法 は、織帯の厚さの違いによりその使用範囲に制限があり、単一の物品中にしか使 用できず、即ち各種の織帯の厚さに合わせるためには異なる規格の押し板と底板 に交換しなければならないため、使用者の不便と交換費用が増した。しかしもし 織帯用バックルを異なる厚さの織帯を挟持できるものとするなら、挟持後の安定 性に不安が生じた。このため大量に各種の業種において使用できるようにするた めには、周知の構造にはなお改善の余地があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の主要な目的は、押し板の一側に枢接した回転体の底面の係止歯により 織帯を底座の噛合部上に圧迫し、且つ回転体の係止歯を円弧状配列設計として、 穿設した織帯の厚さが異なる時に回転体が押し板に対して微量の角度変化を呈す るようにし、織帯を強固に挟持して脱落しにくくし、適用性を広げた、一種の織 帯用バックルを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、底座と圧合装置で組成された織帯用バックルにおいて、 該底座の一側の底面に圧迫部と噛合部が設けられ、並びに二側それぞれに一つ の側板が設けられ、且つ二つの側板に設けられた軸孔に圧合装置の押し板の軸部 が枢接され、 該圧合装置が一つの押し板と該押し板の二つの軸部間に枢接された一つの回転 体とを包括し、該回転体の底面に係止歯が設けられ、該押し板と該回転体が底座 に圧合される時、その回転体の係止歯が噛合部及び圧迫部の上方に対応し、底座 と圧合装置の間に穿設された織帯を有効に圧迫位置決めすることを特徴とする、 織帯用バックルとしている。 請求項２の考案は、前記回転体が二側に突出する回転軸により押し板の軸部の 中央孔内に位置決めされたことを特徴とする、請求項１に記載の織帯用バックル としている。 請求項３の考案は、前記回転体の係止歯が円弧状配列されたことを特徴とする 、請求項１に記載の織帯用バックルとしている。 請求項４の考案は、前記底座の噛合部の別側に織帯をかけるための織帯孔が開 設されたことを特徴とする、請求項１に記載の織帯用バックルとしている。 請求項５の考案は、前記底座の突出する噛合部の内側が横向きの鋸歯状に形成 されたことを特徴とする、請求項１又は請求項３に記載の織帯用バックルとして いる。 請求項６の考案は、前記回転体の係止歯が角錐体、円錐体或いはその他の噛合 機能を有する形態とされて下方の織帯を係止するのに供されることを特徴とする 、請求項１又は請求項３に記載の織帯用バックルとしている。 請求項７の考案は、前記押し板の軸部が一つの斜辺を具えて、該斜辺が底座の 軸孔中への導入位置決めに供されることを特徴とする、請求項１に記載の織帯用 バックルとしている。 請求項８の考案は、前記押し板の二つの軸部間に円弧溝が凹設され、軸部に枢 接された回転体の隣接辺が対応する円弧凸面とされ該円弧溝と該円弧凸面間に隙 間が形成されたことを特徴とする、請求項１に記載の織帯用バックルとしている 。 請求項９の考案は、前記押し板の軸部の下方底面二側にも係止歯が凸設された ことを特徴とする、請求項１に記載の織帯用バックルとしている。 請求項１０の考案は、前記押し板の二つの軸部間に枢接される回転体の回転軸 が軸部の孔よりやや小さく設けられて、回転軸が該軸部の孔中で細微の移動状態 を形成可能とされたことを特徴とする、請求項２に記載の織帯用バックルとして いる。 請求項１１の考案は、前記底座の圧迫部が凹溝とされたことを特徴とする、請 求項１に記載の織帯用バックルとしている。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図１、２に示されるように、本考案は底座１と圧合装置２で組成され、該底座 １の一側に複数の織帯孔１４が設けられ、並びに別側に凹んだ圧迫部１３が設け られ、該圧迫部１３に鋸歯状の噛合部１２が凸設され、また底座１の二側端に上 向きに延伸された二つの対応する側板１１が設けられ、並びに側板１１に圧合装 置２を枢接するための軸孔１１１が設けられている。また前述の圧合装置２は一 つの押し板２１と一つの回転体２２で組成され、該押し板２１の前端が内に凹ん だ円弧溝２１３とされ、二側に中空柱状の軸部２１１が凸設され、且つ底面に複 数の鋸歯状の係止歯２１２が開設され、その回転体２２の一側に円弧辺が設けら れ、並びに二側にそれぞれ回転軸２２２が凸設され、底面に円弧状配列の係止歯 ２２１が設けられ、且つ回転体２２の回転軸２２２が押し板２１の軸部２１１の 中空部分に挿入され、並びに押し板２１の軸部２１１により底座１の軸孔１１１ 中に穿設され、こうして本考案の全体が構成されている。

【０００７】 図３、４は本考案の織帯穿設後の動作表示図である。これらの図に示されるよ うに、圧合装置２の押し板２１の二側の軸部２１１は、底座１の軸孔１１１を軸 心として自由回転状態を呈し、さらに織帯３が織帯孔１４に掛けられ、さらにも う一つの織帯３端部が底座１と圧合装置２の間隙中に通される。使用者が圧合装 置２の押し板２１を直立状態から下向きに回転させて圧迫する時、押し板２１の 円弧溝２１３が回転体２２の隣接する内側円弧面に圧接し、即ち回転体２２が時 計まわりの方向に回転し、並びに回転体２２の係止歯２２１に織帯３を底座１の 圧迫部１３部分に圧接させ、これにより織帯３を回転体２２底面の係止歯２２１ と底座１の噛合部１２の間に噛み合わせて押圧位置決めし、並びに織帯３を圧迫 部１３部分において錯位固定させ、これにより織帯の強固な挟持と脱落防止の機 能を達成する。

【０００８】 さらに、圧合装置２の回転体２２底面の係止歯２２１が円弧状配列設計とされ たことにより、織帯３の厚さの違いにより、織帯３を圧迫する円弧状の係止歯２ １２が選択的に異なる角度を以て噛合位置決めし、もし通される織帯３が比較的 厚い時には、傾斜角度が比較的大きい突出する係止２２１により底座１の噛合部 １２上に圧迫し、もし織帯３が比較的薄ければ、織帯３を傾斜角の比較的小さい 係止歯２２１により底座１の噛合部１２上に圧迫固定し、さらに回転体２２の回 転軸２２２が押し板２１の二側の軸部２１１のやや大きい孔中で微量の移動及び 回転を行うことにより、回転体２２が押し板２１の二つの軸部２１１間で細微な 角度変化を呈し、有効に異なる厚さの織帯に使用されて強固な挟持による脱落防 止機能を達成し、これにより適用性を広げる目的を達成する。

【０００９】

【考案の効果】

本考案の上述の織帯用バックルは確実に織帯の底座と圧合装置中への安定した 固定を達成し、並びに有効に異なる厚さの織帯を挟持できる。ゆえに本考案は実 用性に優れた考案であり、実用新案登録の要件に符合する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の分解斜視図である。

【図２】本考案の斜視図である。

【図３】本考案の織帯を穿設した後の動作表示図であ
る。

【図４】本考案の織帯を穿設した後の動作表示図であ
る。

【図５】周知の技術の斜視図である。

【符号の説明】

１ 底座 １１ 側板 １３ 圧迫部 １１１ 軸孔 １４ 織帯孔 １２ 噛合部 ２ 圧合装置 ２１ 押し板 ２２１ 係止歯 ２１１ 軸部 ２２２ 回転軸 ２１２ 係止歯 ２１３ 円弧溝 ３ 織帯

Claims (11)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底座と圧合装置で組成された織帯用バッ
   クルにおいて、 該底座の一側の底面に圧迫部と噛合部が設けられ、並び
   に二側それぞれに一つの側板が設けられ、且つ二つの側
   板に設けられた軸孔に圧合装置の押し板の軸部が枢接さ
   れ、 該圧合装置が一つの押し板と該押し板の二つの軸部間に
   枢接された一つの回転体とを包括し、該回転体の底面に
   係止歯が設けられ、該押し板と該回転体が底座に圧合さ
   れる時、その回転体の係止歯が噛合部及び圧迫部の上方
   に対応し、底座と圧合装置の間に穿設された織帯を有効
   に圧迫位置決めすることを特徴とする、織帯用バック
   ル。
2. 【請求項２】 前記回転体が二側に突出する回転軸によ
   り押し板の軸部の中央孔内に位置決めされたことを特徴
   とする、請求項１に記載の織帯用バックル。
3. 【請求項３】 前記回転体の係止歯が円弧状配列された
   ことを特徴とする、請求項１に記載の織帯用バックル。
4. 【請求項４】 前記底座の噛合部の別側に織帯をかける
   ための織帯孔が開設されたことを特徴とする、請求項１
   に記載の織帯用バックル。
5. 【請求項５】 前記底座の突出する噛合部の内側が横向
   きの鋸歯状に形成されたことを特徴とする、請求項１又
   は請求項３に記載の織帯用バックル。
6. 【請求項６】 前記回転体の係止歯が角錐体、円錐体或
   いはその他の噛合機能を有する形態とされて下方の織帯
   を係止するのに供されることを特徴とする、請求項１又
   は請求項３に記載の織帯用バックル。
7. 【請求項７】 前記押し板の軸部が一つの斜辺を具え
   て、該斜辺が底座の軸孔中への導入位置決めに供される
   ことを特徴とする、請求項１に記載の織帯用バックル。
8. 【請求項８】 前記押し板の二つの軸部間に円弧溝が凹
   設され、軸部に枢接された回転体の隣接辺が対応する円
   弧凸面とされ該円弧溝と該円弧凸面間に隙間が形成され
   たことを特徴とする、請求項１に記載の織帯用バック
   ル。
9. 【請求項９】 前記押し板の軸部の下方底面二側にも係
   止歯が凸設されたことを特徴とする、請求項１に記載の
   織帯用バックル。
10. 【請求項１０】 前記押し板の二つの軸部間に枢接され
    る回転体の回転軸が軸部の孔よりやや小さく設けられ
    て、回転軸が該軸部の孔中で細微の移動状態を形成可能
    とされたことを特徴とする、請求項２に記載の織帯用バ
    ックル。
11. 【請求項１１】 前記底座の圧迫部が凹溝とされたこと
    を特徴とする、請求項１に記載の織帯用バックル。