JP3077842U - 給紙装置および用紙トレイ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の用紙トレイ本体の用紙載置面の連結部に
段差が実質的に存在しない給紙装置および用紙トレイを
提供する。 【解決手段】用紙載置面に対してほぼ垂直に設けられた
軸１２の回りに回動可能に設置されるとともに、装置本
体内に収納可能な用紙トレイ１０と、軸１２の回りに回
動可能に設置され、用紙トレイ１０と重なり部分を有す
るように連結されるとともに、装置本体内に収納可能な
用紙トレイ１１と、用紙トレイ１０と用紙トレイ１１と
の連結時に、用紙トレイ１１を前面に押し出すための当
接リブ１５とを備え、用紙トレイ１０の重なり部分は、
薄肉部１０ａを含み、用紙トレイ１１の重なり部分は、
薄肉部１１ａを含み、重なり部分において、薄肉部１０
ａと薄肉部１１ａとが突き合わされた状態で、用紙トレ
イ１０の用紙載置面１０ｂと用紙トレイ１１の用紙載置
面１１ｂとの間に段差が実質的に存在しない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、給紙装置および用紙トレイに関し、より特定的には、装置本体に 収納可能な用紙トレイ本体を備えた給紙装置および用紙トレイに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、プリンタやプロッター、電子複写機などに用いられる給紙装置として、 不使用時に装置本体に収納可能な用紙トレイを備えた給紙装置が知られている。 このような装置本体に収納可能な用紙トレイを備えた給紙装置は、たとえば、特 開平８−８１０９２号公報、特公平６−７１９５０号公報および特開平１１−１ ９９１０１号公報などに開示されている。以下、本願明細書では、上記のような 給紙装置を備えた機器として、インクジェットプリンタを例にとって説明する。

【０００３】 図１０は、従来の引き出し式用紙トレイを備えたインクジェットプリンタの用 紙トレイを引き出した状態（使用状態）を示した斜視図である。図１１は、図１ ０に示した引き出し式用紙トレイを備えたインクジェットプリンタの側断面図で ある。図１２は、図１０に示した従来の引き出し式用紙トレイを備えたインクジ ェットプリンタの用紙トレイを収納した状態（不使用状態）を示した側断面図で ある。

【０００４】 図１０〜図１２を参照して、まず、従来の引き出し式用紙トレイ１０５および １０６を備えたインクジェットプリンタの構成の概略について説明する。この従 来のインクジェットプリンタは、ボトムカバー１０１と、後面に配置されたバッ クカバー１０２と、前面に配置されたフロントカバー１０３とを備えている。ボ トムカバー１０１には、用紙載置部１０４が設けられている。ボトムカバー１０ １とフロントカバー１０３とバックカバー１０２とによって、プリンタエンジン 部および装置を駆動させるモータ（図示せず）などが覆われている。また、ボト ムカバー１０１に設けられた用紙載置部１０４には、用紙ガイド部１０７ａおよ び１０７ｂ（図１０参照）が設けられている。用紙ガイド部１０７ａは、用紙載 置部１０４に固定されている。また、用紙ガイド部１０７ｂは、用紙サイズに応 じて移動可能に、用紙載置部１０４に装着されている。

【０００５】 次に、図１０〜図１２を参照して、従来の引き出し式用紙トレイ１０５および １０６の構成の詳細について説明する。従来の引き出し式用紙トレイ１０５は、 給紙方向と平行な方向に移動可能に、用紙載置部１０４の背面に装着されている 。また、用紙トレイ１０６は、給紙方向と平行な方向に移動可能に、用紙トレイ １０５の背面に装着されている。用紙トレイ１０５および１０６は、収納状態（ 不使用状態）では、図１２に示すように、装置本体内の、用紙載置部１０４の背 面とバックカバー１０２との間の空間に、重なって収納されている。用紙トレイ １０５および１０６を使用する際には、まず、用紙トレイ１０６を引き出す。用 紙トレイ１０６を引き出すと、用紙トレイ１０６が背面に装着されている用紙ト レイ１０５も、用紙トレイ１０６の動作に伴って引き出される。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

上記したように、従来では、用紙トレイ１０５は、用紙トレイ１０６の背面に 装着されているので、用紙トレイ１０６の用紙載置面下部に、用紙トレイ１０５ の上部が重なる。このため、用紙トレイ１０５と用紙トレイ１０６との連結部分 に段差が生じる。それによって、用紙を用紙トレイ１０６の載置面に沿って、用 紙トレイ１０５に載置する際に、用紙が、用紙トレイ１０５と用紙トレイ１０６ との連結部分の段差に引っ掛かるという不都合が生じる。その結果、用紙の給紙 に悪影響を与えるという問題点があった。

【０００７】 この考案は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、 この考案の一つの目的は、複数の用紙トレイ部分の用紙載置面の連結部に段差 が実質的に存在しない給紙装置および用紙トレイを提供することである。

【０００８】 この考案のもう一つの目的は、上記の給紙装置および用紙トレイにおいて、複 数の用紙トレイ部分の連結動作および収納動作をスムーズに行うことである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

請求項１における給紙装置は、用紙載置面に対してほぼ垂直に設けられた軸の 回りに回動可能に設置されるとともに、装置本体内に収納可能な第１用紙トレイ 部分と、上記軸の回りに回動可能に設置され、第１用紙トレイ部分と重なり部分 を有するように連結されるとともに、装置本体内に収納可能な第２用紙トレイ部 分と、第１用紙トレイ部分と第２用紙トレイ部分との連結時に、第２用紙トレイ 部分を前面に押し出すための押圧部材とを備え、第１用紙トレイ部分の重なり部 分は、第１の薄肉部を含み、第２用紙トレイ部分の重なり部分は、第２の薄肉部 を含み、その重なり部分において、第１の薄肉部と第２の薄肉部とが突き合わさ れた状態で、第１用紙トレイ部分の用紙載置面と第２用紙トレイ部分の用紙載置 面との間に段差が実質的に存在しない。

【００１０】 請求項１では、上記のように、第１用紙トレイ部分と第２用紙トレイ部分との 重なり部分において、第１用紙トレイ部分の第１の薄肉部と、第２用紙トレイ部 分の第２の薄肉部とが突き合わされた状態で、第１用紙トレイ部分の用紙載置面 と第２用紙トレイ部分の用紙載置面との間に段差が実質的に存在しないように構 成することによって、用紙を用紙載置面に載置する際に、用紙が段差に引っかか るという不都合を有効に防止することができる。また、給紙装置は、第１用紙ト レイ部分と第２用紙トレイ部分との連結時に、第２用紙トレイ部分を前面に押し 出すための押圧部材を備えることによって、第１用紙トレイ部分と第２用紙トレ イ部分との連結時（給紙装置使用時）に、第１用紙トレイ部分の用紙載置面と第 ２用紙トレイ部分の用紙載置面との間に段差が実質的に存在しないように、容易 に配置することができる。なお、第１および第２用紙トレイ部分を、用紙載置面 に対してほぼ垂直に設けられた軸の回りに回動可能に設置するとともに、装置本 体内に収納可能に設置することによって、第１および第２用紙トレイ部分を扇を 開閉するときのように回動させれば、容易に第１および第２用紙トレイ部分の使 用時の取り出しおよび不使用時の収納を行うことができる。

【００１１】 請求項２における給紙装置は、請求項１の構成において、第１の薄肉部と第２ の薄肉部の少なくとも一方は、テーパ形状を有する。

【００１２】 請求項２では、上記のように、第１の薄肉部と第２の薄肉部の少なくとも一方 が、テーパ形状を有するように形成することによって、第１用紙トレイ部分と第 ２用紙トレイ部分との重なり部分を、連結時（給紙装置使用時）に、テーパ形状 に沿って、第１の薄肉部と第２の薄肉部とをなめらかに（スムーズに）重ねて連 結することができる。また、第１用紙トレイ部分と第２用紙トレイ部分を装置本 体内に収納する際にも、第１用紙トレイ部分と第２用紙トレイ部分とをなめらか に（スムーズに）重ねることができる。その結果、第１用紙トレイ部分と第２用 紙トレイ部分との連結動作および収納動作をスムーズに行うことができる。

【００１３】 請求項３における給紙装置は、請求項１または２の構成において、押圧部材は 、第２用紙トレイ部分の背面に一体的に設けられ、第２用紙トレイ部分の回動に 伴って装置本体に当接することにより第２用紙トレイ部分を前面に押し出す当接 リブを含む。

【００１４】 請求項３では、上記のように、第２用紙トレイ部分の回動に伴って装置本体に 当接することにより第２用紙トレイ部分を前面に押し出す押圧部材としての当接 リブを、第２用紙トレイ部分の背面に一体的に設けることによって、新たに押圧 部材を設けたとしても、部品点数および組立工数が増加することがないという効 果を奏する。

【００１５】 請求項４における給紙装置は、請求項１〜３のいずれかの構成において、第２ 用紙トレイ部分に収納可能に設けられた補助トレイをさらに備える。

【００１６】 請求項４では、上記のように、第２用紙トレイ部分に収納可能に設けられた補 助トレイをさらに備えることによって、用紙載置面積をさらに大きくすることが できる。これにより、用紙サイズの大きい用紙を用紙トレイ本体に載置した場合 にも、用紙の上部が折れ曲がることなく載置することができる。その結果、用紙 を安定して給紙することができる。

【００１７】 請求項５における用紙トレイは、用紙載置面に対してほぼ垂直に設けられた軸 の回りに回動可能に設置されるとともに、装置本体内に収納可能な第１用紙トレ イ部分と、軸の回りに回動可能に設置され、第１用紙トレイ部分と連結されると ともに、装置本体内に収納可能な第２用紙トレイ部分とを備え、第１用紙トレイ 部分と第２用紙トレイ部分との連結時に、第２用紙トレイ部分を前面に押し出す ための押圧部材とを備え、第１用紙トレイ部分と第２用紙トレイ部分とは、連結 した状態で重なり部分を有するように形成されており、第１用紙トレイ部分と第 ２用紙トレイ部分との少なくとも一方は、重なり部分の厚みがその他の部分より 薄くなるように形成されている。

【００１８】 請求項５では、上記のように、第１用紙トレイ部分と第２用紙トレイ部分との 重なり部分において、第１用紙トレイ部分と第２用紙トレイ部分との少なくとも 一方は、重なり部分の厚みがその他の部分より薄くなるように構成することによ って、用紙を用紙載置面に載置する際に、用紙が段差に引っかかるという不都合 を有効に防止することができる。また、用紙トレイは、第１用紙トレイ部分と第 ２用紙トレイ部分との連結時に、第２用紙トレイ部分を前面に押し出すための押 圧部材を備えることによって、第１用紙トレイ部分と第２用紙トレイ部分との連 結時（給紙装置使用時）に、第１および第２用紙トレイ部分を所定の連結位置に 容易に配置することができる。なお、第１および第２用紙トレイ部分を、用紙載 置面に対してほぼ垂直に設けられた軸の回りに回動可能に設置するとともに、装 置本体内に収納可能に設置することによって、第１および第２用紙トレイ部分を 扇を開閉するときのように回動させれば、容易に第１および第２用紙トレイ部分 の使用時の取り出しおよび不使用時の収納を行うことができる。

【００１９】 請求項６における給紙装置は、用紙載置面に対してほぼ垂直に設けられた軸の 回りに回動可能に設置されるとともに、装置本体内に収納可能な第１用紙トレイ 部分と、軸の回りに回動可能に設置され、第１用紙トレイ部分と連結されるとと もに、装置本体内に収納可能な第２用紙トレイ部分と、第１用紙トレイ部分と第 ２用紙トレイ部分との連結時に、第２用紙トレイ部分を前面に押し出すための押 圧部材とを備え、第１用紙トレイ部分と第２用紙トレイ部分とは、連結した状態 で重なり部分を有するように形成されており、第１用紙トレイ部分と第２用紙ト レイ部分との少なくとも一方は、重なり部分の厚みがその他の部分より薄くなる ように形成されている。

【００２０】 請求項６では、上記のように、第１用紙トレイ部分と第２用紙トレイ部分との 重なり部分において、第１用紙トレイ部分と第２用紙トレイ部分との少なくとも 一方は、重なり部分の厚みがその他の部分より薄くなるように構成することによ って、用紙を用紙載置面に載置する際に、用紙が段差に引っかかるという不都合 を有効に防止することができる。また、給紙装置は、第１用紙トレイ部分と第２ 用紙トレイ部分との連結時に、第２用紙トレイ部分を前面に押し出すための押圧 部材を備えることによって、第１用紙トレイ部分と第２用紙トレイ部分との連結 時（給紙装置使用時）に、第１および第２用紙トレイ部分を所定の連結位置に容 易に配置することができる。なお、第１および第２用紙トレイ部分を、用紙載置 面に対してほぼ垂直に設けられた軸の回りに回動可能に設置するとともに、装置 本体内に収納可能に設置することによって、第１および第２用紙トレイ部分を扇 を開閉するときのように回動させれば、容易に第１および第２用紙トレイ部分の 使用時の取り出しおよび不使用時の収納を行うことができる。

【００２１】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。

【００２２】 図１は、本考案の一実施形態による用紙トレイを備えたインクジェットプリン タの用紙トレイを引き出した状態（使用状態）を示した斜視図である。図２は、 図１のインクジェットプリンタを正面方向から見た部分断面図である。図３は、 図１のインクジェットプリンタを右側から見た側断面図である。

【００２３】 まず、図１〜図３を参照して、本実施形態によるインクジェットプリンタの構 成の概略について説明する。本実施形態によるインクジェットプリンタは、図３ に示すように、ボトムカバー２と、後面に配置されたバックカバー３と、前面に 配置されたフロントカバー１とを備えている。ボトムカバー２には、用紙載置部 ４が設けられている。ボトムカバー２とバックカバー３とフロントカバー１とに よって、プリンタエンジン部および装置を駆動させるモータ（図示せず）などが 覆われている。また、フロントカバー１と用紙載置部４との間には、用紙セット 口６（図１参照）が設けられている。また、ボトムカバー２に設けられた用紙載 置部４には、図１および図２に示すように、用紙ガイド部５が設けられている。 用紙ガイド部５は、用紙サイズに応じて横方向に移動可能に、用紙載置部４に装 着されている。

【００２４】 図４は、図２の用紙トレイを矢印方向から見た概略図である。図５は、図１に 示した一実施形態による用紙トレイを備えたインクジェットプリンタの用紙トレ イを引き出した状態（使用状態）を後側から見た部分断面図である。次に、図１ 〜図５を参照して、本実施形態による給紙装置の用紙トレイの構成の詳細につい て説明する。本実施形態による給紙装置では、図１および図２に示すように、用 紙トレイ１０および１１は、使用時（連結時）に、ほぼ扇形形状を有する。用紙 トレイ１０および１１は、図３および図５に示すように、用紙載置面と垂直な方 向に設けられた軸１２に、横方向に回動可能に支持されている。この軸１２は、 用紙載置部４の背面に、用紙載置部４と一体的に形成されている。なお、用紙ト レイ１０は、本考案の「第１用紙トレイ部分」に相当し、用紙トレイ１１は、本 考案の「第２用紙トレイ部分」に相当する。

【００２５】 また、用紙トレイ１０および１１は、図４に示すように、用紙トレイ１０およ び１１を引き出した状態（使用状態）において、重なり部分を有する。用紙トレ イ１０の重なり部分である薄肉部１０ａは、一定のテーパ角のテーパ形状を有す る。また、用紙トレイ１１の重なり部分である薄肉部１１ａは、一定の薄い厚み の部分と、その薄い厚みの部分に接続するテーパ部とを有する。上記した薄肉部 １０ａおよび１１ａは、用紙トレイ１０および１１の使用状態において、用紙ト レイ１０の薄肉部１０ａと、用紙トレイ１１の薄肉部１１ａとが突き合わされる ように構成されているとともに、用紙トレイ１０の薄肉部１０ａと、用紙トレイ １１の薄肉部１１ａとが突き合わされた状態では、用紙トレイ１０の用紙載置面 １０ｂと用紙トレイ１１の用紙載置面１１ｂとの間に段差が実質的に存在しない ように構成されている。

【００２６】 また、用紙トレイ１０には、図１に示すように、用紙ガイド部１３が設けられ ている。用紙ガイド部１３は、用紙トレイ１０と一体的に設けられている。また 、用紙トレイ１１の背面には、図１および図２に示すように、補助トレイ１４が 収納可能に設けられている。図１に示す状態では、補助トレイ１４は、斜め上方 に引き出された状態（使用状態）である。補助トレイ１４を収納する際は、斜め 下方に押し込む。また、用紙トレイ１１の背面には、当接リブ１５が、用紙トレ イ１１と一体的に設けられている。

【００２７】 図６は、本考案の一実施形態による用紙トレイを備えたインクジェットプリン タの用紙トレイを収納した状態を示した斜視図である。図７は、図６のインクジ ェットプリンタを右側から見た側断面図である。図８は、図１に示したインクジ ェットプリンタを後側から見た部分断面図である。図９は、図１に示した一実施 形態による用紙トレイを備えたインクジェットプリンタの用紙トレイの動作を説 明するための部分断面図である。

【００２８】 次に、図６〜図９を参照して、本考案の一実施形態による用紙トレイの収納状 態から使用状態への動作について説明する。

【００２９】 まず、収納状態では、用紙トレイ１０および１１は、図７および図８に示すよ うに、装置本体内に重なって収納されている。用紙トレイ１０および１１を使用 する場合、まず、用紙トレイ１０を引き出す。その際、用紙トレイ１０は、軸１ ２を軸として回動し、扇を開くように引き出される。図９に示すように、用紙ト レイ１０の、軸１２を軸とした回動に伴って、用紙トレイ１０の背面に設けられ た突起部１６が、軸１２を中心として回動する。ここで、用紙トレイ１１の背面 には、突起部１６が嵌め込まれる溝部１７が設けられている。用紙トレイ１０が 、図９の位置に到達すると、突起部１６は溝部１７の端部に到達する。そこで、 さらに用紙トレイ１０を引き出す（回動させる）と、用紙トレイ１１に設けられ た溝部１７が、突起部１６に押圧されることによって、突起部１６の回転に伴っ て回動する。それによって、溝部１７を備えた用紙トレイ１１が引き出される。 また、用紙トレイ１１の回動に伴って、当接リブ１５がバックカバー３の内面上 部（図３参照）に当接することにより用紙トレイ１１を前面に押し出す。

【００３０】 本実施形態では、上記のように、用紙トレイ１０と用紙トレイ１１との重なり 部分において、用紙トレイ１０の薄肉部１０ａと、用紙トレイ１１の薄肉部１１ ａとが突き合わされた状態で、用紙トレイ１０の用紙載置面１０ｂと用紙トレイ １１の用紙載置面１１ｂとの間に段差が実質的に存在しないように構成すること によって、用紙を用紙載置面１０ｂおよび１１ｂに載置する際に、用紙が段差に 引っかかるという不都合を有効に防止することができる。

【００３１】 また、本実施形態では、上記のように、用紙トレイ１０と用紙トレイ１１との 連結時に、用紙トレイ１１の回動に伴って、用紙トレイ１１を前面に押し出すた めの当接リブ１５を用紙トレイ１１の背面に設けることによって、用紙トレイ１ ０と用紙トレイ１１との連結時（給紙装置使用時）に、用紙トレイ１１の用紙載 置面１１ｂが前面に押し出される。これにより、用紙トレイ１１の用紙載置面１ １ｂと、用紙トレイ１０の用紙載置面１０ｂとを容易に段差のない面一の状態に 配置することができる。また、当接リブ１５を用紙トレイ１１と一体的に設ける ことによって、新たに押圧部材として当接リブ１５を設けたとしても、部品点数 および組立工数が増加することがないという効果を奏する。

【００３２】 また、本実施形態では、上記のように、用紙トレイ１０および１１を、用紙載 置面に対してほぼ垂直に設けられた軸の回りに回動可能に設置するとともに、装 置本体内に収納可能に設置することによって、用紙トレイ１０および１１を扇を 開閉するときのように回動させれば、容易に用紙トレイ１０および１１の使用時 の取り出しおよび不使用時の収納を行うことができる。

【００３３】 また、本実施形態では、用紙トレイ１１の背面に収納可能な補助トレイ１４を 設けることによって、用紙トレイ１０および１１の使用時に、用紙載置面積をさ らに大きくすることができる。これにより、用紙サイズの大きい用紙を用紙トレ イ１０および１１に載置した場合にも、用紙の上部が折れ曲がることなく載置す ることができる。その結果、用紙を安定して給紙することができる。

【００３４】 なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なもので はないと考えられるべきである。本考案の範囲は、上記した実施形態の説明では なく実用新案登録請求の範囲によって示され、さらに実用新案登録請求の範囲と 均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。

【００３５】 たとえば、上記実施形態では、用紙トレイ１０の重なり部分である薄肉部１０ ａを、一定のテーパ角のテーパ形状に形成するとともに、用紙トレイ１１の重な り部分である薄肉部１１ａを、一定の薄い厚みの部分と、その薄い厚みの部分に 接続するテーパ部とを有する形状に形成したが、本考案はこれに限らず、用紙ト レイ１１の薄肉部１１ａを、一定のテーパ角のテーパ形状に形成するとともに、 用紙トレイ１０の薄肉部１０ａを、一定の薄い厚みの部分と、その薄い厚みの部 分に接続するテーパ部とを有する形状に形成することによっても、同様の効果を 得ることができる。

【００３６】 また、上記実施形態では、用紙トレイ１０の背面に突起部１６を設けるととも に、用紙トレイ１１の背面に、突起部１６が嵌め込まれる溝部１７を設けたが、 本考案はこれに限らず、用紙トレイ１１の背面に突起部１６を設けるとともに、 用紙トレイ１０の背面に、突起部１６が嵌め込まれる溝部１７を設けたとしても 、同様の効果を得ることができる。

【００３７】

【考案の効果】

以上のように、本考案によれば、複数の用紙トレイ本体の用紙載置面の連結部 に段差が実質的に存在しない給紙装置および用紙トレイを提供することができる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態による用紙トレイを備えた
インクジェットプリンタの用紙トレイを引き出した状態
（使用状態）を示した斜視図である。

【図２】図１に示した一実施形態によるインクジェット
プリンタを正面方向から見た部分断面図である。

【図３】図１に示した一実施形態によるインクジェット
プリンタを右側から見た側断面図である。

【図４】図２に示した一実施形態による用紙トレイを矢
印方向から見た概略図である。

【図５】図１に示した一実施形態による用紙トレイを備
えたインクジェットプリンタの用紙トレイを引き出した
状態（使用状態）を後側から見た部分断面図である。

【図６】図１に示した一実施形態による用紙トレイを備
えたインクジェットプリンタの用紙トレイを収納した状
態を示した斜視図である。

【図７】図６に示した一実施形態によるインクジェット
プリンタを右側から見た部分断面図である。

【図８】図６に示した一実施形態によるインクジェット
プリンタを後側から見た部分断面図である。

【図９】図１に示した一実施形態による用紙トレイを備
えたインクジェットプリンタの用紙トレイの動作を説明
するための部分断面図である。

【図１０】従来の引き出し式用紙トレイを備えたインク
ジェットプリンタの用紙トレイを引き出した状態（使用
状態）を示した斜視図である。

【図１１】図１０に示した従来のインクジェットプリン
タの用紙トレイを引き出した状態（使用状態）を右側か
ら見た側断面図である。

【図１２】図１０に示した従来のインクジェットプリン
タの用紙トレイを収納した状態（不使用状態）を右側か
ら見た側断面図である。

【符号の説明】

６ 用紙セット口 １０ 用紙トレイ（第１用紙トレイ部分） １０ａ 薄肉部（第１の薄肉部） １０ｂ 用紙載置面 １１ 用紙トレイ（第２用紙トレイ部分） １１ａ 薄肉部（第２の薄肉部） １１ｂ 用紙載置面 １２ 軸 １４ 補助トレイ １５ 当接リブ（押圧部材）

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 用紙載置面に対してほぼ垂直に設けられ
   た軸の回りに回動可能に設置されるとともに、装置本体
   内に収納可能な第１用紙トレイ部分と、 前記軸の回りに回動可能に設置され、前記第１用紙トレ
   イ部分と重なり部分を有するように連結されるととも
   に、前記装置本体内に収納可能な第２用紙トレイ部分
   と、 前記第１用紙トレイ部分と前記第２用紙トレイ部分との
   連結時に、前記第２用紙トレイ部分を前面に押し出すた
   めの押圧部材とを備え、 前記第１用紙トレイ部分の重なり部分は、第１の薄肉部
   を含み、 前記第２用紙トレイ部分の重なり部分は、第２の薄肉部
   を含み、 前記重なり部分において、前記第１の薄肉部と前記第２
   の薄肉部とが突き合わされた状態で、前記第１用紙トレ
   イ部分の用紙載置面と前記第２用紙トレイ部分の用紙載
   置面との間に段差が実質的に存在しない、給紙装置。
2. 【請求項２】 前記第１の薄肉部と前記第２の薄肉部の
   少なくとも一方は、テーパ形状を有する、請求項１に記
   載の給紙装置。
3. 【請求項３】 前記押圧部材は、前記第２用紙トレイ部
   分の背面に一体的に設けられ、前記第２用紙トレイ部分
   の回動に伴って装置本体に当接することにより前記第２
   用紙トレイ部分を前面に押し出す当接リブを含む、請求
   項１または２に記載の給紙装置。
4. 【請求項４】 前記第２用紙トレイ部分に収納可能に設
   けられた補助トレイをさらに備える、請求項１〜３のい
   ずれか１項に記載の給紙装置。
5. 【請求項５】 用紙載置面に対してほぼ垂直に設けられ
   た軸の回りに回動可能に設置されるとともに、装置本体
   内に収納可能な第１用紙トレイ部分と、 前記軸の回りに回動可能に設置され、前記第１用紙トレ
   イ部分と連結されるとともに、前記装置本体内に収納可
   能な第２用紙トレイ部分とを備え、 前記第１用紙トレイ部分と前記第２用紙トレイ部分との
   連結時に、前記第２用紙トレイ部分を前面に押し出すた
   めの押圧部材とを備え、 前記第１用紙トレイ部分と前記第２用紙トレイ部分と
   は、連結した状態で重なり部分を有するように形成され
   ており、 前記第１用紙トレイ部分と前記第２用紙トレイ部分との
   少なくとも一方は、前記重なり部分の厚みがその他の部
   分より薄くなるように形成されている、用紙トレイ。
6. 【請求項６】 用紙載置面に対してほぼ垂直に設けられ
   た軸の回りに回動可能に設置されるとともに、装置本体
   内に収納可能な第１用紙トレイ部分と、 前記軸の回りに回動可能に設置され、前記第１用紙トレ
   イ部分と連結されるとともに、前記装置本体内に収納可
   能な第２用紙トレイ部分と、 前記第１用紙トレイ部分と前記第２用紙トレイ部分との
   連結時に、前記第２用紙トレイ部分を前面に押し出すた
   めの押圧部材とを備え、 前記第１用紙トレイ部分と前記第２用紙トレイ部分と
   は、連結した状態で重なり部分を有するように形成され
   ており、 前記第１用紙トレイ部分と前記第２用紙トレイ部分との
   少なくとも一方は、前記重なり部分の厚みがその他の部
   分より薄くなるように形成されている、給紙装置。