JP3076648B2 - 自走式掃除機 - Google Patents

自走式掃除機

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JP3076648B2
JP3076648B2 JP04002682A JP268292A JP3076648B2 JP 3076648 B2 JP3076648 B2 JP 3076648B2 JP 04002682 A JP04002682 A JP 04002682A JP 268292 A JP268292 A JP 268292A JP 3076648 B2 JP3076648 B2 JP 3076648B2
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保道 小林
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光康 小川
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、清掃機能と移動機能
とを備え、自動的に清掃を行なう自走式掃除機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、掃除機に移動機能を付加して清掃
時の操作性の向上を図った掃除機が開発されている。特
に最近では、これにマイクロコンピュータと各種センサ
類を搭載した、いわゆる自立誘導型の自走式掃除機の開
発も行なわれている。
【0003】この種の自走式掃除機は、清掃機能として
本体底部に吸い込みノズルやブラシ等を備え、移動機能
としてモータで駆動される走行輪や操舵輪等を有し、光
学式誘導手段やジャイロを用いた慣性航法手段等を利用
して本体の誘導制御を行ない、内部に蓄電池などの電源
を備えているのが通常である。
【0004】この種の自走式掃除機は、清掃区域の内側
を壁面等の障害物を検知するまで直進し、障害物を検知
した段階で180度ターンを行ない再度直進する。以
後、このような往復運動を繰り返して、清掃区域を移動
しながら清掃作業を行なっていく。このような方法で清
掃を行なう場合、特に清掃面が絨毯である場合には、絨
毯の目による影響を受けて、目標方向にうまく直進する
ことができない。つまり、清掃のやり残しができるもの
である。
【0005】ここで図10・図11を用いて、自走式掃
除機が受ける絨毯目の影響について説明する。図10は
絨毯上を走行する場合に車輪aが絨毯bの毛cの倒れる
方向に横滑りする様子を示している。この様に車輪aが
横滑りをする場合には、本体には角速度が加わらないも
のである。従って、角速度を検知して本体の移動方向を
検出するジャイロセンサ等の方位センサでは検出でき
ず、従ってその横ずれ分を補正することはできない。こ
れによって、本体がターンする場合に180度のターン
がうまくできない。つまり絨毯目が左から右方向であっ
て、本体の進行方向も同様に左から右方向である場合
は、ターン角度が180度より若干小さくなって、移動
経路が開き気味となるものである。
【0006】またこの絨毯目による影響は、直進運動の
場合にも存在する。これを図11を用いて説明する。図
11は、本体の目標方位からのずれ角と左右の走行車輪
の速度の関係を示している。図11に示しているように
左右の車輪の速度は、本体の進行方向と目標方向とのズ
レ角に応じて決定される。ズレ角の符号がプラスである
ときを時計回りの方向、マイナスを反時計回りの方向と
する。本体が時計方向回りに傾いている場合には、右側
の車輪の速度を左側の車輪の速度よりも大きくして、本
体が反時計方向に向くように制御している。つまり、本
体の進行方向が目標方向と合致している場合は、左車輪
速度Vlは右車輪速度Vrと同一であり、Vl=Vr=
V0である。しかし、本体が角度Aa傾いた場合は、左
車輪速度VlはVlaに下げ、右車輪速度VrはVra
に上げて、左右の車輪の速度差(Vra−Vla)で本
体が反時計方向に向くようにしている。しかし実際に
は、左右の車輪の速度のアンバランス等や絨毯の目の影
響で、目標方向からある角度をもってずれることにな
る。つまり、本体が絨毯の目方向に力を受け、そのずれ
成分の力と左右車輪の速度差による補正力とがつり合っ
た所で直進しているということである。これを図11で
示せば、始めは角度Aaだけズレていたものが、前記し
たように車輪の速度の差(Vra−Vla)で方向を修
正していくと本体の目標に対するズレ角が減少して、左
右の車輪の速度差も小さくなるものである。従って補正
力も小さくなって、左右の車輪の速度差による補正力と
ズレ成分の力とが釣り合ったズレ角で本体は直進するこ
とになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の自走
式掃除機では、絨毯上を清掃移動した場合に、絨毯目の
影響を受けて横滑りしたり、目標方向に直進できないと
いう2つの課題がある。つまり、この結果未清掃領域が
発生してしまうものである。またベアフロア上に於いて
も、左右の車輪速度のアンバランスが原因して目標方向
に直進できず、同様に未清掃領域が発生する。この左右
の車輪速度のアンバランスは、左右のモーター速度のア
ンバランスや車輪の径の差に起因するもので、常にゼロ
に保つことは非常に困難である。
【0008】本発明はこのような従来の構成の課題を解
決しようとしたものであって、絨毯目による影響を受け
にくい、また左右の車輪速度のアンバランスの影響を受
けない自走式掃除機を提供することを第一の目的として
いる。
【0009】また前記第一の目的に関連して、ターン直
後の直進に於いても絨毯の目の影響を受けにくく、収束
性の速い直進制御ができる自走式掃除機を提供すること
を第二の目的としている。
【0010】更に、本体のターン角度を自動的に調整し
て、絨毯の目による影響による影響を受けにくくした自
走式掃除を提供することを第三の目的としている。
【0011】また、前記各目的を一層精度よく達成する
ことができる自走式掃除を提供することを第四の目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記第一の目的を達成す
るための本発明の第一の手段は、本体を移動させる走行
操舵手段と、前方並びに左右方向の障害物の有無と障害
物との距離を検出する障害物検知手段と、清掃を実行す
る清掃手段と、本体の走行方向を検知する方位センサ
と、この方位センサの出力値と本体の目標方向角との差
を検出する角度差検出手段と、所定周期毎に前記角度差
検出手段の出力の平均を算出する角度差平均算出手段
と、前記角度差平均算出手段の出力に応じて、本体の走
行方向を補正する角度の制御量を決定する直進制御量決
定手段を備え、前記直進制御量決定手段の出力に応じて
前記走行操舵手段を制御して本体の走行方向を可変する
ようにした自走式掃除機とするものである。
【0013】また第二の目的を達成するための本発明の
第二の手段は、前記本発明の第一の手段の構成に加え、
直進制御量決定手段により決定された制御量を記憶する
制御量記憶手段を備え、本体の走行方向を逆方向に変更
した時に、前回のしかも同方向に走行したときに前記制
御量記憶手段に記憶された制御量に基づき本体を移動さ
せるように走行操舵手段を制御するようにした自走式掃
除機とするものである。
【0014】また第三の目的を達成するための本発明の
第三の手段は、前記本発明の第一の手段の構成に加え
本体の往復移動に於けるターン時のターン角度の補正を
行なうターン角度補正手段を備え、このターン角度
量を、直進制御量決定手段の出力に応じて可変するよ
うにした自走式掃除機とするものである。
【0015】また第四の目的を達成するための本発明の
第四の手段は、前記本発明の第一の手段の構成に加え、
角度差平均算出手段により算出された角度差平均値を記
憶する平均値記憶手段を備え、角度差平均算出手段によ
り算出された新しい角度差平均値と前記平均値記憶手段
に記憶され前回の平均値とを比較し、いずれか小さい
方の値に基づき本体の直進制御量を決定するようにした
請求項1記載の自走式掃除機とするものである。
【0016】
【作用】本発明の第一の手段は以下のように作用する。
角度差検出手段は、本体の移動方向を出力する方位セン
サの出力値と本体の目標方向角との差を検出し、角度差
平均算出手段がこの平均値を求める。直進制御量決定手
段は、この情報を受けて、本体の走行方向を補正する角
度の制御量を決定し、それに基づき走行操舵手段を制御
することで、目標方向に精度良く直進させることができ
絨毯目の影響を受けにくく、また左右の車輪速度のアン
バランスの影響も受けない自走式掃除機として作用す
る。
【0017】また本発明の第二の手段によれば、本体の
走行方向を逆方向に変更した時に、制御量記憶手段に記
憶されている前回の同じ方向の走行時の制御量を利用す
るようにしている。このため、最適な制御量がまだ求ま
っていないターン直後の直進に於いても絨毯の影響を受
けにくく、収束性の良い自走式掃除機として作用するも
のである。本発明の第三の手段によれば、本体のターン
時のターン角度の補正量を、直進制御量決定手段の出力
に応じて可変するようにしているため、絨毯の目の影響
によって生ずるターン角度の狂いを自動的に補正でき、
未清掃領域を減少させることができる。
【0018】更に本発明の第四の手段は、角度差平均算
出手段が算出した新しい角度差平均値と前記平均値記憶
手段に記憶された前回の平均値とを比較し、いずれか小
さい方の値に基づき本体の直進制御量を決定するように
しているため、より直進精度のよい自走式掃除機として
作用するものである。
【0019】
【実施例】以下、本発明の第一の手段の実施例につい
て、図1・図2・図3に基づいて説明する。図1・図2
は本実施例の全体構成を示している。また図3は、本実
施例のブロック図を示している。
【0020】自走式掃除機の本体1の内部には、以下の
各要素が収容されている。清掃手段2は、電動送風機2
aと、集塵室2bと、集塵室2bの内部に設けたフィル
タ2cと、本体1の底部中央に設けた床ノズル2dから
構成している。本体1の下部後方には、左駆動輪3a・
左駆動モーター3bと、図示していない右駆動輪・右駆
動モーターを設けている。本体1の下部前方には、移動
のために回転自在となっている従輪3cを設けている。
この駆動輪3a・駆動モーター3b・従輪3cは、走行
操舵手段3を構成している。
【0021】また本体1の前方及び左右には、障害物を
検知するための超音波を使用した障害物検知センサ4a
を、本体1の下部全周には本体1が障害物などに接触し
たことを検出する為の接触センサ4bを設けている。障
害物検知センサ4a・接触センサ4bは障害物検知手段
4を構成している。
【0022】5は本体の移動方向を検知するレートジャ
イロ等の方位センサである。6は方位センサ5の出力値
と本体1の目標方向角との差を検出する角度差検出手段
である。7は時間を計時する計時手段で、計時手段7か
らの周期信号は、角度差の平均を算出する角度差平均算
出手段8に送られている。9は角度差平均算出手段8が
算出した角度差平均値に基づいて、本体1を直進させる
為の直進制御量を決定する直進制御量決定手段である。
10は本体全体に電力を供給する電源部である。
【0023】また11は判断処理部で、前記障害物検知
手段4・方位センサ5・直進制御量決定手段9からの信
号を処理して、前記走行操舵手段3に出力信号を送り本
体1の前進・後退・停止・方向転換を制御し、さらに前
記清掃手段2を制御する。
【0024】以下本実施例の動作について説明する。使
用者が本体1を絨毯上で始動すると、図7に示すように
絨毯の目の影響を受けて、目標方向に対してある角度を
もって直進する。この場合、従来例で説明した図11に
示しているように、左右の車輪には速度差(Vra−Vl
a)が生じる。この速度差に相当する補正力と絨毯によ
るズレ成分の力とが釣り合ったところで、目標方向に対
してある角度を持って本体1は直進している。本実施例
では、目標方向とのズレ角度を小さくするためのアルゴ
リズムを図8、図9に示している制御を実行することに
よって実現している。左右の車輪の速度は、従来例で図
11として説明しているように、基本的には目標方向と
の本体の角度のズレによって決定されるものである。し
かし実際には、制御回路の構成上、図8に示しているよ
うに角度のズレに対して制御量を階段状に決定している
ものである。図8で点線で示しているVrは、右の車輪
の回転速度を示しており、線で示しているVlは、左
の車輪の回転速度を示している。またY軸に示している
V0、V1、V2、V3、V4は車輪の回転速度を示し
ている。またX軸は、目標方向との角度の差を示してい
る。角度のズレが0である場合、つまり本体が目標方向
に進んでいる場合には、左右の車輪の速度は共にV0
で、目標方向との角度の差が正方向に0を越えて、a値
とc値の間に位置しているときには、左の車輪Vlの回
転速度VlはV3と一定であり、右の車輪の回転速度V
rはV1と一定となっている。このときの左右の車輪の
速度差(V1−V3)が本体1を反時計方向に向ける補
正力となっている。
【0025】また、角度ズレの方向がマイナスのとき、
つまり目標方向に対して反時計方向に進んでいるとき
は、e値までは前記a値c値の符号を反転した位置を考
えた場合に前記説明とは逆となって、左の車輪の回転速
度Vlと一定であり、右の車輪の回転速度VrはV3と
一定である。このときの左右の車輪の速度差(V3−V
1)が本体1を時計方向に向ける一定の補正力となって
いる。
【0026】また角度ズレが時計回り方向でc値を越え
てd値まで変化すると、右の車輪の回転速度VrはV2
に、左の車輪の回転速度VlはV4に変化する。従って
このときの補正力は(V2−V4)となって、本体1を
反時計方向に向ける補正力は増加する。このため、本体
1の進行角度は強く補正され、角度ズレは小さくなって
くる。この状態で角度ズレがcを越えて小さくなると、
左右の車輪の回転速度は、それぞれV3、V1に戻るも
のである。
【0027】また、このように角度ズレが大きくなれば
補正し、角度ズレが小さくなれば補正力も小さくするよ
うに制御することによって、本体1の直進方向の軌跡は
図8に示しているc点を境に角度ズレの大きいd点側と
角度ズレの小さいb点側とをジグザグに触れるようにな
るものである。つまり、本体1の移動軌跡に於ける移動
方向の平均を見ると、目標方向に対してある角度を持っ
た方向となる。これはズレた角度に於ける補正力と、そ
のときに絨毯から受けるズレ成分の値からがほぼ釣り合
った結果であると考えられる。従って、この目標方向か
らのズレた角度に対する左右の車輪の速度差による補正
力を強くすれば、本体1の移動方向のズレ角を小さくす
ることが可能となる。
【0028】そこで本実施例では、角度差平均算出手段
8が、角度差検知手段6が例えば0.1秒という所定の
時間間隔で検出した本体1の移動方向のズレ角の瞬時値
を、計時手段7が出力している計時信号を利用して2秒
間積分することによって平均値を求めるようにしてい
る。また、この平均値を直進制御量決定手段9が予め設
定されているしきい値と比較して、この結果に応じて以
降の左右の車輪の速度の決定方法を変更するようにして
いる。つまり、本体1のズレ角に対する左右の車輪の速
度を決定する決定方法を変更するようにしている。
【0029】すなわち、予め設定されたしきい値よりズ
レ角の平均値が大きい場合には、左右の車輪の速度差に
よる補正力が大きくなるように変更し、ズレ角の平均値
が小さい場合には、左右の車輪の速度差による補正力を
変更しないものである。この変更を、前記平均値を算出
する2秒毎に繰り返しているものである。
【0030】この様子を図9を用いて説明する。図9
は、本実施例の制御方法を説明する説明図である。図9
で点線で示しているVrは、右の車輪の回転速度を示し
ており、点線で示しているVlは、左の車輪の回転速度
を示している。またY軸に示しているV0、V1、V
2、V3、V4は車輪の回転速度を示している。またX
軸は、目標方向との角度の差を示している。例えば、角
度差検知手段6が検知した角度ズレの瞬時値がd点
(0.15度)であった場合は、左の車輪の回転速度V
lはV1であり、右の車輪の回転速度VrはV2であ
る。
【0031】角度差平均算出手段8が例えば0.1秒と
いう時間間隔で本体1の移動方向のズレ角を検出し、こ
のズレ角の瞬時値に応じて左右の車輪の回転速度を決定
する。例えば角度差検知手段6が検出した角度ズレの瞬
時値が、例えば図9に示しているd点(0.15度)で
合った場合は、左右の車輪の速度はそれぞれV1、V2
である。このようにズレ角の瞬時値に応じて左右の車輪
の回転速度を決定していくものであるが、2秒が経過し
て角度差平均算出手段8が2秒間の本体1の角度ズレの
平均値を算出すると、直進制御量決定手段9が前記角度
ズレの平均値と予め設定しているしきい値とを比較し
て、その後の作用の車輪の回転速度の決定方法を変更す
る。例えば、角度差平均算出手段8が算出した本体1の
2秒間の直進の角度ズレの平均値が図9に示しているd
点(0.15度)とし、予め設定しているしきい値を
0.10度とする。この場合は、設定されているしきい
値よりも角度ズレの平均値の方が大きいため、本体1を
目標方向に向けようとする補正力が不足していたことに
なり、各々の角度ズレに対する左右の車輪の回転速度の
差による補正量を大きくする必要があるものである。つ
まり、角度ズレの瞬時値がd点で0.15度であると
き、左右の車輪の速度は本来であればV1、V2である
が、より大きな補正力を必要としているため、直進制御
量決定手段9は、角度ズレに対する左右の車輪の回転速
度特性を実線で示しているVl、Vrから点線で示して
いるVl’、Vr’に変更する。こうして、以後は角度
ズレに応じた速度は、Vl’、Vr’を基に決定してい
くものである。この制御を、2秒後に実行する角度ズレ
平均値算出手段8による平均値の算出まで継続するもの
である。この結果、2秒後に実行する角度ズレ平均値算
出手段8による平均値の算出までの間は、左右の車輪の
回転速度は、速度特性Vl’、Vr’によって決定され
るものであり、従って左右の車輪の回転速度の差による
補正力は大きくなる。つまり、d点に於ける補正力は図
9に示しているAからBへとおおきくなるものである。
【0032】またこの状態で2秒間の角度ズレの平均値
がしきい値である0.10度より小さくなれば、次の2
秒間もこの制御量を維持する。また依然としてしきい値
である0.10度より大きいままであれば、更に左右の
車輪の速度特性をVl”、Vr”に変更する。また、こ
のように作用の車輪の速度特性を変更したことによって
図9に示すe点のように角度ズレの平均値の符号が反転
した場合には、補正力が大きすぎるため元の制御量へ戻
す。
【0033】このように本実施例では、角度差平均算出
手段8で常に計時手段7の計時時間周期2秒毎に角度ズ
レ平均値を算出しながら、左右の車輪の回転速度の決定
方法を変化させていくものである。こうして、目標方向
に精度良く直進させることができ、絨毯目の影響を受け
にくく、また左右の車輪速度のアンバランスの影響も受
けない自走式掃除機とするものである。
【0034】次に本発明の第二の手段の実施例である自
走式掃除機について、図4に基づいて説明する。本実施
例では、前記実施例の構成に、直進制御量決定手段9が
決定した制御量を記憶する制御量記憶手段12を追加し
たものである。
【0035】以下本実施例の動作について説明する。障
害物検知手段4が本体1の前方に障害物を検知してター
ンを行なった場合は、進行方向が180度異なるため、
絨毯の目の影響も方向が逆になる。また、その大きさも
不明である。つまりターンを実行した直後の直進に於い
ては、最適な制御量が算出されておらず、従って非常に
絨毯の目の影響を受け易い。本実施例は、このような場
合に有効に作用するものである。つまり、制御量記憶手
段12は、本体1が直進中、直進制御量決定手段9が決
定した制御量(左右の車輪の速度を決定する場合に、角
度ズレに対応して、どの速度特性のものを使用するか)
を、往路と復路とで別々に記憶しているものである。本
体1が往路を進行中にターンする場合は、その制御量を
制御量記憶手段12の往路を記憶する部分に、復路であ
る場合には復路を記憶する部分に記憶する。制御量は直
進制御量決定手段9によって、計時手段7の計時時間2
秒毎に更新されるものであるため、制御量記憶手段12
に記憶される制御量は往路と復路それぞれに障害物検知
手段4が本体1の前方に障害物を検知してターンを開始
する直前の直進状態での制御量となっている。
【0036】また本体1がターンを行った場合、判断処
理部11はターンを実行した直後の直進に於いては、制
御量記憶手段12に記憶されている前回のしかも同方向
の直進をした際の制御量を、このときの制御量として採
用するものである。例えば、往路であれば、制御量記憶
手段12が記憶している前回の往路の制御量を採用し、
復路であれば復路の制御量を採用するものである。つま
り、判断処理部11はターンを実行した直後の直進にお
いては、制御量記憶手段が記憶している前回のしかも同
方向に直進をしたときの制御量をこのときの制御量とし
て採用するものである。これはターンを実行した直後の
直進移動の場合だけであり、計時手段7が計時した最小
周期時間が経過した後は、前記実施例と同様角度差平均
算出手段8による角度差平均値を使用した制御となる。
【0037】次に本発明の第三の手段の実施例である自
走式掃除機について、図5に基づいて説明する。本実施
例は、前記本発明の第一の手段の実施例の構成に、直進
制御量決定手段9において決定された制御量を基に進行
方向を変更する際のターン角度を調整するターン角度補
正手段13を追加している。
【0038】以下本実施例の動作について説明する。図
7に示すような絨毯のある部屋を清掃する場合は、図の
ように絨毯目の方向にターン角が変化して、未清掃領域
が発生する。このターン角の変化は、絨毯目の影響によ
るものである。従って、絨毯目の方向が認知されていれ
ば、ターンの角度を調整することで未清掃領域をなくす
ことが可能となる。ところで、角度差平均算出手段8が
算出した角度ズレ平均値の符号と、前記実施例で説明し
た、目標方向に対して正負のどちら側の車輪の速度特性
を補正したかによって、本体1の進行方向に対する絨毯
目の方向を検知できる。つまり、直進方向に対して右側
にずれるということは、直進方向の左側から右側に向か
って絨毯目が流れているということである。逆に左側に
ずれるということは、直進方向の右側から左側に向かっ
て絨毯目が流れているということである。図7に示して
いる往路Aで示す直進時に、本体1が絨毯目による影響
を受けて右方向にずれたとすると、直進方向に対しては
時計回りの方向にずれることである。この時計回りの方
向のズレ角の符号を正とし、反時計回りのズレ角の符号
を負とすると、復路Bでは本体1は絨毯目による影響を
受けて左方にずれるため、ズレ角は反時計回りであり、
負となる。
【0039】本体1は図7に示しているように、清掃領
域の左側から右側に清掃を進めていくものである。この
ため、前述したように往路での角度ズレが正、復路では
負ということは本体1の清掃進行方向と絨毯目の流れる
方向とが同方向であることを意味している。ターン角度
補正手段13は、往路復路それぞれの直進制御量より絨
毯目の方向が進行方向と同方向か逆方向かを判定してい
る。また、この判定の結果が同方向である場合には、タ
ーン角度を180度より若干大きくするものである。ま
た絨毯目の方向が逆であれば、直進方向と角度平均値の
符号の関係は逆転する。もちろんこの場合は、ターン角
度を180度より若干小さく補正する。以上のように制
御することによって、絨毯目による影響を避けることが
できる。
【0040】こうして、角度差平均算出手段8により算
出した直進制御誤差を、ターン角度補正手段13を使用
して補正するようにしているため、絨毯の目の影響によ
って生ずるターン角度の狂いを自動的に補正でき、未清
掃領域を減少させることができる。
【0041】次に本発明の第四の手段の実施例である自
走式掃除機について、図6に基づいて説明する。本実施
例の構成は、前記本発明の第一の手段の実施例の構成
に、角度差平均算出手段8により算出された角度差平均
値を記憶する平均値記憶手段14と、角度差平均算出手
段8により算出した新しい角度差平均値と平均値記憶手
段14に記憶される前回の平均値とを比較し、絶対値の
小さい方の制御量を有効としその旨を直進制御量決定手
段9に出力する角度差比較手段15を加えたものであ
る。
【0042】以下本実施例の動作について、図9を用い
て説明する。角度差平均算出手段8が算出した角度差平
均がd点であったとする。この場合は、右車輪速度Vr
をVr’に、左車輪速度VlをVl’に変化させて本体
1の直進方向を補正する。こうして角度差平均がf点に
変化し、0.10度という予め設定されたしきい値より
も下回ったとする。本実施例では、しきい値よりも角度
ズレ平均値が小さくなっても、更に右車輪速度Vr’を
Vr”に、左車輪速度Vl’をVl”に変化させて本体
1の進行方向を補正する。この結果本体1の直進方向は
補正されて、角度差平均がe点に変化したとする。この
状態で角度差比較手段15によって、最初にしきい値を
下回った角度ズレ平均値と、更に補正したときの角度ズ
レ平均値との絶対値を比較するものである。最初に角度
ズレ平均値がf点で、0.10度のしきい値より低くな
り、更に補正した結果、本体1の直進方向が補正され
て、2秒後の角度ズレ平均値がe点に変化したとする。
このとき角度差比較手段15は、f点とe点の絶対値を
比較してe点の方が小さいことを把握する。従って左右
の車輪の速度は、それぞれVr’よりもVr”、Vl’
よりもVl”の方が適切である。
【0043】このように本実施例の制御シーケンスは、
以下の通りとなる。第一に、角度差平均算出手段8が算
出した角度差平均値を、平均値記憶手段14が記憶す
る。第二に、角度差比較手段15は、角度差平均算出手
段8が新たに算出した新しい角度差平均値と、平均値記
憶手段14が記憶している前回の平均値とを比較する。
第三に、直進制御量決定手段9は、この2つの値のうち
絶対値の小さい方を有効として、この情報を判断処理部
11へ指示する。第四に、判断処理部11はこの情報を
受けて、走行操舵手段3を作用させて本体1を直進移動
させる。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明の第一の手段によれ
ば、本体を移動させる走行操舵手段と、前方並びに左右
方向の障害物の有無と障害物との距離を検出する障害物
検知手段と、清掃を実行する清掃手段と、本体の走行方
向を検知する方位センサと、この方位センサの出力値と
本体の目標方向角との差を検出する角度差検出手段と、
所定周期毎に前記角度差検出手段の出力の平均を算出す
る角度差平均算出手段と、前記角度差平均算出手段の出
力に応じて、本体の走行方向を補正する角度の制御量を
決定する直進制御量決定手段を備え、前記直進制御量決
定手段の出力に応じて前記走行操舵手段を制御して本体
の走行方向を可変するようにしたことで、絨毯上に於い
ても目標方向に精度良く直進させることができ絨毯目の
影響を受けにくく、また左右車輪速度のアンバランスの
影響も受けないような装置が実現できる。
【0045】また、本発明の第二の手段によれば、直進
制御量決定手段により決定された制御量を記憶する制御
量記憶手段を備え、本体の走行方向を逆方向に変更した
時に、前回のしかも同方向に走行したときに前記制御量
記憶手段に記憶された制御量に基づき本体を移動させる
ように走行操舵手段を制御するようにしているため、タ
ーン直後の直進に於いても絨毯の影響を受けにくく、収
束性の良い自走式掃除機を実現できる。
【0046】また、本発明の第三の手段によれば、本体
の往復移動に於けるターン時のターン角度の補正を行な
うターン角度補正手段を備え、そのターン角度の補正量
を、 直進制御量決定手段の出力に応じて可変するように
しているため、絨毯の目の影響によって生ずるターン角
度の狂いを自動的に補正できる自走式掃除機を実現でき
る。
【0047】更に、本発明の第四の手段によれば、角度
差平均算出手段により算出された角度差平均値を記憶す
る平均値記憶手段を備え、角度差平均算出手段が算出し
た新しい角度差平均値と前記平均値記憶手段に記憶され
た前回の平均値とを比較し、いずれか小さい方の値に基
づき本体の直進制御量を決定するようにしたことによ
り、より直進精度のよい自走式掃除機を実現できるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の手段の一実施例を示す自走式掃
除機の縦断面図
【図2】同自走式掃除機の横断面図
【図3】同自走式掃除機のブロック図
【図4】同第二の手段の一実施例の自走式掃除機のブロ
ック図
【図5】同第三の手段の一実施例の自走式掃除機のブロ
ック図
【図6】同第四の手段の一実施例の自走式掃除機のブロ
ック図
【図7】自走式掃除機の絨毯上の移動動作を説明する説
明図
【図8】本発明の第一の手段の一実施例を示す制御アル
ゴリズムを説明する説明図
【図9】同制御実態を説明する説明図
【図10】自走式掃除機が絨毯上を移動した場合の横滑
り動作を説明する説明図
【図11】同車輪の回転速度を説明する説明図
【符号の説明】
1 本体 2 清掃手段 3 走行操舵手段 4 障害物検知手段 5 方位センサ 6 角度差検出手段 7 計時手段 8 角度差平均算出手段 9 直進制御量決定手段 10 電源部 11 判断処理部 12 制御量記憶手段 13 ターン角度補正手段 14 平均値記憶手段 15 角度差比較手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 薮内 秀隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 小川 光康 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 乾 弘文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 高木 祥史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−112312(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体を移動させる走行操舵手段と、前方
    並びに左右方向の障害物の有無と障害物との距離を検出
    する障害物検知手段と、清掃を実行する清掃手段と、本
    体の走行方向を検知する方位センサと、この方位センサ
    の出力値と本体の目標方向角との差を検出する角度差検
    出手段と、所定周期毎に前記角度差検出手段の出力の
    均を算出する角度差平均算出手段と、前記角度差平均算
    出手段の出力に応じて、本体の走行方向を補正する角度
    の制御量を決定する直進制御量決定手段を備え、前記直
    進制御量決定手段の出力に応じて前記走行操舵手段を制
    御して本体の走行方向を可変するようにした自走式掃除
    機。
  2. 【請求項2】 直進制御量決定手段により決定された制
    御量を記憶する制御量記憶手段を備え、本体の走行方向
    を逆方向に変更した時に、前回のしかも同方向に走行し
    たときに前記制御量記憶手段に記憶された制御量に基づ
    き本体を移動させるように走行操舵手段を制御するよ
    にした請求項1記載の自走式掃除機。
  3. 【請求項3】 本体の往復移動に於けるターン時のタ
    ン角度の補正を行なうターン角度補正手段を備え、この
    ターン角度補正量を、直進制御量決定手段の出力に応
    じて可変するようにした請求項1記載の自走式掃除機。
  4. 【請求項4】 角度差平均算出手段により算出された角
    度差平均値を記憶する平均値記憶手段を備え、角度差平
    均算出手段により算出された新しい角度差平均値と前記
    均値記憶手段に記憶された前回の平均値とを比較し
    いずれか小さい方の値に基づき本体の直進制御量を決定
    るようにした請求項1記載の自走式掃除機。
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