JP3076629U - 桧チップ芳香材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 桧材の木片を芳香材として利用する際に、
香りが新鮮さに欠け、香りの持続性が十分でなく、桧木
片を詰物として枕に利用するには、さらに、詰物として
の桧木片が大きいために包被体の触感に柔らかさを欠
き、長時間の利用では皮膚に痛痒感を与え、木片のぶつ
かり合う雑音が耳障りであるという問題点を解決する芳
香材を提供する。 【解決手段】 桧木片をほぼ均一でとげのない形状の３
０立方ミリメートル以下程度の木口チップに加工し詰物
として利用できる形状にし、木口チップ化した桧材に桧
からの抽出油を主成分とする香油を湿潤させた桧芳香材
を提供する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】 本考案は芳香材に関するものである。さらに詳し くは、桧の木口チップに桧から抽出して製造した香油を湿潤させた桧チップ芳香 材に関するものである。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

桧材を粉砕した木片を芳香材として利用することや，該木片を詰物として枕に 利用することは従来から行われてきている。しかし、桧材の粉砕木片は香りに芳 香剤としては新鮮さに欠け、香りの持続性が十分でないという問題点があった。

【０００３】 また、桧木片を詰物として枕に利用する際には、上記の香りの問題があり、さ らに、詰物としての桧木片が大きいために包被体の触感に柔らかさを欠き、長時 間の利用では皮膚に痛痒感を与え、木片のぶつかり合う雑音が耳障りであるとい う問題点があった。

【０００４】 桧本来の持つ香りを室内の芳香剤として利用するために桧木片を利用すること も従来から行われているが、香りが桧材そのものと同じで芳香の魅力が十分でな く、その香りが長時間持続しないという問題点があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、従来の桧チップ芳香材の有するこのような問題点に鑑みてなされた ものであり、その目的とするところは、桧木片をほぼ均一でとげのない形状の２ ０立方ミリメートル程度の木口チップに加工して、枕等の用途で皮膚に痛痒感が 無く、使用時に雑音発生の少ない、クッション性に優れた詰物として利用できる 形状にした点と、木口チップ化した桧材に桧からの抽出油を主成分とする香油を 湿潤させて、桧木片本来の香りを新鮮な芳香に改善するとともに芳香の持続時間 を長くさせる点とで従来の桧材枕の持つ問題点を解決すると共に、室内等の空間 に空気拡散孔を有する容器に収納して設置して楽しむ桧チップ芳香材として提供 しようとするものである。

【０００６】 木口チップ化した桧材に桧からの抽出油を主成分とする香油を湿潤させるには 、桧材を加熱分留して生成する抽出油を、あるいは、その抽出油に分留の際に同 時に生成できる桧抽出水等を混合した液を、噴霧器を用いて木口チップ化した桧 材に吹きかけて湿潤させる。桧からの抽出油は分留生成する際に桧材の部位毎に 複数の油成分を抽出し香油として適当な香りとなるよう調合混合することで生成 できる。

【０００７】 請求項１の考案にあっては、香りの持続性をさらに高めるために、チップ化し た詰物に繰り返し桧抽出香油を噴霧等の方法で湿潤できるよう、当該詰物を包ん でいる包被体にファスナー、ホック等により大きな開口部を設けることもできる 。

【０００８】

【考案の実施の形態】

本考案の実施例であって、詰物用桧木口チップの要部を図１に示す。また、外 袋から中袋を取り出した状態を示し中袋の一部を切り欠いた分解斜視図を図２に 、桧木口チップを開口瓶に収納した場合の要部斜視図を図３に示す。図１〜図３ にあって、１は桧材を細木片化した桧小口チップであって、断面が４平方ｍｍ程 度、長さが４ｍｍ程度の３０立方ｍｍ以下の桧細片である。２は当該詰物を包ん でいる包被体の一部であって、直接当該詰物を包む中袋包被体である。３は当該 詰物を包んでいる包被体の一部であって、直接当該詰物を包む中袋包被体を内包 できる外袋包被体である。４は桧小口チップを収納する瓶状容器である。５はそ の瓶状容器の蓋である。６は部瓶状容器の開口であって、桧小口チップの香りの 拡散孔として利用する。２１は中袋包被体の上面布で、２２は中袋包被体の下面 布で、２３は中袋包被体の開口部を閉じるファスナーである。３１は外袋包被体 の上面布で、３２は外袋包被体の下面布で，３３は外袋包被体の開口部である。 １の小口チップを内包する２の包被体は３３の開口部を経て３に収納される。

【０００９】 本考案の実施例として、桧材を３０立方ミリメートル以下の大きさにチップ化 し、桧から抽出した天然油成分を主成分とする香油を湿潤させた詰物を芳香材と して包被体に納めて寝具用枕とするには、図２の分解斜視図に示した構成で枕を 作れば良い。詰物として３０立方ｍｍ以下のほぼ均質な小口チップとしているこ とで、利用時の皮膚への感触はやわらかくなり、木片が小さいことから不快な雑 音の発生も無い。詰物の材料が天然の桧材であり、桧抽出油を主成分とする香油 を予め噴霧等の方法で詰物に湿潤させてあるので、優れた芳香を放ち、かつその 芳香は持続する。また、長時間の使用の後、詰物である桧小口チップに桧香油を 噴霧等の方法で再湿潤させることにより、この優れた芳香の持続を図ることが容 易に行える。

【００１０】 本考案の実施例として、桧材を３０立方ミリメートル以下の大きさにチップ化 し、桧から抽出した天然油成分を主成分とする香油を湿潤させた内容物を芳香材 として空気拡散孔を有する容器に納めて芳香器具とするには、図３の要部斜視図 に示した構成とし、蓋を開ければよい。詰物として３０立方ｍｍ以下のほぼ均質 な小口チップとしていることで、概観上も美観に富む天然桧材を意識させること ができ、天然の桧材と湿潤させた桧抽出香油との芳香が豊かな芳香器具とできる 。また、繰り返し桧小口チップに桧香油を湿潤させることにより、この優れた芳 香の持続を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る詰物用桧木口チップの要部斜視図
である。

【図２】本考案に係る外袋から中袋を取り出した状態を
示し中袋の一部を切り欠いた分解斜視図である。

【図３】本考案に係る桧木口チップを開口瓶に収納した
場合の要部斜視図である。

【符号の説明】

１ 桧材を細木片化した桧小口チップ ２ 中袋包被体 ３ 外袋包被体 ４ 瓶状容器 ５ 瓶状容器の蓋 ６ 瓶状容器の開口 ２１ 中袋包被体の上面布 ２２ 中袋包被体の下面布 ２３ 中袋包被体のファスナー ３１ 外袋包被体の上面布 ３２ 外袋包被体の下面布 ３３ 外袋包被体の開口部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 桧材を３０立方ミリメートル以下の大き
   さにチップ化し、桧から抽出した天然油成分を主成分と
   する香油を湿潤させた詰物と、当該詰物を包んでいる包
   被体と、を含むことを特徴とする、桧チップ芳香材。
2. 【請求項２】 上記詰物を空気拡散孔を有する容器に収
   納することを特徴とする請求項１記載の桧チップ芳香
   材。