JP3074737U - 昇降バンパーの法定位置管理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇降可能なリヤーバンパーを作業終了後に下
げ忘れて上げたままで公道に出て走行するのを防止す
る。 【解決手段】 ダンプレバー２を真横方向に戻した状態
において、先端３が接当する位置に荷台復帰検出スイッ
チ１を設ける。ダンプレバー２が枢着傾動する支持架台
５の傾斜支持バー摺動面７に現場対応窪み４を窪設す
る。リヤーバンパー１１の最高昇降位置と最低降下位置
に各々接当する上側バンパー位置検出スイッチ１０と下
側バンパー位置検出スイッチ１３を各々設ける。前記、
ダンプレバー２の傾動位置で制御する荷台復帰検出スイ
ッチ１と上側バンパー位置検出スイッチ１０と下側バン
パー位置検出スイッチ１３とで管理回路１５を形成す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はダンプトラックの昇降可能なリヤーバンパーの法定位置管理装置に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ダンプトラックのシャシーの後端部の左右の位置に斜め下向きに昇降案 内レールを取付け、昇降案内レール中を斜め上下方向に滑動する昇降板を前記昇 降案内レールに遊嵌し、昇降板中に斜め上下方向にチェンを固着し、該チェンに スプロケットを噛合わせてスプロケットの回転で昇降板を斜め上下方向に滑動さ せて昇降板に取付けたリヤーバンパーを昇降せしめる構成のものが知られている （実用新案登録第３０６４９８６号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ダンプトラックのリヤーバンパーは、周知の如く道路運送車両法で保安基準等 が定められており、公道を走行時には当然法定位置にリヤーバンパーを固定保持 することが義務付けられているが、工事現場では、アスファルト混合物を敷き均 すための施工機械（アスファルトフィニッシャー）にアスファルト混合物を下ろ す時に接触して施工機械を壊したり、或は工事現場の構造物、土砂等に接触し、 作業の能率を著しく低下さす要因となるためリヤーバンパー（突入防止装置）を 取り外して作業することも多く、そのために、作業性の向上が期待できる前述の リヤーバンパーの昇降可能な装置が開発された。

【０００４】 しかしながら、工事現場での作業が終了し、公道に出て行く時に運転手がいく ら注意をしていたとしても、ついうっかりとリヤーバンパーを法定位置まで下ろ すことを忘れて公道を走行することが無いとは断言できない。本考案はこれらの 問題点に鑑み、積荷を下ろして公道に出て行く時には自動的にリヤーバンパーが 法定位置にまで下降し、固定保持することのできる昇降バンパーの法定位置管理 装置を提供する目的で考案されたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

ダンプレバーの傾斜支持バーが嵌入する荷台復帰窪みと荷台傾斜窪みとの間に 、現場対応窪みを窪設し、ダンプレバーが前記荷台復帰窪みに嵌入した位置でダ ンプレバーの先端が接当検出する荷台復帰検出スイッチを設け、リヤーバンパー の上下動位置にて各々当接するバンパー位置検出リミットスイッチを設けて、前 記荷台復帰検出スイッチにダンプレバーの先端が接当してＯＮになると、荷台復 帰検出スイッチからの信号をコントロールボックスに送り、コントロールボック スを介して駆動モーターをリヤーバンパーの下降方向に回転させて、下側のバン パー位置検出スイッチに接当するまでリヤーバンパーを下降させる回路を形成す る。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案を図面に基づいて説明すると、荷台復帰検出スイッチ１は例えばリミッ トスイッチを用い、ダンプレバー２を真横方向に戻した位置（図１において実線 で示す位置、荷台が復帰した状態）にて先端３が接当し、検出する位置に設ける 。現場対応窪み４は、ダンプレバー２が枢着傾動する支持架台５の前記ダンプレ バー２の傾斜支持バー６が摺動する傾斜支持バー摺動面７に窪設された荷台復帰 窪み８と荷台傾斜窪み９との間に窪設する。さらに詳しくは、荷台復帰窪み８と 荷台傾斜窪み９とは従来の荷台の傾動操作に用いられている窪みであり、本発明 の現場対応窪み４の窪設位置は、荷台復帰窪み８側寄りの位置に窪設する。それ により荷台は殆ど水平位置に戻った状態で、しかもバンパーは上昇したままで現 場内を移動するのに便利である。 上側バンパー位置検出スイッチ１０は、例えばリミットスイッチを用い、リヤ ーバンパー１１の昇降板１２が最高上昇位置にて接当検出する位置に取付ける。 下側バンパー位置検出スイッチ１３は、例えばリミットスイッチを用い、リヤー バンパー１１の昇降板１２が最下降位置にて接当検出する位置に取付ける。そし て前記荷台復帰検出スイッチ１と上側バンパー位置検出スイッチ１０と下側バン パー位置検出スイッチ１３とをコントロールボックス１４内と結線して、管理回 路１５を形成する。さらに詳しくはコントロールボックス１４内にはリヤーバン パー１１の昇降用の回転軸１６を回動する回転軸駆動モーター１７を駆動するた めの命令スイッチ１８と前記管理回路１５からの信号をコントロールするタイマ ーリレーを設ける。

【０００７】 次に本考案を実施し使用する場合について述べると、工事現場においてリヤー バンパー１１を上昇さす時にはリヤーバンパー上昇側の命令スイッチ１８を入れ ることにより回転軸駆動モーター１７が回転軸１６を回動し、リヤーバンパー１ １は上側バンパー位置検出スイッチ１０に接当するまで上昇して停止する。この 状態で現場においてダンプレバー２を斜めに持ち上げて（例えば図１に示すＡの 位置まで上げる。此の場合傾斜支持バー６は荷台傾斜窪み９に嵌入し、ダンプレ バー２の先端３は荷台復帰検出スイッチ１の接触片から外れてＯＦＦ状態となる 。）荷台を傾斜させ、アスファルト混合物等を施工機械に下ろし、下ろし終ると 、次にダンプレバー２を図１に示すＢの位置まで下げ傾斜支持バー６を現場対応 窪み４に嵌入さすと荷台は殆ど水平横方向にまで戻るが、荷台復帰検出スイッチ １の接触片には先端３は接触せずリヤーバンパー１１は上がったままで、現場作 業を続行できる。最後に現場作業が終り、ダンプレバー２を図１のＣの位置まで 下げて荷台を完全に戻し、道路に出て行く状態になると、荷台復帰検出スイッチ １の接触片に先端３が接触して検出し、上側バンパー位置検出スイッチ１０から の信号と共にコントロールボックス１４に送られ、コントロールボックス１４か らの通電でリヤーバンパー１１の降下方向に回転軸駆動モーター１７を回転させ てリヤーバンパー１１を他のスイッチ位置には関係なく降下させる。

【０００８】

【実施例】

上側バンパー位置検出スイッチ１０の出力側回路中に例えばランプ１９、ブザ ー２０を設けると下側バンパー位置検出スイッチ１３からの信号と相俟ってリヤ ーバンパー１１の上下動を検知し、ランプ１９、ブザー２０が作動してリヤーバ ンパー１１の作動中であることを知らすこともできる。また、コントロールボッ クス１４と回転軸駆動モーター１７間の回路中に電圧リレー（図示せず）を設け てもよく、電圧リレーを設けるとリヤーバンパー１１に過負荷がかかった場合に 有効である。さらに前記管理回路１５中にタイマーリレーを設けて、作業が終っ て公道に出るまでにゆっくりと時間をかけて下降させることもできる。これらに 必要なコントロールボックス１４内の回路の一例を図４に示す。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明した如く、荷台に積込んだアスファルト混合物等を作業現場に下ろし て作業を終了し、公道に出る状態に荷台とダンプレバーがなると自動的にリヤー バンパーが法定位置にまで下がり、リヤーバンパーの下降側の命令スイッチを入 れ忘れて発進しても安全であり、しかも回路中に安全対策用のランプ、ブザー等 を接続することができるので安全面の向上に大きく寄与する。

【図面の簡単な説明】

【図１】昇降バンパーの法定位置管理装置のダンプレバ
ーの位置関係を示す図である。

【図２】昇降バンパーの法定位置管理装置の一部欠截し
た平面図である。

【図３】昇降バンパーの法定位置管理装置の電気回路図
の一実施例を示す図である。

【図４】コントロールボックス内の回路の一例を示す図
である。

【符号の説明】

１ 荷台復帰検出スイッチ ２ ダンプレバー ３ 先端 ４ 現場対応窪み ６ 傾斜支持バー ７ 傾斜支持バー摺動面 １０ 上側バンパー位置検出スイッチ １２ 昇降板 １３ 下側バンパー位置検出スイッチ １４ コントロールボックス １５ 管理回路 １６ 回転軸 １８ 命令スイッチ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ダンプレバー２を真横方向に戻した状態
   において先端３が接当する位置に荷台復帰検出スイッチ
   １を設け、ダンプレバー２が枢着傾動する支持架台５の
   傾斜支持バー摺動面７の荷台復帰窪み８と荷台傾斜窪み
   ９間に前記ダンプレバー２の傾斜支持バー６が摺動する
   現場対応窪み４を窪設し、リヤーバンパー１１の最高位
   置には上側バンパー位置検出スイッチ１０を、最低降下
   位置には下側バンパー位置検出スイッチ１３を各々取付
   け、前記荷台復帰検出スイッチ１と上側バンパー位置検
   出スイッチ１０と下側バンパー位置検出スイッチ１３と
   でダンプレバー２の傾動位置で制御する管理回路１５を
   形成せしめてなる昇降バンパーの法定位置管理装置。