JP3074431U - 裁紙機のカッタの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に刃を柄に着脱でき、且つ価格が低廉
で、余分の加工処理プロセスを必要とせず、有効に購入
コストを減らすことができ、実用性が高い裁紙機のカッ
タの構造を提供すること。 【解決手段】 裁紙機の刃固定シートに柄を螺子止め
し、且つ柄に一つの刃を取り付け、さらに一つの結合片
をこれに当接させ螺子止めして位置決めし、該刃を一般
の鉄材で製造したものとし、このような分離式の設計に
より、簡単に着脱し交換できるようにし、使用コストを
大幅に減少できるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種の裁紙機のカッタの構造に係り、特に、容易に刃を柄に着脱でき 、余分の加工処理プロセスを必要とせず、全体として有効に購入コストを減らす ことができ、高い実用性を有する裁紙機のカッタの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

裁紙機は紙を裁断するのに用いられ、図６に示される周知の裁紙機の刃固定シ ートと刃の結合方式は、二つに分けられ、その一つは、刃固定シート４０と刃４ １が直接螺子止めされるもので（図６）、即ち刃固定シート４０の下縁の一側に 凹溝が設けられ、高速スチール片で製造された刃４１が該凹溝中に嵌め込まれて ボルトで螺子止めされる。この結合方式は長く採用されているが、体積が大型の 高速スチール片は、その購入のコストが比較的高く、且つ刃４１の製造には大型 の機具が必要で研磨と熱処理が組み合わされ、並びに一旦エッジが鈍化すると、 そのスチール片が高速のスチール片とされ且つ熱処理済であるためにその硬度が 相当に高く、ゆえに一般の使用者は自分で研磨処理をすることができず、取り外 して工場に送り専用機具で処理する必要があり、且つ研磨のプロセスも相当に煩 瑣であり、経済性と実用性の要求に符合しなかった。またもう一種のカッタ構造 は図７に示されるように、高速スチール片で製造した刃４１が直接銅溶接で嵌置 体４２の嵌め縁４３に焼結され、さらに該嵌置体４２が刃固定シート４０に螺子 止めされる。しかしこのような設置方式は高速鋼材全体のコストをやや下げるこ とができるが、該嵌置体４２を製造する時に多次の切削、研磨により嵌め縁４３ を形成する必要があり、さらにすでに処理を終えた高速鋼片の刃４１を嵌め縁４ ３に嵌め込んだ後、銅溶接焼結して嵌置体４２と固着して一体とする必要があり 、銅溶接焼結と別に同期に刃４１の熱処理加工作業を行う必要があり、刃４１が 細長条状体で、高温熱処理時に刃４１の弯曲変形を発生しやすく、ゆえに溶接後 にさらに修正研磨の作業が必要となり、全体として相当に時間とコストがかかっ た。そしてある時間使用してエッジが鈍化すると、これもまた工場に送り研磨加 工処理する必要があり、それに時間がかかり、且つその処理の費用も相当に高く ついた。ゆえに一般の使用者は別に一組の刃４１或いは刃４１を含む嵌置体４２ を用意して交換しているが、これは経済性と実用性の要求に符合しなかった。こ のように周知の裁紙機のカッタの構造は欠点を有しており、その解決が待たれて いた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、容易に刃を柄に着脱でき、且つ価格が低廉で、余分の加工処理プロ セスを必要とせず、有効に購入コストを減らすことができ、実用性が高い裁紙機 のカッタの構造を提供することを主要な課題としている。

【０００４】 具体的には、本考案の提供する裁紙機のカッタの構造は、裁紙機の刃固定シー トに柄を螺子止めし、且つ柄に一つの刃を取り付け、さらに一つの結合片をこれ に当接させ螺子止めして位置決めし、該刃を一般の鉄材で製造したものとし、こ のような分離式の設計により、簡単に着脱し交換できるようにし、使用コストを 大幅に減少できるようにすることを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、裁紙機のカッタの構造において、刃固定シートを具え、該 刃固定シートの上縁に連動機構を連接し、該刃固定シートの両端をスライド式に ベースと連接し、該刃固定シートの下縁の一側に溝を形成し、柄を該溝中に固定 し、該柄の下縁に一つの斜切縁を形成し、刃を該斜切縁部分に固定したことを特 徴とする、裁紙機のカッタの構造としている。 請求項２の考案は、請求項１に記載の裁紙機のカッタの構造において、一つの 結合片が刃に重ねて設けられ、該結合片を貫通するボルトにより刃が柄の斜切縁 部分に螺子止めされたことを特徴とする、裁紙機のカッタの構造としている。 請求項３の考案は、請求項１に記載の裁紙機のカッタの構造において、連動機 構が、刃固定シートの上縁に固定された一つの引き棒固定シートと、一つの押し アームを具え、該押しアームが押しアームと引き棒固定シート間に枢接された引 き棒により引き棒固定シートに枢接され、該押しアームの一端がベースに枢接さ れ、別端にハンドルが形成されたことを特徴とする、裁紙機のカッタの構造とし ている。 請求項４の考案は、請求項１に記載の裁紙機のカッタの構造において、ベース が斜めの滑り溝を具え、刃固定シートの両端に、スリーブが套設された軸が挿入 され、該スリーブがスライド可能に該ベースの滑り溝中に組み合わされたことを 特徴とする、裁紙機のカッタの構造としている。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図１に示されるように、本考案の裁紙機のカッタの構造によると、テーブル１ ０に裁紙機２０構造が取り付けられ、押しアーム２７の押圧により使用者が紙を 切るのに便利な効果を達成する。

【０００７】 該裁紙機２０は機体２００を具え、それは、刃固定シート２１を具え、該刃固 定シート２１の両端縁に穿孔２１１が設けられ、それぞれ一つの軸２２が該穿孔 ２１１中に挿入され、且つそれぞれ一つのスリーブ２３が該軸２２に套設されて 刃固定シート２１の両側端縁に当接し、該スリーブ２３がそれぞれベース２４の 斜めの滑り溝２４１中に置き入れられ、該ベース２４がそれぞれ軸２２の両端に 固定され、刃固定シート２１の上面の適宜位置に別に連動可能な連動機構が設け られ、該連動機構が、引き棒固定シート２５と、該引き棒固定シート２５に枢接 され且つ上向きに延伸された引き棒２６とを具え、該引き棒２６の別端が押しア ーム２７の一端に設けられたピン孔２７１にピンで枢接され、押しアーム２７の 別端にハンドル２７２が延設されている。ピン孔２７１の近隣部分に別に一つの ボルト孔２７３が設けられ、該端が２対のベース２４の間に置かれて一つのボル ト２８で連結されている（図２及び図３参照）。

【０００８】 注意すべきは、刃固定シート２１の下縁に一つの溝２１２が凹設され（図４参 照）、一つの柄３１がその内側に固定され、該柄３１の下縁に一つの斜切縁３１ １が形成されて刃３２がその内側に嵌設され、該刃３２の固定方式は、一つの結 合片３３が結合片３３と刃３２を貫通するボルトにより斜切縁３１１に固定され る方式とされる（図５参照）。該刃３２は高カーボンスチール材質で製造され消 耗材として使用されることである。

【０００９】 さらに図３に示されるように、使用者が紙を裁断したい時には僅かに下向きに 押しアーム２７を押し動かして、ピンで枢接された引き棒２６とそれに螺子止め された刃固定シート２１も下に移動させると、刃固定シート２１の両側の軸２２ に套設されたスリーブ２３がベース２４の滑り溝２４１中でスライド運動し、こ れにより柄３１に固定された刃固定シート２１が裁断動作を行う。本考案の柄３ １に固定された刃３２は取り外しと装着が簡単に行え、刃３２が一般の消耗品と 見なされ、ある期間使用して鈍化した後に簡単に取り外して新品と交換できる。 且つ刃３２が高速スチール片を材料としていないため、全体の製造コストを有効 に減らすことができ、且つ高コストの精密機械による熱処理の加工プロセスを必 要としない。また高価な第２の刃を予備に購入しておく必要がなく、低廉で交換 が簡単におこなえる実用性を有している。

【００１０】

【考案の効果】

総合すると、本考案の裁紙機のカッタの構造は、簡単に着脱、交換が行え、全 体のコストを有効に減らすことができ、且つ価格が低廉で、余分の加工処理プロ セスを必要とせず、実用性を有している。且つその構造は新規性を有しており、 実用新案登録の要件を具備している。なお、上述の実施例は本考案を説明するた めに提示されたものであって本考案の請求範囲を限定するものではなく、本考案 に基づき容易になしうる細部の修飾或いは改変は、いずれも本考案の請求範囲に 属するものとする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の全体外観組合せ表示図である。

【図２】本考案の分解斜視図である。

【図３】本考案の組合せ断面図である。

【図４】本考案の刃部の分解斜視図である。

【図５】図４の組合せ断面図である。

【図６】周知の技術の組合せ断面図である。

【図７】周知のもう一つの技術の組合せ断面図である。

【符号の説明】

１０ テーブル ２０ 裁紙機 ２００ 機体 ２１ 刃固定シート ２１１ 穿孔 ２１２ 溝 ２２ 軸 ２３ スリーブ ２４ ベース ２４１ 滑り溝 ２５ 引き棒固定シート ２６ 引き棒 ２７ 押しアーム ２７１ ピン孔 ２７２ ハンドル ２７３ ボルト孔 ２８ ボルト ３１ 柄 ３１１ 斜切縁 ３２ 刃 ３３ 結合片 ４０ 刃固定シート ４１ 刃 ４２ 嵌置体 ４３ 嵌め縁

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 裁紙機のカッタの構造において、刃固定
   シートを具え、該刃固定シートの上縁に連動機構を連接
   し、該刃固定シートの両端をスライド式にベースと連接
   し、該刃固定シートの下縁の一側に溝を形成し、柄を該
   溝中に固定し、該柄の下縁に一つの斜切縁を形成し、刃
   を該斜切縁部分に固定したことを特徴とする、裁紙機の
   カッタの構造。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の裁紙機のカッタの構造
   において、一つの結合片が刃に重ねて設けられ、該結合
   片を貫通するボルトにより刃が柄の斜切縁部分に螺子止
   めされたことを特徴とする、裁紙機のカッタの構造。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の裁紙機のカッタの構造
   において、連動機構が、刃固定シートの上縁に固定され
   た一つの引き棒固定シートと、一つの押しアームを具
   え、該押しアームが押しアームと引き棒固定シート間に
   枢接された引き棒により引き棒固定シートに枢接され、
   該押しアームの一端がベースに枢接され、別端にハンド
   ルが形成されたことを特徴とする、裁紙機のカッタの構
   造。
4. 【請求項４】 請求項１に記載の裁紙機のカッタの構造
   において、ベースが斜めの滑り溝を具え、刃固定シート
   の両端に、スリーブが套設された軸が挿入され、該スリ
   ーブがスライド可能に該ベースの滑り溝中に組み合わさ
   れたことを特徴とする、裁紙機のカッタの構造。