JP3073745B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP3073745B2
JP3073745B2 JP2000038953A JP2000038953A JP3073745B2 JP 3073745 B2 JP3073745 B2 JP 3073745B2 JP 2000038953 A JP2000038953 A JP 2000038953A JP 2000038953 A JP2000038953 A JP 2000038953A JP 3073745 B2 JP3073745 B2 JP 3073745B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ディスク装置
に係わるものであり、より詳しくはディスク上の案内溝
によって形成された凹部の記録トラックと案内溝の間に
形成された凸部の記録トラックの両方に信号を記録する
ようにした光ディスク媒体に記録再生を行う光ディスク
装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量の書換可能型光ディスク媒
体の記録方式として記録密度向上のために案内溝の溝部
(グルーブ:G、ともいう)と溝間部(ランド:L、と
もいう)の両方にデータを記録するいわゆるランド/グ
ルーブ記録方式が検討されている。同一のグルーブピッ
チのディスクで、トラックピッチを半減できるために高
密度化への効果が大きい。溝部と溝間部は、その形状か
ら、前記のように、それぞれ凹部と凸部という呼び方を
することもある。
【0003】まず、従来のランド/グルーブ記録方式の
光ディスク装置の説明をおこなう。図9は特開平6−1
76404号公報に記載されている従来の光ディスク装
置の構成をあらわすブロック図である。図9において1
00は光ディスク、101は半導体レーザ、102は半
導体レーザ101からのレーザ光を平行光にするコリメ
ートレンズ、103はハーフミラー、104はハーフミ
ラー103を通過した平行光を光ディスク上に集光する
ための対物レンズ、105は対物レンズ104およびハ
ーフミラー103を通過した光ディスク100からの反
射光を受光する光検出器であり、トラッキング誤差信号
を得るためにディスクのトラック方向と平行に2分割さ
れ2つの受光部からなる。106は対物レンズ104を
支持するアクチュエータであり、以上点線で囲ってある
部分107はヘッドベースに取り付けられており、光ヘ
ッドを構成する。108は光検出器105が出力する検
出信号が入力される差動アンプ、109は差動アンプ1
08からのトラッキング誤差信号を、後述するシステム
コントロール部から制御信号T1を入力され、トラッキ
ング制御部110へトラッキング誤差信号を出力する極
性反転部である。ここでトラッキング制御の極性は、ト
ラッキング誤差信号を差動アンプ108からそのままの
極性でトラッキング制御部110に入力した場合、グル
ーブの記録トラックにトラッキング引き込みが行われる
ものとする。110は極性反転部109からの出力信号
と後述するシステムコントロール部121から制御信号
T2が入力され、後述する駆動部120及びトラバース
制御部116へトラッキング制御信号を出力するトラッ
キング制御部である。111は光検出器105が出力す
る検出信号が入力され和信号を出力する加算アンプ、1
12は加算アンプ111からの高周波成分を入力され、
ディジタル信号を後述する再生信号処理部113及びア
ドレス再生部114に出力する波形整形部、113は再
生データを出力端子へ出力する再生信号処理部である。
114は波形整形部からディジタル信号を入力され、ア
ドレス信号を後述するアドレス算出部115に出力する
アドレス再生部、115はアドレス再生部114からア
ドレス信号を、システムコントロール部121から制御
信号T1を入力され、正確なアドレス信号をシステムコ
ントロール部121へ出力するアドレス算出部である。
116は後述するシステムコントロール部121からの
制御信号T3により、後述するトラバースモータ117
に駆動電流を出力するトラバース制御部、117は光ヘ
ッド107を光ディスク100の半径方向に移動させる
トラバースモータである。118は記録データが入力さ
れ、記録信号を後述するレーザ(LD)駆動部119に
出力する記録信号処理部、119は後述するシステムコ
ントロール部121より制御信号T4を、記録信号処理
部118より記録信号を入力され、半導体レーザ101
に駆動電流を入力するレーザ駆動部である。120はア
クチュエータ106に駆動電流を出力する駆動部であ
る。121はトラッキング制御部110、トラバース制
御部116、アドレス算出部115、極性反転部10
9、記録信号処理部118、LD駆動部に制御信号T1
からT4を出力し、アドレス算出部115からアドレス
信号を入力されるシステムコントロール部である。
【0004】以上のように構成された従来の光ディスク
装置の動作を、同図にしたがって説明する。半導体レー
ザ101から出力されたレーザ光は、コリメートレンズ
102によって平行光にされ、ビームスプリッタ103
を経て対物レンズ104によって光ディスク100上に
収束される。光ディスク100によって反射されたレー
ザ光は、記録トラックの情報を持ち、対物レンズ104
を経てビームスプリッタ103によって光検出器105
上に導かれる。光検出器105は、入射した光ビームの
光量分布変化を電気信号に変換し、それぞれ作動アンプ
108、加算アンプ111に出力する。差動アンプ10
8は、それぞれの入力電流を電流電圧変換(I−V変
換)した後差分をとって、プッシュプル信号として出力
する。極性反転部109はシステムコントロール部から
の制御信号T1によってアクセスしているトラックがラ
ンドかグルーブを認識し例えばランドの場合にのみ極性
を反転する。トラッキング制御部110は入力されたト
ラッキング誤差信号のレベルに応じて、駆動部120に
トラッキング制御信号を出力し、駆動部120はこの信
号に応じてアクチュエータ106に駆動電流を流し、対
物レンズ104を記録トラックを横切る方向に位置制御
する。これにより、光スポットがトラック上を正しく走
査する。一方加算アンプ111は受光部105の出力電
流を電流電圧変換(I−V変換)した後加算し、和信号
として波形整形回路112へ出力する。波形整形回路1
12はアナログ波形のデータ信号とアドレス信号を、一
定のしきい値でデータスライスしてパルス波形とし、再
生信号処理部113およびアドレス再生部114へ出力
する。再生信号処理部113は入力されたディジタルの
データ信号を復調し、以後誤り訂正などの処理をほどこ
して再生データとして出力する。アドレス再生部114
は入力されたディジタルのアドレス信号を復調し、ディ
スク上の位置情報としてアドレス算出部115に出力す
る。アドレス算出部115は光ディスク100から読み
取ったアドレス信号とシステムコントロール部121か
らのランド/グルーブ信号よりアクセスしているセクタ
のアドレスを算出する。算出方法については後で述べ
る。システムコントロール部121は、このアドレス信
号をもとに現在光ビームが所望のアドレスにあるかどう
かを判断する。トラバース制御部116は、光ヘッド移
送時にシステムコントロール部121からの制御信号T
3に応じて、トラバースモータ117に駆動電流を出力
し、光ヘッド107を目標トラックまで移動させる。こ
の時トラッキング制御部110は、同じくシステムコン
トロール部121からの制御信号T2によってトラッキ
ングサーボを一時中断させる。また、通常再生時には、
トラッキング制御部110から入力されたトラッキング
誤差信号に応じて、トラバースモータ117を駆動し、
再生の進行に沿って光ヘッド107を半径方向に徐々に
移動させる。記録信号処理部118は、記録時において
入力された記録データに誤り訂正符号等を付加し、符号
化された記録信号としてLD駆動部119に出力する。
システムコントロール部121が制御信号T4によって
LD駆動部119を記録モードに設定するとLD駆動回
路119は、記録信号に応じて半導体レーザ101に印
可する駆動電流を変調する。これによって、光ディスク
100上に照射される光スポットが記録信号に応じて強
度変化し、記録ピットが形成される。一方、再生時には
制御信号T4によってLD駆動部119は再生モードに
設定され、半導体レーザ101を一定の強度で発光する
よう駆動電流を制御する。これにより、記録トラック上
の記録ピットやプリピットの検出が可能になる。
【0005】次に、シングルスパイラルランドグルーブ
フォーマットについて説明する。従来のランド/グルー
ブ記録方式の光ディスクでは、ディスク上で溝部が連続
して連なっており、したがって溝間部もディスク上で連
続して連なっていた。図10は従来の溝部の記録トラッ
クと前記溝間部の記録トラックを交互に接続し1本の記
録スパイラルを形成するようにしたフォーマットを有す
る光ディスクを表わす図である。図10に示すように溝
部の記録トラックと前記溝間部の記録トラックを交互に
接続し1本の記録スパイラルを形成するようにしたフォ
ーマットを有する光ディスクが、特開平4−38633
などに開示されている。このようなフォーマットを有す
る光ディスクを、ここではシングルスパイラル/ランド
グルーブフォーマット:SS−L/Gフォーマットと呼
ぶことにする。SS−L/Gフォーマットのディスクに
トラッキングサーボをかけるには、溝部の記録トラック
と前記溝間部の記録トラックを交互に接続している接続
点を正確に検出して、そこでトラッキングサーボを溝部
の記録トラックにかけるか、溝間部の記録トラックにか
けるかのサーボ極性を切り替えることが必要である。
【0006】さて、以上に述べたランド/グルーブ記録
方式の光ディスク装置で駆動される光ディスク媒体の識
別信号プリピットの入れ方について述べる。 ランド/
グルーブ記録方式において、識別信号プリピットの入れ
方には図11に示すような3通りが公知である。ランド
/グルーブ独立アドレス方式とも呼ばれる図11(a)
に示す方法では、ランドトラックのセクタとグルーブト
ラックのセクタにそれぞれ固有のセクタアドレスが付け
られる。識別信号を表わすピット幅をグルーブ幅と同一
にすると、隣接トラックのセクタの識別信号プリピット
がつながってしまい、信号を検出することができなくな
るので、識別信号のピット幅は、グルーブ幅より狭く、
通常、グルーブ幅の半分程度とされる。ところがこの
時、光ディスクの原盤作成工程においてプリピットをカ
ッティングするビームとグルーブをカッティングするビ
ームのビーム径を変えなければこのように幅の異なるグ
ルーブとプリピットを連続して形成することができな
い。したがって、グルーブカッティング用のビームとピ
ットカッティング用のビームの2つのビームを用いて原
盤のカッティングをおこなわなければならない。2本の
ビームの中心がずれると、識別信号プリピットの再生中
と情報記録信号の記録/再生中とでトラッキングのオフ
セットが生じてしまい、再生データの品質を悪くする。
具体的にはトラッキングのずれにより誤り率が増加し、
データの信頼性の低下を招く。このため2本のビームの
位置合わせに高い精度が要求され、ディスク原盤作製工
程におけるコストアップの要因となる。
【0007】こうした事情を考慮すると、ディスク作製
の精度、コスト面から見て、グルーブとピットを1本の
ビームでカッティングできる図11(b)、または図1
1(c)に示す方式が望ましい。図11(b)と(c)
には、グルーブ幅とプリピット幅を略等しくすることの
できる識別信号プリピットの付加方法を示す。図11
(b)は特開平6−176404号公報に記載されてい
る従来の光ディスクであり、ランド/グルーブ共用アド
レス方式とも呼ばれる。隣り合う1組のグルーブトラッ
クとランドトラックの中心付近に識別信号のプリピット
を配置し、両トラックで同一の識別信号プリピットを共
用する方式である。
【0008】図11(c)は時分割のL/G独立アドレ
ス方式である。ランドトラック、グルーブトラックそれ
ぞれに独立のアドレスを付加することとし、ただし、隣
接するトラックで識別信号のプリピットが隣合わないよ
うに、トラックに平行な向きにそれぞれのプリピットの
配置する位置をずらせたものである。特開平5−282
705号公報にその一例が開示されている。
【0009】さて、図10に示し、説明したSS−L/
Gフォーマットを有する光ディスクに、従来のランド/
グルーブディスクに適用されているセクタアドレスの付
与方法を適用する場合、次のような問題点が生じる。例
えば、前記の特開平6−176404号公報に記載され
ているような図11(b)の方法で、識別信号プリピッ
トを溝部の中心から半径方向に一定量(トラックピッチ
の1/4など)ずらせた場合を考える。SS−L/Gフ
ォーマットの光ディスクでは記録トラック1周毎に1
回、溝部の記録トラックと溝間部の記録トラックが接続
される。図12にはこの場合の接続点の前後のディスク
上の記録トラックの配置図を示す。記録セクタの中で溝
部の記録トラックには、その前方に識別信号プリピット
が付加されており、その識別信号プリピットが溝中心か
ら半径方向に、例えば外周側へ溝幅の1/2だけ変位し
て配置されることになる。溝間部の記録トラックの識別
信号プリピットの場所には何も記録されていないが、内
周側の隣接トラック(溝部の記録トラック)の識別信号
がはみ出してきている。情報の記録/再生をおこなうた
めに記録トラック上を光スポットが走査してくる。溝部
の記録トラックの識別信号は、光スポットの外周側半分
の部分がプリフォーマットされた識別信号によって変調
されるので検出される。溝間部の記録トラックを走査中
は、1本内周側の溝部のトラックの識別信号を光スポッ
トの内周側半分の部分が変調されることによって検出さ
れる。従って、溝部の記録トラックとその外周側に隣接
する溝間部の記録トラックとは、同一の識別信号を読む
ことになる。光ディスク装置は光スポットで溝部か溝間
部かどちらを走査しているか(すなわち、トラッキング
の極性)をシステムコントロール部121が認識してい
るので、記録セクタの識別は、アドレス再生部114の
出力である識別信号から得るアドレス情報と、システム
制御部から来る制御信号T2によってアドレス算出部1
15でおこなうことができる。
【0010】図に示すように、ある接続点の次の溝部の
記録トラックの記録セクタのアドレスを#nとする。1
記録トラックのセクタ数をNとすると、ディスク上の溝
部の記録トラックを1周たどってくると、次の接続点の
手前の溝部の記録トラックのセクタのアドレスは#(n
+N−1)となる。このセクタは接続点を介して、溝間
部の記録トラックのセクタにつながっているが、この溝
間部のセクタのアドレスは、内周側に接する溝部のセク
タと共通になるので、#nに戻る。同様にしてこの溝間
部の記録トラックをディスク上で1周たどってくると、
さらに次の接続点の手前の溝間部の記録セクタでは、ア
ドレスは#(n+N−1)となる。このセクタは接続点
を介して溝部の記録トラックのセクタアドレス#(n+
N)のセクタにつながる。以下同様にして、溝部の記録
セクタN個と溝間部の記録セクタN個が交互につながり
ながら連続していく。この様に記録スパイラルをたどっ
ていったときの記録セクタアドレスの変化を図示すると
図13のようになる。
【0011】コンパクトディスクや光磁気ディスクなど
従来の光ディスクでは、溝部又は溝間部のどちらか一方
だけが記録トラックに用いられるので、一般に情報トラ
ックが1本のスパイラルをなしており、スパイラルの上
に並んだ記録セクタには、順にアドレス番号が割り当て
られている。セクタにアクセスする場合にアドレス番号
とセクタの前後の順の関係は非常にわかりやすかった。
これに対して、SS−L/G記録ディスクに従来の技術
を適用すると、図13に示すように、セクタアドレスの
値と記録スパイラル上の位置が単調に変化する関係にな
っていないためにわかりにくい。読み出した記録セクタ
アドレスを、装置が認識しているトラッキング極性を考
慮して一旦セクタ順を表わすアドレス値に置き換えて、
初めて記録スパイラル上での配置順がわかることにな
る。光ディスク装置の上でこのような光ディスクの特定
セクタにアクセスしようとする場合、その都度、このよ
うなアドレス計算が必要になる。ランダムアクセスする
場合、毎回複雑なアドレス計算が必要になり、装置への
負担が大きい。
【0012】この負担は、高密度光ディスクに採用され
るフォーマットにおいて更に顕著になる。光ディスク面
上を複数のゾーンに分割し、外周側のゾーンほど1本の
記録トラックを構成する記録セクタの個数を増加させ
る、いわゆるZCAV(Zoned Constant
Angular Velocity)フォーマットやZ
CLV(Zoned Constant Linear
Velocity)フォーマットディスクでは、図12
や図13中に示した1トラック当たりのセクタ数Nがデ
ィスク上の半径位置によって変化するので、上に述べた
ような、記録セクタアドレスとトラッキング極性から記
録スパイラル上の配置順に対応したアドレスを算出する
計算はさらに複雑化するのである。
【0013】ここで、図11(c)に示したようなL/
G独立アドレス方式を適用することも考えられる。前記
従来例の特開平5−282705号公報にはアドレスの
与え方に関して何等情報が開示されていないので、具体
的な実施方法が不明であるが、その一例として、溝部と
溝間部にそれぞれ独立に連続したアドレスを付与するこ
とは容易に考えられることである。このとき、記録スパ
イラル上の位置と記録セクタアドレスの関係は、前記図
11(b)に示したランド/グルーブ共用アドレス方式
の場合と同様に、記録スパイラルをたどっていったとき
の記録セクタアドレスの変化は図13のようになる。た
だし、図11(b)の場合と違って、ランドセクタ/グ
ルーブセクタの判別をドライブ装置側でトラッキング極
性から判断する必要はなく、ディスク面から再生した識
別信号によって判別可能になる点では若干の進歩はある
といえるが、上に示したアドレス計算が複雑化するとい
う問題点を解決するには至っていない。
【0014】次にサーボ系に関する問題点を指摘する。
SS−L/G方式においては、ランドとグルーブの両方
に記録をおこなうためトラック密度が高い。このためト
ラッキングオフセットが大きくなると隣接トラックから
のクロストークによる再生信号品質の劣化、例えばジッ
タの増加によるエラーレート増大が生じたり、記録中に
隣接トラックの一部を消してしまうクロスイレーズとい
った問題が発生したりする。トラッキングオフセットの
原因となる誤差信号は、光ヘッド系、ディスク上のトラ
ック配置、サーボ回路系で複合して発生するので、ラン
ドトラックとグルーブトラックにそれぞれ異なる大きさ
になるのが一般的である。クロストークやクロスイレー
ズを解消するには、ランドとグルーブの各トラックに応
じてそれぞれ異なる大きさのオフセット補償を施す必要
がある。従来のランド/グルーブ方式、つまり、グルー
ブトラック、ランドトラックのみでそれぞれ各1本の記
録スパイラルを構成する方式においては、ランド/グル
ーブ各トラックに応じたオフセット補償を、各トラック
を連続してトラッキングしている最中にある程度時間を
かけておこない、調整後はその補償量を保持しておくこ
とができたので、オフセット補償を容易におこなうこと
ができた。ところが、SS−L/Gディスクではランド
トラックとグルーブトラック間のトラッキング極性の切
り替えをディスク1回転につき1回という高い頻度でお
こなうので、トラッキングオフセット補償を短時間に正
確におこなう必要性が出てくる。
【0015】以上述べたランド/グルーブ記録への識別
信号挿入方式の従来例にある方式ではこうしたオフセッ
ト補償への配慮がなされていなかった。たとえば、前記
図11(b)に示したランド/グルーブ共用アドレス方
式の場合、識別信号再生中には、ピットが片側だけにあ
るので、トラッキングオフセットが増加する一方であ
る。また、同図11(c)に示したようなL/G独立ア
ドレス方式の場合、同図11(b)に示した場合も同様
であるが、トラッキングオフセットの検出が難しい。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来のランド/グルー
ブ記録光ディスク媒体および光ディスク装置は、以上の
ように構成されていたので、シングルスパイラルランド
グルーブ記録フォーマットにそのまま識別信号の付加方
法を適用した場合、記録セクタアドレスの計算が複雑化
するという問題点があった。
【0017】また、シングルスパイラルランドグルーブ
記録フォーマットでは、トラッキングオフセット補償を
短時間に正確におこなう必要性が出てくるのに対して、
トラッキングオフセットの検出が難しいという問題があ
った。
【0018】また、シングルスパイラルランドグルーブ
記録フォーマットでは、ランドトラックとグルーブトラ
ックの接続点を容易に検出できる方式が求められる。
【0019】この発明は以上のような問題点を解決する
ためになされたもので、溝部の記録トラックと溝間部の
記録トラックを交互に接続し1本の記録スパイラルを形
成するようにした所定のフォーマットの光ディスクに対
して、セクタアドレスを溝部と溝間部とに関わらず一意
に決定できる光ディスク装置を得ることを目的とする。
【0020】また、アドレス情報の多重度をあげ、識別
情報部の読み取り誤りがあった場合でも容易にアドレス
の補完が行える光ディスク装置を得ることを目的とす
る。
【0021】さらに、セクタアドレスの記録された識別
情報部が正しく読めているかを容易に確認できる光ディ
スク装置を得ることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の光ディ
スク装置は、ディスク上に周状に形成された溝部と該溝
部の間の溝間部の両方を情報記録部とし、ディスク一周
分に相当する記録トラックを整数個の記録セクタで構成
し、該記録セクタ毎にアドレス情報を表わす識別信号を
プリフォーマットして形成し、前記溝部の記録トラック
と前記溝間部の記録トラックを交互に接続して1本の記
録スパイラルを形成し、前記識別信号の一部である第1
のアドレス情報部を溝部の中心から半径方向の一方の向
きに一定量変位して配置し、前記識別信号の他の一部で
ある第2のアドレス情報部を溝部の中心から半径方向の
他方の向きに、前記一定量と同量変位して配置し、前記
第1のアドレス情報部で前記溝部の記録セクタのアドレ
スを表わし、前記第2のアドレス情報部で前記溝部に隣
接する溝間部の記録セクタのアドレスを表わすようにす
るとともに、前記記録セクタのアドレスを、該記録セク
タが溝部の記録セクタか、溝間部の記録セクタかにかか
わらず、前記記録スパイラル上に並んだ順に単調増加、
または単調減少するように付与した光ディスクを記録再
生する光ディスク装置において、溝部あるいは溝間部に
対応した極性を表わす制御信号を出力するシステムコン
トロール部と、前記制御信号に基づき、前記識別信号の
第1のアドレス情報部あるいは第2のアドレス情報部の
いずれか一方を自セクタのセクタアドレスであると認識
するアドレス抽出部とを備えたことを特徴とする。
【0023】請求項2に記載の光ディスク装置は、請求
項1記載の光ディスク装置において、自セクタのアドレ
ス情報がエラーで読めなかった場合、前記識別信号の第
1のアドレス情報部あるいは第2のアドレス情報部のい
ずれか他方を参照して、セクタアドレスの補完を行うこ
とを特徴とする。
【0024】請求項3に記載の光ディスク装置は、ディ
スク上に周状に形成された溝部と該溝部の間の溝間部の
両方を情報記録部とし、ディスク一周分に相当する記録
トラックを整数個の記録セクタで構成し、該記録セクタ
毎にアドレス情報を表わす識別信号をプリフォーマット
して形成し、前記溝部の記録トラックと前記溝間部の記
録トラックを交互に接続して1本の記録スパイラルを形
成し、前記識別信号の一部である第1のアドレス情報部
を溝部の中心から半径方向の一方の向きに一定量変位し
て配置し、前記識別信号の他の一部である第2のアドレ
ス情報部を溝部の中心から半径方向の他方の向きに、前
記一定量と同量変位して配置し、前記第1のアドレス情
報部で前記溝部の記録セクタのアドレスを表わし、前記
第2のアドレス情報部で前記溝部に隣接する溝間部の記
録セクタのアドレスを表わすようにするとともに、前記
記録セクタのアドレスを、該記録セクタが溝部の記録セ
クタか、溝間部の記録セクタかにかかわらず、前記記録
スパイラル上に並んだ順に単調増加、または単調減少す
るように付与した光ディスクを記録再生する光ディスク
装置において、前記識別信号を読み取るアドレス抽出部
と、トラッキング誤差信号を検出する差動アンプと、前
記トラッキング誤差信号の内周側あるいは外周側へのず
れに基づき、前記アドレス抽出部で読み取った識別信号
が正しいか否かを確認する手段とを備えたことを特徴と
する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
をもとに具体的に説明する。
【0026】実施の形態1.以下の実施の形態では、シ
ングルスパイラルーランド/グルーブ記録(SS−L/
G)フォーマットの光ディスクについて説明する。まず
物理的レイアウトを示す。図1はこの発明の実施の形態
1である光ディスク媒体の記録セクタ内の識別番号プリ
ピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模
式図である。SS−L/Gフォーマットディスクでは、
記録トラックは溝部(グルーブ、凹部)と溝間部(ラン
ド、凸部)の2種があり、その2種の記録トラックを交
互に接続し1本の記録スパイラルを形成するようにした
構造をとっている。記録セクタはプリピットされた識別
信号とユーザデータや各種管理情報の記録可能な情報記
録部とからなる。識別信号は走査方向前部と後部の2つ
の部分からなり、前部は溝部から溝幅の1/2だけ外周
側に変位して配置する。後部は溝部から溝幅の1/2だ
け内周側に変位して配置する。
【0027】次に識別信号のアドレス値の付加方法につ
いて述べる。溝部のアドレスはその情報記録部直前の識
別信号の中に、溝部中心から溝幅の1/2だけ外周に変
位して配置した前部識別信号に付加する。また、溝間部
のアドレスはその溝間部の記録トラックの1本外周側の
溝部の記録トラックの情報記録部直前の識別信号の中
に、溝部中心から溝幅の1/2だけ内周側に変位して配
置した後部識別信号に付加する。結果として、溝間部の
アドレスはその情報記録部直前の識別信号の中に、溝間
部中心から溝幅の1/2だけ外周側に変位して配置され
た後部識別信号に付加した形となる。
【0028】これは、ディスク原盤カッティング時に生
じるトラッキングオフセットが、溝部の記録トラックを
カッティングする時に溝部のアドレスと溝間部のアドレ
スを同時にカッティングする方が小さいことを考慮する
からである。トラッキングオフセット特性から見て、溝
部の記録トラックをカッティングする時に溝部のアドレ
スをカッティングし、溝間部の記録トラックをカッティ
ングする時に溝間部のアドレスをカッティングする方が
トラッキングオフセットが小さいなら、別々にカッティ
ングすればよい。
【0029】図示しているように、ある記録セクタ(こ
の図では溝部)のアドレスを#m(整数)、1トラック
を構成するセクタ数をM(整数)とした場合、アドレス
#mのセクタからトラックを一周したセクタアドレスは
#(m+M)となる。さらに1周した場合は#(m+2
M)、以降#(m+3M)、#(m+4M)と、溝部、
溝間部と交互にセクタの物理形状は替わるがアドレス値
は線形的に変化する。
【0030】次に、ディスク1周に1回、ディスクの半
径方向に整列して存在するランドとグルーブの接続部で
のアドレス付加の方法について説明する。図2はこの発
明の実施の形態1である光ディスク媒体ランドとグルー
ブの境界線における記録セクタ内の識別番号プリピット
の配置およびそのアドレス値を説明するための模式図で
ある。SS−L/Gフォーマットディスクでは、半径方
向に1個所溝部の記録トラックと溝間部の記録トラック
が接続する境界線がある。識別信号の配置は境界部以外
の識別信号の配置と同様に、前部は溝部から溝幅の1/
2だけ外周側に変位して配置する。後部は溝部から溝幅
の1/2だけ内周側に変位して配置する。アドレス値の
付加も境界部以外と同様に、溝部のアドレスはその情報
記録部直前の溝部から溝幅の1/2だけ外周に変位して
配置した前部識別信号に付加する。また、溝間部のアド
レスはその情報記録部直前の溝間部から溝幅の1/2だ
け外周側に変位して配置した後部識別信号に付加され
る。
【0031】図示しているように、ある記録セクタ(こ
の図では溝部)のアドレスを#n(整数)、1トラック
内のセクタ数をN(整数)とした場合、アドレス#nの
セクタからトラックを一周したセクタアドレスは#(n
+N)となる。さらに1周した場合は#(n+2N)、
以降#(n+3N)、#(n+4N)と、境界部以外と
同様、溝部溝間部と交互にセクタの物理形状は替わるが
アドレス値は線形的に変化する。また、境界の前後の連
続性を見た場合、溝部のセクタは溝部から溝幅の1/2
だけ外周側に変位している前半の識別信号、また溝間部
のセクタは溝間部から溝幅の1/2だけ外周に変位して
いる後半の識別信号からアドレスを特定できる。
【0032】図3はこの発明の実施の形態1である光デ
ィスク媒体の記録スパイラル上の位置と記録セクタアド
レスの関係を表わす図である。トラッキング極性、つま
りトラックが溝であるか溝間であるかに関わりなく、つ
まり1対1のアドレス値が得られる。従来のランド/グ
ルーブの光ディスク媒体を駆動する光ディスク装置にお
いては一つの物理アドレスに対して溝部と溝間部の2種
の対応する領域が存在していた。
【0033】次に、この光ディスク媒体を記録再生する
装置の説明を行う。図4はこの発明の実施の形態1であ
る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。図4
において100は光ディスク、101は半導体レーザ、
102はコリメートレンズ、103はハーフミラー、1
04は対物レンズ、105は光検出器、106はアクチ
ュエータ、107は光ヘッド、108は差動アンプ、1
09は極性反転部、110はトラッキング制御部、11
1は加算アンプ、112は波形整形部、113は再生信
号処理部、114はアドレス再生部、116はトラバー
ス制御部、117はトラバースモータ、118は記録信
号処理部、119はレーザ駆動部、120は駆動部であ
り、以上は図9に示した従来の光ディスク装置と基本的
には同じものであるので、従来例と同一符号を付して詳
細な説明は省略する。
【0034】図9と異なる部分の構成について説明す
る。1は波形整形部からのディジタル信号と差動アンプ
108からのトラッキング誤差信号と、システムコント
ロール部からのコントロール信号T1を入力され、アド
レス再生部114にアドレス信号にアドレス信号を出力
するアドレス抽出部である。2はアドレス抽出部1、極
性反転部109、トラッキング制御部110、トラバー
ス制御部116、LD駆動部および記録信号処理部11
8に制御信号T1からT4を出力し、アドレス算出部1
15からアドレス信号を入力されるシステムコントロー
ル部である。
【0035】以上のように構成された本実施の形態1の
光ディスク装置の動作を、アドレスの認識方法を中心に
説明する。今、光スポットは溝部を走査しているとす
る。このときシステムコントロール部2は極性を表わす
制御信号T1に溝部に対応するLレベルの信号を出力す
る。アドレス抽出部はこの制御信号T1を受け、識別信
号の前半部が次の溝間のセクタアドレスであると認識す
る。このときのトラッキング誤差は前半部の識別信号が
溝部に対して溝幅の1/2だけディスク外周にずれてい
るので、トラッキング誤差信号は大きく内周へずれてい
ることを示す。このことからも読みとった識別マークが
正しいと確認できる。
【0036】逆に、光スポットは溝間部を走査している
とする。このときシステムコントロール部2は極性を表
わす制御信号T1に溝間部に対応するHレベルの信号を
出力する。アドレス抽出部はこの制御信号T1を受け、
識別信号の後半部が次の溝間のセクタアドレスであると
認識する。このときのトラッキング誤差は後半部の識別
信号が溝間部に対して溝幅の1/2だけディスク外周に
ずれているので、トラッキング誤差信号は大きく内周へ
ずれていることを示す。このことからも読みとった識別
マークが正しいと確認できる。
【0037】また、このアドレス抽出部から出力される
アドレスデータは物理的なセクタアドレスと1対1で対
応するものであり、溝部と溝間部とに関わらず、読み出
したアドレスデータで記録セクタのアドレスを一意に決
定することができる。
【0038】以上に述べたように識別信号の一部である
第1のアドレス情報部を溝部の中心から半径方向の一方
の向きに一定量変位して配置し、前記識別信号の他の一
部である第2のアドレス情報部を溝部の中心から半径方
向の他方の向きに、前記一定量と同量変位して配置する
と共に、前記第1のアドレス情報部で前記溝部の記録セ
クタのアドレスを表わし、前記第2のアドレス情報部で
前記溝部に隣接する溝間部の記録セクタのアドレスを表
わしたことにより、識別信号から得られたアドレス値が
溝部か溝間部かに関わらず、アドレスと記録セクタとが
1対1に対応するので、従来のように溝部のアドレスに
k(kは整数)、溝間部のアドレスにもk、というよう
に同じアドレスのセクタが2個所あるといったことがな
くなり、セクタアドレスを溝部と溝間部とに関わらず一
意に決定することができるようになる。
【0039】また、記録セクタのアドレスを、該記録セ
クタが溝部の記録セクタか、溝間部の記録セクタかにか
かわらず、前記記録スパイラル上に並んだ順に単調増
加、または単調減少するように付与したことにより、ア
ドレス計算が非常に簡単となり、装置の制御プログラム
やアクセス制御回路の簡略化がおこなえる。
【0040】さらにそのほかの機能および効果として、
トラックオフセット補正について述べる。サンプルサー
ボ方式の光ディスクに用いられているように、トラック
中心から左右に一定量だけ変位させたトラックオフセッ
ト検出ピット対を設けると、トラッキングオフセット量
を検出することができる。光ビームがトラックオフセッ
ト検出ピット対の中間を通過すると、検出ピット対の再
生信号振幅は等しくなる。一方にオフトラックしている
と、片側のピットの再生信号振幅が増加し、反対側のピ
ットの再生信号振幅が減少するので、これによって、光
ビームのトラックオフセット量を検出し補正をかけるこ
とで、光ビームがトラック中心を通過するように制御す
ることができる。本発明では、これと同じ原理と効果
を、シングルスパイラルランドグルーブ記録フォーマッ
トに組み込むことができる。
【0041】いま、光ビームが特定の溝部記録セクタ中
の情報記録領域から、次の溝部記録セクタの識別信号領
域に入ったとする。識別信号の先頭はディスク外周に溝
幅の1/2だけずれているのでそれに対応した、トラッ
キング誤差信号が出る。しばらくすると今度はディスク
内周に溝幅の1/2だけずれた識別信号があるので、そ
れに対応したトラッキング誤差信号が出る。この2つの
誤差信号は理想的には対照的に検出されればトラック中
心を走査していることになる。よって内周と外周にずれ
た識別信号の繰り返しをもちいて、トラック中心にサー
ボをコントロールすることが可能になる。
【0042】実施の形態2.実施の形態2である光ディ
スク記録媒体について以下説明する。
【0043】図5はこの発明の実施の形態2である光デ
ィスク媒体の記録セクタ内の識別番号プリピットの配置
およびそのアドレス値を説明するための模式図である。
本実施の形態2では、識別信号を多重化することに特徴
がある。図に示すように、識別信号は実施の形態1の図
1で示した走査方向前部と後部の2つの識別信号(識別
信号対)それぞれの中で、アドレス情報を2重に記録し
たものである。識別信号対の前部は溝部から溝幅の1/
2だけ外周側に変位して配置する事、識別信号対の後部
は溝部から溝幅の1/2だけ内周側に変位して配置する
ことは前実施の形態と同様である。また本実施の形態で
は、2重化して記録されているが、3重化や4重化でも
よい。
【0044】このような構成をとることにより、アドレ
ス情報が多重化して記録されているので、識別信号中の
アドレス情報の読み取り誤り率が減少する。
【0045】実施の形態3.実施の形態3である光ディ
スク記録媒体について以下説明する。図6はこの発明の
実施の形態3である光ディスク媒体の記録セクタ内の識
別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明す
るための模式図である。本実施の形態3では、識別信号
を多重化することに特徴がある。図に示すように、識別
信号は実施の形態1の図1で示した走査方向前部と後部
の2つの識別信号(識別信号対)を2重に記録したもの
である。識別信号対の前部は溝部から溝幅の1/2だけ
外周側に変位して配置する事、識別信号対の後部は溝部
から溝幅の1/2だけ内周側に変位して配置することは
前実施の形態と同様である。また本実施の形態では、2
重化して記録されているが、3重化や4重化でもよい。
【0046】このような構成をとることにより、アドレ
ス情報が多重化して記録されているので、識別信号中の
アドレス情報の読み取り誤り率が減少する。実施の形態
2との違いは、溝部、溝間部のアドレスが、離れた場所
に多重化されて記録されるので、アドレス情報の信頼性
が向上することである。ただし、各アドレス情報部で再
生信号の同期引き込みから行わなければならないので、
フォーマット上のオーバーヘッドが大きいという欠点は
ある。
【0047】また、そのほかの機能および効果として、
実施の形態1で示したように、サンプルサーボ方式の光
ディスクに用いられているのと同じ原理と効果を、シン
グルスパイラルランドグルーブ記録フォーマットに組み
込むことができることは言うまでもない。このとき、識
別信号内の第1のアドレス情報部と第2のアドレス情報
を交互に複数組記録することによって、トラックキング
誤差検出の時間を伸ばして、精度を向上できる。サーボ
のトラックキング補正をより容易に正確にするよう識別
信号を利用することが可能になる。
【0048】実施の形態4.実施の形態1では、1記録
トラックがN記録セクタで構成されているとき、記録ス
パイラル上を1トラックたどったときに、記録セクタの
アドレスをNだけ増加させるようにアドレスを設定する
例を示した。しかし、記録スパイラル上の位置と記録セ
クタアドレスを単調増加、または単調減少するように付
与しておけば、アドレス計算はかなり簡単となる。シス
テム構成上、記録セクタアドレスを途中でスキップさせ
る方がシステムとしてアクセス系を作りやすいとき、図
7のような記録セクタのアドレス付与が可能である。記
録スパイラル上の位置と記録セクタアドレスの関係を図
8に示す。
【0049】この実施の形態4では、記録スパイラル上
を1トラックたどったときに、記録セクタのアドレスを
(N+k)だけ増加させるようにアドレスを設定する例
を示している。記録スパイラル上を2トラックたどった
ときに、記録セクタのアドレスは(2N+2k)だけ増
加する。たとえば、(N+k)が最外周のゾーンの1記
録トラックを構成する記録セクタより大きい一定値にな
るように取っておき、各ゾーンでは1記録トラック当た
りの記録セクタ数Nが変化した分だけkを逆に変化させ
て、隣接トラック間のセクタアドレスの差を常に一定に
することもできる。光スポットは、溝部のトラックをト
ラッキング中も溝間部のトラックをトラッキング中も、
つねに一方の隣接セクタのアドレス情報を読むことにな
るので、このような仕掛けを組み込んでおくと、自セク
タのアドレス情報がエラーで読めなかった場合に参照し
て補完することができる。また、常時両方のアドレスを
読み込み、アドレス情報の多重化度をあげることにも利
用できる。
【0050】ZCAVフォーマットやZCLVフォーマ
ットでは、1トラックあたりの記録セクタ数がディスク
上のゾーンによって異なるが、1トラックの長さがゾー
ンによって異なるとランドトラックとグルーブトラック
の接続点のアドレス管理が複雑になる。このとき、この
実施の形態4に示す方法をとると、アドレス管理が簡単
化できる。
【0051】このようにしても、識別信号から得られた
アドレス値が溝部か溝間部かに関わらず、アドレスと記
録セクタとが1対1に対応するので、従来のように溝部
と溝間部に同じアドレスのセクタが2個所あるといった
ことがなくなり、セクタアドレスを溝部と溝間部とに関
わらず一意に決定することができるようになる特徴は、
何等失われるものではない。
【0052】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0053】本発明請求項1に記載の光ディスク装置に
おいては、シングルスパイラルランドグルーブ記録フォ
ーマットにおいて、トラッキング極性を示す制御信号を
用いることにより、走査しているセクタのアドレスを一
意に決定することができる。また、記録セクタのアドレ
スを、該記録セクタが溝部の記録セクタか、溝間部の記
録セクタかにかかわらず、前記記録スパイラル上に並ん
だ順に単調増加、または単調減少するように付与したこ
とにより、アドレス計算が非常に簡単となり、装置の制
御プログラムやアクセス制御回路の簡略化がおこなえ
る。
【0054】本発明請求項2に記載の光ディスク装置に
おいては、アドレス情報の多重度をあげ、識別情報部の
読み取り誤りがあった場合でも容易にアドレスの補完が
行える。
【0055】本発明請求項3に記載の光ディスク装置に
おいては、トラッキング誤差信号のずれの方向を用いる
ことで、セクタアドレスの記録された識別情報部が正し
く読めているかを容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である光ディスク媒
体の記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそ
のアドレス値を説明するための模式図である。
【図2】 この発明の実施の形態1である光ディスク媒
体ランドとグルーブの境界線における記録セクタ内の識
別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明す
るための模式図である。
【図3】 この発明の実施の形態1である光ディスク媒
体の記録スパイラル上の位置と記録セクタアドレスの関
係を表わす図である。
【図4】 この発明の実施の形態1である光ディスク装
置の構成を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態2である光ディスク媒
体の記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそ
のアドレス値を説明するための模式図である。
【図6】 この発明の実施の形態3である光ディスク媒
体の記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそ
のアドレス値を説明するための模式図である。
【図7】 この発明の実施の形態4である光ディスク媒
体の記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそ
のアドレス値を説明するための模式図である。
【図8】 この発明の実施の形態4である光ディスク媒
体の記録スパイラル上の位置と記録セクタアドレスの関
係を表わす図である。
【図9】 従来の光ディスク装置の構成をあらわすブロ
ック図である。
【図10】 従来の溝部の記録トラックと前記溝間部の
記録トラックを交互に接続し1本の記録スパイラルを形
成するようにしたフォーマットを有する光ディスクを表
わす図である。
【図11】 従来のランド/グルーブ記録方式における
識別信号プリピットの入れ方を示す図である。
【図12】 従来の光ディスク媒体ランドとグルーブの
境界線における記録セクタ内の識別番号プリピットの配
置およびそのアドレス値を説明するための模式図であ
る。
【図13】 従来の光ディスク媒体の記録スパイラル上
の位置と記録セクタアドレスの関係を表わす図である。
【符号の説明】
1 アドレス抽出部、2 システムコントロール部、1
00 光ディスク、101 半導体レーザ、102 コ
リメートレンズ、103 ハーフミラー、104 対物
レンズ、105 光検出器、106 アクチュエータ、
107 光ヘッド、108 差動アンプ、109 極性
反転部、110 トラッキング制御部、111 加算ア
ンプ、112 波形整形部、113 再生信号処理部、
114アドレス再生部、115 アドレス算出部、11
6 トラバース制御部、117トラバースモータ、11
8 記録信号処理部、119 レーザ駆動部、120駆
動部、121 システムコントロール部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五嶋 賢治 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 石田 禎宣 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−106579(JP,A) 特開 平6−325368(JP,A) 特開 昭64−59632(JP,A) 国際公開96/25736(WO,A1) 中根和彦、外6名、’’シングルスパ イラル−ランドグルーブ記録のアクセス 方式’’、テレビ学技報、平成8年2月 29日、Vol.20、No.16、pp.29 −34 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/00 - 7/013 G11B 7/09 - 7/095 G11B 20/12 G11B 27/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク上に周状に形成された溝部と該
    溝部の間の溝間部の両方を情報記録部とし、ディスク一
    周分に相当する記録トラックを整数個の記録セクタで構
    成し、該記録セクタ毎にアドレス情報を表わす識別信号
    をプリフォーマットして形成し、前記溝部の記録トラッ
    クと前記溝間部の記録トラックを交互に接続して1本の
    記録スパイラルを形成し、前記識別信号の一部である第
    1のアドレス情報部を溝部の中心から半径方向の一方の
    向きに一定量変位して配置し、前記識別信号の他の一部
    である第2のアドレス情報部を溝部の中心から半径方向
    の他方の向きに、前記一定量と同量変位して配置し、前
    記第1のアドレス情報部で前記溝部の記録セクタのアド
    レスを表わし、前記第2のアドレス情報部で前記溝部に
    隣接する溝間部の記録セクタのアドレスを表わすように
    するとともに、前記記録セクタのアドレスを、該記録セ
    クタが溝部の記録セクタか、溝間部の記録セクタかにか
    かわらず、前記記録スパイラル上に並んだ順に単調増
    加、または単調減少するように付与した光ディスクを記
    録再生する光ディスク装置において、 溝部あるいは溝間部に対応した極性を表わす制御信号を
    出力するシステムコントロール部と、 前記制御信号に基づき、前記識別信号の第1のアドレス
    情報部あるいは第2のアドレス情報部のいずれか一方を
    自セクタのセクタアドレスであると認識するアドレス抽
    出部とを備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 自セクタのアドレス情報がエラーで読め
    なかった場合、前記識別信号の第1のアドレス情報部あ
    るいは第2のアドレス情報部のいずれか他方を参照し
    て、セクタアドレスの補完を行うことを特徴とする請求
    項1記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 ディスク上に周状に形成された溝部と該
    溝部の間の溝間部の両方を情報記録部とし、ディスク一
    周分に相当する記録トラックを整数個の記録セクタで構
    成し、該記録セクタ毎にアドレス情報を表わす識別信号
    をプリフォーマットして形成し、前記溝部の記録トラッ
    クと前記溝間部の記録トラックを交互に接続して1本の
    記録スパイラルを形成し、前記識別信号の一部である第
    1のアドレス情報部を溝部の中心から半径方向の一方の
    向きに一定量変位して配置し、前記識別信号の他の一部
    である第2のアドレス情報部を溝部の中心から半径方向
    の他方の向きに、前記一定量と同量変位して配置し、前
    記第1のアドレス情報部で前記溝部の記録セクタのアド
    レスを表わし、前記第2のアドレス情報部で前記溝部に
    隣接する溝間部の記録セクタのアドレスを表わすように
    するとともに、前記記録セクタのアドレスを、該記録セ
    クタが溝部の記録セクタか、溝間部の記録セクタかにか
    かわらず、前記記録スパイラル上に並んだ順に単調増
    加、または単調減少するように付与した光ディスクを記
    録再生する光ディスク装置において、 前記識別信号を読み取るアドレス抽出部と、 トラッキング誤差信号を検出する差動アンプと、 前記トラッキング誤差信号の内周側あるいは外周側への
    ずれに基づき、前記アドレス抽出部で読み取った識別信
    号が正しいか否かを確認する手段とを備えたことを特徴
    とする光ディスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
中根和彦、外6名、’’シングルスパイラル−ランドグルーブ記録のアクセス方式’’、テレビ学技報、平成8年2月29日、Vol.20、No.16、pp.29−34

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