JP3067611B2 - ツーピースソリッドゴルフボール - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、低ヘッドスピード
のプレーヤーに好適なツーピースソリッドゴルフボール
関し、更に詳述すると、軽量かつ高慣性モーメントであ
るために、良好な飛び性能を有し、打撃時の衝撃が少な
く、パット、アプローチ時の直進性に優れたツーピース
ソリッドゴルフボールに関する。
のプレーヤーに好適なツーピースソリッドゴルフボール
関し、更に詳述すると、軽量かつ高慣性モーメントであ
るために、良好な飛び性能を有し、打撃時の衝撃が少な
く、パット、アプローチ時の直進性に優れたツーピース
ソリッドゴルフボールに関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、飛距離の増大及び打撃時の衝撃の軽減を図ると共
に、グリーン上での転がり時の直進性を向上させ得るよ
うにゴルフボールを改良することは種々試みられてお
り、ソリッドゴルフボールにおいても様々な提案がなさ
れている。
り、飛距離の増大及び打撃時の衝撃の軽減を図ると共
に、グリーン上での転がり時の直進性を向上させ得るよ
うにゴルフボールを改良することは種々試みられてお
り、ソリッドゴルフボールにおいても様々な提案がなさ
れている。
【０００３】しかしながら、これらのゴルフボールは、
対象をヘッドスピードが４５ｍ／ｓｅｃ以上の速いヘッ
ドスピードのプレーヤーに絞ったものが多く、必然的に
上級者レベルに絞り込んだものとなっており、ヘッドス
ピードの速いプレーヤーが使用した場合には飛距離の増
大や良好なフィーリングを得ることができるが、ヘッド
スピードの遅いプレーヤー、例えば、初級者、レディー
ス、シニアプレーヤー等が同じゴルフボールを使用して
も、インパクト時にボールに与える力が弱いため、ボー
ルの変形量が小さく、ヘッドスピードの依存性が大きく
なり、飛距離の増大や、良好なフィーリングが得られな
いという問題点があった。
対象をヘッドスピードが４５ｍ／ｓｅｃ以上の速いヘッ
ドスピードのプレーヤーに絞ったものが多く、必然的に
上級者レベルに絞り込んだものとなっており、ヘッドス
ピードの速いプレーヤーが使用した場合には飛距離の増
大や良好なフィーリングを得ることができるが、ヘッド
スピードの遅いプレーヤー、例えば、初級者、レディー
ス、シニアプレーヤー等が同じゴルフボールを使用して
も、インパクト時にボールに与える力が弱いため、ボー
ルの変形量が小さく、ヘッドスピードの依存性が大きく
なり、飛距離の増大や、良好なフィーリングが得られな
いという問題点があった。
【０００４】このため、ヘッドスピードの遅いプレーヤ
ーは、軽量ボールや軟らかいボールを主に使用している
が、これらのボールは低ヘッドスピードのプレーヤーに
対して必ずしも適性化されておらず、打撃時にボール弾
道が十分に上がりきらず、低弾道となって飛距離が伸び
ず、打撃時の衝撃の軽減も十分満足できるものではなか
った。また、これらのボールは、一般的に、慣性モーメ
ントが低いために、グリーン上での転がり時の直進性が
十分ではなかった。
ーは、軽量ボールや軟らかいボールを主に使用している
が、これらのボールは低ヘッドスピードのプレーヤーに
対して必ずしも適性化されておらず、打撃時にボール弾
道が十分に上がりきらず、低弾道となって飛距離が伸び
ず、打撃時の衝撃の軽減も十分満足できるものではなか
った。また、これらのボールは、一般的に、慣性モーメ
ントが低いために、グリーン上での転がり時の直進性が
十分ではなかった。
【０００５】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、低ヘッドスピード領域での打撃における飛距離が増
大し、かつ打撃時の衝撃が少なく良好な打感が得られ、
しかも転がり直進性にも優れ、低ヘッドスピードのプレ
ーヤーに好適なツーピースソリッドゴルフボールを提供
することを目的とする。
で、低ヘッドスピード領域での打撃における飛距離が増
大し、かつ打撃時の衝撃が少なく良好な打感が得られ、
しかも転がり直進性にも優れ、低ヘッドスピードのプレ
ーヤーに好適なツーピースソリッドゴルフボールを提供
することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた
結果、コアをカバーで被覆してなるゴルフボールのボー
ル重量及び慣性モーメントを低ヘッドスピードの打撃に
適した値に適正化することにより、本発明の目的を達成
し得ることを見い出した。即ち、コアにカバーを被覆し
てなるソリッドゴルフボールにおいて、ボール重量を４
０ｇ以上４５ｇ未満と適度に軽量化することにより、低
ヘッドスピードの打撃でもボールが上がりやすく、高弾
道となって飛距離の増大を図ることができると共に、打
撃時の衝撃も低減して良好な打感を得ることができ、か
つ慣性モーメントを８０ｇ・ｃｍ2以上とすることによ
り、ボールが回転しやすくなり、上記飛距離特性や打感
を低下させることなくパットやアプローチ時のボールの
転がりに安定性を付与することができ、グリーン上での
転がり時の直進性を向上させることが可能となり、低ヘ
ッドスピードのプレーヤーに最適なソリッドゴルフボー
ルが得られることを見い出し、本発明をなすに至ったも
のである。
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた
結果、コアをカバーで被覆してなるゴルフボールのボー
ル重量及び慣性モーメントを低ヘッドスピードの打撃に
適した値に適正化することにより、本発明の目的を達成
し得ることを見い出した。即ち、コアにカバーを被覆し
てなるソリッドゴルフボールにおいて、ボール重量を４
０ｇ以上４５ｇ未満と適度に軽量化することにより、低
ヘッドスピードの打撃でもボールが上がりやすく、高弾
道となって飛距離の増大を図ることができると共に、打
撃時の衝撃も低減して良好な打感を得ることができ、か
つ慣性モーメントを８０ｇ・ｃｍ2以上とすることによ
り、ボールが回転しやすくなり、上記飛距離特性や打感
を低下させることなくパットやアプローチ時のボールの
転がりに安定性を付与することができ、グリーン上での
転がり時の直進性を向上させることが可能となり、低ヘ
ッドスピードのプレーヤーに最適なソリッドゴルフボー
ルが得られることを見い出し、本発明をなすに至ったも
のである。
【０００７】従って、本発明は、ソリッドコアにカバー
を被覆してなるツーピースソリッドゴルフボールにおい
て、上記ソリッドコアの比重が０．８５〜１．１５であ
り、上記カバーの比重が１．０〜１．３、カバーのショ
アＤ硬度が５０〜７０度、カバー厚さが１．４〜２．４
ｍｍであると共に、ボール重量が４０ｇ以上４５ｇ未
満、慣性モーメントが８０〜９０ｇ・ｃｍ2、ＰＧＡコ
ンプレッションが６０〜８８であることを特徴とするツ
ーピースソリッドゴルフボールを提供する。
を被覆してなるツーピースソリッドゴルフボールにおい
て、上記ソリッドコアの比重が０．８５〜１．１５であ
り、上記カバーの比重が１．０〜１．３、カバーのショ
アＤ硬度が５０〜７０度、カバー厚さが１．４〜２．４
ｍｍであると共に、ボール重量が４０ｇ以上４５ｇ未
満、慣性モーメントが８０〜９０ｇ・ｃｍ2、ＰＧＡコ
ンプレッションが６０〜８８であることを特徴とするツ
ーピースソリッドゴルフボールを提供する。
【０００８】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のソリッドゴルフボールは、ソリッドコアと
これを被覆するカバーとからなるソリッドゴルフボール
のボール重量を低ヘッドスピードに適した重量に軽量化
し、かつ慣性モーメントを高めることにより、低ヘッド
スピード打撃における飛距離の増大及び打撃時の衝撃の
低減化による打感の向上を図ると共に、パット、アプロ
ーチ時の直進性を向上させ、低ヘッドスピードのプレー
ヤーに好適な特性を付与したものである。
と、本発明のソリッドゴルフボールは、ソリッドコアと
これを被覆するカバーとからなるソリッドゴルフボール
のボール重量を低ヘッドスピードに適した重量に軽量化
し、かつ慣性モーメントを高めることにより、低ヘッド
スピード打撃における飛距離の増大及び打撃時の衝撃の
低減化による打感の向上を図ると共に、パット、アプロ
ーチ時の直進性を向上させ、低ヘッドスピードのプレー
ヤーに好適な特性を付与したものである。
【０００９】本発明のソリッドゴルフボールでは、上述
のように、ボール重量を４０ｇ以上４５ｇ未満とするも
のであり、好ましくは４２〜４４ｇとするものである。
この場合、ボール重量が４０ｇ未満では、打感は良好と
なるものの、飛行中に風の影響を受けやすくなり、慣性
力が小さすぎて、十分な飛距離が得られない。一方、４
５ｇ以上では、従来のソリッドゴルフボールと大差がな
く、低ヘッドスピードの打撃において、ボールの性能を
十分に発揮することができず、また打撃時の衝撃が大き
くなって本発明の目的を達成し得ない。
のように、ボール重量を４０ｇ以上４５ｇ未満とするも
のであり、好ましくは４２〜４４ｇとするものである。
この場合、ボール重量が４０ｇ未満では、打感は良好と
なるものの、飛行中に風の影響を受けやすくなり、慣性
力が小さすぎて、十分な飛距離が得られない。一方、４
５ｇ以上では、従来のソリッドゴルフボールと大差がな
く、低ヘッドスピードの打撃において、ボールの性能を
十分に発揮することができず、また打撃時の衝撃が大き
くなって本発明の目的を達成し得ない。
【００１０】また、本発明のソリッドゴルフボールは、
上記ボール重量の条件を満たした上で、かつボールの慣
性モーメントを８０〜９０ｇ・ｃｍ2の範囲としたもの
である。この場合、慣性モーメントが８０ｇ・ｃｍ2未
満であると、ボールの回転安定性が不十分となり、特に
パット、アプローチ時においてグリーン上での転がりに
安定性がなくなり、転がり安定性の向上が十分に図れな
い。
上記ボール重量の条件を満たした上で、かつボールの慣
性モーメントを８０〜９０ｇ・ｃｍ2の範囲としたもの
である。この場合、慣性モーメントが８０ｇ・ｃｍ2未
満であると、ボールの回転安定性が不十分となり、特に
パット、アプローチ時においてグリーン上での転がりに
安定性がなくなり、転がり安定性の向上が十分に図れな
い。
【００１１】ここで、本発明のソリッドゴルフボール
は、そのＰＧＡコンプレッションを６０〜８８とする。
これにより打撃時の衝撃がより小さくなって、良好な打
感をより確実に与えることができる。なお、ＰＧＡコン
プレッションとは、ボールに一定のたわみ量（約２．５
ｍｍ）を与えるのに必要な荷重の大きさであり、ＰＧＡ
コンプレッションが９０とは、この荷重が９０ｋｇであ
ることを示し、この数値が大きいほど硬いボールである
ことを示す。
は、そのＰＧＡコンプレッションを６０〜８８とする。
これにより打撃時の衝撃がより小さくなって、良好な打
感をより確実に与えることができる。なお、ＰＧＡコン
プレッションとは、ボールに一定のたわみ量（約２．５
ｍｍ）を与えるのに必要な荷重の大きさであり、ＰＧＡ
コンプレッションが９０とは、この荷重が９０ｋｇであ
ることを示し、この数値が大きいほど硬いボールである
ことを示す。
【００１２】本発明のゴルフボールは、上記のように、
ソリッドコアをカバーで被覆してなるツーピースソリッ
ドゴルフボールである。
ソリッドコアをカバーで被覆してなるツーピースソリッ
ドゴルフボールである。
【００１３】ここで、上記ソリッドコアは、特に制限さ
れるものではないが、重量が２４〜３７ｇ、特に２５〜
３５ｇであることが好ましく、また直径３８〜４０ｍ
ｍ、特に３８．１〜３９．７ｍｍ、比重は０．８５〜
１．１５、特に１．０〜１．１３であることが好まし
い。
れるものではないが、重量が２４〜３７ｇ、特に２５〜
３５ｇであることが好ましく、また直径３８〜４０ｍ
ｍ、特に３８．１〜３９．７ｍｍ、比重は０．８５〜
１．１５、特に１．０〜１．１３であることが好まし
い。
【００１４】また、上記カバーは、そのショアＤ硬度
が、５０〜７０度、特に５５〜６０度であることが好ま
しく、５０度より小さいと良好な反発性が得られず、十
分な飛距離が得られない場合がある。一方、７０度より
大きいと十分な耐久性が得られず、打感も悪くなる場合
がある。また、カバー比重は１以上、特に１．０〜１．
３であることが好ましく、カバー比重が１未満では高い
慣性モーメントが得られない場合がある。なお、カバー
の厚さは１．４〜２．４ｍｍ、特に１．６〜２．２ｍｍ
であることが好ましい。
が、５０〜７０度、特に５５〜６０度であることが好ま
しく、５０度より小さいと良好な反発性が得られず、十
分な飛距離が得られない場合がある。一方、７０度より
大きいと十分な耐久性が得られず、打感も悪くなる場合
がある。また、カバー比重は１以上、特に１．０〜１．
３であることが好ましく、カバー比重が１未満では高い
慣性モーメントが得られない場合がある。なお、カバー
の厚さは１．４〜２．４ｍｍ、特に１．６〜２．２ｍｍ
であることが好ましい。
【００１５】本発明のソリッドゴルフボールにおいて、
上記ソリッドコアの材質、製法等に制限はなく、上述し
たゴルフボール特性を達成できる限り、いずれの材料、
製法によって形成してもよい。
上記ソリッドコアの材質、製法等に制限はなく、上述し
たゴルフボール特性を達成できる限り、いずれの材料、
製法によって形成してもよい。
【００１６】更に詳述すると、上記本発明のゴルフボー
ルに用いられるソリッドコアは通常の方法により、加硫
条件、配合比等を調節することにより得られるゴム組成
物が用いられる。通常、コアの配合には基材ゴム、架橋
剤、共架橋剤、不活性充填剤等が含まれる。この場合、
基材ゴムとしては従来からソリッドゴルフボールに用い
られている天然ゴム及び／又は合成ゴムを使用すること
ができるが、本発明においては、シス構造を少くとも４
０％以上有する１，４−ポリブタジエンが特に好まし
い。この場合、所望により該ポリブタジエンに天然ゴ
ム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等を
適宜配合してもよい。また、架橋剤としてはジクミルパ
ーオキサイドやジ−ｔ−ブチルパーオキサイドのような
有機過酸化物等が例示されるが、特に好ましくはジクミ
ルパーオキサイドである。また、共架橋剤としては特に
制限されず、不飽和脂肪酸の金属塩、特に、炭素原子数
３〜８の不飽和脂肪酸（例えばアクリル酸、メタアクリ
ル酸等）の亜鉛塩やマグネシウム塩が例示されるが、ア
クリル酸亜鉛が特に好適である。なお、架橋剤の配合量
は適宜設定され、通常は基材ゴム成分１００重量部に対
して、５〜４０重量部程度とされる。更に、不活性充填
剤としては酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カル
シウム及び炭酸亜鉛等が例示され、これらのなかでは、
酸化亜鉛、硫酸バリウムが一般的であり、その配合量は
コアとカバーの比重、ボールの重量規格等に左右され、
特に限定されないが、通常は基材ゴム１００重量部に対
して０〜３０重量部である。なお、本発明においては酸
化亜鉛、硫酸バリウム等の充填剤の配合割合を適宜調整
することにより最適なコアの硬度を得ることができる。
ルに用いられるソリッドコアは通常の方法により、加硫
条件、配合比等を調節することにより得られるゴム組成
物が用いられる。通常、コアの配合には基材ゴム、架橋
剤、共架橋剤、不活性充填剤等が含まれる。この場合、
基材ゴムとしては従来からソリッドゴルフボールに用い
られている天然ゴム及び／又は合成ゴムを使用すること
ができるが、本発明においては、シス構造を少くとも４
０％以上有する１，４−ポリブタジエンが特に好まし
い。この場合、所望により該ポリブタジエンに天然ゴ
ム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等を
適宜配合してもよい。また、架橋剤としてはジクミルパ
ーオキサイドやジ−ｔ−ブチルパーオキサイドのような
有機過酸化物等が例示されるが、特に好ましくはジクミ
ルパーオキサイドである。また、共架橋剤としては特に
制限されず、不飽和脂肪酸の金属塩、特に、炭素原子数
３〜８の不飽和脂肪酸（例えばアクリル酸、メタアクリ
ル酸等）の亜鉛塩やマグネシウム塩が例示されるが、ア
クリル酸亜鉛が特に好適である。なお、架橋剤の配合量
は適宜設定され、通常は基材ゴム成分１００重量部に対
して、５〜４０重量部程度とされる。更に、不活性充填
剤としては酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カル
シウム及び炭酸亜鉛等が例示され、これらのなかでは、
酸化亜鉛、硫酸バリウムが一般的であり、その配合量は
コアとカバーの比重、ボールの重量規格等に左右され、
特に限定されないが、通常は基材ゴム１００重量部に対
して０〜３０重量部である。なお、本発明においては酸
化亜鉛、硫酸バリウム等の充填剤の配合割合を適宜調整
することにより最適なコアの硬度を得ることができる。
【００１７】上記成分を配合して得られるコア用組成物
は通常の混練機、例えばバンバリーミキサーやロール等
を用いて混練し、コア用金型で圧縮又は射出成形し、成
形体を架橋剤及び共架橋剤が作用するのに充分な温度
（例えば架橋剤としてジクミルパーオキサイドを用い、
共架橋剤としてアクリル酸亜鉛を用いた場合には約１３
０〜１７０℃）で加熱硬化してソリッドコアを調製す
る。
は通常の混練機、例えばバンバリーミキサーやロール等
を用いて混練し、コア用金型で圧縮又は射出成形し、成
形体を架橋剤及び共架橋剤が作用するのに充分な温度
（例えば架橋剤としてジクミルパーオキサイドを用い、
共架橋剤としてアクリル酸亜鉛を用いた場合には約１３
０〜１７０℃）で加熱硬化してソリッドコアを調製す
る。
【００１８】本発明のゴルフボールにおいて、上記コア
を被覆する上記カバーとしては特に制限されず、公知の
カバー材料を用いて形成することができ、具体的にはア
イオノマー樹脂を主材として形成することが好ましい
が、この場合上述のボール特性を得るため、２種以上の
アイオノマー樹脂を組合せて用いることもできる。ま
た、アイオノマー樹脂に二酸化チタン、硫酸バリウム、
ステアリン酸マグネシウム等を添加して、比重、硬度を
調整することができる。更に、必要に応じてＵＶ吸収
剤、酸化防止剤、金属石鹸等の分散助剤などを添加する
こともできる。なお、カバーをソリッドコアに被覆する
方法は特に制限されず、通常は予め半球殻状に成形した
２枚のカバーでコアを包み、加熱加圧成形するか、カバ
ー用組成物を射出成形してコアを包み込む方法が好適に
採用される。
を被覆する上記カバーとしては特に制限されず、公知の
カバー材料を用いて形成することができ、具体的にはア
イオノマー樹脂を主材として形成することが好ましい
が、この場合上述のボール特性を得るため、２種以上の
アイオノマー樹脂を組合せて用いることもできる。ま
た、アイオノマー樹脂に二酸化チタン、硫酸バリウム、
ステアリン酸マグネシウム等を添加して、比重、硬度を
調整することができる。更に、必要に応じてＵＶ吸収
剤、酸化防止剤、金属石鹸等の分散助剤などを添加する
こともできる。なお、カバーをソリッドコアに被覆する
方法は特に制限されず、通常は予め半球殻状に成形した
２枚のカバーでコアを包み、加熱加圧成形するか、カバ
ー用組成物を射出成形してコアを包み込む方法が好適に
採用される。
【００１９】このようにして得られたゴルフボールは、
常法に従って上記カバー表面にディンプルを成形するこ
とができ、また成形した後、その表面に対しバフ研磨、
塗装、スタンプ等の完成作業を行うことができる。
常法に従って上記カバー表面にディンプルを成形するこ
とができ、また成形した後、その表面に対しバフ研磨、
塗装、スタンプ等の完成作業を行うことができる。
【００２０】本発明のソリッドゴルフボールは、以上の
構成を有するが、その直径はゴルフボール規則に従い、
スモールサイズの場合には直径４１．１５ｍｍ以上、ラ
ージサイズの場合には直径４２．６７ｍｍ以上とするこ
とができる。
構成を有するが、その直径はゴルフボール規則に従い、
スモールサイズの場合には直径４１．１５ｍｍ以上、ラ
ージサイズの場合には直径４２．６７ｍｍ以上とするこ
とができる。
【００２１】本発明のソリッドゴルフボールは、上述の
ように、低ヘッドスピードのプレーヤーに適したもので
あるが、ここで低ヘッドスピードとは、クラブとしてド
ライバー（＃Ｗ１）を用いた場合のヘッドスピードが４
０ｍ／ｓｅｃ以下の場合をいい、本発明はこのような低
ヘッドスピード、特にヘッドスピードが４０ｍ／ｓｅｃ
程度のプレーヤーに最適なゴルフボールである。
ように、低ヘッドスピードのプレーヤーに適したもので
あるが、ここで低ヘッドスピードとは、クラブとしてド
ライバー（＃Ｗ１）を用いた場合のヘッドスピードが４
０ｍ／ｓｅｃ以下の場合をいい、本発明はこのような低
ヘッドスピード、特にヘッドスピードが４０ｍ／ｓｅｃ
程度のプレーヤーに最適なゴルフボールである。
【００２２】
【発明の効果】本発明のソリッドゴルフボールは、軽量
かつ高慣性モーメントであるために、低ヘッドスピード
で打撃した場合でも良好な飛び性能を有し、かつ打撃時
の衝撃が小さく良好な打感が得られる上、転がり直進性
も良好であり、低ヘッドスピードのプレーヤーに好適な
ものである。
かつ高慣性モーメントであるために、低ヘッドスピード
で打撃した場合でも良好な飛び性能を有し、かつ打撃時
の衝撃が小さく良好な打感が得られる上、転がり直進性
も良好であり、低ヘッドスピードのプレーヤーに好適な
ものである。
【００２３】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。
【００２４】［実施例、比較例］表１の配合処方による
ソリッドコア用ゴム組成物を混練ロールを用いて混練
し、モールド中で１５５℃で約２０分間加硫して、ソリ
ッドコアを形成した。このソリッドコア上に表１の組成
のカバー組成物を射出成形にて被覆し、実施例１〜４、
比較例１〜３のゴルフボールを製造した。なお、表１中
のカバー材料は、三井デュポンケミカル社製のアイオノ
マー樹脂、「ハイミラン」の品番を示し、また各成分の
配合量はすべて重量部である。
ソリッドコア用ゴム組成物を混練ロールを用いて混練
し、モールド中で１５５℃で約２０分間加硫して、ソリ
ッドコアを形成した。このソリッドコア上に表１の組成
のカバー組成物を射出成形にて被覆し、実施例１〜４、
比較例１〜３のゴルフボールを製造した。なお、表１中
のカバー材料は、三井デュポンケミカル社製のアイオノ
マー樹脂、「ハイミラン」の品番を示し、また各成分の
配合量はすべて重量部である。
【００２５】
【表１】
【００２６】次に、得られた各ゴルフボールにつき、下
記方法により打感、飛びテスト、パット直進性を評価し
た。結果を表２に示す。打感 ドライバー（＃Ｗ１）でゴルフボールを打撃したときの
打感を下記基準に基づいて評価した。 ◎：衝撃が非常に小さく極めて良好 ○：若干の衝撃を感じるがおおむね良好 ×：強い衝撃を感じる飛びテスト スイングロボットを用い、クラブはドライバー（＃Ｗ
１）を用いて、ヘッドスピード３５ｍ／ｓｅｃでショッ
トした時のキャリー、トータル飛距離を測定した。パット直進性テスト スライス傾斜のあるグリーン上で、パターを振り子式の
装置にセットし、ｎ＝５回同じ振り角で打撃し、停止し
た位置から打出し方向への距離及び振れ幅を計測し、結
果を平均値で示した。
記方法により打感、飛びテスト、パット直進性を評価し
た。結果を表２に示す。打感 ドライバー（＃Ｗ１）でゴルフボールを打撃したときの
打感を下記基準に基づいて評価した。 ◎：衝撃が非常に小さく極めて良好 ○：若干の衝撃を感じるがおおむね良好 ×：強い衝撃を感じる飛びテスト スイングロボットを用い、クラブはドライバー（＃Ｗ
１）を用いて、ヘッドスピード３５ｍ／ｓｅｃでショッ
トした時のキャリー、トータル飛距離を測定した。パット直進性テスト スライス傾斜のあるグリーン上で、パターを振り子式の
装置にセットし、ｎ＝５回同じ振り角で打撃し、停止し
た位置から打出し方向への距離及び振れ幅を計測し、結
果を平均値で示した。
【００２７】
【表２】
【００２８】表２の結果から、比較例１、２はボール重
量が重く、飛距離が伸びず、比較例３はボール重量が軽
く、慣性モーメントが低く、パット直進性が劣るもので
あった。これに対して、本発明のゴルフボール（実施例
１〜４）は、いずれも低ヘッドスピード（３５ｍ／ｓｅ
ｃ）にもかかわらず飛距離が増大し、高慣性モーメント
で優れたパット直進性を有する上、打感も良好なもので
あることが認められた。
量が重く、飛距離が伸びず、比較例３はボール重量が軽
く、慣性モーメントが低く、パット直進性が劣るもので
あった。これに対して、本発明のゴルフボール（実施例
１〜４）は、いずれも低ヘッドスピード（３５ｍ／ｓｅ
ｃ）にもかかわらず飛距離が増大し、高慣性モーメント
で優れたパット直進性を有する上、打感も良好なもので
あることが認められた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 八州史 埼玉県秩父市大野原20番地 ブリヂスト ンスポーツ株式会社内 (56)参考文献 特開 平４−314462（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−14877（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−198005（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−277312（ＪＰ，Ａ) 特公 平４−48473（ＪＰ，Ｂ２) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A63B 37/00
Claims (1)
- 【請求項１】 ソリッドコアにカバーを被覆してなるツ
ーピースソリッドゴルフボールにおいて、上記ソリッド
コアの比重が０．８５〜１．１５であり、上記カバーの
比重が１．０〜１．３、カバーのショアＤ硬度が５０〜
７０度、カバー厚さが１．４〜２．４ｍｍであると共
に、ボール重量が４０ｇ以上４５ｇ未満、慣性モーメン
トが８０〜９０ｇ・ｃｍ2、ＰＧＡコンプレッションが
６０〜８８であることを特徴とするツーピースソリッド
ゴルフボール。
Priority Applications (2)
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|---|---|---|---|
| JP7293728A JP3067611B2 (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | ツーピースソリッドゴルフボール |
| US08/728,074 US5807192A (en) | 1995-10-16 | 1996-10-09 | Solid golf ball |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7293728A JP3067611B2 (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | ツーピースソリッドゴルフボール |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09108383A JPH09108383A (ja) | 1997-04-28 |
| JP3067611B2 true JP3067611B2 (ja) | 2000-07-17 |
Family
ID=17798481
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7293728A Expired - Fee Related JP3067611B2 (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | ツーピースソリッドゴルフボール |
Country Status (2)
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| US6945880B2 (en) * | 2003-01-06 | 2005-09-20 | Acushnet Company | Golf ball with improved flight performance |
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| US7938745B2 (en) * | 2002-03-14 | 2011-05-10 | Acushnet Company | High performance golf ball having a reduced-distance |
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| US6852784B2 (en) * | 2003-03-21 | 2005-02-08 | Acushnet Company | Non-conforming golf balls comprising highly-neutralized acid polymers |
| US7063630B2 (en) * | 2004-05-17 | 2006-06-20 | Acushnet Company | Lightweight performance golf balls |
| US7059976B2 (en) * | 2004-09-22 | 2006-06-13 | Bridgestone Sports Co., Ltd | Solid golf ball |
| US20060199667A1 (en) * | 2005-03-04 | 2006-09-07 | Jones Douglas E | Low-weight two piece golf balls |
| US20060254531A1 (en) * | 2005-05-13 | 2006-11-16 | Jonathan Willinger | Baffled treatball |
| AU2009308728B2 (en) * | 2008-10-31 | 2016-02-04 | Performance Materials Na, Inc. | High-clarity ionomer compositions and articles comprising the same |
| US20100166991A1 (en) | 2008-12-30 | 2010-07-01 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | High-clarity blended ionomer compositions and articles comprising the same |
| WO2010077428A1 (en) * | 2008-12-31 | 2010-07-08 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Ionomer compositions with low haze and high moisture resistance and articles comprising the same |
| US8312844B2 (en) | 2009-11-16 | 2012-11-20 | Radio Systems Corporation | Endoskeletal pet toy |
| US20150376310A1 (en) | 2014-06-26 | 2015-12-31 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Ethylene acid copolymers, their ionomers, and their use in packaging films and injection molded articles |
| US20160023056A1 (en) * | 2014-10-14 | 2016-01-28 | Matthew M. Pringle | Performance Golf Ball |
| JP2022177633A (ja) | 2021-05-18 | 2022-12-01 | ブリヂストンスポーツ株式会社 | ゴルフボール |
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|---|---|---|---|---|
| JPS62137075A (ja) * | 1984-10-30 | 1987-06-19 | 住友ゴム工業株式会社 | マルチピ−スソリツドゴルフボ−ル |
| US5480155A (en) * | 1989-03-10 | 1996-01-02 | Lisco, Inc. | Golf ball |
| JPH06218077A (ja) * | 1993-01-26 | 1994-08-09 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | スリーピースソリッドゴルフボール |
-
1995
- 1995-10-16 JP JP7293728A patent/JP3067611B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1996
- 1996-10-09 US US08/728,074 patent/US5807192A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09108383A (ja) | 1997-04-28 |
| US5807192A (en) | 1998-09-15 |
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