JP3065690U - 荷物運搬用角形台車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積み荷の運搬中における脱落事故を有効に防
止することができるのは勿論のこと、自重が軽くて持ち
運びが容易であると共に、堅牢で耐久性に富み、しか
も、不使用時に多数上下に積み重ねて保管する場合、上
積みされる台車の横ずれによる滑り落ちを有効に防止す
るとことができるようにする。 【解決手段】 荷物運搬用角形台車は、平面台形の荷物
積載用台板部１と、その対向斜辺からそれぞれ垂直に立
ち上がる一対の取付板部２と、台板部１の短辺に沿って
垂下突設された係合舌片３とを具備し、台板部１の下面
側にキャスタ４を取付けてなる車台ユニットＡ４個を平
行四辺形の囲い枠Ｂの四つのコーナーをそれぞれ画成す
る対向枠部分Ｂ１の内側面に前記取付板部を介してそれ
ぞれ溶着する。上積みされる台車の係合舌片３は前記対
向枠部分内側面と係合する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、工場や倉庫その他商品を取り扱う事業所での荷物の運搬に使用する 手押し車、即ち、荷物運搬用台車に係り、殊に箱形の荷物の運搬に好適な角形台 車としての荷物運搬用台車に関するものである。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

この種の荷物運搬用台車にあっては、積み荷の滑り落ちないし脱落を有効に防 止することができること、自重が軽くて持ち運びが容易であること、不使用時に 多数上下に積み重ねて保管する場合、上積みされる台車の滑り落ちを有効に防止 することができると共に、保管場所ないしスペースの有効利用が可能となること 、堅牢で耐久性に富むこと等が要請されるほか、使用場所がデパート、スーパー その他顧客等の人目に触れる場所である場合には、全体の形態ないし外観が美し いことが要請される。

【０００３】 本考案は、上記の如き要請に鑑みてなされたものであって、その第一の目的と するところは、積み荷の運搬中における滑り落ちないし脱落の事故を有効に防止 することができるのは勿論のこと、自重が軽くて持ち運びが容易であると共に、 堅牢で耐久性に富み、しかも、不使用時に多数上下に積み重ねて保管する場合、 上積みされる台車の横ずれによる滑り落ちを有効に防止することができるように した製造が簡単な角形台車としての荷物運搬用台車を提供することにある。

【０００４】 また、本考案の第二の目的とするところは、上記荷物運搬用角形台車において 、多数の台車を上下に積み重ねて保管する場合、台車全体の容積ないし嵩が最小 となると共に、安定した状態に積み重ねることができ、これにより保管場所ない しスペースの有効利用並びに保管の安全を図ることができるようにした台車を提 供することにある。

【０００５】 さらに、本考案の第三の目的は、上記荷物運搬用角形台車において、耐食性を 有するばかりでなく、全体の形態ないし外観を美しくして、商品価値を高めるこ とができるように構成した台車を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の上記第一の目的を達成するため、本考案に係る荷物運搬用角形台車は 、請求項１に記載した如く、中心線に対する傾斜角をそれぞれ４５°とした対向 斜辺を有する平面台形の荷物積載用台板部と、前記対向斜辺からそれぞれ垂直に 立ち上がる一対の取付板部と、前記台板部の短辺に沿って垂下突設された係合舌 片とを具備し、前記台板部と前記取付板部と前記係合舌片とが金属板のプレス加 工によって一体に形成されていると共に、前記台板部の下側面にキャスタを取付 けてなる車台ユニット４個を、帯状の金属板で形成した平行四辺形の囲い枠の四 つのコーナーをそれぞれ画成する対向枠部分内側面に前記一対の取付板部を介し てそれぞれ溶着して構成した荷物運搬用角形台車であって、積み荷を有さない該 台車を複数個上下に積み重ねたとき、上積みの台車における４個の車台ユニット の係合舌片が下積みの台車における囲い枠の四つのコーナーの対向枠部分内側面 とそれぞれ係合し得るようにし、これにより上積みの台車の下積みの台車に対す る横ずれを防止し得るように構成したことを特徴とするものである。

【０００７】 また、本考案の上記第二の目的を達成するため、本考案に係る荷物運搬用角形 台車は、請求項２に記載した如く、積み荷を有さない該台車を複数個上下に積み 重ねたとき、上積みの台車における４個の車台ユニットの各キャスタが下積みの 台車における４個の車台ユニットの各荷物積載用台板部上面にそれぞれ担持され るように構成されていることを特徴とするものである。

【０００８】 この荷物運搬用角形台車にあっては、その用途が、主として、例えば重量物や 大型荷物の運搬等の用途にある場合には、各車台ユニット間に補強用金属フレー ムを水平に延設して台車全体の堅牢性を高めてやることが望ましい。

【０００９】 さらにまた、本考案の上記第三の目的を達成するために、本考案に係る荷物運 搬用角形台車においては、請求項４に記載した如く、前記各金属板ないし金属フ レームがそれぞれステンレス鋼板からなっていることを特徴とするものである。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照して本考案の実施の形態を説明する。 図面において、符号Ａは、中心線Ｌに対する傾斜角をそれぞれ４５°とした対 向斜辺１Ａ、１Ａを有する平面台形の荷物積載用台板部１と、前記対向斜辺１Ａ 、１Ａからそれぞれ垂直に立ち上がる一対の取付板部２、２と、前記台板部１の 短辺１Ｂに沿って垂下突設された係合舌片３とを具備し、前記荷物積載用台板部 １と、前記取付板部２、２と、前記係合舌片３とがステンレス鋼板のプレス加工 によって一体に形成されていると共に、前記台板部１の下面側にキャスタ４を取 付けてなる車台ユニットであり、本考案に係る荷物運搬用角形台車は、上記構成 の車台ユニット４個を、帯状のステンレス鋼板で形成した平行四辺形の囲い枠Ｂ の四つのコーナーをそれぞれ画成する対向枠部分Ｂ１、Ｂ１の内側面に前記した 一対の取付板部２、２を介してそれぞれ溶着することによって組立てられている 。

【００１１】 上記の如く構成された荷物運搬用角形台車にあっては、積み荷を有さない該台 車を複数個上下に積み重ねると、上積みの台車における四つの車台ユニットＡ、 Ａ、Ａ、Ａの係合舌片３、３、３、３が下積みの台車における平行四辺形の囲い 枠Ｂの四つのコーナーの対向枠部分１Ａ、１Ａの内側面とそれぞれ係合し、これ により上積みの台車の下積みの台車に対する横ずれが防止されるようになってい ると共に、上積みの台車における四つの車台ユニットのキャスタ４、４、４、４ が下積みの台車の囲い枠Ｂの内側に納まると同時に、該台車の荷物積載用台板部 １、１、１、１の上面にそれぞれ担持され、これにより積み重ねた台車全体の容 積ないし嵩が最小となるようにされている。

【００１２】 荷物Ｐは本考案に係る角形台車においては、その各コーナー下部に位置する前 記台板部１、１、１、１上に積載されるようになっており、したがって、該台車 は底部をこれら四つの台板部１、１、１、１上に乗せることができないような小 さな荷物の運搬には適さない。荷物Ｐが該台板部１、１、１、１上に載置される と、前記囲い枠Ｂが該荷物Ｐの滑り落ちないし脱落を防止するように働くので、 その運搬走行中における脱落事故の発生を防止することができる。

【００１３】 符号５は、各車台ユニットＡ、Ａ、Ａ、Ａ間に水平に延設された帯状の補強用 金属フレームであり、図示の例にあっては、該金属フレーム５は互いに隣接する 二つの車台ユニットの取り付け板部２、２に溶接によって堅固に取り付けられて いる。この補強用金属フレーム５をこのようにして取り付けてやることにより、 角形台車は、その全体の堅牢性が一層高められるので、重量物や大型荷物等の運 搬に好適である。符号６は、各車台ユニットＡの荷物積載用台板部１の長辺１Ｃ に沿ってその中央に垂下突設した補強舌片であって、曲げ加工によって該台板部 １と一体に形成されている。この補強舌片６は前記係合舌片３と相俟って荷物積 載用台板部１の堅牢性を高めるものである。

【００１４】 キャスタ４の車輪４Ａはナイロン樹脂等の合成樹脂で、そのフレーム４Ｂはス テンレス鋼材でそれぞれ製出することができる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような 効果を奏する。

【００１６】 請求項１の荷物運搬用角形台車においては、積み荷の運搬中における滑り落ち ないし脱落の事故を有効に防止することができるのは勿論のこと、自重が軽くて 持ち運びが容易であると共に、堅牢で耐久性に富み、しかも、不使用時に多数上 下に積み重ねて保管する場合、上積みされる台車の横ずれによる滑り落ちを有効 に防止することができる。加えて、予め準備した四つの車台ユニットを、予め準 備した平行四辺形の囲い枠の所定部位にそれぞれ溶着してやるだけで組立が完成 するので、製造が容易であり、製造コストを大幅に削減することが可能となる。

【００１７】 請求項２の荷物運搬用角形台車においては、多数の台車を上下に積み重ねて保 管する場合、台車全体の容積ないし嵩が最小となると共に、安定した状態に積み 重ねることができ、これにより保管場所ないしスペースの有効利用並びに保管の 安全を図ることができる。

【００１８】 請求項３の荷物運搬用角形台車にあっては、台車全体の堅牢性を一層高めるこ とができる。

【００１９】 請求項４の荷物運搬用角形台車においては、耐食性を有するばかりでなく、台 車全体の形態ないし外観を美しくして、商品価値を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例としての荷物運搬用角形台車
の正面図である。

【図２】車台ユニットの囲い枠への取付状態を示す拡大
斜視図である。

【図３】図１の台車の平面図である。

【図４】図１の台車の底面図である。

【図５】図１の台車の側面図である。

【図６】積み荷を有さない図１の台車を複数個上下に積
み重ねた状態を示す正面図である。

【図７】図１の台車に荷物を積載した状態を示す正面図
である。

【符号の説明】

Ａ 車台ユニット Ｂ 平行四辺形の囲い枠 Ｂ１ 対向枠部分 Ｌ 中心線 １ 荷物積載用台板部 １Ａ 対向斜辺 １Ｂ 短辺 ２ 取付板部 ３ 係合舌片 ４ キャスタ ５ 補強用金属フレーム Ｐ 荷物

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中心線に対する傾斜角をそれぞれ４５°
   とした対向斜辺を有する平面台形の荷物積載用台板部
   と、前記対向斜辺からそれぞれ垂直に立ち上がる一対の
   取付板部と、前記台板部の短辺に沿って垂下突設された
   係合舌片とを具備し、前記台板部と前記取付板部と前記
   係合舌片とが金属板のプレス加工によって一体に形成さ
   れていると共に、前記台板部の下面側にキャスタを取付
   けてなる車台ユニット４個を、帯状の金属板で形成した
   平行四辺形の囲い枠の四つのコーナーをそれぞれ画成す
   る対向枠部分内側面に前記一対の取付板部を介してそれ
   ぞれ溶着して構成した荷物運搬用角形台車であって、積
   み荷を有さない該台車を複数個上下に積み重ねたとき、
   上積みの台車における４個の車台ユニットの係合舌片が
   下積みの台車における囲い枠の四つのコーナーの対向枠
   部分内側面とそれぞれ係合し得るようにし、これにより
   上積みの台車の下積みの台車に対する横ずれを防止し得
   るようにしたことを特徴とする荷物運搬用角形台車。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の荷物運搬用角形台車に
   おいて、積み荷を有さない該台車を複数個上下に積み重
   ねたとき、上積みの台車における４個の車台ユニットの
   各キャスタが下積みの台車における４個の車台ユニット
   の各荷物積載用台板部上面にそれぞれ担持されるように
   構成したことを特徴とする荷物運搬用角形台車。
3. 【請求項３】 請求項１又は２に記載の荷物運搬用角形
   台車において、各車台ユニット間に補強用金属フレーム
   を水平に延設したことを特徴とする荷物運搬用角形台
   車。
4. 【請求項４】 前記各金属板ないし金属フレームがそれ
   ぞれステンレス鋼板からなっていることを特徴とする請
   求項１、２又は３に記載の荷物運搬用角形台車。