JP3064854U - 縦型ロ―ル用硬質クロムめっき装置 - Google Patents

縦型ロ―ル用硬質クロムめっき装置

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JP3064854U
JP3064854U JP1999004244U JP424499U JP3064854U JP 3064854 U JP3064854 U JP 3064854U JP 1999004244 U JP1999004244 U JP 1999004244U JP 424499 U JP424499 U JP 424499U JP 3064854 U JP3064854 U JP 3064854U
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Inventor
三郎 柴崎
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株式会社フッカクローム
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】ロールPを垂直に浸漬するめっき槽1を設
け、このめっき槽1の上方に支持架台2を装着し、ロー
ルPの上端に着脱自在に連結する導電性材の連結体3
と、この連結体3の上部に接続されてロールPに通電支
持する導電性材の回転軸4とを支持架台2に回転自在に
支承し、回転軸4の上端に固定した円板状の導通板5に
複数個のカーボン端子6を圧接し、めっき槽内のロール
を回転しながら通電する。 【効果】均一で精密な厚みのめっきを施すことができ
る。めっきの厚みを均一にする精密研磨工程が不要にな
る。製品が完成するまでの時間を著しく短縮し、製造コ
ストを大幅に低減する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ロールに硬質クロムめっき(工業用クロムめっき)を施す縦型ロー ル用硬質クロムめっき装置に係り、特に、めっき後の精密研磨工程を要しない極 めて精度の高いめっきを施すことができる縦型ロール用硬質クロムめっき装置に 関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ロールに硬質クロムめっきを施す場合、めっき工程だけでは不均一な 厚みになることが常識で、めっきの厚みを均一にするには、厚めに施しためっき を精密研磨加工する必要があった。特に、長尺ロールをめっきする場合、ロール の中央部分よりもロールの長手端部に付着するめっきが厚くなることが知られて いる。例えば、ロール中央部分のめっき厚を50μにした場合、ロールの端部付近 は70μ〜80μ程度のめっきが付着する。そこで、ロール全体に厚み50μのめっき を均一に施す場合には、ロールの端部が 100μ程度の厚みになるまでめっきを施 し、その後精密研磨加工によって、ロール全体を50μの厚みに揃えるものであっ た。
【0003】 一方、めっきを施すロールを縦型のめっき槽内に吊り下げてめっきを施す長尺 材保持通電設備が実公平4-35422 号に記載されている。この吊下式の通電設備に よると、ロールをクレーンで吊り下げ、吊り金具の鍔に設けた通電・支持兼用面 に給電装置の集電面を接触通電させるものである。このめっき装置は、ロールの 支持と通電とを同時に行うことで、めっきの前準備を簡略化しようとする考案で ある。
【0004】 また、めっきする被処理物を回転させながらめっきする回転式のめっき装置が 特開昭57-131394 号に記載されている。この回転式のめっき装置は、多数のリン グ状の被処理物を治具軸に通して積み重ね、この治具軸をめっき槽内で回転させ 、リング状の被処理物にめっきを施すものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、従来の硬質クロムめっきのように、厚く施しためっきを精密研磨加 工で所定のめっき厚にする手段では、めっき時間に研磨加工時間が加わるので製 品が完成するまでの時間が極めて長くなる。しかも、厚くめっきした表面を研磨 する加工は、研磨コストが加算されるだけでなく、所定の厚み以上のめっきをす るためにめっきのコスト自体も高くなっているので、製造コスト面においても極 めて非合理的な加工になっていた。更に、めっきの厚みを均一にする精密研磨は 、めっき表面に傷を付けることになるので、めっき表面の面粗度がざらついてし まうという不都合もあった。
【0006】 一方、従来の吊下式の通電設備では、ロールの支持と通電とを同時に行うこと で、めっきの前準備を簡略化することは可能でも、めっきの厚みを均一にするこ とはできない。したがって、めっきを施した後に、めっき厚を正確にするための 精密研磨加工は必要である。
【0007】 また、従来の回転式のめっき装置は、アクセサリー等の装飾クロムめっきとし て使用される技術であり、ニッケルめっき上に薄い0.1 μ程度のクロムめっきを 施す装置である。この装飾クロムめっきの技術では、金属に中間めっきなしで3 μ以上の厚みを持つ硬質クロムめっきを施すことは困難である。すなわち、硬質 クロムめっきでは、装飾クロムめっきに比べて高い電流を長時間かけるので、回 転時において、給電装置の接触面を常に均一に接触させることが極めて困難であ った。このため、電流をかけた際に、この接点部分に不規則なスパーク状の負荷 がかかり、めっきの厚みが不規則にならざるを得ない。
【0008】 そこで本考案は上述の課題を解消すべく創出されたもので、均一で精密な厚み のめっきが可能になり、めっきの後に精密研磨工程が不要になる縦型ロール用硬 質クロムめっき装置の提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本考案の第1の手段は、硬質クロムめっき装置に おいて、ロールPを垂直に浸漬するめっき槽1を設け、このめっき槽1の上方に 支持架台2を装着し、ロールPの上端に着脱自在に連結する導電製の連結体3と 、この連結体3の上部に接続されてロールPに通電支持する導電製の回転軸4と を支持架台2に回転自在に支承し、回転軸4の上端に固定した円板状の導通板5 に複数個のカーボン端子6を圧接し、めっき槽内のロールを回転しながら通電す ることにある。
【0010】 また第2手段のカーボン端子6は、夫々ブロック状を成して導通板5の上面に 放射状に配設され、各カーボン端子6夫々に通電すると共に、各カーボン端子6 を導通板5の上面に押圧せしめる押圧体7を支持架台2に装着する。
【0011】 第3手段の押圧体7は、支持架台2に固定したブラケット10と、このブラケ ット10に固定した複数個の押圧用スプリング11とから成り、各スプリング1 1で各カーボン端子6を押圧する。
【0012】 更に、第4手段の回転軸4は、回転軸4に周設された回転ギヤ8を介してモー ター9で回転することを課題解消のための手段とする。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、図面に基づいて本考案の実施の形態を詳細に説明する。図に示す符号1 は、垂直に吊り下げたロールPを浸漬するめっき槽である。このめっき槽1の上 方には、ロールPを懸吊する支持架台2、連結体3、回転軸4が装着される(図 1参照)。
【0014】 支持架台2は、後述する回転軸4を回転自在に支承するもので、図示の支持架 台2には回転軸4を回転せしめるモーター9なども装着している。
【0015】 回転軸4は、ロールPに通電しながらロールPを回転させる円柱形状を成して いる。この回転軸4は銅材などの導電性の良好な材質を使用する。また、回転軸 4からロールPに通電する際に、回転軸4を支承する支持架台2に漏電しないよ うにするため、回転軸4と支持架台2との回転支承部にベークライト材等の絶縁 体12を介している。
【0016】 回転軸4の下端部は、連結体3を介してロールPに連結している。この連結体 3は、ロールPの上端部に接続する接続治具3Aと、回転軸4の下端に固定する 固定体3Bとで構成する。そして、ロールPに接続した接続治具3Aを固定体3 Bに着脱することで、回転軸4とロールPとを導通状態で連結する。図示例の接 続治具3Aは板体状を成し、ロールPの軸部P1を挿通する挿通孔3Aaと、ロ ールPの端部にネジ止めするボルト挿通孔3Abとを設けている(図3参照)。 一方、固定体3Bは枠体状に設けられ、接続治具3Aに挿通した軸部P1が接続 治具3Aと固定体3Bとの連結の際の妨げにならないようにしている(図1参照 )。
【0017】 回転軸4の略中央部分には、モーター9に連設した回転ギヤ8を周設している 。そして、この回転ギヤ8を回転させることで、回転軸4と共にロールPが回転 する。図示の回転ギヤ8はカサ歯車を使用し、ギヤードモータ9で調速回転せし めている。
【0018】 回転軸4の上端部には、円板状の導通板5を固定している。この導通板5は、 銅板等の導電性材で形成するもので、回転軸4と共に回転する。導通板5の上面 はカーボン端子6との接点になっており、回転する導通板5は、カーボン端子6 の下面に摺接しながら通電される。
【0019】 カーボン端子6は、導通板5の上面に複数個配置される。このカーボン端子6 は、夫々ブロック状を成して導通板5の上面に放射状に配設されている(図2参 照)。実施例では、直径250mm 厚さ20mmの銅製導通板5上に、縦横40mm、高さ50 mmのカーボン端子6を放射状に8個並べて使用した。そして、各カーボン端子6 が導通板5に密着するように、カーボン端子6を押圧付勢する押圧体7を設けて いる。
【0020】 押圧体7は、支持架台2にブラケット10を固定し、更にこのブラケット10 に複数個の押圧用スプリング11を固定したものである。図示のブラケット10 は、スプリング11を配置する固定板10Aと、この固定板10Aを支持架台2 に高さ調整自在に連結する調整ボルト部10Bとから成る。そして、固定板10 Aの下面にスプリング11を配置し、このスプリング11とカーボン端子6との 間に銅板等の金属製端子13を介してカーボン端子6を押圧付勢している(図1 参照)。
【0021】 尚、カーボン端子6及び導通板5を保護するために、絶縁材で形成したカバー 等でそれぞれを被覆してもよい(図示せず)。
【0022】 本考案の使用方法は、このめっき槽1の上方に装着した支持架台2にロールP を回転自在に支承して、めっき槽1内のロールPを回転させながらめっきするも のである。実施例では、前記装置で説明したモーター9の回転で回転軸4及びロ ールPを回転させると同時に、カーボン端子6と導通板5とを介して導通したロ ールPに陰極をつなぎ電流を流すものである。
【0023】
【表1】 表1は、FCD(球状化黒鉛鋳鉄)300 φ×1200のロールPを、本考案装置に よってめっきした際の各部のめっきの膜厚を示すものである。このデータは、図 4に示すロールの各部の位置に対応している。このデータによると、めっきは50 μ〜54μの範囲内の精度で膜厚が形成されていることが示され、わずか4/1000mm 程度の誤差しか生じていないことがわかる。
【0024】
【考案の効果】
本考案は、上述の如く構成したことにより当初の目的を達成する。すなわち、 請求項1により、めっき槽内のロールを回転しながら通電するので、円筒度、円 芯度において均一で精密な厚みのめっきが可能になった。この結果、従来の硬質 クロムめっきにおいて厚みを均一にするために必要とされていた精密研磨工程が 一切不要になり、製品が完成するまでの時間を著しく短縮すると共に、製造コス トを大幅に低減することに成功した。
【0025】 また、ロールPの回転に伴ってめっき加工面から水素ガスが引き離されるので ピンホール等の発生を防止し、耐蝕性にも優れためっきを施すことができる。
【0026】 更に、請求項2、3に記載のカーボン端子6と、これを押圧する押圧体7とに より、回転するロールPに安定した状態で長時間通電することが可能になった。
【0027】 そして、請求項4の回転ギヤ8により、ロールPを確実に支承しながら回転さ せることができる。
【0028】 このように、本考案によると、均一で精密な厚みのめっきが可能になり、めっ きの後の精密研磨工程を不要にして製品が完成するまでの時間を著しく短縮する と共に、製造コストを大幅に低減するなどといった産業上有益な種々の効果を奏 するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のめっき装置を示す概略側面図。
【図2】本考案のカーボン端子を示す底面図。
【図3】本考案の接続治具を示す平面図。
【図4】表1で示すデータを計測したロールを示し
(イ)は正面図、(ロ)は側面図。
【符号の説明】
P ロール P1 軸部 1 めっき槽 2 支持架台 3 連結体 3A 接続治具 3Aa 挿通孔 3Ab ボルト挿通孔 3B 固定体 4 回転軸 5 導通板 6 カーボン端子 7 押圧体 8 回転ギヤ 9 モーター 10 ブラケット 10A 固定板 10B 調整ボルト部 11 スプリング 12 絶縁体 13 金属製端子
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月9日(1999.8.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質クロムめっき装置において、ロール
    を垂直に浸漬するめっき槽を設け、このめっき槽の上方
    に支持架台を装着し、ロールの上端に着脱自在に連結す
    る導電性材の連結体と、この連結体の上部に接続されて
    ロールを懸吊支持する導電性材の回転軸とを支持架台に
    回転自在に支承し、回転軸の上端に固定した円板状の導
    通板に複数個のカーボン端子を圧接し、めっき槽内のロ
    ールを回転しながら通電することを特徴とする縦型ロー
    ル用硬質クロムめっき装置。
  2. 【請求項2】 前記カーボン端子は、夫々ブロック状を
    成して導通板の上面に放射状に配設され、各カーボン端
    子夫々に通電すると共に、各カーボン端子を導通板の上
    面に押圧せしめる押圧体を支持架台に装着した請求項1
    記載の縦型ロール用硬質クロムめっき装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧体は、支持架台に固定したブラ
    ケットと、このブラケットに固定した複数個の押圧用ス
    プリングとから成り、各スプリングで各カーボン端子を
    押圧する請求項1又は2記載の縦型ロール用硬質クロム
    めっき装置。
  4. 【請求項4】 前記回転軸は、回転軸に周設された回転
    ギヤを介してモーターで回転する請求項1乃至3いずれ
    か記載の縦型ロール用硬質クロムめっき装置。
JP1999004244U 1999-06-14 1999-06-14 縦型ロ―ル用硬質クロムめっき装置 Expired - Lifetime JP3064854U (ja)

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