JP3064456U - 緩み止め機能付木ねじ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 簡単な構造で製造が容易であり、しか
も、ねじ込み作業が容易な上に、締付け後、緩みが生じ
ない緩み止め機能を有する新たな構造を付与した木ねじ
を提供すること。 【解決手段】 先細状のねじ本体１の外面にねじ込み用
の螺旋凸条2aによる螺糸部２を設けると共に、前記凸条
2aによる螺糸部２の谷に、緩み止め機能を果す凹部の溝
3aを、前記螺旋凸条2aと逆ねじをなす螺旋状３に設け
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主として木材やプラスチック材にねじ込む木ねじであって、ねじ止 め後、緩みが生じない緩み止め機能付木ねじに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

緩み止め機能付木ねじについては、従来、多数の提案がなされているが、それ らは製造に手数が掛かって高価につくものが多かったり、実際のねじ込みに際し て作業性の悪いものが多かった。

【０００３】 この点に鑑み、本出願人は登録実用新案第３０１０４８５号により新たな緩み 止め機能付きの木ねじの提案をした。提案した木ねじは、従来品の問題点を殆ん ど解決できる性能のものであったが、製造技術上、解決すべき点のあることも判 った。即ち、ねじに突設した螺旋状をなす突子の成形が容易でないという点であ る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記の問題点に鑑み、簡単な構造で製造が容易であり、しかも、ね じ込み作業が容易な上に、締付け後、緩みが生じない緩み止め機能を有する新た な構造を付与した木ねじを提供することを、その課題とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記課題を解決することを目的としてなされたもので、その木ねじの 構成は、先細状のねじ本体の外面にねじ込み用の螺旋凸条による螺糸部を設ける と共に、前記凸条による螺糸部の谷に、緩み止め機能を果す凹部を、前記螺旋凸 条と逆ねじをなす螺旋状に設けたことを特徴とするものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】 本考案木ねじは、そのねじ本体に設けられたねじ込み用の螺旋凸条による螺糸 部の谷に、緩み止めとして機能する凹部を、前記螺旋凸条とは逆ねじになる螺旋 状に設けたので、ねじ込んだ後に、逆ねじ螺旋状に形成された凹部に木肉が食い 込み、かつ、この木肉の前記凹部への食い込みが逆ねじ作用をするので、ねじ込 んだ木ねじは、凡そ緩むおそれがない。

【０００７】 上記作用する本考案木ねじの実施例を図を参照しつつ説明する。図１は本考案 木ねじの一例の正面図、図２は図１の木ねじのＡ−Ａ矢視図である。

【０００８】 図１において、１は先細状に形成した木ねじ本体、２は該本体１の外周面に形 成したねじ込み用の螺旋凸条2aによる螺糸部、2bは各凸条2aの間の谷部、３は緩 み止めの逆ねじ作用をするように、前記の各谷部2bに凹部を溝3aにより形成した 逆ねじ部、４はこのねじの頭部、５は頭部４の上面に形成したねじ込み用ビット の嵌合溝で、以上により本考案木ねじの一例を構成する。尚、前記溝５はプラス 型でもマイナス型でもよい。本考案において、上記凹部は、窪みを並べて形成す ることもある。

【０００９】 本考案木ねじは、例えばこれを木材にねじ込むとき、まず、螺糸部２の先端を 木材のねじ込みたい箇所に当てがい、溝５にドライバ等の締付具のビットを嵌め 込んでねじ込みを行う。このねじ込み操作は、従来の木ねじと同一である。本考 案木ねじは、前記螺糸部２の凸条2aによる木材へのねじ込みが終わると、螺糸部 ２の谷2bに逆ねじ状に凹設された緩み止め作用をする逆ねじ部３の各凹部の溝3a に、上記のねじ込み操作により、木材中に進入した木ねじによって拡開された当 該木材の木肉がその復元力によって入り込む。前記の各凹部の溝3aは逆ねじの傾 きを付与した螺旋状に形成され、かつ、各溝3aが木肉で埋められるので、木肉が 食い込んだ前記逆ねじの各溝3aの作用によって、本考案木ねじは、ねじ込み後に 緩みが生じるおそれは、およそ皆無である。この点は、溝3aに代え、窪みを逆ね じ状に並べた木ねじにおいても同様である。

【００１０】 尚、上記実施例においては、本考案木ねじを木材にねじ込む例について述べた が、本考案木ねじはプラスチック材、木質材とプラスチック材の合成材など、木 ねじが使用できる材料へのねじ込みに適用しても、前記の木材へのねじ込みの場 合と同等の効果が得られる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案木ねじは上述のとおりであって、先細状のねじ本体の外面にねじ込み用 の螺旋凸条による螺糸部を設けると共に、前記凸条螺子部の谷に緩み止め機能を 果す凹部を、前記螺旋凸条と逆ねじをなす螺旋状に設けて木ねじに形成したから 、この木ねじを木材にねじ込んで締付けると、その後の木肉の復元力により、逆 ねじ状に設けられた凹溝に木肉が食い込むので、緩みが生じて脱落するおそれは なくなる。また、本考案木ねじは、そのねじ込み作業も通常の木ねじと殆んど同 様に簡易に行うことができ、更に、構造も簡単であるから、容易且つ低廉に作製 提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案木ねじの一例の正面図。

【図２】図１のＡ−Ａ矢視図。 １ 木ねじ本体 ２ 螺糸部 2a 螺旋凸条 2b 凸条間の谷部 ３ 逆ねじ部 3a 凹部の溝 ４ 頭部 ５ 嵌合溝

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 先細状のねじ本体の外面にねじ込み用の
   螺旋凸条による螺糸部を設けると共に、前記凸条による
   螺糸部の谷に、緩み止め機能を果す凹部を、前記螺旋凸
   条と逆ねじをなす螺旋状に設けたことを特徴とする緩み
   止め機能付木ねじ。
2. 【請求項２】 凹部は、複数の窪みを並べて形成した請
   求項１の緩み止め機能付木ねじ。