JP3062584U - 伸縮性織編物 - Google Patents

伸縮性織編物

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JP1999001989U
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Inventor
淳一 市川
幹雄 河合
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帝人テクロス株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 はり、腰やプリーツの保持性に優れ、良好な
伸長弾性回復性能を呈する上、製織性にも優れた伸縮性
織編物を提供する。 【解決手段】 その任意の断面において、伸縮性の長繊
維を偏芯状態で含む複合紡績糸から主として構成される
織編物であって、該織編物の伸長弾性回復率が40%以
上である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、良好な伸長弾性回復率を呈する伸縮性織編物に関するものであり、 さらに詳しくは、伸縮性の長繊維を偏芯状態で含む複合紡績糸から主として構成 される伸縮性織編物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
布帛を構成する糸条として伸縮性の長繊維と紡績糸との複合糸を使用し、布帛 に紡績糸様の風合と伸縮性とを同時に付与することは良く知られている。例えば 、伸縮性の長繊維と紡績糸との交撚糸などがその代表例である。
【0003】 しかしながら、上記の交撚糸は、その構造上、伸縮性長繊維の有する伸縮性能 が充分に発現せず、従って、該交撚糸から構成される布帛は伸縮性能に劣る上、 伸縮性の長繊維と紡績糸との染着差に起因する外観の斑が発生するという欠点を 有している。
【0004】 このような欠点を改良するため、走行中のスライバーに、伸縮性の長繊維を伸 長した状態で混合させた後、加撚して得たいわゆるコアスパン糸を使用すること も知られている。該コアスパン糸は良好な伸縮性能を示し、伸縮性の長繊維が複 合糸の芯部に配置されているため外観の斑が発生しない一方、はり、腰が弱く、 プリーツの保持性に劣る上、製織性が不良であるという欠点がある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の目的は上記従来技術の有する問題点を解消し、はり、腰やプリーツの 保持性に優れ、良好な伸長弾性回復性能を呈する上、製織性にも優れた伸縮性織 編物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本考案者らは上記目的を達成するために鋭意検討した結果、走行中のスライバ ーに、伸縮性の長繊維を伸長した状態で偏芯混合させた後、織編物中で弾性回復 させるとき、所望の織編物が得られることを究明した。
【0007】 かくして本考案によれば、その任意の断面において、伸縮性の長繊維を偏芯状 態で含む複合紡績糸から主として構成される織編物であって、該織編物の伸長弾 性回復率が40%以上であることを特徴とする伸縮性織編物が提供される。
【0008】
【考案の実施の形態】
本考案で使用する伸縮性の長繊維とは、ポリウレタン(スパンデックス)糸な ど、少なくとも400%以上の伸度を有する長繊維を言う。また、該伸縮性の長 繊維と混合する紡績糸を構成する繊維としては、天然繊維、合成繊維或いは再生 繊維等任意の繊維が使用できるが、風合の点からは羊毛、物性の点からはポリエ ステル繊維が好ましく例示される。
【0009】 そして、本考案の織編物を得るには、先ず紡績糸の製造工程において、走行中 のスライバーに伸縮性の長繊維を伸長した状態で偏芯混合させた後、加撚して複 合紡績糸を得る。
【0010】 この際、伸縮性の長繊維の伸長率は100〜300%であることが好ましい。 また、偏芯混合の方法としては、精紡工程のフロントローラーの手前で伸縮性の 長繊維を2本の粗糸のうちの1本に重ね合わせ、該2本の粗糸をフロントローラ ーで送り出すと共に加撚する方法などが例示される。
【0011】 伸縮性の長繊維を偏芯させずに混合させた場合は、織編物に伸長弾性回復性能 を付与することはできるが、後述のプリーツ保持性が劣る。
【0012】 得られた複合紡績糸中に占める、伸縮性の長繊維の比率は5〜15重量%であ ることが好ましい。該比率が5重量%未満の場合は、得られる織編物に充分な伸 長弾性回復性能が付与できず、一方該比率が15重量を越える場合は、伸縮性の 長繊維の目むき(伸縮性の長繊維が透けて見える現象)が発生する場合がある。
【0013】 次いで、上記複合紡績糸は、そのカバーファクターCFが7〜11となるよう に任意の組織に製編織される。この際、上記複合紡績糸を経糸に使用した場合は 経糸(編物の場合はウエール方向)のカバーファクターが、また、上記複合紡績 糸を緯糸に使用した場合は緯糸(編物の場合はコース方向)のカバーファクター が上記範囲を満足すれば良い。
【0014】 ここで、カバーファクターCFとは、下記式で表される値である。
【0015】
【数2】
【0016】 本考案においては、さらに上記織編物を60〜180℃、好ましくは150〜 180℃の温度で加熱収縮させる。この加熱収縮により、伸長状態で複合紡績糸 に混合されていた伸縮性の長繊維が弾性回復し、織編物に良好な伸長弾性回復性 能が付与されるのである。
【0017】 上記の加熱収縮は、乾熱或いは湿熱のいずれの状態で実施しても良く、ピンテ ンターなどの従来公知の加熱手段が任意に採用できる。
【0018】 上記加熱収縮の温度が60℃未満の場合は、織編物が充分に収縮せず、得られ る織編物の伸長弾性回復性能が低下する場合があり、一方、加熱収縮温度が18 0℃を越える場合は、織編物が収縮し過ぎて得られる織編物の風合が硬化したり 、織編物の物性が低下する場合がある。
【0019】 上記の加熱収縮に際しては、下記式で定義するカバーファクターの変化率ΔC Fが10〜60%であることが好ましい。
【0020】
【数3】
【0021】 該変化率ΔCFが10%未満の場合は、織編物が充分に収縮せず、得られる織 編物の伸長弾性回復性能が低下する場合があり、一方、該変化率ΔCFが60% を越える場合は、織編物が収縮し過ぎて、得られる織編物の風合が硬化する場合 がある。
【0022】 かくして得られた織編物は40%以上の伸長弾性回復率を示すことが必要であ る。該伸長弾性回復率が40%未満の場合は、織編物に良好な伸長弾性回復性能 を付与することができない。
【0023】 また、得られた織編物のプリーツ保持性は60%以上であることが好ましい。 該プリーツ保持性が60%未満の場合は、プリーツの保持性に劣る場合がある。
【0024】
【実施例】
以下、本考案を実施例によりさらに詳細に説明する。尚、実施例中で用いた物 性は下記の方法により測定した。
【0025】 (1)伸長弾性回復率 織編物から5cm×30cmの試験片を採取し、自記記録装置付き引張試験機 を用い、つかみ間隔が20cmになるように試験片をつかみ、引張速度2cm/ minで原長に対して1%を伸ばした後、同速度でもとの位置まで戻す。これを 原長の3、5%と順次行って荷重−伸長曲線を描き、5%伸長後もとの位置まで 戻ったときの残留伸度L’から下記式により伸長時の回復率を求める。尚、測定 は3回実施し、その平均値で表す。
【0026】
【数4】
【0027】 (2)プリーツ保持性 織編物のプリーツ保持性をJIS 1060に従って測定した。
【0028】 (3)織編物の外観 伸縮性の長繊維の目むき及び該長繊維と紡績糸との染着差に起因する外観の斑 を熟練者5人により官能判定し、◎(極めて良好)、○(良好)、△(やや不良 )及び×(不良)の4段階で評価した。
【0029】 (4)織編物の風合 織編物のはり、腰及び表面タッチを熟練者5人により官能判定し、◎(極めて 良好)、○(良好)、△(やや不良)及び×(不良)の4段階で評価した。
【0030】 (5)製職性 150cm幅の平織物を50m連続して製職(運転時間約30時間)した際の 製職性を、◎(停台なし)、○(わずかに停台あり)、△(停台あり)及び×( 停台多発)の4段階で評価した。
【0031】 [実施例1] 単繊維デニールが2.5デニール、繊維長が64〜89mmのポリエチレンテ レフタレート短繊維50重量%と羊毛50重量%とを混紡した、重量が0.35 g/mの粗糸2本を、リング精紡機の粗糸供給部に供給し、25倍のドラフト倍 率でドラフトした後、精紡用フロントローラーに供給した。
【0032】 別に準備した全繊度20デニールのポリウレタン長繊維を、300%伸長させ た状態でフロントローラーに供給された2本の粗糸のうちの1本に重ね合わせ、 該2本の粗糸をフロントローラーで送り出すと共に、S 740t/mの撚数で 加撚して32番手の複合紡績糸を得た。該複合紡績糸はその任意の断面において 、図1に示す如く伸縮性の長繊維1を偏芯状態で含むものであった。
【0033】 次に、上記複合紡績糸を経糸及び緯糸に使用して、経糸密度50本/インチ( カバーファクターは8.8)、緯糸密度48本/インチ(カバーファクターは8 .5)の平織物を製織した。
【0034】 得られた織物を常法により精練、染色した後、ピンテンターを用いて165℃ で5分間加熱収縮させ、経糸密度66本/インチ(カバーファクターは11.7 )、緯糸密度60本/インチ(カバーファクターは10.6)の平織物を得た。 得られた織物のカバーファクター変化率ΔCFは、経糸が33%、緯糸が25% であった。 得られた織物の物性を表1に示す。
【0035】 [比較例1] 実施例1において、重量が0.70g/mの粗糸1本を使用し、ポリウレタン 長繊維をフロントローラーに供給された1本の粗糸に重ね合わせた以外は実施例 1と同様に実施した。
【0036】 得られた複合紡績糸はその任意の断面において、図2に示す如く伸縮性の長繊 維1が中心部に配置されたものであり、得られた平織物の経糸密度は60本/イ ンチ(カバーファクターは10.6)、緯糸密度は52本/インチ(カバーファ クターは9.2)で、カバーファクター変化率ΔCFは、経糸が20%、緯糸が 8%であった。 得られた織物の物性を表1に示す。
【0037】 [比較例2] 単繊維デニールが2.5デニール、繊維長が64〜89mmのポリエチレンテ レフタレート短繊維50重量%と羊毛50重量%とを常法により混紡して得た6 4番手の紡績糸2本と、300%伸長させた全繊度20デニールのポリウレタン 長繊維とを、S 560t/mの撚数で交撚して交撚糸を得た。
【0038】 次に、上記交撚糸を経糸及び緯糸に使用して、経糸密度50本/インチ(カバ ーファクターは8.8)、緯糸密度48本/インチ(カバーファクターは8.5 )の平織物を製織した。
【0039】 得られた織物を常法により精練、染色した後、ピンテンターを用いて165℃ で5分間加熱収縮させ、経糸密度54本/インチ(カバーファクターは9.5) 、緯糸密度52本/インチ(カバーファクターは9.2)の平織物を得た。得ら れた織物のカバーファクター変化率ΔCFは、経糸が8%、緯糸が8%であった 。 得られた織物の物性を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【考案の効果】
本考案によれば、はり、腰やプリーツの保持性に優れ、良好な伸長弾性回復性 能を呈する伸縮性織編物が容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の複合紡績糸の断面図。
【図2】従来の複合紡績糸の断面図。
【符号の説明】
1 伸縮性長繊維 2 複合紡績糸

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その任意の断面において、伸縮性の長繊
    維を偏芯状態で含む複合紡績糸から主として構成される
    織編物であって、該織編物の伸長弾性回復率が40%以
    上であることを特徴とする伸縮性織編物。
  2. 【請求項2】 伸縮性の長繊維がポリウレタンである請
    求項1記載の伸縮性織編物。
  3. 【請求項3】 織編物のプリーツ保持性が60%以上で
    ある請求項1又は2記載の伸縮性織編物。
  4. 【請求項4】 織編物が60〜180℃で加熱収縮され
    た織編物である請求項1、2又は3記載の伸縮性織編
    物。
  5. 【請求項5】 下記式で定義する加熱収縮前後のカバー
    ファクターの変化率ΔCFが10〜60%である請求項
    4記載の伸縮性織編物。 【数1】
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