JP3061327B2 - 自動車用ファスナー及びその製造方法 - Google Patents

自動車用ファスナー及びその製造方法

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JP3061327B2
JP3061327B2 JP4196028A JP19602892A JP3061327B2 JP 3061327 B2 JP3061327 B2 JP 3061327B2 JP 4196028 A JP4196028 A JP 4196028A JP 19602892 A JP19602892 A JP 19602892A JP 3061327 B2 JP3061327 B2 JP 3061327B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のウインドガラ
スの周縁部に沿って装着されるウインドモールディング
係止するための自動車用ファスナー及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車体パネルの窓開口部に取り付
けられたウインドガラスの周縁部には、ウインドモール
ディングが装着されている。具体的には、ウインドガラ
スの周縁と車体パネルの窓開口部の開口縁との間に、連
続長尺状の隙間が形成されており、この隙間内に、長尺
部材からなるウインドモールディングが嵌挿されるこ
とによってシール及び装飾が行われている。このような
ウインドモールディングには、車体パネル側に固定され
たファスナーを介して装着されるものがある。ファスナ
ーには、車体パネル側に固定される本体部が設けられて
いるとともに、この本体部に、ウインドモールディング
の一部を係止する係止部が設けられている。
【0003】このような自動車用ファスナーにおいて、
例えば実開昭63−182915号公報に記載されてい
るように、ルーフパネル上に滴下しウインドガラス表面
上に流出しようとする雨水を堰き止めるべく、アッパー
相当部分に排水用の樋溝を凹溝状に形成するようにした
ものが従来から提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところがこの排水用の
樋溝を備えた従来のファスナーでは、樋溝を形成する部
位が、本体とは別個の部材により構成されており、モー
ルディングの長手方向において樋溝を有する部分と、樋
溝を有しない部分とを連続一体化させるようにファスナ
ーの全長を形成する必要がある場合には所定の接続工程
を要しているが、ファスナーの全長を複数部品の組合せ
から構成して接続を行うと、接続部位において意匠性が
低下されてしまうという問題が生じる上に、製造工程数
が増大して生産性の低下を招来するという問題を招来す
る。なお上述した実開昭63−182915号公報等に
は、接続部位の処理をいかに行うかについての記載はな
い。
【0005】本発明は、良好な堰き止め機能を有する排
水用の樋溝を一部に備えたファスナーの樋溝を有する部
分と、樋溝を有しない部分との接続部位における意匠性
及び機能性の双方を高めることができるようにした自動
車用ファスナー、及びその自動車用ファスナーを全長に
わたって一連一体に容易に連続成形することができるよ
うにした自動車用ファスナー製造方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明にかかる自動車用ファスナーは、車体パネルの窓
枠開口部に固着されたウインドガラスの周縁部に沿って
装着されるウインドモールディングを係止するものであ
って、上記ウインドガラスの周縁部と前記車体パネルの
窓枠開口部の内周縁部との間に形成された隙間内に介挿
されて車体パネル側に固定される本体部と、この本体部
に、上記ウインドモールディングの一部を係止するよう
に設けられた係止部とを備えた自動車用ファスナーにお
いて、前記係止部が、全長にわたって一定の横断面形状
を有するとともに、本体部が、長手方向の一部分に異な
る横断面形状を有する一連一体の長尺状部材からなるも
のであって、上記本体部における異形の横断面部分は、
前記車体パネルの窓枠開口部の内周縁部に面する外周側
面と、前記ウインドガラス側の内周側壁面との間で厚
肉化するように膨出した厚肉部分を備え、かつこの本体
部の膨出厚肉部分には、車体パネル側から流下する雨水
を堰き止める樋溝が車外側に開口するように凹設されて
いる構成になされている。
【0007】また本発明にかかるファスナーの製造方法
は、ウインドモールディング係止用の係止部を、車体パ
ネル固定される本体部に設けたファスナーを、押出成
形装置のダイの仕切辺により画成される押出成形口を通
して押出成形するようにしたファスナーの製造方法にお
いて、上記ファスナーの本体部及び係止部の横断面形状
に相当する押出成形口を、複数のダイの各仕切辺によっ
て画成しつつ、ファスナーの全長を一連一体に押出成形
するものであって、上記複数のダイの各仕切辺のうちの
係止部に相当する部位により画成される押出成形口を、
一定の外郭形状に維持しつつ押出を行うことによって、
上記係止部をファスナー全長にわたって一定の横断面形
状にて押出成形するとともに、前記複数のダイの各仕切
辺のうち本体部の一側壁に相当する部位を、他側壁に相
当する部位に対し離間・近接させることによって、本体
部に相当する押出成形口を拡張・縮小しつつ押出成形を
行い、上記本体部の長手方向における一部分に、異なる
横断面形状の膨出厚肉部分を成形し、かつその本体部の
膨出厚肉部分を成形するように画成された押出成形口内
に、他のダイの仕切辺を進入させることによって一部を
遮蔽しつつ押出を行うことによって、上記本体部の膨出
厚肉部分に、雨水を堰き止める樋溝を車外側に開口する
ように凹設する構成になされている。
【0008】
【作用】このような構成を有する本発明にかかる自動車
用ファスナーは、樋溝を有する部分と樋溝を有しない部
分との間において、膨出厚肉部分の肉厚が増減すること
により連続一体化されており、良好な意匠性を有してい
るとともに、上記膨出厚肉部分に対して樋溝が形成され
ていることによって、小型の横断面積を有するファスナ
ーに対して、十分な大きさで好適な堰止め機能を有する
高機能な樋溝が効率的に設けられている。 さらに、本発
明にかかる自動車用ファスナーの製造方法においては、
複数のダイの各仕切片により画成される押出成形口の開
口面積が拡張・縮小され、押出成形口の拡張時に、ファ
スナーの一部に膨出厚肉部分が成形されるとともに、上
記ダイの各仕切片により画成される押出成形口の拡張領
域内に、他のダイが挿入されて遮蔽が行われることによ
って、上記膨出厚肉部分に対して樋溝が凹設されるよう
になっている。したがって好適な堰止め機能を有する樋
溝を備えたファスナーが一連に成形される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1ないし図5に示されているように、自
動車のリア側ウインドガラス1の周縁部には、長尺状の
押出部材からなるウインドモールディング2が、ファス
ナー6を介して装着されている。ウインドモールディン
グ2及びファスナー6は、前記ウインドガラス1の上縁
部とルーフパネル3との間の隙間に装着されたアッパー
モールディング2U及びアッパーファスナー6Uと、ウ
インドガラス1の両側縁部とリアピラーパネル4との間
の隙間に装着されたサイドモールディング2S及びサイ
ドファスナー6Sと、ウインドガラス1の下縁部とトラ
ンクリッドパネル5のガラス下縁部との間の隙間に装着
されたロアーモールディング2L及びロアーファスナー
6Lと、これら各モールディング及びファスナー間にお
ける角部に湾曲して配置されたコーナーモールディング
2C及びコーナーファスナー6Cとを有している。この
ようなウインドモールディング2及びファスナー6は、
ゴム、合成樹脂等の弾性材料を後述する成形装置によっ
て長尺帯状に一連に押出成形してなるものであり、上記
各モールディング2U,2C,2S,2C,2L及びフ
ァスナー6U,6C,6S,6C,6Lは、一体連続的
に押出成形されている。
【0010】一方、ルーフパネル3及びリアピラーパネ
ル4に設けられたガラス取付用開口部の内周縁部は、ウ
インドガラス1を受け入れるように室内側に向かって階
段状に折り曲げられており、傾斜壁3a,4aを介して
フランジ部3b,4bが設けられている。上記傾斜壁3
a,4aの立上り高さは全周にわたって略均一になされ
ているが、図4に示されたサイド部でほぼ垂直状に立設
されている傾斜壁4aは、図3に示されたコーナー部に
おいて外周方向にやや傾斜してウインドガラス1との間
の隙間が拡大しているとともに、図2に示されたアッパ
ー部においてさらに外周方向に傾斜してウインドガラス
1との間の隙間が拡大している。
【0011】上記車体パネル3,4のフランジ部3b,
4b上には、ダムラバー7が固着されているとともに、
このダムラバー7の外周側に、接着剤8が押出によって
充填されており、上記ダムラバー6上に載置されたウイ
ンドガラス1は、接着剤8によって全周略均一の高さに
固着されている。そしてこのウインドガラス1の外周端
縁部と、前記車体パネル3,4の傾斜壁3a,4aとの
間に形成された隙間内に、上述したウインドモールディ
ング2及びファスナー6が装着されている。
【0012】ファスナー6は、上記車体パネル3,4の
フランジ部3b,4b上に載置され固定された本体部6
1と、この本体部61の側壁に設けられてウインドモー
ルディング2の一部を挾持する係止部62とを備えてい
る。上記本体部61は、車体パネル3,4のフランジ部
3b,4b上から傾斜壁3a,4aに沿って車外側(図
示上方側)に延出されており、当該本体部61の外周側
壁面が、両面テープ9によって傾斜壁3a,4a側に固
着されている。この本体部61の略中央部分には、金属
薄箔芯金63が埋設されているとともに、本体部61の
車外側端(図示上端)部分には、車体パネル3,4の車
外側面上に弾接するリップ状の装飾部64が設けられて
いる。
【0013】また上記本体部61は、基本的には全周同
一の横断面形状になされているものであるが、コーナー
部からアッパー部にかけては、異なる横断面形状に成形
されている。すなわちコーナーファスナー6Cからアッ
パーファスナー6Uにかけての本体部61は、前述した
車体パネル3,4の内周縁部に相当する傾斜壁3a,4
aが外周側に徐々に傾斜してウインドガラス1との間の
隙間が拡大していくのに伴って、当該本体部61の上記
傾斜壁3a,4aに面する外周側壁面が、外周側に倒れ
込むように膨出されており、その外周側への膨出によっ
上記本体部61の外周側壁面と内周側壁面との間で
肉化が行われている。この本体部61における外周側へ
の膨出厚肉部分は、略扇型の横断面形状を有しており、
アッパーファスナー6Uの全長にわたって均一な横断面
形状に成形されている。
【0014】さらにこのアッパーファスナー6Uの本体
部61に設けられた膨出厚肉部分には、ルーフパネル3
から流下する雨水を堰き止めるための樋溝10が、車外
に開口するように掘り込むことにより凹設されてい
る。この樋溝10は、上記膨出厚肉部分の横断面形状と
相似の扇型形状を有しており、膨出厚肉部分の肉厚に比
例した大きさに設定されている。すなわちこの樋溝10
は、アッパーファスナー6Uの全長にわたって均一な横
断面形状にて設けられているとともに、コーナーファス
ナー6Cにおいて次第に縮小され、途中部分で消失され
ている。
【0015】一方、ファスナー6の係止部62は、全長
にわたって略一定の横断面形状を有しており、上記本体
部61の内周側壁面からやや離して平行に立設された突
片62aを備えている。この突片62aと本体部61の
内周側壁面との間には、横断面略U字状の係止溝が車外
側に開放するように画成されており、この係止溝内に、
前記ウインドモールディング2の脚部21が車外側から
挿入され嵌合されている。このとき上記突片62aの上
端部分には、2段の矢先状部が設けられているととも
に、ウインドモールディング2の脚部21の下端部にも
同様の矢先状部が設けられており、これら両矢先状部が
嵌合されることによって、ウインドモールディング2の
脚部21が、ファスナー6の係止部62に挾持されるよ
うに構成されている。
【0016】ウインドモールディング2は、全長にわた
って略均一の横断面形状に成形されており、上記脚部2
1の車外側端部に、ウインドガラス1側に向かって延出
するリップ状部材からなる装飾部22が設けられてい
る。この装飾部22の内周側端縁部分は、ウインドガラ
ス1の車外側表面に弾接されている。
【0017】このようなウインドガラス1の車体側取付
構造においてルーフパネル3上に滴下した雨水は、ウイ
ンドガラス1の表面に流出しようとするとき、ファスナ
ー6の樋溝10によって堰き止められ、この樋溝10内
を通って所定の部位に排出されていく。
【0018】次に、上述したファスナー6を成形する装
置を説明する。図示を省略したコイラーから巻き出され
た金属薄箔芯金63は、フォーミングロール及び検出ロ
ールを通して押出用金型装置に供給され、樹脂と一体に
て上述した横断面形状に押出成形される。押し出された
モールディング素材は、冷却槽を通して引取機によって
切断装置に送り込まれ、そこで所定長さに切断が行われ
る。
【0019】上記押出用金型装置に設けられた成形金型
は、図6、図7及び図8に示されているように、合成樹
脂押出用の押出成形口を画成するための3つのダイを備
えている。これらのダイは、ファスナー押出方向(紙面
垂直方向)に並設された第1のダイ111と、第2のダ
イ112と、第3のダイ113とを有している。そのう
ち第1のダイ111は固定状態に設置されており、ファ
スナー6の外郭形状全体に対応する仕切辺111aを備
えている。そしてこの仕切辺111aにより画成される
押出形成口の本体部61に相当する部位は、特に図8に
示されているように、上述した膨出厚肉部分に対応する
最大開口形状に形成されている。
【0020】前記第2のダイ112及び第3のダイ11
3は、板状部材からそれぞれ形成されており、上記第1
のダイ111の仕切辺111aにより画成される押出形
成口の一部を遮蔽可能とするように、第1のダイ111
の前面上に移動可能に支持されている。まず第2のダイ
112は、扇型形状に形成されており、その扇形の半径
に相当する一辺部が、ファスナー6の本体部61の外周
側壁に相当する形状の仕切辺112aに形成されてい
る。この第2のダイ112の中心部分は、支点ピン11
2bによって回転自在に支持されているとともに、円弧
状の外周縁がガイド112cによって回転移動自在に支
持されている。そして上記支点ピン112bを中心にし
て第2のダイ112を回転させることによって、ファス
ナー6の本体部61の外周側壁に相当する仕切辺112
aと、本体部61の内周側壁に相当する前記第1のダイ
111の仕切辺111aとの間が、相互に離間・近接さ
れ、それにより本体部61に対応する押出成形口の開口
面積が変化されるように構成されている。
【0021】また上記第3のダイ113は、一対のガイ
ド113a,113aによって図示上下方向に平行移動
可能に支持された細長状に成形されており、当該第3の
ダイ113の図示下端部分に、前述したファスナー6の
樋溝10に対応する略三角形状の突状仕切片113bが
形成されている。この第3のダイ113の突状仕切片1
13bは、前記第1のダイ111の仕切辺111aと、
第2のダイ112の仕切辺112aとにより画成される
本体部61に対応する押出形成口内に進入可能に設けら
れている。またこの第3のダイ113の図示上側後端部
には、連接棒113cが連設されており、この連接棒1
13cが、回転運動を直線運動に変換する図示を省略し
た変換器を介して駆動モータに連結されている。そして
この駆動モータからの駆動力によって第3のダイ113
は、図6に示されたサイドファスナー形成位置と、図7
に示されたコーナーファスナー形成位置と、アッパーフ
ァスナー形成位置との間において、前記第2のダイ11
2の回転往復移動に連動して往復平行移動されるように
構成されている。
【0022】このようなファスナー成形装置によるファ
スナー6の成形方法の一実施例を説明する。ファスナー
6を成形するにあたっては、ロアーファスナー6Lの中
央部分から押出が開始され、ついでコーナーファスナー
6C、一方のサイドファスナー6S、上側のコーナーフ
ァスナー6C、アッパーファスナー6U、他方側のコー
ナーファスナー6C、サイドファスナー6S、下側のコ
ーナーファスナー6C、そしてロアーファスナー6Lの
順に、各ファスナー部が一連に押出成形され、最初と最
後のロアーファスナー6Lどうしは、略中央部分で熱溶
着等によって接着される。
【0023】サイドファスナー6Sを押出成形する際に
は、第1のダイ111に対して、第2のダイ112及び
第3のダイ113が、図6のように位置される。すなわ
ち第1のダイ111の仕切辺111aと、第2のダイ1
12の仕切辺112aとにより画成される本体部61に
対応する押出形成口が、幅狭の薄肉開口形状にセットさ
れ、その薄肉状の押出形成口内に、帯状の金属薄箔芯金
63が供給される。そして図4及び図5に示された横断
面形状のサイドファスナー6Sが押出成形されていく。
このとき本体部61は、薄肉状態にて得られるととも
に、樋溝10は成形されない。
【0024】一定の横断面形状でサイドファスナー6S
の所定長が押し出された後、コーナーファスナー6Cの
成形に移行するが、このとき第2のダイ112は、図7
に示されているように矢印方向に下降回動され始める。
これにより第1のダイ111の仕切辺111aと、第2
のダイ112の仕切辺112aとにより画成される本体
部61に対応する押出形成口は、徐々に開放されてい
き、それに伴って本体部61の肉厚が徐々に増大されて
いく。したがって図3及び図5に示されているように、
本体部61の膨出厚肉部分が形成されていく。このとき
本体部61の肉厚が増大されていくのに比例して、第3
のダイ113の突状仕切片113bは、図示矢印で示さ
れているように、図示下方向に前進されていく。
【0025】そして第3のダイ113の突状仕切片11
3bが、第1のダイ111の仕切辺111aと第2のダ
イ112の仕切辺112aとにより画成される本体部6
1に対応する押出形成口内に進入して遮蔽を開始する
と、そのときから本体部61の膨出厚肉部分に樋溝10
が成形され始める。そしてコーナーファスナー6Cの押
出成形が終了されたときには、図8のように第2のダイ
112の開度が最大になされ、ここから最大肉厚を有す
るアッパーファスナー6Uの成形が開始される。またこ
のとき第3のダイ113の突状仕切片113bは、上記
押出形成口に対して最大の進入状態となっており、これ
によって最大横断面積を有する樋溝10が、図2及び図
5に示されているようにアッパーファスナー6Uの本体
部61に対し成形される。以後、アッパーファスナー6
Uは、一定の横断面形状にて所定長にわたって押出成形
される。
【0026】アッパーファスナー6Uが一定長押出成形
されると、上述した手順とは逆にして、コーナーファス
ナー6C及びサイドファスナー6Sの成形が行われ、そ
の後にロアーファスナー6Lが一定の横断面形状にて押
出成形され、これにより一連のファスナー6が得られ
る。なお第3のダイ113の突状仕切片113bを鋭利
な形状とすれば、肉厚の比較的小さいコーナー部に対し
ても樋溝を穿設することが可能となる。
【0027】このように本実施例においては、ダイ11
1,112の各仕切片により画成される押出成形口の開
口面積が拡張されることによって、ファスナー6のアッ
パーファスナー6Uに膨出厚肉部分が成形されるととも
に、ダイ111,112の各仕切片により画成される押
出成形口の拡張領域内に、第3のダイ113が挿入され
て遮蔽が行われることによって、上記膨出厚肉部分に対
して樋溝10が凹設される。その結果、好適な堰止め機
能を有する樋溝10を備えたファスナー6が、切除等の
工程を付加することなく、押出のみによって一連に成形
される。
【0028】図9ないし図11に示された第2実施例に
かかるファスナー60は、前記第1実施例にかかるファ
スナー6とほぼ同様な構成を有している。本実施例にお
けるファスナー60の本体部601には、前記第1実施
例と同様な樋溝70が、横断面形状を変化させつつ凹設
されているとともに、ファスナー60の全長にわたって
一定の横断面形状に成形された係止部602には、本体
部601の内周側壁面上に形成された3段の矢先状部分
が設けられている。そしてこのファスナー60の係止部
602に、ウインドモールディング80の脚部端外周側
に設けられた弾性状リップ801の矢先状部が嵌合され
ることによって、ウインドモールディング80の脚部が
係止されるように構成されている。またウインドモール
ディング80の脚部端内周側には、ウインドガラス1の
周縁部に嵌合する支持片802が設けられている。この
ような第2実施例においても、前述した実施例と同様の
作用・効果を得ることができる。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように本発明にかかる自動車
用ファスナーは、樋溝を有する部分と樋溝を有しない部
分とを、膨出厚肉部分の肉厚の増減によって連続一体化
して良好な意匠性を得ているとともに、上記膨出厚肉部
分に樋溝を形成することによって、横断面積が小型のフ
ァスナーに対して、十分な大きさで好適な堰止め機能を
有する高機能な樋溝を設けるようにしたものであるか
ら、ファスナーの樋溝を有する部分と樋溝を有しない部
分との接続部位における意匠性及び機能性の双方を高め
ることができるという顕著な効果を奏する。 また、本発
明にかかる自動車用ファスナーの製造方法は、複数のダ
イの各仕切片により画成される押出成形口の開口面積を
拡張・縮小し、押出成形口の拡張によってファスナーの
一部に膨出厚肉部分を成形するとともに、その押出成形
口の拡張領域内に他のダイを挿入して遮蔽を行うことに
よって、上記膨出厚肉部分に対して樋溝を凹設するよう
にしたものであるから、好適な堰止め機能を有する樋溝
を備えたファスナー一連に成形することができ、生産
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるファスナーによりウ
インドモールディングを車体パネルに装着した状態を表
した自動車のリア側外観斜視説明図である。
【図2】図2中のII−II線に沿う横断面図である。
【図3】図2中の III−III 線に沿う横断面図である。
【図4】図2中のIV−IV線に沿う横断面図である。
【図5】図2ないし図4に表わされたファスナーを押出
成形した直後の状態を示した外観斜視説明図である。
【図6】図1ないし図5に表わされたファスナーの押出
成形金型の一例を表わした正面説明図である。
【図7】図6に表わされた押出成形金型の移動状態を表
わした正面図である。
【図8】図6に表わされた押出成形金型のさらなる移動
状態を表わした正面図である。
【図9】本発明の第2実施例におけるファスナーを表し
た図2相当の横断面図である。
【図10】図9に表されたファスナーの図3相当の横断
面図である。
【図11】図9に表されたファスナーの図4相当の横断
面図である。
【符号の説明】
1 リアウインドガラス 2 リアウインドモールディング 3,4,5 車体パネル 6,60 ファスナー 6U,60U アッパーファスナー 6S,60S サイドファスナー 6C,60C コーナーファスナー 61,601 本体部 62,602 係止部 10,70 樋溝 111 第1のダイ 112 第2ダイ 113 第3ダイ 111a,112a 押出仕切辺

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体パネル(3,4)の窓枠開口部に固
    着されたウインドガラス(1)の周縁部に沿って装着さ
    れるウインドモールディング(2)を係止するものであ
    って、 上記ウインドガラス(1)の周縁部と前記車体パネル
    (3,4)の窓枠開口部の内周縁部との間に形成された
    隙間内に介挿されて車体パネル(3,4)側に固定され
    る本体部(61)と、この本体部(61)に、上記ウイ
    ンドモールディング(2)の一部を係止するように設け
    られた係止部(62)とを備えた自動車用ファスナー
    (6)において、 前記係止部(62)が、全長にわたって一定の横断面形
    状を有するとともに、本体部(61)が、長手方向の一
    部分に異なる横断面形状を有する一連一体の長尺状部材
    からなるものであって、 上記本体部(61)における異形の横断面部分は、前記
    車体パネル(3,4)の窓枠開口部の内周縁部に面する
    外周側壁面と、前記ウインドガラス(1)側の内周側壁
    面との間で厚肉化するように膨出した厚肉部分を備え、 かつこの本体部(61)の膨出厚肉部分には、車体パネ
    ル(3,4)側から流下する雨水を堰き止める樋溝(1
    0)が車外側に開口するように凹設されていることを特
    徴とする自動車用ファスナー。
  2. 【請求項2】 ウインドモールディング(2)係止用の
    係止部(62)を、車体パネル(3,4)固定される
    本体部(61)に設けたファスナー(6)を、押出成形
    装置のダイ(111,112,113)の仕切辺(11
    1a,112a,113b)により画成される押出成形
    口を通して押出成形するようにしたファスナー(6)の
    製造方法において、 上記ファスナー(6)の本体部(61)及び係止部(6
    2)の横断面形状に相当する押出成形口を、複数のダイ
    (111,112,113)の各仕切辺(111a,1
    12a,113b)によって画成しつつ、ファスナー
    (6)の全長を一連一体に押出成形するものであって、 上記複数のダイ(111,112)の各仕切辺(111
    a,112a)のうちの係止部(62)に相当する部位
    により画成される押出成形口を、一定の外郭形状に維持
    しつつ押出を行うことによって、上記係止部(62)を
    ファスナー(6)全長にわたって一定の横断面形状にて
    押出成形するとともに、 前記複数のダイ(111,112)の各仕切辺(111
    a,112a)のうち本体部(61)の一側壁に相当す
    る部位を、他側壁に相当する部位に対し離間・近接させ
    ることによって、本体部(61)に相当する押出成形口
    を拡張・縮小しつつ押出成形を行い、上記本体部(6
    1)の長手方向における一部分に、異なる横断面形状の
    膨出厚肉部分を成形し、 かつその本体部(61)の膨出厚肉部分を成形するよう
    に画成された押出成形口内に、他のダイ(113)の仕
    切辺(113b)を進入させることによって一部を遮蔽
    しつつ押出を行うことによって、上記本体部(61)の
    膨出厚肉部分に、雨水を堰き止める樋溝(10)を車外
    側に開口するように凹設することを特徴とするファスナ
    ー(6)の製造方法。
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