JP3059156B1 - ガ―ドチップ付拡散符号のユ―ザ―タイミング検出装置およびスペクトラム拡散受信装置 - Google Patents

ガ―ドチップ付拡散符号のユ―ザ―タイミング検出装置およびスペクトラム拡散受信装置

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JP3059156B1
JP3059156B1 JP7274099A JP7274099A JP3059156B1 JP 3059156 B1 JP3059156 B1 JP 3059156B1 JP 7274099 A JP7274099 A JP 7274099A JP 7274099 A JP7274099 A JP 7274099A JP 3059156 B1 JP3059156 B1 JP 3059156B1
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哲生 上野
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Abstract

【要約】 【課題】 複数存在する各ユーザーのガードチップ付拡
散符号のユーザータイミング検出装置を提供する。 【解決手段】 止まり木信号は、極大点検出部10-1に入
力され、極大値を示すサンプル点の信号が抽出され、第
1のピークサーチ部10-2-1に入力される。第1のピーク
サーチ部10-2-1は、1シンボル長TSにおいてサンプル
値が最大値をとる信号点を探し出し、第1のユーザータ
イミング信号を出力する。第1の信号マスク部10-3-1
は、第1のユーザータイミング信号のサンプル時点を中
心に、一定幅をもつマスク部分だけ、極大点検出部10-1
の出力を抜き取った出力信号を出力する。以降、同様の
処理を行い、最後に第Nのピークサーチ部10-2-Nでは、
第Nのユーザータイミング信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のユーザーの
存在を前提としたCDMAにおける、ガードチップ付拡
散符号の先頭タイミングの検出に関するものである。ガ
ードチップ付拡散符号とは、元となる拡散符号の先頭お
よび後尾の所定数のチップと同じ符号列が、それぞれガ
ードチップとして、前記元となる拡散符号の後尾および
先頭に付加されたものである。その一例としての、巡回
シフトされた拡張型拡散符号系列は、複数の低速送信信
号のそれぞれをスペクトラム拡散して符号多重送信する
のに用いられる。
【0002】
【従来の技術】移動通信において、数Mbpsの高速伝
送を実現するために、送信信号をマルチパスフェージン
グの影響が少ない複数の低速信号に分割し、各低速信号
を、ある1つの符号から作られる相互に直交する異なる
拡散符号で拡散伝送する方式が、「直交コモンコードに
よる符号分割多重並列伝送方式を用いた高速ディジタル
陸上移動通信システム」(原田 他、信学技報RCS95-13
3)、「スペクトル拡散を用いた高速マルチメディア無
線通信に対する将来展望と技術課題―通信総研における
研究開発事例に基づいて―」(原田、信学技報SST98-4
3)等で提案されている。このスペクトラム拡散多重伝
送方式においては、巡回拡張型拡散系列符号が使用され
ている。後者には、本発明に関係する初期同期を行う原
理について述べられている。
【0003】図8は、ガードチップ付拡散符号の一例と
しての巡回拡張型拡散系列符号の説明図である。同図
中、code#0〜code#9は、並列伝送する低速信号のそれぞ
れを拡散するための巡回シフトされた巡回拡張型拡散系
列符号の1ビット(1シンボル)期間を示し、複数のチ
ップからなる。
【0004】まず、code#0を例にとって説明する。図
中、(イ)の部分は既知の拡散符号であり、(ア)はそ
の先頭のチップを示している。巡回拡張型拡散符号は、
この(イ)で示す既知の拡散符号を元に生成される。巡
回拡張型拡散符号においては、既知の拡散符号として、
M系列符号に直流バイアスを加えることにより自己相関
関数のピーク以外の部分が0となる変形M系列符号を用
いている。しかし、ガードチップ付拡散符号としては、
変形M系列符号に限らず、M系列符号、直交Gold符
号などであってもよい。
【0005】(イ)で示す既知の拡散符号の先頭のg0
チップ(ウ)と、後尾のg1チップ(エ)とを、それぞ
れガードチップとする。既知の拡散符号の先頭(ウ)の
部分と同じ符号列をその後尾(オ)の部分に、既知の拡
散符号の後尾(エ)の部分と同じ符号列をその先頭
(カ)の部分に配置することにより、1個の巡回拡張型
拡散符号が生成される。例えば、元となる拡散符号は3
1チップであり、g0=g1=2である。
【0006】この巡回拡張型拡散符号で拡散されたデー
タシンボルは、受信側で、元となった拡散符号(図中
(イ)の部分)を用いて逆拡散してやれば、元となった
符号開始点(ア)と、受信側で逆拡散に用いる符号の先
頭が一致した時に自己相関値がピーク値をとる。また、
変形M系列符号を元にした巡回拡張型拡散符号は、ピー
ク値以外の部分の値が0であるため気にならないが、そ
の他のM系列符号やGold符号を元にした場合には以
下の特徴をもつ。すなわち、お互いの符号がガードチッ
プ長ずれた時の相関値は、データシンボルの極性によら
ず一定であり、前後のデータシンボルの極性の影響を受
けない。つまり、伝播路で起こり得る遅延が、(g0
1)チップ長に相当する時間以内であれば、直接波、
遅延波それぞれが互いに与える影響が均一のものとなり
伝播路推定が正確なものとなる。また、元となる拡散符
号の同期していない部分の自己相関値が0であれば、直
接波、遅延波相互に与える影響がなくなり、伝播路で受
けた影響を受信側で正確に再現できるために、より信頼
度の高い通信が可能となる。
【0007】さらに、元となる拡散符号(イ)は、それ
自体を巡回シフトした符号で置き換えても、同様の方法
でガードチップを付加することにより、巡回拡張型拡散
符号になりうる。すなわち、図8においては、ガードチ
ップ長+1=3チップだけ巡回シフトした拡散符号にco
de#0と同様な方法で、その先頭および後尾にガードチッ
プを配置することにより、巡回拡張型拡散符号code#1が
作成される。この新たな、巡回拡張型拡散符号code#1も
また、受信側で、元となった拡散符号を巡回シフトした
拡散符号で逆拡散した時に、前出のcode#0と同じ特徴を
もつ。同様にして、9×(ガードチップ長+1)=27
チップ巡回シフトした符号による例をcode#9として示し
ている。以上のように(ガードチップ長+1)チップ単
位で巡回シフトすることにより、それぞれ別の符号と見
なすことができる。図8では、code#0〜code#9の合計1
0個の巡回拡張型拡散符号が得られている。
【0008】図9は、図8の巡回シフトされた巡回拡張
型拡散符号によるスペクトラム拡散多重伝送を実現する
送信部の一例を示すブロック構成図である。図10は、
図8の巡回シフトされた巡回拡張型拡散符号によるスペ
クトラム拡散多重伝送を実現する受信部の一例を示すブ
ロック構成図である。以下に図9,図10を用いて、従
来のスペクトラム拡散送信部および受信部の動作を簡単
に説明する。
【0009】図9において、入力端2-1より入力される
データシンボルは、シリアルパラレル変換器(S/P)
2-2を通り、ベースバンド信号発生部2-3-1〜2-3-9で、
それぞれQPSK(Quadrature Phase shift keying)
変調用I,Qチャンネルのベースバンド信号となる。ま
た、パイロット信号発生部では、一定の極性をもったパ
イロット信号が生成される。拡散符号発生器2-5では、
巡回拡張型拡散符号の元となる拡散符号が発生し、該拡
散符号発生器で発生した元となる拡散符号は、遅延器
(DL(GT0))2-6-0〜遅延器(DL(GT9))2
-6-9で、それぞれ、巡回シフト長(図示の例では、ガー
ドチップ数2+1)の整数倍だけ遅延、すなわち巡回シ
フトされる。巡回シフトされたそれぞれの元となる拡散
符号は、フレームフォーマッター2-7-0〜2-7-9でガード
チップが付加され、複数の巡回拡張型拡散符号となる。
これらの巡回拡張型拡散符号は、乗算器2-8-0〜2-8-9に
おいて、それぞれ、パイロット信号発生器2-4の出力お
よびベースバンド信号発生器2-3-1〜2-3-9の出力を拡散
し、直交変調器2-9-0〜2-9-9で変調され、加算器2-10で
多重され、アンテナ2-11より無線信号となり送信され
る。
【0010】図10において、送信された無線信号は、
受信アンテナ3-1で受信される。受信された無線信号
は、バンドパスフィルタ(BPF)3-2を経て直交復調
器3-3で復調された後、受信フィルタ(LPF)3-4で高
調波が取り除かれベースバンド信号となる。ベースバン
ド信号は、アナログディジタル変換器(ADC)3-5で
サンプリングおよび量子化されてディジタル信号とな
り、メモリに蓄積され、以降のブロックに示す機能を実
現するための演算処理が行われる。サンプリング周波数
は、1チップ期間あたり数サンプル〜8サンプル程度の
オーバサンプリングとなるような周波数である。
【0011】ディジタル化されたベースバンド信号は、
まず、止まり木信号生成部(PG)3-6で初期同期を行
うための信号(以下、「止まり木(perch)信号」とい
う)が生成され、符号同期信号生成部3-7において、巡
回拡張型拡散符号を初期同期させるための符号同期信号
が生成され、拡散符号発生器3-8へ供給される。拡散符
号発生器3-8では、符号同期信号に基づいたタイミング
で、自局と相手通信ユーザーとの間で使用される巡回拡
張型拡散符号の元となる拡散符号が生成され、遅延器
(DL(GT0))3-9-0〜遅延器(DL(GT9))3-9
-9で、それぞれ(ガードチップ長+1)の整数倍だけ遅
延、すなわち巡回シフトされる。その内の、0シフトさ
れている遅延器(DL(GT0))3-9-0出力は、パスサ
ーチ部(PS)3-10へ供給され、アナログディジタル変
換器(ADC)3-5出力を逆拡散することにより、パイ
ロット信号を得、直接波を含む遅延パスを探し出す。パ
スサーチ部3-10より得られる、パスそれぞれのタイミン
グを表す信号は、パス同期信号発生部3-11で、各パスに
同期したタイミング信号となる。
【0012】また、RAKE受信部(RAKE)3-12-1
〜3-12-9では、アナログディタル変換器(ADC)3-5
の出力に対し、遅延器(DL(GT1))3-9-1〜遅延
器(DL(GT9))3-9-9から出力される元となる拡
散符号のタイミングを、パス同期信号発生部3-11出力で
得られるタイミング信号により制御し、各パスそれぞれ
に逆拡散および、パスサーチ部(PS)3-10より得られ
る伝播路補正信号で伝播路補正が行われ、合成されるこ
ととなる。要するに、この一連の流れは、良く知られる
RAKE合成部と同じものである。RAKE受信部(R
AKE)3-12-1〜3-12-9の並列出力は、パラレルシリア
ル変換器(P/S)3-13を経て、受信出力端3-14からデ
ータシンボルとして出力される。
【0013】上述した受信機では、次に説明するよう
に、初期同期が非常に簡単であるという特徴がある。図
11は、止まり木信号生成部3-6の内部構成を示すブロ
ック図である。図12は、図11に示したブロック図内
の各部の信号を示す説明図である。図11,図12を参
照し、初期同期の動作原理を説明する。
【0014】図10のアナログディジタル変換器(AD
C)3-5の出力であるベースバンド信号は、図10の入
力端4-1より入力される。図12の(ア)は、このベー
スバンド信号を模式的に示している。ここで、時間単位
で、先頭および後尾の各ガードチップ部分の長さを
G、元となる拡散符号の拡散符号長をTC、巡回拡張型
拡散符号全体の長さをTSとする。TSは送信データの1
シンボル時間でもある。該入力信号は、図12の(イ)
に示すように、遅延器(DL(TC)4-2で拡散符号長T
C時間遅延される。TC時間遅延されることにより、先頭
のガードチップ部分と後尾のガードチップ部分との合計
2TG時間分(図5のaの部分)が、ちょうど同じ時間
に存在することになる。
【0015】遅延器(DL(TC))4-2出力は、複素共
役部4-3で複素共役がとられて乗算器4-4で自分自身との
相関がとられる。このとき、図12(ウ)に示すよう
に、乗算器4-4の相関出力の実部は、1シンボル時間TS
中のaの部分においては、他の部分と異なり、複数シン
ボル周期にわたり、常に高く盛り上がることになる。以
降、乗算器4-4の相関出力は、該相関出力の実部のみを
指す。この乗算器4-4の相関出力を、加算器4-5と、リセ
ットスイッチ4-7と、Mシンボル時間MTSでリセットス
イッチ4-7を開くスイッチタイミング制御部4-8と、リセ
ットスイッチ4-7の出力信号を1シンボル時間TSの遅延
をかけて帰還させるための遅延器(DL(TS))4-6と
からなるシンボル同期加算部でMシンボル分同期加算す
る。
【0016】図12のaの部分以外における相関値は、
ほぼランダムであるため、シンボル同期加算部出力は、
図12(エ)に示すように、図12のaの部分だけが目
立って盛り上がることになる。このシンボル同期加算部
出力に対し、移動加算部4−9において、幅2TGのウ
インドウでTS時間にわたって、毎サンプルタイミング
ごとに移動加算を行うと、図12(オ)に示すような、
止まり木信号が得られる。この2TGの期間とは、先頭
および後尾のガードチップの和である。この止まり木信
号は、ウインドウが図12のaの部分にちょうど重なっ
た時に最大値をとり、その点から巡回拡張型拡散符号の
先頭のタイミングを知ることができる。図12(カ)
は、出力端4-10より出力された止まり木信号に基づい
て、図10の符号同期信号生成部3-7で生成される符号
同期信号(ユーザータイミング)である。
【0017】なお、図12においては、先頭と後尾とで
ガードチップ数を等しくしたが、等しくする必要は必ず
しもない。等しくしない場合、図12中、aは、先頭の
ガードチップ数と後尾のガードチップ数との和となる。
また、図12においては、図8に示したcode#0の巡回拡
張型拡散符号で低速送信データが拡散された拡散信号に
ついて検討したが、図8に示した他のcode#1〜code#9の
巡回拡張型拡散符号で各低速送信データが拡散された拡
散信号についても、code#0と同様に、シンボル同期加算
部出力は、図12(エ)のaの部分だけが目立って盛り
上がることになる。
【0018】図13は、図11に示した移動加算器4-9
の第1の構成例を示すブロック図である。図14は、図
11に示した移動加算器4-9の第2の構成例を示すブロ
ック図である。図15は、図13,図14に示した移動
加算器から出力される止まり木信号の具体例を模式的に
示す説明図である。図15(ア)は、単一ユーザーの場
合であって、図13に示した移動加算器から出力される
止まり木信号、図15(イ)は単一ユーザーの場合であ
って、図14に示した移動加算器から出力される止まり
木信号、図15(ウ)〜図15(オ)は、複数ユーザー
が存在する場合であって、図13の移動加算器から出力
される止まり木信号の具体例である。
【0019】図13に示す移動加算器においては、加算
器6-1において、シンボル同期加算部出力が、1サンプ
リング周期TPだけ遅延器(DL(TP))6-4で遅延さ
れた出力信号と加算されることにより、1サンプリング
周期TPで順次積分されて行く。その際、積分値が出力
される前に、遅延器(DL(2TG))6-2で、ウィンド
ウ幅2TGだけ時間遅延された入力信号が差し引かれる
ことにより、幅2TGのウィンドウによる移動加算が実
現されている。図15(ア)に示すように、図13の移
動加算器の出力信号は、極大点でもある最大値点を有
し、理論的にはこの最大値点の1サンプル後が符号同期
点となる。実際は、伝播路上のノイズの影響等のため、
チップ同期点Pcの付近となるが、図9に示す該システ
ムには十分な初期同期信号である。
【0020】一方、図14に示す移動加算器において
は、図13に示す遅延器(DL(TP))6-4に代えて、
遅延器(DL(TChip))7-4を用いている。すなわ
ち、遅延時間をサンプリング周期TPから、チップ周期
Chipに変更することにより、シンボル同期加算部出力
を、1チップ間隔で積分して、同じウインドウ幅2TG
で移動加算している。チップ周期TCは、サンプリング
周期TPの整数倍であり、図15(イ)に示すように、
移動加算器の出力は、細かな凹凸が激しい形となり、こ
の最大値点が符号の最後尾のチップのチップ同期点PC
となる。チップ同期点では、シンボル同期加算部出力信
号が最も大きくなる性質を有するのは自明であり、した
がって、図15(イ)に示すような細かな凹凸が生じ、
かつ、その頂点の部分はチップ同期点であり、当該方式
による図11に示した止まり木信号生成部の4-10出力に
おいては、それらの最大のものは、符号の最後尾のチッ
プのチップ同期点といえ、これは、図13に示す移動加
算器による出力である、図15(ア)よりも伝播路等の
影響を受けることが少ない分、初期同期点としては適し
ている。なお、このシンボル同期加算部出力信号のが正
の時の極大値を取る点、および、時には負の時の極小値
を取る点の相互の間隔は、理想的にはチップ周期に等し
い。したがって、このような極大値および極小値をとる
信号点に位相同期(チップ同期)した拡散符号を用いて
拡散信号を逆拡散すれば、正確な逆拡散が行える。
【0021】以上説明してきたシステムは、送受信が1
対1の符号多重伝送(CDM)である。このシステム
を、複数ユーザーが存在する1対nの通信形態をとるC
DMAに拡張する場合を考える。ユーザーが複数存在す
るから、希望ユーザー(自局の相手局)の巡回拡張型拡
散符号の先頭タイミングを知る必要がある。図15
(ウ)は、ユーザーU1とユーザーU2の2ユーザーが
存在した場合の、止まり木信号の一具体例である。図1
1の移動加算器4-9には、図13に示したものを採用し
ている。自局の相手局ユーザーは、ユーザーU1または
ユーザーU2のどちらかである。したがって、受信され
た拡散信号を、自局と他局ユーザーとの間のガードチッ
プ付拡散符号の元となる拡散符号で逆拡散してみること
により、いずれが自局の相手局ユーザーであるかがわか
る。そのためには、まず、ユーザーU1およびユーザー
U2ともに、その巡回拡張型拡散符号の先頭タイミング
である、ユーザータイミングを知る必要がある。
【0022】図15(ウ)の具体例においては、大きな
最大点が離れて2つ存在するため、離れた位置にある最
大値点を探せば、止まり木信号の生成原理から、ユーザ
ーU1およびユーザーU2ともに、その巡回拡張型拡散
符号の先頭タイミングを、他の情報を用いることなくブ
ラインドで知ることが可能である。しかし、実際の伝播
路においては、フェージングなどの影響で、止まり木信
号は、図14(ウ)のように滑らかな山にはならず、図
14(エ)に示すように、所々、極大点もしくは極小点
をもった信号となる。この場合、点Xにおいて極大点が
あり、このときのレベルは、ユーザーU2の極大点のレ
ベルよりも大きい。そのため、点Xを、ユーザーU2の
巡回拡張型拡散符号の先頭タイミングと誤判断してしま
う。
【0023】実際問題として、図14(オ)に示すよう
に、ユーザーの巡回拡張型拡散符号の先頭タイミング
が、ウィンドウ幅である2TG以内に接近すると、人間
の目でも判別がつかなくなるため、巡回拡張型拡散符号
の先頭タイミングには識別できる限界がある。しかし、
図14(エ)に示すような具体例においては、他の情報
を用いることなく、巡回拡張型拡散符号の先頭タイミン
グをブラインドで検出したいという要求がある。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題に鑑みてなされたもので、複数存在するユーザーのガ
ードチップ付拡散符号のユーザータイミングを他の情報
を用いることなく見つけ出すことができるガードチップ
付拡散符号のユーザータイミング検出装置、および、こ
のユーザータイミング検出装置を用いたスペクトラム拡
散受信装置を提供することを目的とするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、ガードチップ付拡散符号によりス
ペクトラム拡散された拡散信号をサンプリング入力して
該拡散信号と前記ガードチップ付拡散符号の元となる拡
散符号の符号長分だけ遅延された前記拡散信号との相関
出力に対して移動加算をすることにより、止まり木信号
を生成し、該止まり木信号に基づいて複数ユーザーの前
記各ガードチップ付拡散符号の先頭タイミングである各
ユーザータイミングを検出するガードチップ付拡散符号
のユーザータイミング検出装置であって、極大点検出
部、N(Nは2以上の自然数)段のピークサーチ部、お
よび、N−1段の信号マスク部を有し、前記極大点検出
部は、前記止まり木信号の中から極大値をとる信号を出
力し、第1段の前記ピークサーチ部は、前記極大点検出
部の出力信号の中から最大値をとる信号を探し出し、該
最大値をとる信号の発生タイミングを示す第1段のユー
ザータイミング信号を出力し、第1段の前記信号マスク
部は、前記極大点検出部の出力信号の中から前記第1段
のユーザータイミング信号を中心に所定範囲に存在する
信号を除いた信号を出力し、第2段以降、第N段までの
前記ピークサーチ部は、当該段の前段の前記信号マスク
部の出力信号の中から最大値をとる信号を探し出し、該
最大値をとる信号の発生タイミングを示す当該段のユー
ザータイミング信号を出力し、第2段以降、第N−1段
までの前記信号マスク部は、当該段の前段の前記信号マ
スク部の出力信号の中から、前記当該段のユーザータイ
ミング信号を中心に前記所定範囲に存在する信号を除い
た信号を出力するものである。したがって、複数存在す
るユーザーの巡回拡張型拡散符号の先頭タイミングを、
他の情報を用いることなく見つけ出すことができる。そ
の際、止まり木信号中に近接して存在する、伝播路等の
影響によってあらわれることのある極大値の影響を取り
除くことができる。
【0026】請求項2に記載の発明においては、ガード
チップ付拡散符号によりスペクトラム拡散された拡散信
号をサンプリング入力して該拡散信号と前記ガードチッ
プ付拡散符号の元となる拡散符号の符号長分だけ遅延さ
れた前記拡散信号との相関出力に対してチップ周期で積
分する移動加算をすることにより、止まり木信号を生成
し、該止まり木信号に基づいて複数ユーザーの前記各ガ
ードチップ付拡散符号の先頭タイミングである各ユーザ
ータイミングを検出するガードチップ付拡散符号のユー
ザータイミング検出装置であって、極大点検出部、N
(Nは2以上の自然数)段のピークサーチ部、および、
N−1段の信号マスク部を有し、前記極大点検出部は、
前記止まり木信号の中から極大値をとる信号を選択し、
選択された前記極大値をとる信号の中から、時間的に前
後に隣接する信号よりもレベルの高い信号を出力し、第
1段の前記ピークサーチ部は、前記極大点検出部の出力
信号の中から最大値をとる信号を探し出し、該最大値を
とる信号の発生タイミングを示す第1段のユーザータイ
ミング信号を出力し、第1段の前記信号マスク部は、前
記極大点検出部の出力信号の中から、少なくとも前記第
1段のユーザータイミング信号を除いた信号を出力し、
第2段以降、第N段までの前記ピークサーチ部は、当該
段の前段の前記信号マスク部の出力信号の中から最大値
をとる信号を探し出し、該最大値をとる信号の発生タイ
ミングを示す当該段のユーザータイミング信号を出力
し、第2段以降、第N−1段までの前記信号マスク部
は、当該段の前段の前記信号マスク部の出力信号の中か
ら、少なくとも前記当該段のユーザータイミング信号を
除いた信号を出力するものである。したがって、複数存
在するユーザーの巡回拡張型拡散符号の先頭タイミング
を、他の情報を用いることなく見つけ出すことができ
る。その際、相関出力に対してチップ周期で積分する移
動加算をするために、約1チップ間隔で極大値が出現す
るが、ユーザータイミングに対応する極大値のみを抽出
することができる。
【0027】請求項3に記載の発明においては、請求項
2に記載のガードチップ付拡散符号のユーザータイミン
グ検出装置において、前記極大点検出部は、第1の極大
点検出部と、信号補間部と、第2の極大点検出部を有
し、前記第1の極大点検出部は、前記止まり木信号の中
から、該止まり木信号の絶対値が極大値をとる信号を検
出し、前記信号補間部は、前記第1の極大点検出部の出
力信号を入力し、前記絶対値が極大値をとる信号の発生
タイミング間における各サンプリングタイミングの信号
を直線補間した信号を出力し、前記第2の極大点検出部
は、前記信号補間部の出力信号の中から極大値をとる信
号を出力するものである。したがって、約1チップ間隔
で出現する極大値から、ユーザータイミングに対応する
極大値のみを容易に抽出することができる。
【0028】請求項4に記載の発明においては、前記第
1段の信号マスク部は、前記極大点検出部の出力信号の
中から前記第1段のユーザータイミング信号を中心に所
定範囲に存在する信号を除いた信号を出力し、前記第2
段以降、第N−1段までの前記信号マスク部は、当該段
の前段の前記信号マスク部の出力信号の中から、前記当
該段のユーザータイミング信号を中心に前記所定範囲に
存在する信号を除いた信号を出力するものであり、前記
所定範囲は、前記ガードチップ付拡散符号の先頭および
後尾のガードチップ長の和の1倍を超え、2倍未満であ
る。したがって、止まり木信号中にユーザータイミング
に近接して大きな極大点が存在しても、これを他のユー
ザータイミングと誤って判別しないようにすることがで
きる。
【0029】請求項5に記載の発明においては、元とな
る拡散符号が巡回シフトされた複数のガードチップ付拡
散符号により、複数チャネルの送信信号がスペクトラム
拡散された拡散信号を受信するスペクトラム拡散受信装
置において、無線受信部、前記ガードチップ付拡散符号
のユーザータイミング検出装置、および、拡散符号発生
部を有し、前記無線受信部は、前記拡散信号を受信して
ベースバンド拡散信号をサンプリング出力し、前記ガー
ドチップ付拡散符号のユーザータイミング検出装置は、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のガードチップ
付拡散符号のユーザータイミング検出装置であって、前
記第1ないし第N段のユーザータイミングを出力し、前
記拡散符号発生部は、前記第1ないし第N段のユーザー
タイミングの中から、自局と相手局ユーザーとの間で使
用する前記ガードチップ付拡散符号の先頭タイミングを
検出することにより、前記自局と前記相手局ユーザーと
の間で使用する前記ガードチップ付拡散符号を、検出さ
れた前記先頭タイミングに応じたタイミングで出力する
ものである。したがって、複数チャネルの送信信号がス
ペクトラム拡散された拡散信号を受信するに際し、簡単
にユーザータイミングを得ることのできるスペクトラム
拡散受信装置を実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明は、図10に示した受信部
の構成における、符号同期信号生成部3-7において、複
数ユーザーの巡回拡張型拡散符号の各先頭タイミングの
検出をいかに構成するかということに帰着するものであ
る。図10の符号同期信号生成部3-7は、ユーザー数N
個分の符号同期信号を出力するようにする。すなわち、
ユーザー1の符号同期信号、ユーザー2の符号同期信
号、…、ユーザーNの符号同期信号である。以降、これ
らの符号同期信号を、ユーザータイミング信号UT
(1)、ユーザータイミング信号UT(2)、…、ユー
ザータイミング信号UT(N)と呼ぶ。
【0031】そして、図10に示した拡散符号発生器3-
8も、従来のものから構成が変更される。拡散符号発生
器3-8は、各ユーザータイミング信号から、自局の通信
相手ユーザーとの間で使用される巡回拡張型拡散符号の
先頭タイミングを検出する機能を有する。復号部3-15
は、拡散符号発生器3-8から出力される、自局と自局の
相手局ユーザーとの間で使用される巡回拡張型拡散符号
の元となる拡散符号を用いて逆拡散を行うことにより、
自局の相手局ユーザーからの送信データを受信する。
【0032】具体的には、図10の符号同期信号生成部
3-7で得られるN個のユーザータイミング信号UT
(1)〜UT(N)が、それぞれ、拡散符号発生部3-8
に出力される。拡散符号発生部3-8は、N個のユーザー
タイミング信号の内の1つ、例えば、最大の出力を有す
るユーザータイミング信号UT(1)を選択し、自局と
通信相手ユーザーとの間で、元となる拡散符号を用い
て、アナログディジタル変換器(ADC)3-5出力を逆
拡散する。 その相関出力の累積積分値の大きさが所定
値以上にあるか否かにより、選択したユーザータイミン
グ信号UT(1)のタイミングを先頭タイミングとする
巡回拡張型拡散符号code#0が、自局と自局の相手ユーザ
ーとの間で使用する巡回拡張型拡散符号code#0であるか
否かを判定する。異なる巡回拡張型拡散符号であると判
定されたときには、N個のユーザータイミング信号の内
の他の1つ、例えば、次に値の大きなユーザータイミン
グ信号UT(2)を選択し、同様の判定を行う。このよ
うなユーザータイミング信号の選択と、元となる拡散符
号を用いて相関出力の累積積分値の判定の繰り返しによ
り、上述した自局と相手局との間で使用されている巡回
拡張型拡散符号code#0の先頭タイミングが検出される。
【0033】図1は、本発明のガードチップ付拡散符号
のユーザータイミング検出装置の第1の実施の形態にお
ける符号同期信号生成部のブロック構成図である。図2
は、図1に示した極大点検出部10-1の内部構成を示すブ
ロック図である。
【0034】図3は、図1,図2に示した符号同期信号
生成部および比較例の動作説明図である。図3(ア)
に、ユーザーU1,U2の各巡回拡張型拡散符号の先頭
タイミング、図3(イ)に、図10に示した止まり木信
号生成部3-6から入力される止まり木信号を示す。図3
(ウ)〜(カ)は、図1に示した極大点検出部10-1があ
る場合の説明図である。これに対し、図3(ク),
(ケ)は、比較例として、図1に示した極大点検出部10
-1がない場合の説明図である。止まり木信号は、極大点
検出部10-1に入力され、図3(ウ)の実線で示される極
大値を示すサンプル点の信号が抽出される。
【0035】図2を参照して極大点検出部10-1の内部構
成を先に説明しておく。入力信号は、サンプリング周期
Pだけ遅延する遅延器(DL(TP))11-1に入力され
る。同時に、絶対値化部11-2に入力されて絶対値がとら
れた後、遅延器(DL(TP))11-3でサンプリング周
期TPだけ遅延され、この遅延器(DL(TP))11-3を
経た信号は、同様に1サンプルリング周期TPだけ遅延
する遅延器(DP(TP))11-4へ入力される。
【0036】加算器11-5は、絶対値化部11-2の出力を、
この1サンプル前の信号である遅延器(DL(TP))1
1-3の出力から引く。また、加算器11-6は、遅延器(D
L(TP))11-3の出力から、この1サンプル前の信号
である遅延器(DP(TP))11-4の出力を引く。上述
した加算器11-5,11-6のそれぞれの出力は、それぞれ、
正なら1、負なら0を出力するコンパレータ11-7,11-8
へ入力され、両コンパレータ11-7,11-8の出力は、アン
ドゲート11-9で論理積がとられる。
【0037】絶対値化部11-2で絶対値がとられているた
め、絶対値化部11-2の出力では、入力信号が正の時の極
大値と、入力信号が負の時の極小値とは、いずれも極大
値となる。アンド11-9の出力は、遅延器11-1の出力が極
大値を示した時に1となる。アンド11-9の出力と遅延器
11-1の出力とを乗算器11-10において乗算することによ
り、この出力には、入力信号が正の時の極大値または入
力信号が負の時の極小値となるサンプル時点の入力信号
のみが出力される仕組みになっている。なお、止まり木
信号が負の値であるときに、極小値を示す点の信号が抽
出されるが、後述する第1のピークサーチ部10-2-1等で
最大値検出を行うので、負の値であるときの極小値を示
す点の信号は、最終的には無視される。
【0038】再び、図1に戻って説明する。極大点検出
部10-1の出力は、第1のピークサーチ部10-2-1に入力さ
れる。第1のピークサーチ部10-2-1は、1シンボル長T
Sにおいてサンプル値が最大値をとる信号点を探し出
し、図3(エ)に示す第1のユーザータイミング信号
(UT(1))を出力する。また、同時にユーザータイ
ミング信号(UT(1))は、第1の信号マスク部10-3
-1にも入力される。この第1の信号マスク部10-3-1は、
第1のユーザータイミング信号(UT(1))のサンプ
ル時点を中心に、一定幅をもつマスク部分だけ、図3
(ウ)に示した極大点検出部10-1の出力を抜き取ること
により、図3(オ)に示す出力信号を出力する。
【0039】この出力信号は、第2のピークサーチ部10
-2-2へ入力され、再び1シンボル長TSにわたってその
最大値をとる信号点を探し出し、図3(カ)に示す第2
のユーザータイミング信号(UT(2))を出力する。
同時に、このユーザータイミング信号(UT(2))
は、第2の信号マスク部10-3-2にも入力される。この第
2の信号マスク部10-3-2は、第2のユーザータイミング
信号(UT(2))を中心に、一定幅をもつマスク部分
だけ第1の信号マスク部10-3-1の出力信号を抜き取った
ものを出力する。
【0040】以降、同様にして、第(N−1)のピーク
サーチ部10-2-(N-1)において、第(N−1)のユーザー
タイミング信号(UT(N−1))が出力され、第(N
−1)の信号マスク部10-3-(N-1)では、その入力信号か
ら、第(N−1)のユーザータイミング信号(UT(N
−1))を中心に、一定幅だけ信号が抜き取られた信号
を出力する。最後に第Nのピークサーチ部10-2-Nでは、
1シンボル長TSにわたってその最大値をとる信号点を
探し出し、第Nのユーザータイミング信号(UT
(N))として出力することで、Nユーザー分のユーザ
ータイミング信号を得る。このNの値は、固定的である
必要はなく、適宜打ち切ることができる。
【0041】前段に、極大点検出部10-1を設けた理由は
次の通りである。図3(イ)に示した止まり木信号か
ら、ユーザータイミング信号UT1を検出するだけな
ら、極大点検出部10-1がなくてもよい。しかし、極大点
検出部10-1がない場合、第1の信号マスク部10-3-1の出
力信号は、図3(ク)のようなものとなる。ここで、ユ
ーザータイミング信号(UT(1))を検出した盛り上
がりの裾の部分が、他ユーザーの先頭タイミングが存在
する信号点におけるサンプル値よりも大きな値を示した
ときには、次段の第2のピークサーチ部10-2-2の出力信
号は、図3(ケ)のようになる。その結果、図3(ア)
にあるように、本来送信されていたユーザーU2が見落
とされてしまうことになる。
【0042】これに対し、あらかじめ、図3(イ)に示
す止まり木信号を、極大点検出部10-1に通しておけば、
止まり木信号は、上述した図3(ウ)のようなものとな
り、図3(イ)に示すように、止まり木信号の裾がいか
に広がっていようとも、図3(ク)に示すようなマスク
後の信号に影響はあらわれず、従って、次段の第2のピ
ークサーチ部10-2-1の出力信号においても、見落とすこ
となく、図3(カ)に示す、本来のユーザータイミング
信号UT(2)が出力される。したがって、極大点検出
部10-1により、ユーザータイミングの検出が正確にな
る。
【0043】また、信号の最大点をサーチする前段で信
号にマスクをかけるのは、図14(エ)に示したよう
に、実際の止まり木信号には、極大点が近接して多数存
在するためである。例えば、フェージングの影響などに
より、本来ピークとなる点のわずか1〜2チップ分ずれ
た位置にもう1つの極大点が存在することがよくある。
このようなときに、マスクをせずにピークサーチを繰り
返すと、同じユーザーの直接波と遅延波とでしかないも
のが、違うユーザーとして認識されて以降の処理がされ
てしまうためである。
【0044】図3は、マスクすることにより所望のユー
ザータイミングが得られる場合を示す例である。図3
(ウ)を見ると、信号をマスクしなければ、ユーザータ
イミングUT(1)のすぐ左の極大点が、ユーザータイ
ミングUT(2)として認識されてしまい、本来あるべ
き第2のユーザーが無視されてしまうことは容易に想像
がつく。すなわち、信号マスク部を備えることで、より
確実なユーザータイミングの検出が可能となっている。
【0045】上述した説明では、図2に示す極大点検出
部10-1においては、入力信号を絶対値化部11-2を通して
極大値検出をしていた。これに代えて、入力信号が正の
場合の信号のみを抽出するブロックを通したものについ
て、極大値検出を行うようすれば、絶対値化部11-2は必
要ない。また、入力信号の正負に関わらず、絶対値化部
11-2を通さないで極大値検出をする場合には、入力信号
が負の時の極大値となる時点の入力信号も出力されるこ
とになる。しかし、ピークサーチ部10-2-1等で最大値検
出を行うので、負の値であるときの極大値を示す点の信
号は、最終的には無視される。従って、本発明の第1の
実施の形態においては、絶対値化部11-2を削除してもか
まわない。
【0046】図4は、本発明のガードチップ付拡散符号
のユーザータイミング検出装置の実施の一形態における
信号をマスクするマスク幅の説明図である。自局の相手
ユーザーから、第1の巡回拡張型拡散符号で拡散された
拡散信号が送信され、他のユーザーから、第2の巡回拡
張型拡散符号で拡散された拡散信号が送信されているも
のとする。第1のユーザーの拡散送信信号により出力さ
れる止まり木信号の大きさよりも、第2のユーザーの拡
散送信信号により出力される止まり木信号の大きさがわ
ずかに小さい場合を検討する。
【0047】信号をマスクするマスク幅を大きくするほ
ど、近接したマルチパスの影響を取り除くことができ
る。しかし、図4(a)に示すように、第1のユーザー
の拡散送信信号による止まり木信号と、第2のユーザー
の拡散送信信号による止まり木信号が接近しているとき
にも、第1,第2のユーザータイミングUT(1)、U
T(2)を分離検出したい。
【0048】図12(オ)に示す止まり木信号を生成す
る際に、止まり木信号の長さ2TGにわたる移動加算を
とるため、その長さ分だけ裾が広がっている。したっ
て、第2のユーザーが第1のユーザータイミングの±2
G以内に存在しても認識できない。すなわち、第1,
第2のユーザーの拡散送信信号による止まり木信号を加
算した出力には、1つの極大値しかないようになる。し
たがって、信号をマスクするマスク幅は、図示のような
2TG以下にしても、第1,第2のユーザータイミング
UT(1),UT(2)を分離検出できない。したがっ
て、信号をマスクするマスク幅は、2TGを超える値と
することにより、より確実に複数のユーザータイミング
の識別が可能となる。このとき、2T G以内の最大値を
とるサンプルは、全て同じユーザーのマルチパスという
前提で送受信することになる。
【0049】一方、図4(b)に示すように、第1のユ
ーザーの拡散送信信号による止まり木信号と、第2のユ
ーザーの拡散送信信号による止まり木信号とが完全に分
離しているときには、必ず、第1,第2のユーザータイ
ミングUT(1),UT(2)を分離検出したい。この
とき、第2のユーザータイミングUT(2)をマスクし
ないマスク幅は、4TGである。したがって、信号をマ
スクするマスク幅は、4TG以下の値とすることが好適
である。その結果、信号をマスクするマスク幅は、2T
Gを超え4TG以下の値とすることが好適である。な
お、図示の例では、ガードチップを先頭および後尾に同
じ数だけ付加したものであったが、異なる場合には、先
頭のガードチップおよび後尾のガードチップを加えたチ
ップ数に相当する時間が、上述した2TGの値に置き換
わる。
【0050】次に、図11に示した移動加算器4-9とし
て、図13(b)に示した、1チップTCで累積積分す
る移動加算器を用いた場合を説明する。この場合、従来
技術において説明したように、計算される止まり木信号
は、図14(イ)に示したように、ほぼ1チップ毎に極
大点をもつ。この構成で複数ユーザーが存在するCDM
Aを行った場合のユーザー検出では、図1に示したよう
なマスクをかけるだけでは誤りが生じる。
【0051】図5は、本発明のガードチップ付拡散符号
のユーザータイミング検出装置の第2の実施の形態にお
ける符号同期信号生成部のブロック構成図である。図6
は、図5に示した符号同期信号生成部および比較例の動
作説明図である。図6(ア)は、ユーザー数がN=3の
場合の止まり木信号の一具体例である。ほぼ1チップ毎
に極大点をとるため、極大点検出部10-1の出力は図6
(イ)のようになる。ここで、単純に、その極大値を中
心とするマスクにマスクをかけただけの信号は、図6
(オ)のようになり、これをピークサーチ部に通すと、
ユーザータイミングUT(2)は、矢印で指し示した点
となる。本来であれば、図6(エ)に示すa,b,cの
3点がユーザータイミングであるので、矢印の位置は明
らかに誤りである。
【0052】図5に示す符号同期信号生成部は、この問
題点を解決し、より確実なユーザータイミングの検出を
可能とする。上述したように、入力される止まり木信号
は、図11に示した移動加算器4-9が、図14の構成で
あるときのものである。
【0053】図6(ア)に示す入力信号は、第1の極大
点検出部12-1に入力され、図6の(イ)に示す、入力信
号が正の時の極大点および入力信号が負の時の極小点を
検出した出力信号を得る。第1の極大点検出部12-1で検
出された極大点および極小点を、直線補間部12-2にて直
線で補間すると、図5の(ウ)に示すような止まり木信
号を得る。すなわち、極大点および極小点以外の値を取
るサンプル点のサンプル値は、最初0であったのが、直
線補間されたサンプル値となる。
【0054】この信号に対し、第2の極大点検出部12-3
で、同様に、検出部への入力信号が正の時の極大点およ
び負の時の極小点を検出すると、図6の(エ)に示す出
力信号を得る。この出力信号は、第1の極大点検出部12
-1の出力信号である図6(イ)の信号に比べ、極大点や
極小点が大きく減少している。これを第1のピークサー
チ部12-4-1に入力し、図6(エ)のaとして示す第1の
ユーザータイミング信号(UT(1))を得る。
【0055】図6の(エ)に示す第2の極大点検出部12
-3の出力信号は、第1の乗算器12-6-1において、第1の
ユーザータイミング信号(UT(1))(論理1)の第
1のインバーター12-5-1出力(論理0)と乗算されて第
1のユーザータイミング信号(UT(1))のみが消さ
れ、第2のピークサーチ部12-4-2へ入力される。ここ
で、第1の乗算器12-6-1は、第1のインバーター12-5-1
出力が論理1のとき、入力信号をそのまま通過させ、第
1のインバーター12-5-1出力が論理0のとき、入力信号
の通過を阻止するゲートを意味する。
【0056】以降同様に、第2のユーザータイミング信
号(UT(2))の第2のインバーター12-5-2出力によ
り、第2のピークサーチ部12-4-2入力から、第2のユー
ザータイミング信号(UT(2))の存在する信号点を
消去され、次段の第3のピークサーチ部へ出力される。
同様に、第(N−1)のピークサーチ部12-4-(N-1)から
得られたユーザータイミング信号UT(N−1)は、第
(N−1)のインバータ12-5-(N-1)を経た後に、第(N
−1)の乗算器12-6-(N-1)で、ユーザータイミング信号
UT(N−1)の存在する信号点を消去し、最終の第N
段のピークサーチ部12-4-Nへ入力され、第Nのユーザー
タイミング信号UN(N)が得られる。
【0057】このようにして、ピークサーチを行うに際
して、ピークサーチの後、次段に信号を出力する時に、
ユーザータイミングの存在する信号点のみ消去するもの
である。したがって、図3,図4に示したようなマスク
を、特別には設けていない。しかし、図6に示すよう
に、極大値をとる点は、約1チップ間隔で発生するた
め、実質的に、ユーザータイミングUT(1)を中心と
する幅2TG未満のマスクを有していることになる。
【0058】また、本発明の第2の実施の形態として
も、伝播路等の影響により、極大点を取る点が約1チッ
プ間隔で発生せず、だらだらと単調増加または単調減少
となる裾を形成する場合がある。すなわち、図6(ア)
の様になるべき信号が、一部で図6(ウ)の様になって
しまう。例えば、図6中のユーザーaとbの間だけ図6
(ウ)、その他は図6(ア)のようになってしまった場
合を考える。その時、図5の符号同期信号生成部におけ
る極大点検出部12-1は、信号が負の時の極小点を検出し
なければ、信号補間部12-2によって、ユーザーaとbの
間がつながってしまい、ユーザーbが検出されなくなっ
てしまう。第1の実施の形態では、図2に示す極大点検
出部の入り口に設けられた絶対値化部11-2を、必ずしも
必要なものではないとしたが、この第2の実施例では逆
に必要とされる。従って、図5の符号同期信号生成部に
おける極大点検出部12-1は、図2に示した極大点検出部
そのものである。一方、信号補間後の極大点検出部12-3
は、第1の実施の形態で述べた図1の極大値検出部10-1
と全く同じであればよい。
【0059】図7は、本発明のガードチップ付拡散符号
のユーザータイミング検出装置の第3の実施の形態にお
ける符号同期信号生成部のブロック構成図である。この
実施の形態においては、図5を参照して説明した第2の
実施の形態と比較して、順次ピークサーチを行うに際
し、ピークサーチの後、次段に信号を出力する時に、信
号マスク部を通してユーザータイミングの存在する信号
点を中心に一定のマスク幅だけマスクして次段のピーク
サーチ部に渡すようにしたものである。図中、第1の極
大点検出部14-1,第2の極大点検出部14-3,第1〜第N
のピークサーチ部14-4-1〜14-4-Nは、図5の第1の極大
点検出部12-1,第2の極大点検出部12-2,第1〜第Nの
ピークサーチ部12-4-1〜12-4-Nと同じである。ただ、図
5のインバーター12-5-1〜12-5-(N-1)および乗算器12-6
-1〜12-6-(N-1)で構成される、N−1個の信号点を消去
する部分が、第1〜第(N−1)の信号マスク部14-5-1
〜14-5-(N-1)に置き換わったものである。
【0060】この第1〜第(N−1)の信号マスク部14
-5-1〜14-5-(N-1)は、図1を参照して説明した第1の実
施の形態で用いたものと同じでよい。これにより、ノイ
ズやフェージングの影響で1ユーザーが、前後に、1チ
ップ以上離れた2つのピークをもった場合でも、ユーザ
ータイミングを誤ることなく検出できるようになる。マ
スク幅には、好適な範囲があり、第1の実施の形態にお
いて図4を用いて説明した範囲と同様である。
【0061】上述した図5,図7を参照して説明した実
施の形態においては、第1の極大点検出部、信号補間、
第2の極大点検出部によって、ユーザータイミングを示
す極大点を検出していた。このユーザータイミングを示
す極大点は、図6(イ)に示す極大値をとる信号の中か
ら、時間的に前後に隣接する信号よりもレベルの高い信
号であり、上述した実施の形態は、このような信号を抽
出する一具体例である。図6(イ)に示す極大値をとる
信号を時間順に記憶して比較することによるなどの方法
で、上述した時間的に前後に隣接する信号よりもレベル
の高い信号を抽出することもできる。
【0062】図10に示す受信部においては、自局の相
手局ユーザーのユーザータイミングを知るだけで、送信
データを受信するものであった。これに対し、1または
複数の他局ユーザーの巡回拡張型拡散符号が既知である
ことを条件とするが、他局ユーザーによる符号間干渉成
分を除去することができる受信部を構成することもでき
る。この場合は、他局ユーザーのユーザータイミング
が、符号同期信号生成部3-7から出力される第1〜第N
のユーザータイミングUT(1)〜UT(N)のいずれ
であるかを、他局ユーザーの巡回拡張型拡散符号を総当
たりで使用することにより、他局ユーザーのユーザータ
イミングを知る。 自局の相手局ユーザー以外の他局ユ
ーザーによる符号間干渉成分を除去する方法としては、
他ユーザーの干渉波のレプリカを生成し、受信した拡散
信号からこの干渉レプリカを差し引いたものについて、
改めて逆拡散を行う方法である。
【0063】上述した各実施の形態においては、図1,
図5および図7において、同じ動作機能を有する複数段
のブロック群が存在する。これらは、実際にN段をハー
ドウエアとして設ける必要はなく、最小限の組にまとめ
て、必要と思われる回数Nだけ再帰的に使用する形態で
も動作機能の実現が可能であり、本発明の実施の一形態
である。また、本発明は、プログラムによりCPUを制
御して同等の機能を実現することもできる。
【0064】
【発明の効果】本発明は、上述した説明から明らかなよ
うに、巡回シフトされた巡回拡張型拡散符号等のガード
チップ付拡散符号を用いるスペクトラム拡散受信装置を
多ユーザーの存在するCDMAに拡張した場合等におい
て、受信部側で複数のユーザータイミングをブラインド
で知ることができるという効果がある。また、より確実
に、ユーザータイミングを知ることができるという効果
がある。具体的には、止まり木信号の極大点を検出した
後にピーク点をサーチし、サーチしたピーク点周辺の極
大点を除いてから次のピーク点をサーチするという方法
を、必要な回数だけ順次繰り返す。他ユーザータイミン
グを、他ユーザー干渉除去などに使用する等、目的に応
じた必要な数のユーザータイミングを抽出することが可
能となる。また、極大点間を直線で補間し止まり木信号
をデフォルメすることで、不要な極大点が除かれ、しか
る後にピークサーチを順次行うことで、より確実なユー
ザータイミング検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガードチップ付拡散符号のユーザータ
イミング検出装置の実施の一形態である符号同期信号生
成部のブロック構成図である。
【図2】図1に示した極大点検出部10-1の内部構成を示
すブロック図である。
【図3】図1,図2に示した符号同期信号生成部および
比較例の動作説明図である。
【図4】本発明のガードチップ付拡散符号のユーザータ
イミング検出装置の実施の一形態における信号をマスク
するマスク幅の説明図である。
【図5】本発明のガードチップ付拡散符号のユーザータ
イミング検出装置の第2の実施の形態における符号同期
信号生成部のブロック構成図である。
【図6】図5に示した符号同期信号生成部および比較例
の動作説明図である。
【図7】本発明のガードチップ付拡散符号のユーザータ
イミング検出装置の第3の実施の形態における符号同期
信号生成部のブロック構成図である。
【図8】ガードチップ付拡散符号の一例としての巡回拡
張型拡散系列符号の説明図である。
【図9】図8に示した巡回拡張型拡散符号によるスペク
トラム拡散多重伝送を実現する送信部の一例を示すブロ
ック構成図である。
【図10】図8に示した巡回拡張型拡散符号によるスペ
クトラム拡散多重伝送を実現する受信部の一例を示すブ
ロック構成図である。
【図11】止まり木信号生成部の内部構成を示すブロッ
ク図である。
【図12】図11に示したブロック図内の各部の信号を
示す説明図である。
【図13】図11に示した移動加算器の第1の構成例を
示すブロック図である。
【図14】図12に示した移動加算器の第2の構成例を
示すブロック図である。
【図15】図13,図14に示した移動加算器から出力
される止まり木信号の具体例を模式的に示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10-1 極大点検出部、10-2-1〜10-2-N 第1〜第Nのピ
ークサーチ部、10-3-1〜10-3-(N-1) 第1〜第(N−
1)の信号マスク部、11-1〜11-4 遅延器、11-2絶対値
化部、11-5,11-6 加算器、11-7,11-8 コンパレー
タ、11-9 アンドゲート、11-10 乗算器、12-1 第1
の極大点検出部、12-2 直線補間部、12-3第2の極大点
検出部、12-4-1〜12-4-N 第1〜第Nのピークサーチ
部、12-5-1〜12-5-(N-1) 第1〜第(N−1)のインバ
ーター、12-6-1〜12-6-(N-1) 第1〜第(N−1)の乗
算器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−22251(JP,A) 特開 平6−268576(JP,A) 特開 平9−181704(JP,A) 特開 平10−13302(JP,A) 特開 平10−32523(JP,A) 特表 平8−508152(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 13/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガードチップ付拡散符号によりスペクト
    ラム拡散された拡散信号をサンプリング入力して該拡散
    信号と前記ガードチップ付拡散符号の元となる拡散符号
    の符号長分だけ遅延された前記拡散信号との相関出力に
    対して移動加算をすることにより止まり木信号を生成
    し、該止まり木信号に基づいて複数ユーザーの前記各ガ
    ードチップ付拡散符号の先頭タイミングである各ユーザ
    ータイミングを検出するガードチップ付拡散符号のユー
    ザータイミング検出装置であって、 極大点検出部、N(Nは2以上の自然数)段のピークサ
    ーチ部、および、N−1段の信号マスク部を有し、 前記極大点検出部は、前記止まり木信号の中から極大値
    をとる信号を出力し、 第1段の前記ピークサーチ部は、前記極大点検出部の出
    力信号の中から最大値をとる信号を探し出し、該最大値
    をとる信号の発生タイミングを示す第1段のユーザータ
    イミング信号を出力し、 第1段の前記信号マスク部は、前記極大点検出部の出力
    信号の中から前記第1段のユーザータイミング信号を中
    心に所定範囲に存在する信号を除いた信号を出力し、 第2段以降、第N段までの前記ピークサーチ部は、当該
    段の前段の前記信号マスク部の出力信号の中から最大値
    をとる信号を探し出し、該最大値をとる信号の発生タイ
    ミングを示す当該段のユーザータイミング信号を出力
    し、 第2段以降、第N−1段までの前記信号マスク部は、当
    該段の前段の前記信号マスク部の出力信号の中から、前
    記当該段のユーザータイミング信号を中心に前記所定範
    囲に存在する信号を除いた信号を出力するものである、 ことを特徴とするガードチップ付拡散符号のユーザータ
    イミング検出装置。
  2. 【請求項2】 ガードチップ付拡散符号によりスペクト
    ラム拡散された拡散信号をサンプリング入力して該拡散
    信号と前記ガードチップ付拡散符号の元となる拡散符号
    の符号長分だけ遅延された前記拡散信号との相関出力に
    対してチップ周期で積分する移動加算をすることによ
    り、止まり木信号を生成し、該止まり木信号に基づいて
    複数ユーザーの前記各ガードチップ付拡散符号の先頭タ
    イミングである各ユーザータイミングを検出するガード
    チップ付拡散符号のユーザータイミング検出装置であっ
    て、 極大点検出部、N(Nは2以上の自然数)段のピークサ
    ーチ部、および、N−1段の信号マスク部を有し、 前記極大点検出部は、前記止まり木信号の中から極大値
    をとる信号を選択し、選択された前記極大値をとる信号
    の中から、時間的に前後に隣接する信号よりもレベルの
    高い信号を出力し、 第1段の前記ピークサーチ部は、前記極大点検出部の出
    力信号の中から最大値をとる信号を探し出し、該最大値
    をとる信号の発生タイミングを示す第1段のユーザータ
    イミング信号を出力し、 第1段の前記信号マスク部は、前記極大点検出部の出力
    信号の中から、少なくとも前記第1段のユーザータイミ
    ング信号を除いた信号を出力し、 第2段以降、第N段までの前記ピークサーチ部は、当該
    段の前段の前記信号マスク部の出力信号の中から最大値
    をとる信号を探し出し、該最大値をとる信号の発生タイ
    ミングを示す当該段のユーザータイミング信号を出力
    し、 第2段以降、第N−1段までの前記信号マスク部は、当
    該段の前段の前記信号マスク部の出力信号の中から、少
    なくとも前記当該段のユーザータイミング信号を除いた
    信号を出力するものである、 ことを特徴とするガードチップ付拡散符号のユーザータ
    イミング検出装置。
  3. 【請求項3】 前記極大点検出部は、第1の極大点検出
    部と、信号補間部と、第2の極大点検出部を有し、 前記第1の極大点検出部は、前記止まり木信号の中か
    ら、該止まり木信号の絶対値が極大値をとる信号を検出
    し、 前記信号補間部は、前記第1の極大点検出部の出力信号
    を入力し、前記絶対値が極大値をとる信号の発生タイミ
    ング間における各サンプリングタイミングの信号を直線
    補間した信号を出力し、 前記第2の極大点検出部は、前記信号補間部の出力信号
    の中から極大値をとる信号を出力するものである、 ことを特徴とする請求項2に記載のガードチップ付拡散
    符号のユーザータイミング検出装置。
  4. 【請求項4】 前記第1段の信号マスク部は、前記極大
    点検出部の出力信号の中から前記第1段のユーザータイ
    ミング信号を中心に所定範囲に存在する信号を除いた信
    号を出力し、 前記第2段以降、第N−1段までの前記信号マスク部
    は、当該段の前段の前記信号マスク部の出力信号の中か
    ら、前記当該段のユーザータイミング信号を中心に前記
    所定範囲に存在する信号を除いた信号を出力するもので
    あり、 前記所定範囲は、前記ガードチップ付拡散符号の先頭お
    よび後尾のガードチップ長の和の1倍を超え、2倍未満
    である、 ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記
    載のガードチップ付拡散符号のユーザータイミング検出
    装置。
  5. 【請求項5】 元となる拡散符号が巡回シフトされた複
    数のガードチップ付拡散符号により、複数チャネルの送
    信信号がスペクトラム拡散された拡散信号を受信するス
    ペクトラム拡散受信装置において、 無線受信部、前記
    ガードチップ付拡散符号のユーザータイミング検出装
    置、および、拡散符号発生部を有し、 前記無線受信部は、前記拡散信号を受信してベースバン
    ド拡散信号をサンプリング出力し、 前記ガードチップ付拡散符号のータイミング検出装置
    は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のガードチ
    ップ付拡散符号のユーザータイミング検出装置であっ
    て、前記第1ないし第N段のユーザータイミングを出力
    し、 前記拡散符号発生部は、前記第1ないし第N段のユーザ
    ータイミングの中から、自局と相手局ユーザーとの間で
    使用する前記ガードチップ付拡散符号の先頭タイミング
    を検出することにより、前記自局と前記相手局ユーザー
    との間で使用する前記ガードチップ付拡散符号を、検出
    された前記先頭タイミングに応じたタイミングで出力す
    るものである、 ことを特徴とするスペクトラム拡散受信装置。
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