JP3058457B2 - インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置

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JP3058457B2
JP3058457B2 JP470691A JP470691A JP3058457B2 JP 3058457 B2 JP3058457 B2 JP 3058457B2 JP 470691 A JP470691 A JP 470691A JP 470691 A JP470691 A JP 470691A JP 3058457 B2 JP3058457 B2 JP 3058457B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録装置
および該装置に用いられる記録ヘッドに関する。
【0002】
【背景の技術】記録ヘッドの吐出口からインクを吐出さ
せるためのエネルギー発生素子として電気熱変換体を用
いたものがある。この記録ヘッドの一構成として、上記
電気熱変換体を形成した基板に、電気熱変換体に対応し
て設けられるインク路等を構成するための溝が形成され
た天板を接合したものがある。このような記録ヘッドを
インク供給タンクに取付けカ−トリッジタイプとしたも
のの一例を図1および図2に示す。
【0003】図1はヘッドカートリッジの一例を示す分
解斜視図である。
【0004】図1において記録ヘッドユニットIJU
は、電気信号に応じて熱エネルギーを生成しインクに膜
沸騰を生じさせることによりインク吐出を行う方式のユ
ニットである。ヒータボード100は、Si基板上に、
複数の列状に配された上記熱エネルギーを生成するため
の電気熱変換体(吐出ヒータ)と、これに電力を供給す
るAl等の電気配線とが成膜技術により形成されて成
る、配線基板200は、ヒータボード100の配線に対
応する配線(例えばワイヤボンディングにより接続され
る)と、この配線の端部に位置し本体装置からの電気信
号を受けるパッド201とを有している。天板1300
は、複数のインク吐出口のそれぞれに対応したインク液
路や共通液室等を構成するための隔壁を具え、また、イ
ンクタンクから供給されるインクを受けて共通液室へ導
入するためのインク受け口1500と、吐出口を複数有
するオリフィスプレート400を一体に具える。天板1
300が具える隔壁等は天板1300と一体成型される
ものであり、これらの一体成型材料としてはポリサルフ
ォンが好ましいが、他の成型用樹脂材料でも良い。
【0005】支持体300は配線基板200の裏面を平
面で支持し、例えば金属によって形成され、記録ヘッド
ユニットの構造部材をなす。押えばね500はM字形状
をなし、そのM字の中央で天板1300の共通液室に対
応する部分を押圧すると共に前だれ部501で同様に天
板1300の液路に対応する部分を線接触で押圧する。
押えばね500の足部が支持体300の穴3121を通
って支持体300の裏面側に係合することにより、ヒー
タボード100および天板1300を支持体300との
間に挟み込んだ状態とし、これにより、押えばね500
とその前だれ部501の付勢力によってヒータボ−ド1
00と天板1300とを支持体300に圧着固定するこ
とができる。支持体300は、インクタンクに設けられ
た2つの位置決め凸起1012および2つの位置決め且
つ熱融着保持用凸起1800のそれぞれに係合するそれ
ぞれ2つの位置決め用穴312,1900を有する他、
ヘッドカートリッジの装置本体側キャリッジに対する位
置決め用の突起2500,2600を裏面側に有してい
る。加えて支持体300はインクタンクからのインク供
給を可能とするインク供給管2200(後述)を貫通可
能にする穴320をも有している。支持体300に対す
る配線基板200の取付は、接着剤等で貼着して行われ
る。
【0006】なお、支持体300の凹部2400,24
00は、それぞれ位置決め用突起2500,2600の
近傍に設けられており、これら凹部は、組立てられたヘ
ッドカートリッジ(図2に示される)において、ヘッド
カートリッジにおける記録ヘッドユニットIJUの周囲
の3辺に形成されたそれぞれ複数の平行溝3000,3
001延長点にあって、ゴミやインク等の不要物が突起
2500,2600に至ることがないように設けられて
いる。平行溝3000が形成される蓋部材800は、ヘ
ッドカートリッジの外壁を形成すると共に、記録ヘッド
ユニットIJUを収納する部分を形成している。また、
平行溝3001が形成されるインク供給路部材600
は、前述したインク供給管2200と接続することによ
りこれにインク連通するインク導管1600を、供給管
2200との接続側が固定の片持ちばり形態で具え、ま
た、インク導管1600の固定部においてインク供給管
2200との毛管現象を確保するための封止ピン602
を具える。尚、601はインクタンクと供給管2200
との結合シールを行うパッキン、700は供給管220
0のタンク側端部に設けられたフィルターである。イン
ク供給路部材600は、モールド成型されているため、
廉価で位置精度が高く形成されるばかりでなく、片持ち
ばり形態の導管1600によって大量生産時においても
導管1600の、天板1300のインク受け口1500
に対する圧接状態を安定化できる。本例では、この圧接
状態下で封止用接着剤をインク供給路部材側から流し込
む。
【0007】なお、インク供給路部材600の支持体3
00に対する固定は、支持体300の穴1901,10
02に対するインク供給路部材600の裏面側ピン(不
図示)を支持体300の穴1901,1902を介して
貫通突出せしめ、支持体300の裏面側に突出した部分
を熱融着することで簡単に行われる。尚、この熱融着さ
れた裏面部のわずかな突出領域は、インクタンクの記録
ヘッドユニットIJU取付面側壁面のくぼみ(不図示)
内に収められるのでユニットIJUの位置決め面は正確
に得られる。
【0008】インクタンクは、カートリッジ本体100
0と、インク吸収体900と、インク吸収体900をカ
ートリッジ本体1000の上記ユニットIJU取付面と
は反対側の側面から挿入した後、これを封止するための
蓋1100と、で構成されている。吸収体900は、カ
ートリッジ本体1000内に配置される。供給口120
0は上記各部100〜600からなるユニットIJUに
対してインクを供給するための供給口であり、当該ユニ
ットをカートリッジ本体1000の部分1010に配置
する前の工程で供給口1200よりインクを注入するこ
とにより吸収体900のインク含浸を行うための注入口
でもある。本例のヘッドカートリッジでは、インクをイ
ンクタンク内に注入できる部分は、大気連通口1401
と供給口1200である。しかしながら、本体1000
内側面に設けられたリブ2300および蓋1100の内
側面に設けられたリブ2500,2501とによってそ
れぞれ形成されるタンク内空気存在領域を、大気連通口
1401側から連続した部分に設け、かつインク供給口
1200から最も遠い角部域にわたって設けた構成をと
ることにより、インク吸収体からのインク供給性を良好
に保っている。このため、相対的に良好かつ均一な吸収
体へのインク注入は、供給口1200を介して行われる
ことが重要である。この方法は実用上極めて有効であ
る。リブ2300は、カートリッジ本体1000の後方
において、キャリッジ移動方向に平行なリブを4本(図
1には上面の2本のみ示される)有し、吸収体が本体1
000の面に密着することを防止している。また、部分
リブ2501,2500は、リブ2300の延在する方
向の延長上にあって蓋1100の内側面に設けられてい
るが、リブ2300とは異なり分割された状態となって
いる。これにより、空気の存在空間を前者より増加させ
ている。なお、リブ2500,2501は蓋1100の
全面積の半分以下の面に分散された形となっている。こ
れらのリブによってインク吸収体900のタンク供給口
1200から最も遠い角部の領域のインクをより安定さ
せつつも確実に供給口1200側へ毛管力で導くことが
できる。1401はインクタンク内部を大気に連通する
ために蓋部材に設けられた大気連通口である。1400
は大気連通口1401の内方に配置される揆液材であ
り、これにより大気連通口1400からのインク漏洩が
防止される。
【0009】インクタンクのインク収容空間は長方形形
状であり、その長辺を側面に持つ場合であるので上述し
たリブの配置構成は特に有効であるが、キャリッジの移
動方向に長辺を持つ場合又は立方体の場合は、蓋110
0の全体にリブを設けるようにすることでインク吸収体
900からのインク供給を安定化できる。
【0010】インクタンクおよび、これにユニットIJ
Uが装着された後にユニットIJUを覆う蓋800によ
って、ユニットIJUは下方開口を除いて包囲されるこ
とになるが、ヘッドカートリッジは、装置本体側のキャ
リッジに装着され、この際、上記下方開口はキャリッジ
と近接するため、実質的な4方包囲空間が形成される。
従って、この包囲空間内にある記録ヘッドIJHからの
発熱は、この空間内に均一に分散してこの空間を均一な
温度に保つものとして有効となる。しかしながら、ヘッ
ドIJHが長期連続して駆動された場合など、わずかな
昇温を生じることがある。このため、本例では、支持体
300からの自然放熱を助けるためにカートリッジの上
方面に、この空間よりは小さい幅のスリット1700を
設けて、昇温を防止しつつもユニットIJU全体の温度
分布の均一化を環境に左右されないようにする。
【0011】図2に示されるようにヘッドカートリッジ
IJCとして組立てられると、インクはインクタンクの
供給口1200から支持体300に設けた穴320およ
び供給タンク600の中裏面側に設けた導入口を貫ぬい
て配される供給管2200を介してインク供給路部材6
00内の導管1600に導かれ、その内部を通った後、
天板1300のインク導入口1500を介して共通液室
内へと流入される。以上における供給管および導管の接
続部には、例えばシリコンゴムやブルチゴム等のパッキ
ンが配設され、これによって封止が行われてインク供給
路が確保される。
【0012】なお、本実施例においては、天板1300
は耐インク性に優れたポリサルフォン,ポリエーテルサ
ルフォン,ポリフェニレンオキサイド,ポリプロピレン
などの樹脂を用い、オリフィスプレート部400と共に
金型により一体に同時成型してある。
【0013】上述のように一体成型部品は、インク供給
路部材600、天板・オリフィスプレート一体、インク
タンク本体1000としたので組立て精度が高水準にな
るばかりでなく、大量生産の品質向上に極めて有効であ
る。又部品点数の個数は従来に比較して減少できている
ので、優れた所望特性を確実に発揮できる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述した構成の記録ヘ
ッドでは実際に記録を行い種々検討した結果、更に良好
な記録を行うために以下に説明する改良すべき課題を見
出した。
【0015】図3は、図1,2に示したヒータボード1
00と天板1300を接合した状態における吐出口及び
その近傍のインク路を示すインク路に沿った方向の縦断
面図である。図において、ヒータボード100と天板1
300とが接合されている。すなわち、411は天板1
300に形成されるインク路用溝、400は天板と一体
に、あるいは接合して形成されるオリフィスプレート、
421はオリフィスプレートに形成される吐出口であ
り、天板1300のインク路用溝を構成する隔壁の下面
がヒータボード100に対して天板1300側から押え
ばね(不図示)によって押圧されて接合することによ
り、天板1300とヒータボードとの接合がなされる。
このような構成において天板とヒータボードとの接合に
おける形状的なバラツキ等を検討したところ、以下の事
がわかった。
【0016】(1)ヒータボード100の電気熱変換素
子の形成されている面と、天板1300との接合は、上
述のように押えばねによって加圧することにより行なう
が、相互の接合面には、金型加工時の精度バラツキの為
すき間が発生する場合がある。また、ヒータボード上の
パターニングの段差が1〜3μmあり、このためのすき
間を生じる場合もある(これらのすき間をyとする)。
【0017】(2)さらに、ヒータボード端面と天板の
オリフィスプレート400との接合は、突き当てし位置
合わせした後は何らの処理も行わないため、この接合面
には、2〜10μm程度のすき間が製造工程上で見られ
る場合があった。(これらのすき間をxとする。)
(3)このようなすき間が発生した場合に、電気熱変換
素子を駆動し、インクを吐出口から吐出させた際、吐出
のためのエネルギーがそのすき間xおよびyを通して隣
接の液路溝へ伝わり、隣接する吐出口からもインクが吐
出したり、あるいは吐出量を変化させるなどの、いわゆ
る「クロストーク現象」が発生することがある。また隣
接液路へ吐出エネルギーが伝わってしまうため、駆動し
た部分に対応する吐出口からの吐出液滴は正規の液滴体
積が得られず、吐出スピードも約20〜30%減少する
ことも中には見られた。
【0018】(4)以上述べたクロストーク現象が発生
した記録ヘッドは、所望の記録品位が得られにくかっ
た。
【0019】本発明は以上のような課題を解決して、ク
ロストークの発生を抑制し、記録品位の一層良好な記録
ヘッドを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
インクを吐出するためのインクジェット記録ヘッドにお
いて、インクを吐出する複数の吐出口と、該吐出口に連
通する複数のインク液路と、インクを吐出するための複
数のエネルギー発生素子を有した第1部材と、該第1部
材と接合されることで前記複数のインク液路を形成する
ための複数の溝と、前記複数の吐出口が形成された吐出
口形成部材と、を一体に有する第2部材と、前記第1部
材と第2部材とを押圧接合するための押圧部材と、を有
し、前記エネルギー発生素子の配設部位に対応するよう
前記溝が位置合わせされた状態で前記第1部材と第2部
材とが接合されて前記インク液路が形成されているイン
クジェット記録ヘッドにおいて、前記第2部材は、前記
第2部材の前記第1部材との接合面のうち前記溝の隔壁
底面に当該接合によって変形する突起を有することを特
徴とする。
【0021】また、インクを吐出することにより記録を
行うインクジェット記録装置において、インクを吐出す
る複数の吐出口と、該吐出口に連通する複数のインク液
路と、インクを吐出するための複数のエネルギー発生素
子を有した第1部材と、該第1部材と接合されることで
前記複数のインク液路を形成するための複数の溝と、前
記複数の吐出口が形成された吐出口形成部材と、を一体
に有する第2部材と、前記第1部材と第2部材とを押圧
接合するための押圧部材と、を有し、前記エネルギー発
生素子の配設部位に対応するよう前記溝が位置合わせさ
れた状態で前記第1部材と第2部材とが接合されて前記
インク液路が形成されているインクジェット記録ヘッド
を備えるインクジェット記録装置において、前記第2部
材は、前記第2部材の前記第1部材との接合面のうち前
記溝の隔壁底面に当該接合によって変形する突起を有す
ることを特徴とする。
【0022】
【作用】以上の構成によれば、第2部材としての例えば
天板が第1部材としての例えば基板と接合する面に突起
を形成することにより、天板と基板との接合時にこの接
合によって突起がつぶれ天板と基板との密着性を高める
ことができ、各液路間それぞれで発生する吐出エネルギ
ーの相互の影響を排除することができる。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0024】図1,図2に示したのと同様の要素には同
一の符号を付してその説明は省略する。
【0025】図4は本発明の一実施例における天板の斜
視図であり、また、図5は、天板とヒータボードを接合
し、さらに押えバネ(不図示)を装着して天板を圧着さ
せた後の天板およびヒータボードの吐出口およびその近
傍の液路の縦方向断面図である。
【0026】図4において421,422は吐出口、4
11,412はその吐出口と連通しているインク路用溝
であり、これらはさらに共通液室形成用凹部430へと
連通している。
【0027】本実施例においては、天板1300は耐イ
ンク性に優れたポリサルフォン,ポリエーテルサルフォ
ン,ポリフェニレノキサイド,ポリプロピレンなどの樹
脂を用い、オリフィスプレート400と共に金型内で一
体に同時成型してある。
【0028】インク液路用溝411,412や吐出口4
21,422の形成方法を説明する。
【0029】インク路用溝については、それと逆パター
ンの微細溝を切削等の手法により形成した型により樹脂
を成型し、これによって天板1300に流路用溝41
1,412を形成することができる。
【0030】吐出口421,422については、これら
吐出口を形成すべき位置にオリフィスプレート400の
内側、つまりインク路溝側からレーザにより紫外線を照
射し、樹脂を除去・蒸発せしめて吐出口421,422
を形成する。
【0031】本実施例においては、インク路用溝幅40
μm、非溝部(隔壁)幅23.5μm、インク路用溝高
さ(深さ)50μmの寸法にて成形を行った。なお、図
では簡略化のため、溝数は2本しか示されていないが、
実施例では溝数90、エキシマレーザによる吐出口形成
数74個として形成したヘッドを用いた。そして、この
時、図中オリフィスプレート400の厚さaを10μm
〜60μmの範囲で変化させ、また、本例では、インク
路用溝端面の位置とオリフィスプレート400の内側面
(つまり、インク路側の面)との間の段差部(以後アゴ
部と呼ぶ)440を形成し、その寸法bを3〜50μm
の範囲で変化させた。
【0032】また、アゴ部と隔壁底面と間の段差面との
寸法cを0〜10μmの範囲で変化させた。
【0033】さらに、隔壁の底面に突起形状451,4
52,453(以後リブと呼ぶ)を設け、この幅dを1
〜7μm,リブ先端面とアゴ部440の段差面との距離
eを0〜5μmの寸法で変化させた。
【0034】以上a,b,c,d,eの寸法変化を行っ
た天板をそれぞれ形成したがその一覧を図7に示す。
【0035】図7において、No.1〜5で示される天
板は、オリフィスプレートの厚みaを20μmに、アゴ
部440とインク路壁底面との寸法cを3μmに、リブ
に関する寸法dおよびeをそれぞれ3および2μmと
し、アゴ部幅寸法を3〜50μmに変化させた。
【0036】また、No.6〜9で示される天板は、ア
ゴ部440の幅寸法bを10μm、液路壁とアゴ部との
間の寸法cを3μm,リブの寸法dおよびeをそれぞれ
3および2μmに固定し、オリフィスプレートの厚みa
を5〜50μmの範囲で変化させた。
【0037】同様にして、No.10〜13の天板は寸
法cを0〜10μm,No.14〜17は寸法dを1〜
7μm,No.18〜21は寸法eを0〜5μmの範囲
で変化させた。
【0038】さて、以上説明した種々の天板を用いて、
記録ヘッドとして完成させるまで組立てを行ったが、こ
の組立てによって、リブ451,452,453はヒー
タボード100との接合状態を構成し、天板側からの押
圧が作用して押し潰される。これにより、天板の隔壁底
面とヒータボードとの密着性が高められ、前述したクロ
ストークを防止することができる。なお、このリブとし
ては、天板の製造時に積極的に形成しなくてもよく、例
えば、天板の形成時に生じるバリによる凸部をこのリブ
として利用することでも前述の効果が得られる。もよ
い。また、天板の隔壁とヒータボードとの接合部に、よ
り密着性を高めるために封止材を用いることができる。
この封止材の材料としては、例えばウレタン系樹脂,ア
クリル系樹脂,可撓性エポキシ系樹脂,ゴム系接着剤等
を挙げることができ、これらの材料がゴム状弾性を示す
場合はさらに好ましい。リブの上述した作用により、N
o.1〜21及びNo.22〜24の天板を用いたいず
れの記録ヘッドも組立て後、ヒータボードと天板の隔壁
とが押えバネによってほぼすき間のない状態で密着して
いるのを確認した。
【0039】次に、今述べたそれぞれの記録ヘッドの評
価結果について述べる。
【0040】なお、比較例として前述のアゴ部440寸
法b,c,リブ451,452,453の寸法d,eが
0μmのもの(背景技術で示した構成のもの)の評価結
果も図7にあわせて示した。
【0041】評価項目は、(1)成形性、(2)オリフ
ィス形成難易度、(3)ヘッド特性としてクロストーク
有無及び記録品位の3項目である。(1)の成形性につ
いては、一般に天板のオリフィスプレート400の厚さ
a及びリブの幅dが薄すぎると成形の際に樹脂の流れが
不十分で、予定の形状が得られないことが考えられる。
(2)の吐出口形成については、本実施例ではエキシマ
レーザーを用いて吐出口を形成したが、レーザーをあて
て穴を貫通させるまでの寸法、すなわちオリフィスプレ
ート厚み寸法aとアゴ部寸法bを加算した寸法a+bが
厚すぎると、レーザーのパワーの限界があるため所望の
吐出口サイズが得られない。あるいは吐出口形状が汚な
くなるなどのデメリットが考えられる。(3)のクロス
トークについては実際に紙上に記録を行い、その記録物
を見て品位の評価を行った。
【0042】まず、アゴ幅bを変化させたNo.1〜N
o.5の試験結果であるがNo.1のアゴ部寸法3μm
のものは成形性,オリフィス形成は問題なかったがクロ
ストークが発生し、記録品位は不良であった。
【0043】またNo.2のアゴ部寸法5μmのもの
は、No.1に比較するとクロストークの発生はかなり
抑えられているものの、多少の発生が見られ、記録品位
は完全とは言えない。これはアゴ部寸法が小さいために
ヒータボードと天板との接合精度バラツキによっては、
アゴ部がヒータボード上に密着されておらず、そのため
に吐出パワーが隣接流路へもれてしまったためではない
かと推定される。またNo.3のアゴ部寸法10μmの
ものは、成形性,オリフィス形成も問題なく、クロスト
ークも発生せず、良好な記録であった。またNo.4の
アゴ部寸法40μmのものは、成形性は問題なく、クロ
ストークもなく記録としては良好であったが、オリフィ
ス形成が困難であった。これは、アゴ部寸法4μmにオ
リフィスプレート400の厚さ寸法aの20μmが加わ
って合計として60μmのレーザー加工厚みがあるた
め、レーザーパワーを上げ、かつ、加工時間を長くする
などして所望の吐出口サイズが得られたものである。さ
らにNo.5のアゴ部寸法50μmのものは、レーザー
条件を種々工夫しても所望の吐出口サイズの加工ができ
ず記録評価は行えなかった。
【0044】次に、オリフィスプレート厚みを10μm
〜60μm変化させたNo.6〜9の試験であるが、オ
リフィスプレート400の厚み寸法aが10μmの型で
成形したものは、樹脂が10μmの厚さに成形できず
(樹脂が流れず、オリフィスプレートにならない)その
後の評価は行えなかった。またNo.7〜8のa寸法2
0μm〜50μmのものは、成形性,オリフィス加工は
問題なく、クロストークの発生はみられず、記録は良好
であった。しかし、No.9のa寸法60μmのもの
は、No.8と同じくレーザーによるオリフィス加工厚
みの合計が70μmの厚さになるため、所定のオリフィ
ス加工ができず、記録は行っていない。
【0045】次に、アゴ部と液路壁底面との寸法を0〜
10μm変化させたNo.10〜13の試験であるが、
アゴ部と液路壁面とが同一平面となるc=0μmの場合
のNo.10では、クロストークが発生し、記録不良と
なった。これはリブ451,452,453がバネで加
圧しても潰れきれないため、アゴ部がヒータボード上に
密着できず、その為吐出エネルギーが隣接液路へもれて
しまった為ではないかと推定される。また、c寸法が1
μm,5μmのものはクロストークが押えられており、
全く問題がないが、c寸法が10μmのNo.13では
クロストークが発生した。これはリブの長さが長いた
め、樹脂が流れ込まないで完全なリブが形成されず、結
果として吐出エネルギーが隣接液路へ漏れたためと推定
される。
【0046】次に、リブの幅を1〜7μmとしたNo.
14〜No.17の試験であるが、幅1μmのNo.1
4では樹脂が流れ込まず所定のリブ形状が得られなかっ
たので記録は行っていない。リブの幅が2μm以上あれ
ば所定の形状が得られるが、リブ幅7μmのNo.17
ではクロストークが発生し記録不良となった。これはリ
ブの強度が強すぎるため、ばねで加圧しても潰れきれな
いため吐出エネルギーが隣接液路へ漏れてしまったため
だと考えられる。
【0047】次にアゴ部とリブ先端の距離eを変化させ
たNo.18〜No.21の試験であるが0μmすなわ
ちリブ先端がアゴ部と同一平面上にあるNo.18では
クロストークの多少の発生がみられ、記録品位は完全と
言えない。これはリブ部のヒータボード上への密着が強
くないため吐出エネルギーが隣接液路へ多少漏れるため
だと考えられる。e寸法が1および3μmのNo.19
および20のものはクロストークも発生せず良好な記録
品位であった。
【0048】e寸法が5μmのNo.21では樹脂が流
れ込まず所定のリブ形状ができなかった為記録は行って
いない。
【0049】次に、No.22〜No.24にアゴ部お
よびリブのない(b,c,d,e寸法0μm)比較例を
4例示したが、いずれもクロストークが発生し、記録品
位は満足できるものでなかった。これはアゴ部およびリ
ブがないものはクロストークの発生を十分に押えきれな
いことを示す。
【0050】以上まとめてみると、アゴ部bの寸法につ
いてはb≧5μmが好ましく、5μm以上であればクロ
ストークの発生が防止できることがわかった。また、成
形性の点から言うと、オリフィスプレート厚さaは15
μm以上必要であり、エキシマレーザーによるオリフィ
ス加工の点から言うとa+b寸法で60μm以下の条件
が必要である。
【0051】また、アゴ部に対して液路壁底面は1〜5
μm(c寸法)浮いていることが必要であり、リブの幅
は2≦d≦5μmの範囲であれば成形性,クロストーク
を満足する。また、リブ先端とアゴ部の距離eは1≦e
≦3であれば成形性,クロストーク防止の条件を満足す
る。整理すると、 b≧5μm 20μm≦a+b≦60μm 1≦c≦5μm 2≦d≦5μm 1≦e≦3μm この条件を満足するようにすればクロストークのない良
好な記録を行うことのできる記録ヘッドを得られる。
【0052】図6は本発明の実施例による記録ヘッドを
用いることが可能なプリンタの一構成例を示す斜視図で
ある。
【0053】ここで9は上記実施例により得られる記録
ヘッドを用いて構成することができるヘッドカートリッ
ジ、11はこれを搭載して図中S方向に走査するための
キャリッジである。13はヘッドカートリッジ9をキャ
リッジ11に取付けるためのフック、15はフック13
を操作するためのレバーである。このレバー15には、
後述するカバーに設けられた目盛を指示してヘッドカー
トリッジの記録ヘッドによる印字位置や設定位置等を読
取り可能とするためのマーカ17が設けられている。1
9はヘッドカートリッジ9に対する電気接続部を支持す
る支持板である。21はその電気接続部と本体制御部と
を接続するためのフレキシブルケーブルである。
【0054】23は、キャリッジ11をS方向に案内す
るためのガイド軸であり、キャリッジ11の軸受25に
挿通されている。27はキャリッジ11が固着され、こ
れをS方向に移動させるための動力を伝達するタイミン
グベルトであり、装置両側部に配置されたプーリ29
A,29Bに張架されている。一方のプーリ29Bに
は、ギヤ等の伝導機構を介してキャリッジモータ31よ
り駆動力が伝達される。
【0055】33は紙等の記録媒体(以下記録紙ともい
う)の被記録面を規制するとともに記録等に際してこれ
を搬送するための搬送ローラであり、搬送モータ35に
よって駆動される。37は記録媒体を給紙トレー4側よ
り記録位置に導くためのペーパーパン、39は記録媒体
の送給経路途中に配設されて記録媒体を搬送ローラ33
に向けて押圧し、これを搬送するためのフィードローラ
である。34はヘッドカートリッジ9の吐出口に対向し
記録媒体の記録面を規制するためのプラテンである。4
1は記録媒体搬送方向上、記録位置より下流側に配置さ
れ、記録媒体を不図示の排紙口へ向けて排紙するための
排紙ローラである。42は排紙ローラ41に対応して設
けられる拍車であり、記録媒体を介してローラ41を押
圧し、排紙ローラ41による記録媒体の搬送力を生じさ
せる。43は記録媒体のセット等に際してフィードロー
ラ39,押え板45,拍車42それぞれの付勢を解除す
るための解除レバーである。
【0056】45は記録位置近傍において記録媒体の浮
上り等を抑制し、搬送ローラ33に対する密着状態を確
保するための押え板である。本例においては、記録ヘッ
ドとしてインク吐出を行うことにより記録を行うインク
ジェット記録ヘッドを採用している。従って記録ヘッド
のインク吐出口形成面と記録媒体の被記録面との距離は
比較的微少であり、かつ記録媒体と吐出口形成面との接
触を避けるべくその間隔が厳しく管理されなければなら
ないので、押え板45の配設が有効である。47は押え
板45に設けた目盛、49はこの目盛に対応してキャリ
ッジ11に設けられたマーカであり、これらによっても
記録ヘッドの印字位置や設定位置が読取り可能である。
【0057】51はホームポジションにおいて記録ヘッ
ドのインク吐出口形成面と対向するゴム等の弾性材料で
形成したキャップであり、記録ヘッドに対し当接/離脱
が可能に支持されている。このキャップ51は、非記録
時等の記録ヘッドの保護や、記録ヘッドの吐出回復処理
に際して用いられる。吐出回復処理とは、キャップ51
を吐出口形成面に対向させ、インク吐出口内方に設けら
れてインク吐出のために利用されるエネルギ発生素子を
駆動することにより全吐出口からインクを吐出させ、こ
れによって気泡や塵埃,増粘して記録に適さなくなった
インク等の吐出不良要因を除去する処理予備吐出)や、
これとは別に吐出口形成面とキャップ51で覆った状態
で吐出口よりインクを強制的に排出させることにより吐
出不良要因を除去する処理である。
【0058】53はインクの強制排出のために吸引力を
作用するとともに、かかる強制排出による吐出回復処理
や予備吐出による吐出回復処理に際してキャップ51に
受容されたインクを吸引するために用いられるポンプで
ある。55はこのポンプ53によって吸引された廃イン
クを貯留するための廃インクタンク、57はポンプ53
と廃インクタンク55とを連通するチューブである。
【0059】59は記録ヘッドの吐出口形成面のワイピ
ングを行うためのブレードであり、記録ヘッド側に突出
してヘッド移動の過程でワイピングを行うための位置
と、吐出口形成面に係合しない後退位置とに移動可能に
支持されている。61はモータ、63はモータ61から
動力の伝達を受けてポンプ53の駆動およびキャップ5
1やブレード59の移動をそれぞれ行わせるためのカム
装置である。
【0060】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0061】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0062】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0063】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0064】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0065】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱
手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行な
うことも安定した記録を行なうために有効である。
【0066】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本
発明は極めて有効である。
【0067】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいはインクジェット方式ではイ
ンク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を
行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制
御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時に
インクが液状をなすものであればよい。加えて、積極的
に熱エネルギによる昇温をインクの固形状態から液体状
態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで防
止するか、またはインクの蒸発防止を目的として放置状
態で固化するインクを用いるかして、いずれにしても熱
エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化
し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達す
る時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネ
ルギによって初めて液化する性質のインクを使用する場
合も本発明は適用可能である。このような場合のインク
は、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60
−71260号公報に記載されるような、多孔質シート
凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状
態で、電気熱変換体に対して対向するような形態として
もよい。本発明においては、上述した各インクに対して
最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもの
である。
【0068】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0069】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば第2部材としての例えば天板が第1部材として
の例えば基板と接合する面に突起を形成することによ
り、天板と基板との接合時にこの接合によって突起がつ
ぶれ天板と基板との密着性を高めることができ、各液路
間それぞれで発生する吐出エネルギーの相互の影響を排
除することができる。
【0070】この結果、記録ヘッドにおける各吐出口間
のクロストークのない優れた記録品位の良好な記録ヘッ
ドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録ヘッド・インクタンク一体型ヘッドカート
リッジの一従来例を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示したヘッドカートリッジの外観斜視図
である。
【図3】記録ヘッドを構成する天板とヒータボードとの
接合を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例にかかる天板を示す斜視図で
ある。
【図5】図4に示した天板の概略断面図である。
【図6】本発明の実施例による記録ヘッドを用いること
ができるプリンタの一例を示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施例による記録ヘッドの試験評価
の一覧を示す図である。
【符号の説明】
100 ヒータボード 400 オリフィスプレート 411,412 インク液路用溝 421,422 吐出口 430 共通液室用凹部 440 アゴ部 451,452,453 突起(リブ) 1300 天板
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−101956(JP,A) 特開 平3−101957(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/05 B41J 2/16

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出する複数の吐出口と、 該吐出口に連通する複数のインク液路と、 インクを吐出するための複数のエネルギー発生素子を有
    した第1部材と、 該第1部材と接合されることで前記複数のインク液路を
    形成するための複数の溝と、前記複数の吐出口が形成さ
    れた吐出口形成部材と、を一体に有する第2部材と、 前記第1部材と第2部材とを押圧接合するための押圧部
    材と、 を有し、前記エネルギー発生素子の配設部位に対応する
    よう前記溝が位置合わせされた状態で前記第1部材と第
    2部材とが接合されて前記インク液路が形成されている
    インクジェット記録ヘッドにおいて、 前記第2部材は、前記第2部材の前記第1部材との接合
    面のうち前記溝の隔壁底面に当該接合によって変形する
    突起を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記第2部材の、前記吐出口形成部材の
    厚さをa、前記吐出口形成部材の前記第1部材接合部に
    設けられた凹部の深さをb、前記第1部材接合面と前記
    凹部との距離をc、前記突起の幅をd、および前記突起
    を前記凹部との距離をeとするとき、 b≧5μm,20μm≦a+b≦60μm,1μm≦c
    ≦5μm, 2μm≦d≦5μm,および1μm≦e≦3μm を満たすことを特徴とする請求項1に記載のインクジェ
    ット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記接合面の突起は樹脂よりなることを
    特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記
    録ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記エネルギーは熱エネルギーであっ
    て、該熱エネルギーによってインクの状態変化を生起さ
    せて気泡を発生させ、該気泡の生成に伴なってインクを
    吐出することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 インクを吐出する複数の吐出口と、 該吐出口に連通する複数のインク液路と、 インクを吐出するための複数のエネルギー発生素子を有
    した第1部材と、 該第1部材と接合されることで前記複数のインク液路を
    形成するための複数の溝と、前記複数の吐出口が形成さ
    れた吐出口形成部材と、を一体に有する第2部材と、 前記第1部材と第2部材とを押圧接合するための押圧部
    材と、 を有し、前記エネルギー発生素子の配設部位に対応する
    よう前記溝が位置合わせされた状態で前記第1部材と第
    2部材とが接合されて前記インク液路が形成されている
    インクジェット記録ヘッドを備えるインクジェット記録
    装置において、前記第2部材は、前記第2部材の前記第
    1部材との接合面のうち前記溝の隔壁底面に当該接合に
    よって変形する突起を有することを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記第2部材の、前記吐出口形成部材の
    厚さをa、前記吐出口形成部材の前記第1部材接合部に
    設けられた凹部の深さをb、前記第1部材接合面と前記
    凹部との距離をc、前記突起の幅をd、および前記突起
    を前記凹部との距離をeとするとき、 b≧5μm,20μm≦a+b≦60μm,1μm≦c
    ≦5μm, 2μm≦d≦5μm,および1μm≦e≦3μm を満たすことを特徴とする請求項5に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記接合面の突起は樹脂よりなることを
    特徴とする請求項5または6に記載のインクジェット記
    録装置。
  8. 【請求項8】 前記吐出エネルギーは熱エネルギーであ
    って、該熱エネルギーによってインク中に気泡を発生さ
    せ、該気泡の生成に伴なってインクを吐出することを特
    徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載のインクジ
    ェット記録装置。
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