JP2801424B2 - インクジェット記録装置および該装置における吐出回復方法 - Google Patents

インクジェット記録装置および該装置における吐出回復方法

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JP2801424B2 JP7780691A JP7780691A JP2801424B2 JP 2801424 B2 JP2801424 B2 JP 2801424B2 JP 7780691 A JP7780691 A JP 7780691A JP 7780691 A JP7780691 A JP 7780691A JP 2801424 B2 JP2801424 B2 JP 2801424B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機,ファクシミ
リ,プリンタ,ワードプロセッサ,パーソナルコンピュ
ータ等の情報処理機器において文字,画像等の情報を出
力するために用いられるインクジェット記録システムに
関し、特に、該システムにおける記録ヘッドのインク吐
出を回復するための方法および装置に関する。
【0002】
【背景技術】インクジェット記録装置に用いられる種々
の吐出方式の中には、吐出に伴って何らかの熱を発生す
る方式がある。このような熱の発生の態様としては、そ
の吐出方式に応じて、インク吐出のために熱が発生する
場合、すなわち、その熱エネルギーを利用してインク吐
出を行う場合と、インク吐出に伴なって付随的に熱を発
生する場合とに区別することができる。このうち、熱エ
ネルギーを利用してインクを吐出する方式によるインク
ジェット記録装置の代表的な例としては、吐出エネルギ
ー発生素子としての電気熱変換素子が発生する熱エネル
ギーによってインク中に膜沸騰を生じさせ、この膜沸騰
による気泡の急激な生成に基づいてインクを吐出する方
式のインクジェット記録装置を挙げることができる。こ
の装置は、インク吐出口およびこれに対応した電気熱変
換素子を高密度かつ多数配設することが容易にできる等
の利点を有し、近年一般的になりつつある。また、この
方式は、電気熱変換素子の駆動に対する吐出応答性がよ
く高速記録が可能であるという利点も有している。ま
た、付随的に熱を発生する吐出方式としては、例えば吐
出エネルギー発生素子として、良く知られる圧電素子を
用いる方式がある。この方式では、インク吐出のために
圧電素子が振動する際、微かではあるが熱を発生する。
【0003】インクジェット記録装置では、上述のよう
なインク吐出に伴なって発生する熱によって以下に示す
ような問題を生じることが知られている。
【0004】以上のようなインクジェット記録装置にお
いて、例えば、ビジュアル画像やベタ部分を含むような
画像等、比較的記録デューティーの高い記録を行なう場
合、吐出エネルギー発生素子の駆動周期が短くなる。こ
のため、インク吐出に伴なって生ずる余分な熱が十分排
出されないうちに次の吐出が行なわれる。これにより、
吐出エネルギー発生素子を配設するインク路内のインク
に畜熱を生じ、インクの温度は上昇する。このとき、イ
ンク路内に滞留した微細気泡は、記録の進行に伴なう上
記畜熱によるインクの高温環境によって成長し、また、
互いに合体することによっても成長する。このようにし
てある程度の大きさに成長した滞留気泡は、インク路内
での吐出にかかるインク挙動に影響を及ぼし、吐出方向
や吐出量を変化させるなどインク吐出を不安定なものと
する。また、このような滞留気泡がさらに成長し、イン
ク路内を塞ぐこともあり、このような場合、インクは吐
出されなくなる。また、微細気泡が吐出に影響を及ぼす
程度の大きさに成長する現象は、上記畜熱ばかりによっ
てではなく、インクジェット記録装置を長期間使用しな
い場合や複数の吐出口のうち記録データ等によってある
吐出口で長期間吐出が行われない場合にも起こり得るこ
とである。
【0005】なお、インク路内に滞留する微細気泡は、
一般に、上述したような畜熱により、インクが比較的高
温になった場合に発生する。また、熱エネルギーを利用
した気泡の急激な生成に基づいてインク吐出を行う方式
では、この吐出にかかる気泡の生成に伴なって吐出に関
与しない複数の微細な気泡を生成する場合があり、これ
らがインク路内に滞留することもある。さらに、インク
を貯留したインクタンク等から記録ヘッドにインクを供
給するためのインクチューブ等を介してこのチューブ内
に空気が侵入し、これらが微細気泡となってインク路内
に移動し滞留することもある。このようにしてインク路
に滞留した比較的微細な気泡は、記録に伴うインク吐出
や吐出回復処理の1つとして行われる空吐出によって、
その一部がインクとともに吐出口から排出される。しか
しながら、上述したように、畜熱や装置の長期間の放置
等によって、一部の滞留気泡は所定の大きさに成長し、
インク吐出に悪影響を及ぼすことがある。
【0006】以上説明したような滞留気泡による弊害を
防止するため、所定の吸引機構により吐出口を介してイ
ンク路内のインクを強制的に吸引排出したり、また、所
定の加圧機構によってインク路内を加圧することによっ
てインクを排出し、これらのインクの排出に伴なって上
記滞留気泡をインク路内から除去することが、従来より
行なわれている。
【0007】しかしながら、上記吸引や加圧を行なった
場合、これらによって排出されるインク量が比較的多量
であるため、記録以外の不必要に消費されるインクが多
くなり、結果として、この記録装置のランニングコスト
を上昇させることになる。また、上記吸引や加圧といっ
た動作を行なうには、例えば、記録ヘッドのキャッピン
グ位置への移動、キャッピング、さらには、吸引、加圧
動作など、比較的多くの動作を要する。このため、例え
ば、吸引、加圧を記録中に行うと、装置全体での記録速
度の低下を招くこともある。
【0008】以上説明した本発明が解決すべき課題に加
え、本発明の1つの側面において考慮される記録ヘッド
の特徴的な構成について以下に説明する。
【0009】この構成は、上述した熱エネルギーによっ
て生成する気泡によりインクを吐出する方式の記録ヘッ
ドにおいて特に一般的な構成であり、電気パルス(以
下、駆動パルスともいう)の印加によって熱を発生する
電気熱変換素子やこれに電力を供給する電極配線等が製
造IC技術によって形成された基板と、電気熱変換素子
を配設するインク路を構成するための溝およびこのイン
ク路に供給されるインクを貯留するための共通液室用の
溝等が、例えばエッチングによって形成された天板とを
具える。そして、基板と天板とが接着剤により互いに接
着固定されることにより、共通液室,インク路および吐
出口が構成される。
【0010】ところが、記録ヘッドの上記構成にあって
は、接着固定に関するいくつかの問題がある。第1に接
合に用いる接着剤がインク路内や吐出口の部分にはみ出
し、インク路や吐出口の形状が所定のものとならなかっ
たり、インク路や吐出口が閉塞されるおそれがあるこ
と。第2に基板や天板に用いる材料によっては変形や反
りを生じ、接合における密着性を低下させる場合がある
こと。第3に接合に接着剤を用いることにより、位置合
わせ等を厳密に行わなければならず、このために記録ヘ
ッドの製造工程が複雑になること等の問題があった。
【0011】これに対して、本願人は、例えば特開平2
−192954号公報に開示されるように、板ばね等の
付勢部材によって基板と天板との接合力を得る構成の記
録ヘッドを提案した。この構成によれば、基板と天板と
の接合に際して接着剤を用いないか、その量を必要最小
限とすることができるため、接着剤のはみ出しによって
インク路や吐出口の形状が不適切なものとなるおそれが
なく、吐出不良に至る記録ヘッド不良を未然に防止する
ことができる。また、上記接着剤を用いないことなどに
より、接合時の位置合わせが比較的容易になる等、記録
ヘッドの製造工程が簡略化されたものとなる。
【0012】一方、熱エネルギーを利用してインクを吐
出する方式にあっては、上述したように、吐出の際の電
気熱変換素子の駆動によって、インク中で急激な気泡の
生成、すなわち、気泡の膨張およびその後の収縮を生
じ、この気泡の膨張,収縮に応じてインク路および共通
液室のインク中を圧力波が伝播する。また、このような
吐出のための電気熱変換素子の駆動は、記録すべき文
字,画像等に応じた駆動データに基づいてなされるもの
であり、通常の記録においてはその駆動周波数は数KH
zになる。
【0013】以上のように、インク吐出のための電気熱
変換素子の駆動に伴ない、ある周波数の圧力波がインク
路や共通液室内を伝播した場合、インク路や共通液室を
構成する基板や天板にこの圧力波による周期的な力が作
用する。
【0014】この場合、記録ヘッドにおいて、以下に述
べられるような現象を生じることが本願発明者等によっ
て確かめられている。すなわち、上述したような板ばね
等の付勢部材によって天板と基板との接合力を得る記録
ヘッドの構成においては、付勢部材による接合力、ま
た、上記圧力波による力が天板や基板において不均一に
作用し、これらにある周波数の振動を生じさせる。この
ような振動が生じた場合、特に、上記付勢部材による接
合力が比較的小さな部分となるインク路の後方、すなわ
ち、各インク路を隔てる隔壁における電気熱変換素子が
配設された部位よりも後方で振動に伴なう定常的なすき
間を生じる。
【0015】また、電気熱変換体素子を配設する基板
は、これらを形成するための層やその保護層など、複数
の層が積層されるため、ある程度の凹凸を有している。
さらに、基板や天板が反り等を有している部分もある。
このため、基板と天板との接合によって各インク路間の
隔壁が形成された際、これら凹凸や反り等によってこれ
ら隔壁に微小なすき間が形成される場合もある。また、
このすき間は上記振動によってさらに拡大される。
【0016】以上説明したように発生ないしは形成され
るすき間によって、各インク路間は連通する。
【0017】
【発明の目的】本発明の目的は、気泡を排出しようとす
るインク路を除き、これに隣接するインク路を少なくと
も含んだインク路について連続的な複数回の吐出を行な
うことによって、上記気泡を排出しようとするインク路
中の気泡を排出し、これにより吐出回復を行なうことが
可能なインクジェット記録装置の吐出回復方法およびイ
ンクジェット記録装置を提供することにある。
【0018】本発明の他の目的は、インク路間の隔壁に
おいて生じるすき間を積極的に利用した滞留気泡排出の
ための構成を提供することにあり、特に板ばね等の付勢
部材によって基板と天板とが接合固定される記録ヘッド
において、気泡を排出しようとする吐出口を除き、これ
に隣接する吐出口を少なくとも含んだ吐出口について連
続的な複数回の吐出を行ない、上記すき間を介して当該
液路に気泡を引き込むとともにこれを吐出に伴なって排
出するようにした吐出回復方法および該方法を実施可能
なインクジェット記録装置を提供することを目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
インクを吐出するための複数の吐出口と、該複数の吐出
口の各々に対応して設けられ、それぞれ当該対応する吐
出口に連通しインク吐出のための吐出エネルギー発生素
子を具えた複数のインク路と、該複数のインク路に連通
する共通液室とを有する記録ヘッドを具え、被記録媒体
に対してインクを吐出することにより記録を行うための
インクジェット記録装置の吐出回復方法において、前記
複数の吐出口の配列において、吐出回復を行う吐出口を
除き、少なくとも該吐出口に隣接する吐出口の吐出エネ
ルギー発生素子を複数回連続して駆動することによっ
て、当該吐出口からインク吐出を行う処理を有すること
を特徴とする。
【0020】また、被記録媒体に対してインクを吐出す
ることにより記録を行うためのインクジェット記録装置
において、インクを吐出するための複数の吐出口と、該
複数の吐出口の各々に対応して設けられ、それぞれ当該
対応する吐出口に連通しインク吐出のための吐出エネル
ギー発生素子を具えた複数のインク路と、該複数のイン
ク路に連通する共通液室とを有する記録ヘッドと、前記
複数の吐出口の配列において、吐出回復を行う吐出口を
除き、少なくとも該吐出口に隣接する吐出口の吐出エネ
ルギー発生素子を複数回連続して駆動することによっ
て、当該吐出口からインク吐出を行うための記録ヘッド
駆動手段とを具えたことを特徴とする。
【0021】さらに、本発明の他の側面では、インクを
吐出するための複数の吐出口と、該複数の吐出口の各々
に対応して設けられ、それぞれ当該対応する吐出口に連
通しインク吐出のための吐出エネルギー発生素子を具え
た複数のインク路を有した記録ヘッドであって、互いに
接合することにより前記複数のインク路を構成するため
の第1基体および第2基体と、当該接合に際して当該第
1基体と当該第2基体とが相互に押圧するために当該第
1基体および/または当該第2基体に対して線圧を発生
するための押圧部材を具えた記録ヘッドを具え、被記録
媒体に対してインクを吐出することにより、記録を行う
ためのインクジェット記録装置の吐出回復方法におい
て、前記複数の吐出口の配列において、吐出回復を行う
吐出口を除き、少なくとも吐出口に隣接する吐出口の吐
出エネルギー発生素子を複数回連続して駆動することに
よって、当該吐出口からインク吐出を行う処理を有する
ことを特徴とする。
【0022】また、被記録媒体に対してインクを吐出す
ることにより記録を行うためのインクジェット記録装置
において、インクを吐出するための複数の吐出口と、該
複数の吐出口の各々に対応して設けられ、それぞれ当該
対応する吐出口に連通しインク吐出にための吐出エネル
ギー発生素子を具えた複数のインク路を有した記録ヘッ
ドであって、互いに接合することにより前記複数のイン
ク路を構成するための第1基体および第2基体と、当該
接合に際して当該第1基体と当該第2基体とが相互に押
圧するために当該第1基体および/または当該第2基体
に対して線圧を発生するための押圧部材を具えた記録ヘ
ッドと、前記複数の吐出口の配列において、吐出回復を
行う吐出口を除き、少なくとも該吐出口に隣接する吐出
口の吐出エネルギー発生素子を複数回連続して駆動する
ことによって、当該吐出口からインク吐出を行うための
記録ヘッド駆動手段とを具えたことを特徴とする。
【0023】
【作用】以上の構成によれば、気泡を排出して吐出回復
を行なおうとする吐出口を除き、これに隣接する吐出口
を少なくとも含んだ吐出口について連続的な複数回の吐
出を行なうことにより、上記吐出回復処理にかかる吐出
口のインク路内に滞留した気泡は、当該吐出口から排出
される。
【0024】また、以上の構成によれば、気泡を排出し
て吐出回復を行なおうとする吐出口を除き、これに隣接
する吐出口を少なくとも含んだ吐出口について連続的な
複数回の吐出を行なうことにより、この吐出に伴なって
生じるか、または、元来有している液路隔壁におけるす
き間、あるいはこの双方によるすき間を介し、上記吐出
に伴なって当該液路および上記すき間に生じるインクリ
フィルに伴なったインク流によって気泡は当該インク路
中に引き込まれるとともに、当インク液路での吐出に伴
なって排出される。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0026】(第1実施例) 図1は、本発明に第1実施例による吐出回復処理として
気泡排出処理を説明するための記録ヘッドの模式的断面
図であり、図2は、本発明による気泡排出処理が適用さ
れる記録ヘッドを示し、気泡の滞留の状態を示す模式的
断面図である。
【0027】図2において、電気熱変換素子11 〜1n
の各々は、それぞれ対応するインク路21 〜2n に設け
られ、電気パルスの印加によって熱エネルギーを発生す
る。この熱エネルギーによってインク路21 〜2n のそ
れぞれでは電気熱変換素子21 〜2n 各々の近傍におい
て急激な気泡の膨張およびその後の収縮を生じる。これ
により、それぞれのインク路に対応する吐出口N1〜Nn
からインクが吐出される。このインク吐出に伴なって
インク路21 〜2n のそれぞれに共通液室3からインク
が供給される。
【0028】図2は、記録紙2枚を連続してベタ記録し
た後のインク路21 〜2n 内の気泡の滞留の状況を示し
ており、各液路内には、ある程度の大きさに成長した気
泡が滞留している。このように成長してインク路内に滞
留する気泡は、その周囲のインクによって冷却されその
大きさを減じるが、ある程度の大きさまで成長した場合
は、消泡するまでに比較的長い時間を要し、次に記録を
行なうまでに消泡しないことがある。この状態で記録を
行なうと、前述したような吐出不安定を招き記録画像の
品位が損なわれる場合がある。また、このように滞留気
泡がある程度まで成長した状態でこの記録装置を比較的
高温な環境下に放置したり、また、記録を行わない状態
で長期間放置すると、次の記録の際には気泡がさらに成
長してインク路を塞ぎ、不吐出に至ることもある。
【0029】このようなインク吐出に悪影響を及ぼす気
泡の排出処理について以下に説明する。
【0030】図1に参照されるように、中央のインク路
K に気泡が滞留しており、この場合、隣接するインク
路2K-1 ,2K+1 の電気熱変換素子1K-1 ,1K+1 に記
録時と同一の電気パルスを所定の周波数で印加すること
により、それぞれ吐出口NK-1 ,NK+1 からインク吐出
を行なう。この際、まず吐出口NK-1 から10〜100
回吐出を行ない、その後、吐出口NK+1 から同様の回数
吐出を行なう。これにより、インク路2K 内に滞留した
気泡は吐出口NK から排出される。
【0031】また、上記と同様に吐出口NK-1 ,NK+1
から順次所定回数の吐出を行なった後、次に再び吐出口
K-1 について同様の回数の連続吐出を行なってもよ
く、これにより、より効果的な気泡の排出を行なうこと
ができる。また、吐出口NK-1,NK+1について順次上述
と同様に吐出を行う処理を1サイクルとして、これを数
サイクル行なってもよい。
【0032】さらに、より気泡の排出を確実にするた
め、上述のように隣接する吐出口からのインク吐出を行
なった後、最後に気泡を排出しようとする目的吐出口か
らインク吐出を行なってもよい。これによれば、まず隣
接吐出口からのインク吐出によって、目的インク路内に
滞留する気泡は、通常の場合、その吐出口から排出され
るが、気泡が比較的大きい場合などでは目的吐出口近傍
でこの気泡を伴なったメニスカスが形成された状態とな
り、気泡の排出が困難となる。そこで、最後に目的イン
ク路の電気熱変換素子を駆動することによって、目的吐
出口からインク吐出を行ない、この吐出に伴なって気泡
を排出することができる。
【0033】隣接インク路の電気熱変換素子、1K-1
K+1 も駆動するとき、その駆動周波数を記録時と同様
にすると、これに対応するインク路2K-1 ,2K+1 内イ
ンクの温度は畜熱によって上昇し、これにより気泡が成
長するため好ましくない。このため、上記隣接する吐出
口NK-1 ,NK+1 からの吐出は、一般的に記録時よりも
低い駆動周波数で行なうのが好ましい。
【0034】さらに加え、この駆動周波数を変化させる
こともできる。例えば、上述のように吐出口NK-1 ,N
K+1 から順次複数回の吐出を行うサイクルを数サイクル
行うような場合、そのサイクル数が増すにつれてその駆
動周波数を徐々に減じることもできる。その吐出駆動方
法によれば、滞留する気泡の多様な大きさに応じて、こ
れらを効率的に排出できる。何故なら、例えば、比較的
大きな滞留気泡は比較的高い駆動周波数の吐出によって
効率的に排出され、また、比較的小さな滞留気泡は低い
駆動周波数の吐出によって排出され易いと考えられるか
らである。また、このように徐々に駆動周波数を減じる
ことによって、この吐出回復処理のインク吐出に伴う記
録ヘッド温度の上昇を抑制することができる。
【0035】なお、このような駆動周波数の変化を、非
記録時間や記録デューティ等、気泡の大きさを示す指標
に応じて行なうこともできる。以上説明した駆動周波数
を変化させる吐出駆動は、本例による吐出回復のための
あらゆるインク吐出において有効である。
【0036】なお、気泡を排出するため、上述の例では
隣接する両側の吐出口から前後してインク吐出を行なっ
たが、片側だけの吐出を行なっても気泡を排出すること
ができる。また、隣接する両側の吐出口から同時に吐出
を行なってもよく、これによれば、気泡の排出が効果的
に行われ排出のための時間等が短くて済む。
【0037】以上説明したような気泡が排出される現象
について、その原理として考えられるものについて第1
図を参照して説明する。図1は、気泡の排出を行なう目
的インク路2Kに隣接するインク路2K-1 ,2K+1 それぞ
れの吐出口NK-1 およびNK+1 から同時にインク吐出を
行なった場合を示している。この場合、原理は以下のよ
うに考えられる。すなわち、両側のインク路での連続的
なインク吐出により、共通液室3から各インク路2
K-1 ,2K-1 にかけてみかけ上、同図中矢印で示される
ようなインク流が形成される。このインク流によってイ
ンク路2K と共通液室3との境界付近のインク圧が高ま
り、これによって液路2K において共通液室3側が高く
吐出側が低い圧力勾配を生じる。この圧力勾配によっ
て、液路2K 内に滞留する気泡まわりの圧力分布による
吐出口側へ向いた力(広い意味での浮力)を生じ、この
力によって気泡は吐出口側へ移動すると考えられる。
【0038】また、別の原理として、気泡排出は以下の
ようにして起こると考えることもできる。すなわち、隣
接するインク路2K-1 ,2K+1 でのインク吐出を行わせ
るための気泡の急激な膨張によってそれぞれのインク路
K-1 ,2K+1 内のインクに圧力波を生じ、この圧力波
はそれぞれの吐出口NK-1 ,NK+1 側および共通液室3
側へ伝播する。共通液室3側へ伝播した圧力波は、共通
液室3内での反射,干渉等を経て他のインク路に伝播す
る。このような圧力の伝播においては、圧力波を発生す
るインク路内で圧力波の強度はほとんど減衰しないが、
共通液室内を伝播するとき、ほぼ当該インク路からの距
離の2乗に比例して減衰する。このため、図1において
は、インク吐出を行うインク路2K-1 ,2K+1 に隣接す
るインク路2Kに比較的強い圧力波が伝播し、この圧力波
がインク路2K 内を吐出口NK 側に伝播するときに滞留
気泡を排出すると考えることもできる。あるいは、上記
圧力波の伝播によって、前述した原理と同様インク路2
K 内に所定の圧力勾配を生じ、これにより滞留気泡が排
出されると考えることもできる。また、このような圧力
波の伝播による気泡排出作用と前述の圧力勾配による気
泡排出作用との相乗効果によって、滞留気泡の排出が行
われると考えることもできる。
【0039】さらに第3の推定される原理として、イン
ク路2K 内に生じた圧力勾配によってこのインク路内2
K に吐出口NK 側に向うインク流を生じ、このインク流
によって滞留気泡が排出されると考えることもできる。
【0040】なお、上述した吐出回復処理では、隣接す
る吐出口だけからインクを吐出して気泡を排除するもの
としたが、例えば図2に示されるインク路23 の気泡を
排除するのに、吐出口N1 ,N2 と吐出口N4 ,N5
らインク吐出をそれぞれ同時にあるいは交互に行っても
よい。このように、隣接する吐出口だけでなく、これを
含んだ複数の吐出口から吐出を行なえばさらに気泡排出
の効果は大となる。
【0041】また、上述した本発明の気泡排出処理を利
用し、以下のような吐出回復処理を行うこともできる。
長時間、記録装置を使用しないで放置した場合、前述し
たように滞留気泡が成長するとともに吐出口からインク
が蒸発しインク路内のインク粘度が高くなる。このた
め、長期間放置後は特に正常な吐出を行ない難くなり、
場合によっては不吐出になる場合がある。この場合、は
じめは高デューティーの、すなわち高周波数吐出駆動を
行ない、インク路内部を高温にすることによりインクの
粘度を低くし、吐出によってそのインク路内の高濃度に
なったインクを排出する。その後、より低い駆動周波数
で吐出を行う。このようなインク吐出を吐出口配列にお
いて、奇数番目吐出口と偶数番目吐出口とから交互に連
続的な吐出を行なうことで、インク路内は、高濃度なイ
ンクが除去されるとともに、本発明による滞留気泡の排
出が行われ、正常な吐出が可能な状態となる。これによ
り、しばらく記録装置を使用せずに放置した場合でも、
安定した高品位な画像を得ることができる。
【0042】さらに、本発明の気泡排出処理を利用した
吐出回復処理の変形例を以下に説明する。
【0043】図2において、吐出口N1 から連続的に1
0〜100回吐出し、続いて吐出口N2 から同様に吐出
させ、以後、順次N3 ,N4 ……と、ヘッド内の全ての
吐出口に対して吐出を行なう。この処理は、滞留気泡の
排出と各吐出口毎に吐出が正常になされているかどうか
をチェックする処理とを同時に行うことができるという
利点を有している。例えば、64個の吐出口を有した記
録ヘッドの場合、吐出口1から吐出口64まで吐出を行
なうこの一連の吐出を何回か繰り返して行なうという処
理によって、それぞれの吐出口から気泡を排出すること
ができる。その際、1つの吐出口に対する連続吐出時間
をはじめのサイクルでは長く、次のサイクルでは少し短
くするというように変化させていくこともできる。
【0044】以上の各実施例で示した吐出回復処理は、
高デューティーな記録を連続して行ないインク路内に畜
熱を生じている場合に行なう空吐出方法として効果があ
る。また、この処理を特にプリンタやファクスの記録装
置に用いた場合、記録命令を待っている間や、データの
転送の間にこの処理を行なうこともでき、装置全体の記
録速度の低下を招くこともない。
【0045】さらに、複写機用として用いた場合は、例
えば高デューティーな記録を行なった場合や、1枚の記
録紙の記録毎にこの処理を行なうことができ、吸引処理
等を行なわなくとも、連続して、高品位な画像を得るこ
とができる。
【0046】図3は上記各実施例で示した吐出回復方法
を実施可能なインクジェット記録装置の構成例を示す。
【0047】図3において、14はヘッドカートリッジ
であり、インクの吐出口とこれに対応して設けた吐出エ
ネルギ発生素子としての電気熱変換素子とを有する記録
ヘッドチップと、インク供給源たるインクタンクとを一
体としたものである。このヘッドカートリッジ14は、
押さえ部材(固定レバー)41によりキャリッジ15の
上に固定されており、これらはシャフト21にそって長
手方向に往復動可能となっている。記録ヘッドチップの
吐出口より吐出されたインクは、吐出口と微少間隔をお
いて配設されるプラテン19に記録面を規制された被記
録媒体としての記録紙18に到達し、記録紙18上に画
像を形成する。
【0048】記録ヘッドチップに配設した電気熱変換素
子には、ケーブル16およびこれに結合する端子を介し
て適宜のデータ供給源より画像データに応じた吐出信号
が供給される。ヘッドカートリッジ14は、1個を設け
てある。
【0049】図3において、17はキャリッジ15をシ
ャフト21に沿って操作させるためのキャリッジモー
タ、22はモータ17の駆動力をキャリッジ15に伝達
するワイヤである。また、20はプラテンローラ19に
結合して記録紙18を搬送させるためのフィードモータ
である。
【0050】25は例えばキャリッジ15のホーム位置
に対応した位置に配設され、ヘッドチップの吐出口形成
面を覆うことが可能なキャップ部材であり、吐出口付近
のインクの乾燥やこれに伴う固化を防止する機能を有す
る。また、このキャップ部材25にはチューブ4を介し
てポンプ30が接続され、吐出不良の除去のためにポン
プ30を駆動するとその吸引力によって吐出口よりイン
ク吸引がなされる。すなわち、長期間の非記録時、また
は画像データによっては、長期間吐出が行なわれない吐
出口が存在することがある。この場合に吐出口近傍に生
じた増粘インクや固着インクの除去のために、本発明に
よる気泡排出とは別に吸引による吐出回復処理を行なう
ものである。また、このキャップ部材25には、上記吐
出回復処理の際に吐出されるインクを受容するための部
材も備えられている。
【0051】5は記録ヘッドの移動範囲に突出可能に設
けられるブレードであり、吐出回復処理後等に吐出口形
成面をワイピングすることにより、吐出口形成面上の濡
れや、紙粉等塵埃の除去を行う。
【0052】図4は、図3に示される一実施例に係る記
録ヘッドカートリッジ14の詳細を示し、上述したよう
にインク供給源をなすインクタンク10と、記録ヘッド
チップ101とを一体とし、インクが無くなった時点で
ヘッドチップもともに新たなものと交換されるものであ
る。
【0053】記録ヘッドチップ101は、記録紙との対
向面に形成した複数の隣接した吐出口N と、その内方に
延在する不図示の互いに隣接した複数のインク路と、こ
れら各インク路に配設した同様に不図示の電気熱変換素
子と、各インク路に連通した共通液室(不図示)とを有
している。供給タンク部104は、インクタンク110
側からインクの供給を受け記録ヘッドチップ101内の
共通液室にインクを導くサブタンクとして機能する。
【0054】112はインクタンク110内に配設さ
れ、インクを含浸させたインク吸収体であり、多孔質体
または繊維等を用いて形成できる。114はインクタン
ク110蓋部材である。
【0055】図5は、図3に示した装置の制御構成を示
すブロック図である。この制御構成により、上述した吐
出回復処理の各実施例の制御を行うことができる。
【0056】図5において、200は装置における各種
制御のための信号処理を実行するCPU,200AはC
PU200の処理実行においてワークエリア等として用
いられるRAM,200Bは、上記各実施例の吐出回復
処理で示したような吐出を行う際の駆動データや処理手
順等を格納するROMである。CPUは、上記吐出回復
処理の際、ROM200Bに格納される処理手順に従
い、吐出を行う吐出口の選択データ、電気パルスのパル
ス幅データ、駆動周波数データをヘッドドライバ101
Aに供給する。
【0057】また、CPU200は、記録時等必要に応
じて、キャリッジモータドライバ17A,紙送りモータ
ドライバ20Aに必要なデータを供給することにより、
キャリッジモータ17,紙送りモータ20を駆動し、キ
ャリッジ15の移動や記録紙の紙送りを制御する。
【0058】図6は、フルカラーの記録を行うことがで
きるインクジェット記録装置の一例を示すものである。
このような複数の記録ヘッドを具えた装置では、本発明
の一実施例にかかる気泡排出による吐出回復処理を行う
ことによって、吐出回復のためのインク吸引処理の回数
を減らすことが可能となるため、吸引処理によって消費
されるインク量の節約の効果が大となる。
【0059】(第2実施例) 本発明の第2実施例は、前述したような記録ヘッドのイ
ンク路間隔壁に生じるすき間を積極的に利用して滞留気
泡を排出する処理に関するものである。すなわち、通
常、記録ヘッドを構成する場合は、インク路間隔壁にす
き間が生じないようにする。このため、基板と天板とを
接合する際、接着剤の塗布や接合力を生じさせるための
構成に十分に注意を払う。ところが、前述したような板
ばね等によって基板と天板との接合を行ない、接合のた
めの構成を簡略化した記録ヘッドにあっては、インク路
間の隔壁にすき間を生じることがある。本例はこれを積
極的に利用するものである。以下、図7を参照してこの
処理について説明する。
【0060】図7は、本発明の第2実施例にかかる気泡
排出処理を説明するための図であり、記録ヘッドの一部
を示す。
【0061】図7において、中央のインク路2K に吐出
に悪影響を及ぼすような気泡が滞留している。この場
合、隣接する吐出口NK-1 ,NK+1 の電気熱変換素子1
K-1 ,1K+1 に記録時と同一の電気パレスを所定の周波
数で印加することにより、それぞれの吐出口NK-1 ,N
K+1 からインク吐出を行なう。この際、まず吐出口N
K-1 から10〜100回吐出を行ない、その後、吐出口
K+1 から同様の回数吐出を行なう。これにより、イン
ク路2K 内に滞留した気泡は、第1実施例と異なり、吐
出口NK-1 またはNK+1 から排出される。
【0062】また、例えば吐出口NK-1 ,NK+1 につい
て上記と同様の吐出を行ない、次に再び吐出口NK-1
ついて同様の回数の連続吐出を行なってもよく、これに
より、より効果的な気泡の排出を行なうことができる。
【0063】このとき、電気熱変換素子、1K-1 ,1
K+1の駆動周波数については第1実施例において説明し
たことと同様とすることができる。
【0064】なお、気泡を排出するため、上述の例では
隣接する両側の吐出口から前後してインク吐出を行なっ
たが、片側だけの吐出を行なっても気泡を排出すること
ができる。
【0065】以上、説明したような気泡が排出される現
象について、その原理として考えられるものの1つにつ
いて図7を参照して説明する。図7は、気泡の排出を行
なうインク路2K の隣接するそれぞれ吐出口NK-1 およ
びNK+1 から同時にインク吐出を行なった場合を示して
おり、この場合、原理は以下のように考えられる。すな
わち、両側の吐出口NK-1 ,NK+1 での連続的なインク
吐出により、共通液室3からインク路2K-1 およびイン
ク路2K-1 にはインクリフィルによって図中矢印で示す
ようなインク流動が生じる。このインク流動により、イ
ンク吐出の際の圧力波等によって隔壁WK-1 ,WK に生
じたすき間を介して図中矢印Sで示されるようなインク
流も生じる。このすき間を介したインク流Sによって、
インク路2K に滞留した気泡は隔壁WK-1 ,WK を介し
てインク路2K-1 または2K+1 に引き込まれるととも
に、このインク路でのインク吐出に伴なって吐出口N
K-1 またはNK+1 から排出される。
【0066】この際、気泡は隣接するインク路での1回
の吐出によって引き込まれることは希れであり、連続的
な複数回の吐出によってすき間を介して徐々に引き込ま
れる。また、隣接するインク路において同時に吐出を行
なった場合、どちら側のインク路に引き込まれるかは、
気泡が元々あった位置や、すき間の大きさによって定ま
るものと考えられる。
【0067】本例による気泡排出処理においても、吐出
を行う吐出口の数や吐出が連続する時間等について第1
実施例と同様に設定することができる。また、効果につ
いても、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0068】上述した本発明の第2実施例にかかる気泡
排出処理を好適に実施できる記録ヘッドおよびこれを用
いたインクジェット記録装置の一例を以下に説明する。
【0069】本例の記録ヘッドは比較的、安価で簡潔な
構成であり、その上一般的に不都合とされている隣接イ
ンク路間相互の干渉を利用して滞留気泡を効率よく且つ
確実に記録ヘッドのインク路から排出せしめることがで
きるものである。具体的には、インク路共通液室を構成
するための溝が形成された天板と、電気熱変換素子が形
成された基板との2部材が加圧によって(部分的には接
着剤を使用するものも含む。また、インク路等形成用の
溝,電気熱変換素子は、天板,基板いずれに形成されて
いても良い。)接合されたものである。
【0070】以下の実施例で説明する構成は、記録ヘッ
ドの電気熱変換素子から吐出口までに対応した領域、得
に吐出口の極く近傍において上記加圧による力を均一に
作用する構成を開示している。この均一な力による接合
を達成するために線圧を利用する。このような構成の記
録ヘッドとしては、例えば次のような数例を挙げること
ができる。
【0071】第1実施例として、インクが吐出されるイ
ンク吐出口と、該インク吐出口に連通したインク路と、
該インク路の所定箇所に設けられインクを吐出するため
に利用されるエネルギーを発生する吐出エネルギー発生
素子としての例えば電気熱変換素子を備えた記録ヘッド
であって、その接合によって前記インク路および吐出口
を構成するための第1基体と第2基体とを線圧を発生す
る線圧押圧部材によって押圧接合した記録ヘッドを挙げ
ることができる。
【0072】第2例として、インク吐出口からインクを
吐出するために利用されるエネルギーを発生するための
吐出エネルギー発生素子を有した第1基体と、該第1基
体と接合されることで前記インク吐出口に連通したイン
ク路を構成するための凹凸部を備えた第2基体と、前記
第1基体と前記第2基体とを機械的に接合するために用
いられる板バネ部材と、を備えた記録ヘッドであって、
その突出する側部を屈曲させた前記板バネ部材の該突出
部の端部によって線圧を発生させて前記第1基体と前記
第2基体とを圧接した記録ヘッドを挙げることもでき
る。
【0073】さらに、第3の例として、インク吐出口か
らインクを吐出するために利用されるエネルギーを発生
するための吐出エネルギー発生素子を有した第1基体
と、前記インク吐出口が形成されたオリフィスプレート
と、該オリフィスプレートに一体的に設けられその一部
が外部に突出した前面プレート部材と、該第1基体と接
合されることで前記インク吐出口に連通したインク路を
構成するための凹凸部とを一体的に備えた第2基体と、
前記第1基体と前記第2基体とを機械的に接合するため
に用いられる板バネ部材と、を備えた記録ヘッドであっ
て、その突出する側部を屈曲させた前記板バネ部材の側
部と前記前面プレート部材のインク吐出方向とは反対側
の面とが接触した状態で前記板バネ部材の上記突出部の
端部によって線圧を発生させて前記第1基体と前記第2
基体とを圧接した記録ヘッドを挙げることができる。
【0074】これらのヘッド構成によれば、第1基体と
第2基体との接合において、板バネ部材と第2基体との
接触面を線状とすることによって接合力を得るため、こ
の接合力の集中を図ることができ、天板においてインク
吐出口近傍のインク路に対応する領域を略均一な押圧力
で押えることができる。この結果、前述した気泡排出の
ためのインク吐出によってインク路間隔壁の振動的なす
き間発生を生じさせることが出来る。
【0075】図8乃至図12は、上述した構成の記録ヘ
ッドおよびこれを用いたインクジェット記録装置の一実
施例を示す図である。
【0076】図9に示されるように、本例の記録ヘッド
カートリッジIJCは、インクの収納割合が比較的大き
な、インクタンクITと記録ヘッドユニットIJUを一
体に具えたものである。記録ヘッドユニットIJUはそ
の先端部がインクタンクITより突出した形状である。
記録ヘッドカートリッジIJCは、インクジェット記録
装置本体IJRAのキャリッジHC(図11参照)の後
述する位置決め手段及び電気的接点とによって着脱自在
に装着される。これにより、記録ヘッドカートリッジI
JCは、そのインクタンクITのインクが無くなったと
き、記録ヘッドIJUとともに新たなものと交換するこ
とができる。
【0077】(i) 記録ヘッドユニットIJU インクジェットユニットIJUは、電気信号に応じて膜
沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギー
を生成する電気熱変換素子を用いてインクを吐出する方
式の記録ヘッドを用いたユニットである。
【0078】図8において、100はSi基板上に複数
の列状に配された電気熱変換素子(吐出ヒータ)や、こ
れに電力を供給するAl等の電気配線等が成膜技術によ
り形成されて成るヒータボードである。1200はヒー
タボード100に対する配線基板であり、ヒータボード
100の配線に対応する配線(例えばワイヤボンデイン
グにより接続される)と、この配線の端部に位置し本体
装置からの電気信号を受けるパッド1201とを有して
いる。
【0079】1300は複数のインク路を夫々区分する
ための隔壁や各インク路へインクを供給するためのイン
クを貯留する共通液室等を構成するための溝が形成され
た天板である。天板1300インクタンクITから供給
されるインクを受けて上述の共通液室へ導入するインク
受け口1500と、各インク路に対応した吐出口を複数
形成したオリフィスプレート400とを一体に成型した
ものである。これらの一体成型材料としてはポリサルフ
ォンが好ましいが、他の成型用樹脂材料を用いることも
できる。
【0080】300は配線基板1200の裏面を平面で
支持する例えば金属製の支持体で、記録ヘッドユニット
の底板となる。500は押えばねであり、M字形状でそ
のM字の中央で天板1300の共通液室に対応する部分
を軽圧で押圧すると共に、その側部に突出して形成され
る前だれ部501の端部でインク路の一部、好ましくは
吐出口近傍に対応した領域の天板を線圧で集中押圧す
る。押えばね500の押圧力は押えばね500の足部が
支持体300の穴3121を通って支持体300の裏面
側に係合し、押えばね500がヒータボード100と天
板1300とを挟み込むことにより生じる。以下のよう
な押えばね500とその前だれ部501による押圧力に
よってヒータボード100と天板1300とを圧着固定
することができる。又支持体300は、インクタンクI
Tに設けられた2つの位置決め凸起1012,1012
及び位置決め且つ熱融着保持用凸起1800,1801
に係合する位置決め用穴312,1900,2000を
有する他、装置本体IJRAのキャリッジHCに対する
位置決め用の突起2500,2600を裏面側に有して
いる。加えて支持体300はインクタンクからのインク
供給を可能とするインク供給管2200(後述)を貫通
可能にする穴320をも有している。支持体300に対
する配線基板200の取付は、接着剤等で貼着して行わ
れる。尚、支持体300の凹部2400,2400は、
それぞれ位置決め用突起2500,2600の近傍に設
けられている。この凹部2400,2400が設けられ
る位置は、組立てられた記録ヘッドユニットIJU(図
9参照)において、その周囲の3辺を平行溝3000,
3001の複数で形成されたヘッド先端域の延長点にあ
って、ゴミやインク等の不要物が突起2500,260
0に至ることがないような位置に設けられる。平行溝3
000が形成される蓋部材800は、図8に示されるよ
うに、記録ヘッドカートリッジIJCの外壁を形成し、
インクタンクとでITおよび記録ヘッドユニットIJU
を収納する。また、平行溝3001が形成されるインク
供給部材600は、前述したインク供給管2200に連
通するインク導管1600を供給管2200側が固定の
片持ちばり形態で具える、またインク導管1600に
は、その固定側とインク供給管2200との毛管現象を
確保するための封止ピン602が挿入されている。イン
ク導管1600の自由端は記録ヘッドの天板1300に
設けられたインク受け口1500に圧接している。60
1はインクタンクITと供給管2200との結合をシー
ルするためのパッキン、700は供給管のタンク側端部
に設けられたフィルターである。
【0081】インク供給部材600は、モールド成型さ
れているので、安価で位置精度が高く製造上の精度低下
を無くしているだけでなく、導管1600か片持ちばり
であることによって大量生産時においても導管1600
のインク受け口1500に対する圧接状態を安定化でき
る。本例では、この圧接状態下で封止用接着剤をインク
供給部材側から流し込むだけで、密閉状態を保った連通
状態を確実に得ることができる。インク供給部材600
の支持体300に対する固定は、支持体300の穴19
01,1902に対するインク供給部材600の裏面側
ピン(不図示)を支持体300の穴1901,1902
を介して貫通突出せしめ、支持体300の裏面側に突出
した部分を熱融着することで簡単に行われる。この熱融
着された裏面部のわずかな突出領域は、インクタンクI
Tの記録ヘッドユニットIJU取付面側壁面のくぼみ
(不図示)内に収められるのでユニットIJUの位置決
め面は正確に得られる。
【0082】(ii)インクタンクIT インクタンクITは、カートリッジ本体1000と、イ
ンク吸収体900とインク吸収体900をカートリッジ
本体1000の上記ユニットIJU取付面とは反対側の
側面から挿入した後、これを封止する蓋部材1100と
で構成されている。
【0083】900はインクを含浸させるための吸収体
であり、カートリッジ本体1000内に配置される。1
220は上記各部100〜600からなるユニットIJ
Uに対してインクを供給するための供給口であると共
に、当該ユニットをカートリッジ本体1000に装着す
る前の工程で供給口1220よりインクを注入すること
により吸収体900のインク含浸を行うための注入口で
もある。
【0084】本例では、インクタンクIT内へのインク
の注入が可能な部分は、大気連通口とこの供給口とにな
る。しかしながら、本例のインクタンクITでは記録ヘ
ッドIJUへのインク供給の際、インク吸収体からのイ
ンク供給性を良好に行うため、本体1000内のリブ2
300と蓋部材1100の部分リブ2500,2400
とによって形成されるタンク内空気存在領域を、大気連
通口1401側から連続させて、インク供給口1220
から最も遠い角部域に形成している。このため、比較的
に良好かつ均一な吸収体へのインクの注入を行うために
は、インク注入がこの供給口1220を介して行われる
ことが好ましい。本体1000は、インクタンクの後方
面において、キャリッジの移動方向に平行なリブ230
0を4本有し、吸収体が後方面に密着することを防止し
ている。又、部分リブ2400,2500は、同様にリ
ブ2300に対して対応する延長上にある蓋部材110
0の内面に設けられているが、リブ2300とは異なり
分割された状態となっている。これにより空気の存在空
間を前者より増加させている。また、部分リブ250
0,2400は蓋部材1000の全面積の半分以下の面
に分散された形となっている。これらのリブによってタ
ンク供給口1220から最も遠い角部の領域のインク
を、より安定して供給口1220側へ毛管力で導びくこ
とができる。1401はカートリッジ内部を大気に連通
するために蓋部材に設けた大気連通口である。1400
は大気連通口1401の内方に配置される撥液材であ
り、これにより大気連通口1400からのインク漏洩が
防止される。
【0085】前述したインクタンクITのインク収容空
間は長方体形状であり、その長辺を側面にもつ場合であ
るので上述したリブの配置構成は特に有効であるが、キ
ャリッジの移動方向に長辺を持つ場合、または立方体の
場合は、蓋部材1100の全体にリブを設けるようにす
ることでインク吸収体900からのインク供給を安定化
できる。限られた空間内にインクを出来るだけ収納する
ためには直方体形状が適しているが、この収納されたイ
ンクを無駄なく記録に使用するためには、上述したよう
に、角部の領域に対して近接する2面領域に上記作用を
行えるリブを設けることは有効である。更に本実施例に
おけるインクタンクITの内面リブは、直方体形状のイ
ンク吸収体の厚み方向に対してほぼ均一な分布で配置さ
れている。この構成は、吸収体全体のインク消費に対し
て、大気圧分布を均一化しつつインク残量をほとんど無
ならしめることが出来るため重要な構成である。更に、
このリブの配置上の技術思想を詳述すれば、このリブの
配置は、インクタンクのインク供給口1220を投影し
た位置を中心として、インクタンクITの長辺を半径と
する円弧を描いたときに、その円弧よりも外側に位置す
る吸収体に対して、大気圧状態が早期に与えられるよう
にその円弧よりも外側の面に上記リブを配設するもので
ある。この場合、インクタンクITの大気連通口140
1は、このリブ配設領域に大気を導入できる位置であれ
ば、本例に限られることではない。
【0086】加えて、本実施例では、記録ヘッドカート
リッジIJCのヘッドに対する後方面を平面化して、装
置に組み込まれたときの必要スペースを最小化ならしめ
るとともに、インクの収容量を最大化できる構成をとっ
ている。これにより、装置の小型化を達成できるだけで
はなく、カートリッジの交換頻度を減少できる。記録ヘ
ッドカートリッジIJCの記録ヘッドユニットIJUを
一体化するための空間の後方部を利用して、そこに、大
気連通口1401用の突出部分を形成し、この突出部分
の内部を空洞化して、ここに前述した吸収体900の厚
さ方向に対応して大気圧を供給するための空間1402
を形成してある。この大気圧供給空間1402は、比較
的大きい空間であり、大気連通口1401が上方に位置
しているので、何らかの異常で、インクが吸収体から漏
れても、この大気圧供給空間1402は、そのインクを
一時的に保持でき、確実に吸収体に回収せしめることが
できる。
【0087】又、インクタンクITにおける記録ユニッ
トIJUの取付面の構成は図10に示される。オリフィ
スプレート400に形成された吐出口のほぼ中心を通っ
て、タンクITの底面もしくはキャリッジHCの表面の
載置基準面に平行な直線をL1 とすると、支持体300
の穴312に係合する2つの位置決め凸起1012は、
この直線L1 上にある。この凸起1012の高さは支持
体300の厚みよりわずかに低く、支持体300の位置
決めを行う。図10の図面上で直線L1 の延長上には、
キャリッジHCに設けられる位置決め用フック4001
の直角の係合面4002と係合するための爪2100が
設けられている。この結果、キャリッジHCに対する記
録ヘッドカートリッジIJCとの位置決めのための力が
この直線L1 を含む上記基準面に平行な面領域で作用す
る。図11で後述するが、これらの関係は、記録ヘッド
カートリッジIJCのキャリッジHCに対する位置決め
精度が記録ヘッドIJHの吐出口の位置決め精度と同等
となるので有効な構成である。
【0088】又、支持体300のインクタンク側面への
固定用穴1900,2000に夫々対応するインクタン
クの突起1800,1801は前述の突起1012より
も長く、これにより支持体300を貫通して突出する。
これによりこの突出部分を支持体300に熱融着して支
持体300をインクタンクITの側面に固定することが
できる。上述の線L1 に垂直で、突起1800を通る直
線をL3 、突起1801を通る直線をL2 としたとき、
直線L3 上には上記供給口1220のほぼ中心が位置す
る。これにより、供給口1220と供給管2200との
結合状態を安定化することができ、落下や衝撃によって
もこれらの結合状態への負荷を軽減できる。直線L2
3 は重ならず、また、記録ヘッドIJHの吐出口側の
凸起1012まわりに突起1800,1801が存在し
ていることにより、記録ヘッドユニットIJUのインク
タンクITに対する位置決めの補強効果をさらに生じさ
せている。参照符合L4 で示される曲線は、インク供給
部材600が装着される時のその外形の位置を示してい
る。突起1800,1801はこの曲線L4 に沿って設
けられているので、記録ヘッドユニットIJUの重量に
対して安定してこれらを支持することができ、また、そ
のための充分な強度と位置精度を有することができる。
2700はインクタンクITの先端ツバであり、記録ヘ
ッドカートリッジIJCのキャリッジHCへの装着時に
キャリッジの前板4000の穴に挿入されて、記録ヘッ
ドカートリッジIJCの変位が極端に悪くなるような異
変を防止する。2101は、キャリッジHCに対する抜
け止めであり、キャリッジHCの不図示のバーに対して
設けられる。この構成によれば、カートリッジIJCが
図11にて後述されるように旋回装着されるとき、抜け
止め2101はこのバーの下方に侵入し、不要に位置決
め位置から離脱させるような装着上方へ力が作用しても
装着状態を維持することができる。
【0089】記録ヘッドカートリッジIJCは、記録ヘ
ッドユニットIJUが固定された後に、蓋800を覆
う。これによって、カートリッジIJCは記録ヘッドユ
ニットIJUをその下方を除いて包囲する。しかしカー
トリッジIJCを、キャリッジHCに装着したときに
は、この下方開口はキャリッジHCの装着面と近接する
ため、全包囲空間を形成する。従って、この包囲空間内
にある記録ヘッドIJHかからインク吐出に伴なって発
生する熱は、この空間を保温空間とし、この熱は記録ヘ
ッドの温度を一定に保つことで有効となるものの、長期
間連続して吐出を行なった場合などは、わずかな昇温を
生じる。このため本例では、支持体300からの自然放
熱を助けるために図9,図10に示されるように、記録
ヘッドカートリッジIJCの上方面に、この空間よりは
小さい幅のスリット1700を設ける。これにより、包
囲空間内の昇温を防止しつつも記録ヘッドユニットIJ
U全体の温度分布の均一化を、環境に左右されずに行う
ことができる。
【0090】図9に示されるように記録ヘッドカートリ
ッジIJCとして組立てられると、インクはカートリッ
ジ内部より供給口1220、支持体300に設けた穴3
20および供給タンク600の裏面側に設けた導入口を
介して供給タンク600内に供給され、その内部を通っ
た後、導出口より適宜の供給管および天板1300のイ
ンク受け口1500を介して共通液室内へと流入する。
以上におけるインク連通用の接続部には、例えばシリコ
ンゴムやブチルゴム等のパッキンが配設され、これによ
って封止が行われてインク供給路が確保される。
【0091】尚、本実施例においては天板1300は耐
インク性に優れたポリサルフォン、ポリエーテルサルフ
ォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリプロピレンなど
の樹脂を用い、オリフィスプレート部400と共に金型
によって一体に同時成型することができる。
【0092】上述のように一体成型部品は、インク供給
部材600、天板・オリフィスプレート一体、インクタ
ンク本体1000としたので組立て精度が高水準になる
ばかりでなく、大量生産の品質向上に極めて有効であ
る。又部品点数の個数は従来に比較して減少できる。
【0093】また、本実施例では、上記組立後の形状に
おいて、インク供給部材600の上面部603とインク
タンクITのスリット1700を備えた屋根の端部40
08との間に図9に示されるスリットSが形成され、ま
た、下面部604とインクタンクITの蓋800が接着
される薄板部材のヘッド側端部4011との間に上記ス
リットSと同様のスリット(不図示)が形成されてい
る。これらのインクタンクITとインク供給部材600
との間のスリットは、上記スリット1700の放熱を一
層促進させる作用を実質的に行うとともに、タンクIT
へ加わる不要な力があってもこれを直接供給部材、強い
ては、記録ヘッドユニットIJTへ及ぼすことを防止し
ている。
【0094】(iii) キャリッジHCに対する記録ヘッド
カートリッジIJCの装着 図11において、5000はプラテンローラであり、記
録紙等の被記録媒体Pを図11の図面の下方から上方へ
案内する。キャリッジHCは、プラテンローラ5000
に沿って移動することができる。キャリッジHCには、
その前方プラテン側に、記録ヘッドカートリッジIJC
の前面に位置する前板4000(厚さ2mm)が設けら
れ、また、中央部左寄りには、キャリッジHCの面にほ
ぼ垂直に支持板4003が設けられる。この支持板40
03は、カートリッジIJCの配線基板200のパッド
1201に対応したパッド2011を有するフレキシブ
ルシート4005、及びこれを裏面側から各パッド20
11に対して押圧する弾性力を有したゴムパッドシート
4006を保持する。さらに、キャリッジHCには、記
録ヘッドカートリッジIJCを正規位置へ固定するため
の位置決め用フック4001が設けられている。前板4
000はカートリッジの支持体300の前述した位置決
め突起2500,2600の夫々対応する位置決め用突
出面4010を2個所有し、カートリッジIJCが装着
される際はこの突出面4010にはこれに垂直な力が作
用する。このため、前板4000は、そのプラテンロー
ラ5000側に、その垂直な力の方向に対向するリブ
(不図示)を複数有している。このリブは、カートリッ
ジIJC装着時の前面位置L5 よりもわずかに(約0.
1mm程度)プラテンローラ5000側に突出してお
り、これにより、記録ヘッドを記録紙等から保護するこ
とができる。支持板4003は、補強用リブ4004を
前記リブと垂直な方向に複数有し、プラテン側からフッ
ク4001側に向って側方への突出割合が減じられてい
る。これは、カートリッジ装着時の位置を図のように傾
斜させるための機能も果している。又、支持板4003
は電気的接触状態を安定化するため、上記2つの位置決
め用突出面4010がカートリッジに及ぼす力の方向と
逆方向に、カートリッジIJCへの配線基板1200に
作用力を及ぼす。すなわち、支持板4003には位置決
め面4007が2個設けられる。これらの間にはパッド
コンタクト域が形成されると共に、位置決め面400
7,4007はパッド2011に対応するボッチ付ゴム
シート4006のボッチの変形量を一義的に規定する。
このように構成される位置決め面は、カートリッジIJ
Cが正規位置に装着されると、配線基板1200の表面
に当接した状態となる。本例では、さらに配線基板12
00のパッド1201を前述した線L1 に関して対称と
なるように分布させているので、ゴムシート4006の
各ボッチの変形量を均一化してパッド2011,120
1の当接圧をより安定化することができる。本例のパッ
ド1201の分布は、上方,下方2列、縦2列である。
【0095】フック4001は、キャリッジHCの固定
軸4009に係合する長穴を有し、この長穴の移動空間
を利用して図の位置から反時計方向に回動した後、プラ
テンローラ5000と平行に左方側へ移動する。これに
よって、キャリッジHCに対するインクジェットカート
リッジIJCの装着を行う。このフック4001の移動
はどのようなものでも良いが、レバー等で行える構成が
好ましい。カートリッジIJCのキャリッジHCへの装
着を詳述すると、フック4001の回動によりカートリ
ッジIJCはプラテンローラ5000側へ移動しつつ位
置決め突起2500,2600が前板の位置決め面40
10に当接可能な位置へ移動し、フック4001の左方
側移動によって直角のフック面4002がカートリッジ
IJCの爪2100の直角面に密着し、これに伴なって
カートリッジIJCは位置決め面2500,4010同
志の接触域を中心に水平面内で旋回し、最終的にパッド
201,2011同志の接触が始まる。そしてフック4
001が所定位置、即ち固定位置に保持されると、パッ
ド201,2011同志の完全接触状態と、位置決め面
2500,4010同志の完全面接触と、直角度面40
02と爪の直角度面の2面接触と、配線基板1200と
位置決4007との面接触とが同時に成されてキャリッ
ジHCに対するカートリッジIJCの装着が完了する。
【0096】(iv)装置本体 図12は上述のカートリッジIJCを利用したインクジ
ェット記録装置IJRAの概略斜視図である。リードス
クリュー5005は、伝達ギア列5009,5010,
5011を介して伝達される駆動モータ5013の正逆
回転によりその正また逆回転に応じた方向に回転する。
そして、リードスクリュー5004のら線溝5005に
はキャリッジHCのピン(不図示)が係合する。これに
より記録ヘッドカートリッジHCは矢印aまたはb方向
に移動することができる。5002は紙押え板であり、
キャリッジ移動方向にわたって記録紙Pをプラテン50
00に対して押圧する。5007,5008はフォトカ
プラであり、キャリッジHCに設けられたレバー500
6のこの域での存在を確認する、これによって、モータ
5013の回転方向切換等を行うために用いられるホー
ムポジションを検知することができる。5016は記録
ヘッドの前面をキャップするためのキャップ5022を
支持する支持部材である。5015はこのキャップ内に
負圧を発生させ、記録ヘッドの吐出口からインクを吸引
するための吸引装置である。この吸引手段により、キャ
ップ内開口5023を介して記録ヘッドからのインク吸
引を行う。5017はクリーニングブレードであり、5
019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材
であり、これらは本体支持板5018に支持されてい
る。ブレード5017は、この形態でなく周知のクリー
ニングブレードを適用してもよい。又、5021は、吸
引装置5015による吸引を開始するためのレバーであ
り、キャリッジHCの移動によってこれと係合するカム
5020の移動に伴って移動する。これにより駆動モー
タ5013からの駆動力がクラツチ切換等の公知の伝達
機構を介して吸引装置5015に伝達される。
【0097】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジHCホームポジション側への移動
に伴なって行われる。すなわち、リードスクリュー50
04の回転に応じてそれらの対応位置で所望の処理が行
えるように構成されている。しかしながら、周知の各タ
イミングで上記各処理を行うことができる構成であれ
ば、そのような構成は何れも本例にも適用できる。
【0098】なお、図8に示した板ばね500は、前述
したようにインク路、共通液室を形成するために基板と
溝付天板とを機械的に圧着させるために設けられるもの
であり、例えば、リン青銅、バネ用ステンレス、FRP
等で出来ている。ここでは、基板と溝付天板とを仮止め
する為の接着剤を用いており、具体的には、光硬化型の
接着剤である。
【0099】板ばね500は、溝付天板の上面に略平行
なばね部と、基板と溝付天板との側面に沿った側面部と
を有した略M字形状をしており、側面部にはさらに支持
板と係合して板ばね500に押圧力を発生させるための
つめ部が設けられている。さらに板ばね500には、ば
ね部の側部から突出して延在し、溝付天板の上面側に折
り曲げらた突出部501が設けられている。この突出線
部501によって基板と溝付天板とが線圧によって押圧
接合され、これにより、押圧の際の応力が集中し、均一
な押圧力が得られる。
【0100】このような接合部材は突出部501のよう
なものを有するものが好ましいが、前述のように隣接す
るインク路間のすきまを介しての気泡移動効果を得るた
めには、突出部501は必ずしも必要ではない。このよ
うな板ばねは、面を利用して溝付天板を上方から押圧し
ているため、確実な接合が要求される吐出口近傍やイン
ク路領域全体に押圧力が分散され均一化した接合力を与
えるが、その周辺には弱い接合力を与えるので、上記隙
間が発生する条件として好ましい。
【0101】本実施例における板ばねの材料としてはリ
ン青銅を用いて、板厚0.15mmで1kgの力を発生
している。しかも板ばねに線圧発生部としての突出部5
01を設ける。インク路形成領域あるいは吐出口近傍
を、吐出口が配列された領域に対応する略全域にわたっ
て均一に押圧することができ、隣接したインク路間隔壁
における接合を確実なものとすることができる。これに
よって、インク路が延在する方向での相対的な押圧力の
差は大きくなるので、吐出に伴なうインク中の圧力波に
よる天板等の振動は電気熱変換素子から後ろの共通液室
側の領域に集中することが出来る。したがって、除去し
にくい気泡を内壁から離脱させることや上記隙間を介し
て除去する効果が一層効率的に発揮できる。
【0102】以上説明したように、本発明の2つの実施
例にかかる吐出回復処理は、共通液室およびこれに連通
する複数のインク路等を有した記録ヘッドに対して有効
なものであり、共通液室に対するインク路配列の仕方は
上例に限られない。例えば、所定数のインク路配列が複
数の層をなし、これらインク路が共通の共通液室を有す
る構成にも本発明の適用は可能であり、この場合、上,
下,左,右のインク路においてインク吐出を行うことに
より当該インク路内の気泡を排出することができる。ま
た記録ヘッドにおけるインク吐出方向が、上向き,下向
き,横向き等、いずれの場合にも本発明は有効である。
【0103】また、上述した各実施例では、熱エネルギ
ーによってインク中に気泡を生成させこの気泡の生成に
基づいてインクを吐出する方式の記録ヘッドにおける滞
留気泡の排出処理について説明した。しかしながら、本
発明は、例えばピエゾ素子等、インクに圧力波を生じさ
せるような吐出エネルギー素子を用いた吐出方式の記録
ヘッドにも適用できる。
【0104】さらに、本明細書は気泡の滞留によってそ
のインク吐出が影響を受ける吐出口を除いてこれに隣接
する吐出口を少なくとも含んだ吐出口からインク吐出を
行ない、これによって、これら吐出口間に生じる圧力変
動やインク流を利用して気泡の排出を行う処理を開示す
るものである。従がって、このような処理が可能なもの
であれば、記録ヘッドは必ずしも上記各実施例に示した
構造を有する必要はない。
【0105】以上の説明から明らかなように、本発明
は、記録ヘッドにおけるインク路等の滞留気泡を排出さ
せるにあたって、その排出を行おうとする吐出口からイ
ンク吐出を行うのでなく、少なくともその吐出口に隣接
する吐出口を含んだ他の吐出口からインク吐出を行うこ
とにより、その吐出口に対応するインク路に滞留した気
泡を排出するものである。この点において、従来より良
く知られる、いわゆる空吐出による吐出回復処理とは異
なる。このような吐出回復処理は、例えば、特開平2−
194967号公報に開示されている。ここでは、吐出
回復を行おうとする吐出口からインク吐出を行ない、こ
れにより、増粘インクや比較的小さな滞留気泡を排出す
ることができる。しかしながら、このような空吐出によ
っては、比較的大きく成長した滞留気泡を排出すること
は困難である。
【0106】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0107】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0108】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0109】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0110】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0111】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱
手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行な
うことも安定した記録を行なうために有効である。
【0112】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本
発明は極めて有効である。
【0113】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいはインクジェット方式ではイ
ンク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を
行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制
御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時に
インクが液状をなすものであればよい。加えて、積極的
に熱エネルギによる昇温をインクの固形状態から液体状
態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで防
止するか、またはインクの蒸発防止を目的として放置状
態で固化するインクを用いるかして、いずれにしても熱
エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化
し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達す
る時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネ
ルギによって初めて液化する性質のインクを使用する場
合も本発明は適用可能である。このような場合のインク
は、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60
−71260号公報に記載されるような、多孔質シート
凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状
態で、電気熱変換体に対して対向するような形態として
もよい。本発明においては、上述した各インクに対して
最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもの
である。
【0114】さらに加えて、本発明の液体噴射記録ヘッ
ドを使用する記録機構を備えた記録装置は、ワークステ
ーション,パーソナルあるいはホストコンピュータ,ワ
ードプロセッサ等の情報処理機器の画像出力端末として
用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さ
らには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採
るもの、さらに加えて光ディスク装置の情報出力手段と
して用いてもよい。
【0115】図13は、本発明によるインクジェット記
録装置を情報出力手段として備える利用装置の概念図で
ある。
【0116】図13において、10000は利用装置を
示し、これは例えば、ワークステーション,パーソナル
ないしホストコンピュータ,ワードプロセッサ,複写
機,ファクシミリ、あるいは光ディスク装置とすること
ができる。また、11000は図3,6または12に示
したようなインクジェット記録装置を示す。記録装置1
1000は、利用装置10000の制御に基づいて利用
装置10000からの処理情報を受けとりハードコピー
形態の記録出力を行う。
【0117】図14は本発明に係るポータブルプリンタ
の他の実施例を示す模式的なブロック図である。これ
は、ワークステーション,パーソナルコンピュータ,ホ
ストコンピュータ,ワードプロセッサ,複写装置,ファ
クシミリ装置または光ディスク装置などの利用装置に組
合せることができるものである。
【0118】図14において、参照符号10001で示
すものはそれらのような利用装置である。参照符号12
000は模式的に示したポータブルプリンタであり、図
3,6または12に示したようなインクジェット記録装
置(IJRA)11000を内蔵するとともにインタフ
ェース回路13000および14000を有している。
これらインタフェース回路は、利用装置11001によ
って処理された情報およびインクジェット記録装置11
000を制御するための種々の制御データを受信する。
制御データには、利用装置からのハンドシェーク制御信
号や割込み制御信号も含まれる。そのような制御信号は
従来のプリンタ制御技術において実施されているもので
ある。
【0119】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、気泡を排出して吐出回復を行なおうとする吐
出口を除き、これに隣接する吐出口を少なくとも含んだ
吐出口について連続的な複数回の吐出を行なうことによ
り、上記吐出回復処理にかかる吐出口の液路内に滞留し
た気泡は、当該吐出口から排出される。
【0120】また、以上の構成によれば、気泡を排出し
て吐出回復を行なおうとする吐出口を除き、これに隣接
する吐出口を少なくとも含んだ吐出口について連続的な
複数回の吐出を行なうことにより、この吐出に伴なって
生じるか、または、元来有している液路隔壁におけるす
き間、あるいはこの双方によるすき間を介し、上記吐出
に伴なって当該液路および上記すき間に生じるインクリ
フィルによって気泡は当該液路中に引き込まれるととも
に、当該液路での吐出に伴なって排出される。
【0121】この結果、簡易な構成で気泡排出のための
吐出回復処理を行うことができ、また、気泡排出処理の
ために要する時間を従来より短縮できる。
【0122】さらに、従来、気泡排出のために行ってい
たインク吸引を行う必要がなくなるか、あるいはその回
数を少なくすることができるため、この処理によるイン
ク消費を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる吐出回復処理を説明
するために示す記録ヘッドの一部の模式的断面図であ
る。
【図2】本発明の吐出回復処理が適用される記録ヘッド
の一例を示す模式的断面図である。
【図3】本発明にかかる吐出回復処理を実施可能なイン
クジェット記録装置の一例を示す概略斜視図である。
【図4】図3に示した記録ヘッドカートリッジの詳細を
示す斜視図である。
【図5】図3に示した装置の制御構成を示すブロック図
である。
【図6】本発明にかかる吐出回復処理を実施可能なイン
クジェット記録装置の他の例を示す概略斜視図である。
【図7】本発明の他の実施例にかかる吐出回復処理を説
明するために示す記録ヘッドの一部の模式的断面図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例を好適に実施可能な記録ヘ
ッドを含む記録ヘッドカートリッジの分解構成斜視図で
ある。
【図9】図8に示した記録ヘドカートリッジの組み立て
斜視図である。
【図10】図8に示したインクタンクユニットの詳細を
示す斜視図である。
【図11】図8に示した記録ヘッドカートリッジIJC
の装置に対する取り付けを説明するための説明図であ
る。
【図12】図8に示した記録ヘッドカートリッジが適用
されるインクジェット記録装置の概略斜視図である。
【図13】本発明のインクジェット記録装置を利用する
装置例を示す模式図である。
【図14】本発明によるポータブルプリンタを示す模式
図である。
【符号の説明】
1 〜1n ,1K-1 ,1K ,1K+1 電気熱変換素子 21 〜2n ,2K-1 ,2K ,2K+1 液路 3 共通液室 N1 〜Nn ,NK-1 ,NK ,NK+1 吐出口 WK-1 ,WK インク路隔壁 101,IJH 記録ヘッド 101A ヘッドドライバ 200 CPU 500 板ばね部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 雅実 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−94855(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/175

Claims (41)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するための複数の吐出口
    と、該複数の吐出口の各々に対応して設けられた吐出エ
    ネルギー発生素子を有した記録ヘッドを具え、被記録媒
    体に対してインクを吐出することにより記録を行うため
    のインクジェット記録装置の吐出回復方法において、前
    記複数の吐出口の配列において、吐出回復を行う吐出口
    を除き、少なくとも該吐出口に隣接する吐出口の吐出エ
    ネルギー発生素子を駆動することによって当該吐出口か
    らインク吐出を行う処理を有することを特徴とするイン
    クジェット記録装置の吐出回復方法。
  2. 【請求項2】 インクを吐出するための複数の吐出口
    と、該複数の吐出口の各々に対応して設けられ、それぞ
    れ当該対応する吐出口に連通しインク吐出のための吐出
    エネルギー発生素子を具えた複数のインク路と、該複数
    のインク路に連通する共通液室とを有する記録ヘッドを
    具え、被記録媒体に対してインクを吐出することにより
    記録を行うためのインクジェット記録装置の吐出回復方
    法において、前記複数の吐出口の配列において、吐出回
    復を行う吐出口を除き、少なくとも該吐出口に隣接する
    吐出口の吐出エネルギー発生素子を複数回連続して駆動
    することによって、当該吐出口からインク吐出を行う処
    理を有することを特徴とするインクジェット記録装置の
    吐出回復方法。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも隣接する吐出口からイン
    ク吐出を行なった後、前記吐出回復を行う吐出口からイ
    ンク吐出を行うことを特徴とする請求項2に記載のイン
    クジェット記録装置の吐出回復方法。
  4. 【請求項4】 前記インク吐出を行う吐出口は、前記隣
    接する吐出口を含んだ複数の吐出口であり、当該複数の
    吐出口について同時にインク吐出を行うことを特徴とす
    る請求項2または3に記載のインクジェット記録装置の
    吐出回復方法。
  5. 【請求項5】 前記複数の吐出口の配列において、奇数
    番目の吐出口と偶数番目の吐出口の吐出エネルギー発生
    素子を交互に、それぞれ複数回連続して駆動し、前記複
    数の吐出口の全てについて吐出回復を行うことを特徴と
    する請求項2または3に記載のインクジェット記録装置
    の吐出回復方法。
  6. 【請求項6】 前記複数の吐出口の配列において、当該
    配列順序でそれぞれの吐出口の吐出エネルギー発生素子
    を順次複数回連続して駆動することによりそれぞれの吐
    出口からインクを吐出し、前記複数の吐出口の全てにつ
    いて吐出回復を行うことを特徴とする請求項2または3
    に記載のインクジェット記録装置の吐出回復方法。
  7. 【請求項7】 前記吐出エネルギー発生素子の複数回の
    連続した駆動の駆動周波数は、記録にかかる駆動周波数
    よりも低いことを特徴とする請求項2ないし6のいずれ
    かに記載のインクジェット記録装置の吐出回復方法。
  8. 【請求項8】 前記駆動周波数は当該インク路に滞留す
    る気泡の状態に応じて変化可能であることを特徴とする
    請求項7に記載のインクジェット記録装置の吐出回復方
    法。
  9. 【請求項9】 前記吐出エネルギー発生素子は、電気パ
    ルスの印加によって駆動され、吐出エネルギーとしての
    熱を発生する電気熱変換素子であることを特徴とする請
    求項2ないし8のいずれかに記載のインクジェット記録
    装置の吐出回復方法。
  10. 【請求項10】 インクを吐出するための複数の吐出口
    と、該複数の吐出口の各々に対応して設けられ、それぞ
    れ当該対応する吐出口に連通しインク吐出のための吐出
    エネルギー発生素子を具えた複数のインク路とを有した
    記録ヘッドであって、互いに接合することにより前記複
    数のインク路を構成するための第1基体および第2基体
    と、当該接合に際して当該第1基体と当該第2基体とが
    相互に押圧するために当該第1基体および/または当該
    第2基体に対して線圧を発生するための押圧部材を具え
    た記録ヘッドを具え、被記録媒体に対してインクを吐出
    することにより、記録を行うためのインクジェット記録
    装置の吐出回復方法において、前記複数の吐出口の配列
    において、吐出回復を行う吐出口を除き、少なくとも吐
    出口に隣接する吐出口の吐出エネルギー発生素子を複数
    回連続して駆動することによって、当該吐出口からイン
    ク吐出を行う処理を有することを特徴とするインクジェ
    ット記録装置の吐出回復方法。
  11. 【請求項11】 前記インク吐出を行う吐出口は、前記
    隣接する吐出口を含んだ複数の吐出口であり、当該複数
    の吐出口について同時にインク吐出を行うことを特徴と
    する請求項10に記載のインクジェット記録装置の吐出
    回復方法。
  12. 【請求項12】 前記複数の吐出口の配列において、奇
    数番目の吐出口と偶数番目の吐出口の吐出エネルギー発
    生素子を交互に、それぞれ複数回連続して駆動し、前記
    複数の吐出口の全てについて吐出回復を行うことを特徴
    とする請求項10に記載のインクジェット記録装置の吐
    出回復方法。
  13. 【請求項13】 前記複数の吐出口の配列において、当
    該配列順序でそれぞれの吐出口の吐出エネルギー発生素
    子を順次複数回連続して駆動することによりそれぞれの
    吐出口からインクを吐出し、前記複数の吐出口の全てに
    ついて吐出回復を行うことを特徴とする請求項10に記
    載のインクジェット記録装置の吐出回復方法。
  14. 【請求項14】 前記吐出エネルギー発生素子の複数回
    の連続した駆動の駆動周波数は、記録にかかる駆動周波
    数よりも低いことを特徴とする請求項10ないし13の
    いずれかに記載のインクジェット記録装置の吐出回復方
    法。
  15. 【請求項15】 前記駆動周波数は当該インク路に滞留
    する気泡の状態に応じて変化可能であることを特徴とす
    る請求項14に記載のインクジェット記録装置の吐出回
    復方法。
  16. 【請求項16】 前記吐出エネルギー発生素子は、電気
    パルスの印加によって駆動され、吐出エネルギーとして
    の熱を発生する電気熱変換素子であることを特徴とする
    請求項10ないし15のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録装置の吐出回復方法。
  17. 【請求項17】 被記録媒体に対してインクを吐出する
    ことにより記録を行うためのインクジェット記録装置に
    おいて、インクを吐出するための複数の吐出口と、該複
    数の吐出口の各々に対応して設けられた吐出エネルギー
    発生素子を有した記録ヘッドと、前記複数の吐出口の配
    列において、吐出回復を行う吐出口を除き、少なくとも
    該吐出口に隣接する吐出口の吐出エネルギー発生素子を
    駆動することによって当該吐出口からインク吐出を行う
    ための記録ヘッド駆動手段とを具えたことを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  18. 【請求項18】 被記録媒体に対してインクを吐出する
    ことにより記録を行うためのインクジェット記録装置に
    おいて、インクを吐出するための複数の吐出口と、該複
    数の吐出口の各々に対応して設けられ、それぞれ当該対
    応する吐出口に連通しインク吐出のための吐出エネルギ
    ー発生素子を具えた複数のインク路と、該複数のインク
    路に連通する共通液室とを有する記録ヘッドと、前記複
    数の吐出口の配列において、吐出回復を行う吐出口を除
    き、少なくとも該吐出口に隣接する吐出口の吐出エネル
    ギー発生素子を複数回連続して駆動することによって、
    当該吐出口からインク吐出を行うための記録ヘッド駆動
    手段と、を具えたことを特徴とするインクジェット記録
    装置。
  19. 【請求項19】 前記少なくとも隣接する吐出口からイ
    ンク吐出を行なった後、前記吐出回復を行う吐出口から
    インク吐出を行うことを特徴とする請求項18に記載の
    インクジェット記録装置。
  20. 【請求項20】 前記インク吐出を行う吐出口は、前記
    隣接する吐出口を含んだ複数の吐出口であり、当該複数
    の吐出口について同時にインク吐出を行うことを特徴と
    する請求項18または19に記載のインクジェット記録
    装置。
  21. 【請求項21】 前記複数の吐出口の配列において、奇
    数番目の吐出口と偶数番目の吐出口の吐出エネルギー発
    生素子を交互に、それぞれ複数回連続して駆動し、前記
    複数の吐出口の全てについて吐出回復を行うことを特徴
    とする請求項18または19に記載のインクジェット記
    録装置。
  22. 【請求項22】 前記複数の吐出口の配列において、当
    該配列順序でそれぞれの吐出口の吐出エネルギー発生素
    子を順次複数回連続して駆動することによりそれぞれの
    吐出口からインクを吐出し、前記複数の吐出口の全てに
    ついて吐出回復を行うことを特徴とする請求項18また
    は19に記載のインクジェット記録装置。
  23. 【請求項23】 前記吐出エネルギー発生素子の複数回
    の連続した駆動の駆動周波数は、記録にかかる駆動周波
    数よりも低いことを特徴とする請求項18ないし22の
    いずれかに記載のインクジェット記録装置。
  24. 【請求項24】 前記駆動周波数は当該インク路に滞留
    する気泡の状態に応じて変化可能であることを特徴とす
    る請求項23に記載のインクジェット記録装置。
  25. 【請求項25】 前記吐出エネルギー発生素子は、電気
    パルスの印加によって駆動され、吐出エネルギーとして
    の熱を発生する電気熱変換素子であることを特徴とする
    請求項18ないし24のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  26. 【請求項26】 被記録媒体に対してインクを吐出する
    ことにより記録を行うためのインクジェット記録装置に
    おいて、インクを吐出するための複数の吐出口と、該複
    数の吐出口の各々に対応して設けられ、それぞれ当該対
    応する吐出口に連通しインク吐出のための吐出エネルギ
    ー発生素子を具えた複数のインク路を有した記録ヘッド
    であって、互いに接合することにより前記複数のインク
    路を構成するための第1基体および第2基体と、当該接
    合に際して当該第1基体と当該第2基体とが相互に押圧
    するために当該第1基体および/または当該第2基体に
    対して線圧を発生するための押圧部材を具えた記録ヘッ
    ドと、前記複数の吐出口の配列において、吐出回復を行
    う吐出口を除き、少なくとも該吐出口に隣接する吐出口
    の吐出エネルギー発生素子を複数回連続して駆動するこ
    とによって、当該吐出口からインク吐出を行うための記
    録ヘッド駆動手段と、を具えたことを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  27. 【請求項27】 前記インク吐出を行う吐出口は、前記
    隣接する吐出口を含んだ複数の吐出口であり、当該複数
    の吐出口について同時にインク吐出を行うことを特徴と
    する請求項26に記載のインクジェット記録装置。
  28. 【請求項28】 前記複数の吐出口の配列において、奇
    数番目の吐出口と偶数番目の吐出口の吐出エネルギー発
    生素子を交互に、それぞれ複数回連続して駆動し、前記
    複数の吐出口の全てについて吐出回復を行うことを特徴
    とする請求項26に記載のインクジェット記録装置。
  29. 【請求項29】 前記複数の吐出口の配列において、当
    該配列順序でそれぞれの吐出口の吐出エネルギー発生素
    子を順次複数回連続して駆動することによりそれぞれの
    吐出口からインクを吐出し、前記複数の吐出口の全てに
    ついて吐出回復を行うことを特徴とする請求項26に記
    載のインクジェット記録装置。
  30. 【請求項30】 前記吐出エネルギー発生素子の複数回
    の連続した駆動の駆動周波数は、記録にかかる駆動周波
    数よりも低いことを特徴とする請求項26ないし29の
    いずれかに記載のインクジェット記録装置。
  31. 【請求項31】 前記駆動周波数は当該インク路に滞留
    する気泡の状態に応じて変化可能であることを特徴とす
    る請求項30に記載のインクジェット記録装置。
  32. 【請求項32】 前記吐出エネルギー発生素子は、電気
    パルスの印加によって駆動され、吐出エネルギーとして
    の熱を発生する電気熱変換素子であることを特徴とする
    請求項26ないし31のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  33. 【請求項33】 被記録媒体に対してインクを吐出する
    ことにより、記録を行うためのインクジェット記録装置
    において、インクを吐出するための複数の吐出口と、該
    複数の吐出口の各々に対応して設けられ、それぞれ当該
    対応する吐出口に連通しインク吐出のための吐出エネル
    ギー発生素子が配設される複数のインク路を有した記録
    ヘッドであって、前記吐出エネルギー発生素子を有した
    第1基体と、該第1基体と接合されることで前記複数の
    インク路を構成するための凹凸を有した第2基体と、前
    記第1基体と前記第2基体とを機械的に接合するための
    板バネとを具え、該板バネの側部から延在する突出部を
    屈曲させ、当該屈曲させた突出部によって線圧を発生さ
    せることにより前記第1基体と前記第2基体とを接合し
    た記録ヘッドと、前記複数の吐出口の配列において、吐
    出回復を行う吐出口を除き、少なくとも該吐出口に隣接
    する吐出口の吐出エネルギー発生素子を複数回連続して
    駆動することによって、当該吐出口からインク吐出を行
    うための記録ヘッド駆動制御手段と、を具えたことを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  34. 【請求項34】 被記録媒体に対してインクを吐出する
    ことにより、記録を行うためのインクジェット記録装置
    において、インクを吐出するための複数の吐出口と、該
    複数の吐出口の各々に対応して設けられ、それぞれ当該
    対応する吐出口に連通しインク吐出のための吐出エネル
    ギー発生素子を具えた複数のインク路を有した記録ヘッ
    ドであって、前記吐出エネルギー発生素子を有した第1
    基体と、前記複数の吐出口が形成されたオリフィスプレ
    ートと該オリフィスプレートの外周に一体的に設けられ
    た前面プレート部材と前記第1基体と接合されることで
    前記複数のインク路を構成するための凹凸部とを一体的
    に有した第2基体と、前記第1基体と前記第2基体とを
    機械的に接合するための板バネとを具え、該板バネの側
    部から延在する突出部を屈曲させ、当該突出部の一方の
    面と前記前面プレート部材のインク吐出方向とは反対側
    の面とが接触した状態で前記突出部によって線圧を発生
    させることにより前記第1基体と前記第2基体とを接合
    した記録ヘッドと、前記複数の吐出口の配列において、
    吐出回復を行う吐出口を除き、少なくとも該吐出口に隣
    接する吐出口の吐出エネルギー発生素子を複数回連続し
    て駆動することによって、当該吐出口からインク吐出を
    行うための記録ヘッド駆動手段と、を具えたことを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  35. 【請求項35】 被記録媒体に対してインクを吐出する
    ことにより記録を行うためのインクジェット記録装置で
    あって、インクを吐出するための複数の吐出口と、該複
    数の吐出口の各々に対応して設けられた吐出エネルギー
    発生素子を有した記録ヘッドと、前記複数の吐出口の配
    列において、吐出回復を行う吐出口を除き、少なくとも
    該吐出口に隣接する吐出口の吐出エネルギー発生素子を
    駆動することによって当該吐出口からインク吐出を行う
    ための記録ヘッド駆動手段と、前記記録ヘッドにインク
    を供給するためのインク供給手段と、被記録媒体を前記
    記録ヘッドの記録位置へ搬送するための搬送手段と、記
    録すべき処理情報に応じて前記記録ヘッドの前記吐出エ
    ネルギー発生素子を駆動するための駆動手段と、前記搬
    送手段を制御するための手段と、を具えたインクジェッ
    ト記録装置を情報出力手段として有したことを特徴とす
    る複写装置。
  36. 【請求項36】 被記録媒体に対してインクを吐出する
    ことにより記録を行うためのインクジェット記録装置で
    あって、インクを吐出するための複数の吐出口と、該複
    数の吐出口の各々に対応して設けられた吐出エネルギー
    発生素子を有した記録ヘッドと、前記複数の吐出口の配
    列において、吐出回復を行う吐出口を除き、少なくとも
    該吐出口に隣接する吐出口の吐出エネルギー発生素子を
    駆動することによって当該吐出口からインク吐出を行う
    ための記録ヘッド駆動手段と、前記記録ヘッドにインク
    を供給するためのインク供給手段と、被記録媒体を前記
    記録ヘッドの記録位置へ搬送するための搬送手段と、記
    録すべき処理情報に応じて前記記録ヘッドの前記吐出エ
    ネルギー発生素子を駆動するための駆動手段と、前記搬
    送手段を制御するための手段と、を具えたインクジェッ
    ト記録装置を情報出力手段として有したことを特徴とす
    るファクシミリ装置。
  37. 【請求項37】 被記録媒体に対してインクを吐出する
    ことにより記録を行うためのインクジェット記録装置で
    あって、インクを吐出するための複数の吐出口と、該複
    数の吐出口の各々に対応して設けられた吐出エネルギー
    発生素子を有した記録ヘッドと、前記複数の吐出口の配
    列において、吐出回復を行う吐出口を除き、少なくとも
    該吐出口に隣接する吐出口の吐出エネルギー発生素子を
    駆動することによって当該吐出口からインク吐出を行う
    ための記録ヘッド駆動手段と、前記記録ヘッドにインク
    を供給するためのインク供給手段と、被記録媒体を前記
    記録ヘッドの記録位置へ搬送するための搬送手段と、記
    録すべき処理情報に応じて前記記録ヘッドの前記吐出エ
    ネルギー発生素子を駆動するための駆動手段と、前記搬
    送手段を制御するための手段と、を具えたインクジェッ
    ト記録装置を情報出力手段として有したことを特徴とす
    るワードプロセッサ。
  38. 【請求項38】 被記録媒体に対してインクを吐出する
    ことにより記録を行うためのインクジェット記録装置で
    あって、インクを吐出するための複数の吐出口と、該複
    数の吐出口の各々に対応して設けられた吐出エネルギー
    発生素子を有した記録ヘッドと、前記複数の吐出口の配
    列において、吐出回復を行う吐出口を除き、少なくとも
    該吐出口に隣接する吐出口の吐出エネルギー発生素子を
    駆動することによって当該吐出口からインク吐出を行う
    ための記録ヘッド駆動手段と、前記記録ヘッドにインク
    を供給するためのインク供給手段と、被記録媒体を前記
    記録ヘッドの記録位置へ搬送するための搬送手段と、記
    録すべき処理情報に応じて前記記録ヘッドの前記吐出エ
    ネルギー発生素子を駆動するための駆動手段と、前記搬
    送手段を制御するための手段と、を具えたインクジェッ
    ト記録装置を情報出力手段として有したことを特徴とす
    る光ディスク装置。
  39. 【請求項39】 被記録媒体に対してインクを吐出する
    ことにより記録を行うためのインクジェット記録装置で
    あって、インクを吐出するための複数の吐出口と、該複
    数の吐出口の各々に対応して設けられた吐出エネルギー
    発生素子を有した記録ヘッドと、前記複数の吐出口の配
    列において、吐出回復を行う吐出口を除き、少なくとも
    該吐出口に隣接する吐出口の吐出エネルギー発生素子を
    駆動することによって当該吐出口からインク吐出を行う
    ための記録ヘッド駆動手段と、前記記録ヘッドにインク
    を供給するためのインク供給手段と、被記録媒体を前記
    記録ヘッドの記録位置へ搬送するための搬送手段と、記
    録すべき処理情報に応じて前記記録ヘッドの前記吐出エ
    ネルギー発生素子を駆動するための駆動手段と、前記搬
    送手段を制御するための手段と、を具えたインクジェッ
    ト記録装置を情報出力手段として有したことを特徴とす
    るワークステーション。
  40. 【請求項40】 被記録媒体に対してインクを吐出する
    ことにより記録を行うためのインクジェット記録装置で
    あって、インクを吐出するための複数の吐出口と、該複
    数の吐出口の各々に対応して設けられた吐出エネルギー
    発生素子を有した記録ヘッドと、前記複数の吐出口の配
    列において、吐出回復を行う吐出口を除き、少なくとも
    該吐出口に隣接する吐出口の吐出エネルギー発生素子を
    駆動することによって当該吐出口からインク吐出を行う
    ための記録ヘッド駆動手段と、前記記録ヘッドにインク
    を供給するためのインク供給手段と、被記録媒体を前記
    記録ヘッドの記録位置へ搬送するための搬送手段と、記
    録すべき処理情報に応じて前記記録ヘッドの前記吐出エ
    ネルギー発生素子を駆動するための駆動手段と、前記搬
    送手段を制御するための手段と、を具えたインクジェッ
    ト記録装置を情報出力手段として有したことを特徴とす
    るコンピュータ。
  41. 【請求項41】 被記録媒体に対してインクを吐出する
    ことにより記録を行うためのインクジェット記録装置で
    あって、インクを吐出するための複数の吐出口と、該複
    数の吐出口の各々に対応して設けられた吐出エネルギー
    発生素子を有した記録ヘッドと、前記複数の吐出口の配
    列において、吐出回復を行う吐出口を除き、少なくとも
    該吐出口に隣接する吐出口の吐出エネルギー発生素子を
    駆動することによって当該吐出口からインク吐出を行う
    ための記録ヘッド駆動手段と、前記記録ヘッドにインク
    を供給するためのインク供給手段と、被記録媒体を前記
    記録ヘッドの記録位置へ搬送するための搬送手段と、記
    録すべき処理情報に応じて前記記録ヘッドの前記吐出エ
    ネルギー発生素子を駆動するための駆動手段と、前記搬
    送手段を制御するための手段と、を具えたインクジェッ
    ト記録装置を情報出力手段として有したことを特徴とす
    るポータブルプリンタ。
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