JP3056667U - 通気性を有する建築物の構造 - Google Patents

通気性を有する建築物の構造

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林 只 志 大
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高断熱化および高気密化を図ることが可能であ
り、しかも室内側の通気層を独立して温度制御すること
が可能であり、好ましい室内温熱環境を形成することが
可能でありながら、特に床下空間における結露の発生が
少なく、さらには構造部内の通気性にも優れた通気性を
有する建築物の構造を提供する。 【解決手段】外周布基礎1を構成する布部の内側に、布
部内側断熱板5が張り巡らされ、ベタ基礎部分30の上
面に、布部内側断熱板5に当接するようにベタ基礎上面
断熱板5が張り巡らされている基礎断熱構造を有し、さ
らに断熱材8の室外側に外側通気層6が、断熱材の室内
側に内側通気層7がそれぞれ形成されており、さらに、
内側通気層6と外気とを連通する連通路40が具備され
ている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、通気性を有する建築物の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築物の高断熱化を図るために、建築物における各部屋を包括的に囲繞するよ うに断熱材が張設される建築物が開発されるようになってきた。
【0003】 たとえば、図7に示した建築物82では、包括的に断熱材が張設されるととも に、床下にも断熱材80a が張設されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、このような建築物82にあっては、床下空間16内の温度が外気温 度と略等しくなり、床下の断熱材80a を通過してきた湿気により土台37付近 で結露が生じ易く、土台37の耐久性を低下させる虞があった。
【0005】 また、建築物の壁内結露を防止するために、断熱材80と外壁材84との間に 外側通気層86を設け、通気性を向上させるようにした建築物も知られているが 、この外側通気層86は、床下空間16に連通している訳ではなく、床下空間1 6における結露等を有効に防止し得るものではなかった。また、床下空間16の 通気性と保温性を向上させるために、床下の換気口88を開閉することができる 建築物も知られているが、あくまで床下のみの換気を図るのみであるため、床下 空間16における結露を有効に防止することができなかった。
【0006】 また、図7に示す建築物の構造では、各部屋10の周囲を断熱材80で包括的 に囲繞しているため断熱性は向上するが、室内側の内側通気層90を独立して温 度制御することができる訳ではなく、特に通気性等の点で問題であった。
【0007】 一方、従来より外周布基礎の屋外側に外側基礎断熱材を配置した断熱建築物が 実施されているが、この場合、住宅の木材などからなる、梁、床、柱、外装材な どの建築部材を食い荒らす白アリは、地中1mの深さに巣を作り、水分と食料で ある木材を求めて、発泡樹脂断熱材の露出部分から発泡樹脂断熱材中に蟻道を形 成して、基礎上を上方に移動して、基礎上に設けられた建屋の建築部材を食い荒 らしてしまうおそれがある。そのため、発泡樹脂断熱材自体が蟻道のために、断 熱性が低下するとともに、外観なども悪くなり、建築物の強度、耐久性を劣化さ せ、その結果、建築物の寿命を低下させてしまうことにもなる。
【0008】 本考案は、上述した問題点を有効に解決すべく創案するに至ったものであって 、その目的とするところは、高断熱化および高気密化を図ることが可能であり、 しかも室内側の通気層を独立して温度制御することが可能であり、好ましい室内 温熱環境を形成することが可能でありながら、特に床下空間における結露の発生 が少なく、さらには構造部内の通気性にも優れた通気性を有する建築物の構造を 提供することを目的としている。
【0009】 また、本考案では、地中に棲息する白蟻が、外周布基礎の屋外側に発泡断熱層 を形成した場合のように発泡断熱層の内部に蟻道を形成することがなく、梁、床 、柱、外装材などの建築部材を食い荒らすことがなく、建築物の断熱性を維持で きるとともに、耐久性が向上した建築物を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案に係る通気性を有する建築物の構造は、 外周布基礎を構成する布部の内側に、布部内側断熱板が面方向に張り巡らされ ているとともに、ベタ基礎部分の上面に、前記布部内側断熱板に当接し少なくと も該ベタ基礎部分の一部を覆うベタ基礎上面断熱板が張り巡らされている基礎断 熱構造を有し、 基礎、屋根材および外壁材の室内側であるとともに内壁材の室外側に、断熱材 が面方向に張り巡らされることにより、この断熱材の室外側に外側通気層が、断 熱材の室内側に床下空間、小屋裏空間およびこれらを連通する内側通気層がそれ ぞれ形成されており、 前記断熱材および前記外側通気層を貫通して、前記内側通気層と外気とを連通 する連通路が具備されていることを特徴としている。
【0011】 また、本考案に係る通気性を有する建築物の構造は、 外周布基礎を構成する布部の内側に、布部内側断熱板が面方向に張り巡らされ ているとともに、ベタ基礎部分の上面に、前記布部内側断熱板に当接し少なくと も該ベタ基礎部分の一部を覆うベタ基礎上面断熱板が張り巡らされている基礎断 熱構造を有し、 基礎、屋根材および外壁材の室内側であるとともに内壁材の室外側に、断熱材 が面方向に張り巡らされることにより、この断熱材の室外側に外側通気層が、断 熱材の室内側に床下空間、小屋裏空間およびこれらを連通する内側通気層がそれ ぞれ形成されており、 前記内側通気層に連通している床下空間と外気とが、地中に配設された連通パ イプを通して連通されることを特徴としている。
【0012】 また、本考案に係る通気性を有する建築物の構造は、 外周布基礎を構成する布部の内側に、布部内側断熱板が面方向に張り巡らされ ているとともに、ベタ基礎部分の上面に、前記布部内側断熱板に当接し少なくと も該ベタ基礎部分の一部を覆うベタ基礎上面断熱板が張り巡らされている基礎断 熱構造を有し、 基礎、屋根材および外壁材の室内側であるとともに内壁材の室外側に、断熱材 が面方向に張り巡らされることにより、この断熱材の室外側に外側通気層が、断 熱材の室内側に床下空間、小屋裏空間およびこれらを連通する内側通気層がそれ ぞれ形成されており、 前記断熱材を貫通して、内側通気層と外気に接する熱交換部内とを連通する連 通路が具備されていることを特徴としている。
【0013】 また、本考案に係る通気性を有する建築物の構造は、 外周布基礎を構成する布部の内側に、布部内側断熱板が面方向に張り巡らされ ているとともに、ベタ基礎部分の上面に、前記布部内側断熱板に当接し少なくと も該ベタ基礎部分の一部を覆うベタ基礎上面断熱板が張り巡らされている基礎断 熱構造を有し、 基礎、屋根材および外壁材の室内側であるとともに内壁材の室外側に、断熱材 が面方向に張り巡らされることにより、この断熱材の室外側に外側通気層が、断 熱材の室内側に床下空間、小屋裏空間およびこれらを連通する内側通気層がそれ ぞれ形成されており、 前記外周基礎の布部に開閉可能な断熱性及び気密性を具備するダンパーが取り 付けてあるとともに、上記小屋裏部の内側通気層と外気とを通じさせる連通路が 具備されていることを特徴としている。
【0014】 このような本考案に係る通気性を有する建築物の構造によれば、外周布基礎を 構成する布部の内側に布部内側断熱板を張り巡らし、さらに、建築物の壁および 屋根を覆うように断熱材が張り巡らされていることから、床下空間の断熱性も保 持され、床下空間での結露を有効に防止することが可能になる。
【0015】 また、内側通気層を独立して温度制御可能なため、たとえば、内側通気層を、 土中の冷温を利用するためのクール・チューブ等と接続したり、内側通気層の上 方部を外気と連通することにより、夏季において、床下冷気を内側通気層に通し て各部屋の均一な自然冷房を図ることができる。さらに、内側通気層を太陽熱と の熱交換機能を有する熱交換部と連通路を通して連通することにより、冬季にお いて太陽熱で暖められた空気を内側通気層に導入して各部屋の均一な自然暖房を 図ることが可能になる。
【0016】
【考案の実施の形態】
以下、本考案を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。 図1は本考案の一実施例に係る通気性を有する建築物の概略断面図、図2およ び図3は同実施例に係る床下換気口付近を示す要部断面図である。
【0017】 図1および図2に示すように、本実施例の建築物2では、基礎29として外周 布基礎1が具備されている。また、外周布基礎1を構成する布部の内面に布部内 側断熱板5が張り巡らされている。そして、この外周布基礎1の屋外側には、基 礎29を構成するベタ基礎部分30が形成されており、このベタ基礎部分30の 上面には、布部内側断熱板5の側面に当接するように、ベタ基礎上面断熱板60 が少なくともベタ基礎部分30の一部を覆うように張り巡らされている。
【0018】 さらに、この布部内側断熱板5の上方に、しかも少なくとも室内側に、内側通 気層7が形成されるように、外壁材4a および屋根材4b の室内側に断熱材8が 面方向に張り巡らされている。
【0019】 なお、図1に示す実施例では、後述する床下換気口12が設置される状態も示 されている。 また、本実施例に係る建築物2では、建築物の外壁材4a および屋根材4b の 室内側に、外側通気層6と内側通気層7とが相互に連通しないように、しかも当 該内側通気層7が小屋裏空間20および床下空間16と常時連通するように、断 熱材8が面方向に張り巡らされている。外壁材4a としては、モルタル壁、サイ ディング壁、コンクリート壁等が例示されるが、その他の壁材であっても良い。 また、屋根材4b としては、かわら屋根材、スレート屋根材、金属板平ぶき屋根 材等が例示されるが、その他の屋根材であっても良い。
【0020】 布部内側断熱板5および断熱材8としては、合成樹脂発泡断熱版が好ましく、 ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂を発泡することによ り形成される独立気泡を有する樹脂発泡体の板であることが好ましい。なかでも 高度の剛性と断熱性および透湿抵抗の高いポリスチレンの押出し発泡板を用いる のが効果的である。しかしながら、布部内側断熱板5および断熱材8としては、 上記した合成樹脂押出し発泡板に限らず、グラスウール、ロックウール等を板状 に形成させた繊維系のものも使用できる。但し、この様な繊維系断熱材を使用す る場合は原則として断熱材の室内側へ密着させて防湿層を併用しないと結露が発 生しやすくなる。
【0021】 このような断熱材8は、建築物2における外壁及び屋根の構造躯体の外側に張 設され、しかも外側通気層6と内側通気層7とが相互に連通しないように張設さ れる。断熱材8は、図1に示すように、構造躯体の外側に一層又は二層張設する ようにしても良いし、壁厚が大きくなる場合などには、図2及び図3に示したよ うに、構造躯体の外側に貼り増し張設しても良い。
【0022】 このような断熱材8の室外側に形成される外側通気層6は、壁および屋根内側 を隈なく行き渡っており、その下端部もしくは上端部の少なくともいずれか一方 が外気に開放していることが好ましい。図1に示す実施例では、図2に詳示する ように、外側通気層6の下端部に形成された通孔6a を通して、外側通気層6は 外気に常時開放されている。
【0023】 また、内側通気層7は、各部屋10の周囲を隈なく行き渡っており、床下空間 16および小屋裏空間20を含んで形成されている。各部屋10、10間に形成 される内側通気層7aは間仕切り間に形成される。在来の木造建築物構造にあっ ては、間仕切り間に必然的に隙間が形成され、その隙間が床下空間16と連通し 、内側通気層7aが自然に形成される場合もある。なお、ツーバイフォーによる 建築物にあっては、間仕切り間に形成される隙間がそのままでは床下空間と連通 しないことから、その部分の床に孔を開ける等して間仕切り間に積極的に内側通 気層7aを形成する必要がある。
【0024】 本実施例では、建築物2の土台37の下部に、床下換気口12が形成してある 。床下換気口12は、室外側空間と床下空間16とを適宜連通するためのもので ある。
【0025】 床下換気口12には、図2に示すように、床下開閉ダンパ24が回動自在に装 着してある。床下開閉ダンパ24は、断熱性及び気密性を具備している。この床 下開閉ダンパ24は断熱性として熱貫流率(k) がk=2.5kcal/m2h ℃以下 、気密性能がJIS A 1516建具の気密性試験方法の気密性等級に記載される2等級 もしくはこれ以上の気密性を有していることが好ましい。これらの性能は寒冷地 で使用されている2層ガラス入り塩ビ枠サッシ(断熱サッシ)、例えばエクセル ウインド(鐘淵化学工業株式会社製)と同程度の性能であり、換気口が閉ざされ た状況では、断熱サッシ同様、断熱気密上の問題が発生することがなくなるから である。この様な性能を有する床下開閉ダンパ24の材質としては、枠、框等を 合成樹脂、例えば、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂製とし、開閉蓋部分に断熱板を 装着したパネルを使用し、開閉部周辺には気密材を用いることで製作することが 出来る。
【0026】 床下開閉ダンパ24を遠隔操作により開閉するために、このダンパ24には開 閉駆動手段としてのワイヤーやモータ等を連結するようにしても良い。 床下換気口12の室外側には、網状体26を張設することが好ましい。網状体 26は、虫や小動物等が床下空間16に入り込まないようにするためのものであ り、網戸等に用いられる網体等が用いられ、取り外し自在とすることが好ましい 。
【0027】 本考案では、上述したような建築物2において、図1に示すように、断熱材8 を貫通して、内側通気層7と外気とを連通する連通路40が建築物2の上方に形 成してある。この連通路40内には、送風ファン42や開閉ダンパ等を必要に応 じて装着してあり、内側通気層7内の空気を適宜外気へ排出できるようになって いる。なお、この連通路40を形成する位置としては、建築物2の壁体であって も良く、好ましくは、夏場において、屋根裏区間20から連通路40を介して、 内側通気層7の空気を排出することによって、内側通気層7の通風性を向上させ 、床下空間16内の比較的冷たい空気を各部屋周囲に循環させ、室内の冷房効率 を高めるために、小屋裏空間20と外気とを連通させる位置、すなわち、屋根部 、ならびにその近傍に設けるのが望ましい。
【0028】 以上のように構成された建築物では、夏季において太陽熱や外気によって外壁 材4a もしくは屋根材4b が加熱されると外側通気層6の空気が熱せられて上昇 する。しかし、断熱材8によって内側通気層7と外側通気層6とは隔絶されてい るので、高温空気が内側通気層7内に侵入することがなく、また断熱材8によっ て熱伝達も抑制される。このため、外側通気層6で熱せられた高温空気は内側通 気層7にほとんど影響を及ぼすことなく、換気口6b から外部へ排出される。し たがって各部屋10の冷房費が節約できる。
【0029】 なお、通孔6a からは比較的低い温度の外気が外側通気層6内に導入されるの で、外側通気層6内の空気温度は外壁材4a の温度よりも低くなり、したがって 、断熱材8を外壁材4a の裏側に直接配設する場合に比べると、内側通気層7に 伝達する熱量も低減できる。
【0030】 しかも、本実施例では、床下開閉ダンパ24を開くと共に、連通路40によっ て内側通気層7を外気と連通させることにより、内側通気層7の通風性を向上さ せ、床下空間16内の比較的冷たい空気を各部屋周囲に循環させ、この点でも室 内の冷房効率を高めることが可能になる。
【0031】 また、上述した建築物2は、冬季においては、床下開閉ダンパ24を閉じると 共に、連通路40を閉じておくことにより、十分な保温性を維持できる。すなわ ち、床下換気口12および連通路40を閉じることにより、各部屋10は、外側 通気層6、断熱材8および内側通気層7等により、2重、3重に囲繞され、断熱 性が十分に保持されるからである。
【0032】 特に本実施例では、床下空間16に該床下空間16を仕切る連続した基礎体が 立設されていないことから、床下の空気流通が良好となる。また、床下のベタ基 礎部分30の上面は一部を除いて露出しているので、このベタ基礎部分30に蓄 熱される冷気ないし暖気を有効に利用することが可能であると共に、床下の湿気 も良好に排除し得る。さらに、本実施例では内壁材4cと外壁材4bとの間に外側 通気層6および内側通気層7を設けているので、これら通気層6,7内を空気が 良好に流通し、この点でも結露の発生を有効に防止することができる。
【0033】 なお、本考案は、上述した実施例に限定されるものではなく、本考案の範囲内 で種々に改変することができる。 たとえば図4に示すように、床下換気口を設ける代りに、床下空間16と外気 とを、地中に配設された連通パイプ44を通して連通させるようにしても良い。 この連通パイプ44は、クールチューブと称され、土中の冷温もしくは暖温を有 効に利用するものである。この連通パイプ44の一端44a は床下空間16に開 口し、他端44b は外気に開口するようになっている。両端44a ,44b 共に 、下方を向いていることが好ましい。水等が侵入するのを防止するためである。 このような連通パイプ44から成るクールチューブを利用すれば、土中の冷温も しくは暖温を有効に利用しつつ、内側通気層7内の換気を図れるのでさらに都合 が良い。
【0034】 さらに、本考案によれば、図5および図6に示すように、南側の外壁材4a の 外側に太陽熱を集める熱交換部50を配設し、この熱交換部50の上下両端部を 第1連通路52及び第2連通路54によって内側通気層7と連通するようにして も良い。この熱交換部50は屋根材4b の上に配設しても良い。このような実施 例によれば、冬季ないし寒冷地において、太陽熱を利用して自然暖房し、暖房費 の大幅削減ないし不要化を図ることが可能になる。すなわち、熱交換部50で暖 められた空気は、第1連通路52を通って内側通気層7に導入され、内側通気層 7内を自然対流しながら各部屋10の内装材を暖めるので、各部屋の温度が上昇 する。なお、天気が悪いときや夜間は内側通気層7の熱が熱交換部50から逃げ ないように、第1連通路52、第2連通路54に蓋をしておくことが好ましい。
【0035】
【考案の効果】 以上説明してきたように、本考案に係る通気性を有する建築物の構造によれば 、外周布基礎を構成する布部の内側に基礎断熱板を張り巡らし、さらに、ベタ基 礎部分の上面に、基礎断熱板に当接し少なくとも該ベタ基礎部分の一部を覆うよ うに、ベタ基礎上面断熱板が張り巡らされているので、ベタ基礎部分からの熱放 散が少なくなり、床下空間の断熱性(蓄熱性)も保持され、床下空間での結露を 有効に防止することが可能になる。
【0036】 そのため、土台等における結露を防止することが可能になり、建築物の耐久性 を向上させることが可能になる。 また、内側通気層を独立して温度制御可能なため、たとえば、内側通気層を、 土中の冷温を利用するためのクール・チューブ等と接続したり、内側通気層の上 方部を外気と連通することにより、夏季において、床下冷気を内側通気層に通し て各部屋の均一な自然冷房を図ることができる。さらに、内側通気層を太陽熱と の熱交換機能を有する熱交換部と連通路を通して連通することにより、冬季にお いて太陽熱で暖められた空気を内側通気層に導入して各部屋の均一な自然暖房を 図ることが可能になる。
【0037】 また、本考案では、外周布基礎を構成する布部の内側に布部内側断熱板を張り 巡らした構造であるので、外周布基礎の屋外側には、コンクリートが露出してい る構成であるので、地中に棲息する白蟻が、外周布基礎の屋外側に発泡断熱層を 形成した場合のように発泡断熱層の内部に蟻道を形成して土台などの木材部分に 到達して、梁、床、柱、外装材などの建築部材を食い荒らすことがなく、建築物 の断熱性を維持できるとともに、建築物の耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案の一実施例に係る通気性を有する
建築物の構造を示す概略断面図である。
【図2】図2は同実施例における床下換気口付近を示す
要部拡大断面図である。
【図3】図3は同実施例に係る床下換気口が設置されて
いない外周布基礎付近の断面図である。
【図4】図4は本考案の他の実施例に係る通気性を有す
る建築物の構造を示す概略断面図である。
【図5】図5は本考案のさらに他の実施例に係る通気性
を有する建築物の構造を示す概略断面図である。
【図6】図6は図5の要部拡大断面図である。
【図7】図7は従来の通気性を有する建築物の構造を示
す断面図である。
【符号の説明】
1…外周布基礎 2…建築物 4a …外壁材 4b …屋根材 4c …内壁材 5…布部内側断熱板 6…外側通気層 8…断熱材 12…床下換気口 24…床下開閉ダンパ 29…基礎 40…連通路 44…連通パイプ 50…熱交換部 60…床下断熱材

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周布基礎を構成する布部の内側に、布
    部内側断熱板が面方向に張り巡らされているとともに、
    ベタ基礎部分の上面に、前記布部内側断熱板に当接し少
    なくとも該ベタ基礎部分の一部を覆うベタ基礎上面断熱
    板が張り巡らされている基礎断熱構造を有し、 基礎、屋根材および外壁材の室内側であるとともに内壁
    材の室外側に、断熱材が面方向に張り巡らされることに
    より、この断熱材の室外側に外側通気層が、断熱材の室
    内側に床下空間、小屋裏空間およびこれらを連通する内
    側通気層がそれぞれ形成されており、 前記断熱材および前記外側通気層を貫通して、前記内側
    通気層と外気とを連通する連通路が具備されていること
    を特徴とする通気性を有する建築物の構造。
  2. 【請求項2】 外周布基礎を構成する布部の内側に、布
    部内側断熱板が面方向に張り巡らされているとともに、
    ベタ基礎部分の上面に、前記布部内側断熱板に当接し少
    なくとも該ベタ基礎部分の一部を覆うベタ基礎上面断熱
    板が張り巡らされている基礎断熱構造を有し、 基礎、屋根材および外壁材の室内側であるとともに内壁
    材の室外側に、断熱材が面方向に張り巡らされることに
    より、この断熱材の室外側に外側通気層が、断熱材の室
    内側に床下空間、小屋裏空間およびこれらを連通する内
    側通気層がそれぞれ形成されており、 前記内側通気層に連通している床下空間と外気とが、地
    中に配設された連通パイプを通して連通されることを特
    徴とする通気性を有する建築物の構造。
  3. 【請求項3】 外周布基礎を構成する布部の内側に、布
    部内側断熱板が面方向に張り巡らされているとともに、
    ベタ基礎部分の上面に、前記布部内側断熱板に当接し少
    なくとも該ベタ基礎部分の一部を覆うベタ基礎上面断熱
    板が張り巡らされている基礎断熱構造を有し、 基礎、屋根材および外壁材の室内側であるとともに内壁
    材の室外側に、断熱材が面方向に張り巡らされることに
    より、この断熱材の室外側に外側通気層が、断熱材の室
    内側に床下空間、小屋裏空間およびこれらを連通する内
    側通気層がそれぞれ形成されており、 前記断熱材を貫通して、内側通気層と外気に接する熱交
    換部内とを連通する連通路が具備されていることを特徴
    とする通気性を有する建築物の構造。
  4. 【請求項4】 外周布基礎を構成する布部の内側に、布
    部内側断熱板が面方向に張り巡らされているとともに、
    ベタ基礎部分の上面に、前記布部内側断熱板に当接し少
    なくとも該ベタ基礎部分の一部を覆うベタ基礎上面断熱
    板が張り巡らされている基礎断熱構造を有し、 基礎、屋根材および外壁材の室内側であるとともに内壁
    材の室外側に、断熱材が面方向に張り巡らされることに
    より、この断熱材の室外側に外側通気層が、断熱材の室
    内側に床下空間、小屋裏空間およびこれらを連通する内
    側通気層がそれぞれ形成されており、 前記外周基礎の布部に開閉可能な断熱性及び気密性を具
    備するダンパーが取り付けてあるとともに、上記小屋裏
    部の内側通気層と外気とを通じさせる連通路が具備され
    ていることを特徴とする通気性を有する建築物の構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001098656A (ja) * 1999-09-30 2001-04-10 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 高気密高断熱建築物の建築構造
JP2021095702A (ja) * 2019-12-16 2021-06-24 株式会社コシイプレザービング 防蟻構造

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