JP3052766B2 - 自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造 - Google Patents
自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造Info
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Description
に配置する非金属製の内装材によって衝撃エネルギを吸
収する構造に関し、特に、車体のフロントピラー、セン
タピラー、リヤピラー、ルーフサイドレールのような構
造部材から及ぼされる衝撃エネルギを、ピラーガーニッ
シュ、ルーフライニングまたはルーフサイドガーニッシ
ュのような前記構造部材の車室内方に配置する内装材に
付属するエネルギ吸収体によって吸収し、緩和する構造
に関する。
ニッシュを背壁と、背壁から間隔をおいた表壁と、背壁
から表壁に向けて突出された表壁の受け壁とによって中
空に成形しておき、衝撃荷重がピラーガーニッシュに加
わったとき、ピラーガーニッシュを変形させて衝撃エネ
ルギを吸収する構造がある(実開平4-125953号公報)。
また、ピラーのインナパネルとピラーガーニッシュとの
間に金属製のブラケットを配置しておき、ピラーガーニ
ッシュを経てブラケットに加わる荷重によってブラケッ
トを変形させ、これにより衝撃エネルギを吸収する構造
がある(米国特許第5,163,730号明細書)。
脂製の格子は、剛性を適当に設定することによってエネ
ルギ吸収にも使用できることが確認されている。したが
って、ピラーガーニッシュの裏側すなわち車室外側にリ
ブがくるようにピラーガーニッシュと格子とを一体に成
形したものによっても、衝撃エネルギを吸収しうる。
材は、インナパネルおよびアウタパネルそれぞれのフラ
ンジを重ね合わせて接合した2つのフランジ接合部を有
し、仮想面で切断した断面が閉じ構造を呈するように形
成するため、本来、大きな剛性を持つ。なかでも、フラ
ンジ接合部の剛性が特に高いため、衝撃荷重がピラーガ
ーニッシュのような内装材を経てフランジ接合部に加わ
ると、大きな反力荷重が生ずることから、フランジ接合
部に関する対策が必要である。
部を有し、断面が閉じ構造を呈する構造部材による、ま
たは前記フランジ接合部による大きな反力荷重の発生を
抑えることができる、自動車の内装材による衝撃エネル
ギ吸収構造を提供することにある。
は、インナパネルおよびアウタパネルそれぞれのフラン
ジを重ね合わせて接合した2つのフランジ接合部を有
し、仮想面で切断した断面が閉じ構造を呈する車体の構
造部材の前記インナパネルの内方に配置する内装材によ
って衝撃エネルギを吸収する構造である。前記2つのフ
ランジ接合部のうち少なくとも一方のフランジ接合部が
前記仮想面において伸びている方向へ前記一方のフラン
ジ接合部のエッジから第1の間隔をおいて、かつ、前記
インナパネルから第2の間隔をおいて前記内装材を位置
させ、前記第1および第2の間隔内にエネルギ吸収体を
配置する。
するには、エネルギ吸収に必要な間隔やエネルギ吸収体
は種々な形態をとりうる。構造部材は車体のフロントピ
ラー、センタピラー、リヤピラー、ルーフサイドレール
のようなもので大きな剛性を有する。
フランジ接合部のエッジと内装材との間隔、および構造
部材のインナパネルと内装材との間隔内にエネルギ吸収
体を配置してあるため、所定以上の荷重が内装材を経て
エネルギ吸収体に加わると、エネルギ吸収体が変形し、
衝撃エネルギを吸収する。
フランジ接合部のエッジと内装材との間隔内にエネルギ
吸収体を配置するところ、少なくとも一方のフランジ接
合部は、構造部材が車体に占める位置に応じて衝撃荷重
が加わる可能性が高いものを前もって選定でき、このフ
ランジ接合部と内装材との間隔内にエネルギ吸収体を配
置するため、荷重が特に剛性の高いフランジ接合部に衝
突することによる大きな反力荷重の発生を防ぐことがで
きる。
くとも一方のフランジ接合部がオープニングトリムで覆
われるような箇所において車体に設けられる部材であ
り、前記エネルギ吸収体は前記オープニングトリムを含
むものとして一体に成形される。
出し、人目につくものであるから、フランジ接合部に近
接している、オープニングトリムと一体のエネルギ吸収
体を内装材によって覆う必要がない。通常、内装材によ
ってフランジ接合部を覆うべく内装材に、いわゆるアン
ダカット部分を設けているが、この発明によれば、この
アンダカット部分が不要となり、内装材を容易に製作で
きる。また、オープニングトリムとエネルギ吸収体とが
一体に成形されているため、部品点数を減らすことがで
きる。
は前記内装材とは別個に形成される。
た結果、それぞれの機能を重視して設計および製作でき
ることとなり、所望のエネルギ吸収特性を備えるエネル
ギ吸収体を安定して得ることができる。
された前記エネルギ吸収体は、このエネルギ吸収体の内
側および前記内装材の外側の一方に千鳥状に設けられた
複数の係止つめと、前記エネルギ吸収体の内側および前
記内装材の外側の他方に前記複数の係止つめに対応する
ように設けられた係止凹部との嵌合により前記内装材の
外側に取り付けられる。
取付部が千鳥状となるため、エネルギ吸収体のがたつき
を防止でき、荷重を分散して受け持つことができる。そ
の結果、エネルギ吸収体にどの方向から荷重が加わって
も、実質的に差異のないエネルギ吸収効果を得ることが
できる。
は前記内装材と一体に成形される。
め、部品点数を減らすことができる。
前記エネルギ吸収体は、前記内装材にインサート成形さ
れ、前記少なくとも第1の間隔に配置される、中空部を
画定する筒材を有する。
より、中空部が画定される。
前記エネルギ吸収体は中空部を有する。
は前記中空部の外側に設けられた複数のリブを有する。
による衝撃エネルギを吸収するため、仮想面における中
空部の断面寸法およびリブ高さを小さくすることができ
る。これは、内装材を成形する際に中空部の回りの厚み
の精度を高めうることであり、安定したエネルギ吸収特
性を確保しやすくなる。また、リブが中空部の外側に位
置することから、リブによる内装材の意匠面の凹み、白
化などの影響が意匠面に現れるのを防止できる。
は中空部を有する。
は、前記仮想面における断面が凹凸形状を呈するように
形成されうる。
部の大きさなどを変えることにより、エネルギ吸収特性
を容易に調整できる。
に、インナパネル50のフランジ51A、51Bとアウ
タパネル52の互いに対面するフランジ53A、53B
とを重ね合わせて接合した2つのフランジ接合部54、
55を有し、実質的に水平な仮想面で切断した断面が閉
じ構造を呈する車体の構造部材56のインナパネル50
の車室内方に配置する内装材58によって衝撃エネルギ
を吸収するものである。この衝撃エネルギ吸収構造で
は、2つのフランジ接合部54、55のうちの少なくと
も一方のフランジ接合部55が前記仮想面において、す
なわち図1の紙面において伸びている方向で一方のフラ
ンジ接合部55のエッジから間隔D1をおいて、またイン
ナパネル50から間隔D2をおいて内装材58を配置して
2つの間隔をエネルギ吸収間隔とし、内装材58とは別
個に成形したエネルギ吸収体60を両間隔D1、D2内に配
置する。
ロントピラーであり、内装材58はピラーガーニッシュ
である。フロントピラー56は、インナパネル50とア
ウタパネル52との間に配置した補強パネル57を有す
る。図1および図16から明らかであるように、フロン
トピラー56は、一方では、ウインドシールドガラス6
2に、他方では、ドアガラス64に近接しており、フラ
ンジ接合部54はシール材66を介してウインドシール
ドガラス62を支持している。したがって、車体前方側
のフランジ接合部54は乗員から離れて位置する。これ
に対し、車体後方側のフランジ接合部55は乗員の近く
に位置し、車室に向いている。そこで、本発明に係る衝
撃エネルギ吸収構造では、車体後方側のフランジ接合部
55をエネルギ吸収体60で覆い、衝撃エネルギを吸収
する。
またはポリプレピレンのような硬質樹脂を成形して製作
するもので、フロントピラー56から間隔D1、D2をおい
て配置される。間隔D2は15〜30mmとすることが好まし
く、間隔D1は10〜20mmとすることが好ましい。
置され、ピラーガーニッシュ58を経て加わる荷重を受
けて変形し、荷重による衝撃エネルギを吸収する。その
ためには、後述するようなものを採用できる。
0はブロー成形品であり、中空部70を有する。ブロー
成形によれば製作に要する手間が少なく、前記仮想面に
おいて間隔D1、D2にはまる形状にすることが容易であ
り、このような形状を紙面に垂直な方向である上下方向
へ所定の長さ伸ばすことも容易である。エネルギ吸収体
60の前記仮想面における形状は任意に選定できるが、
フランジ接合部55のエッジをフランジ接合部55の延
長上で覆うような形状であることが好ましく、またフラ
ンジ接合部55に取り付けるオープニングトリム68や
インナパネル50にほぼ接する形状であることが好まし
い。しかし、フランジ接合部54の近傍まで伸びる形状
であることは必ずしも必要ない。エネルギ吸収体60
は、ピラーガーニッシュ58と同じ硬質の樹脂または塩
化ビニルのような硬質の樹脂によって成形できる。
に設ける取付け座71を利用して、ねじまたはクリップ
(図示せず)によってフロントピラー56のインナパネ
ル50に取り付け、さらに、ピラーガーニッシュ58
を、ねじまたはクリップによってエネルギ吸収体60に
取り付ける。
ンジ接合部の少なくとも一方のフランジ接合部のエッジ
と内装材との間隔、およびインナパネルと内装材との間
隔内にエネルギ吸収体を配置してあるため、所定以上の
荷重が内装材を経てエネルギ吸収体に加わると、エネル
ギ吸収体が変形し、衝撃エネルギを吸収する。特に、エ
ネルギ吸収体がフランジ接合部を覆っているため、剛性
の高いフランジ接合部による大きな衝撃を低減できる。
また、ブロー成形することにより複雑な形状のものでも
支障なく成形できる。
6およびピラーガーニッシュ58の構成は図1の構成と
同じであるが、エネルギ吸収体72は、前記仮想面にお
ける断面が凹凸形状を呈するようにブロー成形されてい
る。5つの中空部74を壁75によって画定すると共
に、壁75を前記仮想面においてジグザグに折り曲げ、
凹部76と凸部77とを設けている。エネルギ吸収体7
2とインナパネル50との取付け、またピラーガーニッ
シュ58とエネルギ吸収体72との取付けは図1の実施
例と同じでよい。
凹凸の深さ、凹凸の形状、中空部の大きさなどを変える
ことにより、エネルギ吸収特性を容易に調整できる。
造では、所定以上の荷重がピラーガーニッシュ58に加
わると、ピラーガーニッシュ58が変形し、その変形に
つれてエネルギ吸収体60または72が変形し、荷重に
よる衝撃エネルギを吸収して衝撃を軽減する。エネルギ
吸収体60の場合にはその全体が変形するが、エネルギ
吸収体72の場合にはまず荷重の入力部分の凸部77が
変形し、次いでこの凸部77に隣接する凸部77が変形
し、次第に全体の変形に移っていく。
ナパネル80のフランジ81A、81Bとアウタパネル
82の互いに対面するフランジ83A、83Bとを重ね
合わせて接合した2つのフランジ接合部84、85を有
し、水平の仮想面で切断した断面が閉じ構造を呈する車
体の構造部材86のインナパネル80の内方に配置する
内装材88によって衝撃エネルギを吸収するものであ
る。図示の実施例では、構造部材86はセンタピラーで
あり、内装材88はピラーガーニッシュである。この衝
撃エネルギ吸収構造では、2つのフランジ接合部84、
85が図3の紙面においてそれぞれ伸びている方向で各
フランジ接合部のエッジから間隔D3をおいて、またイン
ナパネル80から間隔D4をおいて内装材88を配置し、
これら間隔をエネルギ吸収間隔としている。内装材88
とは別個に形成した2つのエネルギ吸収体90を前後の
両間隔D3、D4内に配置してある。間隔D3と間隔D4とは、
それぞれ10〜20mmおよび 15 〜30mmであることが好まし
い。
し、図3および図4に示すように、上下方向へ伸びる2
つのリブ89を有する。一方、エネルギ吸収体90は、
図3および図5に示すように、ピラーガーニッシュ88
の前記仮想面においてリブ89の車体前後方向に配置で
きる形状である。したがって、リブ89間にはエネルギ
吸収体を配置してない。これは、センタピラーの場合、
その内方にフロントシートがあることから、フロントシ
ートの前方に居る乗員が前方のフランジ接合部84を含
むセンタピラー86の部分に、またフロントシートの後
方に居る乗員が後方のフランジ接合部85を含むセンタ
ピラー86の部分に衝突する可能性が高いことによる。
ガーニッシュ88と同様な硬質樹脂を射出成形したもの
で、2つの板状部分92を実質的に90°の中心角をな
すように位置させ、複数のリブ93を板状部分92間に
張り渡してある。エネルギ吸収体90は、エネルギ吸収
体90の内側となるリブ93に千鳥状に設けられた複数
の係止つめ94を有する。ここで、千鳥状とは、前記仮
想面に垂直な方向において隣り合わせに位置する2つの
係止つめ94は、これらを前記仮想面に投影したとき、
異なる位相関係にあることを意味する。一方、ピラーガ
ーニッシュ88は、ピラーガーニッシュ88の外側に、
複数の係止つめ94にそれぞれ対応するように設けられ
た係止凹部96を有する。
部96に嵌合させ、エネルギ吸収体90はピラーガーニ
ッシュ88に取り付けられる。係止つめ94と係止凹部
96とは、係止つめ94の膨らみ部が通過するとき、係
止凹部96の回りの部分が変形し、係止つめ94が係止
凹部96に嵌ったとき、係止つめ94の膨らみ部が係止
凹部96に引っ掛かり、簡単には抜けないように形成す
る。
ーガーニッシュ88と同様な硬質樹脂をブロー成形した
もので、複数の中空部102と2条の係止凹部103と
を有する。エネルギ吸収体100は、エネルギ吸収体9
0に代えてピラーガーニッシュ88に取り付ける。エネ
ルギ吸収体100の内側の2条の係止凹部103に係止
つめを嵌合するには、図8に示すように、ピラーガーニ
ッシュ88の外側から外方へ伸びる複数の係止つめ10
4を2条の係止凹部103に対向させて互い違いに設
け、係止つめ104が千鳥状になるようにする。ピラー
ガーニッシュ88の係止つめ104をエネルギ吸収体1
00の係止凹部103に嵌合し、エネルギ吸収体100
をピラーガーニッシュ88に取り付ける。係止つめ10
4の膨らみ部は、係止凹部103の回りに中空部102
があるため、支障なく嵌合状態となる。
タピラー86の前方の間隔および後方の間隔にエネルギ
吸収体を配置するが、中間には配置しない。図9に示す
実施例のエネルギ吸収体110は、2つのエネルギ吸収
体90を中間体112によって、またエネルギ吸収体1
14は、2つのエネルギ吸収体100を中間体116に
よってそれぞれ結合して一体にしたもので、センタピラ
ー86の全体の外側に配置できる。中間体112には複
数のリブ113を、また中間体116には中空部117
を設けてある。
ニッシュ88に取り付けた後、ピラーガニッシュ88
を、図3に示すように、前記仮想面に垂直な方向へ間隔
をおいた複数のクリップ118によってセンタピラー8
6に取り付ける。
ッシュ88が変形し、エネルギ吸収体90では複数のリ
ブ93が座屈することによって、またエネルギ吸収体1
00では複数の中空部102が押しつぶされることによ
って荷重による衝撃エネルギを吸収する。
ばかりでなく、取付け部が千鳥状となるため、エネルギ
吸収体のがたつきを防止でき、荷重を分散して受け持つ
ことができる。その結果、エネルギ吸収体にどの方向か
ら荷重が加わっても、実質的に差異のないエネルギ吸収
効果を得ることができる。
収構造は、インナパネル50のフランジ51A、51B
とアウタパネル52の互いに対面するフランジ53A、
53Bとを重ね合わせて接合した2つのフランジ接合部
54、55を有し、仮想面で切断した断面が閉じ構造を
呈する車体の構造部材56のインナパネル50の車室内
方に配置する内装材58によって衝撃エネルギを吸収す
る構造である。図示の実施例では、構造部材56は図1
に示したものと同じフロントピラーであり、内装材58
はピラーガーニッシュである。図10のピラーガーニッ
シュ58は、図1のピラーガーニッシュ58のアンダカ
ット59を除いた形態である。この衝撃エネルギ吸収構
造は、少なくとも一方のフランジ接合部55が前記仮想
面において伸びている方向で一方のフランジ接合部55
のエッジから間隔D1をおいて、またインナパネル50か
ら間隔D2をおいてピラーガーニッシュ58を配置してエ
ネルギ吸収間隔とし、このエネルギ吸収間隔内にエネル
ギ吸収体120を配置している。
に、フランジ接合部55を、エネルギ吸収体120と一
体に押出し成形されたオープニングトリム122で覆っ
ている。
プニングトリム68のように独立した部品として成形さ
れ、フランジ接合部55に嵌合し、取り付けられる。こ
の取付け状態では、フランジ接合部55に接するリップ
と、ドアに接するシール部とによって雨水の車室への進
入を防ぐ。本発明では、この機能とエネルギ吸収機能と
を一体の押出し成形品によって行う。
ム122とはウレタンゴムまたは軟質の樹脂を押出し成
形して作られる。その結果、前記間隔D1、D2内に配置さ
れ、荷重による衝撃エネルギを吸収する部分、すなわち
エネルギ吸収体120と、フランジ接合部55に接する
リップ124およびドアに接する中空のシール部125
を有し、前記仮想面における断面がU字状を呈する心材
126によって規制された部分、すなわちオープニング
トリム122とが一体に形成されている。心材126
は、鉄板のような剛性の高い材料で作ったもので、樹脂
と同時に押し出し、樹脂中に埋設させる。
ランジ接合部55の延長上となるエネルギ吸収体120
の部分から内方へ突出したリップ128が一体に設けら
れている。このリップ128によって、ピラーガーニッ
シュ58のエッジを覆うようにすれば、ピラーガーニッ
シュ58のアンダカットを除いても見栄えを良好に保つ
ことができる。
状が図10のものとは異なる。すなわち、図11の心材
130は、オープニングトリム122のリップ124を
フランジ接合部55に密接させる機能に加え、エネルギ
吸収機能をも兼ねるべく前記仮想面における形状がつづ
ら折りとなっている。この場合、心材130の厚みを小
さくすると共に、オープニングトリム122の部分の樹
脂の密度を高くし、両機能を満足させるようにする。
グトリム122をフランジ接合部55に嵌合してリップ
124を密接させ、エネルギ吸収体120の複数箇所を
フロントピラーのインナパネル50にクリップ(図示せ
ず)によって固定するか、またはエネルギ吸収体120
の外側面を両面接着テープもしくはマジックテープによ
ってインナパネル50に固定する。ピラーガーニッシュ
58も同様にエネルギ吸収体120に固定する。
に加わると、ピラーガーニッシュ58が変形し、この変
形につれてエネルギ吸収体120が変形し、荷重による
衝撃エネルギを吸収する。この場合、エネルギ吸収体1
20に中空部を設けたり、中空部内に別のエネルギ吸収
体を充填したりすることにより、エネルギの吸収特性を
前もって調整することができる。
は車室内に現れ、人目につくものであるから、オープニ
ングトリムと一体のエネルギ吸収体を覆う必要がなく、
したがって、通常では、ピラーガーニッシュにアンダカ
ット部分を設けているが、このアンダカット部分を不要
にすることができ、ピラーガーニッシュを容易に製造で
きる。また、エネルギ吸収体とオープニングトリムとを
別個に形成する場合に2つの部品となるのに対し、1つ
の部品であり、部品管理をしやすい。
ンナパネル50のフランジ51A、51Bとアウタパネ
ル52の互いに対面するフランジ53A、53Bとを重
ね合わせて接合した2つのフランジ接合部54、55を
有し、仮想面で切断した断面が閉じ構造を呈する車体の
構造部材56のインナパネル50の車室内方に配置する
内装材140によって衝撃エネルギを吸収する構造であ
る。図示の実施例では、構造部材56は図1に示したも
のと同じフロントピラーであり、内装材140はピラー
ガーニッシュである。衝撃エネルギ吸収構造は、少なく
とも一方のフランジ接合部55が前記仮想面において伸
びている方向で一方のフランジ接合部55のエッジから
間隔D1をおいて、またインナパネル50から間隔D2をお
いてピラーガーニッシュ140を配置してこれら間隔を
エネルギ吸収間隔とし、エネルギ吸収体142を配置し
てある。
に、エネルギ吸収体142をピラーガーニッシュ140
に一体に設けている。ピラーガーニッシュ140は、両
間隔D1、D2に対応する部分に二重の壁144、145に
よって中空部146を形成し、壁144、145と中空
部146とをエネルギ吸収部とする共に、外側の壁14
5から前記仮想面に垂直な方向へ間隔をおいた複数のリ
ブ147を車体外方へ向けて突出している。中空部14
6とリブ147とが両間隔D1、D2内に位置するように中
空部146と複数のリブ147とを定める。その結果、
中空部146とリブ147とによってエネルギ吸収体1
42が形成されている。この場合、たとえば、まず壁1
44、145と中空部146とを有するピラーガーニッ
シュ140をブロー成形によって得、その後、リブ14
7を射出成形する。ピラーガーニッシュ140が中空部
146を備えるが、この中空部146とリブ147とが
エネルギ吸収を行うことから、中空部146の大きさは
小さく、したがって、精度よくブロー成形できる。ま
た、射出成形によって壁145のリブ147に対応する
部分にひずみが生じても、壁145は壁144の車体外
方に位置しているため、ひずみは車室に現れない。
(図示せず)によってピラーガーニッシュ140をフロ
ントピラー56のインナパネル50に取り付ける。所定
以上の荷重が加わると、ピラーガーニッシュ140の中
空部146が押しつぶされ、その後、リブ147が座屈
し、荷重による衝撃エネルギを吸収する。この実施例に
よれば、中空部の変形とリブの座屈とによって荷重によ
る衝撃エネルギ吸収するため、仮想面における中空部の
断面寸法およびリブ高さを小さくすることができる。こ
れは、ピラーガーニッシュを成形する際に中空部の回り
の厚みの精度を高めうることであり、安定したエネルギ
吸収特性を確保しやすい。
収構造は、インナパネル50のフランジ51A、51B
とアウタパネル52の互いに対面するフランジ53A、
53Bとを重ね合わせて接合した2つのフランジ接合部
54、55を有し、仮想面で切断した断面が閉じ構造を
呈する車体の構造部材56のインナパネル50の車室内
方に配置する内装材150によって衝撃エネルギを吸収
する構造である。図示の実施例では、構造部材56は図
1に示したものと同じフロントピラーであり、内装材1
50はピラーガーニッシュである。衝撃エネルギ吸収構
造は、少なくとも一方のフランジ接合部55が前記仮想
面において伸びている方向で一方のフランジ接合部55
のエッジから間隔D1をおいて、またインナパネル50か
ら間隔D2をおいてピラーガーニッシュ150を配置して
これら間隔をエネルギ吸収間隔とし、エネルギ吸収体1
52を配置している。
造は、さらに、インサート成形された中空部を有するエ
ネルギ吸収体をピラーガーニッシュに一体に設けてい
る。
ーガーニッシュ150は、筒材154をインサートとし
て埋設するようにブロー成形したもので、エネルギ吸収
体152は、フランジ接合部55の近傍に設けた中空部
155と、間隔D2内に配置した複数のリブ156とから
なる。筒材154はブロー成形品または薄い金属板を折
り曲げたものである。
ーガーニッシュ160は、リブ161を有する筒材16
2をインサートとして埋設するようにブロー成形したも
ので、エネルギ吸収体164は、フランジ接合部55の
近傍に設けた2つの中空部165と、間隔D2内に配置し
た複数のリブ166とからなる。筒材162はブロー成
形品または薄い金属板を折り曲げたものである。
ーガーニッシュ170は、筒材172をインサートとし
て埋設するようにブロー成形したもので、エネルギ吸収
体174は、間隔D1、D2を実質的に占める中空部176
からなる。筒材172はブロー成形品である。
収構造では、リブ間に取り付けたクリップを使用し、ま
た図15に示す衝撃エネルギ吸収構造では、複数の取付
け座178を貫通するねじまたはクリップ(図示せず)
を使用してピラーガーニッシュをインナパネルに取り付
ける。所定以上の荷重が加わると、ピラーガーニッシュ
150、160、170が変形し、この変形につれ、エ
ネルギ吸収体の筒材154、162、172が変形し、
中空部が押しつぶされる。さらに、リブ156、166
がある場合にはこのリブが座屈する。これにより、荷重
による衝撃エネルギを吸収する。図13ないし図15の
実施例によれば、インサート成形されたエネルギ吸収体
を備え、このエネルギ吸収体をピラーガーニッシュとは
別個に形成でき、所要の性能を付与できることから、安
定したエネルギ吸収特を発現できる。
とセンタピラーである場合に関するが、図16に示すよ
うに、車体にはリヤピラー180やルーフサイドレール
182のような構造部材がある。前記実施例はこのよう
な構造部材と、その車室内方に配置する内装材とにも適
用できる。
ギ吸収構造の実施例の断面図で、図16の1−1線に沿
って切断したものである。
ギ吸収構造の別の実施例の、図1と同様な断面図であ
る。
ギ吸収構造のさらに別の実施例の断面図で、図16の3
−3線に沿って切断したものである。
ガーニッシュの外側から見た斜視図である。
ギ吸収体の外側から見た斜視図である。
めと係止凹部との嵌合状態を示す垂直面で切断した断面
図である。
ルギ吸収体の別の実施例の外側から見た斜視図である。
係止つめと別の係止凹部との嵌合状態を示す垂直面で切
断した断面図である。
ルギ吸収体のさらに別の実施例の外側から見た斜視図で
あり、(a)、(b)は異なるものを示している。
ルギ吸収構造のさらに別の実施例の、図1と同様な断面
図である。
ルギ吸収構造のさらに別の実施例の、図1と同様な断面
図である。
ルギ吸収構造のさらに別の実施例の、図1と同様な断面
図である。
ルギ吸収構造のさらに別の実施例の、図1と同様な断面
図である。
ルギ吸収構造のさらに別の実施例の、図1と同様な断面
図である。
ルギ吸収構造のさらに別の実施例の、図1と同様な断面
図である。
ルギ吸収構造を実施できる自動車の斜視図である。
ー) 58、88、140、150、160、174 内装材 60、72、90、100、110、114、120
エネルギ吸収体 142、152、164、174 エネルギ吸収体
Claims (10)
- 【請求項1】 インナパネルおよびアウタパネルそれぞ
れのフランジを重ね合わせて接合した2つのフランジ接
合部を有し、仮想面で切断した断面が閉じ構造を呈する
車体の構造部材の前記インナパネルの内方に配置する内
装材によって衝撃エネルギを吸収する構造であって、 前記2つのフランジ接合部のうち少なくとも一方のフラ
ンジ接合部が前記仮想面において伸びている方向へ前記
一方のフランジ接合部のエッジから第1の間隔をおい
て、かつ、前記インナパネルから第2の間隔をおいて前
記内装材を位置させ、前記第1および第2の間隔内にエ
ネルギ吸収体を配置した、自動車の内装材による衝撃エ
ネルギ吸収構造。 - 【請求項2】 前記構造部材は、前記少なくとも一方の
フランジ接合部がオープニングトリムで覆われるような
箇所において車体に設けられる部材であり、前記エネル
ギ吸収体は前記オープニングトリムを含むものとして一
体に成形された、請求項1に記載の自動車の内装材によ
る衝撃エネルギ吸収構造。 - 【請求項3】 前記エネルギ吸収体は前記内装材とは別
個に形成された、請求項1に記載の自動車の内装材によ
る衝撃エネルギ吸収構造。 - 【請求項4】 前記エネルギ吸収体は、該エネルギ吸収
体の内側および前記内装材の外側の一方に千鳥状に設け
られた複数の係止つめと、前記エネルギ吸収体の内側お
よび前記内装材の外側の他方に前記複数の係止つめに対
応するように設けられた係止凹部との嵌合により前記内
装材の外側に取り付けられる、請求項3に記載の自動車
の内装材による衝撃エネルギ吸収構造。 - 【請求項5】 前記エネルギ吸収体は前記内装材と一体
に成形された、請求項1に記載の自動車の内装材による
衝撃エネルギ吸収構造。 - 【請求項6】 前記エネルギ吸収体は、前記内装材にイ
ンサート成形され、前記少なくとも第1の間隔に配置さ
れる、中空部を画定する筒材を有する、請求項5に記載
の自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造。 - 【請求項7】 前記エネルギ吸収体は中空部を有する、
請求項5に記載の自動車の内装材による衝撃エネルギ吸
収構造。 - 【請求項8】 前記エネルギ吸収体は前記中空部の外側
に設けられた複数のリブを有する、請求項7に記載の自
動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造。 - 【請求項9】 前記エネルギ吸収体は中空部を有する、
請求項1に記載の自動車の内装材による衝撃エネルギ吸
収構造。 - 【請求項10】 前記エネルギ吸収体は、前記仮想面に
おける断面が凹凸形状を呈するように形成されている、
請求項9に記載の自動車の内装材による衝撃エネルギ吸
収構造。
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