JP3048499B2 - 炭酸泉の製造方法 - Google Patents
炭酸泉の製造方法Info
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Description
酸泉(=炭酸ガス溶解水)が容易に得られる新規な炭酸
泉の製造方法に関する。
ら、古くから温泉を利用する浴場等で用いられている。
炭酸泉の保温作用は、基本的には、含有炭酸ガスの末梢
血管拡張作用により身体環境が改善されるためと考えら
れる。また炭酸ガスの経皮進入によって、毛細血管床の
増加及び拡張が起こり、皮膚の血行を改善する。このた
め退行性病変及び末梢循環障害の治療に効果があるとさ
れている。
から、これを人工的に調合する試みが行われてきた。例
えば浴槽内に炭酸ガスを気泡の形で送り込む方法、炭酸
塩と酸とを作用させる化学的方法、タンクに温水と炭酸
ガスとを一定期間加圧封入する方法等により炭酸温水を
得ていた。また特開平2−279158号公報には中空
糸半透膜を通じて炭酸ガスを供給し、水に吸収させる方
法が提案されている。
水の製造方法、例えば、化学的方法では、炭酸ガス濃度
を300ppm にするには、多量の薬品を投入しなければ
ならず、また浴槽内に炭酸ガスを気泡の形で送り込む方
法では、温水への炭酸ガスの溶解率が10%程度に過ぎ
ず、殆どの炭酸ガスが散逸してしまう。
方法によると、溶解効率は化学的方法や気泡の形で送り
込む方法よりは向上しているものの充分なものではな
い。具体的には該公報の実施例に開示されている方法で
は、10リットル/min の炭酸ガス流量において200リットル
の温水を600ppm にするのに10分、1000ppm に
するのに30分かかると記載されており、この実験にお
いての溶解効率は、35%〜60%にすぎない。
スの何%が溶解したかを示す値である。またこの実施例
では、炭酸ガス流量10リットル/min において膜面積4.
2m2 を使用し200リットルの温水を1000ppm にする
のに30分かかっている。かかる値は、より少ない膜面
積で、より短時間に高濃度の炭酸ガスを溶解させるとい
う目的には充分でない。
理由としては、開示されている、分散器の構造が不適切
であると考えられる。即ち図2のような構造では、水の
流れが特定箇所に偏り、炭酸ガスの溶解効率が低下す
る。また他の理由としては引例の膜が半透膜であるた
め、即ち多孔質膜であるため気泡となって炭酸ガスは膜
内を通過し、その気泡が完全に水に溶解するのではない
ため、ガスとなって抜けていくことが推定される。
えば、2m2 以下、より短時間、例えば10分程度で、
1000ppm が達成でき、より炭酸ガスの溶解効率の高
い、具体的には90%以上の溶解効率を有する炭酸泉の
製造方法を形成することである。
の発明により達成される。 (1) 温水と炭酸ガスを炭酸ガス溶解器に供給し、溶
解器内で炭酸ガスを温水に溶解させる炭酸泉の製造方法
に於て、炭酸ガス溶解器が、温水の流入口、炭酸泉の流
出口及び炭酸ガスの取り入れ口が設けられた管体内に、
先端が遮断された多孔管の周囲を取り巻くようにして中
空糸膜集合体が配置され、多孔管と水の流入口、炭酸ガ
スの取り入れ口と中空糸膜の一方の開放状端部がそれぞ
れ連通するようにして収納されたものであり、該溶解器
の流入口から多孔管内に流入した水が、多孔管周面に設
けられた孔から流出して中空糸膜と接触することによ
り、炭酸ガスの取り入れ口から中空糸膜の中空部を経て
注入された炭酸ガスを温水に溶解するようになし、 中空
糸膜の他方の開放状端部が開閉弁を有する導出管を通し
て溶解器の外部に連通しており、該導出管を通して中空
糸膜内部にたまった水を外部に放出する機構を備えてい
ることを特徴とする炭酸泉の製造方法。
薄膜状の非多孔質層の両側を多孔質層で挟み込んだ三層
構造の複合中空糸膜であることを特徴とする請求項1記
載の製造方法。
る。図1は本発明に使用するのに好適な装置の概略的な
全体構成図の一例である。1は浴槽、2は温水、3は導
管、4は吸引ポンプ、5は炭酸ガス溶解器、6は炭酸ガ
スの導入口、7は炭酸ガスボンベ、8は濃度センサ、9
は出力信号、10は炭酸ガス制御弁である。
経て浴槽に循環し、浴槽内のセンサーによって炭酸ガス
の濃度を検知し、電磁弁を開閉することによって炭酸ガ
スの流量が濃度に応じて制御される。
概略的な全体構成図の他の一例である。5は溶解器、6
は炭酸ガスの導入口、7は炭酸ガスボンベ、9は出力信
号、10は炭酸ガス制御弁、11はセンサーである。
器に導かれ、溶解器を経て浴槽に供給される。この装置
に於ては、流量を検知して電磁弁を開閉し、炭酸ガスの
流量が制御される。
面図である。51は中空糸膜、52は多孔管、53は管
体、54はポッティング剤、55は補強用容器、56は
導出管、57は開閉弁、12は水の流入口、13は炭酸
泉の流出口、14は炭酸ガスの取り入れ口である。
管の孔から、中空部に炭酸ガスを通した中空糸膜の表面
を横切って通過するようになっており、温水が中空糸膜
表面を通過する際に、炭酸ガスが水に溶解される。
方に偏ることがない様に配慮されており、また、中空糸
膜に対して水が直角に通過するため、境膜が薄くガスの
交換効率が良い。また炭酸ガスの取り入れ口と反対側に
開閉弁を有する導出管を保有し、該導出管を通じて、中
空糸膜内部にたまった水を外部に必要に応じて放出でき
る機構を有する。
は均質層、Bは多孔質層である。中空糸膜は、ガス透過
性に優れる薄膜状の非多孔質層の両側を多孔質層で挟み
込んだ三層構造の複合中空糸膜から構成されるものであ
り、例えば三菱レイヨン(株)製の三層複合中空糸膜
(MHF)が挙げられる。
機構により透過する膜であり、分子がクヌッセン流れの
ように気体がガス状で透過できる孔を実質的に含まない
ものであればいかなるものでも良い。非多孔質ガス透過
膜を用いることにより、任意の圧力で、ガスが気泡とし
て放出されることなくガスを供給、溶解でき、効率よい
溶解ができると共に任意の濃度に制御性良く、簡便に溶
解できる。
給側に逆流するようなこともない。膜素材としてはシリ
コ−ン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリア
ミド系、ポリイミド系、ポリスルフォン系、セルロ−ス
系、ポリウレタン系、等が好ましいものとして挙げられ
る。
酸ガス濃度は、東亜電波工業(株)製 イオンメーター
IM40S 炭酸ガス電極CE−235で測定した。
の構造を有し膜面積が1.8m2 である炭酸ガス溶解モ
ジュールを用意した 。中空糸膜は3層構造を有し、内
径200μm、内層と外層は厚みがそれぞれ20μmの
ポリエチレン多孔質膜、中間層は厚みが0.5μmの非
多孔質膜セグメント化ポリウレタン膜である。
ピッチで合計60箇所配置されたポリエチレン製であ
る。浴槽1に40℃の温水を200リットル入れ、道管3を
介して吸引ポンプ4によって、上記温水を吸引して溶解
器5を循環流量20リットル/minで流通させ浴槽1に戻
す。
ンベより流量10リットル/min に調整された炭酸ガスを供
給した。以上の条件下で温水を循環流通して炭酸ガス濃
度を測定したところ10分で970ppm の濃度に到達
し、その時の溶解効率は99%であった。
化させて実験した。浴槽内の温水の時間による炭酸ガス
濃度変化は表1の通りであった。供給された炭酸ガスは
90%以上の効率で温水に溶解された。
但し一部条件を変えて炭酸泉を製造した。溶解器5は実
施例1と同様のものを使用した。溶解器5に40℃の温
水を15リットル/min で供給した。同時に炭酸ガスボンベ
より、流量9リットル/min に調整された炭酸ガスを供給し
た。
を測定したところ1060ppm であり、その時の溶解効
率は93%であった。
単かつコンパクトな方法で炭酸ガスを温水に効率的に溶
解させて高濃度の炭酸泉を得ることができる。
体構成図である。
体構成図である。
側面図である。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 温水と炭酸ガスを炭酸ガス溶解器に供給
し、溶解器内で炭酸ガスを温水に溶解させる炭酸泉の製
造方法に於て、炭酸ガス溶解器が、温水の流入口、炭酸
泉の流出口及び炭酸ガスの取り入れ口が設けられた管体
内に、先端が遮断された多孔管の周囲を取り巻くように
して中空糸膜集合体が配置され、多孔管と水の流入口、
炭酸ガスの取り入れ口と中空糸膜の一方の開放状端部が
それぞれ連通するようにして収納されたものであり、該
溶解器の流入口から多孔管内に流入した水が、多孔管周
面に設けられた孔から流出して中空糸膜と接触すること
により、炭酸ガスの取り入れ口から中空糸膜の中空部を
経て注入された炭酸ガスを温水に溶解するようになし、 中空糸膜の他方の開放状端部が開閉弁を有する導出管を
通して溶解器の外部に連通しており、該導出管を通して
中空糸膜内部にたまった水を外部に放出する機構を備え
ている ことを特徴とする炭酸泉の製造方法。 - 【請求項2】 中空糸膜が、ガス透過性に優れる薄膜状
の非多孔質層の両側を多孔質層で挟み込んだ三層構造の
複合中空糸膜であることを特徴とする請求項1記載の製
造方法。
Priority Applications (1)
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JP6115559A JP3048499B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 炭酸泉の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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JPH07313855A JPH07313855A (ja) | 1995-12-05 |
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Family
ID=14665543
Family Applications (1)
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JP6115559A Expired - Lifetime JP3048499B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 炭酸泉の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3048499B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014047697A1 (en) | 2012-09-26 | 2014-04-03 | Katholieke Universiteit Leuven | Bottles with means to prevent gushing |
JP2014211735A (ja) * | 2013-04-18 | 2014-11-13 | シナノケンシ株式会社 | 情報処理装置 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6164632A (en) * | 1997-02-05 | 2000-12-26 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Method for the preparation of a carbonate spring |
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JP4252841B2 (ja) | 2002-07-08 | 2009-04-08 | 三菱レイヨン株式会社 | 炭酸水製造装置及びそれを用いた炭酸水製造方法 |
JP4957946B2 (ja) * | 2005-12-15 | 2012-06-20 | エイブル株式会社 | ガス溶解装置 |
-
1994
- 1994-05-27 JP JP6115559A patent/JP3048499B2/ja not_active Expired - Lifetime
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