JP3044522B2 - 車両における対照物認識方法 - Google Patents
車両における対照物認識方法Info
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Description
の送信および受信により自車に対する対照物の前後方向
および横方向距離を検出可能な距離センサを備える車両
において、距離センサで検出したデータに基づいて対照
物を認識する方法に関する。
いに近接するものに同一のラベルを付して対照物を認識
するようにしたものが、たとえば特開平5−18093
3号公報等で知られている。
で四輪車両がたとえばガードレールに近接して走行して
いるような場合、上記従来のように、相互に近接した検
出データに同一のラベルを付したラベリング処理を行な
うと、四輪車両およびガードレールを同一対照物と認識
し、対照物の正確な識別が困難である。
のであり、自車に対する相対運動が異なる複数の対照物
を正確に識別し得るようにした車両における対照物認識
方法を提供することを目的とする。
に、請求項1記載の発明は、対照物に向けての信号の送
信および受信により自車に対する対照物の前後方向およ
び横方向距離を検出可能な距離センサを備える車両にお
いて、距離センサによる今回の検出データのうち相互に
第1の所定距離内に在る検出データをブロックラベルを
付したブロックに纏めるブロックラベリング処理と、同
一ブロックラベル毎にブロックデータの前回値および今
回値の比較を行なうことにより自車に対する各ブロック
の相対速度を演算する処理と、今回のブロックデータの
うち相互に第2の所定距離内に在るとともに前記相対速
度の差が設定値以内に在るブロックをグループラベルを
付したグループに纏めるグループラベリング処理とを実
行し、グループデータにより対照物を識別することを特
徴とする。
記載の発明の構成に加えて、自車に対するブロックの相
対速度を演算するにあたって、ブロックデータの前回値
から所定の移動予測範囲を定め、ブロックデータの今回
値がその移動予測範囲内に在るブロックに同一のブロッ
クラベルを付し、同一ブロックラベルのブロックデータ
の前回値および今回値に基づいて前記相対速度を演算す
ることを特徴とする。
センサの検出データのうち相互に第1の所定距離内に在
るものをブロック化することにより、自車に対する対照
物の距離や対照物の状態変化を吸収して対照物データを
安定して得ることが可能であり、しかも各ブロックの自
車に対する相対速度およびブロック相互の相対距離に基
づくグループ化を行うことにより、自車に対する相対運
動が異なる対照物を正確に識別することが可能となる。
ば、自車に対する相対運動を考慮してブロックデータを
安定的に得ることができる。
説明する。
車の前方に在る対照物に向けての信号の送信および受信
により、自車に対する対照物の前後方向(Y軸方向)お
よび横方向(X軸方向)距離を検出可能な距離センサ1
が搭載される。この距離センサ1としては、1度に複数
の対照物の位置情報を検出できるマルチビーム、スキャ
ンビーム方式等のレーダが用いられる。
置2に入力されるものであり、この対照物認識装置2に
は走行速度等の自車情報も入力される。而して対照物認
識装置2による対照物認識結果は、車間距離警報装置、
衝突防止・被害軽減装置および自動追従装置等に与えら
れることになる。
出データおよび自車情報に基づいて、図2で示すような
手順に従う対照物認識処理を実行する。
で得た複数の検出データをブロックラベルを付したブロ
ックに纏めるブロックラベリング処理を実行する。すな
わち距離センサ1による今回の検出データのうち相互に
第1の所定距離内に在る検出データをブロックラベルを
付したブロックに纏めることになる。ここで、第1の所
定距離は、たとえば実際の車両に取付けられているリフ
レクタの大きさに距離センサ1の検出誤差を加えた値と
して設定されるものであり、図3の左側で示すように、
自車の前方にたとえば3台の車両V1 ,V2 ,V3 が存
在する状態で、車両V1 から相互間の間隔が第1の所定
距離以上である2つのデータD1 ,D2、車両V2 から
相互間の間隔が第1の所定距離未満である4つのデータ
D3 〜D 6 、車両V3 から1つのデータD7 を得た場合
には、図3の右側で示すように、データD1 ,D2 ,D
7 を相互に独立したブロックとし、データD3 〜D6 を
単一のブロックとして纏め、各ブロックにはブロックラ
ベル1〜4をそれぞれ付すことになる。
時系列対応付け処理を実行する。すなわちブロックデー
タの前回値から所定の移動予測範囲を定め、ブロックデ
ータの今回値がその移動予測範囲内に在るブロックに同
一のブロックラベルを付し、同一ブロックラベルのブロ
ックデータの前回値および今回値に基づいて自車に対す
るブロックの相対速度を演算する。
速度を持つ場合と、前回新たに出現したことにより相対
速度を持たない場合とに別けて次のように設定する。す
なわち相対速度を持つ場合には、その前後方向および横
方向の移動予測範囲を、{(ブロックの重心位置が次の
測定周期までに動き得る範囲+相対速度ベクトルのばら
つきによる予測値の誤差+距離センサの検出誤差+前回
測定したブロックの幅/2)×2}の大きさを持つもの
として設定する。ここで、ブロックの重心位置が次の測
定周期までに動き得る範囲をα1 、相対速度ベクトルの
ばらつきによる予測値の誤差をβ、距離センサの検出誤
差をγ1 、幅をWとし、α1 ,β,γ1,Wの前後方向
(Y軸方向)成分に添字「Y」、横方向(X軸方向)成
分に添字「X」を付して図示すると、移動予測範囲が図
4のように定まることになる。
ロックの重心位置を中心に移動予測範囲を設定するもの
であり、その前後方向および横方向の移動予測範囲を、
{(ブロックの重心位置が次の測定周期までに動き得る
範囲+距離センサの検出誤差+前回測定したブロックの
幅/2)×2}の大きさを持つものとして設定する。こ
こで、ブロックの重心位置が次の測定周期までに動き得
る範囲をα2 、距離センサの検出誤差をγ2 とし、
α2 ,γ2 ,Wの前後方向成分に添字「Y」、横方向成
分に添字「X」を付して図示すると、移動予測範囲が図
5のように定まることになる。
周期までに前後方向に動き得る範囲については、相対速
度を持つ場合には、自車速度および相対速度の和でブロ
ックの速度を求めることにより得ることができ、また相
対速度を持たない場合には、実際の道路上を走行し得る
速度(たとえば日本の道路では0〜100km/h)に
基づいて設定することができる。たとえば測定周期が
0.1秒であるときに、自車速度が100km/hであ
る場合の0km/hのブロックが測定周期間で動く距離
は図6(a)で示すように自車に近づく方向に約2.8
mであり、また自車速度が0km/hである場合の10
0km/hのブロックが測定周期間で動く距離は図6
(b)で示すように自車から離反する方向に約2.8m
であり、自車への近接・離反方向にそれぞれ設定した距
離誤差を上記「2.8m」に加算することにより、図6
(c)で示すように自車速度に応じた前後方向の移動予
測範囲を設定することが可能となる。
ータが在るか否かを判定するにあたっては、次のような
処理を実行する。
動予測範囲に今回のブロックデータが1つだけ在る場合
には、前回のブロックラベルをそのまま引き継ぐことに
なり、自車に対するブロックの相対速度を、その横方向
の相対速度をVX 、前後方向の相対速度をVY としたと
きに、次の演算式に基づいて演算する。
重心のX方向位置)/測定周期 VY =(今回の重心のY方向位置−前回の重心のY方向
位置)/測定周期 次に図7(b)で示すように相互に重なった複数の移動
予測範囲に跨がって今回のブロックが存在する状態で、
今回のブロックの幅と、今回のブロックが跨がっている
移動予測範囲のブロックラベルと同一ブロックラベルを
有する前回のブロックデータの左右端点間の幅とが近似
した値である場合には、複数の前回ブロックが1つに結
合したと判定して、複数のブロックラベルの1つを今回
のブロックラベルと設定し、自車に対するブロックの相
対速度を次の演算式に基づいて演算する。
X方向中心位置)/測定周期 VY =(今回の重心のY方向位置−前回のY方向中心位
置)/測定周期 但し、前回のX方向中心位置は、図7(b)において
(前回ラベル1の左端点+前回ラベル2の右端点)/2
であり、前回のY方向中心位置は、図7(b)において
(前回ラベル1のY重心+前回ラベル2のY重心)/2
である。
った複数の移動予測範囲に跨がって今回のブロックが存
在する状態で、今回のブロックの幅と、今回のブロック
が跨がっている移動予測範囲のブロックラベルと同一ブ
ロックラベルを有する前回のブロックデータの左右端点
間の幅とが近似した値ではない場合には、今回のブロッ
クに近い方の予測値のブロックラベル、すなわち図7
(c)においてはラベル1を引き継ぐことになり、その
際の自車に対するブロックの相対速度を、次の演算式に
基づいて演算する。
重心のX方向位置)/測定周期 VY =(今回の重心のY方向位置−前回の重心のY方向
位置)/測定周期 さらに独立した移動予測範囲に今回のブロックデータが
複数存在することがあり、その場合、図8(a)で示す
ように、前回のブロックの幅と今回の複数ブロックの左
右端点間の幅が近接した値であるときには、前回のブロ
ックが複数に***したと判断することになり、その際の
自車に対するブロックの相対速度を、次の演算式に基づ
いて演算する。
心のX方向位置)/測定周期 VY =(今回のY方向中心位置−前回の重心のY方向位
置)/測定周期 但し、今回のX方向中心位置は、図8(a)において
(今回ラベル1の左端点+今回ラベル2の右端点)/2
であり、今回のY方向中心位置は、図8(a)において
(今回ラベル1の重心のY方向位置+今回ラベル2の重
心のY方向位置)/2である。
ータが複数存在するが、図8(b)で示すように、前回
のブロックの幅と今回の複数ブロックの左右端点間の幅
が近接した値ではないときには、予測値に近い方のブロ
ックがその予測値のブロックラベル、すなわち図8
(b)においてはラベル1を引き継ぐことになり、他の
ブロックについては新たなブロックラベルを付す。また
その際の自車に対するブロックの相対速度を、次の演算
式に基づいて演算する。
重心のX方向位置)/測定周期 VY =(今回の重心のY方向位置−前回の重心のY方向
位置)/測定周期 再び図2において、第3ステップS3では、ブロックラ
ベリング処理で得た複数のブロックをグループラベルを
付したグループに纏めるグループラベリング処理を実行
する。すなわち複数のブロックのうち相互に第2の所定
距離内に在るとともに自車に対する相対速度が設定値内
に在るもの、すなわち相互に近接した位置でほぼ同じ動
きをしているブロックを1つのグループとして纏めるこ
とになる。ここで、第2の所定距離は、たとえば実際の
車両に取付けられている左右リフレクタ間の距離に検出
誤差を加えた値として設定されるものである。而して図
9(a)で示すように、近傍に在るブロック1,2の相
対速度が近接した値を持つ場合には、たとえばグループ
ラベル1を付したグループに両ブロック1,2を纏める
ことになり、また図9(b)で示すように、近傍ではあ
っても相対速度が大きく異なるブロック1,2の場合に
は、それぞれ異なるグループラベルたとえば3,4を付
して相互に独立したグールプとして、グループデータを
作成することになる。さらに図9(c)で示すように、
前回の処理で1つに纏まっていなかったブロック1,2
が近傍位置となり、しかも近接した相対速度を持ってい
る場合には同一グループとして纏めることはない。
時系列対応付け処理を実行する。すなわちブロックデー
タの時系列処理と同様にして、グループデータの時系列
処理を実行し、各グループラベル毎にグループの自車に
対する相対速度を求めることになる。この際、前回まで
同一グループであったものが今回複数に別れてしまった
場合には、相対速度が近い方のブロックにそのグループ
ラベルを付し、複数のブロックが1つのグループを形成
している場合にはそれらのブロックの相対速度の平均値
をグループの相対速度とする。次いで、相互に近傍にあ
って相対速度が比較近い状態が一定時間以上持続するグ
ールプを、同一対照物と判断し得るとして一纏めにする
が、その際、一纏めにしたときに幅が極めて大きくなっ
てしまう場合(道路上を走行し得ない程大きくなる場
合、すなわち車両として存在し得ない程大きな場合)に
は一纏めにはしない。
と、距離センサ1で得る検出データは、対照物までの距
離、信号の当たる面積および反射率の変化により、同一
対照物でも変化するが、距離センサ1の検出データのう
ち相互に第1の所定距離内に在るものを、ブロックラベ
ルを付したブロックに纏めることにより、自車に対する
対照物の距離や対照物の状態変化を吸収して対照物デー
タを安定して得ることが可能となる。
およびブロック相互の相対距離に基づくグループ化を行
うので、自車に対する相対運動が異なる対照物を正確に
識別することが可能となる。たとえば自車の前方で四輪
車両がたとえばガードレールに近接して走行しているよ
うな場合に、四輪車両およびガードレールを明確に識別
して認識することができ、対照物の正確な識別が可能と
なる。
クデータの前回値から所定の移動予測範囲を定め、ブロ
ックデータの今回値がその移動予測範囲内に在るブロッ
クに同一のブロックラベルを付し、同一ブロックラベル
のブロックデータの前回値および今回値に基づいて相対
速度を得るようにしているので、自車に対する相対運動
を考慮してブロックデータを安定的に得ることができ
る。
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行うことが可能である。
ば、距離センサによる今回の検出データのうち相互に第
1の所定距離内に在る検出データをブロックラベルを付
したブロックに纏めるブロックラベリング処理と、同一
ブロックラベル毎にブロックデータの前回値および今回
値の比較を行なうことにより自車に対する各ブロックの
相対速度を演算する処理と、今回のブロックデータのう
ち相互に第2の所定距離内に在るとともに前記相対速度
の差が設定値以内に在るブロックをグループラベルを付
したグループに纏めるグループラベリング処理とを実行
し、グループデータにより対照物を識別するので、自車
に対する相対運動が異なる複数の対照物を正確に識別す
ることができる。
対するブロックの相対速度を演算するにあたって、ブロ
ックデータの前回値から所定の移動予測範囲を定め、ブ
ロックデータの今回値がその移動予測範囲内に在るブロ
ックに同一のブロックラベルを付し、同一ブロックラベ
ルのブロックデータの前回値および今回値に基づいて前
記相対速度を演算するので、自車に対する相対運動を考
慮してブロックデータを安定的に得ることができる。
ある。
囲の設定方法を説明するための図である。
測範囲の設定方法を説明するための図である。
動き得る範囲を設定する方法を説明するための図であ
る。
のブロックラベリングを説明するための図である。
のブロックラベリングを説明するための図である。
明するための図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 対照物に向けての信号の送信および受信
により自車に対する対照物の前後方向および横方向距離
を検出可能な距離センサ(1)を備える車両において、
距離センサ(1)による今回の検出データのうち相互に
第1の所定距離内に在る検出データをブロックラベルを
付したブロックに纏めるブロックラベリング処理と、同
一のブロックラベル毎にブロックデータの前回値および
今回値の比較を行なうことにより自車に対する各ブロッ
クの相対速度を演算する処理と、今回のブロックデータ
のうち相互に第2の所定距離内に在るとともに前記相対
速度の差が設定値以内に在るブロックをグループラベル
を付したグループに纏めるグループラベリング処理とを
実行し、グループデータにより対照物を識別することを
特徴とする車両における対照物認識方法。 - 【請求項2】 自車に対するブロックの相対速度を演算
するにあたって、ブロックデータの前回値から所定の移
動予測範囲を定め、ブロックデータの今回値がその移動
予測範囲内に在るブロックに同一のブロックラベルを付
し、同一ブロックラベルのブロックデータの前回値およ
び今回値に基づいて前記相対速度を演算することを特徴
とする請求項1記載の車両における対照物認識方法。
Priority Applications (1)
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