JP3044223B2 - 脱臭剤 - Google Patents

脱臭剤

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、腐敗醗酵性の有機質含有物質から生じる悪
臭を、迅速かつ確実に脱臭する脱臭剤に関するものであ
る。
(従来の技術とその問題点) 悪臭、殊に糞尿や厨房残渣などの腐敗醗酵性の有機質
を有する物質から生じる悪臭に耐えがたいものがある
が、反面、これらの悪臭発生物質には肥効性に富んだ物
質が多く含まれており、適切な脱臭を行なうことより、
土壌に還元あるいは肥料としての利用が可能となる。
この種の物質の脱臭剤としては、従来、活性炭等など
の物理的吸着作用による脱臭剤や、薬剤による化学的脱
臭剤や、微生物を利用した生物学的脱臭剤といった一般
的な脱臭剤が用いられている。
ところが、例えば、吸着作用に適した多孔性物質を利
用した脱臭剤の場合、迅速な脱臭を行いにくいばかりで
なく、飽和状態に達すると持続性に欠け、熱によって臭
気物質が離脱する。また、化学脱臭剤は、使用する物質
によって当該物質特有の弊害を生じることがある。例え
ば特開昭52−99218号に見られるように硫酸亜鉛を多量
に用いたものの場合、亜鉛の蓄積による重金属障害を生
じかねない。また、微生物を利用した脱臭剤にあって
は、微生物が安定繁殖あるいは生息する環境を維持する
必要があり、経費が嵩みがちで、脱臭効果にむらを生じ
易い。
このように従来の各種脱臭剤は、いずれも充分な脱臭
効果を期待できないものであり、あるいは物理的を肥料
として利用した場合に他の不都合を生じる。
本発明はこうした点に鑑み、腐敗醗酵性の有機質含有
物質から生じる悪臭を、迅速かつ確実に脱臭し、しかも
その効果を長時間持続し、上記物質の再利用を可能とす
る脱臭剤を提供することを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 上記した目的を達成するために、本願の第1発明脱臭
剤では、硫酸亜鉛と硫酸マグネシウムと硫酸水素カリウ
ムを混合して構成した。
第2発明では第1発明の成分に更に硫酸アルミニウム
が加えられる。
硫酸亜鉛は、上記した悪臭発生物質中に含まれるアン
モニアやアミン類のような塩基性成分に対しては酸とし
て作用する一方、硫化水素や脂肪酸に対しては塩基とし
て作用する。即ち、複合臭気の脱臭に際し、単一の成分
でありながら酸と塩基の両者の特性を発揮できる。しか
も、反応速度が大で、性質として安定しているので貯蔵
保管にも便利である。このため、前記したように脱臭剤
として従来から使用されているわけであるが、脱臭後の
処理物質を土壌に還元した場合には、亜鉛の蓄積を防止
する必要がある。従って、本願発明では硫酸亜鉛の優れ
た脱臭能に着目しつつも、その配合量を極力少量に押さ
えるようにしている。
硫酸マグネシウムは、水に対する溶解度が大で、アル
カリ塩と複塩を形成し易く、自ら脂肪酸と反応するばか
りでなく、上記硫酸亜鉛が脂肪酸と反応するのを促進さ
せる働きをも有しており、硫酸亜鉛の塩基としての作用
を効率良く行わせる。また、土壌に対して、植物の葉緑
素形成を助長すると共に黄変を防止する葉肥となるマグ
ネシウムを有効に供給する。
硫酸水素カリウムは、硫酸に等モルの硫酸カリウムを
溶解することによって容易に得られ、水に溶解して酸性
を示す。そして硫化水素や脂肪酸とは殆んど反応しない
が、アンモニアやアミン類と反応して脱臭作用を果す。
水に溶けて解離されたイオンK+はRCOOH(脂肪酸)と
はRCOOK(脂肪酸カリウム)を生じる。カリウムは3大
肥料要素の一つで根肥となる。
硫酸水素カリウムは上記のようにして比較的安値に製
造されるが、同程度の脱臭作用を奏し、かつこれよりも
安値な物質として硫酸水素ナトリウムを用いることもで
きる。但し、この場合には肥効性は期待することができ
ない。
このように、硫酸マグネシウムと硫酸水素カリウムと
を添加することで、本脱臭剤は硫酸亜鉛の添加量を可及
的に少なくしている。
硫酸アルミニウムは、前記した硫酸亜鉛と同様に両性
元素で、アンモニアやアミン類のような塩基性成分に対
しては酸として効果的に作用し、脂肪酸等の酸に対して
は硫酸亜鉛ほどではないが、塩基として作用する。容易
に水に溶解し、値段も安値である。ただし、多量に添加
すると、処理物を肥料として用いたときに土壌が酸性化
し、また、リン酸イオンの吸収阻害を生じるので、上記
した他成分と共に比較的少量併用される。
本脱臭剤は、粉末あるいは微粒子状の固体脱臭剤とし
て、また溶液あるいは低濃度スラリー状の液体脱臭剤と
して、両形態での使用が可能である。
固体としての形態は、悪臭発生物質に水分が比較的多
く含まれている場合に有効である。添加率は悪臭発生物
質に対して0.1〜5.0重量%が良好で、多くても10%に止
めることが望ましい。この固体脱臭剤には、例えば天然
ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲル、活性炭等の多
孔性物質を混入し、本脱臭剤の組成物質による上記化学
的脱臭作用と、これら多孔性物質による物理的吸着作用
とによって、相乗的な脱臭を行うようにしても良い。ま
た、こうした多孔性物質には芳香性の成分を担持させて
も良い。
液体としての形態は、悪臭発生物質が乾燥し、水分を
あまり含んでいない場合に適している。水溶液中の本脱
臭剤の濃度は0.5〜20重量%が良好である。使用に際し
ては悪臭発生物質に均一にスプレーあるいは散布して用
いられる。添加成分としては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、カルボキシメチルセルローズ、木
酢酸あるいは酢酸、水溶性ポリビニルアルコール、界面
活性剤、香料成分などがあげられる。
本発明脱臭剤の組成成分の配合比率は、各成分の前記
した特質、即ち、悪臭発生物質の酸性成分と塩基性成分
のいずれに効果的で、また処理物を土壌に還元したとき
にどういう影響をもたらすかなどの点を考慮しつつ決定
される。硫酸亜鉛と硫酸アルミニウムは酸性、塩基性の
両成分に有効に作用するものの、これらを多量に含有さ
せれば処理物を土壌に還元したときに弊害を生じる。一
方、硫酸マグネシウムと硫酸水素カリウムは酸性あるい
は塩基性の一方の悪臭成分に有効であるが、処理物を土
壌に還元したときに肥効性に富む。
本脱臭剤におけるこれら3種あるいは4種の組成物質
の配合比率は、当然のことながら悪臭成分中に含まれる
酸性成分と塩基性成分の含有率によっても左右される。
従って、例えば、酸性成分がやや多ければ、硫酸マグネ
シウムの含有率をやや大とし、逆に塩基性成分がやや多
ければ硫酸水素カリウムの含有率を大にすることが望ま
しい。このように悪臭成分に対して異なった反応性を示
す両物質の共存が本発明の構成に関して重要な意義を有
している。そして、本発明脱臭剤における4種類の塩類
はいずれも共通の硫酸根を有しており、水溶液中におい
ても、固体混合物においても相互に反応を起こさず極め
て安定した状態を維持するものである。
尚、本発明脱臭剤が適用される主な臭気としては、し
尿臭、汚泥臭、ゴミ臭、下水臭、カビ臭、残飯臭、魚介
類臭、動物臭、腐敗臭、醗酵臭などがあげられる。
以下、本発明に基づく実施例を説明する。
(実施例) 実施例1 3000食を提供する会社給食施設から排出される、対象
物たる厨房残渣1Kgに対し、本発明に基づいて調合し
た、硫酸亜鉛70重量%、硫酸マグネシウム20重量%、硫
酸水素カリウム(酸性硫酸カリウム)10重量%から成る
本脱臭剤50gを、厨房残渣の表面にほぼ均一に添加し
た。
1分経過後に、対象物表面より30mm離れた位置からガ
ス試料を採取し、3点比較式臭袋分析法により臭気濃度
を測定すると54倍であった。本脱臭剤の未添加試料につ
いて同様に臭気濃度を測定すると10,000倍であった。
脱臭効果は99.5%に相当しており、以上の結果は本発
明に基づく顕著な脱臭効果を示すものである。
実施例2 サバの内臓を熱湯で抽出し、上澄液を廃棄して得られ
た強烈な悪臭を発生する魚介類内臓(対象物)0.5Kgに
対し、本発明に基づいて調合した、硫酸亜鉛50重量%、
硫酸アルミニウム35重量%、硫酸マグネシウム5重量
%、硫酸水素カリウム10重量%から成る本脱臭剤の10重
量%水溶液20mlをスプレー状にほぼ均一になるように散
布した。
3分経過後に12名の判定員により不快臭の除去効果を
判定させた。本脱臭剤未添加の対象物に対しては、パネ
ル全員が臭気強度5(強烈な臭気)と判定したが、本脱
臭剤の添加により、12名の判定員中10名が臭気強度1
(かすかに、または、かろうじて感じられる臭気)、残
りの2名が臭気強度2(弱い臭気)と判定した。
一昼夜経過後に同様に判定させた結果、臭気強度1が
9名、臭気強度2が3名であり、脱臭効果の持続性を確
認することができた。
上記の結果は、本発明に基づく顕著な脱臭効果を示す
ものである。
実施例3 対象物たる生し尿1Kgに対し、本発明に基づいて調合
した、硫酸亜鉛30重量%、硫酸アルミニウム50重量%、
硫酸マグネシウム15重量%、硫酸水素カリウム5重量%
から成る本脱臭剤の15%水溶液を、30ml添加、均一にな
るように攪拌した。
10分経過後、対象物の液表面から10mmの距離における
アンモニアの濃度は0.5ppmであった。
一方、未添加の生し尿について同様に判定した結果8p
pmであった。
8名のパネルによる臭気濃度の判定結果は、未添加の
生し尿については、臭気強度4(強い臭気)が5名、臭
気強度3(容易に感じられる臭気)が3名であったが、
本脱臭剤添加後の試料については全員が臭気強度1(か
ろうじて感じられる臭気)と判定した。さらに、鼻孔部
の位置を対象物の液表面より30cm離すと実質的に無臭で
あるのと判定を得た。
(発明の効果) 以上述べたように本発明によれば、硫酸亜鉛と硫酸マ
グネシウムと硫酸水素カリウムとを成分とし、あるいは
これらに硫酸アルミニウムを添加して成るので、各成分
が悪臭発生物質中の塩基性成分及び/もしくは酸性成分
に効果的に作用して、複合臭気をきわめて迅速に脱臭で
きる。
また本脱臭剤は、上記のように硫酸亜鉛や硫酸アルミ
ニウムを使用しつつも硫酸マグネシウムと硫酸水素カリ
ウムとを併用するので、腐敗醗酵性有機物を含む悪臭発
生物質に適用し、脱臭後の処理物を土壌に還元したとき
に、亜鉛の蓄積や硫酸アルミニウムによる吸収阻害を回
避できるばかりでなく、土壌に肥効性に富むマグネシウ
ムとカリウムを供給でき、上記悪臭発生物質の有効利用
を図ることができるものがある。
更に、本発明脱臭剤の成分は硫酸イオン系の物質に統
一されているので、固体、液体の両形態での使用が可能
であるにもかかわらず、きわめて安定した混合物として
その保管、取扱いが容易で、また安価に製造できる利点
をも有するものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫酸亜鉛と、硫酸マグネシウムと、硫酸水
    素カリウムとを成分とする脱臭剤。
  2. 【請求項2】硫酸亜鉛と、硫酸マグネシウムと、硫酸ア
    ルミニウムと、硫酸水素カリウムとを成分とする脱臭
    剤。
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