JP3042944B2 - 天然砕石塊破砕機 - Google Patents

天然砕石塊破砕機

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JP3042944B2
JP3042944B2 JP5124629A JP12462993A JP3042944B2 JP 3042944 B2 JP3042944 B2 JP 3042944B2 JP 5124629 A JP5124629 A JP 5124629A JP 12462993 A JP12462993 A JP 12462993A JP 3042944 B2 JP3042944 B2 JP 3042944B2
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誠一 坂戸
幸夫 山下
邦彦 松居
勇 永吉
忠比古 長瀬
博雄 小柳
勇治 永沢
利之 久野
雅之 大塚
貴光 伊藤
与一郎 桑原
正幸 浅井
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株式会社坂戸工作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極めて大型の天然砕石
塊であっても、確実に破砕することができ、且つ最小の
破砕回数にて所望の小塊にすることができる天然砕石塊
破砕機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、採石現場で、岩山の岩面にダ
イナマイト等の***物埋設用のために複数の孔を穿孔
し、該孔にダイナマイト等の***物を埋め込み、岩山を
***して多数の天然砕石塊W,W,…とし、さらにその
天然砕石塊Wを細かく砕くため、一般に油圧砕石ブレー
カーCを使用している(図27参照)。
【0003】その油圧砕石ブレーカーCは、建設用車両
Mの作業用ブームbの先端に装着し、該作業用ブームb
を操作して油圧砕石ブレーカーCを天然砕石塊Wに当て
て破砕作業を行うものであり、天然砕石塊Wを安定した
状態にし、細かく多数の小塊w,w,…に破砕してい
る。
【0004】また、天然砕石塊Wの破砕作業中には、チ
ゼルcの貫入に従い、その貫入方向が必然的にずれてし
まったり、油圧砕石ブレーカーCの振動,衝撃等により
天然砕石塊Wの位置が変化し、油圧砕石ブレーカーCの
チゼルcの打撃方向がずれることがあるので、破砕中に
おいても、作業員は常に油圧砕石ブレーカーCのチゼル
cの方向の修正をする必要がある等、この作業には熟練
した作業員が必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、岩山をダイナマ
イト等の***物にて***し、山積みとなった多数の天然
砕石塊Wを油圧砕石ブレーカーCにて破砕する作業で
は、作業状態により油圧砕石ブレーカーCの空打ち状態
が生じることがあり、その油圧砕石ブレーカーC自身を
早期に破損してしまう。
【0006】そのために天然砕石塊Wを破砕作業に適し
た状態にするための段取が必要となり工程数が増える
し、さらにまた多数の小塊w,w,…が広範囲に飛び散
り、作業員にとって極めて危険であるのみならず騒音も
発生し最悪の作業環境となっていた(図28参照)。
【0007】上記油圧砕石ブレーカーCの欠点を解決す
るものとして、本出願人はすでに、効率的に天然砕石塊
Wを多数の小塊w,w,…に破砕することができる天然
砕石塊用の破砕機を開発しており、該破砕機により、種
々の天然砕石塊を小塊w,w,…が飛散することなく、
安全なる破砕作業を可能としたものである。
【0008】しかし、天然砕石塊Wは大小様々であり、
特に大型の天然砕石塊Wは一度で小塊w,w,…に破砕
することは困難であった。
【0009】それは、大型の天然砕石塊Wは従来タイプ
の破砕機の下顎部Jdと上顎部Juとで破砕するとき
に、図27に示すように、下顎部Jdと上顎部Juとの
奥に入り込んだ場合に、上顎部Juの破砕側表面がその
破砕刃よりも先に天然砕石塊Wの表面箇所に当たり、破
砕刃が天然砕石塊Wに届かず一度に破砕することができ
ないからである。
【0010】そのために、もう一度その天然砕石塊Wを
くわえなおして適正な破砕状態にするか、或いは別の方
向から破砕作業を行わなくてはならず、破砕作業の工程
数が増えて、非効率的な作業となることがあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、発明者は上記課
題を解決すべく鋭意,研究を重ねた結果、本発明を、破
砕機外筺の下部に固定顎本体を形成し、該固定顎本体上
を開閉する可動顎本体を設け、該可動顎本体先端から台
座を介して前記固定顎本体方向に垂直柱形状の柱状破砕
刃を設け、前記可動顎本体先端の破砕作業面側と柱状破
砕刃の刃先位置との寸法を長大に形成してなる天然砕石
塊破砕機等としたことにより、大型の天然砕石塊Wの破
砕作業における効率を格段に向上させるとともに、その
天然砕石塊Wを極めて安全に破砕することができ上記課
題を解決したものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
すると、本発明の天然砕石塊破砕機Aは、図1,図2に
示すように、破砕機外筺1,固定顎本体2及び可動顎本
体3とから構成されている。まずその破砕機外筺1は、
具体的には、筐体状に形成されたものであり、且つ内部
は中空状に形成されており、その前側位置に開口部1a
が設けられている。
【0013】その固定顎本体2は、前記開口部1a側下
端に外方に突出するように破砕機外筺1に一体的に設け
られたものである。その固定顎本体2は、図2に示すよ
うに、前方に長く形成され、具体的には可動顎本体3が
固定顎本体2上に閉じた状態で固定顎本体2が可動顎本
体3より前方に突出する長さである。
【0014】上記のように固定顎本体2を前方に可動顎
本体3よりも長く突出した構造とすることで山積された
天然砕石塊W,W,…から適宜の天然砕石塊Wを取り出
すとき等に極めて効率的な作業とすることができる(図
22参照)。
【0015】その可動顎本体3は、破砕機外筺1の開口
部1a箇所において開閉するものであって、可動顎本体
3が軸支され、該軸支箇所を枢支基部4としたものであ
り、その可動顎本体3の先端箇所には、図1,図2等に
示すように、垂直柱形状の柱状破砕刃5が設けられてお
り、該柱状破砕刃5は可動顎本体3との付け根部分に対
して垂直状に形成されたものであって、その先端は角錐
状(図3,図5参照)或いは円錐状(図4,図6参照)
となっている。
【0016】該柱状破砕刃5の刃先端の位置から前記可
動顎本体3の破砕作業面3a(可動顎本体3の固定顎本
体2に対向する面)までの長さHdの寸法は長大に形成
され、図3乃至図6に示すように、従来タイプ柱状破砕
刃5s(図中に想像線にて記載)の長さHsよりも格段
に長く形成されており、図4,図6の実施例では、柱状
破砕刃5は従来タイプ柱状破砕刃5sの略2倍程度とし
ているが、必ずしもこの数値に限定されるものではな
く、柱状破砕刃5の刃先端が従来タイプの柱状破砕刃5
sよりも破砕作業面3aから大きく離れていれば良い。
【0017】上記柱状破砕刃5の刃先端から可動顎本体
3の破砕作業面3aまでの長さ(高さ)Hdは、具体的
には可動顎本体3を固定顎本体2方向に閉じて天然砕石
塊Wを破砕するときに、その天然砕石塊Wが小塊w,
w,…に破砕可能となるひびが生じる深さまで柱状破砕
刃5を食い込ませることができ、且つ、図8に示すよう
に、可動顎本体3の破砕作業面3aが天然砕石塊W表面
に達するより前に、その天然砕石塊Wの破砕が行われる
ものである。
【0018】上記の可動顎本体3に設けた柱状破砕刃5
の刃先先端位置と破砕作業面3aとからの長さHdを長
大なものとするためには、柱状破砕刃5は台座6を介し
て、柱状破砕刃5の刃先を高くしたり、或いは柱状破砕
刃5の高さ寸法を長く形成する実施例も存在する。
【0019】その台座6の実施例としては、図3(a)
及び(b)に示すように、四角柱状に形成されたり、或
いは図示しないが円柱状に形成されものであり、可動顎
本体3とは別材としたものや、或いは可動顎本体3と一
体的に形成されるものであって、可動顎本体3の破砕作
業面3a先端箇所に設けられ、その台座6の頂部箇所に
普通の高さの柱状破砕刃5が固着されたものである。
【0020】また、別の実施例として、前記台座6を用
いずに柱状破砕刃5のみにて構成される実施例とした場
合には、図5及び図6に示すように、柱状破砕刃5の長
さHdは従来タイプ柱状破砕刃5sの長さHsの略2倍
程度の大きさとしたものが使用される。
【0021】次に、その可動顎本体3の長手方向に沿っ
て破砕作業面3a側に偏平山形状に凹む偏平山形凹面d
nが形成される実施例が存在する。ここで、可動顎本体
3の長手方向とは可動顎本体3の破砕機外筺1との枢支
基部4と可動顎本体3の先端とを結ぶ方向のことであっ
て、図2(a)及び(b)に示された可動顎本体3の左
右方向のことである。
【0022】該偏平山形凹面dnは可動顎本体3の破砕
作業面3a側が長手方向に沿って偏平山形状に凹むよう
に形成され、その形状は、図2(a)に示すように、偏
平三角山形状或いは偏平台形状に形成されたり、或いは
図2(b)に示すように、円弧状に形成される実施例が
存在する。
【0023】上記偏平山形凹面dnが可動顎本体3に形
成された実施例では、固定顎本体2上に載せた大型の天
然砕石塊Wを可動顎本体3にて破砕するときに、図7に
示すように、可動顎本体3の(破砕機外筺1寄りの)破
砕作業面3aが天然砕石塊W表面に当接するまでのスト
ロークをできるだけ長くすることにより、柱状破砕刃5
のみが天然砕石塊Wに深く食い込むことができるように
なっている。
【0024】上記の構造とすることにより、固定顎本体
2の奥側(破砕機外筺1との付根箇所)まで天然砕石塊
Wを入れても、柱状破砕刃5が天然砕石塊Wに達するよ
り、先に可動顎本体3の破砕作業面3a側が天然砕石塊
Wに当たることがなく、これによって、図26に示すよ
うに、破砕作業面3aが天然砕石塊Wの表面に当たり、
柱状破砕刃5が天然砕石塊Wにくいこむことができなく
なる不都合な状態を防止するものである。
【0025】次に、固定顎本体2には、図1,図2等に
示すように、砕石塊固定用刃部7が設けられ、具体的に
は砕石塊固定用刃部7は複数の固定刃7a,7a,…か
ら構成され、固定顎本体2の長手方向に沿ってその複数
の固定刃7a,7a,…が二列の状態で形成されてい
る。ここで、上記固定顎本体2の長手方向とは破砕機外
筺1との付け根と固定顎本体2先端とを結ぶ方向であ
り、図2に示す固定顎本体2の左右方向を言う。
【0026】その固定顎本体2上に長手方向に沿って二
列に配置された固定刃7a,7a,…から構成される列
と列との間を平坦状としており、図10に示すように、
その列と列との間に天然砕石塊Wの固定顎本体2との接
触部分が適正に納まることができるものであり、その天
然砕石塊Wを可動顎本体3側の柱状破砕刃5によって破
砕するときに天然砕石塊Wが前後左右に滑りだすことを
防止するものである。
【0027】また、固定顎本体2は長手方向に長く形成
し、且つ幅方向に広く形成し、固定顎本体2の面積を全
体的に大きくすることで、山積みされた多数の天然砕石
塊W,W,…より適宜の天然砕石塊Wを取り出したり、
同時に多くの天然砕石塊W,W,…をかき出したり、さ
らにまた大型の天然砕石塊Wを確実にかきだすときに都
合良く、作業効率を向上させることができる。
【0028】また、その固定顎本体2上には、図11,
図12に示すように、着脱自在なる補助体Bが装着され
る実施例も存在し、天然砕石塊Wを破砕するときには、
補助体B上と可動顎本体3との間に天然砕石塊Wを挟
み、可動顎本体3が補助体B上に閉じて天然砕石塊Wが
破砕される仕組みとなっているものである。
【0029】その補助体Bは、作業部8と取付部9とか
ら構成され、この作業部8と取付部9には種々の実施例
が存在し、その第1実施例としては、図13,図14に
示すように、平板状の作業部8の裏面側に取付部9が一
体形成されており、該取付部9は蟻ほぞ9aとして形成
されたものである。
【0030】また、固定顎本体2には被取付部10が形
成されており、該被取付部10は蟻溝10aとして形成
され、図13,図14(a)に示すように、前記取付部
9の蟻ほぞ9aが蟻溝10aに係止する構成となってお
り、蟻ほぞ9aを蟻溝10aに係止して、補助体Bを固
定顎本体2表面に固定し、図14(b)に示すように、
補助体Bの端部がボルト等の固着具にて固着されたり、
或いは図示しないが固定顎本体2に溶接手段等にて固着
される構造となっている。
【0031】その補助体Bの第2実施例としては、取付
部9は、図15に示すように、固定顎本体2との取付面
側に扁平状の窪み面となる凹状テーパー合せ部9bが形
成され、該凹状テーパー合せ部9bは、左右対称のテー
パー状に形成された対向する内壁面9b1 ,9b1 が形
成され、その両内壁面9b1 ,9b1 の中心箇所に前記
蟻ほぞ9aが形成されたものである。
【0032】また、被取付部10においては、図16に
示すように、扁平な盛上り状となる凸状テーパー合せ部
10bが形成され、該凸状テーパー合せ部10bは、対
向する外壁面10b1 ,10b1 が形成され、該外壁面
10b1 ,10b1 も、前記凹状テーパー合せ部9bの
内壁面9b1 ,9b1 と同様に左右対称のテーパー状に
形成され、且つ内壁面9b1 ,9b1 と外壁面10b1
,10b1 とのテーパーの勾配は一致し、両者を接触
させたときには、正確且つ確実なる当接状態となる。
【0033】その両外壁面10b1 ,10b1 の中心箇
所に蟻溝10aが形成されたものであり、前記凹状テー
パー合せ部9bと凸状テーパー合せ部10bとは同一勾
配のテーパーを有し、両者を接触させたときに、両テー
パー面が一致するようになっている(図17参照)。
【0034】上記構造により、補助体Bを被取付部10
を介して固定顎本体2に装着するには、取付部9の蟻ほ
ぞ9aを蟻溝10a内に挿入し、凹状テーパー合せ部9
bの内壁面9b1 ,9b1 が凸状テーパー合せ部10b
の外壁面10b1 ,10b1に当接するまでスライドさ
せ、装着後その補助体Bの前後を固定板11,11にて
固着する。
【0035】その補助体Bは、一つだけでなく、複数個
が用意され、固定顎本体2の破砕作業側、即ち可動顎本
体3と噛み合う側に装着されるものであるが、必要に応
じて、固定顎本体2の裏面側、即ち破砕作業側と反対側
に装着されることもある。
【0036】さらに、その補助体Bには、図18に示す
ように、前記砕石塊固定用刃部7が設けられる実施例も
存在し、具体的には、図19に示すように、補助体Bを
構成する作業部8,8,…の表面上に砕石塊固定用刃部
7を構成する固定刃7a,7a,…が形成されたもので
ある。
【0037】次に、可動顎本体3の枢支基部4をシリン
ダ12のシリンダ回動基部12bと固定顎本体2の略中
央箇所に設ける実施例が存在し、該実施例については可
動顎本体3を固定顎本体2上において上下方向に開閉す
る動作を行わせる。
【0038】そのシリンダ12は、シリンダ筒体12a
に設けられたシリンダ回動基部12bが破砕機外筺1に
枢支され、シリンダ12が破砕機外筺1内にて上下方向
に揺動自在となるものである(図2等参照)。
【0039】そのシリンダ12のピストンロッド12c
の先端は前記可動顎本体3の破砕顎部先端にピンにて軸
支され、シリンダ12内の油圧油の流出入にてピストン
ロッド12cがシリンダ筒体12aより伸縮して可動顎
本体3に枢支基部4を中心として固定顎本体2上を開閉
させる動作を与えるものである。
【0040】その可動顎本体3の枢支基部4は、前述し
たように破砕機外筺1内に存在しており、可動顎本体3
と破砕機外筺1との枢支基部4はシリンダ回動基部12
bと固定顎本体2との間に存在するように構成したもの
であって、具体的には可動顎本体3の枢支基部4の位置
は、図2に示すように、固定顎本体2の破砕機外筺1と
の付け根箇所とシリンダ回動基部12bとの略中間箇所
となる。その固定顎本体2の平均表面位置から可動顎本
体3の枢支部P3 までの距離を図20に示すように、距
離X0 と称する。
【0041】その可動顎本体3の枢支基部4は、前述し
たように破砕機外筺1内に存在しており、可動顎本体3
の破砕機外筺1に対する枢支箇所を枢支部P3 とし、ま
たシリンダ12の破砕機外筺1に対する枢支箇所をシリ
ンダ枢支部Psと称するものとすれば、前記枢支部P3
はシリンダ枢支部Psと固定顎本体2との間に存在し、
さらに具体的には枢支部P3 の位置は、シリンダ枢支部
Psと固定顎本体2の破砕機外筺1との付け根位置下端
の略中間箇所となる。
【0042】ところで、シリンダ出力を(Q)、可動顎
本体3の枢支部P3 と該可動顎本体3の枢支部P3 から
前記シリンダ出力Qの出力方向と直交する交点Pcとの
距離を(X)、シリンダ出力による破砕力を(F)、さ
らに枢支部P3 から柱状破砕刃5までの距離を(Y)と
すると破砕力Fは次の式で示される。
【0043】F=Q×X÷Y 上記距離Xは、図20に示すように、可動顎本体3の開
閉状態によって、可変するものであって、可動顎本体3
が最大限開いたときに距離Xが最大となり、閉じた状態
で距離Xも最小となる。従って、上記数式から枢支部P
3 から柱状破砕刃5までの距離(Y)を小さい数値にす
ることにより、破砕力(F)を大きくすることができ
る。
【0044】一方、従来タイプの可動顎本体O3 の枢支
部PO3 は、破砕機外筺1と固定顎本体2との付け根箇
所に設けたものであり、大型の天然砕石塊Wを破砕しよ
うとする場合には、図21の想像線部(二点鎖線にて示
した部分)に示す従来タイプの可動顎本体O3 は、大型
の天然砕石塊Wをくわえ得るために、その従来タイプの
可動顎本体O3 の枢支部PO3 から柱状破砕刃5の刃先
までの距離を長く形成しなくてはならない。
【0045】このように大型にした従来タイプの可動顎
本体O3 を使用すると、前述した破砕力Fを算出する式
からも明らかなように、従来タイプの可動顎本体O3 の
枢支部PO3 と柱状破砕刃5との距離YOが大きくな
り、それゆえに破砕力Fが小さくなるものである。
【0046】なお、本発明のシリンダ枢支部Psと可動
顎本体3の枢支部P3 の距離と、従来タイプのシリンダ
枢支部POsと従来タイプの可動顎本体O3 の枢支部P
O3との距離は等しいものとする(図21参照)。
【0047】従って、本発明における可動顎本体3の枢
支部P3 と柱状破砕刃5までの距離Yは、従来タイプの
可動顎本体O3 の枢支部PO3 と柱状破砕刃5までの距
離YOよりもかなり小さい数値とすることができるの
で、前記数式から本発明の可動顎本体3が従来タイプの
可動顎本体O3 よりも破砕力Fを大きくすることができ
る(図20,図21参照)。
【0048】また、固定顎本体2と可動顎本体3の枢支
部P3 とは、破砕機外筺1を介して、大きく間隔を有し
ており、図20に示すように固定顎本体3からの平均表
面位置から距離X0 の位置にあるため、固定顎本体2上
から距離X0 をおいて可動顎本体3が最大限に開いたと
きには固定顎本体2と可動顎本体3とのそれぞれの先端
箇所は大口径となり、従来タイプの可動顎本体O3 より
も極めて大型の天然砕石塊Wを挟むことができる構成と
なっている。
【0049】本発明の天然砕石塊破砕機Aは、図22乃
至図25に示すように、建設用車両Mの作業用ブームb
の先端に装着し、運転室rから作業員が操作するもの
で、その天然砕石塊破砕機Aにて天然砕石塊Wを破砕す
る作業では、まず砕石可能な岩山をダイナマイト等の爆
破物にて***し、多数の天然砕石塊W,W,…が山積み
状態となる(図22参照)。
【0050】その山積み状にした多数の天然砕石塊W,
W,…とし、天然砕石塊破砕機Aの固定顎本体2等の部
分を使用して、山積み状の天然砕石塊Wからひとつずつ
の天然砕石塊Wをかきだしたり、或いは山積み状の多数
の天然砕石塊W,W,…より適宜に一つずつ取り出して
ゆく(図23参照)。
【0051】次いで、固定顎本体2と可動顎本体3との
間に天然砕石塊Wを挟んだ状態で、可動顎本体3を固定
顎本体2側に移動させることで可動顎本体3に設けた柱
状破砕刃5が天然砕石塊Wに食い込み、その天然砕石塊
Wを破砕して、さらに小塊w,w,…とするものである
(図24,図25参照)。
【0052】
【発明の効果】請求項1においては、破砕機外筺1の下
部に固定顎本体2を形成し、該固定顎本体2上を開閉す
る可動顎本体3を設け、該可動顎本体3先端から台座6
を介して前記固定顎本体2方向に垂直柱形状の柱状破砕
刃5を設け、前記可動顎本体3先端の破砕作業面3a側
と柱状破砕刃5の刃先位置との寸法を長大に形成してな
る天然砕石塊破砕機としたことにより、まず第1に大型
の天然砕石塊Wの破砕作業を略一回の作業にて破砕する
ことができるし、第2に天然砕石塊Wの破砕状態を極め
て良好なものにすることができ、第3に本発明の天然砕
石塊破砕機Aの製造を効率的にできるし、第4に柱状破
砕刃5の耐久性を向上させることができる等の種々の効
果を奏する。
【0053】上記効果を詳述すると、可動顎本体3の先
端から固定顎本体2方向に設けた垂直柱形状の柱状破砕
刃5の頂部箇所から可動顎本体3の破砕作業面3a側ま
での寸法を長大に形成していることで、固定顎本体2と
可動顎本体3との開閉にて天然砕石塊Wを破砕するとき
に、可動顎本体3の破砕作業面3aが天然砕石塊Wに当
接することなく、可動顎本体3先端に設けた柱状破砕刃
5が最初に天然砕石塊Wに食い込むこととなり大型の天
然砕石塊Wであっても、略一度の可動顎本体3の開閉作
業にて確実に大型の天然砕石塊Wを破砕することができ
る。
【0054】即ち、柱状破砕刃5の刃先端部の可動顎本
体3の破砕作業面3aからの突出が大きいために、破砕
作業面3aが天然砕石塊Wにほとんど当接することな
く、柱状破砕刃5が天然砕石塊Wの破砕をするときに何
ら妨害されること無く、破砕作業をすることができる。
【0055】従って、可動顎本体3が固定顎本体2側に
近接し、閉じるときにはすでに、天然砕石塊Wは確実に
破砕が終了しているものであって、大型の砕石塊Wを破
砕するときの欠点であった可動顎本体3の破砕作業面3
aが天然砕石塊Wにつっかえて柱状破砕刃5が天然砕石
塊Wに食い込むことができず、そのために天然砕石塊W
の破砕が不可能となる不都合を確実に解決することがで
きる。
【0056】また、柱状破砕刃5は天然砕石塊Wに対し
て集中荷重として破砕するために、部分的な破砕とする
ことができる。
【0057】さらに、台座6は高さ方向を所定のものと
すれば、特に高い精度を要求するものではないので、柱
状破砕刃5に比較して肉厚の厚いものに製造することが
でき、柱状破砕刃5を支持する下部の強度を向上させる
ことができるのみならず、台座6を介して柱状破砕刃5
を可動顎本体3に設けるので、柱状破砕刃5自体の丈を
特別に大きくする必要がなく、破砕作業時の天然砕石塊
Wからの反力を受けても柱状破砕刃5が倒れたり、曲が
ったりすることを防止することができる。
【0058】次に、請求項2においては、請求項1にお
いて、前記破砕機外筺1内にシリンダ回動基部12bを
介して装着したシリンダ12にて前記可動顎本体3を揺
動自在とし、該可動顎本体3の枢支基部4をシリンダ回
動基部12bと固定顎本体2の略中央箇所としてなる天
然砕石塊破砕機としたことにより大型の天然砕石塊Wで
あっても極めて容易にくわえ込むことができる。
【0059】上記効果を詳述すると、固定顎本体2の付
け根箇所と可動顎本体3の枢支基部4との間隔を大きく
したものであるから、可動顎本体3は固定顎本体2上か
ら離れた位置において開閉するために、極めて大型の天
然砕石塊Wであっても固定顎本体2と可動顎本体3との
間にくわえ込むことができ、且つ柱状破砕刃5先端を可
動顎本体3の破砕作業面3aから長大に形成しているこ
とで、天然砕石塊Wを確実に破砕することができる。
【0060】さらに、可動顎本体3の枢支基部4を前記
シリンダ回動基部12bと固定顎本体2の略中央箇所に
設けているので、特に可動顎本体3の長手方向を長尺と
なるように形成する必要がなく、普通の長さのもので充
分にできる。
【0061】これに対して、破砕機外筺1と固定顎本体
2との付け根箇所に従来タイプの可動顎本体O3 の枢支
部PO3 を設けるタイプとすると、大型の天然砕石塊W
を破砕するためには従来タイプの可動顎本体O3 は長手
方向に長尺となり、そのような長尺の可動顎本体O3 を
特別に製造しなければならないのみならず、長尺とした
可動顎本体O3 は固定顎本体2に対して大きな角度で天
然砕石塊Wをくわえることとなり、可動顎本体3を破砕
作業のために固定顎本体2側に閉じてゆくにしたがい、
天然砕石塊Wが固定顎本体2から押し出されることにな
る。
【0062】このような不都合なことに対して、本発明
では可動顎本体3が予め固定顎本体2より上方にて開閉
する構造としたことで、大型の天然砕石塊Wを固定顎本
体2と可動顎本体3とでくわえた状態で可動顎本体3と
固定顎本体2との角度を従来タイプに比較して、格段に
小さくでき、天然砕石塊Wが固定顎本体2と可動顎本体
3とから破砕されずに押し出されてしまうことを防止す
ることができる利点もある。
【0063】また、図21に示すように、本発明におけ
る可動顎本体3の(枢支基部4における)枢支部P3 か
ら柱状破砕刃5までの距離Yは従来タイプの可動顎本体
O3の枢支部PO3 と柱状破砕刃5までの距離YOより
も小さい数値にすることができ、それゆえに本発明の可
動顎本体3による破砕力Fを従来タイプの可動顎本体O
3 のそれよりも大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の天然砕石塊破砕機の全体斜視図
【図2】(a)は本発明の天然砕石塊破砕機の縦断側面
図 (b)は可動顎本体の断面図
【図3】(a)は可動顎本体先端における台座を介した
角錐状の柱状破砕刃の斜視図 (b)は可動顎本体先端における台座を介した角錐状の
柱状破砕刃の側面図
【図4】可動顎本体先端における円錐状の柱状破砕刃の
斜視図
【図5】可動顎本体先端における角錐状の別の実施例の
斜視図
【図6】可動顎本体先端における円錐状の別の実施例の
斜視図
【図7】天然砕石塊破砕機にて天然砕石塊を破砕しよう
とする略示図
【図8】天然砕石塊破砕機にて天然砕石塊を破砕した状
態の略示図
【図9】天然砕石塊にくいこむ柱状破砕刃の本発明と従
来タイプとの比較を示す略示図
【図10】固定顎本体と可動顎本体とで天然砕石塊を破
砕する状態の縦断正面略示図
【図11】本発明の天然砕石塊破砕機の別の実施例の縦
断側面図
【図12】固定顎本体に補助体を設けた実施例の斜視図
【図13】固定顎本体と補助体との取付構造を示す要部
斜視図
【図14】(a)は補助体の要部拡大縦断正面図 (b)は補助体の要部拡大縦断側面図
【図15】補助体の実施例の斜視図
【図16】固定顎本体に被取付部を設けた実施例の斜視
【図17】補助体の平面図
【図18】補助体に砕石塊固定用刃部を設けた実施例の
斜視図
【図19】補助体に砕石塊固定用刃部を設けた実施例の
要部斜視図
【図20】可動顎本体を固定顎本体とシリンダ回動基部
との中心箇所に設けた略示図
【図21】可動顎本体の出力状態を示す略示図
【図22】天然砕石塊破砕機にて天然砕石塊を取り出す
状態の略示図
【図23】天然砕石塊破砕機にて天然砕石塊を破砕しよ
うとする状態を示す略示図
【図24】天然砕石塊破砕機にて一つの天然砕石塊を破
砕している状態を示す略示図
【図25】天然砕石塊破砕機にて天然砕石塊を複数の小
塊に破砕完了した状態の略示図
【図26】従来技術の略示図
【図27】従来技術の天然砕石塊の破砕作業を示す略示
【図28】従来技術の天然砕石塊の破砕作業時の状態を
示す略示図
【符号の説明】
1…破砕機外筺 2…固定顎本体 3…可動顎本体 3a…破砕作業面 4…枢支基部 5…柱状破砕刃 6…台座 12…シリンダ 12b…シリンダ回動基部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永吉 勇 千葉市花見川区千種町314番地 株式会 社坂戸工作所内 (72)発明者 長瀬 忠比古 千葉市花見川区千種町314番地 株式会 社坂戸工作所内 (72)発明者 小柳 博雄 千葉市花見川区千種町314番地 株式会 社坂戸工作所内 (72)発明者 永沢 勇治 千葉市花見川区千種町314番地 株式会 社坂戸工作所内 (72)発明者 久野 利之 千葉市花見川区千種町314番地 株式会 社坂戸工作所内 (72)発明者 大塚 雅之 千葉市花見川区千種町314番地 株式会 社坂戸工作所内 (72)発明者 伊藤 貴光 千葉市花見川区千種町314番地 株式会 社坂戸工作所内 (72)発明者 桑原 与一郎 千葉市花見川区千種町314番地 株式会 社坂戸工作所内 (72)発明者 浅井 正幸 千葉市花見川区千種町314番地 株式会 社坂戸工作所内 (56)参考文献 特開 昭59−187976(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B02C 1/02 - 1/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 破砕機外筺の下部に固定顎本体を形成
    し、該固定顎本体上を開閉する可動顎本体を設け、該可
    動顎本体先端から台座を介して前記固定顎本体方向に垂
    直柱形状の柱状破砕刃を設け、前記可動顎本体先端の破
    砕作業面側と柱状破砕刃の刃先位置との寸法を長大に形
    成してなることを特徴とした天然砕石塊破砕機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記破砕機外筺内に
    シリンダ回動基部を介して装着したシリンダにて前記可
    動顎本体を揺動自在とし、該可動顎本体の枢支基部をシ
    リンダ回動基部と固定顎本体の略中央箇所としてなる請
    求項1記載の天然砕石塊破砕機。
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