JP3042879U - ブリスターパックの組立て構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外側からの見映えを向上させることができ
ると共に、窓片を窓穴と対応する背面側部分の内側位置
に正確に且つ容易に設置することができるようにする。 【解決手段】 半折りした台紙Ａの正面側の部分１に
打ち抜き形成した窓穴３に周縁フランジ６を備えたブリ
スターＢを装着して、半折りした台紙の正面側部分と背
面側部分２を重ね貼り合わせると共に、窓穴を打ち抜い
た際に形成された窓片４を当該窓穴３と対応する背面側
部分の内側位置に設置するようにしたブリスターパック
において、窓片４に形成した透孔７を介して窓片を半折
りした台紙の背面側部分の内側面に粘着テープ８で貼着
するか、又は窓穴３を打ち抜き形成する際に一部にヒン
ジ９を残して窓片４が開閉動自在なるように形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、透明なプラスチック材料を用いて成形したブリスター（容器）を台 紙に一体化させて、ブリスターと台紙とでもって商品を包装するようにしたブリ スターパックの組立て構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のブリスターパックの形態・構造としては、台紙の上にブリスターを熱 溶着したり、ブリスターの周縁フランジ部を内側に折り込んで係合スライド溝 を形成し、その係合スライド溝に台紙の周縁を挿入係合させたり、或いは台紙 にブリスターの周縁フランジ部をホチキス止めするもの等がある。

【０００３】 これらの形態・構造が有する不具合を解消するべく、本願出願人は先に、半折 りした台紙の正面側の部分に適宜大きさの窓穴を開口し、その窓穴にブリスター を内側から嵌合装着させ、その後半折りした台紙の正面側部分と背面側部分を重 ね合わせ両面接着テープでもって貼り合わせるようにしたブリスターパックの組 立て構造を提案した（実用新案登録第３０２１０３１号登録公報参照）。

【０００４】 しかしこの構造のものでは、半折りした台紙の背面側部分の内側が透明なブリ スターを通して外側から見えてしまう不具合があったので、本願出願人は更に、 窓穴を打ち抜いた際に形成される窓片を捨てずに利用し、その窓片を当該窓穴と 対応する背面側部分の内側位置に設置することにより窓穴を体裁良く塞ぐ構造を 考えた（実用新案登録第３０３０８１１号登録公報参照）。

【０００５】 しかし乍ら、このブリスターパックの構造では、実際の製造組立てに際して、 窓片を正面側部分の窓穴と対応する背面側部分の内側位置に正確に設置すること が難しいだけでなく、窓片の貼着作業に手間取り、しかも正面側部分を背面側部 分上に重ね合わせた際に、窓片の一部が窓穴からはみ出したりして不良品になる ことがあった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はこの様な不具合に鑑みてなされたものであり、窓片を窓穴と対応する 背面側部分の内側位置に正確に且つ容易に設置することが可能なブリスターパッ クの組立て構造を提供せんとするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

斯る目的を達成する本考案請求項１記載のブリスターパックの組立て構造は、 半折りした台紙の正面側の部分に適宜大きさの窓穴を打ち抜き形成し、該窓穴に 周縁フランジを備えたブリスターを嵌合装着すると共に、半折りした台紙の正面 側部分と背面側部分を重ね合わせて貼り合わせ、且つ上記窓穴を打ち抜いた際に 形成された窓片を当該窓穴と対応する背面側部分の内側位置に設置するようにし たブリスターパックにおいて、前記窓片に透孔を形成し、該透孔を介して当該窓 片を前記半折りした台紙の背面側部分の内側面に粘着テープで貼着せしめた事を 特徴としたものである。 また、本考案請求項２記載のブリスターパックの組立て構造は、前記窓穴を打 ち抜き形成する際に一部にヒンジを残して前記窓片が開閉動自在なるように形成 した事を特徴としたものである。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の具体的な実施例を図面に基づいて説明する。 図１及び図２は請求項１に係るブリスターパックの組立て構造を示す第１実施 例であり、図３及び図４は請求項２に係るブリスターパックの組立て構造を示す 第２実施例である。 そして、図１ないし図３は商品を包装する前の台紙Ａを展開し組立てる状態を 示し、図４は台紙Ａを半折りしてブリスターＢを一体化させて、ブリスターＢの 内部に商品（図示せず）を包装した状態を示す。

【０００９】 台紙Ａは、適当な厚さを有する紙板材などを用いて適宜大きさの例えば細長い 矩形状に形成し、表面に所要の装飾や印刷を施すと共に、中央の折り線ａから谷 折りに半折りしてその一半部分を正面側部分１とし他半部分を背面側部分２とな し、正面側部分１と背面側部分２を重ね合わせてブリスターＢ（の周縁フランジ ６部分）を挟持させる。

【００１０】 そして、台紙Ａの正面側部分１には、ブリスターＢを嵌合装着させるための窓 穴３を開口形成する。この窓穴３は、ブリスターＢの周縁形状と適合する大きさ 及び形状に打ち抜き形成する。図示実施例にあっては、窓穴３を正面側部分１の 約３／４を占める大きさの矩形状に形成してある。

【００１１】 また、上記窓穴３を打ち抜いた際に形成される窓片４には、図１及び図２に示 した第１実施例のように透孔７を形成するか、或いは図３及び図４に示した第２ 実施例のように、窓穴３を打ち抜き形成する際に完全には打ち抜かずに一部にヒ ンジ（連結部）９を残して窓片４が開閉動自在なるように形成する。

【００１２】 上記透孔７は、当該窓片４と半折りした台紙Ａの背面側部分２の内側面とにわ たって粘着テープ８を貼着するためのものであり、窓片４の任意所望の位置に所 望の大きさ形状、好ましくは台紙ＡとブリスターＢとでもって商品を包装した際 に商品でもって隠蔽されてしまうような位置・形状に形成する。 尚、この透孔７は、窓片４の一部を完全に打ち抜いて開口させたままでも良い が、窓片４に透孔７を形成する際に一部にヒンジ（連結部）を残して打ち抜くこ とにより、開閉自在に形成しても良い。そうすれば、窓片４と台紙Ａの背面側部 分２の内側面とにわたって粘着テープ８を貼着せしめた後に、窓片４の透孔７を 簡便且つ体裁良く塞ぐことが出来、コストを上げることなく透孔７の存在を目立 たなくすることが可能となる。

【００１３】 また、正面側部分１及び／又は背面側部分２の内側面には、台紙Ａの正面側部 分１と背面側部分２を一体的に貼り合わせるために両面接着テープやホットメル トなどを用いる。図示実施例にあっては、正面側部分１及び背面側部分２の内側 面に、剥離紙を添付した両面接着テープ５を１本又は複数本（図示実施例では左 右両側に２本）を、上記窓穴３にかからないように貼設してある。

【００１４】 この際、ブリスターＢの周縁フランジ６の近房に配置される両面接着テープ５ の一部又は全部は、周縁フランジ６の表裏両面を接着し得るように、半折りした 台紙Ａの正面側部分１及び背面側部分２の内側面にそれぞれ貼設することが好ま しい。

【００１５】 ブリスターＢは、従来と同様に透明なプラスチック材を用いて、正面側から見 て外周縁が台紙Ａの窓穴３と適合する形状大きさに膨出成形又は組立て形成する と共に、外周縁に周縁フランジ６を同一体に延設してなる。

【００１６】 また、本考案で使用する粘着テープ８としては、透明なセロハンテープが好ま しい。透明なセロハンテープを用いれば、透孔７を通して窓片４と背面側部分２ の内側面とにわたって貼着した際にその存在を目立たなくすることができると共 に、窓片４表面の印刷・模様を覆い隠してしまうようなことがない。

【００１７】 而して、ブリスターパックを組立てて商品を包装する場合には、図１及び図２ に示した第１実施例にあっては、予め台紙Ａの正面側部分１及び／又は背面側部 分２の内側面に剥離紙を添付した両面接着テープ５を貼設しておき（図１（イ） 参照）、台紙Ａをいったん中央の折り線ａから谷折りして正面側部分１を背面側 部分２上に折り重ね、その状態でもって、透孔７を通して窓片４と背面側部分２ の内側面とにわたって粘着テープ８を貼着せしめて（図１（ロ）参照）、窓片４ を背面側部分２の内側面に固着させる。

【００１８】 そうして、台紙Ａの正面側部分１を背面側部分２より折り起こすと、窓片４は 粘着テープ８でもって台紙Ａの背面側部分２の内側面に表側を上面にして固着さ れてそのまま取り残され、台紙Ａの正面側部分１に窓穴３が開口形成される。こ れで、窓片４が窓穴３と正確に対応する位置に設置されることになる。

【００１９】 然る後、正面側部分１の窓穴３にブリスターＢを正面側部分１の内側方から嵌 合させて、ブリスターＢの周縁フランジ６を窓穴３の内側周縁に当接係合させる と共に、台紙Ａの正面側部分１及び／又は背面側部分２の内側面に貼設せしめた 両面接着テープ５の剥離紙を剥がして、台紙Ａを再び折り線ａから谷折りし正面 側部分１を背面側部分２上に重ね合わせ、正面側部分１と背面側部分２を両面接 着テープ５でもって貼り合わせる。 これで、ブリスターＢの周縁フランジ６が、半折りした台紙Ａの正面側部分１ と背面側部分２とで挟持されると共に、一部又は全部の周縁フランジ６の表裏両 面が両面接着テープ５でもって接着固定され、ブリスターＢが台紙Ａに脱落する ことなく一体化される。

【００２０】 尚、窓片４に透孔７を形成する際に一部にヒンジを残して当該透孔７を開閉自 在とした場合には、透孔７を開口しておいて透孔７を通して窓片４と背面側部分 ２の内側面とにわたって粘着テープ８を貼着せしめた後に、粘着テープ８の上か ら透孔７を閉じるようにする。

【００２１】 また、図３及び図４に示した第２実施例にあっては、予め台紙Ａの正面側部分 １及び／又は背面側部分２の内側面に剥離紙を添付した両面接着テープ５を貼設 しておくと共に、窓片４のヒンジ９と対応するブリスターＢの周縁フランジ６’ に、ヒンジ９を受け入れるための切り欠き１０を形成しておく。

【００２２】 そして、図３に示すごとく窓片４をヒンジ９を介して正面側部分１の内側面方 へ立ち上げて窓穴３を開口せしめ、その状態でもって、窓穴３にブリスターＢを 正面側部分１の内側方から嵌合させて、ブリスターＢの周縁フランジ６を窓穴３ の内側周縁に当接係合させる。

【００２３】 然る後、窓片４を元の状態に倒伏させると共に、台紙Ａの正面側部分１及び／ 又は背面側部分２の内側面に貼設せしめた両面接着テープ５の剥離紙を剥がして 、台紙Ａを折り線ａから谷折りし正面側部分１を背面側部分２上に重ね合わせ、 正面側部分１と背面側部分２を両面接着テープ５でもって貼り合わせる。これで 、窓片４が窓穴３と正確に対応する位置に設置され、且つブリスターＢの周縁フ ランジ６が、半折りした台紙Ａの正面側部分１と背面側部分２とで挟持されると 共に、一部又は全部の周縁フランジ６の表裏両面が両面接着テープ５でもって接 着固定され、ブリスターＢが台紙Ａに脱落することなく一体化される。 尚、図中１１は、陳列時にフックに引っ掛けるためのフック用穴であり、なく とも良い。

【００２４】

【考案の効果】

本考案に係るブリスターパックの組立て構造は斯様に構成したので、ブリスタ ーを嵌合装着させるための窓穴は、半折りした台紙の正面側部分と同じ連続した 模様色彩が施された窓片でもって正確に塞がれてしまい、従って透明なブリスタ ーを通して背面側部分の内側が外側から見えるようなことがなくなる。

【００２５】 しかも、窓片を窓穴と対応する背面側部分の内側位置に固定状に設置するのに 窓片を所定の位置に正確に且つ容易に設置することが可能となり、よって正面側 部分を背面側部分上に重ね合わせた際に、窓片の一部が窓穴からはみ出したりし て不良品になるようなことが一切なくなる。

【００２６】 また、特に請求項２記載の構造によれば、窓片を窓穴と対応する背面側部分の 内側位置に固定状に設置するのに、粘着テープや接着剤等の固着手段をまったく 必要とせず、より容易且つ安価に製造・組立てることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の第１実施例を示す組み立て途中を説
明する台紙の斜視図。

【図２】 同第１実施例において商品を包装する直前の
状態を説明する展開斜視図。

【図３】 本考案の第２実施例を示す組み立て手順を説
明する展開斜視図。

【図４】 同第２実施例においてブリスターパックを組
立てた状態を示す斜視図。

【符号の説明】

Ａ…台紙 Ｂ…ブリスター １…台紙の正面側部分 ２…台紙の背面
側部分 ３…窓穴 ４…窓片 ５…両面接着テープ ６…周縁フラン
ジ ７…透孔 ８…粘着テープ ９…ヒンジ １０…切り欠き

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 半折りした台紙の正面側の部分に適宜大
   きさの窓穴を打ち抜き形成し、該窓穴に周縁フランジを
   備えたブリスターを嵌合装着すると共に、半折りした台
   紙の正面側部分と背面側部分を貼り合わせ、且つ上記窓
   穴を打ち抜いた際に形成された窓片を当該窓穴と対応す
   る背面側部分の内側位置に設置するようにしたブリスタ
   ーパックにおいて、前記窓片に透孔を形成し、該透孔を
   介して当該窓片を前記半折りした台紙の背面側部分の内
   側面に粘着テープで貼着せしめた事を特徴とするブリス
   ターパックの組立て構造。
2. 【請求項２】 半折りした台紙の正面側の部分に適宜大
   きさの窓穴を打ち抜き形成し、該窓穴に周縁フランジを
   備えたブリスターを嵌合装着すると共に、半折りした台
   紙の正面側部分と背面側部分を貼り合わせ、且つ上記窓
   穴を打ち抜いた際に形成された窓片を当該窓穴と対応す
   る背面側部分の内側位置に設置するようにしたブリスタ
   ーパックにおいて、前記窓穴を打ち抜き形成する際に一
   部にヒンジを残して前記窓片が開閉動自在なるように形
   成した事を特徴とするブリスターパックの組立て構造。