JP3042053B2 - 切削工具及びその製造方法 - Google Patents

切削工具及びその製造方法

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JP3042053B2 JP3199640A JP19964091A JP3042053B2 JP 3042053 B2 JP3042053 B2 JP 3042053B2 JP 3199640 A JP3199640 A JP 3199640A JP 19964091 A JP19964091 A JP 19964091A JP 3042053 B2 JP3042053 B2 JP 3042053B2
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/006Details of the milling cutter body
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2228/00Properties of materials of tools or workpieces, materials of tools or workpieces applied in a specific manner
    • B23B2228/24Hard, i.e. after being hardened

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スローアウェイチッ
プを着脱自在に装着したスローアウェイ式の切削工具に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、切削工具の分野においては、工具
鋼等の鋼材からなる工具本体に、超硬合金等の硬質材料
からなるスローアウェイチップ(以下、チップと略称す
る。)を着脱自在に装着したいわゆるスローアウェイ式
のものが広く用いられている。そして、このようなスロ
ーアウェイ式工具では、切屑との擦過による工具本体外
周面の損傷などを防止して工具本体の耐久性を高めるべ
く、工具本体に焼入処理を施してその表面硬度をHR
45程度まで上昇させることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、工具本体に
焼入処理を施した場合には必然的に焼入歪が発生する。
このため、例えばフライス用工具本体のボス面やエンド
ミルのシャンク外周面などの工作機械への取付部、ある
いはチップ取付溝などの精度が要求される部分について
は、焼入後に歪除去のための研磨加工やエンドミルによ
る切削加工を施す必要が生じ、加工工数の増加によるコ
ストの上昇が避けられなかった。しかも、焼入歪の大き
さによっては加工時間が著しく長時間化し、加工コスト
を一層圧迫することもあった。
【0004】さらに、焼入後に切削加工を行う場合に
は、工具本体の表面硬度がHRC45以上の高硬度とさ
れているので、加工に用いるエンドミルの切刃の摩耗が
激しく、加工精度にも少なからず影響が及んでいた。特
に、複数のチップ取付溝を連続加工する場合には、切削
工具の摩耗のため加工開始直後に形成されるチップ取付
溝と加工の終了間際に形成されるチップ取付溝との間で
加工精度が大きく変化し、これに伴ってチップ取付溝に
取り付けられるチップの振れ精度も著しく劣化してい
た。
【0005】また、焼入時の急冷に起因して工具本体の
内部に大きな残留応力が発生することも多く、かかる応
力が後に解放されることによって精度が狂ってしまうこ
ともあった。
【0006】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、工具本体の表面硬度が高くて耐久性に優れ、
かつ精度も良好で安価な切削工具及びその製造方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明の切削工具は、工作機械への取付部を有する
工具本体に複数のチップ取付溝が形成され、これらチッ
プ取付溝にチップが着脱自在に装着されてなる切削工具
において、上記工具本体の表層部に窒化処理による硬化
層を形成したものであって、さらに以下の特徴を有する
ものである。
【0008】すなわち、工具本体にチップやチップ取付
用の楔部材等の部品を取り付けるためのネジ穴が形成さ
れている場合には、当該ネジ穴内部は、窒化処理による
硬化層の形成が防止された窒化防止部とすることが好ま
しい。また、窒化処理による硬化層の形成過程で硬化層
表面に軟質被膜が形成されることがあるが、かかる場合
には、工作機械への取付部の表面に研磨加工を施して該
取付部の硬化層の表面を、上記軟質被膜が除去された研
磨面とすることが好ましい。さらに、工具本体の製造工
数を低減させるには、チップ取付溝内の硬化層の表面
を、窒化処理後の仕上げ加工を受けない素肌面のまま放
置しておくことが良い。さらにまた、窒化処理時のクラ
ックの発生を防止するにはチップ取付溝の隅部に面取り
加工又はアール面加工を施すことが望ましい。
【0009】なお、以上に掲げる工具本体の硬化層の硬
度としては、工具本体の表面から0.1mmの位置でHV
500以上とすることが好ましい。
【0010】そして、ネジ穴内部が窒化防止部とされた
切削工具の製造方法としては、上記ネジ穴に埋詮を装着
した上で工具本体に窒化処理を施して該工具本体の表層
部に硬化層を形成し、この後、上記埋詮を取り外す製造
方法が好適である。この場合、製造コストの低減を図る
には埋詮に難窒化材料を用いるか、あるいは埋詮の表面
に窒化防止層を形成した後に当該埋詮をネジ穴に装着す
ることが望ましく、さらにネジ穴内周部の窒化防止部の
不必要な拡大を防止するには工具本体のネジ穴の口元部
に当該ネジ穴の開口端に向かう程拡径するテーパ面を形
成し、かつ、上記埋詮に上記テーパ面と密着可能なテー
パ面を備えた皿ネジを用いると良い。なお、ここでいう
埋詮には六角ボルトや止めネジなど種々のネジ部材が用
いられる。
【0011】
【作用】上記構成の切削工具においては、窒化処理によ
る硬化層によって工具本体の表層部に必要な硬度が与え
られる。しかも窒化処理の加熱温度は鋼材の焼入温度よ
りも遥かに低い温度で足りるので歪の発生するおそれも
ない。従って、窒化処理後に歪除去加工を行う必要がな
くなる。また、窒化処理時に大きな残留応力も発生しな
いから、後に応力が解放されて精度が狂うこともない。
また、特にネジ穴を有する工具本体においてネジ穴内部
を窒化防止部とした場合には、当該ネジ穴のネジ山硬度
が不必要に増加して割れや欠けが生じるおそれもなく、
相手方のボルトが損傷することもない。
【0012】また、工具本体の取付部を軟質被覆が除去
された研磨面としておくことで、切削工具を工作機械へ
取り付けた際の取付部の変形を防止して取付精度の再現
性を向上させることができる。一方、チップ取付溝内の
硬化層表面を、窒化処理後の仕上げ加工を受けない素肌
面とした場合には、窒化処理後の手間が省け、特に多数
のチップ取付溝を備えた切削工具の場合に加工工数が大
きく削減される。また、チップ取付溝の隅部に面取り加
工やアール面加工が施された場合には隅部への応力集中
が緩和されて硬化層のクラック発生が阻止される。
【0013】そして、上記構成の切削工具の製造方法に
よれば、ネジ穴に装着された埋詮によってネジ穴内部が
密封されるので、窒化処理時に工具本体の周囲に供給さ
れるアンモニアガスや窒化溶液等の窒化処理剤のネジ穴
内への侵入が阻止され、従って窒化処理後に埋詮を取り
外すのみで容易に窒化防止部を得る。しかも、埋詮によ
る場合には、ネジ穴内に窒化防止剤を塗布して窒化を防
止する場合のように不必要な部分に窒化防止剤が付着し
て所望の硬化層が得られないような不都合もなく、かつ
窒化防止剤の塗りムラによる窒化防止効果の不均一も生
じないので均質な窒化防止部が得られる。
【0014】また、上記製造方法において、埋詮に難窒
化材を用い、あるいは埋詮表面に窒化防止層を形成して
窒化処理を行う場合には、窒化処理の前後で埋詮が変質
しないので、埋詮を繰り返し使用して窒化処理に必要な
コストの低減を図ることができる。
【0015】さらに、工具本体のネジ穴の口元部にテー
パ面を形成する一方で、埋詮に皿ネジを使用した場合に
は、皿ネジ頭部のテーパ面とネジ穴のテーパ面とが密着
することにより、ネジ穴内部の密閉性が一層高まって窒
化防止部の品質が向上する一方で、ネジ穴の口元部周囲
まで窒化防止剤が確実に達して窒化処理による硬化層を
ネジ穴周囲の際限まで形成でき、窒化防止部が不必要に
拡大することがない。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1〜図4は本実施例にかかるスローアウェイ
式正面フライスを示すものであり、これらの図において
符号1は工具本体である。この工具本体1は、その外周
部に工具径方向中心側へ陥没するチップポケット2と、
該チップポケット2の周方向後端側に連なるチップ取付
溝2aとが周方向に等間隔をおいて複数形成されてなる
もので、チップ取付溝2aの端部に設けられたチップ取
付座3には四角形平板状のシート4が載置されて止めネ
ジ5で固定されている。そして、このシート4の上面に
は超硬合金を略正方形平板状に成形してなるチップ6が
載置され、該チップ6は上記チップ取付溝2aに挿入さ
れてクランプネジ7で締め込まれる楔部材8により工具
周方向に押圧されて工具本体1に強固に固定されてい
る。また、工具本体1の中心にはセンタ穴9が形成さ
れ、該センタ穴9の工具後端側開口部の周囲には工具軸
線と直交するボス面10が形成されている。これらセン
タ穴9及びボス面10は当該工具本体1を工作機械の図
示せぬ主軸に装着するための取付部をなすものである。
【0017】工具本体1は、SCM440、SNCM4
39等の鋼材を素材として全体が略円環状に形成され、
これに切削加工が施されて上述したチップ取付溝2aや
センタ穴9、ボス面10が形成されたものである。そし
て、工具本体1の表面には全面に渡って窒化処理が施さ
れ、これにより工具本体1の表層には内部よりも硬度が
高い硬化層(図示略)が形成されている。この硬化層の
硬度は、工具本体1の使用条件や内部硬度等に応じて適
宜定められるが、なるべくは工具本体1の表面から0.
1mmの深さの位置でHV500以上確保されていること
が好ましい。HV500に満たないと工具本体1の内部
硬度との差が小さ過ぎて工具寿命の改善効果を十分発揮
できないおそれが生じるからである。
【0018】また、工具本体1の窒化処理方法としては
公知の窒化法が使用され、例えば、工具本体1をアンモ
ニアガス(NH3)その他の窒素を含むガス雰囲気内で
加熱することにより窒素原子を工具表面から浸透させて
窒化層を形成するガス窒化が好適に用いられる。その他
にも、青化塩(KCN、NaCN)とシアン酸塩(KC
NO、NaCNO)との混合溶液中に工具本体1を浸し
た状態で加熱する塩浴窒化処理や、イオン窒化等種々の
方法を用いることができる。
【0019】なお、窒化処理時の工具本体1の加熱温度
は、ガス窒化の場合で500〜550゜ C、塩浴窒化の
場合でも600゜ C未満であり、通常の焼入処理を行う
場合の加熱温度850゜ C以上と比較して遥かに低温で
ある。また、窒化処理時間としてはガス窒化の場合で2
0〜100時間、塩浴窒化の場合で2〜3時間程度であ
る。また、形成する硬化層の深さとしては0.1mm以上
0.4mm以下の範囲が好ましい。0.1mm以下では硬化
層が薄すぎて容易に硬度が失われるおそれが大きく、他
方、0.4mm以上形成した場合には表面側の硬度が高く
なり過ぎてクラックが生じるおそれが大きいからであ
る。ちなみにガス窒化によって上記硬化層厚さを達成す
るには処理時間を20〜40時間にすると良い。
【0020】また、上記チップ取付溝2aやセンタ穴
9、ボス面10は窒化処理前に切削加工あるいは研削加
工されて所定精度に形成される。ただし、窒化処理時に
工具本体1の炭素分が窒化物と結合することによって工
具本体1の表層部に軟質被膜が形成されることがあるた
め、かかる場合には、窒化処理後にボス面10からセン
タ穴9にかけての工具取付部(図1中1点鎖線Tで示す
部分)のみが研磨加工されて、これら取付部に形成され
た硬化層の表面が軟質被膜の除去された研磨面とされる
ことがある。取付部表面の軟質被膜を放置しておくと、
工具本体1を工作機械へ取り付ける際に軟質被膜が変形
して芯ずれ等の取付誤差が発生し、工具本体1の取付精
度の再現性が確保できないことがあるからである。な
お、この軟質被膜の厚さは最大でも0.01mm程度であ
り、被膜除去のための研磨加工の取り代としては0.0
5mm程度もあれば十分である。
【0021】一方、工具本体1の上記チップ取付溝2a
の内部に形成される硬化層の表面については、窒化処理
後に仕上げ加工を受けない素肌面とされる。フライス工
具ではチップ取付溝2aの個数が多いため、窒化処理後
にこれらを一々仕上げ加工していたのでは、製造工数が
著しく増加するためである。
【0022】さらに、図2〜図4により詳細に示すよう
に、チップ取付溝2aの各壁面が交差する隅部にはアー
ル加工が施されて微小曲面11、12が形成されてい
る。これら微小曲面11、12は、窒化処理時のクラッ
クの発生を防止して硬化層を保護するためのものであ
る。なお、これら微小曲面11、12を形成することに
代え、チップ取付溝2a内の隅部に面取り加工を施して
各壁面と斜めに交差する微小な傾斜面を形成しても良
い。
【0023】しかして、以上の構成からなる正面フライ
スにおいては、工具本体1に窒化処理が施されることに
よって工具本体1の表面に必要な硬度が与えられる。し
かも窒化処理温度は焼入処理の温度よりも遥かに低温で
あるため、センタ穴9やボス面10、あるいはチップ取
付溝2a等の精度が要求される部分に焼入処理時のよう
な大きな歪が生じることもない。このため、窒化処理後
に仕上げ加工を施す必要がなくなって工具本体1の加工
工数、加工時間が大きく削減され、これにより製造コス
トの大幅な低減が達成される。なお、窒化処理に伴う軟
質被膜除去のためにボス面10等を窒化処理後加工する
必要が生じたとしても、その取り代は焼入時の歪除去と
比較して遥かに小さく、工具の製造コストを圧迫するこ
とがない。ちなみに本実施例における取り代は0.05
mmであり、従来の焼入後の取り代が0.2mm以上必要で
あったことに比べて加工時間が遥かに短い。さらに、窒
化処理温度が低いので工具本体1の内部に大きな残留応
力が発生することもなく、その後の応力の解放によって
精度が狂うおそれがない。さらに、窒化処理後にチップ
取付溝2aを仕上げ加工する必要もなくなるので、仕上
げ加工時の工具摩耗に起因する振れ精度の劣化が生じる
こともない。
【0024】なお、本実施例では特にチップをその上下
面が工具周方向を向くように装着する一般的な正面フラ
イスを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るもの
ではない。例えば図5〜図7に示すように、工具本体2
0のチップ取付溝21にチップ22をその側面が工具周
方向を向くように装着する構成の縦刃式フライスであっ
ても、ボス面23やセンタ穴24さらにはチップ取付溝
21を所定精度に加工後、窒化処理による硬化層を形成
することで同様の効果が得られる。なお、このような縦
刃式フライスにおいても、チップ取付溝21の壁面の隅
部にアール面加工を施して微小曲面25を形成し、ある
いは隅部に面取り加工を施すことによりクラックの成長
を阻止できることは勿論である。
【0025】また、上記各例ではいずれも本発明を正面
フライスに使用した例を説明したが、その他にも例えば
図9及び図10に示すように略円柱状の工具本体30の
先端に、円弧刃31、32を有するチップ33、34を
装着したボールエンドミルにも当然に適用できる。この
場合、工作機械の主軸に装着されるシャンク部35(図
9中1点鎖線Tで示す範囲)の表面については、フライ
スの場合のボス面やセンタ穴等と同様に、窒化処理で生
じた軟質被膜が除去された研磨面とすることが好まし
い。さらに、これらの例以外にも本発明は種々のスロー
アウェイ式切削工具に適用されるものである。
【0026】ところで、上述した工具本体1、20、3
0には、例えば図4、図8に示すように、チップ6、2
2、33、34やシート4などの部品を取り付けるため
のネジ穴40、41、42が形成されているが、これら
ネジ穴40〜42の内部は硬化層の形成が防止された窒
化防止部とすることが好ましい。ネジ穴40〜42の内
部にまで窒化処理を行うと、ネジ山の硬度が著しく上昇
して靱性が失われ、止めネジ5やクランプネジ7、26
の着脱を繰り返すことによって早期にネジ山が割れたり
欠けたりするおそれが生じるとともに、ネジ山の硬度に
よって相手方のクランプネジ7、26等が損傷する場合
もあるからである。
【0027】ここで、上記ネジ穴40〜42の窒化防止
部の形成方法としては、例えば公知の窒化防止剤をネジ
穴内に塗布する方法が考えられる。しかしながら、窒化
防止剤は液状であり、必要な箇所のみに正確に塗布する
ことが難しく、いきおい塗布面積が拡大して窒化防止部
が不必要に広がったり、あるいは塗布ムラにより窒化防
止効果が不均一となるおそれがある。また、窒化防止剤
が工具本体1、20、30の余分な箇所に付着して所望
の硬化層を得られないことがある。さらに、窒化防止剤
がネジ穴40〜42の内部に残されてクランプネジ7等
の円滑な回動が困難となるおそれもある。
【0028】そこで、上記窒化防止部を形成するには、
例えば図11に示すように、窒化処理前にネジ穴40〜
42(図ではネジ穴42のみ示す)に止めネジ(埋詮)
50をねじ込んでネジ穴40〜42を密閉し、この状態
で窒化処理を行ってチップ取付溝21等の表面に硬化層
を形成し、この後、図12に示すようにネジ穴40〜4
2から止めネジ50を取り外すという方法に従うことが
望ましい。かかる方法によれば、止めネジ50によって
ネジ穴40〜42内が確実に密閉されるので、アンモニ
アガス等の窒化処理剤のネジ穴40〜42の侵入が阻止
されて窒化防止部が確実に得られるとともに、窒化防止
剤を塗布する必要がないのでネジ穴40〜42の内部以
外の箇所に誤って窒化防止部が形成されるおそれもな
く、さらに窒化防止剤の塗布ムラによる窒化防止効果の
不均一も生じ得ないからである。
【0029】なお、図11〜図12に示す例では特に止
めネジ50の材質を何等規定していないが、例えば銅、
黄銅などの難窒化材料によって止めネジ50を形成した
場合には窒化処理時に止めネジ50が窒化されないの
で、窒化処理の前後で止めネジ50が変質せず、従っ
て、止めネジ50を繰り返し使用して窒化処理に必要な
コストの低減を図り得る。この場合、止めネジ50の材
質としては、窒化処理時の加熱温度である500゜ C〜
600゜ Cの高温に耐え得る難窒化材料を選択する必要
があることは勿論である。また、止めネジ50が鋼材な
どの窒化され易い材料から形成される場合でも、その表
面にニッケルメッキを施したり、あるいは窒化防止剤を
塗布するなどして予め窒化防止層を形成することによ
り、止めネジ50の窒化を防止して止めネジ50の再利
用を実現できる。
【0030】また、図11及び図12に示す例では、埋
詮として止めネジ50を用いているが、これに限らず例
えば図13に示すように通常の六角穴付ボルト51や、
その他六角ボルト等の頭付ボルトを使用しても良い。こ
の場合にはボルト51の頭部の端面51aがチップ取付
溝21の底面21aに密着するのでネジ穴内の密閉性が
一層向上して窒化防止効果を一層高め得る。但し、図1
3に示す例では、チップ取付溝21の底面21aのう
ち、ボルト頭部端面51aと密着する部分に窒化処理剤
が触れないので、窒化防止部がネジ穴40〜42の内部
のみならずその口元部の周囲に僅かに拡大するという不
都合がある。
【0031】そこで、ネジ穴40〜42の内部の密閉性
を高めつつ窒化防止部の拡大を防止するには、例えば図
14に示すようにネジ穴40〜42(図ではネジ穴42
のみ示す)の口元部に当該ネジ穴40〜42の開口端に
向かう程拡径するテーパ面52を形成し、かつ埋詮とし
て上記テーパ面52と密着可能なテーパ面53を備えた
皿ネジ54を用いることが望ましい。この例によれば、
皿ネジ54のテーパ面53とネジ穴40〜42のテーパ
面52とが密着することによってネジ穴40〜42の内
部の密閉性が向上して高い窒化防止効果が得られる一方
で、チップ取付溝21の底面21aが皿ネジ54と密着
せずネジ穴40〜42の口元周囲が開放されるので、ア
ンモニアガス等の窒化処理剤がネジ穴40〜42の口元
周囲の際限まで達して窒化防止部の不必要な拡大が防止
されるという効果がある。
【0032】(実験例)ここで、上述した図1〜図4に
示す正面フライスの工具本体を実際に製造してその硬度
を測定したのでその結果を図15に示す。このときの窒
化処理方法としてはアンモニアガスを用いたガス窒化方
法を用い、工具本体の材質にはSCM440を選択し
た。また、窒化処理時間は20時間、30時間、40時
間の3段階に変化させた。図15から明かなように、窒
化処理時間の長短に拘らず工具表面から0.05mmの範
囲で最大硬度が得られた後、工具内部へ進むに従って硬
度が低下し、工具表面から0.4mmの位置で工具内部と
硬度差がなくなっている。従って、工具表層部に確実に
硬化層を確保するにはその厚さを0.1mm以上とするこ
とが好ましく、また窒化処理時間を延ばしても0.4mm
以上の硬化層を得ることは難しく、いたずらに表層の硬
度のみが増大して割れが生じるおそれがあるため、硬化
層を0.4mm以下に設定することが好ましいことも判明
した。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の切
削工具によれば、窒化処理によって工具本体に必要な硬
度が確保される一方、窒化処理時に焼入処理時のような
大きな歪が生じないので後に仕上げ加工を施す必要も無
くなって工具本体の製造工数が大幅に削減される。しか
も窒化処理時に大きな残留応力が生じることもないの
で、その後の応力の解放で精度が狂うおそれもない。さ
らに、チップ取付溝の精度も維持されるので振れ精度が
損なわれることもなく、この結果、耐久性が高くて高精
度かつ安価な切削工具を提供できるという優れた効果が
得られる。さらにまた、工具本体の取付基準となる取付
部から軟質被膜が除去されているので、工具本体を工作
機械へ取り付ける際の取付部の変形を防止して取付精度
の再現性を確保できる。
【0034】また、請求項2記載の切削工具によれば、
ネジ穴の内部硬度の不必要な上昇が阻止されるので当該
ネジ穴のネジ山の割れや欠けが防止されるとともに、相
手方のボルトの損傷も防止される。また、請求項3、4
記載の切削工具によれば、特に多数のチップ取付溝を有
するフライス工具などの工具本体の場合に製造コストが
大幅に削減される。さらにまた、請求項5、6記載の切
削工具によれば、窒化処理時におけるチップ取付溝の隅
部への応力集中が緩和されて硬化層のクラック発生が阻
止され、品質の高い硬化層が提供される。加えて、請求
7、8記載の切削工具によれば、硬化層の硬度を十分
に確保しつつ硬化層の割れを防止できるので硬化層の品
質を一層高め得る。
【0035】そして、請求項記載の切削工具の製造方
法によれば、埋詮によってネジ穴内部が確実に密閉され
て均質な窒化防止部が容易に得られる一方で、ネジ穴内
部以外に誤って窒化防止部が形成されるおそれもなくな
る。また、請求項10、11記載の切削工具の製造方法
によれば埋詮を繰り返し使用できるので窒化処理に必要
なコストを大きく低減させることができ、さらに請求項
12記載の切削工具によればネジ穴内の密閉性を一層向
上させてより均質な窒化防止部を得ることができるとと
もに、窒化防止剤をネジ穴の口元部周囲まで確実に到達
させて窒化防止部の不必要な拡大を阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における工具軸線方向断面図
である。
【図2】図1のII方向からの矢視図である。
【図3】図1のIII方向からの矢視図である。
【図4】図3のIV方向からの矢視図である。
【図5】本発明の他の実施例における工具軸線方向断面
図である。
【図6】図5のVI方向からの矢視図である。
【図7】図5のVII方向からの矢視図である。
【図8】図7のVIII方向からの矢視図である。
【図9】本発明のさらに他の実施例における工具の側面
図である。
【図10】図9のX方向からの矢視図である。
【図11】本発明の切削工具の製造方法の一実施例にお
けるチップ取付溝の断面図である。
【図12】図11に示す状態から埋詮を取り外した状態
を示す図である。
【図13】図11に示す例の変形例を示す図である。
【図14】図11に示す例のさらに他の変形例を示す図
である。
【図15】窒化処理の深さと硬度との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1,20,30 工具本体 2a,21,31 チップ取付溝 6,22,33,34 チップ 9,24 センタ穴(取付部) 10,23 ボス面(取付部) 35 シャンク部(取付部) 40,41,42 ネジ穴 50 止めネジ(埋詮) 51 六角穴付ボルト(埋詮) 52 ネジ穴のテーパ面 53 皿ネジのテーパ面 54 皿ネジ(埋詮)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−274808(JP,A) 特開 昭61−288914(JP,A) 特開 昭52−58024(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23C 5/20 B23C 5/10 B23P 15/28 B23P 15/34

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械への取付部を有する工具本体に
    複数のチップ取付溝が形成され、これらチップ取付溝に
    スローアウェイチップが着脱自在に装着されてなる切削
    工具において、 上記工具本体の表層部に窒化処理による硬化層が形成さ
    れているとともに、上記工具本体の上記取付部に形成さ
    れた上記硬化層の表面は、窒化処理で生成される軟質被
    膜が除去された研磨面とされていることを特徴とする切
    削工具。
  2. 【請求項2】 上記工具本体に上記スローアウェイチッ
    プその他の部品を取り付けるためのネジ穴が形成され、
    このネジ穴内部は、窒化処理による硬化層の形成が防止
    された窒化防止部とされていることを特徴とする請求項
    記載の切削工具。
  3. 【請求項3】 上記チップ取付溝内に形成された上記硬
    化層の表面は、窒化処理後の仕上げ加工を受けない素肌
    面とされていることを特徴とする請求項1または請求項
    に記載の切削工具。
  4. 【請求項4】 工作機械への取付部を有する工具本体に
    複数のチップ取付溝が形成され、これらチップ取付溝に
    スローアウェイチップが着脱自在に装着されてなる切削
    工具において、 上記工具本体の表層部に窒化処理による硬化層が形成さ
    れているとともに、上記チップ取付溝内に形成された上
    記硬化層の表面は、窒化処理後の仕上げ加工を受けない
    素肌面とされていることを特徴とする切削工具。
  5. 【請求項5】 上記チップ取付溝の隅部には面取り加工
    またはアール面加工が施されていることを特徴とする
    求項1〜4のいずれか一に記載の切削工具。
  6. 【請求項6】 工作機械への取付部を有する工具本体に
    複数のチップ取付溝が形成され、これらチップ取付溝に
    スローアウェイチップが着脱自在に装着されてなる切削
    工具において、 上記工具本体の表層部に窒化処理による硬化層が形成さ
    れているとともに、上記チップ取付溝の隅部には面取り
    加工またはアール面加工が施されていることを特徴とす
    る切削工具。
  7. 【請求項7】 上記工具本体の上記硬化層の硬度が、当
    該工具本体の表面から0.1mmの位置でHV500以上
    に設定されていることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか一に記載の切削工具。
  8. 【請求項8】 工作機械への取付部を有する工具本体に
    複数のチップ取付溝が形成され、これらチップ取付溝に
    スローアウェイチップが着脱自在に装着されてなる切削
    工具において、 上記工具本体は、その表層部に窒化処理による硬化層が
    形成されているとともに、上記工具本体の上記硬化層の
    硬度が、当該工具本体の表面から0.1mmの位置でHV
    500以上に設定されていることを特徴とする切削工
    具。
  9. 【請求項9】 工具本体に形成されたネジ穴に埋詮を装
    着した上で工具本体に窒化処理を施して当該工具本体の
    表層部に硬化層を形成し、この後、上記埋詮を取り外す
    ことを特徴とする請求項2記載の切削工具の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記埋詮に難窒化材料を用いることを
    特徴とする請求項9記載の切削工具の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記埋詮の表面に窒化防止層を形成し
    た後、当該埋詮を上記工具本体のネジ穴に取り付けて窒
    化処理を行うことを特徴とする請求項9記載の切削工具
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 工具本体のネジ穴の口元部に当該ネジ
    穴の開口端に向かう程拡径するテーパ面を形成し、か
    つ、上記埋詮に上記テーパ面と密着可能なテーパ面を備
    えた皿ネジを用いることを特徴とする請求項9〜11
    いずれか一に記載の切削工具の製造方法。
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