JP3041884B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents
車両用交流発電機Info
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- JP3041884B2 JP3041884B2 JP2127559A JP12755990A JP3041884B2 JP 3041884 B2 JP3041884 B2 JP 3041884B2 JP 2127559 A JP2127559 A JP 2127559A JP 12755990 A JP12755990 A JP 12755990A JP 3041884 B2 JP3041884 B2 JP 3041884B2
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は車両用交流発電機に関する。
［従来の技術］ 車両用交流発電機としては、多相の巻線を有する固定
子の内側に界磁巻線を有する回転子が配されたものがあ
る。
子の内側に界磁巻線を有する回転子が配されたものがあ
る。
この場合、界磁巻線によって形成される磁極の数を多
くするために爪状を呈する複数組の磁極が回転子の外周
に設けられ、また、固定子には、複数のスロット（溝）
が巻線の相数および回転子の磁極数に応じて１相１極当
たり１の割合で形成され、上述の巻線はこれらの溝内に
配され、各溝間は、歯状鉄心となっている。
くするために爪状を呈する複数組の磁極が回転子の外周
に設けられ、また、固定子には、複数のスロット（溝）
が巻線の相数および回転子の磁極数に応じて１相１極当
たり１の割合で形成され、上述の巻線はこれらの溝内に
配され、各溝間は、歯状鉄心となっている。
［発明が解決しようとする課題］ しかし、上記の爪状を呈する磁極を備えた車両用交流
発電機では、スロットが１相１極当たり１の割合で形成
されているため、回転子の各磁極101、102と固定子の歯
状鉄心103とが、第８図に示すような相対位置になると
きに、各磁極101、102間に形成される磁束が歯状鉄心10
3に漏れる時間がある。
発電機では、スロットが１相１極当たり１の割合で形成
されているため、回転子の各磁極101、102と固定子の歯
状鉄心103とが、第８図に示すような相対位置になると
きに、各磁極101、102間に形成される磁束が歯状鉄心10
3に漏れる時間がある。
この磁束の漏れは、有効磁束を減少させるばかりでな
く、磁束の脈動を発生させるため、発生電圧の変動およ
び出力波形を乱すことになり、直流に整流した場合にリ
ップルの原因ともなる。
く、磁束の脈動を発生させるため、発生電圧の変動およ
び出力波形を乱すことになり、直流に整流した場合にリ
ップルの原因ともなる。
こうしたリップルは、近年、各種の電装品の電子化、
IC化が図られた車両用電源においては、さらに低減が望
まれ、リップル等のノイズ、電圧変動の少ない高品質な
直流電源が求められている。
IC化が図られた車両用電源においては、さらに低減が望
まれ、リップル等のノイズ、電圧変動の少ない高品質な
直流電源が求められている。
本発明は、車両用交流発電機における漏れ磁束を低減
させることにより、直流に整流した場合のリップルの減
少を図ることを目的とする。
させることにより、直流に整流した場合のリップルの減
少を図ることを目的とする。
［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、請求項１記載の発明で
は、多相の固定子巻線を収容する複数の溝と、溝間に位
置する複数の歯状鉄心とが形成された固定子と、前記固
定子の前記複数の歯状鉄心に対向する複数の磁極が形成
され、回転駆動される回転子と、前記回転子に界磁を供
給する界磁巻線とを備える車両用交流発電機において、
前記回転子の前記磁極は、前記固定子の単一の前記歯状
鉄心が前記回転子の回転方向に隣接する２つの先細形状
の前記磁極にわたって位置するように配置されており、
前記複数の歯状鉄心は、その数が前記固定子巻線の相数
及び前記磁極の極数について１相１極当たり２とされて
おり、前記固定子巻線は、多相の第１コイル群と、この
第１コイル群の各相コイルと出力が重複しないように電
気角をずらして配置された多相の第２コイル群とを備え
ることを技術的手段とする。
は、多相の固定子巻線を収容する複数の溝と、溝間に位
置する複数の歯状鉄心とが形成された固定子と、前記固
定子の前記複数の歯状鉄心に対向する複数の磁極が形成
され、回転駆動される回転子と、前記回転子に界磁を供
給する界磁巻線とを備える車両用交流発電機において、
前記回転子の前記磁極は、前記固定子の単一の前記歯状
鉄心が前記回転子の回転方向に隣接する２つの先細形状
の前記磁極にわたって位置するように配置されており、
前記複数の歯状鉄心は、その数が前記固定子巻線の相数
及び前記磁極の極数について１相１極当たり２とされて
おり、前記固定子巻線は、多相の第１コイル群と、この
第１コイル群の各相コイルと出力が重複しないように電
気角をずらして配置された多相の第２コイル群とを備え
ることを技術的手段とする。
請求項２の発明では、請求項１において、前記第１コ
イル群と前記第２コイル群とは三相であり、両コイル群
の各相コイルは、互いにπ/6ずらして前記固定子鉄心に
巻装されていることを技術的手段とする。
イル群と前記第２コイル群とは三相であり、両コイル群
の各相コイルは、互いにπ/6ずらして前記固定子鉄心に
巻装されていることを技術的手段とする。
また、請求項３の発明では、略円筒状を呈し内周に軸
方向の複数の溝が形成され、該複数の溝に多相の固定子
巻線を配し前記複数の溝間が複数の歯状鉄心とされた固
定子と、界磁巻線を有し前記固定子の内側に回転自在に
配されるとともに、前記複数の歯状鉄心に対向する複数
の磁極が外周に備えられた回転子とを備える車両用交流
発電機において、前記回転子の前記磁極は、前記固定子
の単一の前記歯状鉄心が前記回転子の回転方向に隣接す
る２つの先細形状の前記磁極にたって位置するように配
置されており、前記複数の歯状鉄心は、その数が、前記
固定子巻線の相数および前記磁極の極数について１相１
極当たり２とされており、前記固定巻線は、三相の第１
コイル群と、三相の第２コイル群とを含み、前記第１コ
イル群の各相コイルに対して前記第２コイル群の各相コ
イルは電気角でπ/6ラジアンずらして前記固定子鉄心に
巻装されていることを技術的手段とする。
方向の複数の溝が形成され、該複数の溝に多相の固定子
巻線を配し前記複数の溝間が複数の歯状鉄心とされた固
定子と、界磁巻線を有し前記固定子の内側に回転自在に
配されるとともに、前記複数の歯状鉄心に対向する複数
の磁極が外周に備えられた回転子とを備える車両用交流
発電機において、前記回転子の前記磁極は、前記固定子
の単一の前記歯状鉄心が前記回転子の回転方向に隣接す
る２つの先細形状の前記磁極にたって位置するように配
置されており、前記複数の歯状鉄心は、その数が、前記
固定子巻線の相数および前記磁極の極数について１相１
極当たり２とされており、前記固定巻線は、三相の第１
コイル群と、三相の第２コイル群とを含み、前記第１コ
イル群の各相コイルに対して前記第２コイル群の各相コ
イルは電気角でπ/6ラジアンずらして前記固定子鉄心に
巻装されていることを技術的手段とする。
請求項４の発明では、請求項１から３において、前記
第１コイル群と前記第２コイル群とは、星型結線されて
いることを技術的手段とする。
第１コイル群と前記第２コイル群とは、星型結線されて
いることを技術的手段とする。
請求項５の発明では、請求項４において、前記第１コ
イル群と前記第２コイル群との星型結線により得られる
中性点は互いに非結線であることを技術的手段とする。
イル群と前記第２コイル群との星型結線により得られる
中性点は互いに非結線であることを技術的手段とする。
請求項６では、請求項５において、前記第１コイル群
からの多相交流出力を整流する第１レクティファイア
と、前記第２コイル群からの多相交流出力を整流する第
２レクティファイアとを備え、両レクティファイアの出
力を並列に接続したことを技術的手段とする。
からの多相交流出力を整流する第１レクティファイア
と、前記第２コイル群からの多相交流出力を整流する第
２レクティファイアとを備え、両レクティファイアの出
力を並列に接続したことを技術的手段とする。
［作用および発明の効果］ 請求項１記載の手段によると、回転子の磁極は、固定
子の単一の歯状鉄心が回転子の回転方向に隣接する２つ
の先細形状の磁極にわたって位置するように配置されて
おり、また、複数の歯状鉄心の数が回転子の固定子巻線
の相数及び磁極の極数について１相１極当たり２とされ
ており、これら歯状鉄心間の溝に収容される固定子巻線
は、多相の第１コイル群と、この第１コイル群の各相コ
イルと出力が重複しないように電気角をずらして配置さ
れた多相の第２コイル群とを備えて構成されるから、回
転子の隣り合う各磁極間に形成される磁束が、同一の歯
状鉄心を介して形成されることが少なくなり、歯状鉄心
が磁束が漏れる時間が短くなる。従って、漏れ磁束によ
って生じる固定子巻線に対する有効磁束の減少量が少な
くなり、磁束の脈動が発生し難くなる。このため、発生
電圧の変動および出力波形を乱すことが少なくなり、直
流に整流した場合に安定した電圧が得られる。
子の単一の歯状鉄心が回転子の回転方向に隣接する２つ
の先細形状の磁極にわたって位置するように配置されて
おり、また、複数の歯状鉄心の数が回転子の固定子巻線
の相数及び磁極の極数について１相１極当たり２とされ
ており、これら歯状鉄心間の溝に収容される固定子巻線
は、多相の第１コイル群と、この第１コイル群の各相コ
イルと出力が重複しないように電気角をずらして配置さ
れた多相の第２コイル群とを備えて構成されるから、回
転子の隣り合う各磁極間に形成される磁束が、同一の歯
状鉄心を介して形成されることが少なくなり、歯状鉄心
が磁束が漏れる時間が短くなる。従って、漏れ磁束によ
って生じる固定子巻線に対する有効磁束の減少量が少な
くなり、磁束の脈動が発生し難くなる。このため、発生
電圧の変動および出力波形を乱すことが少なくなり、直
流に整流した場合に安定した電圧が得られる。
なお、請求項２記載の発明によると、製造工程上の制
約、あるいは出力特性の要求などから実用的な三相の車
両用交流発電機において、上記作用効果を得ることがで
きる。
約、あるいは出力特性の要求などから実用的な三相の車
両用交流発電機において、上記作用効果を得ることがで
きる。
また、請求項３記載の発明によると、略円筒状を呈し
内周に軸方向の複数の溝が形成された固定子と、この固
定子の内側に回転自在に配され、複数の磁極が外周に備
えられた回転子とを備え、製造工程上の制約、あるいは
出力特性の要求などから実用的な三相の車両用交流発電
機において、上記作用効果を得ることができる。
内周に軸方向の複数の溝が形成された固定子と、この固
定子の内側に回転自在に配され、複数の磁極が外周に備
えられた回転子とを備え、製造工程上の制約、あるいは
出力特性の要求などから実用的な三相の車両用交流発電
機において、上記作用効果を得ることができる。
なお、固定子巻線の相数及び磁極の極数について１相
一極当たり２とされた固定子の歯状鉄心は、後述する実
施例では、第一の三相コイル群の各コイル31、32、33を
収容する等間隔の溝21、23、25の間に形成された歯状鉄
心対（21a、22a）、（23a、24a）、（25a、26a）を、さ
らに第２の三相コイル群の各コイル34、35、36を収容す
る等間隔の溝22、24、26で分割することで歯状鉄心21
a、22a、23a、24a、25a、26aとして得られている。
一極当たり２とされた固定子の歯状鉄心は、後述する実
施例では、第一の三相コイル群の各コイル31、32、33を
収容する等間隔の溝21、23、25の間に形成された歯状鉄
心対（21a、22a）、（23a、24a）、（25a、26a）を、さ
らに第２の三相コイル群の各コイル34、35、36を収容す
る等間隔の溝22、24、26で分割することで歯状鉄心21
a、22a、23a、24a、25a、26aとして得られている。
なお、第１コイル群と第２コイル群とは、請求項４お
よび請求項５に記載の構成を採ることができ、請求項６
記載の構成により整流することができる。
よび請求項５に記載の構成を採ることができ、請求項６
記載の構成により整流することができる。
［実施例］ 次に本発明の車両用交流発電機を実施例に基づいて説
明する。
明する。
第１図は、本実施例のオルタネータ１を示すもので、
フレーム２の内側には、軸受け３、４によってフレーム
２に回転自在に支持されたロータ（回転子）10が配さ
れ、その外側には、ロータ10を取り囲むようにして配さ
れた略円筒状のステータ（固定子）20が設けられてい
る。
フレーム２の内側には、軸受け３、４によってフレーム
２に回転自在に支持されたロータ（回転子）10が配さ
れ、その外側には、ロータ10を取り囲むようにして配さ
れた略円筒状のステータ（固定子）20が設けられてい
る。
ロータ10は、第２図にも示すとおり、図示しないベル
トを介してエンジンによって回転駆動される回転軸11が
嵌合されたロータコア12、13に界磁コイルとしてのロー
タコイル14が巻かれ、ロータコイア12、13の外周には、
ロータコア12、13にそれぞれ一体に形成された爪状の磁
極12a、13aが各ロータコア12、13に６個ずつ備えられ、
ロータ10の外周に交互に配されている。
トを介してエンジンによって回転駆動される回転軸11が
嵌合されたロータコア12、13に界磁コイルとしてのロー
タコイル14が巻かれ、ロータコイア12、13の外周には、
ロータコア12、13にそれぞれ一体に形成された爪状の磁
極12a、13aが各ロータコア12、13に６個ずつ備えられ、
ロータ10の外周に交互に配されている。
一方、ステータ20は、第３図に示すとおり、スロット
（溝）21〜26に相当する部分を打ち抜いた板状コアを折
り曲げて重ね巻きして略円筒形状にしたステータコア20
aに、各スロット21〜26間に、歯状鉄心21a〜26aを形成
し、各スロット21〜26に、ステータコイル30を配したも
のである。
（溝）21〜26に相当する部分を打ち抜いた板状コアを折
り曲げて重ね巻きして略円筒形状にしたステータコア20
aに、各スロット21〜26間に、歯状鉄心21a〜26aを形成
し、各スロット21〜26に、ステータコイル30を配したも
のである。
本実施例では、ロータ10の12個の磁極に対して、２組
の三相交流が得られるようにするために、ステータコア
20aには、それぞれ72個のスロットおよび歯状鉄心が形
成され、ここでは、第４図に示すとおり、ステータコイ
ル30として、スロット21、23、25には、三相の主コイル
31、32、33が、またスロット22、24、26には、三相の従
属コイル34、35、36がそれぞれ電気角で60゜の位相差を
与えられて配され、また各従属コイル34、35、36は、各
主コイル31、32、33に対して、電気角で30゜の位相差が
与えられている。
の三相交流が得られるようにするために、ステータコア
20aには、それぞれ72個のスロットおよび歯状鉄心が形
成され、ここでは、第４図に示すとおり、ステータコイ
ル30として、スロット21、23、25には、三相の主コイル
31、32、33が、またスロット22、24、26には、三相の従
属コイル34、35、36がそれぞれ電気角で60゜の位相差を
与えられて配され、また各従属コイル34、35、36は、各
主コイル31、32、33に対して、電気角で30゜の位相差が
与えられている。
ステータコア20aをロータ10に対して透視した場合
に、例えば、ロータ10の各磁極12a、13aに対する歯状鉄
心21aの相対位置が、第５図に示すとおり、最大重なり
合った場合でも、歯状鉄心21aと各磁極12a、13aとの重
なり部分が非常に小さくなる。
に、例えば、ロータ10の各磁極12a、13aに対する歯状鉄
心21aの相対位置が、第５図に示すとおり、最大重なり
合った場合でも、歯状鉄心21aと各磁極12a、13aとの重
なり部分が非常に小さくなる。
このため、このとき、歯状鉄心21aを介して形成され
る磁極12a、13a間の磁束は非常に小さくなり、漏れ磁束
を抑えることができる。
る磁極12a、13a間の磁束は非常に小さくなり、漏れ磁束
を抑えることができる。
この結果、各主コイル31〜33と鎖交する磁束の乱れを
抑えることができる。
抑えることができる。
こうした漏れ磁束は、他の各歯状鉄心を22a〜26aにつ
いても同様に小さくなるため、従属コイル34〜36につい
ても鎖交する磁束の乱れを抑えることができる。
いても同様に小さくなるため、従属コイル34〜36につい
ても鎖交する磁束の乱れを抑えることができる。
以上の構成からなる本実施例のオルタネータ１では、
各ステータコイル30は、第６図に示すとおり、主コイル
31〜33および従属コイル34〜36毎にそれぞれＹ結線され
て６個のダイオードからなるレクティファイヤ５、６に
よって三相全波整流され、その出力は車両用バッテリ７
および車両負荷８へ供給されるとともに、車両用バッテ
リ７の端子電圧に応じてロータコイル14の通電制御を行
って車両用バッテリ７の端子電圧を一定にする電圧調整
装置９に与えられる。
各ステータコイル30は、第６図に示すとおり、主コイル
31〜33および従属コイル34〜36毎にそれぞれＹ結線され
て６個のダイオードからなるレクティファイヤ５、６に
よって三相全波整流され、その出力は車両用バッテリ７
および車両負荷８へ供給されるとともに、車両用バッテ
リ７の端子電圧に応じてロータコイル14の通電制御を行
って車両用バッテリ７の端子電圧を一定にする電圧調整
装置９に与えられる。
以上の構成からなるオルタネータ１は、エンジンの起
動に伴ってロータ10が駆動されると、車両負荷８に応じ
た電力が発電される。
動に伴ってロータ10が駆動されると、車両負荷８に応じ
た電力が発電される。
このとき、ステータコイル30の主コイル31〜33と従属
コイル34〜36の出力電圧波形は、第７図の実線Ａおよび
破線Ｂに示すとおり現れ、ここでは、従属コイル34〜36
は主コイル31〜33に対して電気角で30゜の位相差が与え
られているため、レクティファイヤ５、６によってそれ
ぞれ三相全波整流された合成電圧Ｖの波形は、実線Ｃに
示すとおり現れ、主コイル31〜33および従属コイル34〜
36によるこの合成電圧波形は、破線Ｄに示す主コイル31
〜33のみを整流した場合の単独電圧波形と比較して、最
大電圧値と最小電圧値との差が小さくなる。
コイル34〜36の出力電圧波形は、第７図の実線Ａおよび
破線Ｂに示すとおり現れ、ここでは、従属コイル34〜36
は主コイル31〜33に対して電気角で30゜の位相差が与え
られているため、レクティファイヤ５、６によってそれ
ぞれ三相全波整流された合成電圧Ｖの波形は、実線Ｃに
示すとおり現れ、主コイル31〜33および従属コイル34〜
36によるこの合成電圧波形は、破線Ｄに示す主コイル31
〜33のみを整流した場合の単独電圧波形と比較して、最
大電圧値と最小電圧値との差が小さくなる。
ここで、合成電圧Ｖの最大値Vmaxと最小値Vminとの差
Veq（＝Vmax−Vmin）は、 （ただしＥはステータコイル30に発生する正弦波の最大
値） また、合成電圧Ｖの平均値は、 ここでリップル率Veq/を求めると、 Veq/＝0.034 となる。
Veq（＝Vmax−Vmin）は、 （ただしＥはステータコイル30に発生する正弦波の最大
値） また、合成電圧Ｖの平均値は、 ここでリップル率Veq/を求めると、 Veq/＝0.034 となる。
これに対し、破線Ｄに示したように、従来の一相１極
当たり１のスロットが設けられ、従属コイルを備えない
車両用交流発電機においては、１組の三相コイルのみが
ステータコイルとして設けられていて、合成電圧ｖの最
大値v maxと最小値v minとの差v eq（＝v max−v min）
は、 （ただしＥはステータコイル30に発生する正弦波の最大
値） であり、その合成電圧ｖの平均値は、 ここでリップル率v eq/を求めると、 v eq/＝0.14 となる。
当たり１のスロットが設けられ、従属コイルを備えない
車両用交流発電機においては、１組の三相コイルのみが
ステータコイルとして設けられていて、合成電圧ｖの最
大値v maxと最小値v minとの差v eq（＝v max−v min）
は、 （ただしＥはステータコイル30に発生する正弦波の最大
値） であり、その合成電圧ｖの平均値は、 ここでリップル率v eq/を求めると、 v eq/＝0.14 となる。
従って、本実施例によると、リップル率は、従来のも
のと比較して、大幅に低減することができる。
のと比較して、大幅に低減することができる。
以上のとおり、本発明では、ステータコアの歯状鉄心
の数が、ステータコイルの相数およびロータの磁極の極
数について、１相１極当たり２設けられているため、歯
状鉄心による漏れ磁束が減少し、各ステータコイルに対
する磁束の乱れが少なくなる。
の数が、ステータコイルの相数およびロータの磁極の極
数について、１相１極当たり２設けられているため、歯
状鉄心による漏れ磁束が減少し、各ステータコイルに対
する磁束の乱れが少なくなる。
この結果、整流された出力電圧のリップルが、低減さ
れ、電圧変動の少ない高品質な直流電源とすることがで
きる。
れ、電圧変動の少ない高品質な直流電源とすることがで
きる。
本実施例では三相交流発電機を示したが、五相、七相
にも適用できる。
にも適用できる。
第１図は本発明の実施例を示すオルタネータの断面図、
第２図は本実施例のロータを示す斜視図、第３図は本実
施例のステータコアを示す側面展開図、第４図はステー
タを説明するための概略図、第５図はステータと磁極と
の関係を説明するための平面展開図、第６図は本実施例
のオルタネータを用いた車両の電源回路を示す回路図、
第７図は本実施例のオルタネータの出力電圧波形を示す
波形図、第８図は従来のステータと磁極との関係を説明
するための平面展開図である。 図中、１……オルタネータ（車両用交流発電機）、10…
…ロータ（回転子）、12a、13a……磁極（爪状の磁
極）、14……ロータコイル、20……ステータ（固定
子）、21、23、25……スロット（複数の溝）、22、24、
26……スロット（複数の溝部）、21a〜26a……歯状鉄
心、31〜33……主コイル（多相の固定子巻線）。
第２図は本実施例のロータを示す斜視図、第３図は本実
施例のステータコアを示す側面展開図、第４図はステー
タを説明するための概略図、第５図はステータと磁極と
の関係を説明するための平面展開図、第６図は本実施例
のオルタネータを用いた車両の電源回路を示す回路図、
第７図は本実施例のオルタネータの出力電圧波形を示す
波形図、第８図は従来のステータと磁極との関係を説明
するための平面展開図である。 図中、１……オルタネータ（車両用交流発電機）、10…
…ロータ（回転子）、12a、13a……磁極（爪状の磁
極）、14……ロータコイル、20……ステータ（固定
子）、21、23、25……スロット（複数の溝）、22、24、
26……スロット（複数の溝部）、21a〜26a……歯状鉄
心、31〜33……主コイル（多相の固定子巻線）。
Claims (6)
- 【請求項１】多相の固定子巻線を収容する複数の溝と、
溝間に位置する複数の歯状鉄心とが形成された固定子
と、前記固定子の前記複数の歯状鉄心に対向する複数の
磁極が形成され、回転駆動される回転子と、前記回転子
に界磁を供給する界磁巻線とを備える車両用交流発電機
において、 前記回転子の前記磁極は、前記固定子の単一の前記歯状
鉄心が前記回転子の回転方向に隣接する２つの先細形状
の前記磁極にわたって位置するように配置されており、 前記複数の歯状鉄心は、その数が前記固定子巻線の相数
及び前記磁極の極数について１相１極当たり２とされて
おり、 前記固定子巻線は、多相の第１コイル群と、この第１コ
イル群の各相コイルと出力が重複しないように電気角を
ずらして配置された多相の第２コイル群とを備えること
を特徴とする車両用交流発電機。 - 【請求項２】前記第１コイル群と前記第２コイル群とは
三相であり、両コイル群の各相コイルは、互いにπ/6ず
らして前記固定子鉄心に巻装されていることを特徴とす
る請求項１記載の車両用交流発電機。 - 【請求項３】略円筒状を呈し内周に軸方向の複数の溝が
形成され、該複数の溝に多相の固定子巻線を配し前記複
数の溝間が複数の歯状鉄心とされた固定子と、 界磁巻線を有し前記固定子の内側に回転自在に配される
とともに、前記複数の歯状鉄心に対向する複数の磁極が
外周に備えられた回転子とを備える車両用交流発電機に
おいて、 前記回転子の前記磁極は、前記固定子の単一の前記歯状
鉄心が前記回転子の回転方向に隣接する２つの先細形状
の前記磁極にわたって位置するように配置されており、 前記複数の歯状鉄心は、その数が、前記固定子巻線の相
数および前記磁極の極数について１相１極当たり２とさ
れており、 前記固定子巻線は、三相の第１コイル群と、三相の第２
コイル群とを含み、前記第１コイル群の各相コイルに対
して前記第２コイル群の各相コイルは電気角でπ/6ラジ
アンずらして前記固定子鉄心に巻装されていることを特
徴とする車両用交流発電機。 - 【請求項４】前記第１コイル群と前記第２コイル群と
は、星型結線されていることを特徴とする請求項１から
３のいずれかに記載の車両用交流発電機。 - 【請求項５】前記第１コイル群と前記第２コイル群との
星型結線により得られる中性点は互いに非結線であるこ
とを特徴とする請求項４記載の車両用交流発電機。 - 【請求項６】前記第１コイル群からの多相交流出力を整
流する第１レクティファイアと、前記第２コイル群から
の多相交流出力を整流する第２レクティファイアとを備
え、両レクティファイアの出力を並列に接続したことを
特徴とする請求項１から５のいずれかに記載の車両用交
流発電機。
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