JP3038547B2 - 低分子ポリオレフィンの製造法 - Google Patents

低分子ポリオレフィンの製造法

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JP3038547B2 JP9325431A JP32543197A JP3038547B2 JP 3038547 B2 JP3038547 B2 JP 3038547B2 JP 9325431 A JP9325431 A JP 9325431A JP 32543197 A JP32543197 A JP 32543197A JP 3038547 B2 JP3038547 B2 JP 3038547B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低分子ポリオレフ
ィンの製造法に関する。さらに詳しくは工業的に有用な
低分子ポリオレフィンの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィンを熱分解して低分
子ポリオレフィンを製造する方法としてポリオレフィン
を不活性ガス中、250〜600℃で加熱する方法が知
られている(例えば英国特許第569043号、米国特
許第2835659号、特公昭36−8737号公報お
よび特公昭43−9368号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の技術では
色相をはじめとした種々の品質(例えば臭気など)にお
いて安定した製品を工業的に製造する点で満足されるも
のではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、色相をは
じめとして種々の品質の安定した低分子ポリオレフィン
を工業的に製造すべく鋭意検討を行った結果、本発明に
到達した。すなわち本発明は、管状反応器でポリオレフ
ィンを不活性ガス中、熱減成して数平均分子量500〜
10,000の低分子ポリオレフィンを連続的に製造す
る方法において、熱減成を長さが5ないし200mの管
状反応器を用いて、300〜450℃で0.5ないし1
0時間および式
【0005】
【数2】
【0006】[式中、d:ポリオレフィンの23℃での
密度(g/cm3)、σ:ポリオレフィンの単位時間当
りの減成量(kg/hr)、D:管状反応器の内径
(m)、L:管状反応器の長さ(m)、T:減成温度
(℃)を示す。]を満たす条件下で行うことを特徴とす
る低分子ポリオレフィンの製造法;前記の方法において
管状反応器として内径の異なる管を2段以上直列に連結
したものであって、前部管の内径(D1)と最終管の内
径(De)との比(D1/De)が0.2ないし0.8で
ある管状反応器を用いて、300〜450℃で0.5な
いし10時間熱減成を行うことを特徴とする低分子ポリ
オレフィンの製造法;前記の方法において管状反応器と
して内径の異なる管を2段以上直列に連結したものであ
って、前部管の長さ(L1)と前部管の内径(D1)との
比(L1/D1)が150ないし1500である管状反
応器を用いて、300〜450℃で0.5ないし10時
間熱減成を行うことを特徴とする低分子ポリオレフィン
の製造法;および請求項1と2もしくは3記載の方法を
組み合わせる低分子ポリオレフィンの製造法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においてポリオレフィンと
してはエチレン、プロピレン、1−ブテンおよび4−メ
チル−1−ペンテンからなる群より選ばれるα−オレフ
ィンの単独重合体またはこれらα−オレフィンの二種以
上からなる共重合体またはこれらα−オレフィンの一種
以上と他のα−オレフィンおよび/またはビニル化合物
の一種または二種以上との共重合体があげられる。他の
α−オレフィンとしては炭素数5〜18のオレフィン、
例えば1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1
−デセン、1−ドデセン等があげられる。ビニル化合物
としては不飽和カルボン酸またはその無水物[(メタ)
アクリル酸、無水マレイン酸など]および(メタ)アク
リル酸アルキル(アルキル基としてはメチル、エチルお
よびブチルからなる群より選ばれる基があげられる)な
どがあげられる。ポリオレフィンのメルトフローレート
は通常0.5ないし200(g/10min)、好まし
くは1ないし100(g/10min)である。数平均
分子量は通常12000ないし100,000、好まし
くは15,000ないし70,000である。ポリオレ
フィンの23℃における密度は通常0.85〜1(g/
cm)である。
【0008】本発明の製造法の一例を図面により説明す
る。図1において1は管状反応器の前部管、2は最終
管、3は気液分離器、4は不活性ガス吹き込み口、5は
熱媒体(ソルトバス)容器、6はソルトバス、7はソル
トバスの攪拌器である。ポリオレフィンは管状反応器に
入って加熱、減成された後、気液分離器で揮発性ガス状
物が除かれ低分子ポリオレフィンとなる。管状反応器の
内径(D)は通常10ないし300mm、好ましくは2
0ないし200mmである。長さ(L)は通常5ないし
200m、好ましくは10ないし150mである。管状
反応器の長さが5m未満では得られた低分子ポリオレフ
ィンの臭気が増大し均質なものが得られにくい。200
mを超えると色相が悪くなる。管状反応器の長さと内径
の比(L/D))は通常50ないし2000、好ましく
は120ないし1500である。
【0009】管状反応器は内径の異なる管状反応器を通
常二段以上、好ましくは二ないし五段、特に好ましくは
二段に直列に連結したものを使用する。管状反応器はま
っすぐでも、またラセン状に曲がったものでもよい。前
部管の内径(D1)と最終管の内径(De)との比(D
1/De)は、通常0.2ないし0.8、好ましくは
0.3ないし0.7である。D1/Deが0.2未満だ
と得られた低分子ポリオレフィンの色相が悪くなり、
0.8を越えると臭気が増大する。前部管の長さ(L
1)とD1との比(L1/D1)は通常150ないし1
500、好ましくは200ないし1200にする。L1
/D1が150未満では得られた低分子ポリオレフィン
の臭気が大きくなり、1500を越えると色相が悪くな
る。最終管の長さ(Le)とDeとの比(Le/De)
は通常200ないし800、好ましくは250〜700
である。Le/Deが200未満では得られた低分子ポ
リオレフィンの臭気が大きくなり、800を越えると色
相が悪くなる。L1/D1とLe/Deとの比[(L1
×De)/(Le×D1)]は通常0.3ないし4.
0、好ましくは0.5〜3.5である。(L1×De)
/(Le×D1)が0.3未満では得られた低分子ポリ
オレフィンの色相が悪くなり、4.0を越えると臭気が
増大する。
【0010】管状反応器が三段以上で構成される場合、
中間の管(二段目から最終段の一段前までの管)の内径
は特に限定されないが徐々に大きくしていくことが好ま
しい。長さは任意に設定してもよい。
【0011】本発明において管状反応器の一部または全
部としてスタテイックミキサーを用いることができる。
スタテイックミキサーとしては通常のもの、例えば「静
止型混合器」(日刊工業新聞社、昭和56年9月30日
発行)の5頁および6頁目に記載のものなどがあげられ
る。スタテイックミキサーを使うことによって臭気が少
なくなるというメリットがある。スタテイックミキサー
の長さ(L)と内径(D:通路管の内径で表わす)との
比は通常50ないし2000、好ましくは120ないし
1500である。スタテイックミキサーは管状反応器の
一部または全部に使用することができる。一部に使用す
る場合、残部は通常の管を使用することができる。また
一部に使用する場合スタテイックミキサーの位置は特に
限定されない。すなわち管状反応器の前半部、後半部お
よひその中間のいずれでもよいが、好ましくは前半部で
ある。使用する位置は1ヶ所でも2ヶ所以上でもよい。
【0012】本発明の製造法において熱媒浴としてソル
トバスを用いるのが好ましい。ソルトの種類としては塩
化リチウム−塩化カリウム、硫酸リチウム−硫酸カリウ
ム、硝酸ナトリウム−硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウム
−硝酸カリウム、水酸化ナトリウム−水酸化カリウムな
どの混合塩があげられる。これらのうち好ましいものは
亜硝酸ナトリウム−硝酸カリウムの混合塩である。ソル
トを混合する場合の重量比は特に限定されないが、好ま
しくは混合塩の融点範囲が50ないし200℃になるよ
うに選ぶ。加熱の方法は通常、電熱ヒーターにて行
う。、温度の調整は特に限定されないが、好ましくは±
0.2℃以下の制御範囲である。この範囲外では均質な
ポリオレフィンが得られにくい。
【0013】本発明における反応は通常、不活性ガス中
で行う。不活性ガスとしてはアルゴン、窒素、炭酸ガス
および水蒸気があげられる。好ましくは窒素である。流
量は通常、5ないし100l/minである。
【0014】反応を促進する目的で触媒を用いることも
できる。触媒としてはラジカル発生触媒[ベンゾイルパ
ーオキシド、ジ−tert−ブチルバーオキサイド、ジ
クミルパーオキサイドなどのパーオキサイド類;2,
2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び4,
4′−アゾビス(4−シアノバレリアン酸)などのアゾ
ニトリル類]およびクラッキング触媒(シリカ−アルミ
ナ、シリカ−マグネシア、活性白土など)などがあげら
れる。触媒の使用量はポリオレフィン100重量部に対
し通常0.1ないし20重量部、好ましくは1ないし1
0重量部である。ポリオレフィンへの触媒の添加は通
常、管状反応器に入る前に行う。
【0015】反応温度は300〜450℃、好ましくは
320〜430℃である。反応温度が300℃未満では
反応に長時間を要し(通常30時間以上)、得られた低
分子ポリオレフィンの色相が悪くなる。450℃を超え
ると臭気が増大する。反応時間は0.5〜10時間、好
ましくは1〜7時間である。反応時間が0.5時間未満
では得られた低分子ポリオレフィンの臭気が増大し、ま
た均質なものが得られにくい。10時間を超えると色相
が悪くなる。ポリオレフィンの単位時間当りの減成量は
通常10ないし700kg、好ましくは50ないし50
0kgである。圧力は通常0.1ないし200kg/c
、好ましくは0.5ないし150kg/cmであ
る。圧力が0.2kg/cm未満ではえられた低分子
ポリオレフィンの色相が悪くなり、200kg/cm
を超えると臭気が増大する。
【0016】本発明においては式
【0017】
【数3】
【0018】[式中、d:ポリオレフィンの23℃での
密度(g/cm)、σ:ポリオレフィンの単位時間当
りの減成量(kg/hr)、D:管状反応器の内径
(m)、L:管状反応器の長さ(m)、T:減成温度
(℃)を示す。]を満足するように熱減成を行う。好ま
しくは
【0019】
【数4】
【0020】が0.5ないし70になるような条件下で
行なう。
【0021】
【数5】
【0022】が0.3未満では得られた低分子ポリオレ
フィンの色相が悪くなり、100を超えると臭気が増大
する。
【0023】管状反応器が二段以上の場合、管の内径
(D)及び長さ(L)は次式により計算する。
【0024】
【数6】
【0025】L=L1+L2+ ‥‥‥‥‥‥ +Le [式中、L1,L2 ‥‥‥ :それぞれ一段目、二段
目、‥段目の管の長さ、Le:最終段の管の長さ、D
1,D2 ‥‥‥ :それぞれ一段目、二段目、‥段目
の管の内径、De:最終段の管の内径を示す。]
【0026】管状反応器がスタテイックミキサーの場
合、管の内径(D)はスタテイックミキサーの通路管の
内径を示し、長さはスタテイックミキサーの長さで示
す。本発明においてポリオレフィンの流動線速度は通常
0.5ないし100m/hr、好ましくは1ないし80
m/hrである。線速度が0.5m/hr未満では得ら
れた低分子ポリオレフィンの色相が悪くなり、100m
/hrを越えると臭気が増大する。
【0027】本発明においては通常フェノール系の酸化
防止剤を添加して熱減成を行う。フェノール糸酸化防止
剤としてはヒンダードフェノール糸化合物か好ましい。
ヒンダードフェノール系化合物としては単環式ヒンダー
ドフェノール類例えば2,6−ジ−tert−ブチル−
4−メチルフェノール(B.H.T)、2−tert−
ブチル−4−メチルフェノール(B.H.A)、6−t
ert−ブチル−2,4−メチルフェノール(24M6
B)、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール(26
B)、2−tert−ブチル−4−エチルフェノール
(24M6B)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−
エチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4′−ヒ
ドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)プ
ロピオネート、ジオクタデシル−4−ヒドロキシ−3,
5−ジ−tert−ブチルベンジルフォスフォネート、
ジエチル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブ
チルベンジルフォスフォネートおよび6−(4−オキシ
−3,5−ジ−tert−ブチル−アニリノ)2,4−
ビス(n−オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン;
二環式ヒンダードフェノール類、例えば4,4′−チオ
ビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノー
ル)、4,4′−ブチリデンビス(6−tert−ブチ
ル−3−メチルフェノール)、4,4′−メチレンビス
((6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−ビ
ス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,
4′−チオビス(6−tert−ブチル−o−クレゾー
ル)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−te
rt−ブチルフェノール)、2,2′−チオビス(6−
tert−ブチル−4−メチルフェノール)および1,
6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシ−2−メチルフェニル)ブタン;および多環(三環
以上)式ヒンダードフェノール類、例えば1,1,3−
トリス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−
メチルフェニル)ブタン、2,4,6−トリス(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)メ
シチレン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)メシチレン、1,
3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)イソシアヌレートおよびテトラキ
ス[β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタンなど
があげられる。
【0028】これらのうち好ましくは2,6−ジ−te
rt−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−
ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3
−(4′−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチル
フェニル)プロピオネート、およびテトラキス[β−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒトロキシフェ
ニル)プロピオニルオキシメチル]メタンであり特に好
ましいものはテトラキス[β−(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキ
シメチル]メタンである。フェノール系酸化防止剤の添
加量は、通常ポリオレフィン100重量部に対し通常
0.01ないし0.2重量部、好ましくは0.02ない
し0.15重量部である。0.01重量部未満では得ら
れた低分子ポリオレフィンの色相が悪くなり、0.2重
量部を越えると臭気が増大する。フェノール糸酸化防止
剤の添加方法は特に限定されない。例えば熱減成前に添
加してもよく、また熱減成中に添加してもよい。
【0029】このようにして得られた低分子ポリオレフ
ィンは通常、極低分子量物を除去するための精製上程を
経て粉末またはペレットに成型される。精製および成型
の方法は特に限定されず通常の方法でよい。本発明によ
って得られた低分子ポリオレフィンは通常500〜1
0,000の数平均分子量を有する。色相は通常ハーゼ
ンで500以下、軟化点は90ないし210℃、また溶
融粘度は140℃または160℃で20ないし100,
000cpsである。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中
の部は重量部である。
【0031】実施例1 23℃における密度が0.920でメルトフローレート
が2.0(g/10min)の高圧法ポリエチレンを4
10±0.1℃に温度制御されたソルトバス(亜硝酸ナ
トリウム−硝酸カリウムの重量比で45:55の混合
塩)に浸漬した内径が49.5mmで長さ60mの前部
管および内径が97.1mmで長さ50mの後部管から
なる管状反応器に窒素を15l/min導入しながら1
80kg/hrの流量で通し連続的に熱減成した。得ら
れた低分子ポリエチレンは数平均分子量2200、色相
(ハーゼン)60、軟化点109℃および140℃にお
ける溶融粘度350cpsの無色で臭気のほとんどない
ワックスであった。
【0032】実施例2 23℃における密度が0.957でメルトフローレート
が12.2(g/10min)の低圧法ポリエチレンを
用いる以外は実施例1と同様に行った。得られた低分子
ポリエチレンは数平均分子量4200、色相(ハーゼ
ン)50、軟化点127℃および140℃における溶融
粘度3300cpsの無色で臭気のほとんどないワック
スであった。
【0033】実施例3 395±0.1℃に温度制御された実施例1と同様のソ
ルトバスに浸漬した内径が73.9mmで長さ100m
の管状反応器に窒素を10l/min導入しながら実施
例1で用いた高圧法ポリエチレンを50kg/cm
圧力下、45m/hrの線速度で2時間10分通し連続
的に熱減成した。得られた低分子ポリエチレンは数平均
分子量3300、色相(ハーゼン)30、軟化点111
℃および140℃における溶融粘度880cpsの無色
で臭気のほとんどないワックスであった。
【0034】実施例4 実施例3で使用した高圧法ポリエチレンのかわりに23
℃における密度が0.900でメルトフローレートが
6.0(g/10min)のポリブロピレンを用いる以
外は実施例3と同様に行った。得られた低分子ポリエチ
レンは数平均分子量3000、色相(ハーゼン)10
0、軟化点147℃および160℃における溶融粘度1
00cpsの微黄色で臭気のほとんどないワックスであ
った。
【0035】実施例5 実施例1で使用した管状反応器の前部管を固定刃式のス
タテイックミキサーとした以外は実施例1と同様に行っ
た。得られた低分子ポリエチレンは数平均分子量240
0、色相(ハーゼン)50、軟化点109℃および14
0℃における溶融粘度390cpsの無色で臭気の全く
ないワックスであった。
【0036】実施例6 実施例2で管状反応器を通す前に酸化防止剤として2−
tert−ブチル−4−メトキシフェノール0.05%
をポリエチレンに添加する以外は実施例2と同様に行っ
た。得られた低分子ポリエチレンは数平均分子量440
0、色相(ハーゼン)20、軟化点128℃および14
0℃における溶融粘度3400cpsの無色で臭気のほ
とんどないワックスであった。
【0037】
【発明の効果】本発明の製造法により色相をはじめとし
た種々の品質の安定した低分子ポリオレフィンを工業的
に製造することができる。具体的には 1.色相の良好な低分子ポリオレフィンが得られる。 2.臭気の少ない低分子ポリオレフィンが得られる。 3.熱安定性の良好な低分子ポリオレフィンが得られ
る。 4.熱減成による低分子ポリオレフィンの工業的規模の
生産が効率よくできる。 上記効果を奏することから本発明で得られる低分子ポリ
オレフィンはプラスチックの顔料分散剤、プラスチック
の加工性向上剤、ゴム添加剤、インキ、塗料の配合剤お
よびトナーの離型剤などとして好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1および2:管状反応器 3:気液分離器 4:不活性ガス吹き込み口 5:熱媒体(ソルトバス)容器 6:ソルトバス 7:ソルトバスの攪拌器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−135996(JP,A) 特開 昭51−41790(JP,A) 特開 昭55−84302(JP,A) 特開 昭60−86102(JP,A) 特公 昭36−8737(JP,B1) 特公 昭43−9368(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 8/50 C08F 10/00 - 10/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状反応器でポリオレフィンを不活性ガ
    ス中、熱減成して数平均分子量500〜10,000の
    低分子ポリオレフィンを連続的に製造する方法におい
    て、熱減成を長さが5ないし200mの管状反応器を用
    いて、300〜450℃で0.5ないし10時間および
    式 【数1】 [式中、d:ポリオレフィンの23℃での密度(g/c
    3)、σ:ポリオレフィンの単位時間当りの減成量
    (kg/hr)、D:管状反応器の内径(m)、L:管
    状反応器の長さ(m)、T:減成温度(℃)を示す。]
    を満たす条件下で行うことを特徴とする低分子ポリオレ
    フィンの製造法。
  2. 【請求項2】 管状反応器でポリオレフィンを不活性ガ
    ス中、熱減成して数平均分子量500〜10,000の
    低分子ポリオレフィンを連続的に製造する方法におい
    て、管状反応器として内径の異なる管を2段以上直列に
    連結したものであって、前部管の内径(D1)と最終管
    の内径(De)との比(D1/De)が0.2ないし0.
    8である管状反応器を用いて、300〜450℃で0.
    5ないし10時間熱減成を行うことを特徴とする低分子
    ポリオレフィンの製造法。
  3. 【請求項3】 管状反応器でポリオレフィンを不活性ガ
    ス中、熱減成して数平均分子量500〜10,000の
    低分子ポリオレフィンを連続的に製造する方法におい
    て、管状反応器として内径の異なる管を2段以上直列に
    連結したものであって、前部管の長さ(L1)と前部管
    の内径(D1)との比(L1/D1)が150ないし15
    00である管状反応器を用いて、300〜450℃で
    0.5ないし10時間熱減成を行うことを特徴とする低
    分子ポリオレフィンの製造法。
  4. 【請求項4】 請求項1と2もしくは3記載の方法を組
    み合わせる低分子ポリオレフィンの製造法。
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