JP3036056B2 - 窯業製品の表面模様の形成方法 - Google Patents
窯業製品の表面模様の形成方法Info
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- JP3036056B2 JP3036056B2 JP2305716A JP30571690A JP3036056B2 JP 3036056 B2 JP3036056 B2 JP 3036056B2 JP 2305716 A JP2305716 A JP 2305716A JP 30571690 A JP30571690 A JP 30571690A JP 3036056 B2 JP3036056 B2 JP 3036056B2
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- mat
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- Finishing Walls (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、部分的に表面に光沢差を有し、マット部分
がブライト部によって区画された陶磁器，各種衛生陶
器、タイル，大型陶板等の窯業製品の窯変調による装飾
性の高い表面模様の形成方法に関する。
がブライト部によって区画された陶磁器，各種衛生陶
器、タイル，大型陶板等の窯業製品の窯変調による装飾
性の高い表面模様の形成方法に関する。
〔従来の技術〕 近年、装飾用タイルの多様化の一環として、従来のマ
ット、ブライト釉薬をそれぞれ単独で施釉したものに加
えて、ブライトとマット状の装飾態様を組み合わせたも
のが出現している。
ット、ブライト釉薬をそれぞれ単独で施釉したものに加
えて、ブライトとマット状の装飾態様を組み合わせたも
のが出現している。
かかるタイル表面に色調、光沢差を有する装飾模様を
施す方法として、従来、特開平２−124785号公報、特公
平１−27032号公報に開示されているように、相互に組
成、焼成条件が異なり焼成後の光沢度合が極端に異なる
釉薬を施釉し焼成する方法がある。
施す方法として、従来、特開平２−124785号公報、特公
平１−27032号公報に開示されているように、相互に組
成、焼成条件が異なり焼成後の光沢度合が極端に異なる
釉薬を施釉し焼成する方法がある。
しかし、このように焼成後、光沢度合がそれぞれ異な
る釉薬を施釉するということは、焼成条件をそれぞれの
釉薬の焼成条件によって調整して行う必要があり、相当
の手間と焼成条件の熟練が必要となる。
る釉薬を施釉するということは、焼成条件をそれぞれの
釉薬の焼成条件によって調整して行う必要があり、相当
の手間と焼成条件の熟練が必要となる。
また、同一色調を有する装飾タイルを得ようとする場
合には、その組成が近いものとならざるを得ないために
施釉焼成条件が似たものとなり、明確なブライト部とマ
ット部が区画化された表面模様の現出が困難になるとい
う問題がある。
合には、その組成が近いものとならざるを得ないために
施釉焼成条件が似たものとなり、明確なブライト部とマ
ット部が区画化された表面模様の現出が困難になるとい
う問題がある。
本発明において解決すべき課題は、比較的簡単に、ブ
ライト部とマット部とが混在する新規な表面装飾模様を
有する窯業製品の形成方法を提供することにある。
ライト部とマット部とが混在する新規な表面装飾模様を
有する窯業製品の形成方法を提供することにある。
相互に混合状態で低融点組成を形成する組成物を含有
する複数種のマット釉薬を、表面から見て隣接した状態
で施釉し、同低融点組成の融点以上、例えば1200〜1300
℃で焼成することによって上記課題を解決した。
する複数種のマット釉薬を、表面から見て隣接した状態
で施釉し、同低融点組成の融点以上、例えば1200〜1300
℃で焼成することによって上記課題を解決した。
ここで、低融点組成物としてNaO,K2O,BaO,MgO,PbO等
の塩基性酸化物を使用するのが好ましい。
の塩基性酸化物を使用するのが好ましい。
また、前記マット釉薬としては、SiO2とAl2O3をそれ
ぞれ含有してもよく、さらに、マット釉薬中にカルシア
系，バリウム系，マグネシア系の顏料を混合させてもよ
い。
ぞれ含有してもよく、さらに、マット釉薬中にカルシア
系，バリウム系，マグネシア系の顏料を混合させてもよ
い。
具体的な上記複数種の釉薬の施釉法としては、スプレ
ー施釉，ディスク施釉等の手段がある。
ー施釉，ディスク施釉等の手段がある。
相互に隣接した状態で複数種類の組成からなるSiO2と
Al2O3を含むマット釉薬を施釉したのち、同組成の混合
によって生じる低融点組成物の融点以上の温度で焼成す
ることによって、低融点組成物がより速く溶解してガラ
ス化し、その両釉薬の境界に沿ってブライト状の焼成釉
薬層を形成することができるという作用を積極的に利用
したものであり、且つ各施釉部分はマット釉薬が有する
本来の態様が現出する。
Al2O3を含むマット釉薬を施釉したのち、同組成の混合
によって生じる低融点組成物の融点以上の温度で焼成す
ることによって、低融点組成物がより速く溶解してガラ
ス化し、その両釉薬の境界に沿ってブライト状の焼成釉
薬層を形成することができるという作用を積極的に利用
したものであり、且つ各施釉部分はマット釉薬が有する
本来の態様が現出する。
本発明の実施態様を示す第１図（ａ）を参照して、タ
イル素地１の表面に、低融点組成を形成する組成物とし
ての長石55重量部及び珪砂15重量部，石灰20重量部，粘
土10重量部の組成を有するSiO2リッチのマット釉薬を、
スプレー施釉によって0.3mm厚に施釉して第１の釉薬層2
aを形成した。次いでこの第１の釉薬層2aの上に、低融
点組成物としての長石50重量部及びアルミナ10重量部，
珪石５重量部，石灰30重量部，粘土５重量部からなるAl
2O3リッチの釉薬の第２の斑点状釉薬層3aを、スプレー
施釉によって斑点状に施釉した。
イル素地１の表面に、低融点組成を形成する組成物とし
ての長石55重量部及び珪砂15重量部，石灰20重量部，粘
土10重量部の組成を有するSiO2リッチのマット釉薬を、
スプレー施釉によって0.3mm厚に施釉して第１の釉薬層2
aを形成した。次いでこの第１の釉薬層2aの上に、低融
点組成物としての長石50重量部及びアルミナ10重量部，
珪石５重量部，石灰30重量部，粘土５重量部からなるAl
2O3リッチの釉薬の第２の斑点状釉薬層3aを、スプレー
施釉によって斑点状に施釉した。
第３図はSiO2とAl2O3との釉調合においてよく用いら
れる釉の組成と性状を示す図である（「セラミック工学
ハンドブック」技報堂出版株式会社P.1503）。
れる釉の組成と性状を示す図である（「セラミック工学
ハンドブック」技報堂出版株式会社P.1503）。
同図において、釉中に含まれる成分や量によっても発
色範囲は若干異なるが、Ａはブライト釉になる領域であ
る。Ｂはマット釉になる領域であり、Ｃは焼成条件を管
理することで大きな結晶が析出する領域であり、Ｄは乳
白釉ができやすい領域である。
色範囲は若干異なるが、Ａはブライト釉になる領域であ
る。Ｂはマット釉になる領域であり、Ｃは焼成条件を管
理することで大きな結晶が析出する領域であり、Ｄは乳
白釉ができやすい領域である。
同施釉表面を1250℃で焼成したところ、第１図（ｂ）
に示すように、第１の釉薬層2bと第２の斑点状釉薬層3b
との境界域に透明ブライト域４が形成し、それぞれ第１
の釉薬層2bと第２の斑点状釉薬層3bがマット状で、第２
の斑点状釉薬層3bの周囲が斑点の輪郭だけが光沢を持っ
た装飾を行うことができた。
に示すように、第１の釉薬層2bと第２の斑点状釉薬層3b
との境界域に透明ブライト域４が形成し、それぞれ第１
の釉薬層2bと第２の斑点状釉薬層3bがマット状で、第２
の斑点状釉薬層3bの周囲が斑点の輪郭だけが光沢を持っ
た装飾を行うことができた。
第１図（ａ）に示すように、SiO2リッチのマットの釉
薬2aとAl2O3リッチの釉薬3aを斑点状に施釉し、両マッ
ト釉薬中に含まれる低融点組成物の融点以上で焼成する
ことにより、同低融点組成物が早期に溶解してガラス化
し、これらの交わる部分が互いに反応を起こし、ブライ
トに変化させることにより、窯変調の装飾性の高いタイ
ルができる。
薬2aとAl2O3リッチの釉薬3aを斑点状に施釉し、両マッ
ト釉薬中に含まれる低融点組成物の融点以上で焼成する
ことにより、同低融点組成物が早期に溶解してガラス化
し、これらの交わる部分が互いに反応を起こし、ブライ
トに変化させることにより、窯変調の装飾性の高いタイ
ルができる。
上記施釉される釉薬の組成として、例えば、それぞれ
単味のSiO2とAl2O3とを主成分とするそれぞれカルシア
系，バリウム系，マグネシア系釉薬を使用することによ
っても可能である。
単味のSiO2とAl2O3とを主成分とするそれぞれカルシア
系，バリウム系，マグネシア系釉薬を使用することによ
っても可能である。
実施例２ 上記第１の実施例に第１の釉薬層2aと第２の斑点状釉
薬層3aとを形成したのち、第２図（ａ）に示す通り、長
石65重量部，珪砂５重量部，石灰20重量部，粘土10重量
部から成るブライト釉薬によって、均一に第３の施釉層
5aを形成した。そして、この第３の施釉層5aを1250℃で
焼成した。その結果、同図（ｂ）に示すように、第１の
実施例に示す光沢を持つブライト境界の形成に加えて半
透明のブライト層5bで覆われた表面層が形成された微妙
な色調を有する表面形態を有するタイルを得ることがで
きた。
薬層3aとを形成したのち、第２図（ａ）に示す通り、長
石65重量部，珪砂５重量部，石灰20重量部，粘土10重量
部から成るブライト釉薬によって、均一に第３の施釉層
5aを形成した。そして、この第３の施釉層5aを1250℃で
焼成した。その結果、同図（ｂ）に示すように、第１の
実施例に示す光沢を持つブライト境界の形成に加えて半
透明のブライト層5bで覆われた表面層が形成された微妙
な色調を有する表面形態を有するタイルを得ることがで
きた。
本発明によって以下の効果を奏することができる。
（１） マット部分が比較的細いブライト区域によって
囲まれた特異な表面模様を有する窯業製品を比較的容易
に得ることができる。
囲まれた特異な表面模様を有する窯業製品を比較的容易
に得ることができる。
（２） マット釉薬中に含まれるSiO2とAl2O3の混合割
合を変えることにより、光沢差の異なる表面模様の現出
が可能となる。
合を変えることにより、光沢差の異なる表面模様の現出
が可能となる。
（３） 顏料含有のマット釉薬を使用する場合は、含有
顏料を変えることにより、表面模様の多様化が可能とな
る。
顏料を変えることにより、表面模様の多様化が可能とな
る。
第１図及び第２図は本発明方法をタイルへ適用したとき
の工程を示す図である。第３図は釉調合においてよく用
いられる釉の組成と性状を示す図である。 1:タイル素地、2a,2b:第１の釉薬層 3a,3b:第２の斑点状釉薬層 4:透明ブライト域、5a:第３の施釉層 5b:半透明のブライト層
の工程を示す図である。第３図は釉調合においてよく用
いられる釉の組成と性状を示す図である。 1:タイル素地、2a,2b:第１の釉薬層 3a,3b:第２の斑点状釉薬層 4:透明ブライト域、5a:第３の施釉層 5b:半透明のブライト層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−47286（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−124785（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−175286（ＪＰ，Ａ) 特公 平１−27032（ＪＰ，Ｂ２) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C04B 41/86
Claims (2)
- 【請求項１】相互に混合状態で低融点組成を形成する組
成物を含有する複数種のマット釉薬を、隣接する状態で
施釉し、同低融点組成の融点以上で焼成することを特徴
とする窯業製品の表面模様の形成方法。 - 【請求項２】前記マット釉薬としてはSiO2とAl2O3をそ
れぞれ含有することを特徴とする請求項１記載の窯業製
品の表面模様の形成方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2305716A JP3036056B2 (ja) | 1990-11-08 | 1990-11-08 | 窯業製品の表面模様の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2305716A JP3036056B2 (ja) | 1990-11-08 | 1990-11-08 | 窯業製品の表面模様の形成方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04175282A JPH04175282A (ja) | 1992-06-23 |
| JP3036056B2 true JP3036056B2 (ja) | 2000-04-24 |
Family
ID=17948491
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2305716A Expired - Lifetime JP3036056B2 (ja) | 1990-11-08 | 1990-11-08 | 窯業製品の表面模様の形成方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3036056B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3456469B2 (ja) * | 1999-06-18 | 2003-10-14 | 東陶機器株式会社 | 衛生陶器 |
| JP5374212B2 (ja) * | 2009-03-31 | 2013-12-25 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 窯変調転写紙および窯変調模様を有する陶磁器 |
| JP6205997B2 (ja) * | 2013-08-29 | 2017-10-04 | 株式会社豊田中央研究所 | 耐熱黒鉛部材およびその製造方法 |
-
1990
- 1990-11-08 JP JP2305716A patent/JP3036056B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04175282A (ja) | 1992-06-23 |
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