JP3034096B2 - 位相シフトフォトマスクの修正方法 - Google Patents

位相シフトフォトマスクの修正方法

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSI、超LSI等の
高密度集積回路の製造に用いられるフォトマスクの製造
方法に係わり、特に、微細なパターンを高精度に形成す
る際の位相シフト層を有するフォトマスクの修正方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】IC、LSI、超LSI等の半導体集積
回路は、Siウェーハ等の被加工基板上にレジストを塗
布し、ステッパー等により所望のパターンを露光した
後、現像、エッチングを行う、いわゆるリソグラフィー
工程を繰り返すことにより製造されている。
【0003】このようなリソグラフィー工程に使用され
るレチクルと呼ばれるフォトマスクは、半導体集積回路
の高性能化、高集積化に伴ってますます高精度を要求さ
れる傾向にあり、例えば、代表的なLSIであるDRA
Mを例にとると、1MビットDRAM用の5倍レチク
ル、すなわち、露光するパターンの5倍のサイズを有す
るレチクルにおける寸法のずれは、平均値±3σ(σは
標準偏差)をとった場合においても、0.15μmの精
度が要求され、同様に、4MビットDRAM用の5倍レ
チクルは、0.1〜0.15μmの寸法精度が、16M
ビットDRAM用5倍レチクルは0.05〜0.1μm
の寸法精度が要求されている。
【0004】さらに、これらのレチクルを使用して形成
されるデバイスパターンの線幅は、1MビットDRAM
で1.2μm、4MビットDRAMでは0.8μm、1
6MビットDRAMでは0.6μmと、ますます微細化
が要求されており、このような要求に応えるために様々
な露光方法が研究されている。
【0005】ところが、例えば64MビットDRAMク
ラスの次々世代のデバイスパターンになると、これまで
のレチクルを用いたステッパー露光方式ではレジストパ
ターンの解像限界となり、例えば特開昭58−1737
44号公報、特公昭62−59296号公報等に示され
ているような位相シフトマスクという新しい考え方のレ
チクルが提案されてきている。この位相シフトレチクル
を用いる位相シフトリソグラフィーは、レチクルを透過
する光の位相を操作することによって、投影像の分解能
及びコントラストを向上させる技術である。
【0006】位相シフトリソグラフィーを図面に従って
簡単に説明する。図3は位相シフト法の原理を示す図、
図4は従来法を示す図であり、図3(a)及び図4
(a)はレチクルの断面図、図3(b)及び図4(b)
はレチクル上の光の振幅、図3(c)及び図4(c)は
ウェーハ上の光の振幅、図3(d)及び図4(d)はウ
ェーハ上の光強度をそれぞれ示し、1は基板、2は遮光
膜、3は位相シフター、4は入射光を示す。
【0007】従来法においては、図4(a)に示すよう
に、石英ガラス等からなる基板1にクロム等からなる遮
光膜2が形成されて、所定のパターンの光透過部が形成
されているだけであるが、位相シフトリソグラフィーで
は、図3(a)に示すように、レチクル上の隣接する光
透過部の一方に位相を反転(位相差180°)させるた
めの透過膜からなる位相シフター3が設けられている。
したがって、従来法においては、レチクル上の光の振幅
は図4(b)に示すように同相となり、ウェーハ上の光
の振幅も図4(c)に示すように同相となるので、その
結果、図4(d)のようにウェーハ上のパターンを分離
することができないのに対して、位相シフトリソグラフ
ィーにおいては、位相シフターを透過した光は、図3
(b)に示すように、隣接パターンの間で互いに逆位相
になされるため、パターンの境界部で光強度が零にな
り、図3(d)に示すように隣接するパターンを明瞭に
分離することができる。このように、位相シフトリソグ
ラフィーにおいては、従来は分離できなかったパターン
も分離可能となり、解像度を向上させることができるも
のである。
【0008】次に、位相シフトレチクルの製造工程の1
例を図面を参照して説明する。図5は位相シフトレチク
ルの製造工程を示す断面図であり、図中、11は石英基
板、12はクロム膜、13はレジスト層、14は電離放
射線、15はレジストパターン、16はエッチングガス
プラズマ、17はクロムパターン、18は酸素プラズ
マ、19は透明膜、20はレジスト層、21は電離放射
線、22はレジストパターン、23はエッチングガスプ
ラズマ、24は位相シフトパターン、25は酸素プラズ
マを示す。
【0009】まず、図5(a)に示すように、光学研磨
された石英基板11にクロム膜12を形成し、さらに、
クロロメチル化ポリスチレン等の電離放射線レジスト
を、スピンコーティング等の常法により均一に塗布し、
加熱乾燥処理を施し、厚さ0.1〜2.0μm程度のレ
ジスト層13を形成する。加熱乾燥処理は、使用するレ
ジストの種類にもよるが、通常、±80〜150℃で、
20〜60分間程度行う。
【0010】次に、同図(b)に示すように、レジスト
層13に、常法に従って電子線描画装置等の露光装置に
より電離放射線14でパターン描画し、エチルセロソル
ブやエステル等の有機溶剤を主成分とする現像液で現像
後、アルコールでリンスし、同図(c)に示すようなレ
ジストパターン15を形成する。
【0011】次に、必要に応じて加熱処理、及び、デス
カム処理を行って、レジストパターン15のエッジ部分
等に残存したレジスト屑、ヒゲ等不要なレジストを除去
した後、同図(d)に示すように、レジストパターン1
5の開口部より露出する被加工部分、すなわち、クロム
層12をエッチングガスプラズマ16によりドライエッ
チングし、クロムパターン17を形成する。なお、この
クロムパターン17の形成は、エッチングガスプラズマ
16によるドライエッチングに代えて、ウェットエッチ
ングにより行ってもよいことは当業者に明らかである。
【0012】このようにしてエッチングした後、同図
(e)に示すように、レジストパターン15、すなわ
ち、残存するレジストを酸素プラズマ18により灰化除
去し、同図(f)に示すようなフォトマスクを完成させ
る。なお、この処理は、酸素プラズマ18による灰化処
理に代えて、溶剤剥離により行うことも可能である。
【0013】続いて、このフォトマスクを検査し、必要
によってはパターン修正を加え、洗浄した後、同図
(g)に示すように、クロムパターン17の上にSiO
2 等からなる透明膜19を形成する。次に、同図(h)
に示すように、透明膜19上に、上記と同様にして、ク
ロロメチル化ポリスチレン等の電離放射線レジスト層2
0を形成し、同図(i)に示すように、レジスト層20
に常法に従ってアライメイトを行い、電子線露光装置等
の電離放射線21によって所定のパターンを描画し、現
像、リンスして、同図(j)に示すように、レジストパ
ターン22を形成する。
【0014】次に、必要に応じて、加熱処理、及び、デ
スカム処理を行った後、同図(k)に示すように、レジ
ストパターン22の開口部より露出する透明膜19部分
をエッチングガスプラズマ23によりドライエッチング
し、位相シフターパターン24を形成する。なお、この
位相シフターパターン24の形成は、エッチングガスプ
ラズマ23によるドライエッチングに代えて、ウェット
エッチングにより行ってもよいものである。
【0015】次に、残存したレジストを、同図(l)に
示すように、酸素プラズマ25により灰化除去する。以
上の工程により、同図(m)に示すような位相シフター
24を有する位相シフトマスクが完成する。
【0016】ところで、上述したような従来の位相シフ
トレチクルの製造方法において、位相シフターに欠陥が
ある場合、その欠陥部の残りの位相シフターを集束ガリ
ウムイオンビームにより取り除き、さらにその欠陥部の
下の石英基板を位相シフト量が180°の奇数倍となる
深さだけ取り除いて、欠陥部全体の位相シフト量を欠陥
がない位相シフター部に対して360°の整数倍にして
修正することが知られている。すなわち、図6(a)に
示すように、石英基板11上にクロムパターン17を設
け、その上にSiO2 、SOG(スピンオングラス)等
からなる位相シフターパターン24を設けた位相シフト
マスクにおいて、クロムパターン17の透明部に対応す
る位置の位相シフター24に欠陥26がある場合、同図
(b)に示すように、その欠陥26の下の残りの位相シ
フト層を集束ガリウムイオンビーム27により取り除
き、さらに、同じ集束ガリウムイオンビーム27でその
欠陥部の下の石英基板11を位相シフト量が180°の
奇数倍となる深さだけ取り除いて、同図(c)に示すよ
うに、全体の位相シフト量が360°の整数倍になる穴
28を形成して、位相が実効的に欠陥がない部分と同じ
ようにする。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな位相シフトレチクルの修正方法においては、エッチ
ング速度が小さく、高速のガリウムイオンビームを照射
しなければその速度の向上は図れない。また、基板11
のエッチング停止点を正確に制御することが困難で、刻
設する穴28の位相シフト量にバラツキが発生してしま
う。
【0018】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、エッチング速度を向上させ、
エッチング停止点を正確に制御することが可能な位相シ
フト層を有するフォトマスクの修正方法を提供すること
である。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題に
鑑み、実用的でかつ精度の高い位相シフトレチクルの位
相シフターの修正方法を開発すべく研究の結果、ガリウ
ム等の集束イオンの照射位置にイオン照射と同時にフッ
化キセノン等の不活性元素フッ化物及びフロロカーボン
ガスを供給することにより、SiO2を高速、高解像度
でエッチングできることを見出し、かかる知見に基づい
て本発明を完成したものである。
【0020】すなわち、本発明の位相シフトフォトマス
クの修正方法は、基板、基板上に設けた酸化アルミニウ
ム、酸化クロム又は窒化クロムからなる薄膜であって、
膜厚が、使用波長をλ、屈折率をnとするとき、ほぼλ
/{2(n−1)}又はその奇数倍の被覆膜、遮光膜パ
ターン及び酸化シリコンを主成分とする材料からなる位
相シフターパターンからなる位相シフトフォトマスクの
修正方法において、遮光膜パターンの透明部に対応する
位置の位相シフターパターン欠陥部に、ガリウムイオン
又はシリコンイオンの集束ビームを照射しながら、フッ
化キセノン、フッ化クリプトン等の不活性元素フッ化
物、及び、CF4 、CHF3 、C2 6 等のフッ素系フ
ロロカーボンガスを供給して、欠陥部の残りの位相シフ
ト層をエッチングし、その後、集束ビームの照射位置に
供給するガスを塩化キセノン、塩化クリプトン等の不活
性元素塩化物、CCl4 、CHCl2 、CH2 Cl2
の塩素系フロロカーボンガス及び塩素ガスに変更して、
ガリウムイオン又はシリコンイオンの集束ビームを照射
しながら、欠陥部に対応する位置の基板被覆膜をエッチ
ングして、エッチング部の全体の位相シフト量がほぼ3
60°の整数倍となるようにすることを特徴とする方法
である。
【0021】この場合、基板被覆膜のエッチングを、基
板を構成する材料のイオンの発生を検出することにより
停止するようにすることが望ましい。
【0022】
【0023】
【0024】
【作用】本発明の位相シフトフォトマスクの修正方法に
おいては、基板と遮光膜パターンの間に、酸化アルミニ
ウム、酸化クロム又は窒化クロムからなる均一膜厚の薄
膜であって、膜厚が、使用波長をλ、屈折率をnとする
とき、ほぼλ/{2(n−1)}又はその奇数倍からな
る層を設け、ガリウムイオン又はシリコンイオンの集束
ビームを照射しながら、フッ化キセノン、フッ化クリプ
トン等の不活性元素フッ化物、及び、CF4 、CH
3 、C2 6 等のフッ素系フロロカーボンガスを供給
して、欠陥部の残りの位相シフト層をエッチングし、そ
の後、集束ビームの照射位置に供給するガスを塩化キセ
ノン、塩化クリプトン等の不活性元素塩化物、CC
4 、CHCl2 、CH2 Cl2 等の塩素系フロロカー
ボンガス及び塩素ガスに変更して、ガリウムイオン又は
シリコンイオンの集束ビームを照射しながら、欠陥部に
対応する位置の基板被覆層をエッチングするので、高速
集束イオンビームを用いなくとも、高速にかつ高解像度
で、しかも所定の正確な深さで、所望部をエッチングす
ることができ、簡単かつ正確に位相シフター欠陥部を修
正することができる。
【0025】
【0026】
【実施例】本発明の前提の修正方法は、石英又はガラス
基板、遮光膜パターン及びSiO2 、SOG等の位相シ
フターパターンからなるフォトマスクにおいて、遮光膜
パターンの透明部に対応する位置の位相シフターパター
ン欠陥部に、ガリウムイオン又はシリコンイオンの集束
ビームを照射しながら、フッ化キセノン、フッ化クリプ
トン等の不活性元素フッ化物を供給して、欠陥部の残り
の位相シフト層及び基板を位相シフト量が180°の奇
数倍となる深さだけ高速、高解像度でエッチングして、
位相シフトフォトマスクを修正する方法である。
【0027】以下、本発明の前提の修正方法の1例を図
1を参照にして説明する。図1(a)及び(b)は、本
発明に係わる位相シフトフォトマスク(レチクル)の位
相シフト層の修正中及び修正後の断面図であり、図中、
30は石英基板、31は遮光層、32はSiO2 からな
る位相シフター、33は位相シフター欠落部分、34は
集束ガリウムイオンビーム、35はフッ化キセノンガ
ス、36は穿設した穴を示す。
【0028】この修正方法は、図1(a)に示すよう
に、石英基板30上に遮光パターン31を設け、その上
にSiO2 からなる位相シフターパターン32を設けた
位相シフトマスクにおいて、遮光パターン31の透明部
に対応する位置の位相シフター32に欠陥33がある場
合、その欠陥33の下の残りの位相シフト層32及び基
板30に集束ガリウムイオンビーム34を照射しなが
ら、同時に、フッ化キセノンガス35を供給してエッチ
ングを行うものである。このようにすると、集束イオン
ビーム34の照射位置において、不安定なフッ化キセノ
ンガス35からフッ素が遊離し、この遊離したフッ素の
作用で欠陥33の下の残りのSiO2 からなる位相シフ
ト層32及び基板30が高速でエッチングされる。しか
も、集束イオンビーム34としてガリウムイオンを用い
ているので、合金の微小点からイオンを発生させ、レン
ズにより微小点へ絞って照射することが可能となるの
で、高解像度でエッチングすることができる。
【0029】このように、フッ化キセノンガス35を供
給しながら集束ガリウムイオンビーム34により、欠陥
33の下の残りの位相シフト層32及びその欠陥33の
下のSiO2 からなる基板30を位相シフト量が180
°の奇数倍となる深さだけ高速、高解像度で取り除い
て、同図(b)に示すように、全体の位相シフト量が3
60°の整数倍になる穴36を形成して、位相シフト量
が実効的に欠陥がない部分と同じようにする。
【0030】なお、以上においては、集束イオンビーム
34としてガリウムイオンを用いたが、その外に同様な
効果を有するものとして、シリコンイオンを用いること
ができる。また、フッ化キセノンガス35の代わりにフ
ッ化クリプトン等の不活性元素フッ化物を用いることが
できる。
【0031】ところで、図1の修正方法の場合も、図6
の従来の方法と同様、基板30のエッチング停止点を正
確に制御することは容易でなく、穿設する穴36の位相
シフト量にバラツキが発生してしまう問題点が残る。こ
の点を改良するのが本発明の修正方法及び修正に適した
位相シフトフォトマスクである。
【0032】図2は、この修正工程を示す断面図であ
り、図中、40は石英基板、41は基板40上に設けた
膜厚が、使用波長をλ、屈折率をnとするとき、λ/
{2(n−1)}又はその奇数倍であるアルミナ(Al
2 3)層(位相シフト量が180°の奇数倍とな
る。)、42は遮光層、43はSiO2 からなる位相シ
フター、44は位相シフター欠落部分、45は集束ガリ
ウムイオンビーム、46はフッ化キセノンガス、47は
塩化キセノンガス、48は穿設した穴を示す。
【0033】この場合は、図2(a)に示すように、基
板40を位相シフト量が180°の奇数倍の薄いアルミ
ナ層41で覆い、その上に遮光パターン42を設け、遮
光パターン42上にSiO2 からなる位相シフターパタ
ーン43を設けて位相シフトマスクを構成し、遮光パタ
ーン42の透明部に対応する位置の位相シフター43に
欠陥44がある場合、まず第1ステップとして、欠陥4
4の下の残りの位相シフト層43を、図1と同様に、集
束ガリウムイオンビーム45を照射しながら、同時に、
フッ化キセノンガス46を供給してエッチングを行う。
そして、位相シフト層43のエッチングが完了すると、
今度は、同図(b)に示すように、供給するガスを塩化
キセノンガス47に変更する。この場合は、集束ガリウ
ムイオンビーム45の照射位置において、不安定な塩化
キセノンガス47から塩素が遊離し、この遊離した塩素
の作用で欠陥44位置に対応するアルミナ層41が高速
にエッチングされる(SiO2 はフッ素と反応して容易
にエッチングされるのに対し、Al2 3 は塩素と反応
して容易にエッチングされる。)。この場合も、集束イ
オンビーム45としてガリウムイオンを用いているの
で、合金の微小点からイオンを発生させ、レンズにより
微小点へ絞って照射することが可能となり、高解像度で
エッチングすることができる。なお、ガリウムイオンの
代わりにシリコンイオンを用いても同様である。
【0034】この場合、第1ステップのフッ化キセノン
ガス46を用いての集束イオンビーム45によるエッチ
ングの停止点、及び、第2ステップの塩化キセノンガス
47を用いての集束イオンビーム45によるエッチング
の停止点は、エッチングにより発生するイオンをモニタ
ーすることにより容易に検出することができる。すなわ
ち、第1ステップの場合、エッチングがアルミナ層41
に達すると、発生するイオンがシリコンからアルミニウ
ムに変化するので、供給するガスを塩化キセノンガス4
7に変更すべきことが容易に検出でき、また、第2ステ
ップの場合、エッチングが基板40に達すると、発生す
るイオンがアルミニウムからシリコンに変化するので、
エッチングを停止すべきことが容易に検出できる。しか
も、アルミナ層41は予め精密に所望の膜厚(使用波長
をλ、屈折率をnとするとき、λ/{2(n−1)}又
はその奇数倍の厚さ)に形成されているので、同図
(c)に示すような穿設された穴48の深さにバラツキ
はほとんど発生せず、その全体の位相シフト量は360
°の整数倍になり、位相が実効的に欠陥がない部分と同
じようになる。なお、フッ素はアルミナとは反応しない
ので、上記の第1ステップのエッチングはアルミナ層4
1に達するとほほ自動的に進まなくなるので、上記アル
ミニウムイオンのモニターは必ずしも必要なものではな
い。
【0035】以上においては、第1ステップで供給する
ガスとしてフッ化キセノンガス46を用いたが、その代
わりにフッ化クリプトン等の不活性元素フッ化物を用い
ることができる。また、第2ステップで供給するガスと
しては、塩化キセノンガス47の代わりに塩化クリプト
ン等の不活性元素の塩化物を用いることができる。ま
た、基板40を覆う位相シフト量が180°の奇数倍の
層41の材料として、アルミナの代わりに、クロムの窒
化物又は酸化物を用いてもよい。
【0036】
【発明の効果】半導体集積回路の製造に用いるフォトマ
スクは、現在、石英等のガラス基板上にクロム膜等の遮
光膜をパターニングしたものが使用されているが、最近
の超LSIの高集積化においては、いままでのフォトマ
スクを使用した露光技術は限界に近づき、位相シフトフ
ォトマスクを用いる方向に移行しようとしている。本発
明は、上記したように、位相シフト層の欠陥部にガリウ
ムイオン又はシリコンイオンの集束ビームを照射しなが
ら、フッ化キセノン、フッ化クリプトン等を供給してエ
ッチングするという通常のリソグラフィー技術の延長に
よって、位相シフターの欠落部を高速で正確にかつ簡単
に修正できるものであり、位相シフトフォトマスクの実
用化を容易にすると共に、従来欠陥があることにより不
良品として処理されていた位相シフトフォトマスクを、
再び高品質な状態で使用できるようにすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による位相シフトフォトマスクの前提の
修正方法の1例の修正中及び修正後の断面図である。
【図2】本発明による修正方法の1実施例の修正工程を
示す断面図である。
【図3】位相シフト法の原理を示す図である。
【図4】従来法を示す図である。
【図5】位相シフトフォトマスクの製造工程を示す断面
図である。
【図6】従来の位相シフトフォトマスクの修正方法の修
正工程を示す断面図である。
【符号の説明】
30…石英基板 31…遮光層 32…SiO2 からなる位相シフター 33…位相シフター欠落部分 34…集束ガリウムイオンビーム 35…フッ化キセノンガス 36…穿設した穴 40…石英基板 41…アルミナ層 42…遮光層 43…SiO2 からなる位相シフター 44…位相シフター欠落部分 45…集束ガリウムイオンビーム 46…フッ化キセノンガス 47…塩化キセノンガス 48は穿設した穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−88347(JP,A) 特開 平5−100407(JP,A) 特開 平3−196041(JP,A) 特開 平4−289861(JP,A) 特開 平5−5979(JP,A) 特開 平3−172844(JP,A) 特開 平3−105344(JP,A) 特開 平3−259147(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 1/08 - 1/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板、基板上に設けた酸化アルミニウ
    ム、酸化クロム又は窒化クロムからなる薄膜であって、
    膜厚が、使用波長をλ、屈折率をnとするとき、ほぼλ
    /{2(n−1)}又はその奇数倍の被覆膜、遮光膜パ
    ターン及び酸化シリコンを主成分とする材料からなる位
    相シフターパターンからなる位相シフトフォトマスクの
    修正方法において、遮光膜パターンの透明部に対応する
    位置の位相シフターパターン欠陥部に、ガリウムイオン
    又はシリコンイオンの集束ビームを照射しながら、フッ
    化キセノン、フッ化クリプトン等の不活性元素フッ化物
    及び、CF4 、CHF3 、C2 6 等のフッ素系フロロ
    カーボンガスを供給して、欠陥部の残りの位相シフト層
    をエッチングし、その後、集束ビームの照射位置に供給
    するガスを塩化キセノン、塩化クリプトン等の不活性元
    素塩化物、CCl4、CHCl2 、CH2 Cl2 等の塩
    素系フロロカーボンガス及び塩素ガスに変更して、ガリ
    ウムイオン又はシリコンイオンの集束ビームを照射しな
    がら、欠陥部に対応する位置の基板被覆膜をエッチング
    して、エッチング部の全体の位相シフト量がほぼ360
    °の整数倍となるようにすることを特徴とする位相シフ
    トフォトマスクの修正方法。
  2. 【請求項2】 基板被覆膜のエッチングを、基板を構成
    する材料のイオンの発生を検出することにより停止する
    ようにしたことを特徴とする請求項記載の位相シフト
    フォトマスクの修正方法。
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