JP3032386B2 - N−グアニジノチオ尿素塩及び3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾールの製造方法 - Google Patents

N−グアニジノチオ尿素塩及び3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾールの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬および農薬材料の
中間原料として有用なN-グアニジノチオ尿素塩及び3-
メチル-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾールの製造方法に
関するものであり、詳しくは、チオシアン酸基とアミノ
グアニジン基とを共に有する化合物、又は、チオシアン
酸基を有する化合物とアミノグアニジン基を有する化合
物とを、酸の存在下、極性溶媒中で加熱反応させること
を特徴とする、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリア
ゾールの中間体、N-グアニジノチオ尿素の製造方法に
関するものであり、
【0002】さらに、チオシアン酸基とアミノグアニジ
ン基とを共に有する化合物、又は、チオシアン酸基を有
する化合物とアミノグアニジン基を有する化合物とを、
酸の存在下、極性溶媒中で加熱反応させ、次いで得られ
る反応液をアルカリ性条件下に加熱反応することを特徴
とする3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾールの
製造方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリア
ゾール(以下、ASTAと略記することがある)の製造法に
ついては、従来いくつかの方法が知られており、例えば
***国公開特許第1960981号公報には、先ず、酢酸を溶
解したエタール中に重炭酸アミノグアニジンを溶解さ
せ、これにトリエチルアミンを加えた後、二硫化炭素を
吹きこんで反応させる方法が提案されている。この反応
は、次式(イ)〜(ハ)に従うものと考えられる。
【0004】
【化1】
【0005】
【化2】
【0006】
【化3】
【0007】また、ソ連特許第1002291号公報には、次
式(ニ)で示すように塩酸アミノグアニジンとチオ尿素と
を無溶媒下に熔融反応させて合成する方法が提案されて
いる。
【0008】
【化4】
【0009】しかしながら、本発明方法である、チオシ
アン酸基とアミノグアニジン基とを共に有する化合物、
又は、チオシアン酸基を有する化合物とアミノグアニジ
ン基を有する化合物とを、酸の存在下、極性溶媒中で加
熱反応させ、次いでアルカリ性条件下に加熱反応する方
法は知られていない。
【0010】そして、前記第1の提案の方法では、原料
の二硫化炭素の毒性や引火・爆発性などの問題点があ
り、装置の密閉性、排気・排水などの処理設備などに格
別な注意を要し、コスト高となることを免れえず、ま
た、前記第2の提案の方法では、反応収率が必ずしも十
分とはいえない上、原料のチオ尿素は毒性や発癌性が問
題となっており、前記第1の提案と同様に製造設備上コ
スト高となるなどの問題があることがわかった。
【0011】さらに特開昭59-124333号公報には、N-グ
アニジノチオ尿素(以下、GTUと略称することがある)
塩酸塩を水酸化ナトリウム水溶液に溶解して、加熱反応
させることによるASTAの合成法が記載されている。しか
しながらこの提案には、GTUの合成法については全く開
示されておらず、当然ながら本発明方法であるチオシア
ン酸基とアミノグアニジン基とを共に有する化合物、又
は、チオシアン酸基を有する化合物とアミノグアニジン
基を有する化合物とを原料とするASTAの製造方法につい
てなど何等の記載も示唆も存在しない。
【0012】
【発明の解決しようとする課題】本発明者等は、従来技
術が有していた前述の問題点を解消し、安全で安価なAS
TAの製造方法を開発すべく研究を進めた結果、例えば、
重炭酸アミノグアニジンなどのアミノグアニジン基を有
する化合物とチオシアン酸アンモニウムなどのチオシア
ン酸基を有する化合物とを塩酸などの酸の存在下、水な
どの極性溶媒中で加熱反応させると、GTU塩酸塩などの
中間体の塩が生成し、次いで得られた反応液に水酸化ナ
トリウム水溶液などを加えてアルカリ性とした後、さら
に加熱反応することにより、容易且つ安全に目的のASTA
を合成できることを見出し、さらに研究を進めて本発明
を完成した。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、チオシアン酸
基とアミノグアニジン基とを共に有する化合物、又は、
チオシアン酸基を有する化合物とアミノグアニジン基を
有する化合物とを、酸の存在下、極性溶媒中で加熱反応
させることを特徴とする、本発明の目的化合物3-アミ
ノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾールの中間体、N-グ
アニジノチオ尿素の製造方法を提供することを目的とす
るものであり、
【0014】さらに、チオシアン酸基とアミノグアニジ
ン基とを共に有する化合物、又は、チオシアン酸基を有
する化合物とアミノグアニジン基を有する化合物とを、
酸の存在下、極性溶媒中で加熱反応させ、次いで得られ
る反応液をアルカリ性条件下で加熱反応することを特徴
とする3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾールの
製造方法の提供を目的とするものである。
【0015】以下本発明を詳細に説明する。本発明は、
チオシアン酸基とアミノグアニジン基とを共に有する化
合物、又は、チオシアン酸基を有する化合物とアミノグ
アニジン基を有する化合物とを、酸の存在下、極性溶媒
中で加熱反応させて、本発明の目的化合物ASTAの中間
体、GTUの塩を生成させ(第1段反応)、
【0016】次いで、該GTUの塩を含有する反応液をア
ルカリ性条件下で加熱反応する(第2段反応)ことを特
徴とするASTAの製造方法に関するものである。
【0017】第1段反応 本発明方法の第1段反応に使用することのできる、前記
のチオシアン酸基とアミノグアニジン基とを共に有する
化合物としては、例えば、チオシアン酸アミノグアニジ
ンを挙げることができる。
【0018】また、チオシアン酸基を有する化合物とし
ては、例えば、チオシアン酸アンモニウム、チオシアン
酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸リ
チウム、チオシアン酸カルシウム、チオシアン酸マグネ
シウム、チオシアン酸バリウムなどを挙げることがで
き、これらのうち、工業的スケールで反応を行った場合
の操作性のよさ、入手の容易さなどの観点からチオシア
ン酸アンモニウムの使用が最も好ましい。
【0019】さらに、アミノグアニジン基を有する化合
物としては、例えば、塩酸アミノグアニジン、二塩酸ア
ミノグアニジン、硫酸アミノグアニジン、重硫酸アミノ
グアニジン、炭酸アミノグアニジン、重炭酸アミノグア
ニジンなどを挙げることができ、これらのうち、工業的
スケールで反応を行った場合の操作性のよさ、入手の容
易さなどの観点から重炭酸アミノグアニジンの使用が最
も好ましい。
【0020】なお第1段反応においては、チオシアン酸
基を有する化合物として、例えばチオシアン酸アンモニ
ウム、アミノグアニジン基を有する化合物として、例え
ば重炭酸アミノグアニジンを用いる場合には、酸との反
応に先だって、これらの化合物を極性溶媒中で加熱反応
させ、アンモニア及び二酸化炭素を水と共に溜去させる
などして、チオシアン酸アミノグアニジンを生成させる
方法も好適に採用することができる。
【0021】本発明方法における第1段反応に用いるこ
とのできる前記の酸としては、特に限定されるものでは
なく、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の無機酸を挙
げることができるが、反応性のよさや入手の容易さなど
の観点から塩酸または硫酸の使用が好ましい。
【0022】本発明方法で用いることのできる前記の極
性溶媒としては、特に限定されるものではないが、入手
の容易さや反応性のよさなどの観点から、例えば、水;
メチルアルコール、エチルアルコール、i-プロピルアル
コールなどの低級アルコール;などの使用が好ましく、
水の使用が特に好ましい。
【0023】本発明方法の第1段反応は、次式(1)のよ
うに進行するものと考えられる。
【0024】
【化5】
【0025】上式(1)において、Xは酸の残基を表す。
【0026】上記の反応式より明らかなように、アミノ
グアニジン基1当量に対して、チオシアン酸基1当量お
よび酸1当量必要であるが、反応性のよさ等の観点か
ら、アミノグアニジン基1当量に対して、チオシアン酸
基を一般に1〜5当量、好ましくは1〜2当量、及び、
酸を一般に1〜10当量、好ましくは1〜3当量、特に好
ましくは1〜2当量用いるのがよい。
【0027】酸の使用方法としては、特に限定されるも
のではないが、必要に応じて水などで適宜の濃度として
反応系中に滴下するのが好ましい。
【0028】反応温度は一般に50℃以上で行うことがで
きるが、反応速度、原料や生成したGTUの分解および副
反応の抑制等の観点から80℃〜120℃あるのが好まし
い。
【0029】反応時間は、特に制限されるものではない
が、一般に5分〜4時間、好ましくは、10〜3時間の範
囲で行うのがよい。
【0030】反応終了後、得られた反応液を必要に応じ
て濃縮してから冷却することにより、本発明の目的化合
物ASTAの中間体であるGTU塩を晶析させ、濾別すること
により該GTU塩の結晶を得ることができる。GTU塩はある
程度の水溶性を有するので濾液中にはかなりの量のGTU
塩が溶存しているが、該濾液をリサイクル使用すること
によりGTU塩の収率を向上させることができる。
【0031】なお上記GTU塩は、第1段反応において使
用する酸の種類により決まり、前記のように、塩酸、硫
酸、硝酸、燐酸等の無機酸の塩を例示することができる
が、塩酸塩または硫酸塩であるのが好ましく、塩酸塩で
あるのが特に好ましい。
【0032】第2段反応 本発明の目的化合物ASTAは、前記のようにして製造した
GTUの塩を前記同様の極性溶媒に溶解し、得られるGTU溶
液にアルカリ性化合物を加えるなどして該溶液をアルカ
リ性とした後、加熱反応することにより製造することが
できるが、前記第1段反応終了後GTUの塩を分離回収す
ることなく、該反応終了後の反応液をそのままGTU溶液
として用いることができる。
【0033】本発明方法の第1段反応は、次式(2)及び
(3)のように進行するものと考えられる。
【0034】
【化6】
【0035】
【化7】
【0036】上式(2)において、Mは一価の金属を表
す。
【0037】前記のアルカリ性化合物としては、例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ムなどのアルカリ金属水酸化物を挙げることができる。
【0038】アルカリ性化合物の使用方法としては、水
などで適宜の濃度に希釈して反応系中に滴下するのが好
ましい。反応液のpHとしては、一般に7〜14、好ましく
は9〜13程度であるのがよい。
【0039】反応温度は一般に50℃以上で行うことがで
きるが、反応速度、中間体GTUや生成したASTAの分解お
よび副反応の抑制等の観点から80℃〜120℃であるのが
好ましい。
【0040】反応時間は、特に制限されるものではない
が、一般に10分〜6時間、好ましくは、1〜2時間の範
囲で行うのがよい。
【0041】反応終了後、得られた反応液に塩酸など前
記例示の酸を加えててpHを1〜2程度とすることによ
り、本発明の目的化合物であるASTAを高純度で得ること
ができる。なお、さらに高純度のものが得たい場合に
は、カラムクロマトグラフィー、酸析などの方法を用い
て精製することがることができる。
【0042】酸析としては、得られたASTAを、一旦、水
酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物水溶液に溶
解させてASTAのアルカリ金属塩の水溶液とし、吸引濾過
によりイオウ分などの不溶分を濾別する。そして、その
ASTAアルカリ金属塩の水溶液に塩酸などを加えpH1〜2
にして、析出したASTAを吸引濾過により濾別して乾燥す
ることにより85〜100%のASTA結晶を得ることができ
る。
【0043】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明は、これに限定されるものではない。
【0044】実施例1 温度計、攪拌装置を供えた100mlのナス型フラスコに重
炭酸アミノグアニジン27.2g(約0.2モル)、チオシアン
酸アンモニウム15.2g(約0.2モル)及び脱イオン水10g
を仕込み、オイルバス上で加熱して反応液温度が108℃
になるまで水、二酸化炭素、アンモニアを溜去させた。
【0045】次にこの装置に還流冷却管をセットし、反
応液を95℃に加熱、攪拌しながら35重量%塩酸28.0g
(約0.27モル)を2時間かけて滴下し、さらに同温度で
1時間保持した後、室温まで冷却して晶析した結晶を濾
過し、得られた湿結晶を50℃で1晩減圧乾燥させ、純度
91重量%のGTU塩酸塩結晶16.3g(約0.11モル)を得た。
得られたGTU塩酸塩の融点は195〜197℃であり、また、
赤外分光分析(IR)の結果は図1のとおりであった。
なお、濾液中にはGTU塩酸塩が9.3g(約0.07モル)溶存
しており、回収した結晶と合わせたGTU塩酸塩の収率
は、重炭酸アミノグアニジンに対して約95%であった。
【0046】実施例2 実施例1と同様な装置を用い、これに重炭酸アミノグア
ニジン、チオシアン酸アンモニウム及び脱イオン水をそ
れぞれ実施例1と同量仕込み、オイルバス上で同様に加
熱して水、二酸化炭素、アンモニアを溜去させた。次に
この装置に還流冷却管をセットし、実施例1と同様に反
応液を95℃に加熱、攪拌しながら35重量%塩酸28.0g
(約0.27モル)を2時間かけて滴下し、さらに同温度で
1時間保持してGTU塩酸塩を含む反応液を得た。
【0047】次にこの反応液に50重量%水酸化ナトリウ
ム水溶液18.3g(約0.23モル)を加えて反応液をアルカ
リ性にし、オイルバス上で加熱還流下(約110℃)、1.5
時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し
35重量%塩酸を9.5g加えてpH1〜2とし、生成している
ASTAの沈澱を濾別して含水ASTAを24.5g得た。この含水A
STAを50℃で1晩減圧乾燥させ、純度97.1重量%のASTA
結晶19.2g(約0.161モル;重炭酸アミノグアニジンに対
する収率約80.3%)を得た。得られたASTAの分解温度は
298〜301℃であり、また、赤外分光分析(IR)の結果
は図2のとおりであって何れも標品と一致した。
【0048】実施例3 実施例2のGTU塩酸塩を含む反応液の生成工程におい
て、35重量%塩酸28.0g(約0.27モル)を用いる代わり
に、98重量%濃硫酸13.2g(約0.13モル)を用いる以外
は同様にしてASTA結晶16.8g(0.138モル;重炭酸アミノ
グアニジンに対する率70.5%)を得た。得られたASTAの
分解温度は295〜299℃であり、ほぼ標品と一致した。
【0049】実施例4 温度計、攪拌装置を供えた5lのセパラブルフラスコに
重炭酸アミノグアニジン1382g(約10モル)、チオシア
ン酸アンモニウム767g(約10モル)及び脱イオン水500g
を仕込み、オイルバス上で加熱して反応液温度が108℃
になるまで水、二酸化炭素、アンモニアを溜去させた。
【0050】次にこの装置に還流冷却管をセットし、反
応液を95℃に加熱、攪拌しながら35重量%塩酸1247g
(約12モル)を2時間かけて滴下し、さらに同温度で1
時間保持してGTU塩酸塩を含む反応液を得た。
【0051】得られた反応液には、次いで40重量%水酸
化ナトリウム水溶液650g(約6.5モル)を加えて反応液
をアルカリ性にし、オイルバス上で加熱還流下(約110
℃)、1.5時間反応させた。反応終了後、反応液を室温
まで冷却し35重量%塩酸を383g加えてpH1〜2とし、生
成しているASTAの沈澱を濾別して含水ASTAを1296g得
た。この含水ASTAを50℃で1晩減圧乾燥させ、純度95.8
重量%のASTA結晶935g(約7.71モル;重炭酸アミノグア
ニジンに対する収率約77.1%)を得た。得られたASTAの
分解温度は295〜297℃であり、また、赤外分光分析(I
R)の結果は図2のとおりであって何れも標品と一致し
た。
【0052】
【発明の効果】本発明方法は、従来法では用いられたこ
とのない原料であるチオシアン酸アミノグアニジンなど
のチオシアン酸基とアミノグアニジン基とを共に有する
化合物、又は、従来法にはない原料の組合せである、重
炭酸アミノグアニジンなどのアミノグアニジン基を有す
る化合物と、チオシアン酸アンモニウムなどのチオシア
ン酸基を有する化合物とを用いて、酸の存在下、極性溶
媒中で加熱反応させることからなるN-グアニジノチオ
尿素塩の製造に関するものであり、
【0053】また、チオシアン酸基とアミノグアニジン
基とを共に有する化合物、又は、アミノグアニジン基を
有する化合物とチオシアン酸基を有する化合物とを用い
て、酸の存在下、極性溶媒中で加熱反応させ、次いで得
られる反応液をアルカリ性条件下で加熱反応することを
特徴とする3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾー
ルの製造に関するものである。
【0054】この方法によれば、従来法における各種の
問題点、すなわち、用いる原料の毒性や危険性、これに
伴う製造設備などのコスト高および反応収率の不十分さ
などの問題点を解消して、安価に且つ安全に目的化合物
である3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾール及
びその中間体であるN-グアニジノチオ尿素塩を工業的
規模で生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の目的化合物、3-アミノ-5-メルカ
プト-1,2,4-トリアゾールの中間体であるN-グアニジノ
チオ尿素塩酸塩のIRチャートである。
【図2】本発明方法の目的化合物、3-アミノ-5-メルカ
プト-1,2,4-トリアゾールのIRチャートである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−247004(JP,A) 特開 昭58−193541(JP,A) Jouenal of Hetero cyclic Chemistry;v ol.26(No.2)p355−360 (1989) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 249/14 C07C 337/06 BEILSTEIN(STN) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チオシアン酸基とアミノグアニジン基と
    を共に有する化合物、又は、チオシアン酸基を有する化
    合物とアミノグアニジン基を有する化合物とを、酸の存
    在下、極性溶媒中で加熱反応させることを特徴とするN
    -グアニジノチオ尿素塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 チオシアン酸基とアミノグアニジン基と
    を共に有する化合物、又は、チオシアン酸基を有する化
    合物とアミノグアニジン基を有する化合物とを、酸の存
    在下、極性溶媒中で加熱反応させ、次いで得られる反応
    液をアルカリ性条件下で加熱反応することを特徴とする
    3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾールの製造方
    法。
JP4218810A 1992-07-27 1992-07-27 N−グアニジノチオ尿素塩及び3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾールの製造方法 Expired - Fee Related JP3032386B2 (ja)

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