JP3032304B2 - 吸収性物品の表面材 - Google Patents

吸収性物品の表面材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使い捨て可能な吸収性
物品、特に生理用ナプキン、産褥用ナプキン、紙おむ
つ、化粧綿等の吸収性物品の表面材に関するものであ
る。更に詳しくは、体液、特に高粘度の経血液、下痢便
等の高粘性体液、あるいは化粧用洗顔クリーム等の高粘
性液体の吸収性に優れ、且つ、皮膚に対する感触及び強
度に優れた不織布を用いた使い捨て可能な吸収性物品の
表面材に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
吸収性物品、例えば生理用ナプキン、紙おむつあるいは
化粧綿は、一般に綿状パルプ、吸収紙等からなる吸収
層、必要であればその下面及び側面に配される防漏層、
そして表面に載置される不織布からなる。
【0003】このような吸収性物品の表面層を形成する
不織布には、種々の性能が要求されるが、特に、通常の
血液、尿のような低粘性液体から、月経時に排出される
高粘性の経血、あるいは下痢便、化粧用洗顔クリームの
ように固形分が分散している高粘性液体に至るまで幅広
い性状をもつ液体に対して、漏れにつながる表面の液の
流動(液流れと称する)を抑えること、肌への感触が良
いこと、適度な強度を有し、毛羽立たないことが最も望
まれる性能である。
【0004】近年、合成繊維系の乾式不織布の急速な普
及と技術の向上によって、通常の血液や尿あるいは化粧
水のような低粘性の液体に対しては、これらの要求性能
をかなり満足していると考えられる。
【0005】ところで、実際の月経においては子宮内粘
膜、悪露等を含む粘性の高い経血が排出される場合が多
く、また、***においても下痢便等の高粘性の液体が排
出される場合がある。更に、化粧においても洗顔クリー
ムのように高粘性の分散系を処理することをしばしば必
要とする。
【0006】このような高粘性液体に対する吸収性能を
設計した不織布はまだ十分に研究されていない。これま
でになされた報告では、不織布の繊維間距離を大きくし
たり(特開昭62−181041号公報) 、巨視的な孔を表面材
に設置する(特開昭62−125001号、特開昭62−125061号
各公報) という考え方が代表的であった。しかしなが
ら、これらの表面材はあまりに吸収機能に重点を置きす
ぎた設計になっているために、表面材としてのより基本
的な要件である、肌に接触したときの感触、適度な強
度、毛羽立たないこと、嵩高性の点では改善しなければ
ならない点が多いため、まだまだ、実用的な水準に達し
ているとはいえない。
【0007】すなわち、従来の製造技術により得られる
不織布では、高粘性液体に対する吸収性能と実用上適正
な強力・風合いを同時に満足させることは非常に困難で
あった。
【0008】また、開孔を有する不織布の強度は、隣接
する孔間の領域の強度に依存するが、一般にこの種の不
織布は、吸収性物品として使用すると孔間の領域の弱い
部分を伝って破れ易い欠点があった。これを解決するた
めに繊維の接着強度を上げる方法、孔間の間隔を広くす
る、あるいは孔径を小さくする方法等が考えられるが、
感触、吸収性能の点で十分に満足するものは得られてい
ない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な従来の吸収性物品の表面材として使用される不織布の
欠点を改良すべく鋭意研究の結果、通常の血液や尿など
低粘性液体ばかりでなく、高粘性の経血液、下痢便、化
粧用洗顔クリーム等の高粘性液体の透過性にも優れ、且
つ、肌に接触したときの感触が良く、適度な強度を有
し、毛羽立ちのない吸収性物品の表面材を見出し、本発
明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、不織布よりなる吸収
性物品の表面材において、開孔が繊維が分配されること
により形成され、非開孔領域は、孔と孔が最も近接して
いる第1領域、第1領域以外の孔周囲領域である第2領
域、および第1、第2領域以外の第3領域の三領域より
なる構造であって、各領域の繊維密度が第1領域>第2
領域>第3領域の関係にあることを特徴とする吸収性物
品の表面材を提供するものである。
【0011】以下図面を参照しながら本発明を詳細に説
明する。図1は本発明の表面材の一実施例を示す略示平
面図、図2は本発明の表面材の別の実施例を示す略示平
面図である。すなわちこれらの表面材は開孔部分4が規
則的なパターンを持って配列され非開孔部分は繊維集合
密度の違いにより、孔と孔が最も近接している第1領域
1、第1領域以外の孔周囲部分である第2領域2、第
1、第2領域以外の第3領域3の3つの領域により構成
されている。開孔部分4に繊維が存在しても構わない
が、液の透過性、外観を考慮すると、繊維密度は実質的
に0であることが望ましい。
【0012】一般に不織布の強力は繊維同志の融着又は
絡合により発現し、繊維密度が大きい程、強力が高い
が、一方、高密度部分の風合は低下してしまう。
【0013】特に有孔不織布のように実質的に繊維の存
在しない領域が点在する構造においては、一般に強力を
維持するのに非孔部分を高密度にしなくてはならないの
で、良好な風合は得られない。
【0014】本発明の構成においては、高密度部分が非
孔部分の一部すなわち領域1にしか存在しないので不織
布全体の風合の低下を最小限に抑えることができ、領域
1→2→1→2→1・・・・のように強度の高い部分がネッ
ト状に存在するので、引張力に対しこれに沿って力を分
散、緩和することが可能である。従って引張力に対して
十分な強力を発現する。
【0015】図3は第1図のA−A' 線断面図である。
繊維密度の低いすなわち剛性度の低い第3領域3が第
1、2領域、開孔部分4より上方に位置しているので肌
との接触点が少なく感触に優れている。また、断面形状
からもわかるように着用者の肌が接触した場合剛性度の
高い第2領域2を支点とし、第3領域3が上下するの
で、クッション性、嵩高性を発揮する。
【0016】以上述べたように本発明の表面材は強力、
風合、共に良好で高粘性液体の透過性が非常に高い特徴
を有する。更により高度な高粘性液体の流動抑制と被覆
性を付与するには非開孔不織布を本発明の表面材の下部
に積層一体化することが望ましい。これにより開孔不織
布を透過した液体を速やかに吸収層に導くことができ表
面での液の流動を抑制する。このような効果は非開孔不
織布の繊維間距離が大きい程良好で、繊維間距離が 100
〜300 μm の範囲にあることが好ましく、より好ましく
は 150〜250 μm の範囲にあれば、軟便、経血等の高粘
性液体を保持することが可能である。
【0017】ここで、平均繊維間距離Δを定義する。不
織布の構造の第1近似として、繊維がすべて等距離平衡
に配列しているモデルを考え、その繊維間距離を「平均
繊維間距離」とする。
【0018】
【数1】
【0019】
【数2】
【0020】尚、厚みの測定は以下の方法で行った。
不織布を構成繊維の融点よりも低い温度(50〜70℃)
で一定時間処理して厚みを完全に回復させる。 全体
厚みを測定する(圧力2.5 g/cm2)。
【0021】
【数3】
【0022】 非有孔層厚み=全体厚み−有孔層厚
み。
【0023】次に本発明の***物の透過メカニズムにつ
いて説明する。先ず尿のような低粘度液体に対しては、
開孔部分から、あるいは親水性である繊維密度の低い第
3領域より通過することが可能である。これに対し経血
や軟便のような高粘性物質については、図4(a) に示す
ように液体部分5は第3領域3から透過吸収され、残っ
た固体部分6は、第3領域に保持されるが、開孔部4を
通って図4(b) に示すように吸収層のような下層に導入
される。
【0024】本発明の不織布の製造方法は例えば以下に
挙げるいずれの方法を用いてもよい。 A. 繊維ステープル同志の絡合(絡み合い)による不織
布(絡合不織布):カードにより形成された繊維ウェブ
を高速流体(水、空気等)又は針によりニードリングし
て得ることができる。ニードリング方式に対応して、
「ウォータジェット不織布」,「ニードルパンチ不織
布」等と呼ばれる。
【0025】B. 繊維同志が組成樹脂の熱溶融により接
着している不織布(熱接着不織布):これは更に次のよ
うに分類される。 B-1. 捲縮をほとんど有さない繊維フィラメントが熱接
着していて、接着領域が巨視的に不連続に分布している
型。一般に、「スパンボンド不織布」と呼ばれる。 B-2. 繊維ステープル同志の接着溶融程度が大きく、接
着点が緊密且つ不規則に分布している型。一般に「ヒー
トロール接着不織布」と呼ばれる。 B-3. 繊維ステープル同志の接触点だけが溶融接着して
いて、接着点密度が小さく且つ不規則に分布している
型。一般に、「サクションヒートボンド不織布」と呼ば
れる。
【0026】C. 繊維ステープル同志がケミカルバイン
ダにより接着していて、接着点が緊密且つ不規則である
か、規則的に不連続に分布している不織布:一般に、
「バインダ型不織布」と呼ばれる。
【0027】以上のようにして形成した不織布を開孔
し、かつ、各領域の繊維密度をコントロールする方法は
数多くあるが、サクションヒートボンド方式による製造
方法を例として説明する。
【0028】サクションヒートボンド方式による開孔方
法は原理的には、ウォータジェット方式と同じである。
例えば、孔径と開孔率に対応する孔空きプレート上に繊
維ウェブを載せ、まず繊維の融点よりやや低い熱風を通
過させ、繊維のよりわけと熱セットにより孔を形成す
る。その直後に繊維の融点より高い温度の熱風を通過さ
せて、繊維同志の接着と孔形状の安定化を同時に行う。
その際図5に示すような形状を有する孔空きプレートを
用いると非開孔部分は第1領域>第2領域>第3領域の
順に熱風の温度分布及び速度分布を生じ、熱風の温度、
速度が高い領域は繊維密度の高い第1領域を、逆に低い
領域は繊維密度の低い第3領域を形成し、真に目的の開
孔不織布を得ることができる。
【0029】さらに断面形状を損なわない程度に縦方向
に弱延伸すると、各領域の繊維密度の差はさらに大きく
なり強度を高めることができる。
【0030】本発明の不織布は繊維組成には限定されな
い。
【0031】ここでは、特に、本発明の不織布のサクシ
ョンヒートボンド方式で製造する場合の詳細を記す。不
織布の繊維組成の基本要件は、熱風により表面が溶融し
且つ繊維全体の捲縮構造が変化しにくく、かつ繊維同志
の熱接着力が強い樹脂からなる熱接着バインダ(熱可塑
性)繊維を含むことである。このような繊維の代表的な
ものとして、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオ
レフィン系、ポリエステル系、ナイロン6、ナイロン66
等のポリアミド系、ポリアクリロニトリル系等の樹脂か
ら、相対的に融点の高い樹脂と低い樹脂を組み合わせ
た、シース−コア型、スキン−コア型(コアを高融点樹
脂とする)、サイド−バイ−サイド型の複合繊維等を挙
げることができる。この中で更に好ましいのは、樹脂同
志の溶融接着力が強く、樹脂自体が軟らかいポリエチレ
ンを低融点樹脂とする複合繊維である。最も好ましいの
は、繊維自体の捲縮弾性が大きく安定しているポリエチ
レン−ポリプロピレン、ポリエチレン−ポリエステルの
組み合わせからなる複合繊維である。また、更に接着力
を上げるには、低融点樹脂の繊維1本内の割合を大きく
することであるが、あまり大きいと、熱処理後の繊維の
捲縮形態が不安定となるので、80%以下であることが望
ましい。また、低融点樹脂がポリエチレン系のバインダ
繊維ではポリエチレン樹脂の熱溶融時の流動性が小さい
程接着力が強く接着点の変形が小さい(風合いが良い)
ので、メルトフロー値が15以下、望ましくは10以下のポ
リエチレン樹脂を使用することが本発明の目的にとって
望ましい。更に、低融点樹脂/高融点樹脂が相溶性の高
い組み合わせではバインダ繊維同志の接着力は高いの
で、例えば低融点樹脂としてポリエチレン樹脂を使用し
た場合は、高融点樹脂としてポリプロピレンを用いた
り、ポリエステルのような高弾性樹脂にポリエチレン系
樹脂をブレンドした樹脂を用いることが有効である。
【0032】バインダ繊維と非バインダ繊維の混率は任
意に設定できる。ただし、現時点では、高強力及び高度
な毛羽抜け防止性が要求される紙おむつ用途では、バイ
ンダ繊維の混率は70%以上あると良いし、最も望ましく
は100%あることである。風合いがより重視される生理
用ナプキン、化粧綿用途では、バインダ繊維の混率は最
低50%あれば良い。
【0033】不織布の毛羽抜けは、非バインダ繊維の混
率が大きいほど多くなるので、これらの繊維の混率は不
織布の各層で50%以下であることが好ましい。ポリエチ
レン系のバインダ繊維とポリプロピレン繊維、非晶性ポ
リエステル系バインダ繊維とポリエステル繊維とは相溶
性が高いので、これらを混在させた不織布の層では、バ
インダ繊維の混率は30%あれば毛羽抜け防止は達成でき
る。
【0034】不織布の繊維の捲縮形態も重要である。上
述のバインダ繊維あるいは非バインダ繊維に何らかのバ
イラテラル構造をもたせ立体捲縮を付与したものはスタ
フィングボックスなどにより通常の機械捲縮だけが付与
されたものに比べ、同重量のウェブを形成したときの繊
維間空隙が大きく、ウェッブを均一に形成し、従って開
孔処理後の地合い及び風合が良いという点でより好まし
い。
【0035】繊維の太さは開孔不織布においては、不織
布の強度及び風合からするとできるだけ細いことが望ま
しいが、領域3の繊維密度を考慮すると、前述のような
繊維を使用する場合、6デニール以下が望ましく、製造
上の安定性を考慮すると3デニール以下であることがよ
り望ましい。非開孔不織布においては、平均繊維間距離
に比べ十分小さければ自由に選べるが、製造上の工程性
を考慮すると3デニール以上、10デニール以下の範囲で
あることが望ましい。
【0036】坪量は、吸収性物品に対する被覆性及び吸
収性物品を製造する際の工程性を考慮すると、5〜50g/
m2の間に設定することが望ましい。
【0037】また、形成された不織布は適度な親水性が
付与されていることが必要である。例えば、レーヨンの
ような表面が親水性をもつ繊維の使用によって不織布に
親水性が付与されてよい。ただし吸収速度が大きく且つ
不織布表面のべたつき感や吸収層からの液戻りを抑える
には、表面が親水性でかつ内部が疎水性であるような繊
維の割合が多いほど良く、最も望ましくは、このような
繊維100 %で不織布が構成されることである。表面が親
水性で、且つ内部が疎水性であるような繊維は、例え
ば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン系繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリア
クリロニトリル系繊維等の疎水性合成繊維の表面の、界
面活性剤による処理、親水基をもつモノマーあるいは親
水基をもつポリマーなど親水基をもつ化学物質を化学結
合させる化学的表面改質、あるいは、プラズマ加工等に
よる物理的表面改質を施して、表面を親水性にして得る
ことができる。なお、化学的表面改質は、親水基をもつ
化学物質が繊維表面と結合していてもよいし、親水基を
もつ化学物質同志が結合して架橋し繊維表面を覆ってい
てもよい。より直接的には、スキン部は親水性繊維でコ
ア部は疎水性繊維であるようなスキン−コア型複合繊維
を使用してもよい。また、上述の疎水性合成繊維の表面
改質は、不織布形成前に繊維状態で実施してもよいし、
不織布形成工程中で実施してもよい。これらの表面親水
状態の中では、液の透過前は適度な親水性を設定でき液
透過後には液と共に脱落して疎水性表面が露出するか、
親水性が低下しその部分の吸収層からの液戻りの抑制効
果に優れる界面活性剤処理によるものが最も好ましい。
【0038】本発明の表面材を用いた吸収性物品は、吸
収層の下面及び側面を必要であれば防漏層で覆い、その
表面を上記の如き特定の条件を満たす不織布で覆うこと
により製造される。
【0039】ここで用いられる吸収層及び防漏層の材料
は特に限定されず、従来公知の吸収性物品に用いられて
いるものが使用できる。
【0040】
【実施例】本発明の表面材を用いた吸収性物品は生理用
ナプキン、産褥用ナプキン、紙おむつ、化粧綿等に使用
できるが、ここでは量及び粘度が他に比べはるかに大き
い***物を対象とする紙おむつを中心にして、以下、実
施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明する。
【0041】実施例1〜4及び比較例1〜6 表1に示す種々の繊維、組成、製造方法を用いて製造し
た不織布から下記方法により吸収性物品を作製し、その
性能を以下に示す方法により試験した。
【0042】結果を表2に示す。
【0043】<測定用サンプル> (1) 不織布の製造:実施例1〜4はサクションヒーボン
ド方式により不織布を製造すると同時に孔を形成した。
即ち、凹凸をもつ金属ネット上に繊維ウェブを載せ、上
から構成繊維の融点より低い温度の熱風を通過させ凸部
上のウェブを凹部に押し込み、凸部に対応する部分が
孔、凹部に対応する部分が非孔部分となるように繊維を
分布させ、次に構成繊維の融点よりも高い温度の熱風を
ウェブ中に通過させ繊維同志を熱融着させ不織布とし
た。
【0044】比較例1〜2はサクションヒーボンド方式
により不織布を製造した後、パンチングにより穴をあけ
た。比較例3〜4はサクションヒーボンド方式により不
織布を製造し、孔は形成しなかった。比較例5〜6はウ
ォーターニードリング法により不織布を製造した。
【0045】(2) 吸収性物品の製造:上記に試作した不
織布を用いて、市販の使い捨ておむつ(商品名メリー
ズ,花王(株)製)及び市販の生理用ナプキン(商品名
ロリエ,花王(株)製)の不織布を取り除き、代わりに
これらの不織布を載せた物をそれぞれ使い捨て紙おむつ
及び生理用ナプキンを想定した吸収性物品として用い
た。
【0046】<試験方法>(1) 厚み:50mm×50mmの加圧
プレートを不織布にのせ、2.5g/cm2圧下での不織布の厚
みをダイヤルゲージ式厚み計 (PEACOCK 製) で測定す
る。
【0047】(2) 不織布強力:繊維配向に垂直な方向に
幅50mmのサンプルを切り出す。引張試験機によりチャッ
ク間距離100mm で繊維配向に垂直な方向に引っ張った時
の破断強力を測定する。
【0048】(3) 軟便透過率: 図6に示すように、
2つのガラスシリンダー(内径34mm) 7, 7'の間にサン
プル8をはさみクリップで固定する。 上部のシリン
ダー7の内壁に沿って2 g/sec の速さで試験液9 10gを
注入する。 注入が終了してから5秒後にサンプル8
を通過して下部シリンダー7'に溜った液量を秤量する。
【0049】
【数4】
【0050】(4) 表面軟便流れ:紙おむつ想定:45度に
傾斜したサンプル表面上に、上方1cmより、試験液3g
を1g /秒で排出する。不織布表面を試験液が流れた長
さを測定する。試験液としては、小麦粉を水に分散させ
てつくった粘度250 c.p.の人工軟便を使用した。表面軟
便流れは、短い方が***液の流動を抑え、横漏れに対す
る防漏力の高いことを示す。
【0051】(5)風合い:不織布表面の柔らかさと肌触
りについて官能評価した。 3級…柔らかい、肌ざわりが良い。 2級…やや硬く、ざらつき感があるが、使用は可能。 1級…硬く、ざらざらして、肌ざわりが悪く使用できな
い。
【0052】(6) 繊維密度:画像解析装置を用いて計測
した。 機種名:Image Command 4198 メーカー:日本アビオニクス社 繊維密度の計測 繊維密度が既知(5〜100 g/m2)の非開孔不織布(鞘部
がポリエチレン、芯部がポリエステル、2デニール×51
mmカット長の複合繊維よりなる不織布)を画像解析装置
で反射光の強度を測定し、検量線を作成する。次に有孔
不織布の第1〜3領域に相当する部分の反射光の強度を
測定し、検量線より各領域の繊維密度を求める。
【0053】(7) 開孔率/孔径:画像解析装置を用いて
計測した。 機種名:Image Command 4198 メーカー:日本アビオニクス社 開孔率の計測:黒色台紙の濃淡領域を測定してお
く。黒色台紙上にサンプル不織布を置いた時、黒色台紙
の濃淡領域を示す画素部分が孔に対応する。孔の部分に
対応する濃淡領域の画素数Xと不織布サンプルの画像処
理部分全体の画素数Aとから、開孔率Pを次の式で計算
した。 P= 100×X/A(%) 孔径の計測:孔の部分に対応する濃淡領域とそれ以
外の濃淡領域とに濃淡度を2値化する画像処理を行う
と、孔が島状に分布する画像が見られる。島(孔)の数
Nを計測し、下記の計算により平均開孔面積aを導く。 a=c・X/N (cは既知の孔面積/既知の孔面積内の画素数)。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面材の一実施例を示す略示平面図で
ある。
【図2】本発明の表面材の別の実施例を示す略示平面図
である。
【図3】図1のA−A' 線断面図である。
【図4】本発明の表面材を***物が透過するメカニズム
を示す断面図であり、(a) は固体部分の透過前の状態、
(b) は固体部分の透過後の状態を示す。
【図5】本発明の表面材の製造に用いる孔空きプレート
の平面図である。
【図6】軟便透過率の測定装置の断面図である。
【符号の説明】
1:第1領域 2:第2領域 3:第3領域 4:開孔部分 5:液体部分 6:固体部分 7, 7':ガラスシリンダー 8:サンプル 9:試験液
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D04H 1/54 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 13/15 A61K 5/44

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不織布よりなる吸収性物品の表面材にお
    いて、開孔が繊維が分配されることにより形成され、非
    開孔領域は、孔と孔が最も近接している第1領域、第1
    領域以外の孔周囲領域である第2領域、および第1、第
    2領域以外の第3領域の三領域よりなる構造であって、
    各領域の繊維密度が第1領域>第2領域>第3領域の関
    係にあることを特徴とする吸収性物品の表面材。
  2. 【請求項2】 不織布断面において、前記第3領域が前
    記第1、第2領域よりも上方に位置することを特徴とす
    る請求項1記載の吸収性物品の表面材。
  3. 【請求項3】 前記吸収性物品の表面材が熱可塑性繊維
    で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載
    の吸収性物品の表面材。
  4. 【請求項4】 液透過性の非開孔不織布を前記表面材の
    裏面に積層して一体化したことを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか一項に記載の吸収性物品の表面材。
  5. 【請求項5】 前記非開孔不織布の繊維間距離が 100〜
    300μm の範囲にあることを特徴とする請求項4記載の
    吸収性物品の表面材。
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