JP3031409B2 - リボンカセット付きテープカセット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、リボンカセット付きテ
ープカセットに関し、特にインクリボンを収容したリボ
ンカセットを、テープカセットに設けたリボンカセット
収容部に着脱する時の操作性を改良するようにしたもの
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、本願出願人は、特開平２─１０６
５５５号公報に記載のように、印字媒体である印字テー
プとインクリボンとを収容したテープカセットを、複数
の色やテープ幅に応じて複数種類準備し、入力したテキ
ストのキャラクタやマークをサーマルヘッドによりイン
クリボンを介して印字テープに印字し、ファイルの背表
紙に貼付するのに適したラベルを作成するのに好適なテ
ープ状ラベル作成装置を提案し、実用化した。このラベ
ル作成装置においては、作成するラベルの大きさや印字
色を変えるときには、その都度、所望のテープ幅の印字
テープとリボン色のインクリボンとを有するテープカセ
ットに取り替え可能になっている。

【０００３】最近、実開平３─７４９５６号公報に記載
のように、入力したテキストをテキスト毎に印字色を変
えて印字したラベルを作成する場合に、インクリボンと
印字テープとを収容した大型のテープカセットを交換す
るのは、カセット交換作業が大掛かりになることから、
インクリボンをテープカセットから独立させてカセット
化して構成し、印字色を変更するときには、テープカセ
ットの貫通部に着脱自在に装着された小型のリボンカセ
ットだけを交換することで、色替えの為のカセット交換
作業を簡単化するようにしたテーププリンタが提案され
ている。

【０００４】即ち、テープカセットの略中央部には、リ
ボンカセットの外形と同様の形状の貫通部が形成され、
リボンカセットの上側ケースの上面には１つの取っ手が
設けられており、リボンカセットをテープカセットに装
着するときには、先ずリボンカセットをその取っ手を掴
んで持ち上げて、リボンカセットを貫通部に略対応する
ように回転且つ移動させて位置決めし、貫通部内に押し
込む一方、その取っ手を掴んで持ち上げることで、リボ
ンカセットをテープカセットから取り外せるようになっ
ている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】実開平３─７４９５６
号公報に記載のテーププリンタにおいては、リボンカセ
ットの外形はテープカセットの貫通部の大きさと略同様
なので、１つの取っ手を指で掴んだ状態で、リボンカセ
ットをその外周部全体に亙って貫通部の外周壁に沿わせ
ることで、この外周壁でガイドされながら貫通部に対し
て着脱するときには、リボンカセットと外周壁との接触
面積が大きいので、接触抵抗が大きくなる上、取っ手が
１つだけなので、リボンカセットが左右に傾いたり、或
いは前後に傾きながら装着することになり、リボンカセ
ットの貫通部への装着がスムーズでなく、リボンカセッ
トの着脱時の操作性に欠けるという問題がある。

【０００６】ところで、一般に、リボンカセットには、
印字ヘッドを収容するヘッド収容部が形成され、このヘ
ッド収容部に臨んでリボン露出部が形成され、このリボ
ン露出部よりもリボン送り方向上流側付近の部位には、
リボンを両側から挟んでインクリボンの繰出しをガイド
する１対のガイド壁からなるリボンガイド部が形成され
るとともに、テープカセットにも、ヘッド収容部に臨ま
せるテープ露出部が形成され、このテープ露出部よりも
テープ送り方向上流側付近の部位には、テープを両側か
ら挟んで印字テープの繰出しをガイドする１対のガイド
壁からなるテープガイド部が形成されている。

【０００７】即ち、印字テープとインクリボンとは、印
字ヘッドに対向して略平行且つ近接状に繰り出されるの
が望ましいので、これらリボンガイド部とテープガイド
部の１対のガイド壁を夫々薄くするとともに、幅広のイ
ンクリボンや印字テープを収容する場合、各ガイド壁を
より薄く且つより幅広く成形するときに、各ガイド壁が
変形したり倒れたりして、これらリボンカセットやテー
プカセットのカセットケースの成形が難しくなるという
問題がある。

【０００８】本発明の目的は、リボンカセットのテープ
カセットへの着脱時の操作性を高める得るとともに、テ
ープカセットやリボンカセットのカセットケースの成形
を容易にし得るリボンカセット付きテープカセットを提
供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１に係るリボンカ
セット付きテープカセットは、印字ヘッドを備えた印字
装置に着脱自在に装着され且つ印字媒体としてのテープ
を収容したテープカセットであって、そのリボンカセッ
ト収容部に、印字の為のリボンを収容したリボンカセッ
トを上方から着脱自在に収容したリボンカセット付きテ
ープカセットにおいて、テープカセットの外周部の相離
隔した複数個所に、リボンカセットを上下方向にガイド
するガイド部を設け、リボンカセットにテープカセット
の上面に重なる上壁部を設け、その上壁部に、複数のガ
イド部に上方から係合して上下方向にガイドされる被ガ
イド部を一体形成したものである。

【００１０】請求項２に係るリボンカセット付きテープ
カセットは、請求項１の発明において、前記リボンカセ
ットに、テープカセットの底壁を挿通して下方から挿入
される印字ヘッドを収容するヘッド収容部を設け、テー
プカセットに、そのテープをヘッド収容部に臨ませるテ
ープ露出部を設け、リボンカセットに、そのリボンをヘ
ッド収容部に臨むテープの内面に当接状に臨ませるリボ
ン露出部を設けたものである。

【００１１】請求項３に係るリボンカセット付きテープ
カセットは、請求項２の発明において、前記テープカセ
ットの外周壁部のうちのテープ露出部よりテープ送り方
向上流側付近の部位に、リボンカセット収容部側に開放
状のテープガイド部を設け、リボンカセットの外周壁部
のうちのリボン露出部よりリボン送り方向上流側付近の
部位に、テープガイド部側に開放状のリボンガイド部を
設け、テープガイド部の下流端に、テープとリボンとを
離隔させる離隔部材を設けたものである。

【００１２】請求項４に係るリボンカセット付きテープ
カセットは、請求項１〜請求項３の何れか１項の発明に
おいて、前記リボンカセットの上壁部に、リボンカセッ
トを掴む為の１対のつまみ片を一体形成したものであ
る。

【００１３】

【作用】請求項１に係るリボンカセット付きテープカセ
ットにおいては、テープカセットの外周部の相離隔した
複数個所に、リボンカセットを上下方向にガイドするガ
イド部が設けられ、リボンカセットには、テープカセッ
トの上面に重なる上壁部が設けられるとともに、その上
壁部に、複数のガイド部に上方から係合して上下方向に
ガイドされる被ガイド部が一体形成されているので、リ
ボンカセットをテープカセットに装着するときには、リ
ボンカセットを指で掴んで、各被ガイド部を対応するガ
イド部に上方から夫々係合させて押し下げることで、リ
ボンカセットをテープカセットに設けられたリボンカセ
ット収容部に装着できる。

【００１４】このとき、リボンカセットはリボンカセッ
ト収容部に接触することなく、各被ガイド部はガイド部
に上下方向に夫々ガイドされ、リボンカセットとテープ
カセットとの接触抵抗が小さくなり且つテープカセット
の外周部に設けられた複数のガイド部は相互に離隔して
いるので、リボンカセットをリボンカセット収容部にス
ムーズに且つ安定した姿勢で簡単に装着できる。そし
て、リボンカセットをテープカセットに装着したときに
は、リボンカセットの上壁部がテープカセットの上面に
重なることで、リボンカセットの上下位置が決定される
ので、リボンカセットをテープカセットに対して、所定
の装着位置に正確に位置決めできる。

【００１５】請求項２に係るリボンカセット付きテープ
カセットにおいては、請求項１と同様の作用を奏する
が、前記リボンカセットに、テープカセットの底壁を挿
通して下方から挿入される印字ヘッドを収容するヘッド
収容部を設け、テープカセットに、そのテープをヘッド
収容部に臨ませるテープ露出部を設け、リボンカセット
に、そのリボンをヘッド収容部に臨むテープの内面に当
接状に臨ませるリボン露出部を設けたので、ヘッド収容
部に位置する印字ヘッドには、リボン露出部で露出され
たリボンとテープ露出部で露出されたテープとが当接状
に対向するので、印字ヘッドによりリボンを介してテー
プに印字することができる。

【００１６】請求項３に係るリボンカセット付きテープ
カセットにおいては、請求項２と同様の作用を奏する
が、前記テープカセットの外周壁部のうちのテープ露出
部よりテープ送り方向上流側付近の部位に、リボンカセ
ット収容部側に開放状のテープガイド部を設け、リボン
カセットの外周壁部のうちのリボン露出部よりリボン送
り方向上流側付近の部位に、テープガイド部側に開放状
のリボンガイド部を設け、テープガイド部の下流端に、
テープとリボンとを離隔させる離隔部材を設けたので、
テープガイド部とリボンガイド部とにおいては、夫々対
向する側のガイド壁を開放することで省略でき、印字ヘ
ッドに対して繰り出す印字テープとインクリボンとを略
平行且つ近接状に繰り出すことができる上、離隔部材に
より、繰り出される印字テープとインクリボンとが印字
ヘッドに到達するまで相互に密着することなく、印字テ
ープの汚れを防止できる。

【００１７】ところで、リボンカセットに幅広のインク
リボンを収容し、またテープカセットに幅広の印字テー
プを収容する為に、これらリボンガイド部とテープガイ
ド部のガイド壁を夫々より薄く且つより幅広く成形する
場合でも、これらテープガイド部とリボンガイド部とに
おいては、夫々対向する側のガイド壁を開放することで
省略してあるので、これらリボンガイド部とテープガイ
ド部のガイド壁について、その成形型が簡単化すること
から、変形を防止して容易に成形することができる。

【００１８】請求項４に係るリボンカセット付きテープ
カセットにおいては、請求項１〜請求項３の何れか１項
と同様の作用を奏するが、前記リボンカセットの上壁部
に、リボンカセットを掴む為の１対のつまみ片を一体形
成したので、指でこれら１対のつまみ片を掴んでリボン
カセットをテープカセットに対して着脱するので、リボ
ンカセットの着脱操作の安定性を高めることができる。

【００１９】

【実施例】以下、本発明の実施例について、図面に基づ
いて説明する。本実施例は、サーマルヘッドを備えたテ
ープ状ラベル作成装置に着脱自在に装着され且つ印字媒
体としての印字テープを収容したテープカセットであっ
て、そのリボンカセット収容部に、インクリボンを収容
したリボンカセットを着脱自在に収容したリボンカセッ
ト付きテープカセットに本発明を適用した場合のもので
ある。

【００２０】図１に示すように、テープ状ラベル作成装
置１の本体カバー２の前部には、文字や記号や数字など
の文字キーに加えて、種々の機能キーなどが設けられた
キーボード４が配設され、そのキーボード４の直ぐ後側
には、入力した文字や記号を表示可能な液晶ディスプレ
イ５が設けられるとともに、リボンカセット３０の交換
時に開閉されるカセットカバー３に対応する本体カバー
２の内部には、サーマルヘッド１２や、印字テープ２２
とインクリボン３２とを移送可能なテープ・リボン移送
機構などを備えたサーマル印字機構１０が配設されてい
る。ここで、スライドツマミ６をスライドさせてカセッ
トカバー３を開放して、リボンカセット３０を交換で
き、また切断用ノブ４６を下方に押圧操作することで、
テープ切断機構により印字した印字テープ２２を手動で
切断できる。

【００２１】先ず、テープカセット２０にリボンカセッ
ト３０を着脱自在に収容したリボンカセット付きテープ
カセット１８について、図２〜図８に基づいて説明す
る。先ず、テープカセット２０について説明すると、こ
のテープカセット２０のテープケース２１内部には、薄
膜状のフィルムからなる印字テープ２２が巻装されたテ
ープスプール２３が回転自在に設けられ、このテープス
プール２３から繰出された印字テープ２２は、複数のガ
イド部で湾曲状にガイドされて、サーマルヘッド１２の
直前を通過して、テープカセット２０に枢着されたテー
プ送りローラ２４によりテープ送り方向に移送されてテ
ープカセット２０の外部に排出されるように構成されて
いる。

【００２２】また、図７に示すように、テープケース２
１の外周壁の相離隔した２箇所には、次に説明するリボ
ンカセット３０の着脱時に、リボンカセット３０を上下
方向にガイドし且つ支持する為の１対のガイド軸（ガイ
ド部に相当する）２１ａ・２１ｂの下端部が夫々一体形
成されている。更に、テープケース２１には、リボンカ
セット３０の下側に当接して支持する１対の下端壁部２
１ｃ・２１ｄが夫々形成されている。

【００２３】次に、テープカセット２０のリボンカセッ
ト収容部２１ｆに着脱可能に装着されるリボンカセット
３０について、説明する。リボンカセット３０のリボン
ケース３１には、テープケース２１の上面の一部分に上
側から当接して重なる上壁部３１ａが水平に延びて一体
形成され、その上壁部３１ａの端部には、テープケース
２１の１対のガイド軸２１ａ・２１ｂに係合される、貫
通穴を有する１対の係合脚部（被ガイド部に相当する）
３１ｂ・３１ｃが、テープカセット２０の外周部に位置
するように形成されるとともに、テープケース２１の切
欠き部２１ｅに当接する垂直壁部３１ｄが、同様にテー
プカセット２０の外周部に位置するように垂設され、蓋
部材３１ｅが取付けられている。また、リボンカセット
３０には、テープカセット２０を挿通して下方から挿入
されるサーマルヘッド２を収容するヘッド収容部３７が
形成されている。

【００２４】更に、リボンケース３１内部には、インク
リボン３２が巻装されたリボンスプール３３と、このイ
ンクリボン３２を巻取るリボン巻取りスプール３４とが
回転可能に設けられ、リボンスプール３３に巻装された
インクリボン３２は、サーマルヘッド１２に対向すると
きに印字テープ２２と一時的に接近し、リボンケース３
１に一体形成された分離部材３５の分離部３５ａで略鋭
角的に折曲されて、印字テープ２２から離間し、リボン
巻取りスプール３４で巻き取られるように構成されてい
る。

【００２５】一方、テープケース２１には、リボンカセ
ット３０を収容する為のリボンカセット収容部２１ｆ
（図７参照）が形成され、リボンカセット３０の蓋部材
３１ｅと上壁部３１ａとの上面には、１対のつまみ片３
１ｆ，３１ｇが夫々形成されている。即ち、印字に際し
て、先ずテープケース２１を本体カバー２に設けられた
装着用凹部（図示略）に装着した後、所望の印字色のイ
ンクリボン３２を有するリボンカセット３０をテープケ
ース２１のリボンカセット収容部２１ｆに上方から装着
する為には、先ず２本の指で１対のつまみ片３１ｆ，３
１ｇを夫々掴んだ状態で、１対の係合脚部３１ｂ・３１
ｃを対応するガイド軸２１ａ，２１ｂに貫通穴を介して
夫々外嵌させて係合させながら、リボンカセット３０を
下方に移動させてリボンカセット収容部２１ｆに収納す
る。

【００２６】このとき、リボンカセット３０はリボンカ
セット収容部２１ｆに接触することなく、各係合脚部３
１ｂ・３１ｃはガイド軸２１ａ，２１ｂに上下方向に夫
々ガイドされ、リボンカセット３０とテープカセット２
０との接触抵抗が小さくなり且つテープカセット２０の
外周部に設けられた１対のガイド軸２１ａ，２１ｂは相
互に離隔しているので、リボンカセット３０をリボンカ
セット収容部２１ｆにスムーズに且つ安定した姿勢で簡
単に装着できる。そして、リボンカセット３０をテープ
カセット２０に装着したときには、リボンカセット３０
の上壁部３１ａがテープカセットの上面に重なるととも
に、リボンカセット３０の下端部は、テープケース２１
の１対の下端壁部２１ｃ・２１ｄに上側から当接するこ
とで、リボンカセット３０の上下位置が決定されるの
で、リボンカセット３０をテープカセット２０に対し
て、所定の装着位置に正確に位置決めされて保持され
る。

【００２７】ところで、テープカセット２０には、収容
された印字テープ２２をヘッド収容部３７に臨ませるテ
ープ露出部２５が設けられ、更にこのテープ露出部２５
よりもテープ送り方向上流側付近の部位には、リボンカ
セット収容部２１ｆ側に開放状で且つ印字テープ２２の
繰出しをガイドするテープガイド部２６が形成され、そ
のテープガイド部２６の先端部には、印字テープ２２と
インクリボン３２とを離隔させる離隔部材２７が取付け
られている。また、リボンカセット３０には、そのイン
クリボン３２をヘッド収容部３７に臨む印字テープ２２
の内面に当接状に臨ませるリボン露出部３８が形成さ
れ、このリボン露出部３８よりもリボン送り方向上流側
付近の部位には、テープガイド部２６側に開放状で且つ
インクリボン３２の繰出しをガイドするリボンガイド部
３９が形成されている。

【００２８】即ち、これらテープガイド部２６とリボン
ガイド部３９とにおいては、夫々対向する側のガイド壁
を切欠いて開放することで省略でき、サーマルヘッド１
２に対して繰り出す印字テープ２２とインクリボン３２
とを略平行且つ近接状に繰り出すことができる上、離隔
部材２７により、繰り出された印字テープ２２とインク
リボン３２とがサーマルヘッド１２に到達するまで相互
に密着することなく、印字テープ２２の汚れを防止でき
る。

【００２９】ここで、リボンカセット３０に、24mmや32
mmの幅広のインクリボン３２を収容し、またテープカセ
ット２０に、24mmや32mmの幅広の印字テープ２２を収容
する為に、これらリボンガイド部３９とテープガイド部
２６のガイド壁を夫々より薄く且つより幅広く成形する
場合でも、これらテープガイド部２６とリボンガイド部
３９とにおいては、夫々対向する側のガイド壁を切欠い
て開放することで省略してあるので、これらリボンガイ
ド部３９とテープガイド部２６の成形型が簡単化するこ
とから、変形を防止して容易に成形することができる。

【００３０】ところで、リボンカセット３０には、イン
クリボン３２のリボン色（赤、緑、黄、黒、・・・）や
リボン幅（12、18、24、32mm) により、複数種類が準備
されており、リボンケース３１の垂直壁部３１ｄの下端
部には、これら複数種類のリボンカセット３０の何れか
を検出させる為に、最大で６つの検出穴３６ａを組合せ
た検出用穴群３６が形成されている。但し、図６におい
ては、１つの検出穴３６ａが形成されている。

【００３１】そして、印字テープ２２とインクリボン３
２とを介してサーマルヘッド１２を押圧するゴム製のプ
ラテンローラ４０と、印字テープ２２を介してテープ送
りローラ２４を押圧するゴム製のテープ送りサブローラ
４１とは、ローラホルダ４２に回転可能に枢支されてい
る。そして、このローラホルダ４２が、図示外のヘッド
リリース機構により、図３に示すリリース位置から図２
に示す印字位置に切換えられ、本体フレーム１１に設け
られたテープ駆動モータ４４が所定の回転方向に駆動さ
れたときには、これらプラテンローラ４０とテープ送り
サブローラ４１とにより、印字テープ２２とインクリボ
ン３２とが送り方向に夫々移送され、サーマルヘッド１
２により印字テープ２２に印字される。

【００３２】ここで、テープ移送経路の終端付近の本体
フレーム１１には、可動刃と固定刃とを備えて印字され
た印字テープ２２を切断するテープ切断機構４５が設け
られるとともに、そのテープ切断機構４５のテープ送り
方向下流側には、発光素子５１と受光素子５２とを有
し、印字テープ２２の有無を検出するテープ検出機構５
０が設けられている。

【００３３】このように、テープカセット２０の外周部
に１対のガイド軸２１ａ，２１ｂを設け、リボンカセッ
ト３０に上壁部３１ａを設け、その上壁部３１ａの端部
に、これらガイド軸２１ａ，２１ｂに上方から係合して
上下方向にガイドされる１対の係合脚部３１ｂ・３１ｃ
を一体形成し、更に蓋部材３１ｅと上壁部３１ａとの上
面には、１対のつまみ片３１ｆ，３１ｇが夫々形成さ
れ、リボンカセット３０をテープカセット２０に設けら
れたリボンカセット収容部２１ｆに装着するときには、
先ず２本の指で１対のつまみ片３１ｆ，３１ｇを夫々掴
んだ状態で、１対の係合脚部３１ｂ・３１ｃを対応する
ガイド軸２１ａ，２１ｂに貫通穴を介して夫々外嵌させ
て係合させながら、リボンカセット３０を下方に移動さ
せてリボンカセット収容部２１ｆに収納する。

【００３４】このとき、リボンカセット３０はリボンカ
セット収容部２１ｆに接触することなく、各係合脚部３
１ｂ・３１ｃはガイド軸２１ａ，２１ｂに上下方向に夫
々ガイドされ、リボンカセット３０とテープカセット２
０との接触抵抗が小さくなり且つテープカセット２０の
外周部に設けられた１対のガイド軸２１ａ，２１ｂは相
互に離隔しているので、リボンカセット３０をリボンカ
セット収容部２１ｆにスムーズに且つ安定した姿勢で簡
単に装着できる。そして、リボンカセット３０をテープ
カセット２０に装着したときには、リボンカセット３０
の上壁部３１ａがテープカセット２０の上面に重なるこ
とで、リボンカセット３０の上下位置が決定されるの
で、リボンカセット３０をテープカセット２０に対し
て、所定の装着位置に正確に位置決めできる。

【００３５】更に、テープカセット２０のテープ露出部
２５よりテープ送り方向上流側付近の部位に、リボンカ
セット収容部２１ｆ側に開放状のテープガイド部２６を
設け、リボンカセット３０のリボン露出部３８よりリボ
ン送り方向上流側付近の部位に、テープガイド部２６側
に開放状のリボンガイド部３９を設け、テープガイド部
２６の下流端に、印字テープ２２とインクリボン３２と
を離隔させる離隔部材２７を設けたので、テープガイド
部２６とリボンガイド部３９とにおいては、夫々対向す
る側のガイド壁を開放することで省略でき、サーマルヘ
ッド１２に対して繰り出す印字テープ２２とインクリボ
ン３２とを略平行且つ近接状に繰り出すことができる。

【００３６】また、離隔部材２７により、繰り出される
印字テープ２２とインクリボン３２とがサーマルヘッド
１２に到達するまで相互に密着することなく、印字テー
プ２２の汚れを防止できる。更に、これらリボンガイド
部３９とテープガイド部２６のガイド壁を夫々より薄く
且つより幅広く成形する場合でも、これらリボンガイド
部３９とテープガイド部２６とにおいては、夫々対向す
る側のガイド壁を開放することで省略してあるので、こ
れらリボンガイド部３９とテープガイド部２６のガイド
壁について、その成形型が簡単化することから、変形を
防止して容易に成形することができる。

【００３７】尚、テープカセット２０の外周部に複数の
ガイド軸を設けるとともに、これら複数のガイド軸に上
方から係合して上下方向にガイドされる１対の係合脚部
をリボンカセット３０の上壁部３１ａに複数設けたり、
１対のつまみ片をその上壁部３１ａに設けたり、上壁部
３１ａと蓋部材３１ｅとを一体的に構成する等、本発明
の技術的思想の範囲内において、前記実施例に関し、既
存の技術や当業者に自明の技術に基いて種々の変更を加
えることもあり得る。尚、リボン色の異なる複数のリボ
ンカセット３０を順次取り替えて着脱自在の種々のリボ
ンカセット付きテープカセットに本発明を適用し得るこ
とは勿論である。

【００３８】

【発明の効果】請求項１に係るリボンカセット付きテー
プカセットによれば、テープカセットの外周部にガイド
部を設け、リボンカセットに上壁部を設け、その上壁部
に被ガイド部を一体形成したので、リボンカセットをテ
ープカセットに設けられたリボンカセット収容部に装着
するときには、リボンカセットはリボンカセット収容部
に接触することなく、各被ガイド部はガイド部に上下方
向に夫々ガイドされ、リボンカセットとテープカセット
との接触抵抗が小さくなり且つテープカセットの外周部
に設けられた複数のガイド部は相互に離隔しているの
で、リボンカセットをリボンカセット収容部にスムーズ
に且つ安定した姿勢で簡単に装着できる。そして、リボ
ンカセットをテープカセットに装着したときには、リボ
ンカセットの上壁部がテープカセットの上面に重なるこ
とで、リボンカセットの上下位置が決定されるので、リ
ボンカセットをテープカセットに対して、所定の装着位
置に正確に位置決めできる。

【００３９】請求項２に係るリボンカセット付きテープ
カセットによれば、請求項１と同様の効果を奏するが、
前記リボンカセットに、テープカセットの底壁を挿通し
て下方から挿入される印字ヘッドを収容するヘッド収容
部を設け、テープカセットに、そのテープをヘッド収容
部に臨ませるテープ露出部を設け、リボンカセットに、
そのリボンをヘッド収容部に臨むテープの内面に当接状
に臨ませるリボン露出部を設けたので、ヘッド収容部に
位置する印字ヘッドには、リボン露出部で露出されたリ
ボンとテープ露出部で露出されたテープとが当接状に対
向するので、印字ヘッドによりリボンを介してテープに
印字することができる。

【００４０】請求項３に係るリボンカセット付きテープ
カセットによれば、請求項２と同様の効果を奏するが、
前記テープカセットのテープ露出部よりテープ送り方向
上流側付近の部位に、リボンカセット収容部側に開放状
のテープガイド部を設け、リボンカセットのリボン露出
部よりリボン送り方向上流側付近の部位に、テープガイ
ド部側に開放状のリボンガイド部を設け、テープガイド
部の下流端に、テープとリボンとを離隔させる離隔部材
を設けたので、テープガイド部とリボンガイド部とにお
いては、夫々対向する側のガイド壁を開放することで省
略でき、印字ヘッドに対して繰り出す印字テープとイン
クリボンとを略平行且つ近接状に繰り出すことができ
る。

【００４１】また、離隔部材により、繰り出される印字
テープとインクリボンとが印字ヘッドに到達するまで相
互に密着することなく、印字テープの汚れを防止でき
る。更に、これらリボンガイド部とテープガイド部のガ
イド壁を夫々より薄く且つより幅広く成形する場合で
も、これらテープガイド部とリボンガイド部とにおいて
は、夫々対向する側のガイド壁を開放することで省略し
てあるので、これらリボンガイド部とテープガイド部の
ガイド壁について、その成形型が簡単化することから、
変形を防止して容易に成形することができる。

【００４２】請求項４に係るリボンカセット付きテープ
カセットによれば、請求項１〜請求項３の何れか１項と
同様の効果を奏するが、前記リボンカセットの上壁部
に、リボンカセットを掴む為の１対のつまみ片を一体形
成したので、指でこれら１対のつまみ片を掴んでリボン
カセットをテープカセットに対して着脱するので、リボ
ンカセットの着脱操作の安定性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】テープ状ラベル作成装置の平面図である。

【図２】リボンカセット付きテープカセットを装着した
サーマル印字機構の平面図である。

【図３】リボンカセットだけを取り外すした図２相当図
である。

【図４】リボンカセット付きテープカセットの平面図で
ある。

【図５】リボンカセットを取り外したテープカセットの
平面図である。

【図６】リボンカセット内部の平面図である。

【図７】リボンカセットとテープカセットの背面斜視図
である。

【図８】リボンカセットの斜視図である。

【符号の説明】

１ テープ状ラベル作成装置 １０ サーマル印字機構 １２ サーマルヘッド １８ リボンカセット付きテープカセット ２０ テープカセット ２１ａ ガイド軸 ２１ｂ ガイド軸 ２１ｆ リボンカセット収容部 ２２ 印字テープ ２５ テープ露出部 ２６ テープガイド部 ２７ 離隔部材 ３０ リボンカセット ３１ａ 上壁部 ３１ｂ 係合脚部 ３１ｃ 係合脚部 ３１ｆ つまみ片 ３１ｇ つまみ片 ３２ インクリボン ３７ ヘッド収容部 ３８ リボン露出部 ３９ リボンガイド部 ４４ テープ駆動モータ

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印字ヘッドを備えた印字装置に着脱自在
   に装着され且つ印字媒体としてのテープを収容したテー
   プカセットであって、そのリボンカセット収容部に、印
   字の為のリボンを収容したリボンカセットを上方から着
   脱自在に収容したリボンカセット付きテープカセットに
   おいて、 前記テープカセットの外周部の相離隔した複数個所に、
   リボンカセットを上下方向にガイドするガイド部を設
   け、 前記リボンカセットにテープカセットの上面に重なる上
   壁部を設け、その上壁部に、前記複数のガイド部に上方
   から係合して上下方向にガイドされる被ガイド部を一体
   形成したことを特徴とするリボンカセット付きテープカ
   セット。
2. 【請求項２】 前記リボンカセットに、テープカセット
   の底壁を挿通して下方から挿入される印字ヘッドを収容
   するヘッド収容部を設け、 前記テープカセットに、そのテープをヘッド収容部に臨
   ませるテープ露出部を設け、前記リボンカセットに、そ
   のリボンをヘッド収容部に臨むテープの内面に当接状に
   臨ませるリボン露出部を設けたことを特徴とする請求項
   １に記載のリボンカセット付きテープカセット。
3. 【請求項３】 前記テープカセットの外周壁部のうちの
   テープ露出部よりテープ送り方向上流側付近の部位に、
   リボンカセット収容部側に開放状のテープガイド部を設
   け、リボンカセットの外周壁部のうちのリボン露出部よ
   りリボン送り方向上流側付近の部位に、テープガイド部
   側に開放状のリボンガイド部を設け、 前記テープガイド部の下流端に、テープとリボンとを離
   隔させる離隔部材を設けたことを特徴とする請求項２に
   記載のリボンカセット付きテープカセット。
4. 【請求項４】 前記リボンカセットの上壁部に、リボン
   カセットを掴む為の１対のつまみ片を一体形成したこと
   を特徴とする請求項１〜請求項３の何れか１項に記載の
   リボンカセット付きテープカセット。