JP3030847U - 可変速給水加圧装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震などの外的要因で吐出側の給水管が破損
した場合、自動的にポンプの運転を停止させることを可
能とする可変速給水加圧装置である。 【解決手段】 ポンプと、その吐出側に連結した給水管
と、該給水管に連結した圧力検出手段と、同じく給水管
に連結した少量検出手段と、ポンプを駆動するモータ
と、ポンプ回転速度を変える手段と、ポンプ回転速度と
モータ電流を検出する手段と、振動を検出する手段とを
備えしめ、これらの制御手段に回転速度とモータ電流
と、吐出圧力と振動の状態を判断してポンプ運転の可否
を判定する回路を設けたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はビルや集合住宅などに於いて水を供給する可変速給水加圧装置に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

ビルディングや集合住宅等に使用される給水加圧装置は、水の使用によりポン プの吐出側圧力が低下すると、ポンプが起動されるのであり、しかして水の使用 が終了したことを少流量検出手段が検知すると、ポンプが停止する方法が一般的 に採用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記の従来装置で地震など何等かの外的要因により吐出側の給水管 が破損したりすると、ポンプは運転し続けることになり水道水の無駄な消費とな るばかりか、ひいては給水加圧装置そのものの寿命低下にもつながる問題となる 。 本考案は上記問題に鑑みなされたもので、給水加圧装置の吐出側吸水管が破損 したことを検知し、自動的にポンプの運転が停止されるものとなる可変速給水加 圧装置を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案はポンプと、その吐出側に連結した給水管と、該給水管に連結した圧力検 出手段と、同じく給水管に連結した少量検出手段と、ポンプを駆動するモータと 、ポンプ回転速度を変える手段と、ポンプ回転速度とモータ電流を検出する手段 と、外的振動を検出する手段とを備えしめ、これらの制御手段にモータ回転速度 とモータ電流値の最大連続運転状態を判断してポンプ運転の停止可否を判定する 回路を設けたことを特徴とする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図１は本考案装置に於いてポンプ２台を使用した例のフロシート線図であって 、１，１’はポンプ、２，２’は管路、３，３’は少量検出手段、４はその出口 側に連結した吐出管である。 ５は圧力検出手段、６は振動検出手段、７は制御装置、８及び８’は可変速手 段で制御装置７からの信号を受けて各ポンプ１，１’の運転駆動制御が行われる よになしてある。なお、９，１０，１１，１１’は回路線である。

【０００６】 図２は吐出圧力Ｈと流量Ｑとの関係を示すグラフ線図であって、実線ｍは建物 高さに給水栓末端高さを合わせて算出される吐出圧力Ｈ₁に対する配管抵抗曲線 であって、全ゆる水使用条件は該位置より上方で行われるものとなる。 なお、点線はポンプの特性にもとづく流量曲線であって、図面中交叉点ｐはポ ンプの運転ポイント（Ｑ_max 瞬時最大給水量）である。

【０００７】 図３は上記に於ける電流値Ａと流量Ｑとの関係を示すグラフ線図であって、実 線（β_HZ）は吐出圧力Ｈ₁に於けるもの、一点鎖線（β_HZ）は同運転時の電流特 性線図、二点鎖線（α_HZ）はポンプ性能曲線に対する電流特性線図、点線（α_HZ ）はポンプ性能曲線に対する電流値Ａと流量Ｑとの関係を示すグラフ線図であ る。

【０００８】 上記図２、図３に於いて見られる通り、通常の運転時では使用水量が０〜Ｑ_{ma x} の範囲で推移するのであり、このときの吐出圧力Ｈ₁〜Ｈ₂の間で運転電流はＩ₁ 〜Ｉ₂に変化し、またポンプモータの回転速度はβ_HZ〜α_HZの間で推移するもの となる。

【０００９】 ところで、地震等が発生し給水加圧装置の吐出側の給水管が破損した場合は、 振動検出手段７がこれを検知すると共に上記に於ける配管抵抗曲線ｍは図４に示 す如くｍ’となって吐出圧力Ｈ₁はＨ'₁に降下する。

【００１０】 即ち、吐出側の給水管４が途中で破損しているため、抵抗曲線そのものが変化 する事により、運転ポイントはｐからｐ’に、そして流量はＱ_max〜Ｑ'_maxに移 行し、且つポンプ回転速度はα_HZ線上に固定されると共に、運転電流はＩ'₂に、 また吐出圧力はＨ'₂に移行する。（但し、Ｉ'₂＞Ｉ₂，Ｈ'₂＜Ｈ₂の関係）

【００１１】 以上のことから、常時ポンプの吐出圧力と、ポンプ回転速度及び運転電流を常 時監視し、これらのパラメータ全てが通常値を逸脱したこと、及び振動検知手段 ６が外的な異常振動を検知していることと相俟って制御装置７が作動し、可変速 手段８，８を介しポンプ１，１’の運転が停止されるものとなるのである。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成するものであって、地震や何らかの外的要因により吐 出側の給水管が破損したりすることがあると、自動的にポンプの運転が停止され るものとなって水道水や電力などの無駄な消費防止及び機器保全上に極めて優れ た作用効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置のフローシート線図である。

【図２】吐出圧力Ｈと流量Ｑとの関係を示すグラフで線
図である。

【図３】上記に於ける電流値Ａと流量Ｑとの関係を示す
グラフ線図である。

【図４】異常状態下の上記グラフ線図の変化を示す説明
図である。

【符号の説明】

１，１’ ポンプ ２，２’ 管路 ３，３’ 少量検出手段 ４ 吐出管 ５ 圧力検出手段 ６ 振動検出手段 ７ 制御装置 ８，８’ 下変速手段

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ポンプと、その吐出側に連結した給水管
   と、該給水管に連結した圧力検出手段と、同じく給水管
   に連結した少量検出手段と、ポンプを駆動するモータ
   と、ポンプ回転速度を変える手段と、ポンプ回転速度と
   モータ電流を検出する手段と、外的振動を検出する手段
   とを備えしめ、これらの制御手段にモータ回転速度とモ
   ータ電流値の最大連続運転状態を判断してポンプ運転の
   停止可否を判定する回路を設けたことを特徴とした可変
   速給水加圧装置。