JP3030597B2 - 溶接管製造方法 - Google Patents

溶接管製造方法

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JP3030597B2
JP3030597B2 JP6101531A JP10153194A JP3030597B2 JP 3030597 B2 JP3030597 B2 JP 3030597B2 JP 6101531 A JP6101531 A JP 6101531A JP 10153194 A JP10153194 A JP 10153194A JP 3030597 B2 JP3030597 B2 JP 3030597B2
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真樹 井田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、溶接管の冷間絞り圧
延により発生するビード部と他部位との肉厚偏差を軽減
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、継ぎ目無し円管で管外径が3〜4
吋未満の製品となるべきものは、中実ビレットを用い
て、たとえばマンネスマンピアサ法等によって中空素管
を作り、それをプラグミル、マンドレルミル、またはセ
ミフローティングマンドレルミル等によって圧延した
後、再加熱して絞り圧延機(ストレッチレヂューサ)に
よって縮管圧延し、種々の外径、肉厚の円管製品を得て
いた。
【0003】この絞り圧延設備としては、2〜4個の圧
延ロールを有する圧延機が数台ないし20数台直列に連
続的に配設され、各圧延機における各ロールのなす角度
は、ロールが2個である場合は180°、3個である場
合は120°、4個である場合は90°となるように管
軸の周りに均等に配設され、各圧延機のロールにより形
成される孔型が同軸上のパスを形成するように構成され
ていた。圧延機列を構成する圧延機におけるロールは、
相隣る圧延機に対して、2個ロール圧延機の場合90
°、3個ロール圧延機の場合60°、4個ロール圧延機
の場合45°、つまりロールのなす角度の半分だけ圧延
方向に垂直な面内で角度をずらせてある。また、初段圧
延機から最終圧延機までの各圧延機における複数のロー
ルの各々の孔型で形成される円形パスの径は、段数が進
むに従って順次小さくし、所定の管径の円管へ絞り圧延
するわけであるが、このとき、所定の肉厚の製品を得る
ために、各圧延機間で管に張力を作用させるようにロー
ル回転数を設定し、張力圧延によって管の肉厚を制御し
ている。
【0004】ここに述べた絞り圧延設備は、従来一般に
継ぎ目無し鋼管製造工程の一部として再加熱された管に
対して使用されていたが、同じ絞り圧延設備を冷間での
絞り圧延に使用すれば、表面が滑らかで加工精度の高い
円管が得られる。たとえば、従来、電縫管は、スリット
状に切断された金属板を、たとえばブレークダウンミ
ル、フィンパスミルにより冷間で円筒状に成形し、合わ
せ目を溶接後、2ロールサイザーにより真円形状に定型
することで製造されていたが、溶接後の管に対して、2
ロールサイザーの代わりに前述の絞り圧延設備を使用す
ることで、冷間での絞り圧延により種々の外径、肉厚を
有する円管を製造することが可能であり、なおかつ表面
が滑らかで加工精度の高い円管が得られる。
【0005】このような冷間での絞り圧延においては、
熱間での絞り圧延と比較して圧延反力が大きくなるた
め、特開平3−294008号公報には、高剛性の冷間
絞り機の構造が開示されている。また、冷間では圧延機
に配置されたロール表面と圧延される管表面との間に働
く摩擦力が熱間での絞り圧延と比較して小さくなるた
め、すべりの無い安定した絞り圧延を行うための圧下設
定が特開平4−4905号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】冷間での絞り圧延にお
いては、管表面の摩擦係数が低いことから、圧延に際し
て大きな張力を付加することができないため、絞り圧延
後に管平均肉厚は圧延前に比較して一般に増加する。溶
接管においては、溶接による熱影響のためビード部と他
部位で金属組織に差があり、このため、溶接管の冷間絞
り圧延を行う場合には、圧延による増肉量に両者で差が
生じるという問題がある。図7には、実際に溶接管に対
して10%の絞り圧延を行った場合のビード部近傍肉厚
分布を示す。ビード部での増肉が他部位と比較して極端
に少ないため、圧延後に大きな肉厚偏差が生じているこ
とが判る。つまり、ビード部と他部位での増肉量の差が
そのまま製品の肉厚偏差として残ることとなり、高精度
な造管を目指す場合の問題となる。そこで本発明の目的
は、溶接管を冷間絞り圧延で製造する際、管の肉厚偏差
を解消する手段を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、スリット状の
金属板を円筒状に成形し、成形された金属板の突き合わ
せ部を溶接した後、生成された過剰ビードを切削し、さ
らに絞り圧延を行う溶接管製造方法において、前記ビー
ドを、ビード部平均肉厚のビード部以外の部位の平均肉
厚に対する比が1.0〜1.1の範囲内になるように切
削することを特徴とする溶接管製造方法である。
【0008】
【作用】本発明は前記課題を解決するため、図1に示す
様に、溶接後に管内面のビード部2を切削する際、ビー
ド部の平均肉厚とビード部以外の部位の平均肉厚との差
が、絞り圧延によって生じるビード部と他部位との増肉
量の差を補うように切削量を制御する。
【0009】溶接管に対する冷間での絞り圧延によるビ
ード部以外の部位での平均増肉は、たとえば図6に示す
様に、圧延前肉厚、張力の影響を受け、絞り圧延時の張
力が小さい程増肉は大きく、また絞り圧延前の肉厚が大
きいほど張力の影響を受けやすい。また、ビード部と他
部位との増肉量の比は材質により異なり、たとえば図5
に示すように、0近傍から1近傍までの範囲で種々の値
をとる。ビード部以外の部位での平均増肉量をA、ビー
ド部と他部位との増肉量の比をBとすると、絞り圧延に
よる増肉量は、ビード部でA×B、ビード部以外の部位
でAとなり,ビード部とビード部以外の部位との間に
は、A−A×Bの肉厚偏差が生じる。そこで、本発明で
は、絞り圧延前ビード部肉厚が他の部位と比較してA−
A×Bだけ厚くなるようにビード部内面切削量を制御
し、絞り圧延後にビード部とその他の部位との間の肉厚
偏差を0に近づけることにした。
【0010】A、Bの値は、種々の絞り圧延条件、材質
に応じて実験的に求めることができる。ただし、ビード
部とその他の部位との肉厚偏差が極端に大きくなるよう
な材質、圧延条件の場合に本発明を実施すると、図2に
示すように、ビード部2と他部位との境界部に折れ込み
状の疵4が発生する。図3に種々の条件について本発明
を実施した例をまとめて示す。絞り圧延前のビード部肉
厚を他部位と比較して厚くすることで、絞り圧延後の肉
厚偏差すなわちビード部肉厚とビード部以外の部位の肉
厚との差が抑制されるが、肉厚偏差が初期肉厚の10%
以上生ずる場合には折れ込み状の疵が発生している。従
って、肉厚偏差が10%以上ある場合についても、ビー
ド切削量制御によるビード部と他部位との平均肉厚の差
が最大1.1、すなわちビード部平均肉厚が10%厚い
状態までとすることが必要であり、肉厚偏差減少量は、
最大で初期肉厚の10%までとなる。つまり、前述のA
−A×Bが初期肉厚の10%以内の場合には、他の部位
と比較してビード部平均肉厚がA−A×Bだけ厚くなる
ようにビード部内面切削量を制御し、またA−A×Bが
初期肉厚の10%以上の場合には、他の部位と比較して
ビード部平均肉厚が10%だけ厚くなるようにビード部
内面切削量を制御することにより、折れ込み状の疵が発
生することなく、肉厚偏差を効果的に減少させることが
できる。
【0011】
【実施例】直径34mm、肉厚3.5mmの管で、ビー
ド部の肉厚を他部位に対して1.028倍となるよう
0.1mm厚く切削の制御をおこなった溶接管に対し
て、張力140kg、圧下量10%で絞り圧延をおこな
った。図4に絞り圧延前後の周方向の肉厚測定結果を示
す。ビード部と他部位との増肉差は約0.1mmであ
り、絞り圧延後肉厚偏差の小さな管が得られた。
【0012】
【発明の効果】本発明により、溶接管の冷間絞り圧延に
より発生する肉厚偏差の減少が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビード部切削量の制御により絞り圧延
後の肉厚偏差が減少することを説明する概念図である。
【図2】折れ込み疵発生状況を示す図である。
【図3】折れ込み疵が発生するビード部と他部位との肉
厚差の範囲を示す図である。
【図4】実施例における肉厚を示す図である。
【図5】絞り圧延によるビード部の増肉が材質により影
響されることを示す図である。
【図6】絞り圧延前の肉厚、張力、材質と絞り圧延によ
り発生する増肉との関係を示す図である。
【図7】溶接管に対して絞り圧延を行った場合に、ビー
ド部に生じる肉厚差の発生状況の例を示す図である。
【符号の説明】
1 金属板 2 ビード部 3 増肉 4 疵
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−304647(JP,A) 特開 平5−277769(JP,A) 特開 平3−254316(JP,A) 特開 昭59−101224(JP,A) 特公 昭60−7585(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21C 37/08 B23K 37/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリット状の金属板を円筒状に成形し、
    成形された金属板の突き合わせ部を溶接した後、生成さ
    れた過剰ビードを切削し、さらに絞り圧延を行う溶接管
    製造方法において、前記ビードを、ビード部平均肉厚の
    ビード部以外の部位の平均肉厚に対する比が1.0〜
    1.1の範囲内になるように切削することを特徴とする
    溶接管製造方法。
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