JP3029862B2 - スイートコーン風味油の製造法 - Google Patents

スイートコーン風味油の製造法

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JP3029862B2
JP3029862B2 JP2317716A JP31771690A JP3029862B2 JP 3029862 B2 JP3029862 B2 JP 3029862B2 JP 2317716 A JP2317716 A JP 2317716A JP 31771690 A JP31771690 A JP 31771690A JP 3029862 B2 JP3029862 B2 JP 3029862B2
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素子 小倉
源 宮本
忠司 大神
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クノール食品株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、スイートコーン風味油の製造法に関し、詳
しくは天然のスイートコーン特有の甘い香りが付与され
たスイートコーン風味油の製造法に関するものである。
〔従来の技術〕 スイートコーンの甘い香りは日本人に好まれ、スー
プ,菓子などコーンを原料とした種々の加工食品が市販
されている。しかし、天然スイートコーンの甘い香りは
弱い上に逃げやすいことからスープ,菓子類のコーン風
味を原料のスイートコーンの風味だけで出すには多量の
スイートコーンが必要であった。一部加工食品では糖類
とアミノ酸を反応させて作ったスイートコーン様のフレ
ーバーを添加し、コーン風味を付与していたが、天然ス
イートコーンの甘い香りとは異なり満足すべきものでは
なかった。
一方、天然原料からの風味付与を目的とした素材の開
発に関しては、特公昭59−4972に示されているように、
野菜を2mm以下に裁断した後、油脂中で110℃ないし160
℃に加熱保持し、野菜が軽く焦がされて出てくる独特の
風味を溶かし込んだ風味油の製造法が提案されている。
しかし、この方法はスイートコーンに応用した場合、製
品の風味は焦げ臭が強く、スイートコーン特有の甘い香
りは殆ど残存しておらず、満足すべきものではなかっ
た。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来、天然スイートコーンのみを原料としたスイート
コーン特有の甘い風味が強い食品素材はなく、その開発
が望まれていた。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明者らは、天然のスイートコーンの香りが
強い食品素材を開発すべく種々検討した結果、天然のス
イートコーンの甘い香りが、スイートコーンを比較的低
温で加熱処理することにより生成してくる加熱臭である
こと、更にその反応には水が必要であること及びこれら
の香りが油脂に解けやすいことを明らかにすることによ
り、油脂中でスイートコーンを加熱することによりスイ
ートコーン特有の甘い香りを溶解させた食品素材を製造
できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は植物性食用油脂に、水分50%以上
のスイートコーンのカーネルを1/2から1/10に細断した
ものを油脂に対して10重量%ないし100重量%加えて攪
拌、加熱し、水分を蒸発させながら105℃ないし109℃ま
で加熱昇温した後、油相を採取することを特徴とするス
イートコーン風味油の製造法に関するものである。
本発明に用いられる風味油の原料である油脂として
は、植物の種子より得られる食用油脂及びその水素添加
油脂であれば良く、油脂の種類は単独或いは二種以上混
合して用いることができる。
これらの原料油脂に、スイートコーンのカーネルを1/
2から1/10に細断したものを加える。スイートコーンの
カーネルはカーネル水分50%以上のときに収穫したスイ
ートコーンの雌穂の皮を剥いだ後、良く洗浄し、カッタ
ーにて取ったものを用いる。水分50%以上であれば冷凍
カーネルを用いることもできる。細断の方法はフードカ
ッター,サイレントカッター,アーシャルカッター及び
これらに類するものを使用することができる。細断の大
きさは一つのカーネルを1/2から1/10にするのが良く、
カットしないと風味の抽出効率が悪い。1/10以下にカッ
トしたり摩砕してペースト状になると、焦げ臭が強くな
ったり、加熱後の油相分離が繁雑になり好ましくない。
スイートコーンのカーネルの添加量は、油脂に対して
10重量%以上100重量%以下であれば最も良い結果が得
られる。10重量%以下では、本発明の風味油としての効
果が小さい。また、100重量%以上では、カーネルの量
が多すぎて、後の加熱工程で焦げを生じやすいこと、風
味の抽出効率が悪いことなどから好ましくない。
細断したスイートコーンのカーネルを含有した原料油
脂を水分を蒸発させながら105℃ないし109℃まで加熱昇
温する。この時、焦げ付きを防止し、水分の蒸発を促進
するために攪拌を行う。本発明の特徴はこの点にあり、
焦げ臭の少ない天然のスイートコーンの甘い香りが強い
食品素材を作ることが可能になったのである。攪拌の条
件については、特に制限はないけれども、通常は2〜50
rpm、好ましくは8〜20rpm程度が適当である。
次に、加熱昇温の方法についても特に限定されるもの
ではなく、上記範囲内の温度に達するように加熱すれ
ば、昇温速度は問題とはならない。加熱保持は上記範囲
内の温度であれば行うことができる。
加熱後の油は冷却されるが、冷却の方法は通常行われ
ている方法または熱交換することによって強制的に冷却
する方法等どのような方法でも良い。
冷却後、油相を採取する。油相を採取する方法は常法
によればよく、通常は濾過による方法が好ましいが、風
味油の回収を良くするために、フィルタープレスや遠心
分離及び他に通常行われている分離操作を適用すること
もできる。
このようにして製造されたスイートコーン風味油は、
スープやソース,菓子,その他の油脂製品に加えること
により、天然のスイートコーンの甘い香りを付与するこ
とができる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により詳しく説明する。
実施例1 コーンサラダ油2kgに冷凍のスイートコーンカーネル1
kgをフードカッターで1/2から1/10に細断したものを加
え、攪拌しながら加熱昇温し、表1に示す温度まで到達
させた。これらの油を放冷後、濾過して油相を採取して
スイートコーン風味油を得た。
これらの油の風味の強さ及び好ましさを5名の専門パ
ネルにより5点法で評価した。結果を表1に示す。
加熱到達温度105〜109℃のものが評価が良かった。
実施例2 実施例1の試料番号9番の風味油とコーンサラダ油を
それぞれコーンスープ(クノール食品(株)製、商品
名:クノールカップスープコーンクリーム)に添加し10
名の専門パネルによって5点法で味と香りを評価した。
結果を表2に示す。
本発明のスイートコーン風味油を添加したスープはコ
ーンサラダ油を添加したスープに比べ香り、味共に優れ
ていた。
実施例3 冷凍のスイートコーンカーネルをカットしないもの、
包丁で1/2にカットしたもの、フードカッターで1/2から
1/10に細断したもの、フードカッターで摩砕したもの1k
gをそれぞれ水素添加植物油2kgに加え、攪拌しながら10
9℃まで加熱昇温した。この油を放冷後、濾過して油相
を採取し、スイートコーン風味油を得た。
これらの油の風味の強さ及び焦げ臭の強さを5名の専
門パネルにより5点法で評価した。結果を表3に示す。
表から明らかなように、カットしないカーネルを使用
すると、風味が弱く好ましくなかった。また、フードカ
ッターで摩砕(ペースト化)したカーネルを使用したも
のは、攪拌しても焦げ付き好ましくなかった。
実施例4 フードカッターで1/2から1/10に細断した冷凍のスイ
ートコーンカーネルを0.2kg,1kg,2kgまたは3kgをそれぞ
れ水素添加植物油2kgに加え、攪拌しながら108℃まで加
熱昇温した。これらの油を放冷後、濾過して油相を採取
してスイートコーン風味油を得た。
これらの油の風味の強さ及び好ましさを7名の専門パ
ネルにより5点法で評価した。結果を表4に示す。
原料に対してカーネルを10%添加したものは香りがや
や弱かった。また、150%添加したものは焦げ臭が強
く、好ましくなかった。
使用例1 実施例4の試料番号2番の風味油と水素添加植物油を
原料としてそれぞれコーンスープを試作して30名のパネ
ルにより官能評価を行った。結果を表5に示す。
表から明らかなように、危険率1〜5%で有意に風味
油の方が好まれた。
〔発明の効果〕 本発明によれば、天然のスイートコーンの甘い香りを
強く有する風味油が効率よく得られ、このものはスー
プ,菓子類などの食品素材として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−6651(JP,A) 特開 昭62−198353(JP,A) 特開 平3−254638(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23D 9/00 A23L 1/221 C11B 1/00 CA(STN) WPIDS(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】植物性食用油脂に、水分50%以上のスイー
    トコーンのカーネルを1/2から1/10に細断したものを油
    脂に対して10重量%ないし100重量%加えて攪拌、加熱
    し、水分を蒸発させながら105℃ないし109℃まで昇温し
    た後、油相を採取することを特徴とするスイートコーン
    風味油の製造法。
  2. 【請求項2】植物性食用油脂が、水素添加したものであ
    る請求項1記載のスイートコーン風味油の製造法。
JP2317716A 1990-11-26 1990-11-26 スイートコーン風味油の製造法 Expired - Lifetime JP3029862B2 (ja)

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JP2010150492A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Chieko Abe 不快な臭気を抑制した植物油と、当該植物油の臭気抑制方法、並びに当該植物油を用いた石鹸
CN116218593B (zh) * 2022-12-22 2024-03-19 中粮营养健康研究院有限公司 制备风味玉米油的方法

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