JP3029682B2 - 優れた位相差捲縮を有する複合繊維集合体 - Google Patents

優れた位相差捲縮を有する複合繊維集合体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イソフタル酸共重合ポ
リエチレンテレフタレート系ポリエステル又はビスフェ
ノールAのアルキレンオキサイド付加物共重合ポリエチ
レンテレフタレート系ポリエステルあるいはこれら両者
の共重合ポリエチレンテレフタレート系ポリエステル
と、実質的なポリエチレンテレフタレートの2種のポリ
マーの複合形状が、繊維の長さ方向には実質的に同一形
状でありながら、繊維間で異なることから、繊維間で位
相差を有した捲縮形態を有していることを特徴とする天
然繊維に似た自然なふくらみと嵩高性と柔らかいソフト
な風合を有する複合繊維の集合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、合成繊維、例えばポリエステル、
ポリアミドのフイラメントからなる織物、編物、不織布
等の繊維構造物は、その構成フイラメントの単糸デニー
ルや断面形状が単調であるために綿、麻等の天然繊維に
比較して、風合、光沢が単調で冷たく、繊維構造物とし
ての品位は低いものであった。
【0003】近年、これらの欠点を改良するために、繊
維横断面の異形化、巻縮加工、複合繊維等が種々試みら
れているが、いまだに十分には目的を達成していないの
が現状である。例えば、特開昭56−165015号、
特開昭57−5921号、特開昭58−98425号、
特開昭61−239010号などの各公報に示されてい
るような易溶解性ポリマーとポリエステルの複合繊維を
形成し、その後、後加工によりドライタッチでキシミ感
のある風合や独特の光沢を織編物に付与させたり、ある
いは特公昭51−7207号、特開昭58−70711
号、特開昭62−133118号の公報に示されている
ように繊維長さ方向に斑を付与させて風合を改良させる
方法、あるいは特公昭53−35633号、特公昭56
−16231号などの公報に示されているように合成繊
維をフイブリル化させて風合を改良させる方法、特公昭
45−18072号公報で提案されているごとく仮撚、
融着糸を作成し、麻様のシヤリ感を付与させる方法、あ
るいは特開昭63−6123号公報に記載されているよ
うに混繊融着加工糸を作成する方法、あるいは特開昭6
3−6161号公報に記載されているようにフイブリル
化させる方法など種々のものが提案されている。しかし
ながら合成繊維へ天然繊維に似た風合を付与させるとい
う点においては十分と言えず、特に天然羊毛繊維や天然
木綿繊維に似た風合を付与させるということでは不十分
であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のポリ
エステル繊維に対して羊毛やシルクのような天然繊維に
似たふくらみと嵩高性とソフト感を有する風合と単繊維
間にランダムな自然な斑と位相差捲縮を付与させること
を目的として鋭意検討した結果、本発明に到達したもの
である。すなわち本発明は、上記繊維を得るためにはい
かなる物を用い、いかなる構成、条件としたらよいかと
いう点を究明したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、イソフタル酸
が全酸成分に対して4〜20モル%共重合されたポリエ
チレンテレフタレート系ポリエステル(A)と実質的な
ポリエチレンテレフタレート(B)からなる複合繊維の
集合体であって、該複合繊維を構成する(A)成分と
(B)成分の重量比率が10:90〜90:10の範囲
で、しかも該複合繊維を構成する(A)成分と(B)成
分の繊維横断面複合形状が繊維の長さ方向で実質的に同
一形状であり、かつ下記(イ)、(ロ)および(ハ)で
示されるような各複合繊維が共に該繊維集合体中に含ま
れていることを特徴とする優れた位相差捲縮を有する繊
維集合体である。 (イ) (A)成分と(B)成分のいずれか一方が繊維
横断面積の50%以上を占める大きな塊りとなって横断
面中に偏在している複合繊維、(ロ) (A)成分と
(B)成分のいずれもが繊維横断面積の50%以上を占
めるような大きな塊りとして横断面中に存在しておら
ず、(A)成分と(B)成分が放射の中心を繊維横断面
中に置く放射状の貼り合せ構造となっている複合繊維、
(ハ) (A)成分と(B)成分のいずれもが繊維横断
面積の50%以上を占めるような大きな塊りとして横断
面中に存在しておらず、かつ(A)成分と(B)との貼
り合せ構造となっているものの、放射の中心を繊維横断
面中に置く放射状の貼り合せ構造とはなっていない複合
繊維、また本発明の繊維集合体を構成する上記(A)成
分として、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付
加物を全グリコール成分に対して4〜20モル%共重合
させたポリエチレンテレフタレート系ポリエステルを用
いても本発明の目的は達成される。さらには、上記
(A)成分として、イソフタル酸とビスフェノールAの
アルキレンオキサイド付加物の両者が共重合されたポリ
エチレンテレフタレート系ポリエステルであって、イソ
フタル酸の共重合モル%が全酸成分に対してaモル%、
そしてビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物
の共重合モル%が全ジオール成分に対してbモル%であ
るとき、a+bが4〜20の範囲内にあるポリエステル
を用いても本発明の目的は達成される。
【0006】本発明でいう、ポリエステル(A)は、全
酸成分に対してイソフタル酸成分が4〜20モル%共重
合されたポリエチレンテレフタレート系ポリエステルま
たは全グリコール成分に対してビスフェノールAのアル
キレンオキサイド付加物が4〜20モル%共重合された
ポリエチレンテレフタレート系ポリエステル、あるいは
両者が合計量で4〜20モル%共重合されたポリエチレ
ンテレフタレート系ポリエステルであり、残りの構成単
位が実質的にポリエチレンテレフタレート単位であるポ
リエステルが好ましいが、イソフタル酸またはビスフェ
ノールAのアルキレンオキサイド付加物、テレフタル酸
およびエチレングリコール成分以外の成分が若干含まれ
ていてもかまわない。例えば、他の成分としては、5ナ
トリウムスルホイソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸、β−オキシエトキシ安息
香酸、p−オキシ安息香酸、フタル酸の如き二官能性芳
香族カルボン酸、セバシン酸、アゼライン酸、アジピン
酸、シュウ酸の如き二官能性脂肪族カルボン酸、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸の如き二官能性脂環族カ
ルボン酸などを挙げることができる。また、ポリエステ
ルのグリコール成分の一部をエチレングリコール以外の
グリコール成分で置き換えても良く、かかるグリコール
成分としては、例えば、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジ
オール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,9
−ノナンジオール及び2−メチル−1,8−オクタンジ
オール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ポリエ
チレングリコールの如き脂肪族、脂環族、芳香族のジオ
ール化合物などがある。しかしながら、イソフタル酸ま
たはビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、
テレフタル酸、エチレングリコール成分以外の成分は好
ましくは5モル%以内、特に3モル%以内であることが
望ましい。
【0007】また、ポリエステル(A)のイソフタル酸
共重合量は4モル%以上である必要がある。4モル未満
であると、本発明の目的である繊維間で位相差のある捲
縮形態が発現せず、十分なふくらみを有し、嵩高性を有
する繊維集合体が得られない。理由については後で説明
するが、ポリエステル(A)の結晶化速度がもう一方の
ポリエステル(B)と近くなってくるために、2成分間
での収縮差が十分に発現せず目的のものが得られないも
のと考えられる。一方、20モル%を越えると該ポリエ
ステルの結晶性が極端に低下し、実質的に非晶性ポリマ
ーになってしまい、耐熱性が非常に低下し、衣料用素材
としては使用不可となってしまうと同時に繊維化工程性
が悪化し、特に延伸工程性が不良となり、毛羽、断糸が
多くなる。また繊維強度等の繊維物性も低下してくる現
象が発生し好ましくない。また共重合単位としてビスフ
ェノールAのアルキレンオキサイド付加物を用いる場合
には、その共重合量は、4〜20モル%である必要があ
る。その理由はイソフタル酸の場合と同一である。イソ
フタル酸とビスフェノールAのアルキレンオキサイド付
加物を併用する場合も同様である。ビスフェノールAの
アルキレンオキサイド付加物としては、ビスフェノール
Aの両水酸基にそれぞれ1〜2モルのアルキレンオキサ
イド、好ましくはエチレンオキサイドが付加した化合物
が好ましい。ポリエステル(A)中には、少量の添加
剤、蛍光増白剤、安定剤あるいは紫外線吸収剤、艶消剤
などが含まれていても良い。
【0008】もう一方の複合成分であるポリエステル
(B)は、実質的にポリエチレンテレフタレートである
必要がある。若干の第3成分が含まれていてもかまわな
い。例えば5ナトリウムスルホイソフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸等の二官能性ジカルボン酸成分、1,4
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸等のジオール成分などで
ある。しかしながら、ポリエステル(A)と配向結晶化
速度が接近してくると本来の目的の繊維が得られなくな
ってくるため、ポリエステル(B)の第3成分共重合量
はできるだけ少ないことが望ましい。また、ポリエステ
ル(B)中には少量の添加剤、蛍光増白剤、安定剤、艶
消剤あるいは紫外線吸収剤などが含まれていても良い。
【0009】次に本発明の繊維集合体の特徴を、実際の
写真にもとづいて模式的に図示した図面を示しながら説
明する。図1に本発明の繊維集合体を構成する繊維の断
面形状の一例を示す。図2は典型的な断面形状の代表的
なもののモデル図を一例として示したものである。図1
に示したものは、(A)成分としてTiO↓2を含有し
てないイソフタル酸12モル%共重合ポリエステル、
(B)成分としてTiO↓2を0.45wt%含有して
いるポリエチレンテレフタレートを用い重量比30対7
0で24ホールの丸断面ノズルを用いて紡糸して得た複
合繊維の断面構造を示す。(A)成分と(B)成分の複
合形状が繊維間で異なり、前記したような複合形状
(イ)、(ロ)、(ハ)のいずれかである各複合繊維が
共に存在していることがわかる。図2(イ)に示す断面
形状が前記(イ)の具体例であり、図2(ロ)で示す断
面形状が前記(ロ)の具体例であり、図2(ハ)で示す
断面形状が前記(ハ)の具体例である。
【0010】本発明の繊維集合体は、この各種の複合形
状が混在化しているために、あるものは(A)成分と
(B)成分の歪差により大きな収縮歪を生じ、例えば図
2(イ)の場合大きな潜在捲縮性を有し、又、あるもの
は(イ)のものよりも小さな中程度の収縮歪差を生じ、
例えば図2(ロ)の場合の中程度の潜在捲縮性を有し、
又は、あるものはほとんど収縮歪差を生せず、例えば図
2(ハ)の場合の層状分割タイプのようになり、全体の
繊維集合体としては、図3に側面図を示すが、単繊維間
で位相差の捲縮が発現された繊維集合体となる。該構造
の繊維集合体がふくらみが有り、かつ嵩高性を有し、柔
らかい風合を与えるポイントである。
【0011】このように、単繊維間の複合形状がランダ
ムに異なり、しかも、その形状が図2(イ)、(ロ)、
(ハ)のモデル形状で代表されるもので混在化している
ことが、天然繊維に似た自然な斑と風合、特に、嵩高さ
と触った時の柔わらかさと繊維集合体としての全体の柔
らかさを初めて発現させうることが可能となった。この
ような複合形状を有する繊維を得る方法については、後
で詳細に説明するが、上記説明した複合形状を有する繊
維集合体をつくることにより、初めて従来にない自然な
天然繊維ライクな感触を発現させることが可能となっ
た。
【0012】なお前記(イ)の複合形状において、
(A)、(B)成分のいずれか一方が繊維横断面積の5
0%以上を占めるような大きな塊りとなって横断面中に
偏在していることが必須であり、50%以上を占めるよ
うな大きな塊りが存在していない場合には大きな捲縮発
現は得られない。なお図2(ロ)に示すような放射状貼
り合せ構造繊維において、放射状の中心部で(A)成分
同志又は(B)成分同志がわずかに接して、その結果
(A)成分又は(B)成分が放射状中心部を介してあた
かも連続した大きな塊りとして見られる場合があるが、
このような場合は当然のことながら、(A)成分又は
(B)成分は放射状中心部で分割されているものと見な
す。前記(ロ)の複合繊維の方が前記(ハ)の複合繊維
より捲縮発現性が大きい理由は、前記(ロ)の複合繊維
の場合、放射の中心部が繊維横断面の中心から通常外れ
て繊維断面中に存在していることによる収縮歪みに原因
がある。
【0013】このように本発明の繊維集合体は、繊維間
で一部以上が互いに位相差を有した捲縮であって、通
常、捲縮数0ケ/inch〜40ケ/inchの範囲で
ランダムに捲縮形態が発現されていることが大きな特徴
である。
【0014】本発明において、前記(イ)、(ロ)、
(ハ)の複合形状の繊維の割合としては、(イ)と
(ロ)と(ハ)の合計重量に対して、(イ)が3%以
上、特に5%以上、(ロ)が10%以上、特に20%以
上、(ハ)が10%以上、特に20%以上存在している
のが好ましい。もちろん本発明の繊維集合体中には、前
記(A)成分と(B)成分の複合繊維であるが、前記
(イ)、(ロ)、(ハ)の複合形状には属さない複合形
状を有する繊維が含まれていてもよいし、さらに前記
(A)、(B)成分からなる複合繊維以外の繊維、例え
ば他の化合繊や天然繊維が多量に添加されていてもよ
い。
【0015】次に、本発明の繊維集合体を構成する繊維
の製造例について説明する。本発明で規定するような複
合形状の繊維構造を発現させるためには、紡糸時にポリ
エステル(A)とポリエステル(B)の2成分のポリマ
ーが一定条件で不均一混合され、かつ各ノズル孔へ異な
った状態で不均一混合ポリマー流が分配されることが重
要であるがそれの紡糸方法の一例を図4、図5に示す。
図4、図5に示したように複合紡糸口金装置を使用して
紡糸すればよい。別々の溶融押出機によりそれぞれ押出
されたポリエステル(A)及びポリエステル(B)のポ
リマー溶融流は、別々に計量機により所定量計量された
後、サンドボックス1の濾過部8で濾過された後、フイ
ルター6をそれぞれ経た後、ミキシングプレート2に設
けられた静止混合器5で所定条件下で混合され、分配板
3の分配路7を放射線状に分配した後、円周溝9へポリ
マーが流れ満たされた後口金板10から紡糸される。
【0016】ここで2成分のポリマーが不均一混合状態
とするために静止型混合器5の混合素子の数を適切に選
ぶことが非常に重要である。現在実用化されている静止
型混合器は数種類あるが、例えばKenics社の18
0°左右にねじった羽根を90°ずらして配列したnエ
レメント通過させると2↑n層分割するタイプのスタチ
ックミキサーを用いた場合は、エレメント数を3〜12
の範囲にするのが好ましい。口金板が一周孔配列の場合
更に好ましくは、4〜8の範囲が最適である。12エレ
メントを越えると、ポリエステル(A)とポリエステル
(B)の混合性が良くなりすぎて均一混合に近くなり、
目的とする繊維構造が発現しにくくなる。
【0017】本発明の繊維を得るためにもう一つの重要
なことは、分配板3の構造である。図4x−x面から見
た分配板の詳細図面が図5であるが、この分配板で重要
なことは、静止型混合器を経て2成分ポリマーが多層状
態で流出してきた不均一混合流を放射線状の分配路の数
だけ分割して放射線状に不均一混合流を分割することで
ある。この分配路の数はノズル孔数より少なくすること
が必要である。好ましくは、分配路の数とノズル孔数の
比率は1:1.5〜1:5の範囲にする必要がある。図
5の例は、24ホールノズルに対して12の分配路を設
定した例である。
【0018】静止型混合器から分配路を経てノズル孔よ
り吐出される時の2成分ポリマーの不均一混合状態の流
れをモデル的に更に詳しく説明すると、例えば4エレメ
ントの静止型混合器を経た2成分のポリマー流は図6に
示す如く、A成分8層、B成分8層のトータル16層の
層状ポリマー流となり、該ポリマー流を例えば図5の如
き12分配路を有する分配板を通過させると各分配路へ
は(1)〜(12)のポリマー流の状態で分配され、
(1)、(12)、(6)、(7)ブロックは層数が極
端に少なく、(3)、(4)、(10)、(9)は層数
が一番多い状態で、(2)、(5)、(8)、(11)
は中間の状態でノズル上部円周溝へ至る。その後各ブロ
ックへ、ノズル孔が2個以上配置されている場合の境界
に存在するノズル孔へは両方のブロックからポリマー流
が流れこみ、(1)、(12)、(6)、(7)と
(3)、(4)、(9)、(10)との混合状態の差が
更に拡大されて吐出されるために、結果として、図2
(イ)、(ロ)、(ハ)の単繊維間で複雑に異なった複
合形状が混在化した繊維が得られるわけである。
【0019】(1)、(6)、(7)、(12)ブロッ
クからは主に(イ)あるいは(ハ)に類似の複合形状を
形成した繊維が発現し、(3)、(4)、(9)、(1
0)ブロックからは主に(ロ)を中心とした複合形状を
有した繊維が発現し、(2)、(5)、(8)、(1
0)ブロックからは主に(ハ)を中心とした複合形状の
ものと(イ)又は(ロ)に似た複合形状のものが若干混
在化した繊維が得られることになる。
【0020】しかしながら、ポリマー流の時間方向の流
れは同じ混合状態で定常的に流れるため、繊維の長さ方
向には、実質的に同一形状の複合形状を保っている。
【0021】ケニックス社以外の静止型混合器を用いる
場合も、2↑n層分割以上に相当するエレメント数に設
定した混合器を使用する必要があることは言うまでもな
い。東レ社製ハイミキサー(Hi−Mixer)やチャ
ールス・アンド・ロス(Charless&Ross)
社製のロスISGミキサーなどは、nエレメント通過す
る時の層分割数は4↑n層分割であるので、エレメント
数2エレメント以上、6エレメント以下にすることが好
ましい。
【0022】ポリエステル(A)とポリエステル(B)
の複合比率は10対90〜90対10の範囲にする必要
がある。どちらか一方の成分が10重量%未満になる
と、比率の少ない成分の集合状態が小さくなり、目的の
複合形状に近くなったとしてもあまり特徴が発現されな
い繊維となってしまい好ましくない。(A)対(B)が
10対90〜90対10の範囲で、目的とする風合及び
工程性及び糸物性等で総合的に判断し、最適の混合比率
を選択することが望ましい。
【0023】また、目的とする複合形状を形成させるた
めには、ポリマーの溶融粘度も適切な範囲に入るものを
用いるのが好ましい。すなわち、ポリエステル(A)と
ポリエステル(B)のそれぞれが290℃に於けるゼロ
剪断応力下の溶融粘度が500から7000ポイズであ
るものが好ましく、できることなら、それぞれの二成分
のポリマーの溶融粘度が500ポイズ以内に接近した組
合せのポリマーを選ぶことが好ましい。
【0024】複合紡糸時のポリエステル(A)の溶融粘
度η↓Aとポリエステル(B)の溶融粘度η↓Bの溶融粘
度差が大きくなりすぎるとバランスがくずれ易くなり、
紡糸時の斜向、ビス等に起因する単糸切れ、断糸が多く
なり好ましくないと同時に、目的とする複合形状が得ら
れにくくなる。特に、モデル断面図第2図(ハ)で示し
たような層状分割形状が形成されにくくなり、比率が少
ないポリマーが島状を形成しやすくなり好ましくない。
また、(A)、(B)成分ともに500ポイズ以下にな
ると紡糸性が極端に低下し好ましくない。逆に(A)、
(B)成分ともに7000ポイズ以上になっても紡糸時
の圧損等が大きくなりすぎたりして、(A)成分と
(B)成分の混合流が不安定になり好ましくない。
【0025】ここで述べているゼロ剪断応力下での溶融
粘度η(ポイズ)の測定は、東洋精器(株)キャピログ
ラフを用いて行なった。290℃に加熱されたセル中の
ポリマーに対してずり速度を変化させた時のずり応力を
求め、これにより見かけの溶融粘度を求め、ずり速度と
見かけの溶融粘度の関係からゼロ剪断応力下の溶融粘度
を外挿した。ゼロ剪断応力下での溶融粘度の外挿法とし
ては種々の方法があるが、ここでは見かけの溶融粘度
(η↓a)の逆数(1/η↓a)とずり速度(γ↓w)の
関係をグラフにプロットし、得られた直線関係からγ↓
w→0の所の1/η↓a値1/ηと仮定してゼロ剪断応力
下のηを値出した。また測定操作上の容易さから、ポリ
マーはペレット状のものを測定サンプルに用いた関係
上、繊維化時の実際紡糸時の溶融粘度は、繊維化後の該
繊維の〔η〕を測定し、同じ〔η〕のポリマーペレット
によるη測定データーを参考に判断した。
【0026】本発明で得られる繊維集合体は、長繊維か
らなるものであっても短繊維からなるものであってもよ
く、同じ効果が期待できることは言うまでもない。また
さらに本発明で得られる繊維集合体を構成する繊維は、
仮撚捲縮加工等の高次加工により、5角、6角に類似し
た形状になったり、紡糸時の異形断面ノズルにより3葉
形、T形、4葉形、6葉形、8葉形等多葉形や各種の断
面形状となっても要は、今迄説明してきた要件を満たし
た繊維であれば、本発明の良好な風合を保持した繊維構
造物を得ることができる。本発明繊維集合体の大きな特
徴は、異形ノズルより溶融押出し、異形断面形状で得ら
れた繊維にそのままの異形形状を保ったまま更に繊維間
での位相差を有する捲縮形態を付与することができ、異
形断面による風合を有したままでふくらみと嵩高性を付
与することである。
【0027】また、本発明繊維集合体の特徴を最大限に
発揮させるためには、ポリエステル(A)成分が十分な
潜在収縮能を有した条件で繊維化されるのが好ましい。
つまり、通常の紡糸、延伸条件では、ポリエステル
(A)成分も、ポリエステル(B)成分も十分に配向結
晶化が進んでしまい、熱収縮差による位相差捲縮が十分
に発現しなくなり好ましくない。つまり、(A)成分が
配向し十分に結晶化が進んでいず、潜在的な大きな熱収
縮性を保持し、かつ(B)成分は十分に配向結晶化し強
力等の十分な繊維物性を保持している条件で繊維化する
ことが好ましい。そのためには、フイラメントの場合は
紡糸速度を3000m/min以上5500m/min
以下にし、その範囲内で条件により、ポリエステル
(A)のイソフタル酸成分またはビスフェノールAのア
ルキレンオキサイド付加物の共重合量を設定しポリエス
テル(B)より結晶化速度の遅い、ポリマー組成とする
とよい。ステープルの場合は、通常速度で紡糸したトウ
を、水浴延伸条件を適宜変更すると良い。つまり水浴延
伸温度を65℃以下にしたり、あるいは、延伸率を通常
条件の8割程度に落とすことが好ましい。
【0028】本発明で言う繊維集合体とは、マルチフイ
ラメント、ステープルファイバーの集合体、トウ状物、
さらにはこれらを用いて製造したマルチフイラメント
糸、紡績糸などが含まれる。本発明で得られた繊維集合
体の主な用途としては、短繊維では、乾式不織布及び湿
式不織布や織編物等がある。もちろん本発明集合体を1
00%用いても良いし、一部用いて、他の繊維と混綿し
不織布等を作成してもよく、本発明の効果が得られる。
しかしながら、ある程度の比率以上本発明繊維を混合さ
せることが本発明で述べている効果が十分に得られる上
で好ましいことは言うまでもないことである。また、本
発明繊維は長繊維でも良好な風合のものが得られ、織物
又は編物にして外衣等には最適である。
【0029】以下、本発明を実施例により説明するが、
これに限定されるものではない。
【実施例】〔実施例1〕ポリマー組成が全酸成分に対し
てイソフタル酸12モル%、テレフタル酸88モル%、
エチレングリコール100モル%の共重合ポリエステル
(TiO↓20.05wt%含有)で溶融粘度1500
ポイズのものをポリエステル(A)として用い、ポリエ
ステル(B)としてポリエチレンテレフタレート(Ti
O↓20.45wt%含有)で溶融粘度1600ポイズ
のものを用い、それぞれを別々の押出機にて溶融押出
し、(A)対(B)の比率が30対70重量%となるよ
うにそれぞれギアポンプで計量した後、紡糸パックへ供
給し、その後図4に示した装置により紡糸パック内でケ
ニックス社製の5エレメントスタチックミキサーで
(A)成分と(B)成分の層状分割ポリマー流を形成さ
せ、分割路を12個有する分配板を通過させた後、24
ホールの丸孔ノズルより口金温度290℃で吐出し、捲
取速度3500m/min と、5000m/min
で、2種類捲取った。それぞれ捲取後のデニールは75
デニール24フイラメントであった。捲取った2種類の
原糸のうち、3500m/min で捲取った糸を芯
糸、5000m/min で捲取った糸を側糸となるよ
うにオーバーフィード差をつけてインターレース混繊し
て合糸して捲取り150デニール48フイラメントのマ
ルチフイラメントを得た。繊維化工程性は良好で問題が
なかった。
【0030】得られたマルチフイラメントを経糸及び緯
糸として使い1/1の平織物を製織した。製織工程も特
に問題なく実施できた。該生機平織物を通常の方法によ
り処理した後、以下の方法により染色を実施し、その後
常法により乾燥、仕上セットした。 染色方法 染料 ;Dianix Red BN−SE (CI Disperse Red 127) 2%owf 分散助剤;Disper TL(明成化学工業製) 1g/l ph調整剤;硫酸アンモニウム 1g/l 酢酸(48%) 1cc/l 浴比 ;1:30 温度 ;130℃×60分 還元洗浄 ハイドロサルファイト 1g/l アミラジン(第一工業製薬製) 1g/l NaOH 1g/l 浴比 ;1:30 温度 ;80℃×20分 得られた平織物は、ソフト感と嵩高感を有しかつ反発感
がある天然羊毛繊維に似た良好な風合を有する織物が得
られた。該織物を構成している繊維について顕微鏡及び
走査型電子顕微鏡で観察したところ、繊維長さ方向にラ
ンダムに単繊維間で位相差を有した捲縮形態が発現され
た状態で存在していることがわかった。また、ポリエス
テル(A)成分が高収縮成分を形成していることが確認
された。
【0031】〔実施例2〜8〕表1に示す条件で実施例
1と同様の方法により繊維化を実施し、実施例1と同様
にして平織物を作成した。いずれも工程性良好でかつ良
好な風合を有する織物が得られた。実施例2,3は、ポ
リエステル(A)とポリエステル(B)の重量複合比を
それぞれ50対50、70対30に変更したものであ
る。実施例4,5は、ポリエステル(A)のイソフタル
酸共重合を変更し、それぞれ8モル%、18モル%に変
更し溶融粘度をそれぞれ1550ポイズ、1400ポイ
ズとしたものである。実施例6は、ノズルに異形ノズル
を用い、断面形状が三葉断面となるようにしたものであ
る。実施例7,8は、紡糸パック内のスタチックミキサ
ーエレメント数をそれぞれ8エレメント、4エレメント
としたものである。
【0032】〔実施例9〕ポリマー組成が全酸成分に対
してイソフタル酸12モル%、テレフタル酸88モル
%、エチレングリコール100モル%の共重合ポリエス
テル(TiO↓20.05wt%含有)で溶融粘度が1
500ポイズのものをポリエステル(A)として用い、
ポリエステル(B)としてポリエチレンテレフタレート
(TiO↓20.45wt%含有)で溶融粘度が160
0ポイズのものを用い、それぞれを別々の押出機にて溶
融押出し、(A)対(B)の比率が30対70重量%と
なるようにそれぞれギアポンプで計量した後、紡糸パッ
ク供給し、その後図4に示した装置により紡糸パック内
でケニックス社製の5エレメントスタチックミキサーで
(A)成分と(B)成分の層状分割ポリマー流を形成さ
せ、分割路を12個有する分配板を通過させた後、24
ホールの丸孔ノズルより口金温度290℃で吐出し、捲
取速度1000m/min で溶融紡糸した。得られた
紡糸原糸を65℃の水浴で3.0倍延伸し、ついで75
℃の水浴で5%の収縮を入れたのち、機械捲縮をかけ、
ついで一般的な糊剤を0.1wt%になるように付与
し、風乾した後、その後51mmの長さに切断して単糸デ
ニール2の原綿とした。その後、(株)クラレ製ソフイ
ットN−710タイプのバインダー繊維(鞘成分がポリ
エチレン、芯成分がポリエチレンテレフタレートの熱融
着繊維)2デニール×51mmの綿を20%混綿した後、
目付30g/m↑2のウエッブを作成し、その後、150
℃で熱風処理をして不織布を作成した。紡糸から最終の
不織布作成まで工程性は良好で問題なかった。不織布の
風合は、自然な柔らかさとふくらみとタッチがあり良好
であった。
【0033】〔実施例10〕ポリエステル(B)として
5−ナトリウムスルホイソフタル酸を2.5モル%共重
合した溶融粘度1800ポイズのポリエチレンテレフタ
レートを用いた以外は、実施例1と同様の方法で繊維化
を実施し、実施例1と同様にして平織物を作成した。い
ずれも工程性良好でかつ良好な風合を有する織物が得ら
れた。
【0034】〔比較例1〕ポリエステル(A)としてイ
ソフタル酸2モル%共重合したポリマー組成イソフタル
酸2モル%、テレフタル酸98モル%、エチレングリコ
ール100モル%で溶融粘度1650ポイズのポリエス
テルを用いた以外は実施例1と同様の方法で繊維化し、
同様の方法で平織物を作成した。工程性は良好であった
が、風合としては、特徴のない不十分なものであった。
【0035】〔比較例2〕ポリエステル(A)として、
イソフタル酸25モル%共重合したポリマー組成イソフ
タル酸25モル%、テレフタル酸75モル%、エチレン
グリコール100モル%溶融粘度1300ポイズのポリ
エステルを用いた以外は実施例1と同様の方法で繊維化
同様の方法で平織物を作成した。紡糸性がやや不良で単
糸切れが多く発生した。得られた織物は、ポリエステル
A成分が加工工程での温度履歴を経る過程で軟化膠着現
象を発生し、風合が硬く好ましいものでなかった。
【0036】〔比較例3,4〕実施例1と同一のポリマ
ーを用い、比較例1は(A)/(B)の複合比率を5/
95とし、比較例2は(A)/(B)の複合比率を95
/5とし他は実施例1と同一の条件で実施したが、いず
れも紡糸時にノズル吐出時に斜向、ビス落ちが多く紡糸
性が不良であった。得られた繊維の複合形状は、海島構
造に近いもので平凡な複合形状であった。また、得られ
た織物も特徴のないものであった。
【0037】〔比較例5〕実施例1と同様のポリマーを
用い、複合比50対50でサイドバイサイドの貼り合せ
構造の複合紡糸を実施した以外は、実施例1と同様の方
法で織物を作成した。単繊維間が集団化したコイルクリ
ニングを形成し位相差を有していないため、風合がふく
らみとソフト性が実施例1より劣るものであった。
【0038】〔比較例6〕実施例1と同様のポリマーを
用い、AポリマーとBポリマーの比率が50:50で、
鞘成分にポリエステルA、芯成分にポリエチレンテレフ
タレートの芯鞘複合形状の繊維化を実施した。その他は
実施例1と同様の条件で繊維化し、織物を作成したが風
合は特徴のないものである。以上の全実施例および全比
較例の結果を表1〜3に示す。
【0039】
【表1】
【表2】
【表3】
【0040】〔実施例11〕ポリエステル(A)とし
て、ビスフェノールAの両末端水酸基にそれぞれ約1モ
ルのエチレンオキサイドを付加させたジオール化合物を
全ジオール成分に対して8モル%共重合させたポリエチ
レンテレフタレート(溶融粘度:1600ポイズ、Ti
O↓20.05wt%含有)を用いた以外は実施例1と
同様に行ない、150デニール、48フイラメントのマ
ルチフイラメント糸を得た。このマルチフイラメント糸
の横断面における複合形状の(イ):(ロ):(ハ)の
割合は12:46:42であり、充分に位相差のある捲
縮を有していた。そしてこのマルチフイラメント糸は、
天然繊維に似た自然なふくらみと嵩高性とソフト感を有
するものであった。
【0041】〔実施例12〕ポリエステル(A)とし
て、イソフタル酸を全酸成分に対して3.5モル%、そ
してビスフェノールAの両末端水酸基にそれぞれ約1モ
ルのエチレンオキサイドを付加させたジオール化合物を
ジオール成分に対して3.5モル共重合させたポリエチ
レンテレフタレート(溶融粘度:1500ポイズ、Ti
O↓20.05wt%含有)を用いた以外は実施例1と
同様に行ない、150デニール、48フイラメントのマ
ルチフイラメント糸を得た。このマルチフイラメント糸
の横断面における複合形状の(イ):(ロ):(ハ)の
割合は、12:46:42であり、充分に位相差のある
捲縮を有していた。そしてこのマルチフイラメント糸
も、実施例11のものと同様に天然繊維に似た自然なふ
くらみと嵩高性とソフトな風合を有するものであった。
【0042】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維集合体を構成する繊維の横断面形
状の一例を示した図である。
【図2】本発明の繊維集合体を構成する3種の繊維の横
断面形状の具体例を示す図である。
【図3】本発明の繊維集合体の一例の側面図である。
【図4】本発明の繊維集合体を得ることができる紡糸装
置の縦方向断面図である。
【図5】図4の紡糸装置におけるX−X′部分での断面
図である。
【図6】本発明の繊維集合体を製造する過程での複合流
の一例を模式的に示す横断面図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−221415(JP,A) 特開 昭57−193522(JP,A) 特開 昭59−100744(JP,A) 特開 昭59−26524(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 8/14 D01F 6/62

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソフタル酸が全酸成分に対して4〜2
    0モル%共重合されたポリエチレンテレフタレート系ポ
    リエステル(A)と実質的なポリエチレンテレフタレー
    ト(B)からなる複合繊維の集合体であって、該複合繊
    維を構成する(A)成分と(B)成分の重量比率が1
    0:90〜90:10の範囲で、しかも該複合繊維を構
    成する(A)成分と(B)成分の繊維横断面複合形状が
    繊維の長さ方向で実質的に同一形状であり、かつ下記
    (イ)、(ロ)および(ハ)で示されるような各複合繊
    維が共に該繊維集合体中に含まれていることを特徴とす
    る優れた位相差捲縮を有する繊維集合体。 (イ) (A)成分と(B)成分のいずれか一方が繊維
    横断面積の50%以上を占める大きな塊りとなって横断
    面中に偏在している複合繊維、(ロ) (A)成分と
    (B)成分のいずれもが繊維横断面積の50%以上を占
    めるような大きな塊りとして横断面中に存在しておら
    ず、(A)成分と(B)成分が放射の中心を繊維横断面
    中に置く放射状の貼り合せ構造となっている複合繊維、
    (ハ) (A)成分と(B)成分のいずれもが繊維横断
    面積の50%以上を占めるような大きな塊りとして横断
    面中に存在しておらず、かつ(A)成分と(B)成分と
    の貼り合せ構造となっているものの、放射の中心を繊維
    横断面中に置く放射状の貼り合せ構造とはなっていない
    複合繊維、
  2. 【請求項2】 ビスフェノールAのアルキレンオキサイ
    ド付加物が全ジオール成分に対して4〜20モル%共重
    合されたポリエチレンテレフタレート系ポリエステル
    (A)と実質的なポリエチレンテレフタレート(B)か
    らなる複合繊維の集合体であって、該複合繊維を構成す
    る(A)成分と(B)成分の重量比率が10:90〜9
    0:10の範囲で、しかも該複合繊維を構成する(A)
    成分と(B)成分の繊維横断面複合形状が繊維の長さ方
    向で実質的に同一形状であり、かつ下記(イ)、(ロ)
    および(ハ)で示されるような各複合繊維が共に該繊維
    集合体中に含まれていることを特徴とする優れた位相差
    捲縮を有する繊維集合体。 (イ) (A)成分と(B)成分のいずれか一方が繊維
    横断面積の50%以上を占める大きな塊りとなって横断
    面中に偏在している複合繊維、(ロ) (A)成分と
    (B)成分のいずれもが繊維横断面積の50%以上を占
    めるような大きな塊りとして横断面中に存在しておら
    ず、(A)成分と(B)成分が放射の中心を繊維横断面
    中に置く放射状の貼り合せ構造となっている複合繊維、
    (ハ) (A)成分と(B)成分のいずれもが繊維横断
    面積の50%以上を占めるような大きな塊りとして横断
    面中に存在しておらず、かつ(A)成分と(B)成分と
    の貼り合せ構造となっているものの、放射の中心を繊維
    横断面中に置く放射状の貼り合せ構造とはなっていない
    複合繊維、
  3. 【請求項3】 イソフタル酸が全酸成分に対してaモル
    %、そしてビスフェノールAのアルキレンオキサイド付
    加物が全ジオール成分に対してbモル%共重合されたポ
    リエチレンテレフタレート系ポリエステル(A)と実質
    的なポリエチレンテレフタレート(B)からなる複合繊
    維の集合体であって、上記aとbの合計値が4〜20で
    あり、該複合繊維を構成する(A)成分と(B)成分の
    重量比率が10:90〜90:10の範囲で、しかも該
    複合繊維を構成する(A)成分と(B)成分の繊維横断
    面複合形状が繊維の長さ方向で実質的に同一形状であ
    り、かつ下記(イ)、(ロ)および(ハ)で示されるよ
    うな各複合繊維が共に該繊維集合体中に含まれているこ
    とを特徴とする優れた位相差捲縮を有する繊維集合体。 (イ) (A)成分と(B)成分のいずれか一方が繊維
    横断面積の50%以上を占める大きな塊りとなって横断
    面中に偏在している複合繊維、(ロ) (A)成分と
    (B)成分のいずれもが繊維横断面積の50%以上を占
    めるような大きな塊りとして横断面中に存在しておら
    ず、(A)成分と(B)成分が放射の中心を繊維横断面
    中に置く放射状の貼り合せ構造となっている複合繊維、
    (ハ) (A)成分と(B)成分のいずれもが繊維横断
    面積の50%以上を占めるような大きな塊りとして横断
    面中に存在しておらず、かつ(A)成分と(B)成分と
    の貼り合せ構造となっているものの、放射の中心を繊維
    横断面中に置く放射状の貼り合せ構造とはなっていない
    複合繊維、
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