JP3028883B2 - 車両の後輪操舵装置 - Google Patents

車両の後輪操舵装置

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JP3028883B2
JP3028883B2 JP25698892A JP25698892A JP3028883B2 JP 3028883 B2 JP3028883 B2 JP 3028883B2 JP 25698892 A JP25698892 A JP 25698892A JP 25698892 A JP25698892 A JP 25698892A JP 3028883 B2 JP3028883 B2 JP 3028883B2
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steering
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両前輪の操舵角と車
速とに基づき後輪舵角を制御する車両の後輪操舵装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の後輪操舵装置におい
ては、車両前輪の操舵角と車速とに基づき後輪の目標舵
角を算出し、実際の後輪舵角がこの目標舵角となるよう
に、後輪操舵機構の駆動源となる駆動モータをフィード
バック制御するようにされている。
【0003】またこの種の装置では、こうしたフィード
バック制御を行なうために、後輪舵角を検出するセンサ
が使用されているが、このセンサが故障すると後輪舵角
が目標舵角から大きく外れ、非常に危険であるため、従
来より、例えば特開平1−229768号公報に開示さ
れている如く、後輪舵角を検出するセンサとして、駆動
モータの回転から後輪舵角を検出するための回転角セン
サ、駆動モータの回転により変位して後輪を操舵する後
輪操舵機構の変位量から後輪舵角を直接検出する後輪舵
角センサの2種類のセンサを設け、各センサの出力を監
視することにより、センサの故障診断を行なうようにし
た装置も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記提案の装
置では、駆動モータに回転角センサを、後輪操舵機構に
後輪舵角センサを、夫々、装着しなければならないた
め、例えば後輪操舵機構が、その形状から後輪舵角セン
サを装着できないような場合には、上記提案により安全
性を高めることができないといった問題があった。
【0005】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、後輪舵角を検出するためのセンサとして、回転角
センサ或は後輪舵角センサを1個使用した装置におい
て、センサの故障診断及びモータ異常診断を確実に行な
い、制御の信頼性を向上することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた本発明は、図1に例示する如く、車両の後
輪を操舵するための後輪操舵機構と、該後輪操舵機構を
駆動する駆動モータと、該駆動モータの回転角又は前記
後輪の舵角を検出する後輪操舵状態検出手段と、車速を
検出する車速検出手段と、車両運転者による車両前輪の
操舵角を検出する前輪舵角検出手段と、該前輪舵角検出
手段により検出された前記前輪の舵角と前記車速検出手
段により検出された車速とに基づき、前記後輪の目標舵
角を算出する目標舵角算出手段と、該目標舵角算出手段
にて算出された前記後輪の目標舵角と、前記後輪操舵状
態検出手段により検出された前記駆動モータの回転角又
は前記後輪の舵角とに基づき、前記駆動モータの制御量
を算出し、該算出結果に応じて前記駆動モータを駆動し
て、前記後輪の舵角を前記目標舵角に制御する制御手段
と、を備えた車両の後輪操舵装置において、前記後輪の
目標舵角が変化して所定時間経過した後、前記後輪の舵
角が目標舵角に制御されるまでの判定期間内に、前記後
輪操舵状態検出手段からの検出信号が変化しているか否
かを判定する制御状態判定手段と、該制御状態判定手段
にて、前記判定期間内に前記後輪操舵状態検出手段から
の検出信号が変化していないと判定されると、前記駆動
モータに流れるモータ電流が予め設定された正常範囲に
あるか否かを判断し、該モータ電流が正常範囲にある場
合には前記後輪操舵状態検出手段の故障を、該モータ電
流が正常範囲から外れている場合には前記駆動モータの
故障を、夫々判定する故障判定手段と、を備えたことを
特徴としている。
【0007】
【作用】上記のように構成された本発明の後輪操舵装置
においては、目標舵角算出手段が、前輪舵角検出手段に
より検出された前輪の舵角と車速検出手段により検出さ
れた車速とに基づき後輪の目標舵角を算出し、制御手段
が、その算出された目標舵角と後輪操舵状態検出手段に
より検出された駆動モータの回転角又は後輪の舵角とに
基づき駆動モータの制御量を算出すると共に、その算出
結果に応じて駆動モータを駆動して、後輪の舵角を目標
舵角に制御する。
【0008】また、本発明の後輪操舵装置においては、
制御状態判定手段が、後輪の目標舵角が変化して所定時
間経過した後、後輪の舵角が目標舵角に制御されるまで
の判定期間内に、後輪操舵状態検出手段からの検出信号
が変化しているか否かを判定し、制御状態判定手段が、
その判定期間内に後輪操舵状態検出手段からの検出信号
が変化していないと判定すると、故障判定手段が、駆動
モータに流れるモータ電流が予め設定された正常範囲に
あるか否かを判断して、モータ電流が正常範囲にある場
合には後輪操舵状態検出手段の故障を、モータ電流が正
常範囲から外れている場合には駆動モータの故障を、夫
々判定する。
【0009】つまり、本発明の後輪操舵装置において
は、後輪の目標舵角が変化すると、駆動モータの起動に
要する所定時間経過した後、駆動モータが回転して、後
輪舵角が目標舵角に制御されるため、まず制御状態判定
手段の動作によって、後輪の目標舵角が変化して駆動モ
ータが実際に回転するのに必要な所定期間経過した後、
後輪舵角が目標舵角に制御されるまでの判定期間内に、
後輪操舵状態検出手段からの検出信号が変化しているか
否かを判断することにより、後輪操舵制御を実行できて
いるか否かを判断し、その判定期間内に、後輪操舵状態
検出手段からの検出信号が変化していない場合には、駆
動モータ或は後輪操舵状態検出手段のいずれかが故障し
たと判断して、駆動モータに流れるモータ電流から、そ
の異常が駆動モータの故障によるものなのか、或は後輪
操舵状態検出手段の故障によるものなのかを識別するの
である。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず図2は、本実施例の後輪操舵装置全体の構成を
表す概略構成図であり、図3はその制御系の電気的構成
を表す電気回路図である。
【0011】図2に示す如く、本実施例の後輪操舵装置
は、車両の左右の後輪2RL,2RRを操舵するための
後輪操舵機構10と、この後輪操舵機構10を駆動する
直流モータ,ブラシレスモータ等からなる駆動モータ1
2と、駆動モータ12の所定の回転角度毎にパルス信号
を発生する後輪操舵状態検出手段としての回転角センサ
14と、車両運転者が左右の前輪2FL,2FRを操舵
するためのステアリングホイール18からステアリング
ギヤボックス20に至るステアリングシャフト22に取
り付けられて、ステアリングシャフト22の所定の回転
角度毎にパルス信号を発生する前輪舵角検出手段として
のステアリングセンサ24と、車速を検出する車速検出
手段としての車速センサ26と、当該装置の異常時に車
両運転者に警告を与える警告ランプ28と、これら各セ
ンサからの検出信号に基づき目標後輪舵角を設定し、後
輪舵角がこの目標後輪舵角になるように駆動モータ12
を駆動制御すると共に、装置の異常を検出して警告ラン
プ28を点灯する電子制御装置(ECU)30とから構
成されている。
【0012】ここで、回転角センサ14は、図4(a)
に示す如く、駆動モータ12の回転軸12aに固定され
たスリット板32と、このスリット板32を挟むように
配設された検出素子部34とからなる周知のものであ
る。すなわち、回転角センサ14のスリット板32に
は、駆動モータ12の回転軸12aを中心とする所定角
度毎に回転角検出用のスリット32aが穿設されると共
に、スリット板32の周縁の所定の位置に基準位置検出
用のスリット32bが形成されている。そして、検出素
子部34に設けられた一対のフォトインタラプタ34
A,34B(図3に示す)によりスリット32aを検出
して、図4(b)に示す如く、駆動モータ12の回転軸
12aの所定の回転角度毎にオン・オフ状態が反転し、
位相がその反転周期の1/2(θ)だけずれた2種(A
相,B相)のパルス信号を発生すると共に、検出素子部
34に設けられたフォトインタラプタ34Z(図3に示
す)によりスリット32bを検出して、図4(b)に示
す如く、スリット32bに対応した回転軸12aの所定
の回転角度位置でオフ状態となるパルス信号(Z相)を
発生するようにされている。
【0013】なお、上記各フォトインタラプタ34A,
34B,34Zは、図3に示す如く、夫々、ECU30
から抵抗器Rを介して電源供給を受けることにより発光
する発光ダイオードDと、上記スリット板32を介して
発光ダイオードDからの光を受光するフォトトランジス
タTRとから構成されている。
【0014】また、検出素子部34は、後輪2RL,2
RRを操舵していない後輪舵角:0度のとき、及び、こ
の回転位置から駆動モータ12が左又は右方向に1回
転,2回転と回転したとき(回転角:±360度,±7
20度のとき)に、フォトインタラプタ34Zがスリッ
ト32bを検出するように、位置調整されている。
【0015】次にECU30は、CPU,ROM,RA
M等からなる周知のマイクロコンピュータにより構成さ
れている。ECU30は、上述のように、駆動モータ1
2を駆動制御することにより後輪舵角を制御し、装置の
異常を検出した際には警告ランプ28を点灯してその旨
を車両運転者に報知するが、こうした異常検出時には、
駆動モータ12の通電を単に中止しただけでは、駆動モ
ータ12が惰性で回転してしまう。
【0016】そこで、本実施例では、図3に示す如く、
駆動モータ12にカットリレー36を設け、後輪操舵制
御の実行時には、このカットリレー36をオンして、E
CU30側から駆動モータ12の通電電流を制御できる
ようにし、異常発生時等に後輪操舵制御を中止する際に
は、このカットリレー36をオフして、駆動モータ12
の正極端子と負極端子とを短絡することにより、駆動モ
ータ12の回転を固定できるようにされている。
【0017】また、カットリレー36を介してECU3
0に接続された駆動モータ12の電流経路には、駆動モ
ータ12に流れるモータ電流IMを検出するモータ電流
検出回路38が設けられており、ECU30側で、その
検出結果、つまりモータ電流IMを、検知できるように
されている。
【0018】次に、ECU30にて実行される後輪操舵
制御について、図5に示すフローチャートに沿って詳し
く説明する。なお、図5に示す後輪操舵制御は、図示し
ないイグニッションスイッチがオンすることにより、E
CU30に電源が投入されて、ECU30が起動するこ
とにより開始される。
【0019】図5に示す如く、この後輪操舵制御が開始
されると、まずステップ110にて、ECU30内の内
部クロックパルスにより所定時間毎にカウントアップさ
れる計時用のタイマカウンタをリセットする。そして、
続くステップ120にて、ステアリングセンサ24及び
車速センサ26からの検出信号に基づき求められるステ
アリング角及び車速を読み込み、続くステップ130に
て、この読み込んだステアリング角及び車速に基づき、
後輪舵角の目標値(目標舵角)を算出する、目標舵角算
出手段としての処理を実行する。
【0020】ステップ130にて目標舵角が算出される
と、今度はステップ140に移行して、後輪舵角を目標
舵角に制御するための駆動モータ12の目標回転角を算
出し、続くステップ150にて、この算出した目標回転
角が前回算出した目標回転角から変化したか否かを判断
する。そして、目標回転角が変化した場合には、ステッ
プ160にて、タイマカウンタをリセットした後、ステ
ップ170に移行し、目標回転角が変化していなけれ
ば、そのままステップ170に移行する。
【0021】ステップ170では、上記回転角センサ1
4からの検出信号に基づき求められる駆動モータ12の
回転角を読み込み、続くステップ180にて、駆動モー
タ12の回転角をステップ140で算出した目標回転角
に制御するための(換言すれば、後輪舵角を目標舵角に
制御するための)駆動モータ12の制御量を算出する。
そして、続くステップ190では、その算出した制御量
にて駆動モータ12を駆動する。なお、上記ステップ1
40〜ステップ190の処理は、本発明の制御手段に相
当する。
【0022】次に、上記のように、ステップ190に
て、後輪舵角を目標舵角に制御するために駆動モータ1
2を駆動すると、今度はステップ200に移行して、駆
動モータ12の回転角が目標回転角に到達したか否かを
判断し、駆動モータ12の回転角が目標回転角に到達し
た場合には、ステップ210にて駆動モータ12の回転
を停止し、ステップ220にてタイマカウンタをリセッ
トした後、再度ステップ120に移行する。
【0023】一方、ステップ200にて、駆動モータ1
2の回転角が目標回転角に到達していないと判断される
と、ステップ230に移行して、タイマカウンタの値が
予め設定された所定値K1を越えたか否か、つまり、駆
動モータ12の目標回転角,延いては目標後輪舵角が変
化した後、所定値K1で決定される所定時間経過したか
否か、を判断する。なお、この所定値K1には、駆動モ
ータ12が停止しているときに、駆動モータ12の駆動
を開始した後、駆動モータ12が実際に動き出すまでの
遅れ時間に対応した値が設定されている。
【0024】そして、ステップ230にて、タイマカウ
ンタの値が所定値K1を越えておらず、目標後輪舵角が
変化した後所定時間経過していないと判断されると、ス
テップ240に移行して、モータ電流検出回路38によ
り検出されたモータ電流IMを読み込み、ステップ25
0にて、この読み込んだモータ電流IMが予め設定され
た短絡判定値I1を越えたか否かを判断する。
【0025】このステップ250で、モータ電流IMが
短絡判定値I1を越えていると判断されると、ステップ
260にて、駆動モータ12が短絡している旨を判定し
て、その旨を運転者に報知するために警告ランプ28を
点灯し、逆にステップ250で、モータ電流IMが短絡
判定値I1以下であると判断されると、駆動モータ12
は正常に動作していると判断して、再度ステップ120
に移行する。
【0026】次に、ステップ230にて、タイマカウン
タの値が所定値K1を越えており、目標後輪舵角が変化
した後所定時間経過していると判断されると、ステップ
270に移行して、回転角センサ14からの検出信号に
基づき求められる駆動モータ12の回転角を読み込み、
この読み込んだ回転角と前回ステップ170にて読み込
んだ回転角とから駆動モータ12の回転角変化を求め、
この回転角変化は回転角センサ14により検出可能な最
小回転角1LSB(=θ)以内か否か、つまり駆動モー
タ12は回転しているか否かを判断する、制御状態判定
手段としての処理を実行する。
【0027】そして、このステップ270にて、駆動モ
ータ12は最小回転角1LSBより多く回転していると
判断されると、ステップ280にてタイマカウンタをリ
セットした後、再度ステップ120に移行し、逆にステ
ップ270にて、駆動モータ12の回転角変化は最小回
転角1LSB以内であると判断されると、ステップ29
0に移行して、モータ電流検出回路38により検出され
たモータ電流IMを読み込む。
【0028】ステップ290にてモータ電流IMを読み
込むと、今度はステップ300に移行して、その読み込
んだモータ電流IMは正常値であるか否か、つまり予め
設定されている正常範囲内にあるか否かを判断する。そ
して、このステップ300にて、モータ電流IMは正常
値であると判断されると、駆動モータ12は正常に回転
しているにもかかわらず、回転角センサ14により検出
される駆動モータ12の回転角が変化していないので、
回転角センサ14が故障したと判定して、その旨を運転
者に報知するために警告ランプ28を点灯する。
【0029】一方、ステップ300にて、モータ電流I
Mが正常値でないと判断されると、今度はステップ32
0に移行して、モータ電流IMは、予め設定されたロッ
ク・断線判定値I2(I2<I1)以下か否かを判断す
る。そして、モータ電流IMがロック・断線判定値I2
以下であれば、駆動モータ12が断線したと判定して、
その旨を運転者に報知するために警告ランプ28を点灯
し、逆にモータ電流IMがロック・断線判定値I2を越
えていれば、駆動モータ12がロックしていると判定し
て、その旨を運転者に報知するために警告ランプ28を
点灯する。
【0030】上記のようにステップ260,ステップ3
10,ステップ330又はステップ340にて、駆動モ
ータ12或は回転角センサ14の故障を判定して、その
旨を車両運転者に報知すると、今度は、ステップ350
に移行して、駆動モータ12の回転を停止し、更にステ
ップ360に移行して、カットリレー36をオフして、
駆動モータ12の正極端子と負極端子とを短絡すること
により、駆動モータ12を現在の回転位置で固定し、当
該後輪操舵制御を終了する。
【0031】以上説明したように、本実施例の後輪操舵
装置においては、前輪2FL,2FRの舵角や車速の変
化に伴い後輪2RL,2RRの目標舵角が変化する度
に、その後、駆動モータ12が目標回転角に制御される
までの間、駆動モータ12が通電開始後実際に回転する
までの遅れ時間毎に、回転角センサ14により駆動モー
タ12の回転が検出されているか否かを判断し、駆動モ
ータ12の回転が検出されていなければ、駆動モータ1
2及び回転角センサ14のいずれかが故障していると判
断して、モータ電流IMが正常値か否かによって、駆動
モータ12及び回転角センサ14のいずれが故障してい
るのかを識別するようにしている。
【0032】このため、本実施例の後輪操舵装置によれ
ば、駆動モータ12や回転角センサ14の故障判定を、
従来装置のように後輪舵角センサ等のセンサを別に設け
ることなく、1個の回転角センサ14のみで行なうこと
ができる。また本実施例では、回転角センサ14により
駆動モータ12の回転が検出されているか否かによって
駆動モータ12及び回転角センサ14の故障判定を行な
うとき以外は、モータ電流IMが短絡判定値I1を越え
る大電流となっているか否かを判断することにより、駆
動モータ12の短絡判定を行ない、また駆動モータ12
及び回転角センサ14の故障を判定した後、モータ電流
IMから駆動モータ12の故障を識別すると、モータ電
流IMがロック・断線判定値I2以下か否かを判断する
ことにより、駆動モータ12のロック及び断線を識別す
るようにしている。このため、駆動モータ12の故障時
には、その故障内容をも車両運転者に報知することがで
きる。
【0033】また更に、本実施例では、駆動モータ12
及び回転角センサ14の故障を検出すると、その旨を車
両運転者に報知して駆動モータ12の回転を停止するだ
けでなく、カットリレー36をオフすることにより、駆
動モータ12をその回転停止位置で固定するようにされ
ている。このため、駆動モータ12及び回転角センサ1
4の故障時に、後輪2RL,2RRが駆動モータ12の
惰性で余分に操舵されてしまうことはなく、車両の走行
安定性を確保することができる。
【0034】なお、上記実施例では、駆動モータ12に
後輪舵角を検出するための回転角センサ14を設けた後
輪操舵装置について説明したが、回転角センサ14の代
わりに、後輪操舵機構10の変位量から後輪舵角を直接
検出する後輪舵角センサを設けた後輪操舵装置において
も、上記実施例と同様に後輪操舵制御を実行することに
より、駆動モータ12及び後輪舵角センサの故障を判定
することができる。
【0035】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の後輪操
舵装置においては、後輪の目標舵角が変化して駆動モー
タが実際に回転するのに必要な所定期間経過した後、後
輪舵角が目標舵角に制御されるまでの判定期間内に、後
輪操舵状態検出手段からの検出信号が変化しているか否
かを判断することにより、後輪操舵制御を実行できてい
るか否かを判断し、その判定期間内に、後輪操舵状態検
出手段からの検出信号が変化していない場合には、駆動
モータ或は後輪操舵状態検出手段のいずれかが故障した
と判断して、駆動モータに流れるモータ電流から、その
異常が駆動モータの故障によるものなのか、或は後輪操
舵状態検出手段の故障によるものなのかを識別するよう
にしている。
【0036】このため、本発明の後輪操舵装置によれ
ば、駆動モータや後輪操舵状態検出手段の故障判定を、
従来装置のように後輪操舵状態検出手段を2種のセンサ
から構成することなく、1個のセンサのみで行なうこと
ができる。従って、駆動モータ及び後輪操舵機構の形状
から、後輪操舵状態検出手段として、駆動モータの回転
角を検出する回転角センサ及び後輪操舵機構の変位から
後輪舵角を直接検出する後輪舵角センサのいずれか一方
しか装着できない装置においても、故障診断を正確に行
ない、安全性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を例示するブロック図である。
【図2】実施例の後輪操舵装置全体の構成を表す概略構
成図である。
【図3】実施例の後輪操舵装置の制御系の構成を表す電
気回路図である。
【図4】実施例の回転角センサの構成及びその出力信号
を表す説明図である。
【図5】ECUにて実行される後輪操舵制御を表すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
2FL,2FR…前輪 2RL,2RR…後輪 1
0…後輪操舵機構 12…駆動モータ 14…回転角センサ 24…ス
テアリングセンサ 26…車速センサ 28…警告ランプ 30…電子
制御装置(ECU) 36…カットリレー 38…モータ電流検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B62D 137:00 (72)発明者 稲葉 隆史 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−227770(JP,A) 実開 平3−115575(JP,U) 実開 平4−29472(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00 B62D 7/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の後輪を操舵するための後輪操舵機
    構と、 該後輪操舵機構を駆動する駆動モータと、 該駆動モータの回転角又は前記後輪の舵角を検出する後
    輪操舵状態検出手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 車両運転者による車両前輪の操舵角を検出する前輪舵角
    検出手段と、 該前輪舵角検出手段により検出された前記前輪の舵角と
    前記車速検出手段により検出された車速とに基づき、前
    記後輪の目標舵角を算出する目標舵角算出手段と、 該目標舵角算出手段にて算出された前記後輪の目標舵角
    と、前記後輪操舵状態検出手段により検出された前記駆
    動モータの回転角又は前記後輪の舵角とに基づき、前記
    駆動モータの制御量を算出し、該算出結果に応じて前記
    駆動モータを駆動して、前記後輪の舵角を前記目標舵角
    に制御する制御手段と、 を備えた車両の後輪操舵装置において、 前記後輪の目標舵角が変化して所定時間経過した後、前
    記後輪の舵角が目標舵角に制御されるまでの判定期間内
    に、前記後輪操舵状態検出手段からの検出信号が変化し
    ているか否かを判定する制御状態判定手段と、 該制御状態判定手段にて、前記判定期間内に前記後輪操
    舵状態検出手段からの検出信号が変化していないと判定
    されると、前記駆動モータに流れるモータ電流が予め設
    定された正常範囲にあるか否かを判断し、該モータ電流
    が正常範囲にある場合には前記後輪操舵状態検出手段の
    故障を、該モータ電流が正常範囲から外れている場合に
    は前記駆動モータの故障を、夫々判定する故障判定手段
    と、 を備えたことを特徴とする車両の後輪操舵装置。
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