JP3028647U - 弁当容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来から弁当容器として合成樹脂製の器体と
蓋とからなる重箱状のもの、例えば、実開昭５２−３２
５８６号の如き弁当箱が知られている。しかし、前記の
弁当箱では蓋相互の積み重ねに拘っていて、積み重ね部
分に幾つもの段があり、水洗いの際、ゴミ等の除去が困
難であるばかりか、水切りしにくい欠点があった。又、
デザイン的にも斬新さが強く要求される時代でありなが
ら、これと言った対策が講じられていない欠点もあっ
た。この考案は、上記の欠点をなくした弁当容器、特に
弁当容器の蓋の提供を目的としている。 【構成】 蓋３の上辺端周縁部に３０°〜７０°に傾斜
した傾斜重合角部１０を周設させると共に、側壁９の下
端内側縁部に前記傾斜重合角部１０と対応する３０°〜
７０°に傾斜した傾斜重合部１１を周設させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、同種、或いは、略同種の内容の弁当を一度に多数作り、これ等を 多数の人に提供する給食センタ−や飲食店、ドライブイン等で使用する合成樹脂 製の反復再使用される弁当容器、特に、弁当容器の蓋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、この種の弁当容器として、合成樹脂製の器体と蓋とからなる重箱状 のもの、例えば、実開昭５２−３２５８６号の如き弁当箱が知られ、実用に供さ れている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、前記の弁当箱では蓋相互を積み重ねると安定性がないためガタつくば かりか、水洗いの際のゴミ等の除去と水切りが困難な欠点があった。又、デザイ ン的にも新鮮さに欠ける欠点があった。

【０００４】

【問題を解決するための手段】

そこで、この考案においては、蓋の上辺端周縁部全体に３０°〜７０°程度傾 斜した傾斜重合角部を周設させると共に、側壁の下端内側縁部全体に前記傾斜重 合角部と対応する３０°〜７０°程度傾斜した傾斜重合部を周設させる。 そして、前記傾斜重合角部と傾斜重合部により、蓋相互の積み重ねを嵩張らず に容易に可能ならしめる。又、前記重合部が斜め角度のため伸び縮みがあっても カダが生じることなく、更に、積み重ね段が一段のためゴミ等の除去と水分の除 去を簡単にできるようにしたものである。

【０００５】

【作用】

この考案に係る蓋は、上辺端周縁部全体に傾斜重合角部を、又、側壁の下端内 側縁部全体に前記傾斜重合角部と対応する傾斜重合部を各々周設しているので、 上辺端部には外側重合部分が形成され、又、下端内側部には内側重合部分が形成 されることになる。 従って、複数の蓋を積み重ねて置いたり、保管するような場合、下側の蓋に次 の蓋を重ねれば、傾斜角度に案内されて下側蓋の外側重合部分に上側蓋の内側重 合部分がすっぽり被さった状態となって収まる。

【０００６】

【実施例】

次に、この考案の実施例を図面について詳述すると、弁当容器１は合成樹脂か ら製作され、器体２と蓋３とから構成される。 器体２は御飯や料理を盛りつけるものであり、図示の如く、その形状は略正方 形等をした箱状とされ、底板４の辺端に側壁５を周設して御飯や料理の収納部６ を形成させてある。 前記収納部６には、図示してないが、必要に応じて仕切り板が一体に成形され たり、別体として製作されて嵌め込まれる。 又、前記底板４の四つ角よりやや内側に位置した部分には、略Ｌ形をした脚部 ７が各々形成されている。 蓋３は器体２の上端を被うことができる寸法とされ、図示のように上板８の辺 端下方に側壁９を周設し、上板８と側壁９の角部全体に３０°〜７０°に傾斜し た傾斜重合角部１０を周設すると共に、側壁９の下端内側全体にも傾斜重合角部 １０と対応した３０°〜７０°に傾斜する傾斜重合部１１を周設させてある。 なお、前記傾斜重合角部１０と傾斜重合部１１の傾斜角度は、一方が３０°で あれば他方も３０°、一方が７０°であれば他方も７０°であることが望ましい が、２°〜５°程度の差異は許容される。 図中１２は上板８の表面に設けた浅い凹部で、器体２と蓋３をセットし、弁当 容器１とした場合の脚部７─が入り、積み重ねが簡単、確実にできるようになっ ているが、必ずしも必要なものではない。 なお、上記実施例では略正方形のものを例示したが、これに限定するものでは なく、長方形とか多角形、円形、楕円形等とすることができる。又、蓋３の上板 ８から傾斜重合角部１０、側壁９にかけて模様を付したり、漆塗り仕上げするこ ともある。

【０００７】 上記のような弁当容器１は、器体２の収納部６に御飯や料理を盛りつけ、蓋３ をして使用されるが、多数の蓋３─を積み重ね状態で置いたり、保管等する際に は、下側の蓋３に次の蓋３を重ねれば、傾斜角度に案内されて下側蓋の外側重合 部分に上側蓋の内側重合部分がすっぽり被さった状態、即ち、傾斜重合角部１０ と傾斜重合部１１が蜜に接合した状態で重なる。

【０００８】

【考案の効果】

この考案に係る弁当容器１の蓋３は、上板８の辺端下方に側壁９を周設させ、 該上板８と側壁９の角部全体に傾斜重合角部１０を周設すると共に、側壁９の下 端内側全体に傾斜重合角部１０と対応する傾斜重合部１１を周設させたので、蓋 ３の積み重ねがガタつくことなく簡単、確実に行える。又、積み重ねが密接状態 となるので嵩が最小となり、保管等に場所をとらず便利であるばかりか、積み重 ね段部が存在しないので付着したゴミ等は水洗いで簡単に除去でき、良好な衛生 状態を保ち得るし、水切りも良好な効果がある。 又、傾斜重合角部１０と傾斜重合部１１を周設する構造は今まで全く存在しな いから、機能的にも、デザイン的にも非常に斬新で、顧客のニーズにマッチする 効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 弁当容器の斜面図である。

【図２】 弁当容器の一部を切り欠いた正面図であ
る。

【図３】 蓋の平面図である。

【図４】 蓋の積み重ね状態を拡大して示す一部の断
面図である。

【符号の説明】

１ 弁当容器 ２ 器体 ３ 蓋 ８ 上板 ９ 側壁 １０ 傾斜重合角部 １１ 傾斜重合部 １２ 浅い凹部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 器体２と蓋３とからなる弁当容器１に
   おいて、上板８の辺端下方に側壁９を周設させ、前記上
   板８と側壁９の角部周縁に傾斜重合角部１０を周設させ
   ると共に、側壁９の下端内側縁部に傾斜重合角部１０と
   対応する傾斜重合部１１を周設させた蓋３を用いること
   を特徴とした弁当容器。