JP3026612B2 - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents
ポリカーボネート樹脂組成物Info
- Publication number
- JP3026612B2 JP3026612B2 JP2415109A JP41510990A JP3026612B2 JP 3026612 B2 JP3026612 B2 JP 3026612B2 JP 2415109 A JP2415109 A JP 2415109A JP 41510990 A JP41510990 A JP 41510990A JP 3026612 B2 JP3026612 B2 JP 3026612B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copolymer
- rubber
- weight
- polycarbonate
- pdms
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
成物に関し、詳しくは新規なポリカーボネート−ポリジ
メチルシロキサン(PC−PDMS)共重合体及びゴム
状弾性体を含有する耐衝撃性に優れたポリカーボネート
樹脂組成物に関する。
ポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性に優れた樹脂であり
他樹脂とのブレンドによる改良も広く行われている。例
えば、ゴム状弾性体を添加してポリカーボネート樹脂の
耐衝撃性を改良することが行われている。しかし、単に
ゴム状弾性体を添加しただけでは強度,弾性率が大きく
低下しない範囲では耐衝撃性の向上は望めなかった。こ
の問題点を改善したものとしてポリカーボネート−ポリ
シロキサンとアクリルゴムまたはポリジメチルシロキサ
ン(PDMS)へのグラフト共重合体及びゴムからなる
ポリカーボネート樹脂(特開昭61−200161号公
報参照)及びポリカーボネート−ポリシロキサンとイソ
ブチレンからなるポリカーボネート樹脂(特開昭63−
51452号公報参照)が挙げられる。しかし、このよ
うなポリカーボネート樹脂組成物は、双方共にポリカー
ボネート−ポリシロキサンを用いているため耐衝撃性は
向上するが、向上効果が低いという問題があった。とこ
ろで、先般、本発明者らのグループは従来のポリカーボ
ネートが持つ機械的,光学的性質を維持しつつ、耐衝撃
性を改良した新しい構造のポリカーボネート系共重合体
を開発することに成功した(特願平1−174046号
明細書およびPCT/JP90/00864号明細
書)。本発明者らは上記の新規ポリカーボネート系共重
合体の長所を維持しつつ、さらに性質を向上させるべく
鋭意研究を重ねた。
カーボネート系共重合体にゴム状弾性体を配合すること
により、耐衝撃性をさらに改善することができることを
見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したもの
である。すなわち、本発明は、(A)一般式(a)
素,炭素数1〜4のアルキル基を示し、R3 及びR4 は
それぞれ独立に水素,ハロゲン,炭素数1〜20のアル
キル基又はアリール基を示し、xは1〜5の整数を示
し、yは1〜4の整数を示し、nは1〜100の整数を
示す。〕で表わされるポリカーボネートブロック及び一
般式(b)
香核を含む有機残基を示し、mは100以上の整数を示
す。〕で表わされるポリジメチルシロキサンブロックか
らなる共重合体であって、この共重合体中のポリジメチ
ルシロキサンブロック部分の割合が0.5〜10重量%で
ある共に該共重合体のn−ヘキサン可溶分が1.0重量%
以下であり、粘度平均分子量が10,000〜50,000であるポ
リカーボネート−ポリジメチルシロキサン(PC−PD
MS)共重合体40〜99重量%及び(B)ゴム状弾性
体60〜1%からなることを特徴とするポリカーボネー
ト樹脂組成物を提供するものである。
−PDMS共重合体及び(B)ゴム状弾性体を主成分と
するものであるが、ここで(A)成分であるPC−PD
MS共重合体は、上記のように一般式(a)で表わされ
るポリカーボネート(以下、PCということがある)ブ
ロック及び一般式(b)で表わされるポリジメチルシロ
キサン(以下、PDMSということがある)ブロックか
らなるブロック共重合体である。一般式(a)中のR1
及びR2 は、それぞれ独立に水素,炭素数1〜4のアル
キル基、例えば、メチル基,エチル基,n−プロピル
基,i−プロピル基,n−ブチル基,i−ブチル基,s
−ブチル基,t−ブチル基を示す。また、一般式(a)
中のR3 及びR4 は、それぞれ独立に水素,ハロゲン
(例えば、塩素,フッ素,臭素など),炭素数1〜20
のアルキル基(例えば、メチル基,エチル基,n−プロ
ピル基,i−プロピル基,n−ブチル基,i−ブチル
基,s−ブチル基,t−ブチル基,n−オクチル基,t
−オクチル基,n−デシル基,n−オクタデシル基な
ど)又はアリール基(例えば、フェニル基,ベンジル
基,α,α−ジメチルベンジル基など)を示す。また、
一般式(b)中のR5 及びR6 は、芳香核を有する有機
残基である。ここで、芳香核を有する有機残基として
は、様々なものがあるが、例えば、3−(o−ヒドロキ
シフェニル)プロピレン基,2−(p−ヒドロキシフェ
ニル)エチレン基あるいは
(A)成分であるPC−PDMS共重合体は、例えば一
般式(c)
である。〕で表わされる有機ジヒドロキシ化合物及び一
般式(d)
ある。〕で表わされるポリジメチルシロキサンと炭酸エ
ステル形成性誘導体とを液体媒体中で分子量調節剤の存
在下に反応させることによって得ることができる。ここ
で一般式(c)で表わされる有機ジヒドロキシ化合物と
しては、様々なものがあるが、例えば、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)アルカンが挙げられるが、さらに具体
的には2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン〔通称ビスフェノールA〕;ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブ
タン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタ
ン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソペン
タン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサ
ン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソヘキ
サン;4,4−ジヒドロキシトリフェニルメタン;4,
4−ジヒドロキシテトラフェニルメタン;1,1 −ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;2,2−
ビス(4,4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロ
パン;2,2−ビス(4,4−ヒドロキシ−3,5−ジ
メチルフェニル)プロパンなどのビスフェノール類であ
る。また、一般式(d)で表わされるポリジメチルシロ
キサンは、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサン
とジシロキサンとを反応させて、末端が水素のポリジメ
チルシロキサンを製造し、これをアリルフェノールと反
応させることにより、末端フェノールポリジメチルシロ
キサンを合成することができる。このとき、オクタメチ
ルシクロテトラシロキサンとジシロキサンの量比によ
り、ジメチルシラノキシ単位の繰り返し数を制御するこ
とができる。この製造工程は下記の反応式で表わすこと
ができる。
返し数mは、100以上であることが必要である。この
mが100未満であると、例えば充填材として用いたガ
ラス繊維と混合したときにアイゾット耐衝撃性が低下す
る。なおmが400を超えるものは製造が困難になり実
用的でない。
〜3量体)を除去するために真空蒸留を行うことが望ま
しい。真空蒸留の条件は特に制限はないが、100〜2
00℃で10Torr以下で低沸点成分が留去しなくなるま
で(例えば1〜200分)蒸留すればよい。また、炭酸
エステル形成性誘導体としては、通常はホスゲンが用い
られるが、このホスゲン以外に各種の化合物、例えばブ
ロモホスゲン,ジフェニルカーボネート,ジ−p−トリ
ルカーボネート,フェニル−p−トリルカーボネート,
ジ−p−クロロフェニルカーボネート,ジナフチルカー
ボネートなど、あるいは更にこれらの化合物と前記有機
ジヒドロキシ化合物とからなるポリカーボネートオリゴ
マーを用いることも可能である。
ロキシ化合物及びポリジメチルシロキサンと炭酸エステ
ル形成性誘導体とからPC−PDMS共重合体を製造す
るにあたって、反応系に分子量調節剤を存在させる。分
子量調節剤としては様々なものを用いることができる
が、具体的にはペンタハロゲノフェノール(例えば、ペ
ンタブロモフェノール,ペンタクロロフェノール,ペン
タフルオロフェノール),トリハロゲンフェノール(例
えば、トリブロモフェノール,トリクロロフェノール,
トリフルオロフェノール),フェノール,p−クレゾ−
ル,p−tert−ブチルフェノール,p−tert−オクチル
フェノール,p−クミルフェノールなどがあげられる。
造すべきPCブロックの重合度によって適宜定めればよ
い。一方、分子量調節剤及び炭酸エステル形成性誘導体
の導入量は、PCブロックの重合度を規定する。したが
って、その導入量はその目的に応じた量とすればよい。
なお、分子量調節剤の具体的な導入量は、生成するポリ
カーボネートの末端位(特に両末端位)に結合するに足
りる量あるいはこれをやや上廻る量を目安とすればよ
い。
0.5〜10重量%、特に1〜10重量%存在するように
配合するのが好ましい。この量が0.5重量%未満である
と、例えば充填材として用いたガラス繊維と混合したと
きにアイゾット耐衝撃性が低下する。しかし、10重量
%を超えるものは、熱変形温度が低下する。本発明で用
いるPC−PDMS共重合体は、液体媒体中で反応を進
行させることにより製造することができるが、具体的に
は公知の界面重合法やピリジン法等に準じて反応を進行
させればよい。
表わされるPCブロックと一般式(b)で表わされるP
DMSブロックからなる共重合体は、10,000〜50,000、
好ましくは 12,000 〜 30,000 の粘度平均分子量を有す
るものである。粘度平均分子量が 10,000 未満である
と、アイゾット耐衝撃性が低く、本発明の目的には適当
でない。しかし、粘度平均分子量が 50,000 を超えるも
のは、製造困難である。
は、n−ヘキサン可溶分が1.0重量%以下である。ここ
でn−ヘキサン可溶分が1.0重量%を超えるものでは、
ガラス繊維等の無機質充填材と混合したときに耐衝撃性
の向上効果が小さい。特にガラス繊維等と混合したとき
の耐衝撃性の向上効果を高めるためには、上記PC−P
DMS共重合体の結晶化度が30%以上のものが好まし
い。なお、このn−ヘキサン可溶分が1.0重量%以下の
PC−PDMS共重合体を製造するには、例えば共重合
体中のPDMS含有率を10重量%以下にするととも
に、PDMS中のジメチルシラノオキシ単位の繰り返し
数が100以上のものを用い、かつ第三級アミン等の触
媒を5.3×10-3モル/kg・オリゴマー以上用いて、上
述した共重合反応を行えばよい。
ム状弾性体としては、例えば天然ゴム,合成ゴム,グラ
フト共重合体などが挙げられる。ここで使用されるゴム
状弾性体には特に制限はなく、例えば天然ゴム(N
R),スチレン−ブタジエンゴム(SBR),ブチルゴ
ム(BR),イソプレンゴム(IR),ニトリル−ブタ
ジエンゴム(NBR),ニトリル−イソプレンゴム(N
IR),クロロプレンゴム(CR)などのジエン系ゴ
ム,イソブチレン−イソプロピレンゴム(IIR),エ
チレン−プロピレンゴム(EPM),エチレン−プロピ
レン−ジエンゴム(EPDM),クロロスルフォン化ポ
リエチレンゴム(CSM),ハロゲン化ブチルゴム,ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体ゴム,スチレン−
イソプレンブロック共重合体ゴム,ゴム状クロルスルホ
ン化ポリエチレン(CSM),ゴム状塩素化ポリエチレ
ン(CPE),アクリルゴム,アクリル酸アルキルエス
テルと2−クロロエチルビニルエーテルの共重合体(A
CM),アクリル酸アルキルエステルとアクリロニトリ
ルとの共重合体(ANM),ウレタンゴム(熱可塑性タ
イプ),シリコーンゴム,フッ素ゴム,ポリエステル−
ポリエーテル−ポリエステルブロック共重合体ゴム,エ
ピクロルヒドリンゴム,エチレン−酢酸ビニルゴム(E
VM)などのオレフィン系ゴム,種々のアクリル系ゴ
ム,その他有機ケイ素化合物,有機フッ素化合物系,ウ
レタン系,エーテル系などが挙げられる。さらには、M
AS樹脂(60〜80重量%のn−ブチルアクリレ−ト
とスチレン,メタクリル酸メチルとのグラフト共重合
体),MABS樹脂(オクチルアクリレートとブタジエ
ンとを重量比7:3の割合で共重合させて得られるゴム
ラテックスにスチレンおよびメタクリル酸メチルを添加
し、グラフト重合させて得られた共重合体),MBS樹
脂(メタクリル酸メチルとブタジエンとを共重合させて
得られるゴムラテックスにスチレンを添加し、グラフト
重合させて得られる共重合体)等が挙げられる。
述した(A)成分と(B)成分の混合割合は、通常
(A)成分40〜99重量%及び(B)成分60〜1重
量%である。好ましくは(A)成分50〜95重量%及
び(B)成分50〜5重量%がよい。また、(A)成分
が40重量%未満の場合は、PC−PDMS共重合体の
本来有する耐衝撃性が充分に発現せず、99重量%を超
えると流動性が悪くなる。(B)成分が1重量%未満の
場合は、流動性の向上が見られず、60重量%を超える
と強度及び弾性率が低下する。
本発明の目的を阻害しない限り、各種の無機質充填材,
ガラス繊維,添加剤またはその他の合成樹脂等を必要に
応じて配合することができる。まず、ポリカーボネート
樹脂組成物の機械的強度,耐久性または増量を目的とし
て配合される前記無機質充填材としては、例えばガラス
繊維(GF),炭素繊維(CF),ガラスビーズ,ガラ
スフレーク,カーボンブラック,硫酸カルシウム,炭酸
カルシウム,ケイ酸カルシウム,酸化チタン,アルミ
ナ,シリカ,アスベスト,タルク,クレー,マイカ,石
英粉等が挙げられる。また、前記添加剤としては、例え
ばリン系(亜リン酸エステル系,リン酸エステル系
等),アミン系等の酸化防止剤,例えばベンゾトリアゾ
ール系,ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤,例えば脂肪
族カルボン酸エステル系,パラフィン系の外部滑剤,常
用の難燃化剤,離型剤,帯電防止剤,着色剤等が挙げら
れる。その他の合成樹脂としては、ポリエチレン,ポリ
プロピレン,ポリスチレン,AS樹脂,ABS樹脂,ポ
リメチルメタクリレート等の各樹脂を挙げることができ
る。
上記の各成分を配合し、混練することにより得ることが
できる。配合,混練は通常の方法を採用することができ
る。例えばリボンブレンダ,ヘンシェルミキサー,バン
バリーミキサー,ドラムタンブラー,単軸スクリュー押
出機,2軸スクリュー押出機,コニーダ,多軸スクリュ
ー押出機等により行うことができる。混練に際しての加
熱温度は通常250〜300℃が適当である。かくして
得られたポリカーボネート樹脂組成物は既知の種々の成
形方法、例えば射出成形,押出成形,圧縮成形,カレン
ダー成形,回転成形等を適用して自動車用バンパーなど
自動車分野の成形品や家電分野等の成形品を製造するこ
とができる。本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、
特に自動車分野にあっては、内装材料にあっている。
明する。 製造例1 (末端フェノールPDMSの合成)オクタメ
チルシクロテトラシロキサン1483g 、1,1,3,
3−テトラメチルジシロキサン18.1g 及び86%硫酸
35g を混合し、室温で17時間攪拌した。その後、油
相を分離し、炭酸水素ナトリウム25g を加え1時間攪
拌した。濾過後、150℃,3torrで真空蒸留し、低沸
点物を除いた。2−アリルフェノール60g と塩化白金
−アルコラート錯体0.0014g との混合物に、294
g の上記で得られたオイルを90℃の温度で添加した。
この混合物を90から115℃の温度に保ちながら3時
間攪拌した。生成物を塩化メチレンで抽出し、80%の
水性メタノールで3回洗浄し、過剰の2−アリルフェノ
ールを除いた。その生成物を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、真空中で115℃の温度まで溶剤を留去した。核磁
気共鳴(NMR)の測定により、得られた末端フェノー
ルPDMSのジメチルシラノオキシ単位の繰り返し数は
150であった。
ボネートオリゴマーの合成)5%水酸化ナトリウム水溶
液400リットルにビスフェノールA60kgを溶解し、
ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液を調製し
た。次いで、室温に保持したこのビスフェノールAの水
酸化ナトリウム水溶液を138リットル/時間の流量
で、またメチレンクロライドを69リットル/時間の流
量で、内径10mm,管長10mの管型反応器にオリフィ
ス板を通して導入し、これにホスゲンを並流して10.7
kg/時間の流量で吹き込み、3時間連続的に反応させ
た。ここで用いた管型反応器は二重管となっており、ジ
ャケット部分には冷却水を通して反応液の排出温度を2
5℃に保った。また、排出液のpHは10〜11を示すよ
うに調整した。このようにして得られた反応液を静置す
ることにより、水相を分離除去し、メチレンクロライド
相(220リットル)を採取して、これにさらにメチレ
ンクロライド170リットルを加え、十分に攪拌したも
のをポリカーボネートオリゴマー(濃度317g /リッ
トル)とした。ここで得られたポリカーボネートオリゴ
マーの重合度は3〜4であった。
イド2リットルに溶解させ、製造例2で得たPCオリゴ
マー10リットルと混合した。そこへ、水酸化ナトリウ
ム26g を水1リットルに溶解させたものとトリエチル
アミン(TEA)b(cc)を加え500rpm で室温にて
1時間攪拌した。その後、5.2重量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液5リットルにビスフェノールA600を溶解さ
せたもの、メチレンクロライド8リットル及びp−tert
−ブチルフェノール(PTBP)a(g)を加え500
rpm で室温にて2時間攪拌した。しかる後に、メチレン
クロライド5リットルを加え、さらに水5ットルで水
洗、0.01規定水酸化ナトリウム水溶液5リットルでア
ルカリ洗浄、0.1規定塩酸5リットルで酸洗浄及び水5
リットルで水洗を順次行い、最後にメチレンクロライド
を除去し、チップ状のPC−PDMS共重合体を得た。
得られたPC−PDMS共重合体の性状試験を以下の条
件で行った。(PDMS含有率及びPDMS鎖長(ジメ
チルシラノオキシ単位)の測定)PDMS含有率は 1H
NMRで1.7ppm に見られるビスフェノールAのイソプ
ロピルのメチル基のピークと0.2ppm に見られるジメチ
ルシロキサンのメチル基のピークの強度比で求めた。P
DMS鎖長は 1HNMRで0.2ppm に見られるジメチル
シクロキサンのメチル基のピークと2.6ppm に見られる
PC−PDMS結合部のメチレン基のピークの強度比で
求めた。 (n−ヘキサン可溶分の測定)n−ヘキサンを溶媒とし
てソックスレイ抽出された成分である。即ち、試料でチ
ップ状の共重合体15g を円筒濾紙No. 84(28×1
00mm)に採取し、これを300mlのn−ヘキサンを用
いて、3〜4分に1回(20ml/回)の還流量で8時間
還流させて抽出した。その後、300mlのn−ヘキサン
を蒸発させた後の残渣物を秤量し、これをn−ヘキサン
可溶分とした。得られた結果を第1表に示す。
ゴム状弾性体の所定量をドラムタンブラーで予備混合し
たあと、押出機に供給して温度280℃で混練し、ポリ
カーボネート樹脂組成物を得、これをペレット化した。
さらに得られたペレットを成形温度280℃,金型温度
80℃で射出成形して試験片を得た。この得られた試験
片のアイゾット衝撃強度及びペレットの引張破断強さを
測定した。その結果を第2表及び第3表に示す。上記試
験は、以下に示す条件で行った。アイゾット衝撃試験
(kg・cm/cm )は、JIS K−7110に準拠して、
1/8インチ厚みのペレットを用い、23℃,−30℃
にて行った。引張破断強度試験(kg/cm 2 )は、JIS
K−7113に準拠して行った。
アンドハース(株)製 *4 ハイブレン B611(アクリル系ゴム)日本ゼ
オン(株)製 *5 ブチル268 (ブチルゴム) 日本ゼ
オン(株)製 *6 03MA409C(長さ3mm, 直径13μm)旭フ
ァイバーグラス(株)製 *a PC-PDMS 共重合体とゴム状弾性体の合計量に基く
百分率 *b PC-PDMS 共重合体とゴム状弾性体の合計量を10
0重量部としたときの割合
樹脂組成物は、PC−PDMS共重合体とゴム状弾性体
を混合することにより得ることができる。このポリカー
ボネート樹脂組成物によれば、耐衝撃性に優れた成形品
を製造することができる。したがって、本発明のポリカ
ーボネート樹脂組成物は、耐衝撃性に優れた成形品の素
材として有効な利用が期待される。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)一般式(a) 【化1】 〔式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素,炭素数1
〜4のアルキル基を示し、R3 及びR4 はそれぞれ独立
に水素,ハロゲン,炭素数1〜20のアルキル基又はア
リール基を示し、xは1〜5の整数を示し、yは1〜4
の整数を示し、nは1〜100の整数を示す。〕で表わ
されるポリカーボネートブロック及び一般式(b) 【化2】 〔式中、R5 及びR6 はそれぞれ独立に芳香核を含む有
機残基を示し、mは100以上の整数を示す。〕で表わ
されるポリジメチルシロキサンブロックからなる共重合
体であって、この共重合体中のポリジメチルシロキサン
ブロック部分の割合が 0. 5〜10重量%である共に該
共重合体のn−ヘキサン可溶分が 1. 0重量%以下であ
り、粘度平均分子量が10,000〜50,000であるポリカーボ
ネート−ポリジメチルシロキサン共重合体40〜99重
量%及び(B)ゴム状弾性体60〜1重量%からなるこ
とを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2415109A JP3026612B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
CA002075373A CA2075373C (en) | 1990-12-27 | 1991-12-25 | Polycarbonate resin composition |
DE69131291T DE69131291T2 (de) | 1990-12-27 | 1991-12-25 | Polycarbonatharzzusammensetzung |
US08/209,591 US5488086A (en) | 1990-12-27 | 1991-12-25 | Polycarbonate resin composition |
PCT/JP1991/001755 WO1992012208A1 (fr) | 1990-12-27 | 1991-12-25 | Composition de resine polycarbonate |
EP92901918A EP0517927B1 (en) | 1990-12-27 | 1991-12-25 | Polycarbonate resin composition |
TW080110214A TW226394B (ja) | 1990-12-27 | 1991-12-26 | |
KR1019920702076A KR0131915B1 (ko) | 1990-12-27 | 1992-08-27 | 폴리카르보네이트 수지 조성물 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2415109A JP3026612B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04225060A JPH04225060A (ja) | 1992-08-14 |
JP3026612B2 true JP3026612B2 (ja) | 2000-03-27 |
Family
ID=18523515
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2415109A Expired - Lifetime JP3026612B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3026612B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL9202090A (nl) * | 1992-12-02 | 1994-07-01 | Gen Electric | Polymeermengsel met aromatisch polycarbonaat, styreen bevattend copolymeer en/of entpolymeer en een polysiloxaan-polycarbonaat blok copolymeer, daaruit gevormde voorwerpen. |
-
1990
- 1990-12-27 JP JP2415109A patent/JP3026612B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04225060A (ja) | 1992-08-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0517927B1 (en) | Polycarbonate resin composition | |
JP3151789B2 (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP3703500B2 (ja) | ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法 | |
JPH07173276A (ja) | ポリカーボネート系樹脂、その製造方法及び樹脂組成物 | |
JP3026612B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP3026614B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JPH06329781A (ja) | ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体及び樹脂組成物 | |
JP3026613B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JPH06287430A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP3026611B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP2001214048A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP3287414B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP2911616B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP2878854B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP3090483B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JPH05214236A (ja) | ポリカーボネート系樹脂組成物 | |
JPH06313103A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP3154345B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JPH0726149A (ja) | ガラス繊維強化ポリカーボネート系樹脂組成物 | |
JPH07268199A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP3259493B2 (ja) | 難燃化ポリカーボネート系樹脂組成物 | |
JPH07268197A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP3312630B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JPH06313087A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JPH06136249A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090128 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090128 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100128 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100128 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110128 Year of fee payment: 11 |