JP3025625B2 - アルカリα−アミラーゼ活性を有するアルカリプルラナーゼ遺伝子 - Google Patents
アルカリα−アミラーゼ活性を有するアルカリプルラナーゼ遺伝子Info
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Description
活性を有するアルカリプルラナーゼをコードする遺伝
子、当該遺伝子の一部の発現によって得られるアルカリ
α−アミラーゼ及びこれをコードする遺伝子、並びにこ
れらの遺伝子を含む組換えDNA及び形質転換体に関す
る。
化、繊維産業で澱粉糊抜き剤、医薬品産業で消化剤、食
品産業で水飴の製造等に広く利用されてきたα−アミラ
ーゼは、澱粉、アミロース、アミロペクチン等の澱粉系
多糖類の分子中のα−1,4グルコシド結合のみを切断
する酵素で細菌、黴類、植物の種子及び動物の消化腺な
ど多くの生物から結晶標品あるいは電気泳動的に均一な
標品として得られている。一方、プルラナーゼは、澱
粉、グリコーゲン、アミロペクチンあるいはプルラン分
子中に存在するα−1,6グルコシド結合のみを切断
し、最終的にマルトトリオースを生成する酵素であり、
アエロバクター アエロゲネス(Aerobacter
aerogenes)の一菌株から発見され〔Ben
der,H.and Wallenfels,K.,B
iochem.J.,334,79(1961)〕、更
に、その後、バチルス ストレプトコッカス(Stre
ptococcus)、クロストリジウム(Clost
ridium)等の多くの微生物から発見されている。
このプルラナーゼは、エンド型アミラーゼ及びエキソ型
アミラーゼと併用することにより、澱粉からグルコース
やマルトース、マルトトリオース、マルトテトラオー
ス、マルトペンタオース、マルトヘキサオース等のマル
トオリゴ糖を生産することができるので、澱粉製造工業
において注目されている酵素である。
の製造工程を簡略化するために、α−1,4グルコシド
結合に対しても反応する、すなわちα−アミラーゼ活性
を有するプルラナーゼの探索が行われてきた。枯草菌
(Bacillus subtilis)TU株〔Ta
kasaki,Y.,Agric.Biol.Che
m.,51,9(1987)、特公平1−18717号
公報〕はプルラナーゼ−アミラーゼ複合酵素を生産する
ことが知られている。両酵素活性を有する単一酵素、所
謂アミロプルラナーゼとしては、バチルス サーキュラ
ンス(Bacillus circulans)〔特開
昭64−60376号公報〕の生産するアミラーゼ、バ
チルス エスピー(Bacillus sp.)〔Sa
ha,B.C.et al.,Enzyme Micr
ob.Technol.,11,760(198
9)〕、サーモアンアエロビウム ブロキイ(Ther
moanaerobium brockii)〔Col
eman,R.D.et al.,J.Bacteri
ol.,169,4302(1987)〕、サーモアン
アエロビウム エスピー(Thermoanaerob
ium sp.)〔Plant,A.R.et a
l.,Appl.Microbiol.Biotech
nol.,26,427(1987)〕、クロストリジ
ウム サーモハイドロスルフリカム(Clostrid
ium thermohydrosulfuricu
m)〔Saha,B.C.et al.,Bioche
m.J.,252,343(1988)〕、クロストリ
ジウム サーモスルフロゲネス(Clostridiu
m thermosulfurogenes)〔Spr
einat,A.et al.,Appl.Micro
biol.Biotechnol.,33,511(1
990)〕、サーマス アキュアティキス(Therm
us aquaticus)〔Plant,A.R.e
t al.,Enzyme Microb.Techn
ol.,8,668(1986)〕、サーマス エスピ
ー(Thermus sp.)〔Nakamura,
N.et al.,Starch/Starke,4
1,112(1989)〕、サーモアンアエロバクテリ
ウム サッカロリティカム(Thermoanaero
bacterium saccharolyticu
m)〔Saha,B.C.et al.,Appl.E
nviron.Microbiol.,56,881
(1990)〕、ピロコッカス フリオサス(Pyro
coccus furiosus)及びサーモコッカス
リトラリス(Thermococcus litor
alis)〔Brown,S.H.and Kell
y,R.M.,Appl.Environ.Micro
biol.,59,2614(1993)〕など数多く
の好(耐)熱性微生物で報告例がある。
−アミラーゼとプルラナーゼを共に食器洗浄剤及び衣料
洗浄剤に配合することによって、主に澱粉汚れに対する
洗浄力が飛躍的に向上することを明らかにした(特開平
2−132193号公報)。しかしながら、自然界にお
いて従来見出されているα−アミラーゼ及びプルラナー
ゼのほとんどが、中性ないし酸性領域において最大且つ
安定な酵素活性を示し、pH9〜10のアルカリ性溶液中
ではほとんど作用しないものであった。アルカリ領域に
おいて最大活性を示すいわゆるアルカリプルラナーゼの
存在は、極めて少なく、わずかに中村ら〔Nakamu
ra,N.and Horikoshi,K.,Bio
chim.Biophys.Acta,397,188
(1975),特公昭53−27786号公報〕と荒ら
(特公平6−32613号公報)によって報告されてい
るのみである。更にアルカリα−アミラーゼ活性とアル
カリプルラナーゼ活性を有した単一酵素(アミロプルラ
ナーゼ)に至っては、全く見出されていないのが実情で
あった。しかしながら、本発明者らがアルカリプルラナ
ーゼを生産する微生物を自然界に求めて鋭意探索を続け
たところ、生育の至適pHをアルカリ性領域に有する、い
わゆる好アルカリ性バチルス エスピー(Bacill
us sp.)KSM−AP1378(FERM BP
−3048)がアルカリα−アミラーゼ活性を有する新
規なアルカリプルラナーゼYを生産することを発見し、
本酵素が自動食器洗浄機用洗浄剤組成物並びに衣料用洗
浄剤組成物の添加成分として有用であることを明らかに
した(特開平3−290498号公報)。本酵素は一酵
素分子でありながらアルカリα−アミラーゼ活性及びア
ルカリプルラナーゼ活性の両者を有しており、本酵素の
利用は工業生産過程において、別々の菌体から2種各々
の酵素を生産する場合と比較して、菌体の培養あるいは
酵素の精製等に極めて効率的である。
リプルラナーゼYの生産菌であるバチルス エスピーK
SM−AP1378株に対して培養方法の検討による生
産性の向上を試みたが、本酵素を工業的に有利に実生産
するためには、更にその生産性を向上させることが必要
である。また、近年、遺伝子工学の手法を用いて酵素の
生産量を向上せしめることや、蛋白質工学的手法によっ
て当該酵素の遺伝子を改変して当該酵素の改良を行うこ
とも可能となっている。その為には当該酵素の遺伝子が
必要であるが、アルカリα−アミラーゼ活性を有するア
ルカリプルラナーゼ(アルカリアミロプルラナーゼ)を
コードする遺伝子は未だ取得されていなかった。
ルラナーゼをコードする遺伝子、これを含有する組換え
DNA及び当該組換えDNAを保持する形質転換体を提
供することにある。
アルカリ性バチルス属細菌の染色体DNAからアルカリ
アミロプルラナーゼをコードする遺伝子を含むDNA断
片を取得すべく、ショットガンクローニングとPCR法
を併用することによってアルカリアミロプルラナーゼを
コードするDNA断片を単離した。このDNA断片を適
当なベクターに連結して微生物に導入したところ、得ら
れた組換え微生物がアルカリアミロプルラナーゼを生産
することが確認できた。更に、コードされるアルカリア
ミロプルラナーゼのアミノ酸配列がこれまでに知られて
いる他のアミラーゼやプルラナーゼとは全く異なり、酵
素分子のアミノ末端側がアルカリα−アミラーゼであ
り、カルボキシ末端側がアルカリプルラナーゼであると
いう特徴を有していることが明らかとなり、本発明を完
成した。
アミノ酸配列、又は配列番号1に記載のアミノ酸配列に
対して1若しくは2以上のアミノ酸が置換、付加、欠
失、逆位若しくは挿入されたアミノ酸配列を有し、かつ
アルカリα−アミラーゼ活性及びアルカリプルラナーゼ
活性を有する蛋白質(アルカリアミロプルラナーゼ)を
コードするDNA断片を提供するものである。
酸配列からなるアルカリα−アミラーゼ及びこれをコー
ドするDNA断片を提供するものである。
ーゼ又はアルカリα−アミラーゼをコードするDNA断
片を有する組換えDNAを提供するものである。
ルラナーゼ又はアルカリα−アミラーゼをコードするD
NA断片を有する組換えDNAを保持する形質転換微生
物を提供するものである。
ゼ遺伝子の供与体となる微生物としては、例えば、好ア
ルカリ性バチルスの1種、バチルス エスピー KSM
−AP1378株を用いることができる。本菌株は、本
発明者らが、菌体外に著量のアルカリアミロプルラナー
ゼの1種であるアルカリプルラナーゼYを生産する菌株
として栃木県栃木市の土壌より分離したものであり、微
工研条寄第BP−3048号として寄託されている。
ては、例えばマーマーの方法〔Marmur,J.,
J.Mol.Biol.,3,208(1961)〕や
斉藤と三浦の方法〔Saito,H.and Miur
a,K.,Biochem.Biophys.Act
a,72,619(1963)〕等が挙げられるが、他
の類似な方法を用いることもできる。
で切断することによって、アルカリアミロプルラナーゼ
遺伝子を含むDNA断片を調製することができるが、用
いる制限酵素の種類としては、当該遺伝子を分断しない
ものであれば、いかなるものでも使用できる。アルカリ
アミロプルラナーゼ遺伝子の取得法については、PCR
法を用いることもできる。例えば、配列番号2に記載の
塩基配列を基にして必須領域の5′末端の上流及び3′
末端の下流位置にあたる配列のプライマーを合成し、ア
ルカリアミロプルラナーゼ生産菌の染色体DNAを鋳型
としてPCR反応を行うことによってアルカリアミロプ
ルラナーゼ遺伝子を取得できる。あるいは、アルカリア
ミロプルラナーゼ生産菌より何らかの方法によってアル
カリプルラナーゼ遺伝子断片を取得した後、PCR法に
よってその上流部分のアルカリα−アミラーゼ遺伝子断
片を増幅し、完全な遺伝子を取得する方法、反対にアル
カリα−アミラーゼ遺伝子を取得した後、PCR法によ
ってその下流部分のアルカリプルラナーゼ遺伝子断片を
増幅し、完全な遺伝子を取得することもできる。
ーニングするが、この際用いる宿主・ベクター系として
は、宿主菌株が本発明のアルカリアミロプルラナーゼ遺
伝子を発現させることができ、また、組換えDNAが宿
主菌中で複製可能であり、組み込んだ当該遺伝子を安定
に保持できるものであれば、いかなるものも使用するこ
とができる。例えば、大腸菌K−12系統株を宿主とす
るEK系や枯草菌(Bacillus subtili
s)Marburg系統株を宿主とするBS系等が挙げ
られるが、好適には、遺伝学的に最も良く研究されてお
り、ベクターの種類が豊富であるEK系を用いると良い
結果が得られる。宿主菌株の具体例としては、EK系で
は、HB101株、C600株、JM109株、BS系
ではBD170株、MI112株、ISW1214株な
どが挙げられる。また、ベクターとしては、EK系では
pBR322やpUC18等のベクター、またBS系で
はpUB110、pHY300PLKなどのベクターが
挙げられる。ベクターを制限酵素で切断し、上記の染色
体DNA断片と結合させ、組換えプラスミドDNAを作
成するが、結合の方法としては、例えばDNAリガーゼ
によって結合させる方法等が挙げられる。
方法は特に限定されないが、例えば、EK系宿主菌株の
場合、塩化カルシウム法〔Mandel,M.and
Higa,A.,J.Mol.Biol.,53,15
9(1970)〕等、またBS系宿主菌株の場合には、
プロトプラスト法〔Chang,C.and Cohe
n.S.N.,Mol.Gen.Genet.,16
8,111(1978)〕等を用いることができる。
A上にコードされている抗生物質耐性等の形質のうち、
外来染色体DNA断片の挿入によって失活しない形質を
指標として、ベクター由来のDNA断片を含むDNAに
よって形質転換されたものを一次選択する。具体的に
は、例えばベクターとしてEK系のpBR322を用
い、このBamHI切断部位に染色体DNAのBamH
I断片を挿入した場合には、テトラサイクリン耐性遺伝
子が失活するので、遺伝子中にBamHI切断部位を持
たないアンピシリン耐性を指標として一次選択を行えば
良い。次にこれを澱粉あるいはプルランを含む寒天プレ
ートにそれぞれレプリカ法等によって移植して培養した
後、集落を出現させる。澱粉を含む寒天プレート上で澱
粉を分解したことによってコロニーの周囲にハローを形
成し、なおかつプルラン寒天プレート上でもハローを形
成することのできるコロニーを検出する。
組換えDNAは、通常のプラスミド調製法あるいはファ
ージDNA調製法〔Maniatis,T.et a
l.,Molecular Cloning,Cold
Spring HarborLaboratory,
New York,(1982)〕を用いて抽出でき、
更に各種制限酵素による切断パターンを電気泳動法等に
よって解析することによって、組換えDNAがベクター
DNAとアルカリアミロプルラナーゼ遺伝子を含むDN
A断片が結合したものであることを確認できる。
ゼのうち、アルカリプルラナーゼY遺伝子は図1に示し
た制限酵素地図を有する約9.4kbのDNA断片に含
まれており、斜線で示した約6.2kbの部分に存在し
ている。
6.2kb断片は配列番号2に示したヌクレオチド配列
を有している。本配列は配列番号2に示した約6.2k
b断片の左側から右側に向けての配列を5′から3′の
方向に示したものである。本配列中にヌクレオチド番号
145番のATGから翻訳を開始し、配列番号1記載の
アミノ酸1938残基から成る配列をコードするオープ
ン・リーディング・フレーム(ORF)が認められる。
ORFの15ベース(b)上流に枯草菌の16Sリボゾ
ームRNAの3′末端の配列〔McLaughlin,
J.R.et al.,J.Biol.Chem.,2
56,11283(1981)〕と相補性が高いGAAAGG
GG配列が存在し、更に上流には、ヌクレオチド番号35
以降にσA型プロモーターの共通配列〔Gitt,M.
A.et al.,J.Biol.Chem.,26
0,7178(1985)〕と相同性の高いTTTACA----
20 b----TAAATT配列が存在する。また、ヌクレオチド
番号の5959番の翻訳終止コドンTAAの下流には転写
ターミネーターと思われるインバーティッド・リピート
配列が存在する(ヌクレオチド番号5961−601
5)。また、バチルス エスピー KSM−AP137
8株の培養液から精製したアルカリプルラナーゼYのア
ミノ末端側14残基のアミノ酸配列は、当該DNA断片
中のヌクレオチド配列から推定されるアミノ酸配列の1
番号以降の配列と一致した(配列番号2のアミノ酸配列
1−14)。
定されるアミノ酸配列をこれまでに知られているα−ア
ミラーゼ及びプルラナーゼと比較したところ、本遺伝子
は独自のヌクレオチド配列を有しており、且つコードさ
れるアミノ酸の配列も他のα−アミラーゼ及びプルラナ
ーゼのものとは異なっており新規なものであった。
−アミラーゼ活性中心及びアルカリプルラナーゼ活性中
心の二つの活性中心を有しているという特徴を持ってい
る。即ち、アミラーゼやプルラナーゼの活性中心に共通
に見られる4種(I〜IV領域)の配列〔Nakajim
a,R.et al.,Appl.Microbio
l.Biotechnol.,23,355(198
6)〕がそれぞれアミノ酸配列430〜613と136
4〜1549の間に存在する(配列番号2のアミノ酸配
列において、アルカリα−アミラーゼのI領域=430
〜435、アルカリα−アミラーゼのII領域=514〜
522、アルカリα−アミラーゼのIII領域=547〜
550、アルカリα−アミラーゼのIV領域=608〜6
13、アルカリプルラナーゼのI領域=1364〜13
69、アルカリプルラナーゼのII領域=1428〜14
36、アルカリプルラナーゼのIII領域=1461〜1
464、アルカリプルラナーゼのIV領域=1544〜1
549)。また、アルカリα−アミラーゼとアルカリプ
ルラナーゼをコードしていると思われる構造遺伝子の間
には33アミノ酸よりなる介在配列が2回繰り返して存
在する(配列番号2のアミノ酸配列において、802〜
834及び912〜944)。従って、この特徴を利用
することによってアルカリα−アミラーゼ部分とアルカ
リプルラナーゼ部分とを別々に発現させることも可能で
ある。例えば、開始コドンから介在配列直前までのアミ
ノ酸を含む遺伝子をプラスミドベクターDNAに挿入し
適当な宿主菌に導入することによってアルカリα−アミ
ラーゼだけを生産させることが可能である(配列番号
3)。また、介在配列直後のアミノ酸から1906番目
までのアミノ酸を含む遺伝子を発現可能なプラスミドベ
クターDNAに挿入し適当な宿主菌に導入することによ
ってアルカリプルラナーゼだけを生産させることも可能
である(配列番号4)。
含む組換えDNAの好適な例として、プラスミドpAP
101(図2)等が挙げられる。本プラスミドはアルカ
リプルラナーゼY遺伝子6.2kbを含む断片とpUC
18、pHY300PLKの一部からなる13.4kb
の組換えプラスミドである。組換えDNAを含有する組
換え微生物の好適な例としては、大腸菌HB101(p
AP101)株が挙げられる。この菌株は組換えプラス
ミドpAP101を大腸菌HB101株に通常の形質転
換法を用いて導入したものであり、大腸菌の培養に通常
用いられる培地で培養することにより菌体内にアルカリ
プルラナーゼYを生産する。生産された当該酵素の最適
反応pHはα−アミラーゼ活性がpH8〜9、プルラナーゼ
活性がpH9〜10であり、遺伝子供与菌株であるバチル
ス エスピー KSM−AP1378株が生産するアル
カリプルラナーゼYの値(図3)と良く一致する。
する限り、本発明のDNA断片には、後記配列表記載の
アミノ酸配列をコードするもの以外に、このアミノ酸配
列に1又は2以上のアミノ酸が置換、付加、欠失、逆位
又は挿入されたアミノ酸配列をコードするDNAが含ま
れる。その例としては、配列番号1のアミノ酸配列か
ら、N末端側32アミノ酸が欠失したアミノ酸配列をコ
ードするDNAが挙げられる。
いて最大の活性を示すアルカリアミロプルラナーゼの遺
伝子及びこれを含有する微生物が得られ、これらを利用
すれば当該アルカリアミロプルラナーゼの大量生産が可
能である。アルカリアミロプルラナーゼは単一蛋白質
で、α−アミラーゼ及びプルラナーゼ活性それぞれの活
性部位が異なるという特徴を持つ。
明するが、本発明はこれに何ら限定されるものではな
い。尚、本実施例中の濃度は何れも重量%で示してあ
る。
生産するバチルス エスピー KSM−AP1378株
を5mlのA培地(表1)に接種し、30℃で24時間振
盪培養を行った後、この1mlを100mlの同培地に接種
して30℃で更に12時間振盪培養した。この後、遠心
分離によて菌体を集め、斉藤と三浦の方法〔Sait
o,H.and Miura K.,Biochim.
Biophys.Acta,72,619(196
3)〕に従って約1mgの染色体DNAを得た。
stIによって切断したのち、同じくPstIで切断し
たベクタープラスミドpBR322(ベーリンガー マ
ンハイム社製)1μg を加え、T4DNAリガーゼによ
る結合反応を行って組換えプラスミドを作製した。この
組換えプラスミド混合物による形質転換処理を行った大
腸菌懸濁液を15μg /mlテトラサイクリンを含むLB
寒天プレート培地〔1.0%トリプトン(ディフコ社
製)、0.5%酵母エキス(ディフコ社製)、1.0%
NaCl、1.5%寒天(和光純薬社製)〕に塗抹し3
7℃で12時間培養した。更に、出現した形質転換コロ
ニー上に、0.2%プルラン、0.8%レッドプルラン
〔Kanno,M.and Tomiura,E.,A
gric.Biol.Chem.,49,1529(1
985)〕、1mg/mlリゾチーム、グリシン−NaCl
−水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.0)を含む0.8%
寒天を重層し、37℃にて5時間反応させた。この結
果、レッドプルランの分解によってコロニー周辺に透明
なハローを形成した株1株が得られ、これをアルカリプ
ルラナーゼを生産する組換え微生物として分離した。
ラサイクリンを含む5mlのLB培地〔1.0%トリプト
ン(ディフコ社製)、0.5%酵母エキス(ディフコ社
製)、1.0%NaCl〕に接種し、37℃で一夜培養
した後、これを500mlのLB培地に移植し、更に24
時間振盪培養した。この培養液より遠心分離によって菌
体を集め、常法〔Maniatis T.et a
l.,Molecular Cloning,Cold
Spring Harbor Laboratory
(1982)〕に従って、組換えプラスミド約500μ
g を調製した。得られた組換えプラスミドの制限酵素切
断地図を作製したところ、図1に示した約6.3kbの
PstI断片(断片A)が含まれていることが明らかに
なり、これをプラスミドpPU100と命名した。ま
た、pPU100によって形質転換された大腸菌HB1
01株をHB101(pPU100)株と命名した。
したHB101(pPU100)株の培養液1mlを10
0mlのLB培地(テトラサイクリンを含む)に接種し、
37℃で24時間振盪培養した。培養後、遠心分離によ
って集めた菌体をトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)に懸
濁し、超音波による破砕を行った。破砕後、遠心分離に
よって不溶物を取り除き、得られた上清液を無細胞抽出
液とした。対照として、HB101(pBR322)株
についても同様に無細胞抽出液を調製し、これらの抽出
液中のプルラナーゼ活性を測定した。尚、プルラナーゼ
活性は、40mMグリシン−NaCl−NaOH緩衝液
(pH10)とプルラン(終濃度0.25%)を含む反応
液中で、40℃、30分間の反応を行った後、生成した
還元糖を3,5−ジニトロサリチル酸〔3,5−din
itrosalicylic acid(DNS)〕法
にて定量することによって測定し、1分間に1μmolの
グルコースに相当する還元糖を生成する酵素量を1単位
とした。この結果、HB101(pPU100)株の無
細胞抽出液にはプルラナーゼ活性が認められた。更に、
生産されたプルラナーゼの作用至適pHを測定した結果、
本酵素におけるプルラナーゼ活性はpH9.5に最適作用
pHを有するアルカリプルラナーゼであることが明らかと
なった。尚、酵素活性の測定には、次に示した緩衝液
(各々40mM)を用いた。
断後、アガロースゲル電気泳動を行い、ゲルからジーン
クリーンキット(フナコシ社製)によって、約6.3k
bのPstI断片約0.5μg を単離した。このPst
I断片をDNAラベリング&ディテクション キット
(ベーリンガー マンハイム社製)を用いて標識化する
ことによって、プローブDNAを調製した。一方、Ps
tIによって切断したバチルス エスピー KSM−A
P1378株由来の染色体DNA(各3μg )をアガロ
ースゲル電気泳動後、DNAバンドをサザンの方法〔S
outhern,E.M.,J.Mol.Biol.,
98,503(1975)〕によって、ナイロンメンブ
ラン(アマーシャム社製)に移した後、DNAラベリン
グ&ディテクションキットを用いてプローブDNAとの
ハイブリダイゼーション解析を行った。この結果、図4
に示したように、KSM−AP1378株由来の染色体
DNAのPstI切断物中には、用いたプローブDNA
とバイブリダイズする約6.3kbのDNA断片が存在
することが認められ、プラスミドpPU100に含まれ
る約6.3kbのPstI断片が、バチルス エスピー
KSM−AP1378株の染色体DNA由来であるこ
とが確認された。
tI断片をBamHIで切断した時に得られる約3.5
kbの断片(断片B,図1)をプラスミドpHY300
PLKのPstI部位からBamHI部位の間に挿入し
た組換えプラスミドpHYPULを調製した。これを大
腸菌HB101に導入し、実施例4と同様にプルラナー
ゼ活性を測定した結果、pH9〜10の範囲に最適作用pH
を有するプルラナーゼ活性が認められた。この結果アル
カリプルラナーゼ遺伝子の必須領域はPstI部位から
BamHI部位までの約3.5kbであることが明らか
になった。
エンス用デレーションキット(宝酒造社製)と適当な2
種類の制限酵素を用いて、各小断片を含む組換えプラス
ミドDNAを作成し、これらの挿入断片のヌクレオチド
配列を決定した。尚、ヌクレオチド配列の決定は蛍光プ
ライマーを用いる方法〔Smith,L.M.et a
l.,Nature,321,674(1986)〕に
従って、アプライド バイオシステム社製のモデル37
0A DNAシークエンサーを用いて行った。各DNA
試料から得られた約300〜450bpのヌクレオチド
配列を重ね合わせることによって、断片BのうちPst
I部位側の3038bpの配列を決定した。この結果、
アルカリプルラナーゼ遺伝子のオープンリーディングフ
レーム(ORF)は取得した約6.3kb断片の末端で
あるPstI部位よりも上流に続いていることが明らか
になった。
I 1.5kb断片(断片C)を調製し、これを実施例
5と同様にして標識し、プローブDNAを作成した(プ
ローブ1)。一方、XbaIによって切断したバチルス
エスピー KSM−AP1378株由来の染色体DN
A(各3μg )をアガロースゲル電気泳動後、実施例5
と同様にしてナイロンメンブラン(アマーシャム社製)
に移した後、プローブとのハイブリダイゼーションを行
った。この結果、図5に示したように、プローブ1は約
2.3kbのXbaI断片とハイブリッドすることが明
らかになり、KSM−AP1378株由来の染色体DN
A上においてPstI−PstI6.3kb断片の約
0.8kb上流にXbaI部位が存在することが推定さ
れた(図1)。そこで実施例7において決定された塩基
配列を基にして合成した24塩基配列から成るプライマ
ー1及びプライマー2(図1、図6)と、鋳型としてX
baIで切断したKSM−AP1378株の染色体DN
Aを分子内結合した環状DNA群を用い、PCRキット
(アプライド バイオシステム社製)によって逆PCR
法〔Triglia,T.et al.,Nuclei
c Acids Res.,16,81(1988)〕
で(94℃ 1分,55℃ 1分,72℃ 3分を1サ
イクルとし、これを30サイクル繰り返す)PstI部
位から上流のXbaI部位までの約0.8kb間を増幅
させた。更に、増幅させた0.8kb断片を実施例7と
同様にその配列を決定した。この結果、断片Cから続く
アルカリプルラナーゼのORFが断片Dよりも更に上流
に続いていることが明らかになった(図1)。
8kb断片を実施例5と同様に標識し、プローブDNA
(プローブ2)を作成した。一方、EcoRIによって
切断したバチルス エスピー KSM−AP1378株
由来の染色体DNA(各3μg )をアガロースゲル電気
泳動後、実施例5と同様にしてナイロンメンブラン(ア
マーシャム社製)に移し、プローブ2とのハイブリダイ
ゼーションを行った。その結果、ハイブリッドしたEc
oRI断片のサイズ(3.6kb,図7)からKSM−
AP1378株由来の染色体DNA上に、実施例8で得
られた断片Dの1.2kb上流にEcoRI部位が存在す
ることが推定された。そこで、実施例8において決定さ
れた塩基配列を元にして合成された24塩基からなるプ
ライマー3及びプライマー4(図1,図6)と、鋳型と
してEcoRIで切断したKSM−AP1378株の染
色体DNAを分子内結合した環状DNA群を用いて、実
施例8と同様にして逆PCR法によってXbaI部位か
ら更に上流の1.2kb間を増幅させた(断片E)。実
施例7と同様に、増幅させた1.2kbの配列を決定し
たところ、断片Dから続くアルカリプルラナーゼのOR
Fが断片Eよりも更に上流に続いていることが明らかに
なった。
て、プローブDNA(プローブ3)を作成した。バチル
ス エスピー KSM−AP1378株由来の染色体D
NAのXbaI切断物のハイブリダイゼーション解析を
実施例8、9と同様にして行った(図8)。この結果、
図1に示したように、KSM−AP1378株由来の染
色体DNAにおいて断片EのEcoRI部位より1.1
kb上流にXbaI部位が存在することが推定された。
そこで実施例9において決定された塩基配列を元にして
合成された24塩基のプライマー5及びプライマー6
(図1,図6)と、鋳型としてXbaIで切断したKS
M−AP1378株の染色体DNAを分子内結合した環
状DNA群を用い、実施例8と同様にして逆PCR法に
よってEcoRIから更に上流の1.1kb間を増幅さ
せた。この1.1kbの増幅断片Fの配列を実施例7と
同様に決定したところ、本断片中に断片Eから続くアル
カリプルラナーゼ遺伝子のORFの5′末端が確認され
た。本遺伝子の全ヌクレオチド配列及び推定されるアミ
ノ酸配列を配列番号1に示したが、アミノ酸番号1から
14までの推定配列が、バチルス エスピー KSM−
AP1378株のアルカリプルラナーゼYを用いて実際
に決定したアミノ末端配列と一致したことから、本遺伝
子がアルカリプルラナーゼYをコードしていることが推
定された。
基にして合成された25塩基からなるプライマーA及び
プライマーB(図1,図6)と、鋳型としてKSM−A
P1378株の染色体DNA及び、PCRキット(アプ
ライド バイオシステム社製)を用いてPCR法(94
℃ 1分,55℃ 1分,72℃ 3分を1サイクルと
し、これを30サイクル繰り返す。)によって、アルカ
リプルラナーゼY遺伝子のアルカリα−アミラーゼ領域
を含む3.5kb断片(断片G)を増幅させた。得られ
たDNA断片をpUC18プラスミドベクターのSma
I部位に挿入し、市販のE.coliHB101コンピ
テントセルを用いて形質転換を行った。得られた形質転
換体を0.4%ブルースターチ及び50μg /mlのアン
ピシリンを含んだLB培地にレプリカ法で移植して37
℃において培養を行い、ブルースターチを分解してコロ
ニーの周辺にハローを形成する株を1株分離した。更に
実施例3と同様にこの株からプラスミド(pAMY10
0)を調製した。
領域を含むプラスミドpHYPUL(実施例3)をPs
tIで切断して得られた7.7kb の断片と同遺伝子のア
ルカリα−アミラーゼ領域を含むpAMY100(実施
例11)をPstIで切断して調製した5.7kbの断
片をT4リガーゼによって結合させた組換えプラスミド
混合物を大腸菌HB101に導入し、出現してきた形質
転換体を0.4%ブルースターチとアンピシリン50μ
g /mlを含むLB培地及び、0.8%レッドプルラン
〔Kanno,M.and Tomiura,E,.A
gric.Biol.Chem.,49,1529(1
985)〕とアンピシリン50μg /mlを含むLB培地
に各々レプリカ法で移植し37℃にて12時間生育させ
た。この結果、両プレート上で透明なハローをコロニー
周辺に形成した株をα−アミラーゼ活性を有するアルカ
リプルラナーゼYを生産する組換え大腸菌として分離し
た。
様にして組換えプラスミド約500μg を調製した。得
られた組換えプラスミドの制限酵素切断地図を作成した
ところ、図1に示した約7.0kbのDNA断片(断片
H)が含まれていることが明らかになり、これをプラス
ミドpAP101と命名した(図2)。また、pAP1
01によって形質転換された大腸菌HB101株をHB
101(pAP101)株と命名した。
ら無細胞抽出液を調製し、また対照として、HB101
(pBR322)株の無細胞抽出液を調製し、これらの
α−アミラーゼ活性及びプルラナーゼ活性を測定した。
尚、α−アミラーゼ活性は50mMグリシン−NaCl−
NaOH緩衝液(pH10)中に可溶性澱粉を含む反応液
中、50℃で、15分間の反応を行った後生成した還元
糖をDNS法で定量することによって測定した。また、
プルラナーゼ活性は実施例4と同様にして測定した。い
ずれも酵素の力価は、1分間に1μmolのグルコースに
相当する還元糖を生成する酵素量を1単位とした。この
結果、HB101(pAP101)株の無細胞抽出液に
はアルカリα−アミラーゼ活性及びアルカリプルラナー
ゼ活性が認められ、実施例4と同様にα−アミラーゼと
プルラナーゼの作用至適pHを求めたところ、α−アミラ
ーゼ活性がpH8〜9の範囲、プルラナーゼ活性がpH9〜
10の範囲であることが明らかとなった。
1378株の培養液より精製された50mgのアルカリプ
ルラナーゼY酵素〔210キロダルトン(KDa);特
公平6−32613号公報〕に0.1mgのパパイン(シ
グマ社製;5U/mg)を加え、10mMトリス−HCl緩
衝液(pH8.0)中で30℃、2分間の加水分解反応を
行った後、10μg のアンチパイン(フルカ社製)を添
加することによって反応を停止した。この分解産物をD
EAE 5PWカラム(7.5mm×7.5cm;東ソー社
製)を用いて分画すると、114KDa及び102KD
aの蛋白断片が得られた。これら2つの蛋白断片の酵素
活性を測定した結果、114KDa蛋白断片はアルカリ
プルラナーゼ活性のみを有し、102KDa蛋白断片は
アルカリα−アミラーゼ活性のみを有することが明らか
となった。プルラナーゼ活性のみを有する114KDa
蛋白断片のN末アミノ酸配列を決定したところThr-Val-
Pro-Leu-Ala-Leu-Val-Ser-Gly-Glu-Val-Leu-Ser-Asp-Ly
s-Leu からなる配列が認められ、この配列は配列番号2
の塩基配列から推定されるアミノ酸配列1014番号目
から1029番号目までと完全に一致した。同様に、α
−アミラーゼ活性のみを有する102KDa蛋白断片の
N末アミノ酸配列Glu-Thr-Gly-Asp-Lys-Arg-Ile-Glu-Ph
e-Ser-Tyr-Glu-Arg-Pro は配列番号2の1番号目から1
4番号目までの推定アミノ酸配列と完全に一致した。以
上の結果からも本遺伝子がプルラナーゼ活性及びα−ア
ミラーゼ活性をそれぞれ異なった活性中心を持つアルカ
リプルラナーゼY蛋白をコードしていることが証明され
た。
生産するバチルス エスピー KSM−AP1378株
を10mlのA培地(表1)に接種し、30℃で2日間振
盪培養を行った後、この10mlを1リットルの同培地に
接種して30℃で更に3日間振盪培養した後、遠心分離
してアルカリプルラナーゼYの粗酵素液を得た。粗酵素
液に対しDEAE−セルロースによる吸着、セファロー
ス−α−サイクロデキストリン アフィニティーカラム
処理、セファクリルS−200カラム処理の順での精製
過程を経て、電気泳動的に均一な酵素標品を得た。本酵
素のN末アミノ酸配列をプロテインシークエンサー47
6A(アプライド バイオシステム社製)を用いて決定
したところGlu-Thr-Gly-Asp-Lys-Arg-Ile-Glu-Phe-Ser-
Tyr-Glu-Arg-Pro であることが判明した。
標品のα−アミラーゼ活性とプルラナーゼ活性の最適pH
を実施例4及び実施例14に示した酵素活性測定法を用
いて測定したところ図3に示したように、前者でpH8.
5付近、後者でpH9.5付近であった。
及び各プライマー位置を示す図である。
Y遺伝子の構築説明図である。
プルラナーゼ活性のpHプロフィールを示す図である。
I消化物をサザンブロッティングし、断片Aをプローブ
としてハイブリダイゼーションを行った結果を示す図で
ある。サザンフィルターの左側には同時に電気泳動した
λDNA−HindIII消化サイズマーカー(ベーリン
ガー社製)の泳動位置及びその各DNA断片のサイズを
示した。
I消化物をサザンブロッティングし、断片Cをプローブ
としてハイブリダイゼーションを行った結果を示す図で
ある。サザンフィルターの左側には同時に電気泳動した
λDNA−HindIII消化物サイズマーカー(ベーリ
ンガー社製)の泳動位置及びその各DNA断片のサイズ
を示した。
す図である。
RI消化物をサザンブロッティングし、断片Dをプロー
ブとしてハイブリダイゼーションを行った結果を示す図
である。サザンフィルターの左側には同時に電気泳動し
たλDNA-HindIII消化物サイズマーカー(ベーリ
ンガー社製)の泳動位置及びその各DNA断片のサイズ
を示した。
I消化物をサザンブロッティングし、断片Eをプローブ
としてハイブリダイゼーションを行った結果を示す図で
ある。サザンフィルターの左側には同時に電気泳動した
λDNA−HindIII消化物サイズマーカー(ベーリ
ンガー社製)の泳動位置及びその各DNA断片のサイズ
を示した。
Claims (6)
- 【請求項1】 配列番号1に記載のアミノ酸配列、又は
配列番号1に記載のアミノ酸配列に対して1若しくは2
以上のアミノ酸が置換、付加、欠失、逆位若しくは挿入
されたアミノ酸配列を有し、かつアルカリα−アミラー
ゼ活性及びアルカリプルラナーゼ活性を有する蛋白質を
コードするDNA断片。 - 【請求項2】 配列番号3に記載のアミノ酸配列からな
るアルカリα−アミラーゼ。 - 【請求項3】 配列番号3に記載のアミノ酸配列、又は
配列番号3に記載のアミノ酸配列に対して1若しくは2
以上のアミノ酸が置換、付加、欠失、逆位若しくは挿入
されたアミノ酸配列を有し、かつアルカリα−アミラー
ゼ活性を有する蛋白質をコードするDNA断片。 - 【請求項4】 遺伝子の発現調節のための塩基配列を有
するものである請求項1又は3記載のDNA断片。 - 【請求項5】 請求項1、3又は4記載のDNA断片を
含有する組換えDNA。 - 【請求項6】 請求項5記載の組換えDNAを保持する
形質転換微生物。
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