JP3024107U - 単板積層材集成材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 単板積層材を積層接着して単板積層材集成材
を提供する。 【構成】 所定長さ毎にフィンガージョイント又はスカ
ーフジョイント結合した単板積層材を上記ジョイント結
合部を前後方向に位相をずらして、所定枚数積層接着し
た単板積層材集成材。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、複数の単板積層材を集成接着してなる単板積層材集成材の改良に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

挽板であるラミナを集成接着接合した集成材や、単板を繊維方向を同一にして 積層接着した構造用単板積層材などが、従来より各種分野で広く用いられている が、近年では大型木造建築物の梁や柱などの比較的大規模な構造部材として用い られるようになつてきている。然しながら、断面や長さが長大であるので、これ らの集成材や構造用単板積層材を用いたとしても、製造はなかなか困難である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

一般に、長尺単板積層材を製造するに当たり、ロータリー単板は、繊維方向と 直角の方向に削り出されるので、この方向には連続して帯状にすることができる が、繊維方向にはロータリーレースの巾及び原木の長さによって、その長さが決 定され、単板の長さに限度があるので、長手方向に継ぐ必要がある。充分な強度 を確保するためには、上下に隣接せる単板の継手位置は、単板の厚さの大略３０ 倍程度離さねばならず、継手位置は同一断面付近に配置することができないもの であって、歩留まりが低下する欠点があつた。また、多層の単板積層を一挙にホ ットプレスで熱圧すれば長時間を要する。本考案は、簡単でかつ容易で量産に向 く新規な単板積層材集成材を提案するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、所定長さ毎にフィンガージョイント又はスカーフジョイント結合し た単板積層材を上記ジョイント結合部を前後方向に位相をずらして、所定枚数積 層接着したことを特徴とする単板積層材集成材、又上記、単板積層材集成材の外 層部に一枚の長尺の単板積層材をそれぞれ接着し、及び上記単板積層材集成材を 化粧用単板又は化粧紙等で包披接着した単板積層材集成材を提供しようとするも のである。

【０００５】

【作用】

本考案は上記した通り、所定長さ毎にフィンガージョイント又はスカーフジョ イント結合した単板積層材を上記ジョイント結合部を前後方向に位相をずらして 積層接着し、又これらの外層部に一枚の長尺の単板積層材を接着し、更にこれら を一体的に化粧用単板で包披接着してあるから、この単板積層材を適宣組み合わ せることによって、薄板，厚板，柱等の単板積層材集成材が簡単に効率よく作ら れるようになる。その結果、単板積層材集成材が、住宅用材等の常用材として位 置つけられるようになる。このような単板積層材集成材は乾燥等によるそりや割 れもなく高品質化する。また化粧用単板等で包披接着すれば、造作材，表面材， 柱材等の内装材として、装飾的、外観的な面においても、その品質が向上する。

【０００６】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 図１は、所定長さ毎にフィンガージョイント結合した単板積層材をフィンガー ジョイント結合部を前後方向に位相をずらして、所定枚数積層接着した単板積層 材集成材で、１及び１´は単板積層材で、この単板積層材に用いる単板は、主と してロータリーレースで剥板して得られる単板であり、厚さは１，５ｍｍから１ ０ｍｍのものである。単板の繊維方向の長さはロータリーレースで剥板する原木 の長さに規定されるが、プレスの圧締板より長くする必要はない。この単板木口 部をスカーフ又はジグザク等の噛み合わせ形状に成型し、縦接合したものは使用 しない。但し、単板の繊維方向に横はぎ接合した単板は、充分強度が得られる方 法であり、横はぎ接合した単板を使用することは好ましい方法である。上記の単 板を繊維方向に複数枚積層接着したものが、所定寸法の単板積層材１および１´ である。２はフィンガージョイントで、このジョイントは上記の単板積層材の端 部に周知のフィンガージョイント２を成型加工し、このジョイント２を図示のよ うに前後方向に位相をずらして、所定枚数積層接着して単板積層材集成材３を構 成する。図２は、所定長さ毎にフィンガージョイント結合した単板積層材を、フ ィンガージョイント結合部を前後方向に位相をずらして所定枚数積層接着しそれ らの外層部に一枚の長尺の単板積層材を接着した単板積層材集成材である。図３ は、所定長さ毎にフィンガージョイント結合部を前後方向に位相をずらして、所 定枚数積層接着しそれを一体的に化粧用単板４で包披した単板積層材集成材であ る。

【０００７】

【考案の効果】

従来の集成材は、ひき板若しくは小角材等を積層接着して、集成材を製造して いるが、本考案の単板積層材集成材は、従来の集成材よりも生産性が向上し原料 に対する製品歩留まりが向上する。単板積層材集成材は、節や割れ等の欠点が従 来の集成材以上に分散され所望の強度を有する単板積層材集成材を簡単な設備に より低価格で容易に得ることができる。単板積層材集成材は、乾燥等によるそり や割れ、くるいの少ない安定した住宅用材等として使用できるからそれだけ、品 質の向上が図れる。単板積層材集成材は、単板積層材集成材としての特性である 均質性、安全性、耐久性、安定性及び経済性を保有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】単板積層材集成材の斜視図である。

【図２】上記単板積層材集成材の外層部に一枚の長尺の
単板積層材を接着した単板積層材集成材の斜視図であ
る。

【図３】上記単板積層材集成材を化粧用単板で包披接着
した単板積層材集成材の斜視図である。

【符号の説明】

１、１´ 単板積層材 ２ フィンガージョイント ３ 単板積層材集成材 ４ 化粧用単板

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定長さ毎にフィンガージョイント又は
   スカーフジョイント結合した単板積層材を上記ジョイン
   ト結合部を前後方向に位相をずらして、所定枚数積層接
   着したことを特徴とする単板積層材集成材。
2. 【請求項２】 所定長さ毎にフィンガージョイント又は
   スカーフジョイント結合した単板積層材を上記ジョイン
   ト結合部を前後方向に位相をずらして、所定枚数積層接
   着しそれらの外層部に一枚の長尺の単板積層材をそれぞ
   れ接着したことを特徴とする単板積層材集成材。
3. 【請求項３】 所定長さ毎にフィンガージョイント又は
   スカーフジョイント結合した単板積層材を上記ジョイン
   ト結合部を前後方向に位相をずらして、所定枚数積層接
   着しそれを一体的に化粧用単板又は化粧紙等で包披接着
   したことを特徴とする単板積層材集成材。