JP3023699U

JP3023699U - 内燃機関またはボイラの有害排ガス低減装置

Info

Publication number: JP3023699U
Application number: JP1995010805U
Authority: JP
Inventors: 英明牧田
Original assignee: 英明牧田; 牧田浩幸; 牧田富美子
Priority date: 1995-10-12
Filing date: 1995-10-12
Publication date: 1996-04-23
Anticipated expiration: 2001-10-12

Abstract

(57)【要約】【目的】燃焼効率を従来に比べて著しく向上させて燃
費を改善し、排ガス中の有害物質を大幅に低減するこ
と。【構成】燃料タンクと内燃機関またはボイラとをつな
ぐ燃料油供給用経路に燃料経由用筒体６が連通接続さ
れ、該筒体６内に多数の強磁石５が配設され、且つ、前
記筒体６内にその軸心方向所定間隔ごとに複数の隔壁８
を配設すると共に、該各隔壁８の適所に燃料油流通孔９
を形成することにより、その筒体６内に燃料経由用通路
ａが蛇行状に形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車エンジンなどの内燃機関またはボイラから発生する排ガスに含まれる窒素酸化物、一酸化炭素、炭化水素などの有害物質を低減することができる有害排ガス低減装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、自動車エンジンなどの内燃機関またはボイラの燃焼室から排出される排気ガスに含まれる有害物質による環境悪化を防止するため、排ガス規制が強化されつつある。そこで、従来、例えば自動車エンジンにターボチャージャを取り付けることが行われた。これは、排気力によりターボチャージャを駆動してエンジンに空気を強制的に送り込んで燃焼効率を上げることにより、馬力を向上させて燃費を改善し、排ガス中の有害物質を低減するものであるが、その有害物質の低減に関してはまだ不充分である。この他、燃料油中に薬剤を添加したり、燃料タンク内に磁石を配設したり、燃料パイプにセラミック内蔵の容器を連通接続することなどが考えられたが、いずれも場合も充分な成果をあげることができなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとする課題は、燃焼効率を従来に比べて著しく向上させて燃費を改善し、排ガス中の有害物質を大幅に低減することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案の構成を実施例に対応する図面に基づいて説明すると、請求項１記載の考案は、燃料タンク２と内燃機関またはボイラ３とをつなぐ燃料油供給用経路４に、強磁石５を内蔵した燃料経由用筒体６が連通接続されてなる構成を採用するものである。

【０００５】請求項２記載の考案は、請求項１記載の考案において、前記筒体６内にその軸心方向所定間隔ごとに複数の隔壁８を配設すると共に、該各隔壁８の適所に燃料油流通孔９を形成することにより、その筒体６内に燃料経由用通路ａが蛇行状に形成されてなる構成を採用するものである。

【０００６】請求項３記載の考案は、請求項１または２記載の考案において、前記筒体７内の隔壁８は四拂化樹脂によって形成されてなる構成を採用するものである。

【０００７】請求項４記載の考案は、請求項１〜３のいずれか記載の考案において、前記強磁石５は前記隔壁８に添接して設けられ、湿式異方性フェライト磁石からなる構成を採用するものである。

【０００８】

【作用】

請求項１記載の考案によれば、燃料タンク２から内燃機関またはボイラ３の燃焼室に供給される燃料油が燃料経由用筒体６内を通過する間に強磁石５に接触することにより、強磁石５の磁気により燃料油の分子が細分化され、燃料油分子が活性化するため、その燃料油を内燃機関またはボイラ３で燃焼させた場合の燃焼効率を従来に比べて著しく向上させて燃費を改善し、排ガス中の有害物質を大幅に低減することができる。

【０００９】請求項２記載のの考案によれば、筒体６内に燃料経由用通路ａが蛇行状に形成されているから、その通路ａを通過する燃料油と強磁石５との接触範囲を拡大して、燃料油分子を確実に活性化することができる。

【００１０】請求項３記載の考案によれば、前記筒体６内の前記隔壁８が四拂化樹脂によって形成されるため、隔壁８が耐油性を有し、長期間安定して使用することができる。

【００１１】請求項４記載の考案によれば、前記強磁石５が各隔壁８に添接して設けられ、湿式異方性フェライト磁石からなっているから、隔壁８に衝当した燃料油は、これに添設される強磁石５に確実に接触し、その強力な磁気により燃料油分子の活性化を一層確実に図ることができる。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図５は本考案の一実施例である複数の有害排ガス低減装置１を内燃機関の一例であるヂーゼルトラックの燃料タンク２とエンジンルーム３とをつなぐ燃料油供給用パイプ（燃料油供給用経路）４に直列状に連通接続したものであって、前記有害排ガス低減装置１は、図１に示すように、強磁石製の板５を内蔵した燃料経由用筒体６により形成されている。

【００１３】前記筒体６は、耐衝撃性及び耐蝕性に優れたステンレス鋼板などからなり、具体的寸法の一例を示すと、その全長が６２８ｍｍ、その外径が１０１ｍｍであって、その一方端板部６ａに燃料油供給用パイプ４に連通する供給口７ａが形成されると共に、その他方端板部６ｂに燃料油供給用パイプ４に連通する排出口７ｂが形成され、また、筒体６の内部には軸心方向所定間隔ごとに複数の四拂化樹脂製の隔壁８が配設されると共に、該各隔壁８には、一つおきにその上端部または下端部を切欠いて燃料油流通孔９が形成され、これによって、その筒体６内に燃料経由用通路ａが蛇行状に形成されており、その通路ａを通過する軽油（燃料油）と強磁石板５との接触範囲を拡大して、軽油分子が確実に活性化するようにしている。更に、前記隔壁８は四拂化樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン（登録商標名テフロン）からなり、これは耐熱性及び耐薬品性に優れ、摩擦係数及び粘着性が低いため、蛇行状の燃料経由用通路ａを長期にわたって確実に形成することができると共に、軽油を円滑に流通させることができる。

【００１４】前記筒体６内に所定間隔に配設された前記隔壁８にはそれぞれ強磁石板５が配設されているから、供給口７ａから筒体６内に流入した軽油は、筒体６の流通途上で多数の強磁石板５に接触することにより軽油を構成する分子が細分化され、軽油分子の活性化を促進することができる。

【００１５】前記強磁石５は、筒体６の内径とほぼ同径の略円形に形成された板状体からなり、その上端部及び下端部を切欠いて軽油の流通を妨げないようにしており、具体的寸法の一例を示すと、その径が９５ｍｍ、その両切欠き間の幅が７１ｍｍ、その厚さが５ｍｍである。また、強磁石板５としては、強磁力を有するものが用いられ、特に、湿式異方性フェライト磁石を用いることが好ましく、その湿式異方性フェライト磁石の一例である材質記号ＳＳＲ−４２０（住友特殊金属）の残留磁束密度は４．２Ｂｒ、その保磁力は２．９５Ｈｃ、最大エネルギー積は４．２ＢＨＭａｘであり、その強力な磁気により軽油分子の活性化を確実に図ることができる。

【００１６】図１及び図４中、１０は筒体６の内周面に沿って内嵌された位置決めリングであって、強磁石板５及び隔壁８を筒体６に所定間隔ごとの所定位置に固定するものであり、前記燃料油流通孔９に対向する部分が切欠された割りリング状となっている。

【００１７】上記構成において、燃料タンク２からエンジンルーム３に供給される軽油が燃料経由用筒体１内を通過する間に多数の強磁石板５に接触することにより、該磁気により軽油を構成する分子が細分化され、燃料油分子が活性化するため、その軽油を内燃機関またはボイラ３で燃焼させた場合の燃焼効率を従来に比べて著しく向上させて燃費を改善し、排ガス中の有害物質を大幅に低減することができる。

【００１８】図１に示す排気ガス低減装置１を用いて、本考案による有害排ガス低減効果を具体的に説明すると、下記の通りである。試験例１１．自動車の明細車種：ニッサンディーゼル車両総重量：１９，８７０ｋｇｓ（馬力：３３０ｐｓ）（排気量：１１，６７０ｃｃ）試験時の総走行キロ数：５８２９０５ｋｍ

【００１９】２．排気ガス濃度検査機関財団法人日本自動車研究所／茨城県つくば市（運輸省公認検査機関）

【００２０】３．検査結果上記試験例１の検査結果から明らかなように、本発明によれば有害排ガスを低減させることができた。

【００２１】試験例２１．自動車の明細車種：三菱自動車（初年度登録：昭和５９年１２月）車両総重量：２０，０００ｋｇｓ（馬力：３２０ｐｓ）（排気量：１６，０３１ｃｃ）試験時の総走行キロ数：５７３７１１ｋｍ

【００２２】２．排気ガス濃度検査機関財団法人日本自動車研究所／茨城県つくば市（運輸省公認検査機関）

【００２３】３．検査結果上記試験例の検査結果からも明らかなように、本考案によれば有害排ガスを低減させることができた。

【００２４】上記実施例では、図５に示すように有害排ガス低減装置１を２本直列状に接続して用いたが、これに限定されるわけではなく、必要に応じて有害排ガス低減装置１を１本または３本以上用いる。また、前記実施例では軽油で作動するヂーゼルトラックの有害排ガスを低減する場合に例にあげて説明したが、これに限定されるわけではなく、他の内燃機関に用いて、これより発生する有害排ガスを低減する場合にも適用することができる。

【００２５】また本考案は、内燃機関に限定されることはなく、例えば図６に示すように、燃料タンク２とボイラ３との間の燃料油供給用経路に、本考案に係る有害排ガスの低減装置１を介装することによっても同等の効果を上げることができる。なお図６において、１１は蒸気取出口、１２は排ガス出口、１３は給水管である。

【００２６】

【考案の効果】

請求項１記載の考案によれば、燃料油が燃料油供給油経過を通過する間に多数の強磁石に接触することにより、燃料油を構成する分子が強磁石の磁気により細分化され、燃料油分子が活性化するため、その燃焼効率を従来に比べて著しく向上させて燃費を改善し、排ガス中の有害物質を大幅に低減することができる。

【００２７】請求項２記載の考案によれば、筒体内の燃料経由用通路を蛇行状に形成しているから、その通路を通過する燃料油と強磁石との接触範囲を拡大して、燃料油分子を確実に活性化することができる。

【００２８】請求項３記載の考案によれば、前記筒体内の前記隔壁が四拂化樹脂によって形成されるため、隔壁が耐油性を有し、長期間安定して使用することができる。

【００２９】請求項４記載の考案によれば、前記強磁石が各隔壁に添接して設けられ、湿式異方性フェライト磁石からなっているから、隔壁に衝当した燃料油は、これに添設される強磁石５に確実に接触し、その強力な磁気により燃料油分子の活性化を一層確実に図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例である有害排ガス低減装置の
縦断面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ矢視図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ矢視図である。

【図４】同要部の分解斜視図である。

【図５】同有害排ガス低減装置を自動車に取り付けた状
態を示す側面図である。

【図６】同有害排ガス低減装置をボイラに取り付けた状
態の概略図である。

【符号の説明】

１有害排ガス低減装置２燃料タンク３内燃機関またはボイラ４燃料油供給用パイプ（燃料油供給用経路）５強磁石６燃料経由用筒体８隔壁９燃料油流通孔ａ燃料経由用通路

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】燃料タンクと内燃機関またはボイラとを
つなぐ燃料油供給用経路に、強磁石を内蔵した燃料経由
用筒体が連通接続されてなる内燃機関またはボイラの有
害排ガス低減装置。
【請求項２】前記筒体内にその軸心方向所定間隔ごと
に複数の隔壁を配設すると共に、該各隔壁の適所に燃料
油流通孔を形成することにより、その筒体内に燃料経由
用通路が蛇行状に形成されてなる請求項１記載の内燃機
関またはボイラの有害排ガス低減装置。
【請求項３】前記筒体内の隔壁は四拂化樹脂によって
形成されてなる請求項１または２記載の内燃機関または
ボイラの有害排ガス低減装置。
【請求項４】前記強磁石は前記隔壁に添接して設けら
れ、湿式異方性フェライト磁石からなる請求項１〜３の
いずれか記載の内燃機関またはボイラの有害排ガス低減
装置。