JP3023068B2 - 皮膚疾患治療用外用剤 - Google Patents

皮膚疾患治療用外用剤

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JP3023068B2
JP3023068B2 JP7324347A JP32434795A JP3023068B2 JP 3023068 B2 JP3023068 B2 JP 3023068B2 JP 7324347 A JP7324347 A JP 7324347A JP 32434795 A JP32434795 A JP 32434795A JP 3023068 B2 JP3023068 B2 JP 3023068B2
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智子 堀口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚疾患治療用外
用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、皮膚疾患の治療、特にアトピ
ー性皮膚炎や接触性皮膚炎等の難治性皮膚疾患の治療
に、副腎皮質ホルモンを含有する外用剤が広く用いられ
ており、その薬理効果が高いことが知られている(月刊
薬事;26,8,55,1984 )。そして、特開昭62−1496
20号公報には副腎皮質ホルモンを主たる有効成分とし
た外用剤が開示されている。
【0003】しかしながら副腎皮質ホルモン外用剤は、
その適用部位に対し、易感染性の亢進、皮膚の菲薄化、
血管壁の脆弱化、毛胞脂腺系の異常活性化といった副作
用を惹起する恐れがある上に、経皮吸収された薬剤が全
身性の副作用を起こす可能性があり、その使用量には細
心の注意が必要とされる。このため日本薬局方において
は、代表的な副腎皮質ホルモンであるデキサメタゾン及
びプレドニゾロンに対して、その使用濃度の上限が外用
剤中の0.1〜0.5重量%程度に規制されている。
【0004】一方、副作用の少ない皮膚疾患治療用外用
剤としては、非ステロイド性抗炎症剤や抗ヒスタミン剤
等からなる外用剤があるが、上述のような難治性皮膚疾
患に対しては副腎皮質ホルモンを含むものに比べるとそ
の効果は極めて弱い(新薬と治療;25,298,41,1984 )。
【0005】これらの問題を解決するために、特開平6
−247852号公報にビタミンE及びスクワレンを含
有する皮膚疾患治療用外用剤が開示されているが、スク
ワレンは、魚油臭がする、さらに不飽和炭化水素である
ため長期の安定性が十分でない、という欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するものであり、その目的とするところは、副腎皮
質ホルモンを有効成分とする外用剤と同等以上の効果を
有し、かつ副作用の少ない皮膚疾患治療用外用剤を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の皮膚疾患治療用
外用剤は、ビタミンE及びスクワランを含有する。上記
ビタミンEとは、トコフェロール(ビタミンE)及びそ
の誘導体をいい、日本薬局方に収載されているものとし
ては、例えば、dl−α−トコフェロール、酢酸トコフ
ェロール(ビタミンE酢酸エステル)、コハク酸トコフ
ェロールカルシウム(ビタミンEコハク酸エステル)等
が挙げられる。日本薬局方収載外のものとしては、例え
ば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−ト
コフェロール、δ−トコフェロール、ニコチン酸トコフ
ェロール(ビタミンEニコチン酸エステル)、リン酸ト
コフェロール(ビタミンEリン酸エステル)等が挙げら
れる。
【0008】上記スクワランとは、深海産の魚類、特に
サメ類の肝油中に存在するスクワレンを還元してなる飽
和炭化水素である。
【0009】上記ビタミンE及びスクワランは、共に弱
いながら皮膚疾患治療効果を持ち、一方の含有量が少な
い場合でも、他方の含有量を多くすることにより治療効
果が相乗的に発現される。また、両方の含有量が少ない
場合でも、連続使用することにより明瞭な治療効果が発
現される。従って、それぞれの外用剤中の含有量は、ビ
タミンEは、0.1〜98重量%が好ましく、より好ま
しくは2重量%を越え98重量%以下、さらに好ましく
は5〜60重量%、最も好ましくは10〜50重量%で
あり、スクワランは、2〜98重量%が好ましく、より
好ましくは2重量%以上98重量%未満、さらに好まし
くは5〜60重量%、最も好ましくは10〜50重量%
である。
【0010】本発明4の皮膚疾患治療用外用剤は、ビタ
ミンE及びスクワランに加え、さらに経皮吸収促進剤が
含有される。上記経皮吸収促進剤としては、N−アシル
サルコシン(塩)、高級脂肪酸エステル、ジカルボン酸
(塩)、ヒドロキシカルボン酸エステル、及び脂肪酸エ
タノールアミドからなる群より選ばれる一種以上であ
る。
【0011】上記N−アシルサルコシンとしては、例え
ば、N−ラウロイルサルコシン、N−オレオイルサルコ
シン、N−パルミトイルサルコシン、ヤシ油脂肪酸サル
コシン等が挙げられ、その塩としては、例えば、上記N
−アシルサルコシンのナトリウム塩、カリウム塩、マグ
ネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等が挙げら
れる。
【0012】上記高級脂肪酸エステルは、高級脂肪酸と
アルコールとの反応生成物である。上記高級脂肪酸の炭
素数は、小さくなると生成物の高級脂肪酸エステルが揮
発し易くなり、大きくなると経皮吸収効果が低下するの
で10〜18であり、また上記アルコールの炭素数は、
大きくなると経皮吸収効果が低下するので1〜20であ
る。上記炭素数10〜18の高級脂肪酸としては、例え
ば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪族モノカルボン酸;パ
ルミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール
酸、リノレン酸等の不飽和脂肪族モノカルボン酸;セバ
シン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。
【0013】上記炭素数1〜20のアルコールとして
は、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルア
ルコール、イソブチルアルコール、ペンチルアルコー
ル、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチ
ルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコー
ル、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチ
ルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアル
コール等の脂肪族飽和アルコールなどが挙げられる。上
記高級脂肪酸エステルとしては、例えば、ミリスチン酸
イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸
イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル等が挙げられ
る。
【0014】上記ジカルボン酸(塩)の炭素数は、大き
くなると経皮吸収効果が低下するので2〜10である。
上記炭素数2〜10のジカルボン酸としては、例えば、
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸等の飽和脂肪族ジカルボン
酸;フマル酸、マレイン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン
酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族
ジカルボン酸などが挙げられ、その塩としては、例え
ば、上記ジカルボン酸のナトリウム塩、カリウム塩、マ
グネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等が挙げ
られる。
【0015】上記ヒドロキシカルボン酸エステルとは、
ヒドロキシカルボン酸とアルコールとの反応生成物であ
る。上記ヒドロキシカルボン酸の炭素数は、小さくなる
と生成物のヒドロキシカルボン酸エステルが揮発し易く
なり、大きくなると経皮吸収効果が低下するので3〜6
であり、また上記アルコールの炭素数は、大きくなると
経皮吸収効果が低下するので1〜20である。
【0016】上記炭素数3〜6のヒドロキシカルボン酸
としては、例えば、乳酸、グリセリン酸等のモノカルボ
ン酸、リンゴ酸、酒石酸等のジカルボン酸などが挙げら
れる。上記炭素数1〜20のアルコールとしては、前記
の高級脂肪酸エステルの反応に用いられるものと同様の
ものが挙げられる。上記ヒドロキシカルボン酸エステル
としては、例えば、乳酸ミリスチル、乳酸セチル等が挙
げられる。
【0017】上記脂肪酸エタノールアミドとしては、脂
肪酸モノエタノールアミド又は脂肪酸ジエタノールアミ
ド、及びこれらのアルキレンオキサイド付加物を用いる
ことができる。上記脂肪酸エタノールアミドとしては、
例えば、ラウリン酸モノエタノールアミド、ラウリン酸
ジエタノールアミド、ラウロイルモノエタノールアミ
ド、パルミチン酸モノエタノールアミド、パルミチン酸
ジエタノールアミド、ミリスチン酸モノエタノールアミ
ド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸・ミ
リスチン酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエ
タノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ポ
リオキシエチレン付加ラウロイルモノエタノールアミ
ド、ポリオキシエチレン付加ヤシ油脂肪酸モノエタノー
ルアミド等が挙げられる。
【0018】経皮吸収促進剤としては、上記のうち特
に、N−ラウロイルサルコシン、ミリスチン酸イソプロ
ピル、パルミチン酸イソプロピル、フマル酸、マレイン
酸、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ラウリン酸ジエタノ
ールアミドが好ましい。また経皮吸収促進剤としては、
上記のものが好ましいがこれに限定されるものではな
く、従来公知のものを用いることができる。
【0019】上記経皮吸収促進剤の外用剤中の含有量
は、剤型によっては、経皮吸収促進剤自身を基剤として
用いることも可能であり、ビタミンE及びスクワランの
合計量を100重量部としたとき、好ましくは0.1〜
10000重量部、より好ましくは0.1〜100重量
部、さらに好ましくは0.1〜45重量部である。
【0020】本発明1、2、3及び4の外用剤の剤型
は、特に限定されるものではなく、例えば、基剤中に上
記薬物を溶解または混合分散させてクリーム状、ペース
ト状、ジェリー状、ゲル状、乳液状、液状等の形状にな
されたもの(軟膏剤、リニメント剤、ローション剤
等)、基剤中に上記薬物を溶解または混合分散させたも
のを支持体上に展延したもの(パップ剤等)、粘着剤中
に上記薬物を溶解または混合分散させたものを支持体上
に展延したもの(プラスター剤、テープ剤等)などが挙
げられる。なお、基剤を使用せずに、ビタミンE及びス
クワランだけで製剤を構成しても、リニメント剤が得ら
れる。
【0021】上記基剤としては、薬学的に許容しうるも
のであればよく、軟膏剤、リニメント剤、ローション等
の基剤として従来公知のものを用いることができ、例え
ば、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、コーンスター
チ、トラガントガム、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デキス
トリン、カルボキシメチルデンプン、ポリビニルアルコ
ール、ポリアクリル酸ナトリウム、メトキシエチレン−
無水マレイン酸共重合体、ポリビニルエーテル、ポリビ
ニルピロリドン等のポリマー;ミツロウ、オリーブ油、
カカオ油、ゴマ油、ダイズ油、ツバキ油、ラッカセイ
油、牛油、豚油、ラノリン等の油脂類;白色ワセリン;
パラフィン;ハイドロカーボンゲル軟膏(例えば、商品
名プラスチベース、大正製薬社製);ステアリン酸等の
高級脂肪酸;セチルアルコール、ステアリルアルコール
等の高級アルコール;ポリエチレングリコール;水など
が挙げられる。
【0022】さらに必要に応じて、カオリン、ベントナ
イト、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機充填剤、粘度調節
剤、老化防止剤、pH調節剤、グリセリン、プロピレン
グリコール等の保湿剤などを添加してもよい。
【0023】上記支持体は、その剤型(例えば、パップ
剤、プラスター剤、テープ剤等)に応じて適宜選択され
るが、有効成分が不透過又は難透過性で柔軟なものが好
ましく、例えば、酢酸セルロース、エチルセルロース、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、酢酸
ビニル−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体、
エチレン−ブチルアクリレート−一酸化炭素共重合体、
ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ナイロン、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等
の樹脂フィルム、アルミニウムシート、織布、不織布な
ど、及びこれらの積層シートが挙げられる。
【0024】上記粘着剤は、薬学的に許容しうるもので
あればよく、従来公知のものを用いることができ、例え
ば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコン系粘着
剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられ、アクリル系粘着
剤、ゴム系粘着剤が好適に用いられる。また上記支持体
上に展延する際には、粘着剤の性状としては、溶剤系、
エマルジョン系、ホットメルト系等の任意のものを用い
ることができる。
【0025】上記アクリル系粘着剤としては、アルキル
(メタ)アクリレートを共重合して得られるポリアルキ
ル(メタ)アクリレートを主体とする粘着剤が挙げら
れ、アルキル(メタ)アクリレートと共重合可能な多官
能性モノマーやその他のビニルモノマーとの共重合体で
もよい。
【0026】上記アルキル(メタ)アクリレートとして
は、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ドデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上
記多官能性モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサ
ングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコ
ールジアクリレート等が挙げられ、上記その他のビニル
モノマーとしては、例えば、N−ビニル−2−ピロリド
ン、酢酸ビニル等が挙げられる。
【0027】上記ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、ス
チレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチ
レン−オレフィン−スチレンブロック共重合体等を主体
とする粘着剤が挙げられ、一般に、ロジン、水添ロジ
ン、ロジンエステル、テルペン樹脂、テルペンフェノー
ル樹脂、石油系樹脂、クマロン樹脂、クマロン−インデ
ン樹脂等の粘着付与剤が添加されてなる。
【0028】本発明1、2、3及び4の皮膚疾患治療用
外用剤の使用量は、疾患の種類や症状の程度、患部の大
きさ等によって異なるが、外用剤の量として、1日当た
り好ましくは0.01〜10gであり、これを1回又は
適当な回数に分けて患部に適用する。
【0029】本発明1、2、3及び4の皮膚疾患治療用
外用剤の治療対象となる疾患としては、例えば、肌荒
れ、かぶれ、あせも、ただれ、しもやけ、おむつかぶ
れ、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、
ヴィダール苔癬、貨幣状湿疹、主婦湿疹、日光皮膚炎、
虫刺症、皮膚掻痒症、痒疹、薬疹、中毒疹、乾癬、類乾
癬、掌蹠膿疱症、偏平苔癬、光沢苔癬、毛孔性紅色粃糖
症、ジベル薔薇色粃糖症、紅斑症、紅皮症、円板状紅斑
性狼瘡、全身性紅斑性狼瘡、天疱瘡、類天疱瘡、ジュー
リング疱疹状皮膚炎、円形脱毛症、尋常性白斑、サルコ
イドーシス、皮膚アミロイドーシス、ケロイド、肥厚性
瘢痕、創傷、褥創、皮膚潰瘍、脱毛、養毛及び育毛等が
挙げられる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明を実施例につき説明する。 (実施例1〜24及び比較例1〜10)表1〜3に示し
た所定量のプラスチベース(大正製薬社製)、ビタミン
E酢酸エステル(和光純薬社製)、ビタミンEニコチン
酸エステル(和光純薬社製)、ビタミンEコハク酸エス
テル(シグマ社製)、スクワラン(和光純薬社製)、ミ
リスチン酸イソプロピル(ナカライテスク社製)、デキ
サメタゾン(和光純薬社製)及びプレドニゾロン(和光
純薬社製)を乳鉢に供給し、プラスチベースに他の添加
物が溶解するまで混練して軟膏剤を得た。なお、実施例
13、14、16及び17は、プラスチベースを含まな
いのでリニメント剤である。
【0031】上記で得られた軟膏剤又はリニメント剤に
ついて以下1〜5の試験を行った(但し、実施例18で
得られた軟膏剤については、試験せず)。なお、それぞ
れの試験においては、5匹のラットを使用し、得られた
結果はその平均値である。
【0032】〔試験例1〕DNCB誘発皮膚一次刺激性
反応(非アレルギー性皮膚炎症反応)に対する作用効果 7週齡ウイスター系ラットの腹側部皮膚を剪毛し、次い
で2%2,4−ジニトロクロロベンゼン(DNCB、和
光純薬社製)アセトン溶液を20μl塗布し、よく乾燥
させ非アレルギー性皮膚炎を誘発した。次いで上記実施
例及び比較例で得られた軟膏剤又はリニメント剤の0.
1gの供試剤それぞれを、半径1cmの円形ポリエチレ
ンシート片に載せてラット皮膚DNCB反応誘発部位に
適用した。
【0033】反応誘発24時間後に、反応部位の紅斑強
度を色彩色差計(CR−200、ミノルタ社製)で測定
した。コントロールとして、上記供試剤のかわりに軟膏
基剤(プラスチベース)のみを同様に適用し、その後同
様の操作を行って紅斑強度を測定した。上記のコントロ
ール適用部位の紅斑強度(A)及び供試剤適用部位の紅
斑強度(B)の測定結果から、下記式により紅斑抑制率
を算出した。結果を表1〜3に示す。 紅斑抑制率(%)={(A−B)/A}×100
【0034】〔試験例2〕PCA反応(I型アレルギー
反応)に対する作用効果 (1) ラット抗DNP−As血清の調製 Tada and Okumuraの方法(Journal of
Immunology;106,1002,1971 )に準じてラット抗DNP
−As血清を調製した。豚回虫(Ascaris suum)の抽出
物をStrejan and Campbellの方法
(Journal of Immunology;98,893,1967 )に従って抽出
し、次いでこれをEisenらの方法(Journal of Ame
rican Chemical Society;75,4583,1953)で2,4−ジ
ニトロフェニルサルフェート(DNP)と結合させ、D
NP結合Ascaris suum(DNP−As)を
得た。
【0035】上記DNP−Asの1mgを1×1010
の百日咳死菌を浮遊させた生理的食塩水1mlに溶解
し、体重200g前後の雌性ラットの四肢足蹠皮下に注
射した。5日後にDNP−Asの0.5mgを生理的食
塩水0.5mlに溶解し、背部の左右の筋肉内に注射し
た。初回注射の8日後に腹部大動脈より採血し、血清を
分離してラット抗DNP−As血清を得た。
【0036】(2) PCA反応 上記ラット抗DNP−As血清を生理的食塩水で希釈
し、その0.05mlを体重120〜200gの雄性ラ
ットの背部皮内に注射した。45時間後、上記実施例及
び比較例で得られた軟膏剤又はリニメント剤の0.1g
の供試剤それぞれを、上記試験例1と同様の方法で、ラ
ット皮膚の抗DNP−As血清注射部位に適用した。さ
らにその3時間後、DNP−As抗原を含む0.5%エ
ヴァンスブルー(Evans'blue)生理的食塩水溶液を2.
5ml/kgの割合で静脈内注射し、PCA反応を惹起
した。
【0037】30分後動物を屠殺し、反応部の皮膚に漏
出した色素をHaradaらの方法(Journal of Pharm
aceutics Pharmacology;23,218,1971 )に従って、反応
皮膚を細切し、0.3%硫酸ナトリウム水溶液:アセト
ン=3:7(体積比)の混合溶液中に、48時間以上浸
漬放置し漏出色素を抽出した。次いで抽出された色素を
620nmで比色定量した。コントロールとして、上記
供試剤のかわりに軟膏基剤(プラスチベース)のみを同
様に適用し、その後同様の操作を行って抽出された色素
を比色定量した。上記のコントロール適用部位の色素抽
出量(C)及び供試剤適用部位の色素抽出量(D)の定
量結果から、下記式により色素漏出抑制率を算出した。
結果を表1〜3に示す。 色素漏出抑制率(%)={(C−D)/C}×100
【0038】〔試験例3〕ラット遅延型接触性皮膚過敏
反応(IV型アレルギー反応)に対する作用効果 5週齡ウイスター系ラットの腹側部皮膚を剪毛し、次い
で20%2,4−ジニトロクロロベンゼン(DNCB、
和光純薬社製)アセトン溶液を20μl塗布して2週間
放置し感作した。感作成立後、背部皮膚を剪毛し、0.
5%DNCBアセトン溶液を20μl塗布して接触性皮
膚炎を誘発した。次いで上記実施例及び比較例で得られ
た軟膏剤又はリニメント剤の0.1gの供試剤それぞれ
を、上記試験例1と同様の方法で、ラット皮膚DNCB
反応誘発部位に適用した。
【0039】反応誘発24時間後に、反応部位の紅斑強
度を色彩色差計(CR−200、ミノルタ社製)で測定
した。コントロールとして、上記供試剤のかわりに軟膏
基剤(プラスチベース)のみを同様に適用し、その後同
様の操作を行って紅斑強度を測定した。上記のコントロ
ール適用部位の紅斑強度(E)及び供試剤適用部位の紅
斑強度(F)の測定結果から、下記式により紅斑抑制率
を算出した。結果を表1〜3に示す。 紅斑抑制率(%)={(E−F)/E}×100
【0040】〔試験例4〕体重変化による全身に対する
影響 上記試験例3に供したラットの全例、及びコントロール
群のラットの試験前後の体重を測定し、その変化量から
全身に対する副作用の影響を調べた。結果を表1〜3に
示す。
【0041】〔試験例5〕官能試験による使用感の評価 上記実施例1〜17、19〜24で得られた軟膏剤又は
リニメント剤について、5人のヒト皮膚に塗布し、その
使用感について下記の基準に従って評価し、平均値を求
めた。結果を表1及び表2に示す。 評価基準 0:べとつき、流れ等が著しく、使用感が悪い 1:べとつき、流れ等が認められる。 2:べとつき、流れ等がなく、使用感が非常によい
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】なお、表1〜3中の「ビタミンE」の種類
欄のAは、「ビタミンE酢酸エステル」、Bは、「ビタ
ミンEニコチン酸エステル」、Cは、「ビタミンEコハ
ク酸エステル」をそれぞれ表し、「IPM」は「ミリス
チン酸イソプロピル」、「Dex」は「デキサメタゾ
ン」、「Pre」は「プレドニゾロン」をそれぞれ表
す。
【0046】さらに、ビタミンE及びスクワラン含有量
の低い実施例1、2及び18で得られた軟膏剤につい
て、次の試験を行った。
【0047】〔試験例6〕ラット遅延型接触性皮膚過敏
反応(IV型アレルギー反応)に対する連続投与による作
用効果 5週齡ウイスター系ラットの腹側部皮膚を剪毛し、次い
で20%2,4−ジニトロクロロベンゼン(DNCB、
和光純薬社製)アセトン溶液を20μl塗布して2週間
放置し感作した。感作成立後、背部皮膚を剪毛し、実施
例1、2及び18の軟膏剤0.1gの供試剤それぞれ
を、上記試験例1と同様の方法で、誘発3日前より1日
1回適用した。適用開始より3日後に、0.5%DNC
Bアセトン溶液を20μl塗布して接触性皮膚炎を誘発
した。次いで、実施例1、2及び18の軟膏剤0.1g
の供試剤それぞれを、上記試験例1と同様の方法で、ラ
ット皮膚DNCB反応誘発部位に適用した。
【0048】反応誘発24時間後に、反応部位の紅斑強
度を色彩色差計(CR−200、ミノルタ社製)で測定
した。コントロールとして、上記供試剤のかわりに軟膏
基剤(プラスチベース)のみを同様に適用し、その後同
様の操作を行って紅斑強度を測定した。上記のコントロ
ール適用部位の紅斑強度(G)及び供試剤適用部位の紅
斑強度(H)の測定結果から、下記式により紅斑抑制率
を算出した。結果を表4に示す。 紅斑抑制率(%)={(G−H)/G}×100
【0049】
【表4】
【0050】さらに、上記実施例3〜5、8、11、1
2、19〜24及び比較例9、10で得られた軟膏剤に
ついて、次の試験を行った。なお、それぞれの試験にお
いて5匹のラットを使用し、得られた結果はその平均値
である。
【0051】〔試験例7〕III 型アレルギーモデルに対
する作用効果 (1) ウサギ抗卵白アルブミン(ovalbumin)血
清の調製 江田らの方法(日薬理誌;66,237,1970)に準じてウサギ
抗卵白アルブミン血清を調製した。卵白アルブミン(シ
グマ社製)を2mg/mlとなるように生理的食塩水に
溶解させた。この液とフロイント完全アジュバント(デ
ィフコ社製)との等量混合乳化液を抗原液として、その
0.5mlを雄性家兎(ニュージーランドホワイト種)
の左右臀筋内に1週間毎に4回注射した。最終注射の7
日後に頚動脈から採血し、血清を分離採取してウサギ抗
卵白アルブミン血清を得た。
【0052】(2) ラット4時間異種受身皮膚アナフィラ
キシー反応 上記ウサギ抗卵白アルブミン血清を生理的食塩水で4倍
に希釈し、その0.05mlを体重200g前後のウイ
スター系雄性ラットの背部皮内に注射した。次いで、上
記実施例及び比較例で得られた軟膏剤の0.1gの供試
剤それぞれを、上記試験例1と同様の方法でラット皮膚
の抗血清注射部位に適用した。次いで抗血清注射4時間
後、卵白アルブミン2mg/mlを含む0.5%エヴァ
ンスブルー(Evans'blue)生理的食塩水溶液を2.5m
l/kgの割合で静脈内投与し、PCA反応を惹起し
た。
【0053】こうして、皮内反応を惹起した部位の漏出
色素をHaradaらの方法(Journal of Pharmaceuti
cs Pharmacology;23,218,1971 )に準じて抽出定量し
た。エヴァンスブルー投与の30分後動物を屠殺し、反
応部の皮膚を細切し、0.3%硫酸ナトリウム水溶液:
アセトン=3:7(体積比)の混合溶液中に、48時間
以上浸漬放置し漏出色素を抽出した。次いで抽出された
色素を620nmで比色定量した。コントロールとし
て、上記供試剤のかわりに軟膏基剤(プラスチベース)
のみを同様に適用し、その後同様の操作を行って抽出さ
れた色素を比色定量した。上記のコントロール適用部位
の色素抽出量(I)及び供試剤適用部位の色素抽出量
(J)の定量結果から、下記式により色素漏出抑制率を
算出した。結果を表5および表6に示す。 色素漏出抑制率(%)={(I−J)/I}×100
【0054】〔試験例8〕ラット遅延型皮膚過敏反応
(ツベルクリンIV型アレルギー反応)に対する作用効果 栗山らの方法(日本薬理学会誌;94,113,1989)に準じて
行った。BCG(Bacillus Calmette-Guerin)菌(日本
BCG社製)2.5mgを生理的食塩水1mlに懸濁し
た液を、121℃で5分間加熱処理した後、その0.2
mlを9週齡ウイスター系ラットの腹腔内に注射した。
BCG菌注射7日後に、精製ツベルクリン(日本BCG
社製)200μgを生理的食塩水1mlに溶解させた液
0.1mlずつを、上記ラットの刈毛背部皮内の2か所
に注射した。また、刈毛皮内の他の1か所には精製ツベ
ルクリンを含まない生理的食塩水のみを同様に注射し
た。次いで、上記実施例及び比較例で得られた軟膏剤の
0.1gの供試剤それぞれを、上記試験例1と同様の方
法でラット皮膚の精製ツベルクリン注射部位のうちの1
か所に軟膏剤が皮膚に接触するように貼付した。コント
ロールとして、上記供試剤のかわりに軟膏基剤(プラス
チベース)のみを同様に、ラット皮膚のツベルクリン注
射部位のもう1か所に貼付した。上記ツベルクリン注射
の24時間後に、生じた紅斑の直径を測定し、上記のコ
ントロール適用部位の紅斑直径(K)及び供試剤適用部
位の紅斑直径(L)の測定結果から、下記式により紅斑
抑制率を算出した。結果を表5および表6に示す。 紅斑抑制率(%)={(K−L)/K}×100
【0055】〔試験例9〕日光皮膚炎(紫外線紅斑)に
対する作用効果 辻らの方法(応用薬理23,567,1982 )に準じて紫外線に
より誘発した紅斑に対する作用効果を検討した。体重2
50〜300gのモルモット背部皮膚を刈毛した。皮膚
を直径7mmの3つの円孔を有する遮光布で被覆し、1
000ワットの紫外線ランプ(東芝社製)を用い、20
cmの距離から30秒間紫外線照射を行った。上記実施
例及び比較例で得られた軟膏剤の0.1gの供試剤を、
紫外線紅斑誘発部位に照射3時間前、及び照射直後に適
用した。誘発5時間後、反応部位の紅斑強度を色彩色差
計(CR−200、ミノルタ社製)で測定した。コント
ロールとして、上記供試剤のかわりに軟膏基剤(プラス
チベース)のみを同様に適用し、その後同様の操作を行
って紅斑強度を測定した。上記のコントロール適用部位
の紅斑強度(M)及び供試剤適用部位の紅斑強度(N)
の測定結果から、下記式により紅斑抑制率を算出した。
結果を表5および表6に示す。 紅斑抑制率(%)={(M−N)/M}×100
【0056】〔試験例10〕創傷治癒に対する作用効果 佐京らの方法(応用薬理43,121,1992 )に準じて創傷に
対する作用効果を検討した。5週齢のウィスター系ラッ
ト背部皮膚を刈毛し、エーテル麻酔下で手術用メスで正
中線に沿った長さ30mmの切傷を作った。切傷を作っ
た後、直ちに等間隔に3か所を縫合した。その後、上記
実施例及び比較例で得られた軟膏剤の0.2gの供試剤
を、2.5cm×5cmに切断したガーゼ(3枚重ね)
に塗布し、これで切傷部位を被覆し、さらに弾性粘着包
帯で固定することにより適用した。1日1回上記のよう
に軟膏剤を塗布したガーゼを交換した。
【0057】試験開始後3日目に抜糸した。6日目にラ
ットから創傷部全体を包む皮膚を摘出し、創傷部に平行
する幅1cmの短冊型皮膚切片(2片/ラット)を作製
した。この切片の両端を張力測定装置RHEOMETE
RNRM−3002D−L(FUDOH社製)にセット
し、切傷部で切断されるに要した張力(g/cm)を測
定した。2片の測定値の平均値を1検体の張力とした。
コントロールとして、上記供試剤のかわりに軟膏基剤
(プラスチベース)のみを同様に適用し、その後同様の
操作を行って張力を測定した。結果を表5および表6に
示す。
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】本発明の皮膚疾患治療用外用剤は、吸収促
進剤や副腎皮質ホルモンを含有する外用剤と同等の効果
を有し、しかも副腎皮質ホルモンを含有する外用剤のよ
うな副作用による体重減少は認められなかった。またビ
タミンEやスクワランを単独で使用する場合と比較し
て、両者を併用することにより著しい効果が認められ
た。
【0061】(実施例25〜47)表7に示した所定量
の白色ワセリン(丸石製薬社製)、ビタミンE酢酸エス
テル(和光純薬社製)、ビタミンEニコチン酸エステル
(和光純薬社製)、ビタミンEコハク酸エステル(シグ
マ社製)、スクワラン(和光純薬社製)、N−ラウロイ
ルサルコシン(ナカライテスク社製)、フマル酸(ナカ
ライテスク社製)、乳酸セチル(VAN−DYK社
製)、ミリスチン酸イソプロピル(ナカライテスク社
製)を乳鉢に供給し、白色ワセリンに他の添加物が溶解
するまで混練して軟膏剤を得た。
【0062】
【表7】
【0063】なお、表7中の「ビタミンE」の種類欄の
Aは、「ビタミンE酢酸エステル」、Bは、「ビタミン
Eニコチン酸エステル」、Cは、「ビタミンEコハク酸
エステル」をそれぞれ表し、「IPM」は「ミリスチン
酸イソプロピル」、「LS」は「N−ラウロイルサルコ
シン」をそれぞれ表す。
【0064】(実施例48)ビタミンE酢酸エステル
(和光純薬社製)40重量%、スクワラン(和光純薬社
製)40重量%、及びオリーブ油20重量%をビーカー
に供給し、全体が均一に相溶するまで攪拌し、リニメン
ト剤を得た。
【0065】(実施例49)ビタミンE酢酸エステル
(和光純薬社製)20重量%、スクワラン(和光純薬社
製)20重量%、及びオリーブ油60重量%をビーカー
に供給し、全体が均一に相溶するまで攪拌し、リニメン
ト剤を得た。
【0066】(実施例50)ビタミンEニコチン酸エス
テル(和光純薬社製)40重量%、スクワラン(和光純
薬社製)40重量%、及びオリーブ油20重量%をビー
カーに供給し、全体が均一に相溶するまで攪拌し、リニ
メント剤を得た。
【0067】(実施例51)ビタミンEコハク酸エステ
ル(シグマ社製)40重量%、スクワラン(和光純薬社
製)40重量%、及びオリーブ油20重量%をビーカー
に供給し、全体が均一に相溶するまで攪拌し、リニメン
ト剤を得た。
【0068】(実施例52) 〔アクリル系粘着剤の合成〕2−エチルヘキシルメタク
リレート301.1重量部、2−エチルヘキシルアクリ
レート34.9重量部、ドデシルメタクリレート48.
3重量部、1,6−ヘキサングリコールジメタクリレー
ト0.0384重量部、及び酢酸エチル256.0重量
部を攪拌装置及び冷却装置付きセパラブルフラスコに供
給し、攪拌及び窒素置換しながら70℃に昇温した。
【0069】過酸化ラウロイル2.0重量部をシクロヘ
キサン10.0重量部に溶解した溶液を10分割し、そ
の1をセパラブルフラスコに添加して重合を開始した。
重合開始後、5時間目から残部の9を1時間間隔で添加
し、添加終了後さらに19時間反応させた。なお、粘度
調製のため反応開始後、5時間ごとに酢酸エチルを27
重量部ずつ5回添加した。反応終了後、冷却し、次いで
酢酸エチルを追加して固形分濃度が50重量%の粘着剤
溶液を得た。
【0070】〔テープ剤の作製〕上記粘着剤溶液120
重量部、ビタミンE酢酸エステル(和光純薬社製)20
重量部及びスクワラン(和光純薬社製)20重量部をデ
ィゾルバー型高速攪拌機に供給して均一に攪拌し、混合
液を得た。得られた混合液を、シリコン処理されたポリ
エチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm)上に
塗布した後、60℃で30分間乾燥して厚さ80μmの
粘着剤層を形成した。次いで厚さ34μmのポリエチレ
ンテレフタレート/エチレン−酢酸ビニル共重合体積層
フィルムの、エチレン−酢酸ビニル共重合体層上に上記
粘着剤層を転写してテープ剤を得た。
【0071】(実施例53)実施例52において、粘着
剤溶液を180重量部、ビタミンE酢酸エステルを5重
量部及びスクワランを5重量部としたこと以外は同様に
してテープ剤を得た。
【0072】(実施例54)実施例52において、粘着
剤溶液を120重量部、ビタミンE酢酸エステル20重
量部の代わりに、ビタミンEニコチン酸エステル(和光
純薬社製)20重量部及びスクワランを20重量部とし
たこと以外は同様にしてテープ剤を得た。
【0073】(実施例55)実施例52において、粘着
剤溶液を120重量部、ビタミンE酢酸エステル20重
量部の代わりに、ビタミンEコハク酸エステル(シグマ
社製)20重量部及びスクワランを20重量部としたこ
と以外は同様にしてテープ剤を得た。
【0074】
【発明の効果】本発明の皮膚疾患治療用外用剤は、上述
のとおりであり、皮膚疾患の治療効果が高く、しかも副
腎皮質ホルモンを主成分とする外用剤と比較して副作用
が少ない。従って、各種皮膚疾患の治療に有用な外用剤
が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−99821(JP,A) 特開 平8−99825(JP,A) 特開 平8−99830(JP,A) 特開 平8−99827(JP,A) 特開 平8−99831(JP,A) 特開 平8−99855(JP,A) 特開 平8−99856(JP,A) 特開 平7−291868(JP,A) 特開 平4−82835(JP,A) 特開 平4−82834(JP,A) 特開 平4−346917(JP,A) 特開 平6−247852(JP,A) 特開 平6−172165(JP,A) 特開 平6−179619(JP,A) 米国特許4981681(US,A) 国際公開95/6482(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/355 A61K 31/01 A61K 47/14 A61K 47/16 CA(STN)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビタミンE及びスクワランのみ主たる
    有効成分として含有する皮膚疾患治療用外用剤であっ
    て、 ビタミンEの含有量が0.1〜98重量%、スクワラン
    の含有量が2〜98重量%である ことを特徴とする皮膚
    疾患治療用外用剤。
  2. 【請求項2】 治療対象となる疾患が、かぶれ、アトピ
    ー性皮膚炎、接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、ヴィダール
    苔癬、貨幣状湿疹、主婦湿疹、日光皮膚炎、皮膚掻痒
    症、痒疹、薬疹、乾癬、偏平苔癬、毛孔性紅色粃糠症、
    ジベル薔薇色粃糠症、紅斑症、紅皮症、創傷、及び、皮
    膚潰瘍からなる群から選択される少なくとも1種である
    ことを特徴とする請求項1記載の皮膚疾患治療用外用
    剤。
  3. 【請求項3】 ビタミンEの含有量が2重量%を越え9
    8重量%以下、スクワランの含有量が2重量%以上98
    重量%未満であることを特徴とする請求項1記載の皮膚
    疾患治療用外用剤。
  4. 【請求項4】 さらに、N−アシルサルコシン(塩)、
    炭素数10〜18の高級脂肪酸と炭素数1〜20のアル
    コールとの反応生成物である高級脂肪酸エステル、炭素
    数2〜10のジカルボン酸(塩)、炭素数3〜6のヒド
    ロキシカルボン酸と炭素数1〜20のアルコールとの反
    応生成物であるヒドロキシカルボン酸エステル、及び脂
    肪酸エタノールアミドからなる群より選ばれる一種以上
    の経皮吸収促進剤を含有することを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の皮膚疾患治療用外用剤。
  5. 【請求項5】 ビタミンE及びスクワランを構成成分と
    して含有する皮膚疾患治療用外用剤であって、 ビタミンEの含有量が0.1〜98重量%、スクワラン
    の含有量が2〜98重量%であり、 治療対象となる疾患が、かぶれ、アトピー性皮膚炎、接
    触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、ヴィダール苔癬、貨幣状湿
    疹、主婦湿疹、日光皮膚炎、皮膚掻痒症、痒疹、薬疹、
    偏平苔癬、毛孔性紅色粃糠症、ジベル薔薇色粃糠症、紅
    斑症、紅皮症、創傷、及び、皮膚潰瘍からなる群から選
    択される少なくとも1種であることを特徴 とする皮膚疾
    患治療用外用剤。
  6. 【請求項6】 ビタミンEの含有量が2重量%を越え9
    8重量%以下、スクワランの含有量が2重量%以上98
    重量%未満であることを特徴とする請求項5記載の皮膚
    疾患治療用外用剤。
  7. 【請求項7】 さらに、N−アシルサルコシン(塩)、
    炭素数10〜18の高級脂肪酸と炭素数1〜20のアル
    コールとの反応生成物である高級脂肪酸エステル、炭素
    数2〜10のジカルボン酸(塩)、炭素数3〜6のヒド
    ロキシカルボン酸と炭素数1〜20のアルコールとの反
    応生成物であるヒドロキシカルボン酸エステル、及び脂
    肪酸エタノールアミドからなる群より選ばれる一種以上
    の経皮吸収促進剤を含有することを特徴とする請求項5
    又は6記載の皮膚疾患治療用外用剤。
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