JP3022216U - ミニカー玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイドドアを車体に対してほぼ直交状態にま
で開放でき、開閉位置状態で確実に停止保持し、また、
荷台のバックドアの組立製作を簡単にする。 【解決手段】 車体外郭部材１とシャーシー盤１０との
間でサイドドア開口部５を開閉するサイドドア４、バッ
クドア開口部７を開閉するバックドア６を揺動開閉自在
に支承する。サイドドア４は、このサイドドア４を直角
の範囲内で開閉するドア開閉アーム３１の揺動支点の基
部から突設した開閉規制アーム３５を、車体外郭部材１
内部に固定した弾撥付与部材２０両側の平面ほぼ四半円
弧形の弾撥ガイド当接片２５湾曲内側面に摺接しながら
揺動し、開閉規制アーム３５先端部両側には弾撥ガイド
当接片２５両端部の湾曲内側面に形成の停止ストッパー
面２６に当接する当接ストッパー面３６を形成する。バ
ックドア６は、バックドア開口部７の下部に形成した下
部軸ピン４３用の軸受溝４５の開口部を、シャーシー盤
１０上方に配した弾撥的に押し下げ可能な荷台板１２に
て閉塞して支承する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案はミニチュア自動車玩具、所謂ミニカーにおいて、運転席、助手席等 のサイドドアを車体に対してほぼ直角の状態にまで開放でき、また、バン形式の 荷台後部のバックドアを簡単に組み込み製作できるようにしたミニカー玩具に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ミニカー玩具における運転席、助手席等のサイドドアは、車体前部のエ ンジンルーム部分に相当する部位の空間内に配置固定した弾撥付与部材による弾 撥力を利用して開閉されるようになっている。すなわち、車体の外形を模した車 体外郭部材と車体シャーシー盤との間でドア材を揺動開閉自在に支承する一方、 左右外側方への弾撥性を有する左右一対のスプリングアームを備えている弾撥付 与部材を車体外郭部材または車体シャーシー盤のいずれかに配置固定しておき、 ドア材内側面に突設したドアアーム先端をスプリングアーム外側面にスライド自 在にして当接したものである。

【０００３】 また、例えばミニクイックデリバリー形式のミニカー玩具の場合に、荷台を覆 うバン後部におけるバックドアは、車体外郭部材と車体シャーシー盤との間でバ ックドア上下端に突設の軸ピンを支承することで揺動開閉自在に構成されている ものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、従来のサイドドアは、スプリングアームが車体の前後方向に沿って 配され、その外側面上でドアアームがスライドすること、ドアアーム自体が平面 でほぼＬ字形を呈すること等によってその開放角度は車体に対して最大で約６０ 度程度にしか設定できず、実車、例えばミニクイックデリバリー形式の車体にお けるほぼ９０度で開放されるサイドドアを模倣するには困難であった。

【０００５】 また、荷台後部のバックドアは、サイドドアと共に車体外郭部材、シャーシー 盤によって支承されるようになっているから、車体前部における左右のサイドド ア、車体後部における左右のバックドア全てを軸孔に嵌め合わせてシャーシー盤 を車体外郭部材に組み合わせるにはその組立作業が極めて面倒であった。それば かりでなく、荷台底部はシャーシー盤と一体状であること、バックドア自体がバ ン後側面を形成することでバックドア下端における軸ピンの軸孔の形成配置が、 バックドア下方の車体外郭部材の肉厚が極めて薄いことと相俟ち極めて困難であ ること等によって支承構造の設計、製作も面倒なものであった。

【０００６】 そこで、この考案は叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、 運転席、助手席等のサイドドアを車体に対してほぼ直交させた状態にまで開放で き、しかもその開放、閉塞状態を確実に停止保持でき、実車に対する迫真性を増 大でき、また、ミニクイックデリバリー形式における荷台構造の後側面に配され るバックドアの組立製作も極めて簡単にできるミニカー玩具を提供することを目 的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を達成するため、この考案にあっては、車体外郭部材１とこの車 体外郭部材１の底部に配装固定されるシャーシー盤１０との間で、車体外郭部材 １の側部に開口されたサイドドア開口部５を開閉するサイドドア４、車体外郭部 材１の後部に開口されたバックドア開口部７を開閉するバックドア６夫々を揺動 開閉自在に支承して成るミニカー玩具において、平面でほぼ四半円弧形で、両端 部の湾曲内側面に停止ストッパー面２６を形成してある左右の弾撥ガイド当接片 ２５を対状にして一体状に連設した弾撥付与部材２０を車体外郭部材１前部のボ ンネット部２内に配置固定する一方、サイドドア４自体の前縁裏面に、サイドド ア開口部５の前縁を回避してサイドドア４自体をほぼ直角の範囲内で揺動開閉さ せるよう突設形成したドア開閉アーム３１の基部にサイドドア４を開閉させると きの中心支点と成るよう車体外郭部材１内部に嵌め合わせる軸孔３２を設けると 共に、この軸孔３２位置からは弾撥ガイド当接片２５の内側面に先端縁面が摺接 しながら揺動する開閉規制アーム３５を一体に突設形成し、また、この開閉規制 アーム３５先端部両側には停止ストッパー面２６に当接される当接ストッパー面 ３６を形成したことを特徴とする。 弾撥付与部材２０は、車体外郭部材１におけるボンネット部２の内側にピン止 め状態で固定される中央固定片２１両端に、平面で互いに外側方に離反拡開して いる左右の中継アーム片２４を介して平面でほぼ四半円弧形の左右の弾撥ガイド 当接片２５を対状にして一体状に連設して構成することができる。 ドア開閉アーム３１は、軸孔３２の軸支位置からサイドドア開口部５の前縁位 置に至るまでの長さに比し長くはないものとして、サイドドア４が閉塞状態にあ るときでは車体外郭部材１の左右方向に沿い、開放状態にあるときでは車体外郭 部材１の前後方向に沿っている揺動片部３１Ａと、この揺動片部３１Ａ端から連 設され、サイドドア４自体の開閉揺動方向に沿い、サイドドア開口部５前縁を回 避するような平面で円弧形状の揺動回避片部３１Ｂとから平面で全体がほぼレ字 形を呈するようにして構成することができる。 バックドア６は、バン荷台部３の後側縁に形成された上下の軸受部によって観 音開き状に左右に開閉される左右一対の構造のものとして形成されており、バッ クドア６の左右外側における側縁の上端部に突出した上部軸ピン４１をバックド ア開口部７の上側縁の左右に形成した軸穴４２に嵌め合わせる一方、同じく側縁 の下部に突出した下部軸ピン４３をバックドア開口部７の下側縁部分に形成した 下部の軸受構造（４４，４５）に強制的に嵌め入れることで支承して構成してあ る。また、この下部の軸受構造（４４，４５）は、シャーシー盤１０上方に配し た荷台板１２の上面位置に対応する高さに設定されている薄板状の軸支盤４４を バックドア開口部７の下部に立設状に固定すると共に、下部軸ピン４３を嵌め入 れ支持するよう軸支盤４４の上端部左右内側面に形成した軸受溝４５の開口部を 、押し下げ力を解除することで原位置に復原する荷台板１２の後縁左右部分にて 閉塞するようにして形成することができる。

【０００８】 以上のように構成されたこの考案に係るミニカー玩具にあって、サイドドア４ を開閉するとき、その開閉揺動支点である軸孔３２によって車体外郭部材１に支 承されていることで平面ほぼレ字形を呈するドア開閉アーム３１によってサイド ドア開口部５の前縁を回避して車体外郭部材１に対してほぼ直角の範囲にまでサ イドドア４自体を開閉させる。このとき、サイドドア４に突設形成の開閉規制ア ーム３５が、車体外郭部材１内部に固定してある弾撥付与部材２０の両側に形成 した平面ほぼ四半円弧形の弾撥ガイド当接片２５の湾曲内側面に摺接しながら揺 動し、開放時あるいは閉塞時では開閉規制アーム３５先端部両側に形成の当接ス トッパー面３６が弾撥ガイド当接片２５両端部の湾曲内側面に形成してある停止 ストッパー面２６に当接することで、開放状態あるいは閉塞状態を維持させる。 バックドア６は、上下の軸受部によってバン荷台部３の後部に支承されること で観音開き状に左右に開閉させられる。このバックドア６の下部の軸受組み立て において、バックドア６の上部軸ピン４１の軸穴４２への嵌め合わせ後で、シャ ーシー盤１０の上方に配した荷台板１２自体の下方への押し下げは下部軸ピン４ ３を軸支盤４４の上端部左右内側面に形成した軸受溝４５に移動して嵌め入れる 空間を荷台板１２上方に確保し、バックドア６自体をそのまま移動させてその下 部軸ピン４３を軸受溝４５に直接に嵌め入れさせる。また、その後の荷台板１２ の原位置への復原は荷台板１２後縁によって軸受溝４５の開口部を閉塞し、下部 軸ピン４３を中心としてバックドア６自体を円滑に開閉揺動させる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照してこの考案の実施の一形態を説明するに、図において示さ れる符号１は例えばいわゆるミニクイックデリバリー風の実車体の外郭形状を模 造したダイキャスト製の車体外郭部材であり、この車体外郭部材１は、前部にエ ンジンルームが形成されているボンネット部２、後部に運転席部と一体状にした 覆い状のバン荷台部３を配して成る。そして、前後左右の車輪が回転自在に支承 されるシャーシー盤１０に組合せられて、後述の弾撥付与部材２０、サイドドア ４、バックドア６等を支持するものとなっている。

【００１０】 また、車体外郭部材１におけるバン荷台部３の運転席部に相当する左右位置の 側壁部分にはサイドドア４が開閉自在に嵌まり込むサイドドア開口部５を、バン 荷台部３の後側壁部分にはバックドア６が開閉自在に嵌まり込むバックドア開口 部７を夫々開口形成してある。

【００１１】 一方、シャーシー盤１０は、車体底面部を模したベース部に車輪のホイールベ ース１１を前後左右に形成し、このホイールベース１１に車軸を貫挿して車輪を 支持できるようにした合成樹脂製のものであり、車体外郭部材１底部の外郭側壁 内に嵌め入れられてネジ止め固定されるものとなっている。また、このシャーシ ー盤１０の後部には、運転座席、荷台底面が一体になっている荷台板１２が、こ の荷台板１２底面に突設の適数の止めピン１３をシャーシー盤１０の上面に形成 の適数の支持穴１４に嵌め入れることで重ね合わせ状にして固定されている。特 に、この荷台板１２後部は、これの中央に突設の止めピン１３をシャーシー盤１ ０の後部縁に立設の支持柱上端に形成の支持穴１４に強制的に圧入することとし てあって、荷台板１２における後部左右縁部分は上方からの押圧によって下方に 撓み、その押圧力の解除によって原位置である水平状に復原される弾撥性を有す るようになっている。

【００１２】 そして、車体外郭部材１におけるボンネット部２内には、サイドドア４をバン 荷台部３に嵌め入れ閉塞させ、また、車体外郭部材１側壁に対してほぼ直交状に 弾撥開放させる弾撥付与部材２０が配置固定されている。この弾撥付与部材２０ は、車体外郭部材１におけるボンネット部２の内側にピン止め状態で固定される 中央固定片２１両端に、平面で互いに外側方に離反拡開している左右の中継アー ム片２４を介して平面でほぼ四半円弧形の左右の弾撥ガイド当接片２５を対状に して一体状に連設して成り、平面から見た全体は、図２に示すように、上部が円 弧状に広がるＹ字形部分をそれらの基端部で中央一文字形部分に連繋することで 左右対称に形成されたものである。

【００１３】 中央固定片２１は、例えば一文字状で、この中央固定片２１の両端部に開穿し た左右一対の固定孔２２を、車体外郭部材１におけるボンネット部２の内側面下 方に突設した左右一対の固定ピン２３に嵌め合わせることでボンネット部２内側 面に取り付け固定される。この中央固定片２１は一対の固定ピン２３、固定孔２ ２によって車体外郭部材１内側面に取り付け固定されることで弾撥付与部材２０ 自体が左右、前後に揺動されずに不動なものとなり、弾撥ガイド当接片２５夫々 に独自の弾撥復原作用を与えることができる。

【００１４】 中継アーム片２４は、固定孔２２部分から中央固定片２１に折曲状にして連設 されていて、左右で先端に行くに従い相互に離反拡開するように末広がり状に形 成されている。

【００１５】 弾撥ガイド当接片２５は、これの円弧形部分のほぼ中央位置で中継アーム片２ ４先端に連結されており、サイドドア４における揺動中心位置である軸孔３２を 中心とする円周上に合致対応した円弧を有している。そして、弾撥ガイド当接片 ２５自体の両端部は車体外郭部材１に対して前方左右と後方とに夫々位置されて おり、湾曲内側面両端部には、サイドドア４を閉塞あるいは開放位置で停止規制 する停止ストッパー面２６を平坦状に面取り加工することで形成してある。

【００１６】 一方、前記のサイドドア４には、弾撥付与部材２０によってサイドドア４自体 を弾撥的に開閉させるための軸支構造が付設形成されているもので、サイドドア ４自体の前縁裏面にドア開閉アーム３１を一体に突設形成し、このドア開閉アー ム３１の基部にサイドドア４を開閉させるときの中心支点と成る軸孔３２を設け ると共に、軸孔３２位置からは弾撥ガイド当接片２５の内側面に先端縁面が摺接 しながら揺動する開閉規制アーム３５を一体に突設形成し、また、この開閉規制 アーム３５先端部両側には停止ストッパー面２６にしっくりと当接される当接ス トッパー面３６を平坦状に面取り加工することで形成してある。そして、軸孔３ ２が車体外郭部材１の内側面に突設の揺動軸部３３に嵌め合わせられることでサ イドドア４自体の揺動開閉を可能にして支承されるものとし、また、車体外郭部 材１底部に配装固定されるシャーシー盤１０の上面には揺動軸部３３に嵌め合わ せられ、ドア開閉アーム３１、開閉規制アーム３５等を支持する支持軸穴３４が 形成されており、更に、軸孔３２位置は弾撥付与部材２０における円弧形状の弾 撥ガイド当接片２５が形成する円の中心位置とほぼ合致するものとしてある。

【００１７】 図示にあって、ドア開閉アーム３１は、軸孔３２による軸支位置からサイドド ア開口部５の前縁位置に至るまでの長さに比し長くはないものとして、サイドド ア４が閉塞状態にあるときでは車体外郭部材１の左右方向に沿い、開放状態にあ るときでは車体外郭部材１の前後方向に沿っている揺動片部３１Ａと、この揺動 片部３１Ａ端から連設され、サイドドア４自体の開閉揺動方向に沿い、サイドド ア開口部５前縁を回避するような平面で円弧形状の揺動回避片部３１Ｂとから平 面で全体がほぼレ字形を呈するように形成されている。

【００１８】 また、開閉規制アーム３５先端部両側の当接ストッパー面３６は、サイドドア ４が閉塞状態にあるとき、車体外郭部材１の前後方向に沿って位置する開閉規制 アーム３５における内側のものが弾撥付与部材２０における弾撥ガイド当接片２ ５の前方側の停止ストッパー面２６に当接し（図２においての右側参照）、サイ ドドア４が開放状態にあるとき、車体外郭部材１の左右方向に沿って位置する開 閉規制アーム３５における外側のものが弾撥付与部材２０における弾撥ガイド当 接片２５の後方側の停止ストッパー面２６に当接する（図２においての左側参照 ）ものとなっている。

【００１９】 なお、弾撥ガイド当接片２５端部における停止ストッパー面２６部分は、内側 にやや膨出することで広幅に形成してあり、こうすることで開閉規制アーム３５ の当接ストッパー面３６が停止ストッパー面２６に当接するときは、停止ストッ パー面２６部分を外側にやや拡開させて、これに伴ない生じる弾撥的な反力によ って、サイドドア４を開放位置、閉塞位置夫々で確実に停止させることができる ように配慮してある。

【００２０】 図中符号３７は、シャーシー盤１０の前部中央に立設されている支持支柱であ り、車体外郭部材１のボンネット部２の内側に固定ピン２３を介して固定した弾 撥付与部材２０自体を下方からも支持するように、中央固定片２１のほぼ中央部 下面に位置するものとしてある。

【００２１】 更に、バックドア６は、バン荷台部３の後側縁に形成された上下の軸受部によ って観音開き状に左右に開閉される左右一対の構造のものとして形成されており 、バックドア６の左右外側における側縁の上端部に突出した上部軸ピン４１をバ ックドア開口部７の上側縁の左右に形成した軸穴４２に嵌め合わせる一方、同じ く側縁の下部に突出した下部軸ピン４３をバックドア開口部７の下側縁部分に形 成した軸受構造（４４，４５）に強制的に嵌め入れることで支承されるものとな っている。下部の軸受構造は、前記したシャーシー盤１０における荷台板１２の 上面位置に対応する高さに設定されている薄板状の軸支盤４４をバックドア開口 部７の下部に立設状に固定すると共に、下部軸ピン４３を嵌め入れ支持するよう 軸支盤４４の上端部左右内側面に形成した軸受溝４５の開口部を荷台板１２の後 縁左右部分にて閉塞することで形成したものである。そして、バックドア６の軸 支に際しては、車体外郭部材１の外側方からバックドア６の上部軸ピン４１をバ ックドア開口部７の上部にある軸穴４２に嵌め入れる一方、図４、図５に示すよ うに、荷台板１２の後部左右部分を下方に強制的に押し下げておいて、押し下げ て得た荷台板１２上の空間でバックドア６の下部軸ピン４３を移動させて軸支盤 ４４の軸受溝４５内に挿入し、その後、荷台板１２に対する押し下げ力を解除す ることで原位置に復原する荷台板１２によって下部軸ピン４３を軸受溝４５内に 支承するものとなっているのである。

【００２２】 次に、これの組立の一例を説明すると、車体外郭部材１のボンネット部２内に 弾撥付与部材２０を固定ピン２３に嵌め入れることで固定した後、バン荷台部３ のサイドドア開口部５の外側方からサイドドア４のドア開閉アーム３１等を挿入 して、開閉規制アーム３５先端を弾撥ガイド当接片２５の湾曲した内側面に当接 させながら軸ピン３２をボンネット部２内側の揺動軸部３３に支承する。また、 荷台板１２と一体のシャーシー盤１０を車体外郭部材１底部に嵌め入れて軸孔３ ２を下方から支承してねじ止めすると共に、バックドア開口部７下部に軸支盤４ ４を固定しておく。次いで、バックドア６の上部軸ピン４１を軸穴４２に嵌め入 れた後、荷台板１２の後部左右部分を強制的に押し下げておいて下部軸ピン４３ を軸受溝４５に嵌め入れ、荷台板１２に対する押し下げ力を解除して荷台板１２ の後縁にて軸受溝４５を閉塞することでバックドア６自体を支承するのである。

【００２３】

【考案の効果】

この考案は以上のように構成されており、これがため、運転席、助手席等のサ イドドア４を車体に対してほぼ直交させた状態にまで開放でき、しかもその開放 、閉塞状態を確実に停止保持できて実車に対する迫真性を増大できるのであり、 また、ミニクイックデリバリー形式における荷台構造の後側面に配されるバック ドア６の組立製作も極めて簡単にでき、安価な提供を可能にするのである。

【００２４】 すなわち、これはこの考案において、車体外郭部材１とシャーシー盤１０との 間でサイドドア開口部５を開閉するサイドドア４、バックドア開口部７を開閉す るバックドア６を揺動開閉自在に支承して成り、サイドドア４は、このサイドド ア４を直角の範囲内で開閉するドア開閉アーム３１の揺動支点の基部から突設し た開閉規制アーム３５を、車体外郭部材１内部に固定した弾撥付与部材２０両側 の平面ほぼ四半円弧形の弾撥ガイド当接片２５湾曲内側面に摺接しながら揺動し 、開閉規制アーム３５先端部両側には弾撥ガイド当接片２５両端部の湾曲内側面 に形成の停止ストッパー面２６に当接する当接ストッパー面３６を形成すること で開閉されるものとしてあるからであり、更にまた、バックドア６は、バックド ア開口部７の下部に形成した下部軸ピン４３用の軸受溝４５の開口部を、シャー シー盤１０上方に配した弾撥的に押し下げ可能な荷台板１２にて閉塞して支承し たからであり、こうすることで、バン荷台部３における運転席、助手席のサイド ドア４を車体に対してほぼ直交する位置までの範囲で開閉でき、また、バン荷台 部３後部における肉薄な構成部材であってもバックドア６の軸受構造を形成して バックドア６を開閉させることができる。

【００２５】 また、弾撥付与部材２０は、車体外郭部材１の前部内に固定される中央固定片 ２１両端に互いに離反拡開している左右の中継アーム片２４を介して平面でほぼ 四半円弧形の左右の弾撥ガイド当接片２５を対状にして連設してあるから、この 弾撥ガイド当接片２５の湾曲内側面に摺接するサイドドア４の開閉規制アーム３ ５先端部の揺動を円滑にし、サイドドア４のドア開閉アーム３１にはサイドドア ４自体の開閉揺動方向に沿い、サイドドア開口部５前縁を回避するような平面で 円弧形状の揺動回避片部３１Ｂを設けてあることと相俟ち、サイドドア４自体を 直角の範囲内で大きく開閉させることができるのである。更には、サイドドア４ の開閉規制アーム３５先端部両側の当接ストッパー面３６が弾撥ガイド当接片２ ５の湾曲内側面の両端部の停止ストッパー面２６に当接するとき、車体外郭部材 １の側壁に対するほぼ直交位置での開放状態時、側壁に沿う閉塞状態時のいずれ でもその位置を停止させて保持し、そのため、人為的な開閉操作によらない限り 不意には開閉しないものである。

【００２６】 一方、バックドア６は、その上部の上部軸ピン４１がバン荷台部３後部のバッ クドア開口部７における軸穴４２に嵌め入れられることで支承されおり、また、 その下部の下部軸ピン４３が軸支盤４４に形成した軸受溝４５に嵌め入れられ、 しかも軸受溝４５の開口部は荷台板１２の後縁にて閉塞されることで支承される から、バックドア６の上下は確実に支承された状態となってその開閉は円滑に行 なわれるのである。更に、バックドア６における下部軸ピン４３は、上部軸ピン ４１の軸穴４２への嵌め入れ後に強制的に下方に押し下げられる荷台板１２によ って軸受溝４５への直接の嵌め入れ空間が確保されるから、バックドア６の軸支 構造は簡単に組み立てられると共に、軸受溝４５が形成される軸支盤４４は肉薄 な素材のものでもよいから、バン荷台部３の筐体側壁と同様のものとして形成す ることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この本考案の実施の一形態における分解斜視図
である。

【図２】同じくサイドドア部分の要部平面図である。

【図３】同じく側断面図である。

【図４】同じくバックドア部分の要部平面図である。

【図５】同じくバックドア部分の要部の一部切欠背面図
である。

【符号の説明】

１…車体外郭部材 ２…ボンネット
部 ３…バン荷台部 ４…サイドドア ５…サイドドア開口部 ６…バックドア ７…バックドア開口部 １０…シャーシー盤 １１…ホイール
ベース １２…荷台板 １３…止めピン １４…支持穴 ２０…弾撥付与部材 ２１…中央固定
片 ２２…固定孔 ２３…固定ピン ２４…中継アーム片 ２５…弾撥ガイ
ド当接片 ２６…停止ストッパー面 ３１…ドア開閉アーム ３１Ａ…揺動片
部 ３１Ｂ…揺動回避片部 ３２…軸孔 ３３…揺動軸部 ３４…支持軸穴 ３５…開閉規制アーム ３６…当接スト
ッパー面 ３７…支持支柱 ４１…上部軸ピン ４２…軸穴 ４３…下部軸ピン ４４…軸支盤 ４５…軸受溝

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体外郭部材とこの車体外郭部材の底部
   に配装固定されるシャーシー盤との間で、車体外郭部材
   の側部に開口されたサイドドア開口部を開閉するサイド
   ドア、車体外郭部材の後部に開口されたバックドア開口
   部を開閉するバックドア夫々を揺動開閉自在に支承して
   成るミニカー玩具において、平面でほぼ四半円弧形で、
   両端部の湾曲内側面に停止ストッパー面を形成してある
   左右の弾撥ガイド当接片を対状にして一体状に連設した
   弾撥付与部材を車体外郭部材前部のボンネット部内に配
   置固定する一方、サイドドア自体の前縁裏面に、サイド
   ドア開口部の前縁を回避してサイドドア自体をほぼ直角
   の範囲内で揺動開閉させるよう突設形成したドア開閉ア
   ームの基部にサイドドアを開閉させるときの中心支点と
   成るよう車体外郭部材内部に嵌め合わせる軸孔を設ける
   と共に、この軸孔位置からは弾撥ガイド当接片の内側面
   に先端縁面が摺接しながら揺動する開閉規制アームを一
   体に突設形成し、また、この開閉規制アーム先端部両側
   には停止ストッパー面に当接される当接ストッパー面を
   形成したことを特徴とするミニカー玩具。
2. 【請求項２】 弾撥付与部材は、車体外郭部材における
   ボンネット部の内側にピン止め状態で固定される中央固
   定片両端に、平面で互いに外側方に離反拡開している左
   右の中継アーム片を介して平面でほぼ四半円弧形の左右
   の弾撥ガイド当接片を対状にして一体状に連設して成る
   請求項１記載のミニカー玩具。
3. 【請求項３】 ドア開閉アームは、軸孔の軸支位置から
   サイドドア開口部の前縁位置に至るまでの長さに比し長
   くはないものとして、サイドドアが閉塞状態にあるとき
   では車体外郭部材の左右方向に沿い、開放状態にあると
   きでは車体外郭部材の前後方向に沿っている揺動片部
   と、この揺動片部端から連設され、サイドドア自体の開
   閉揺動方向に沿い、サイドドア開口部前縁を回避するよ
   うな平面で円弧形状の揺動回避片部とから平面で全体が
   ほぼレ字形を呈している請求項１または２記載のミニカ
   ー玩具。
4. 【請求項４】 バックドアは、バン荷台部の後側縁に形
   成された上下の軸受部によって観音開き状に左右に開閉
   される左右一対の構造のものとして形成されており、バ
   ックドアの左右外側における側縁の上端部に突出した上
   部軸ピンをバックドア開口部の上側縁の左右に形成した
   軸穴に嵌め合わせる一方、同じく側縁の下部に突出した
   下部軸ピンをバックドア開口部の下側縁部分に形成した
   下部の軸受構造に強制的に嵌め入れることで支承してあ
   る請求項１乃至３のいずれか記載のミニカー玩具。
5. 【請求項５】 下部の軸受構造は、シャーシー盤上方に
   配装した荷台板の上面位置に対応する高さに設定されて
   いる薄板状の軸支盤をバックドア開口部の下部に立設状
   に固定すると共に、下部軸ピンを嵌め入れ支持するよう
   軸支盤の上端部左右内側面に形成した軸受溝の開口部
   を、押し下げ力を解除することで原位置に復原する荷台
   板の後縁左右部分にて閉塞するようにしてある請求項４
   記載のミニカー玩具。
6. 【請求項６】 車体外郭部材とこの車体外郭部材の底部
   に配装固定されるシャーシー盤との間で、車体外郭部材
   の側部に開口されたサイドドア開口部を開閉するサイド
   ドア、車体外郭部材の後部に開口されたバックドア開口
   部を開閉するバックドア夫々を揺動開閉自在に支承して
   成るミニカー玩具において、車体外郭部材におけるボン
   ネット部の内側にピン止め状態で固定される中央固定片
   両端に、平面で互いに外側方に離反拡開している左右の
   中継アーム片を介して平面でほぼ四半円弧形の左右の弾
   撥ガイド当接片を対状にして一体状に連設した弾撥付与
   部材を車体外郭部材内部に配置固定する一方、サイドド
   ア自体の前縁裏面には、このサイドドアを開閉させると
   きの中心支点と成るよう車体外郭部材内部に嵌め合わせ
   る軸孔の軸支位置からサイドドア開口部の前縁位置に至
   るまでの長さに比し長くはないものとして、サイドドア
   が閉塞状態にあるときでは車体外郭部材１の左右方向に
   沿い、開放状態にあるときでは車体外郭部材の前後方向
   に沿っている揺動片部と、この揺動片部端から連設さ
   れ、サイドドア自体の開閉揺動方向に沿い、サイドドア
   開口部前縁を回避するような平面で円弧形状の揺動回避
   片部とから平面で全体がほぼレ字形を呈するドア開閉ア
   ームを一体状に連設形成し、また、軸孔位置からは弾撥
   ガイド当接片の内側面に先端縁面が摺接しながら揺動す
   る開閉規制アームを一体に突設形成すると共に、この開
   閉規制アーム先端部両側には、弾撥ガイド当接片の湾曲
   内側面の両端部に形成した停止ストッパー面に当接され
   る当接ストッパー面を形成し、更に、バックドアは、バ
   ン荷台部の後側縁に形成された上下の軸受部によって観
   音開き状に左右に開閉される左右一対の構造のものとし
   て形成されており、バックドアの左右外側における側縁
   の上端部に突出した上部軸ピンをバックドア開口部の上
   側縁の左右に形成した軸穴に嵌め合わせる一方、シャー
   シー盤の上方に配置した下方に押し下げ可能な荷台板の
   上面位置に対応する高さに設定されている薄板状の軸支
   盤をバックドア開口部の下部に立設状に固定しておき、
   バックドア側縁の下部に突出した下部軸ピンを嵌め入れ
   支持するよう軸支盤の上端部左右内側面に形成した軸受
   溝の開口部を、押し下げ力を解除することで原位置に復
   原する荷台板の後縁左右部分にて閉塞するようにしたこ
   とを特徴とするミニカー玩具。