JP3020070U - 包被ナットによる締結体 - Google Patents

包被ナットによる締結体

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JP3020070U JP1995006583U JP658395U JP3020070U JP 3020070 U JP3020070 U JP 3020070U JP 1995006583 U JP1995006583 U JP 1995006583U JP 658395 U JP658395 U JP 658395U JP 3020070 U JP3020070 U JP 3020070U
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勝美 池田
勝弘 池田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ナットの戻り止めや締め忘れあるいはナットに
装着した外被部材の飛散を防止することができる包被ナ
ットによる締結体を提供する。 【構成】取付部材bに挿嵌したおねじ体4に、ナット1
の外周へ装着した外被部材2を収縮させて密着させ、該
外被部材2の一側部を前記ナット1のめねじ3谷径より
小径に成形することで、おねじ体4のおねじ5に螺合・
密着して一体的となる係止部6を形成させた包被ナット
Aを螺合させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、物品の組み立てあるいは連結等に使用する包被ナットによる締結体 に関する。
【0002】
【従来の技術】
物品等の取付部材を多数のボルト・ナットを用いて緊締する際には、それぞれ のナットまたはボルトが、所定の締付力により締め付けられているか(締め忘れ がないか)、また、締め付けられた後のナットまたはボルトは、緩みを生じない か、等が重要な事柄となる。
【0003】 そのため、前記した締め忘れについては、本考案者は、ボルトまたはナットに 合成樹脂フィルムを包被させて、この合成樹脂フィルムの有無により、緊締済み と未緊締とが判別できる技術を提供した。(例えば、実開昭62−190114 号公報,実開昭63−72312号公報参照) また、前記したボルトまたはナットの緩み止めの対策については、その座面に スプリングワッシャ等を介在させたり、ナットおよびボルトに割りピンを係合さ せたり、更には、ナットの上面においてボルトのねじ部へダブルナットやばねナ ットを取り付けたり等を行なっていた。
【0004】 しかしながら、前者の対応策は、フィルムの離脱により締め忘れを確認してい たものであるから、ボルト・ナットから外されたフィルムは、取付部材の付近に 散乱してゴミになり、その後始末が大変となるばかりか、取付部材が機械系の場 合は、その作動部へボルト・ナットから外れたフィルムが混入して、該取付部材 の操作に支障を来す。
【0005】 あるいは、外れたフィルムが締め付け工具であるボックスレンチ内に詰まって 他のナットの締め付けに際して不都合を来す。
【0006】 更に、後者の対応策において、スプリングワッシャを用いた場合でも振動等を 発生する箇所に使用したときは、未だ緩みを生ずることがあり、割りピンやダブ ルナット,ばねナットを用いた場合は、締結工程が増加して多数のボルト・ナッ トによる緊締の場合は作業性が著しく低下する。 等の様々な問題点を有するものであった。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、前記した問題点を解決するためになされたもので、取付部材に挿嵌 したおねじ体に、ナットの外周へ装着した外被部材を収縮させて密着させ、該外 被部材の一側部を前記ナットのめねじ谷径より小径に成形することで、おねじ体 のおねじに螺合・密着して一体的となる係止部を形成させた包被ナットを螺合さ せることにより、ナットの戻り止めや締め忘れあるいはナットに装着した外被部 材の飛散を防止することができる包被ナットによる締結体を提供することを目的 としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するための本考案の手段は、 取付部材を挟んでおねじ体とナットとにより該取付部材を締結する締結体にお いて、 取付部材に挿嵌するおねじ体と、該おねじ体のおねじに螺合して、ナットの外 周へ筒状に成形した収縮性外被部材を装着し、該外被部材を収縮させてナット外 周へ密着させると共に、この外被部材の一側部を前記ナットのめねじにおける谷 径より小径に成形し、おねじ体のおねじとに一体的となる係止部を形成させた包 被ナットと、 を備えさせた包被ナットによる締結体の構成にある。
【0009】 また、 前記係止部は、 円筒状でその断面形状を真円状、または、異形円状あるいは偏心状に形成させ る。
【0010】
【作用】
前記のように構成される本考案は以下に述べる作用を奏する。
【0011】 ナットの外周へ筒状の収縮性外被部材を装着した後、この外被部材を収縮させ ると、該外被部材はナット外周に密着される。
【0012】 また、この外被部材の一側部はナットのめねじにおける谷径より小径に成形さ れて、おねじ体のおねじへの係止部が形成された包被ナットが得られる。
【0013】 物品等の取付部材の締結にあっては、この取付部材を挟んで包被ナットとおね じ体とを、この包被ナットにおける係止部の他側から螺合して、包被ナットまた はおねじ体を工具により回転すると、その螺合に伴っておねじ体のおねじにおけ る先端部はナットの一側に達するもので、更に回転させると、該おねじはナット の一側部より突出して、包被ナットの係止部に螺合するので、この係止部がおね じに結合されて一体化される。
【0014】 したがって、取付部材への緊締後は、この係止部がおねじ体のおねじに螺合さ れて、ナットの緩み方向への回転を、その摩擦やおねじ,めねじへの噛み込みに より抑止するので戻り止めとなる。
【0015】 ナットの外周に密着した外被部材は、工具による緊締時に剥がれても、これと 接続する係止部により飛散しない。
【0016】
【実施例】
次に、本考案に関する包被ナットによる締結体の一実施例を図面に基づいて説 明する。
【0017】 図1〜図10においてAは包被ナットで、取付部材等の物品bの組み立て、あ るいは連結等に利用されるものであって、ナット1と、収縮性外被部材2とによ り基本的になり、この包被ナットAとおねじ体4とにより取付部材等の物品bを 緊締する締結体が構成される。
【0018】 そして、この包被ナットAは、ナット1の外周へ筒状に成形した収縮性外被部 材2を装着し、該外被部材2を加熱等により収縮させて、ナット1の外周へ密着 させると共に、この外被部材2の一側部を、ナット1のめねじ3における谷径よ り、図1(a)および図2において符号xにより示すように、小径に成形するこ とで、ボルト等のおねじ体4におけるおねじ5への係止部6が形成される。
【0019】 前記したナット1は、前記したように、取付部材等の物品bの組み立て、ある いは連結等に利用される慣用のものが用いられるもので、その種類やねじの形式 ,材質等は限定されるものではない。
【0020】 また、前記した収縮性外被部材2は、円筒状で円周方向への収縮率の大きい熱 収縮性を有する合成樹脂材等により所定厚さの薄厚に形成されるもので、フィル ム状のものが適しており、必要に応じて、図1(b)および図2(f)に示すよ うに、軸方向や、軸方向および円周方向にミシン目7を施してナット1に密着し た部分を割れやすくすることもある。
【0021】 なお、この外被部材2は、ゴム系樹脂の薄膜材により形成して、ナット1およ びおねじ体4のおねじ5に対して弾力的に当接させることもある。
【0022】 ナット1への外被部材2への密着にあっては、図示してないが、ナット1の外 周に溝やローレット等の係合加工を施して、この部分へ収縮させた外被部材2が 絡み付くように形成することもある。
【0023】 そして、この係止部6の形成にあっては、図1(a)に示すように、ナット1 における一側部のねじ孔の一部を覆うように成形したり、図2(a),(c)〜 (d)に示すように、ナット1の一側部より軸方向へ所定寸法に突出する筒状部 に成形する。
【0024】 更には、図2(b)に示すように、ナット1における一側部においてねじ孔に 所定寸法が入り込むようにするもので、めねじ3面へ密着するか、あるいは、め ねじ3面とは離隔するように成形される。
【0025】 また、この係止部6は、軸方向に円筒状に形成すると共に、その断面形状を、 図3(a)に示すように、ナット1のねじ孔と真円状に形成したり、異形円状す なわち、図3(b)に示すように、楕円状に、図3(c)に示すように、連続し たまたは不連続の波形状(凹凸状)に形成したり、更には、図3(d)および図 2(d)に示すように、ナット1のねじ孔に対して偏心状に形成させたりするも ので、円周方向の内外に対して起こる歪み状に湾曲させる場合もある。
【0026】 更に、図2(c)に示すように、筒状に形成した係止部6を、その一方または 両方を軸方向に対して所定の傾斜状に形成することもあるもので、図示してない が、この係止部6は、ナット1の側面側から先端へ向かって徐々に小径となる先 つぼみ状に成形させることもあるものであって、何れも、ナット1のめねじ3に おける谷径より、図1(a)および図2において符号xにより示すように、小径 に成形するものであって、図2(e)に示すように、比較的大幅に小径とするこ ともあるものであり、この係止部6とおねじ体4のおねじ5との螺合状態の軟硬 度合いに応じてを適宜設定する。
【0027】 なお、この係止部6は、その開口端側を、図2(a)において仮想線で示すよ うに、閉塞した構成であってもよく、この場合は、取付部材bへの締結後にあっ て、おねじ5とめねじ3間の間隙が覆われるため、締結部の気密や油・水密が保 てると共に、コンクリート等の打設箇所にあっては、ナット1より突出したおね じ体4のおねじ5へのコンクリートの付着が防止できる。
【0028】 したがって、前記した実施例によれば、図1(c)に示すような、二部材の取 付部材b,bを、ボルト等のおねじ体4とナット1とにより締結する場合は、ま ず、図1および図2に示すような、六角ナット1の外周へ、図1(a)に示すよ うに、筒状に形成した収縮性外被部材2を仮想線で示すように装着した後、この 外被部材2を加熱により収縮させると、該外被部材2は、同図において実線で示 すようにナット1の外周に密着される。
【0029】 そして、この外被部材1の一側部は、熱収縮によりナット1のめねじ3におけ る谷径より小径に成形されて、おねじ体4のおねじ5への係止部6が形成され、 また、該外被部材1の他側部は、図1に示すように、ナット1の座面の一部に係 合するように折曲されてこの座面外縁に支持される。
【0030】 なお、この外被部材1の他側部は、図2(c)に示すように、ナット1の該周 面に位置するように成形することもある。
【0031】 これにより、取付部材b,bを挟んでその両側から包被ナットAとおねじ体4 とにより締結するもので、まず、取付部材b,bの通孔7,7へおねじ体4のお ねじ5を通し、一方の取付部材bから突出したおねじ5へ、包被ナットAの座面 側を取付部材bに対応させてそのめねじ3を螺合させる。
【0032】 そして、包被ナットAをスパナやレンチ等の工具を掛けて回転すると、おねじ 5とめねじ3との螺合に伴って、おねじ体4のおねじ5における先端部は、ナッ ト1の一側部、すなわち、係止部6に達するもので、更に包被ナットAを回転さ せると、該おねじ5は、ナットAの一側部より突出して、図1(a)に示すよう に、包被ナットAの係止部6に螺合するので、この係止部6がおねじ5のねじの 山谷に係合して結合されおねじ体と一体化される。
【0033】 なお、図2(a)に示すような、筒状に形成した係止部6の場合も同様に、図 4に示すように、おねじ体4のおねじ5における山谷部に係合した螺合状態とな るもので、この係止部6は、おねじ5によりめねじ6aが形成された状態となっ て、ナット1とのダブルナット状となる。
【0034】 したがって、取付部材b,bへの緊締後は、この係止部6がおねじ体4のおね じ5に螺合されて、ナット1の緩み方向へ回転しようとすると、その摩擦やおね じ5,めねじ3への噛み込みにより、ナット1の座面反対側においてナット1の めねじ3に噛み込まれ、ナット1の逆回転を抑止するので、該ナット1の戻り止 めとなる。
【0035】 また、ナット1の外周面に密着した外被部材2は、工具による緊締時に掛かる 力や抵抗により、図1(c)に示すように、ナット1から剥がれても、この外被 部材2の剥がれ部と接続する係止部6がおねじ体4のおねじ5に固定されている ため、おねじ4あるいはナット1より離脱して外部へ飛散しない。
【0036】 特にこの包被ナットAにあっては、ナット1の締め付け位置が係止部6によっ て目視により確認できるもので、図1(c)において符号yにより示すように、 あらかじめ、締め込み量を決めておけば、この位置に達したナット1は、締め込 みが完了したものとの判断が外部より行なえると共に、万が一、ナット1に緩み を生じた際は、前記符号yの寸法変化がおねじ5において現れるので、ナット1 の戻り状態も外部より判断ができる。
【0037】 なお、この外被部材2は、ゴム系樹脂の薄膜材により形成して、ナット1およ びおねじ体4のおねじ5に対して弾力的に当接させるようにすれば、ナット1の おねじ体4への螺合に際して、係止部6がその弾性によって、おねじ5により押 し広げられ、螺合進行されると共に、該係止部6がおねじ5の山谷部へ一層緊密 に接触して、両者5,6に大きな摩擦抵抗を発生させることができる。
【0038】 次に、図2(b)に示すように、包被ナットAにおける係止部6が、ナット1 のねじ孔内に押し込まれた状態のものは、包被ナットAにおけるめねじ3へおね じ体4のおねじ5を螺合させると、図5(a)に示すように、そのおねじ5の先 端部が係止部6を押して徐々に外方へ送り出す。
【0039】 そして、更にナットAまたはおねじ体4を回転させると、係止部6は、ついに はナット1の外方へ突出するもので、このまま回転を続けると、該係止部6はお ねじ5に馴染みつつ、図5(b)に示すように、このおねじによりめねじ6aが 形成された状態となって、ナット1とのダブルナット状となる。
【0040】 この包被ナットAにおける取付部材bの締結にあっては、前記した例と同様の 作用効果を発揮する。
【0041】 次に、図2(b)に示すように、包被ナットAにおける係止部6が、ナット1 のねじ孔内に押し込まれた状態で、かつ、このめねじ3に係止部6が密着した状 態のものは、包被ナットAにおけめねじ3へおねじ体4のおねじ5を螺合させる と、図6(a)に示すように、そのおねじ5の先端部は係止部6に螺合する。
【0042】 そして、更にナットAまたはおねじ体4を回転させると、係止部6は、おねじ 5とめねじ3との間に挟まった状態となるもので、図6(b)に示すように、こ のおねじ5とめねじ3との隙間がなくなり緊締状態となったいわゆるカシメがな される。
【0043】 この包被ナットAにおける取付部材bの締結にあっても、前記した各例と同様 の作用効果を発揮するものであつて、本実施例で例示した各例の包被ナットAに おける係止部6の構成も、前記同様の作用効果を奏するもので、その詳細な説明 は省略する。
【0044】 また、本考案実施例における包被ナットAは、図2(b)に示すように、ナッ ト1の座面側に、スプリングワッシャー8(各種のばねであってもかまわない。 )を添えて収縮性外被部材2により包被したり、図2(f)に示すように、ナッ ト1の座面側に、スプリングワッシャー8と平座金9とを添えて収縮性外被部材 2により包被することもあるもので、図示してないが、他の種類による座金やパ ッキン,Oリング等の締結や締め合わせ,戻り止め等に要する部材を包被するこ ともできる。
【0045】 また、外被部材2によるナット1の包被にあっては、図7に示すように、ナッ ト1座面の他側に、座金やパッキン,Oリング等の締結や締め合わせ,戻り止め 等に要する止め部材10を添えて、前記したナット1と共に包被することもでき る。
【0046】 図8においては、包被ナットAの他の例による締結体を示すもので、この包被 ナットAは、ナット1の外周へ円筒状に成形した収縮性の外被部材2を、図8( a)に示すように、装着し、該外被部材2を収縮させてナット1外周へ密着させ る。
【0047】 このとき、外被部材2の係止部6は、一側部においてナット1のめねじ3にお ける谷径より略同形または大径に成形してある。
【0048】 そして、図8(b)に示すように、包被ナットAとおねじ体4との螺合による 締結後、または、その締結前に、係止部6を更に加熱等により収縮させ、ナット 1の一側部より突出したおねじ体4のおねじ5における山谷部へ密着させて、こ の係止部6をおねじ5に対して一体化させることで、前記した作用・効果を発揮 させる。
【0049】 なお、その際に、図9に示すように、おねじ体4のおねじ5に凹部や異なるね じピッチ等の係合部11を設けておけば、係止部6とおねじ5との結合が一層強 固となる。
【0050】 なお、ナット1を外被部材2により包被する場合、図10に示すように、ダブ ルナット状態に設けた二つあるいは複数のナット1,1を外装することもできる もので、この組み合わせ等は任意に行なえる。
【0051】 図11においては、外被部材2をおねじ体4の頭部12へ包被させた例を示す もので、同図(a)に示す場合は、頭部11に穿設した凹溝12内に外被部材2 の係止部6を、加熱等により収縮させて係合させ、該頭部11と一体的にするこ とで、同図において仮想線で示すように、該頭部11に係合していた外被部材2 が工具等による締結作業により外れても、この外被部材2全体は凹溝12に係止 されて係合状態を維持し、落下や飛散することがない。
【0052】 また、図11(b)に示すように、頭部11に密着させた外被部材2の係止部 6を、該頭部11の外端部に突出させることもあるもので、この係止部6の収縮 力が、外被部材2に対して頭部11の周縁13に及ぼすので、同図において仮想 線で示すように、工具等による締結作業により外被部材2が外れても、頭部11 から外被部材2全体が脱落することがない。
【0053】 図12において2は、あらかじめ成形した外被部材で、ナット1またはおねじ 体1の頭部11への係合部2aと、ナット1のめねじ3における谷径より小径に 成形した係止部6とが構成されている。
【0054】 この外被部材2を用いるときは、すでに、取付部材bを締結しているナット1 へ外被部材2の係合部2aを被せ、係止部6がおねじ体4のおねじ5へ当接した とき、該外被部材2を更にナット1側へ押し込むことにより、係止部6がおねじ 5へ密着して螺合状態となる。
【0055】 このとき、係止部6に対して加熱等の収縮加工を施せば、係止部6のおねじ5 への密着性が向上する。
【0056】 この外被部材2は、おねじ体4の頭部(図示せず)に対しても嵌着し得ること はもちろんである。
【0057】
【考案の効果】
前述のように構成される本考案の包被ナットによる締結体は、ナットに包被さ れた外被部材は、ナットのおねじ体への螺合と共におねじに一体となっているの で、例え、締結に際してナットの外周に密着していた外被部材が剥がれても、こ の部分の外被部材は係止部に繋がっていて、ナットあるいはおねじ体から離脱す ることがなく、取付部材の付近に散乱してゴミとなることがないもので、これに 起因する該外被部材の混入による機械等への支障を来すことがないと共に、ゴミ となった外被部材を清掃する手間がない。
【0058】 あるいは、外れた外被部材が締め付け工具であるボックスレンチ内に詰まって 他のナットの締め付けに際して不都合を来すこともない。
【0059】 係止部はおねじの山谷部に密着した螺合状態となるので、ナットが緩み方向へ 回ろうとしても、該係止部がおねじとナットのめねじとの間に噛み込まれてナッ トの回転を阻止するから戻り止めとなる。
【0060】 係止部がおねじ体のおねじ部に密着するときは、この部分が締め込みの目印と なるので、ナットより突出したおねじに係止部が位置することで、ナットの締め 忘れの防止となる。 等の格別の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に関する包被ナットによる締結体に用い
る包被ナットの締結状態の各例を示す断面図である。
【図2】本考案に関する包被ナットによる締結体に用い
る包被ナットの他の各例を示す断面図である。
【図3】本考案に関する包被ナットによる締結体に用い
る包被ナットの更に他の各例を示す正面図である。
【図4】図2(a)における包被ナットのおねじ体との
螺合状態の例を示す断面図である。
【図5】図2(b)における包被ナットのおねじ体との
螺合状態の例を示す断面図である。
【図6】図2(b)における包被ナットのおねじ体との
螺合状態の他の例を示す断面図である。
【図7】包被ナットAに止め部材を介在させた状態を示
す断面図である。
【図8】本考案に関する包被ナットによる締結体の他の
例に用いる包被ナットの締結状態の各例を示す断面図で
ある。
【図9】係合部を設けたおねじに係止部が密着した状態
を示す断面図である。
【図10】複数のナットを用いた包被ナットを示す断面
図である。
【図11】外被部材をおねじ体の頭部に装着した各例を
示す説明図である。
【図12】成形外被部材をナットへ装着する例を示す説
明図である。
【符号の説明】
A 包被ナット b 取付部材 1 ナット 2 収縮性外被部材 3 めねじ 4 おねじ体 5 おねじ 6 係止部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取付部材を挟んでおねじ体とナットとに
    より該取付部材を締結する締結体において、取付部材に
    挿嵌するおねじ体と、該おねじ体のおねじに螺合して、
    ナットの外周へ筒状に成形した収縮性外被部材を装着
    し、該外被部材を収縮させてナット外周へ密着させると
    共に、この外被部材の一側部を前記ナットのめねじにお
    ける谷径より小径に成形し、おねじ体のおねじとに一体
    的となる係止部を形成させた包被ナットとを備えさせた
    ことを特徴とする包被ナットによる締結体。
  2. 【請求項2】 取付部材を挟んでおねじ体とナットとに
    より該取付部材を締結する締結体において、取付部材に
    挿嵌するおねじ体と、該おねじ体のおねじに螺合して、
    ナットの外周へ筒状に成形した収縮性外被部材を装着
    し、該外被部材を収縮させてナット外周へ密着させると
    共に、この外被部材の一側部を前記ナットのめねじにお
    ける谷径より小径に成形し、おねじ体のおねじとに一体
    的となる係止部を形成させた包被ナットとを備えさせ、
    前記係止部は、円筒状でその断面形状を真円状または異
    形円状あるいは偏心状に形成させたことを特徴とする包
    被ナットによる締結体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210062753A (ko) * 2019-11-21 2021-06-01 (주)진합 열수축 튜브를 활용한 풀림 방지 볼트부재

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